JP4441938B2 - 集積型薄膜素子およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、太陽電池などの薄膜素子を支持基板に集積化してなる集積型薄膜素子およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、太陽電池が一部実用化されている。この太陽電池が本格的に使用されるためには、省資源化、低コスト化を図ることが重要であり、また、エネルギー変換(光−電気変換)効率、エネルギー回収年数の短縮化などを考えた場合、厚膜の太陽電池よりも薄膜の太陽電池が望ましい。更に、薄膜の太陽電池であると、ある程度折り曲げることが可能であり、例えば自動車のボディの曲面部やポータブル電気製品の外部の曲面部に搭載して発電を行うことができるので、その利用範囲が広がるという利点を有する。
【0003】
そこで、本出願人と同一出願人は、先に、薄膜の太陽電池を製造するための好適な方法として、単結晶シリコン基板上に分離層として多孔質層を形成し、この多孔質層上に太陽電池となる薄膜単結晶シリコンよりなる半導体層を成長させたのち、その半導体層上に接着剤を用いて薄いプラスチック板を接着し、続いて単結晶シリコン基板からプラスチック板と共に半導体層を剥離する方法を提案した(特開平8−213645号公報,特開平10−135500号公報)。
【0004】
ところで、太陽電池を利用する場合には、数個あるいは数十個以上の太陽電池素子を直列に接続して、集積型太陽電池として利用することが多い。ある程度大面積のシリコン基板を用いて単一の太陽電池素子により構成されたものを作製すると、電池の出力電流が10A以上に達し、抵抗損失によりエネルギー変換効率が大きく低下してしまうからである。
【0005】
この集積型太陽電池の製造方法の一例としては、同じく本出願人と同一出願人が特開平10−150211号公報に開示した方法がある。この方法は、シリコン基板から半導体層を剥離する前にエッチングにより半導体層を分割し、そののち、複数の太陽電池素子を形成する方法である。また、他の方法としては、上述した薄膜太陽電池の製造方法と同様にして、電池の表面側に正極となる電極が形成されると共に、裏面側に負極となる金属(例えばアルミニウム(Al))電極が形成された複数の太陽電池素子を作製したのち、これら太陽電池素子を互いに電気的に接続させて集積型とする方法(特願平9−225076号明細書)がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平10−150211号公報に開示した方法では、シリコン基板から半導体層を剥離する前にエッチングにより半導体層を分割するため、エッチングされてシリコンの厚さが薄くなった部分は、半導体層分割後に太陽電池素子を形成する過程においてシリコン基板から剥離する確率が高くなってしまう。すなわち、この方法は、製造の歩留りが低いという問題があった。
【0007】
また、裏面電極がアルミニウムにより構成されている場合、300〜400℃でシンタリングすると良好なオーミック接触が可能になるが、上述した他の方法においては、このような温度でシンタリングするとプラスチック板が溶けてしまう。そのためシンタリング150℃程度の低温で行わなければならず、良好なオーミック接触を確保するには長時間が必要であり、製造コストが高くなるという問題があった。
【0008】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、素子の剥離を防止し、オーミック接触の形成に長時間を要することなく、製造歩留りが向上すると共に製造コストの低減化を図ることのできる集積型薄膜素子およびその製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明による集積型薄膜素子は、柔軟性を有する支持基板に対して、半導体層に形成された複数の薄膜素子を少なくとも一方向に配列してなり、薄膜素子は、半導体層の表面に一対の電極を有する薄膜素子であり、複数の薄膜素子のうち隣接する素子間に設けた柔軟性を有する絶縁材料よりなる少なくとも1つの素子分離層と、支持基板に形成された、薄膜素子の電極に達する配線形成用のスルーホールと、素子分離層上およびスルーホールを通ることにより素子分離層を跨ぎ、隣接する2つの薄膜素子の電極間を電気的に接続するコンタクト電極とを備えている。
【0010】
本発明による第1の集積型薄膜素子の製造方法は、柔軟性を有する支持基板上に、一対の電極を有する複数の薄膜素子を含む半導体層を形成する工程と、支持基板および半導体層に同時にエネルギービームを照射して支持基板および半導体層に分離溝を形成し、半導体層を複数の薄膜素子毎に分離する工程と、分離溝に柔軟性を有する絶縁材料を充填することにより素子分離層を形成する工程と、支持基板にレーザビームを照射して、電極に達するスルーホールを支持基板に形成する工程と、素子分離層上およびスルーホールに電極材料を設けることにより、素子分離層を跨いで、隣接する2つの薄膜素子の電極間を電気的に接続するコンタクト電極を形成する工程とを含むものである。
【0011】
本発明による第2の集積型薄膜素子の製造方法は、柔軟性を有する支持基板上に、一対の電極を有する複数の薄膜素子を含む半導体層を形成する工程と、支持基板および半導体層をプラズマCVM(Chemical Vaporization Machining )法により選択的に除去して支持基板および半導体層に分離溝を形成し、半導体層を複数の薄膜素子毎に分離する工程と、分離溝に柔軟性を有する絶縁材料を充填することにより素子分離層を形成する工程と、支持基板にレーザビームを照射して、電極に達するスルーホールを支持基板に形成する工程と、素子分離層上およびスルーホール内に電極材料を堆積させることにより、素子分離層を跨いで、隣接する2つの薄膜素子の電極間を電気的に接続するコンタクト電極を形成する工程とを含むものである。
【0012】
本発明による集積型薄膜素子では、隣接する薄膜素子間に柔軟性を有する素子分離層が介在しているので、折り曲げた場合に生じる応力が緩和される。このため、複数の薄膜素子が支持基板と共に折り曲げやすくなる。
【0013】
本発明による第1の集積型薄膜素子の製造方法では、支持基板および支持基板に形成された半導体層に同時にエネルギービームが照射され、分離溝が形成されると共に、半導体層が複数の薄膜素子に分離される。そののち、分離溝には柔軟性を有する絶縁材料が充填され、素子分離層が形成される。次いで、支持基板にレーザビームが照射されることによりスルーホールが形成され、このスルーホール内および素子分離層上に電極材料が堆積され、素子分離層を跨ぐコンタクト電極が形成される。
【0014】
本発明による第2の集積型薄膜素子の製造方法では、支持基板および支持基板に形成された半導体層がプラズマCVM法により選択的に除去され、分離溝が形成されると共に、半導体層が複数の薄膜素子に分離される。そののち、分離溝には柔軟性を有する絶縁材料が充填され、素子分離層が形成される。次いで、支持基板にレーザビームが照射されることによりスルーホールが形成され、このスルーホール内および素子分離層上に電極材料が堆積され、素子分離層を跨ぐコンタクト電極が形成される。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0016】
(第1の実施の形態)
図1は本発明の第1の実施の形態に係る集積型太陽電池の構成を表すものである。図2は、図1に示した集積型太陽電池のA−A線に沿った断面構造の一部を簡略化して示したものである。なお、図1においては、図2に示した保護フィルム33は省略されている。
【0017】
この集積型太陽電池は、互いに電気的に接続された複数の太陽電池素子10が一方向(図1においてx方向)に配列されることにより構成されている。これら太陽電池素子10は、例えば透明で柔軟性を有する薄いプラスチックフィルム基板21の端面近傍領域を除いた領域に接着されている。各太陽電池素子10は、素子の配列方向に対して直交する方向(図1においてy方向)に沿って形成された素子分離層31によって隣接する素子と電気的に分離されている。本実施の形態では、この素子分離層31は柔軟性を有する絶縁材料、例えばエチレンビニルアセテート(EVA)により形成されている。隣接する太陽電池素子10同士はプラスチックフィルム基板21の表面に設けられたコンタクト電極15により電気的に接続されている。なお、プラスチックフィルム基板21が本発明の支持基板に対応している。
【0018】
太陽電池素子10のプラスチックフィルム基板21と反対側(以下、裏面側という。)には、図2に示したように、連続した共通の透明の薄いプラスチックフィルム基板22が配設されている。このプラスチックフィルム基板22は、例えば波形状の凹凸面を有している。太陽電池素子10とプラスチックフィルム基板22との間には、プラスチックフィルム基板22の凹凸面に沿って、連続した共通の反射鏡23が形成されている。反射鏡23は、例えばアルミニウム(Al)または銀(Ag)により構成されており、各太陽電池素子10を透過してきた光、特に透過しやすい長波長の光を反射し、太陽電池素子10への入射光量を増加させるようになっている。プラスチックフィルム基板21,22は、例えばフッ素樹脂、ポリカーボネートあるいはポリエチレンテレフタレートにより構成されている。プラスチックフィルム基板21と太陽電池素子10とは接着層24により、また、プラスチックフィルム基板22と太陽電池素子10とは接着層25によりそれぞれ接着されている。これら接着層24,25は、エチレンビニルアセテート(EVA)、紫外線硬化樹脂あるいはフロロプラスチック(THV)などによりそれぞれ構成されている。なお、プラスチックフィルム基板22が本発明の他の支持基板に対応している。
【0019】
太陽電池素子10は、半導体層例えば厚さ1〜50μm程度の半導体層11に形成されている。半導体層11内には、例えば、ホウ素(B)などのp型不純物を1×1015〜1×1018atoms /cm3 含む厚さ1〜49μmのp型層11aが形成されている。p型層11aのプラスチックフィルム基板21の側(以下、表面側という。)には、例えば、厚さが0.05〜1μm程度であり、リン(P)などのn型不純物を高濃度(1×1019atoms /cm3 程度)に含むn+ 型層11bがp型層11aに隣接してそれぞれ設けられている。また、p型層11aの表面側には、例えば、厚さが0.05〜1μm程度であり、ホウ素などのp型不純物を高濃度(1×1019atoms /cm3 程度)に含むp+ 型層11cが、n+ 型層11bと離れた領域に形成されている。
【0020】
p型層11aの裏面側には、例えば、厚さが約1μmであり、ホウ素などのp型不純物を高濃度(1×1019/cm3 程度)に含むp+ 型層11dが設けられている。このp+ 型層11dは、光によりp型層11aで発生した電子を反射し、p+ 型層11cでの電子と正孔との再結合を減少させて光電変換効率を高くするためのものである。
【0021】
半導体層11の表面側には反射防止膜12が設けられている。反射防止膜12は、例えば、厚さ60nm程度の酸化チタン(TiO2 )によりそれぞれ構成されており、半導体層11の表面(特にn+ 型層11bの表面)において光が反射されることを防止するようになっている。反射防止膜12には、n+ 型層11bに対応して開口がそれぞれ形成されている。n+ 型層11bにはこの開口を介して例えばアルミニウムやチタンパラジウム銀(TiPdAg)よりなる陰極13がそれぞれ電気的に接続されている。また、反射防止膜12には、p+ 型層11cに対応して開口がそれぞれ形成されている。p+ 型層11cにはこの開口を介して例えばAlやTiPdAgからなる陽極14がそれぞれ電気的に接続されている。
【0022】
プラスチックフィルム基板21および接着層24には陰極13および陽極14に対応して連通するスルーホール15aがそれぞれ形成されている。プラスチックフィルム21上にはコンタクト電極15が形成されている。このコンタクト電極15により陰極13と隣接する太陽電池素子10の陽極14とがスルーホール15aを介して互いに電気的に接続されている。コンタクト電極15は、例えば銀により形成されている。また、両端に配置された太陽電池素子10のコンタクト電極15には、それぞれ引き出し電極32が接続され、これら引き出し電極32によって複数の太陽電池素子10から生じた起電力が取り出されるようになっている。引き出し電極32は、例えば銅(Cu)線により形成されている。
【0023】
プラスチックフィルム基板21の表面には、コンタクト電極15を保護するための連続した共通の保護フィルム33が接着されている。この保護フィルム33は、柔軟性を有する透明のプラスチック材料、例えばフッ素樹脂あるいはポリカーボネートにより形成されている。
【0024】
この集積型太陽電池では、光が照射されると、一部の光が保護フィルム33およびプラスチックフィルム21を透過して太陽電池素子10に入り、吸収される。また、太陽電池素子10を透過した光の一部は、反射板23において反射し、再び太陽電池素子10に入り、吸収される。光が吸収されたn+ 型層11bおよびp型層11aでは、電子−正孔対が発生する。p+ 型層11dおよびp型層11aにおいて発生した電子は電界に引かれてn+ 型層11bに入り、n+ 型層11bにおいて発生した正孔は電界に引かれてp型層11aに入る。これにより、入射光量に比例する電流が発生し、引き出し電極32から取り出される。
【0025】
本実施の形態に係る集積型太陽電池は、複数の素子が柔軟性を有する薄いプラスチックフィルム基板21に接着されると共に、素子間を絶縁分離するための素子分離層31が柔軟性を有する材料により形成されているため、プラスチックフィルム基板21と共に容易に折り曲げることができる。従って、例えばカーポートの曲面部など種々の箇所に容易に設置可能であり、従来に比して用途を拡大することが可能になる。
【0026】
次に、図3ないし図6および先の図1,図2を参照して、この集積型太陽電池の製造方法について説明する。
【0027】
まず、図3(A)に示したように、複数の太陽電池素子10を形成するためのシリコン基板41を用意する。シリコン基板41としては、例えば、ホウ素などのp型不純物を添加した0.01〜0.02Ω・cm程度の比抵抗を有する単結晶シリコンを用いる。次いで、図3(B)に示したように、シリコン基板41の表面に、例えば陽極化成法により多孔質シリコン層42を形成する。
【0028】
なお、この陽極化成法は、シリコン基板41を陽極としてフッ化水素酸溶液中で通電を行う方法であり、例えば伊東等による「表面技術Vol.46.No.5.p8〜13,1995 [多孔質シリコンの陽極化成] 」に示された2重セル法により行うことができる。この方法では、2つの電解溶液槽の間に多孔質シリコン層33を形成すべきシリコン基板41を配置し、両方の電解溶液槽には直流電源と接続された白金電極を設置する。そして、両電解溶液槽に電解溶液を入れ、シリコン基板41を陽極、白金電極を陰極として直流電圧を印加する。これによりシリコン基板41の一方の面が浸食されて多孔質化する。
【0029】
ここでは、例えば、電解溶液(陽極化成溶液)として例えばHF(フッ化水素) :C2 H5 OH(エタノール)=1:1の電解溶液を用い、例えば0.5〜3mA/cm2 程度の電流密度で8分間、第1段階の陽極化成を行うことにより多孔率が小さな第1の多孔質層を形成する。続いて、例えば3〜20mA/cm2 の電流密度で8分間、第2段階の陽極化成を行うことにより多孔率が中程度の第2の多孔質層を形成する。更に、例えば40〜300mA/cm2 の電流密度で数秒間、第3段階の陽極化成を行うことにより多孔率が大きな第3の多孔質層を形成する。ちなみに、この第3の多孔質層は、後述する分離層42a(図3(C))の元となるものである。これにより、合わせて約8μmの厚さを有する多孔質シリコン層42が形成される。
【0030】
なお、シリコン基板41としては、陽極化成法によりその上に多孔質シリコン層42を形成する観点からは、p型の単結晶シリコン基板を用いることが望ましいが、条件設定によってはn型の単結晶シリコン基板を用いるようにしてもよい。
【0031】
続いて、多孔質シリコン層42の上に太陽電池素子10を形成する。すなわち、まず、例えば1100℃の温度で30分間水素アニールを行い、多孔質シリコン層42の表面に存在する穴を塞ぐ。そののち、図3(C)に示したように、例えば、多孔質シリコン層42上に、SiH4 またはSiCl4 等のガスを用いてp+ 型層11dとp型層11aとからなる半導体層11をエピタキシャル成長させる。エピタキシャル成長させる際の成長温度は、SiH4 を用いた場合には例えば1070℃とし、SiCl4 を用いた場合には例えば1140℃とする。
【0032】
このように水素アニールとエピタキシャル成長とを行っている間に、多孔質シリコン層42中のシリコン原子が移動し再配列される結果、多孔質シリコン層42中の多孔率が大きかった部分が更に大きく変化し、引っ張り強度が最も弱い層すなわち分離層42aが形成される。但し、この分離層42aは、多孔質シリコン層42の上に太陽電池素子10を形成している間において、p+ 型層11dおよびp型層11aが部分的にあるいは全面的に渡ってシリコン基板41から剥がれない程度の引っ張り強度は十分有している。
【0033】
次いで、図3(D)に示したように、太陽電池素子10の形成領域に対応させて、例えばイオン注入によりp型層11aにリンなどのn型不純物を高濃度に導入し、厚さ0.02〜1μm程度のn+ 型層11bを形成する。また、例えばイオン注入により、p型層11aにホウ素などのp型不純物を高濃度に導入し、厚さ0.02〜1μm程度のp+ 型層11cを形成する。n+ 型層11bおよびp+ 型層11cをそれぞれ形成したのち、半導体層11上に例えばスパッタ法により酸化チタンよりなる反射防止膜12を形成する。
【0034】
続いて、反射防止膜12のn+ 型層11bおよびp+ 型層11cそれぞれに対応する領域を選択的に除去して開口を形成する。そののち、反射防止膜12に形成された開口に、例えばスパッタ法によりAlよりなる陰極13および陽極14をそれぞれ形成する。陰極13および陽極14としては、後述するAgのコンタクト電極とのオーミック接触の容易さを考慮してTiPdAgとしてもよい。
【0035】
このようにして太陽電池素子10を形成したのち、図4(A)に示したように、シリコン基板41よりも面積の広い、例えばフッ素樹脂、ポリカーボネートあるいはポリエチレンテレフタレートよりなるプラスチックフィルム基板21を用意し、このプラスチックフィルム基板21を太陽電池素子10の表面側に接着層24を介して接着させる。
【0036】
太陽電池素子10にプラスチックフィルム基板21を接着したのち、図4(B)に示したように、太陽電池素子10をプラスチックフィルム基板21と共に分離層42aにおいてシリコン基板41から剥離し、太陽電池素子10をプラスチックフィルム基板21に転写する。剥離の際には、例えば、プラスチックフィルム基板21とシリコン基板41との間に引っ張り応力を加える方法、水あるいはエタノールなどの溶液中にシリコン基板41を浸し、超音波を照射して分離層42aの強度を弱めて剥離する方法、遠心分離を加えて分離層42aの強度を弱めて剥離する方法、または上記3つの方法のうちの複数を併用する。
【0037】
なお、太陽電池素子10を剥離した後のシリコン基板41については、表面に残存している多孔質シリコン層42を通常の研磨方法、電解研磨あるいはシリコンエッチングにより除去すれば、次回の太陽電池素子の作製工程において再利用することが可能になる。
【0038】
太陽電池素子10をプラスチックフィルム基板21に転写したのち、図5(A)に示したように、太陽電池素子10の配列方向に直交するように、炭酸ガスレーザ、YAG(Yttrium Aluminium Garnet)レーザあるいはエキシマレーザなどのレーザビームLBをプラスチックフィルム21側から照射することにより、分離溝31aを形成する。本実施の形態では、シリコン基板41の表面から裏面まで貫通するようにレーザビームLBを照射する。これにより、半導体層11が分割され、太陽電池素子10が個々に分離される。例えば、プラスチックフィルム基板21および接着層24がそれぞれ50μmのフッ素樹脂および350μmのEVA樹脂、あるいはそれぞれ300μmのポリカーボネートおよび紫外線硬化樹脂により構成されている場合には、炭酸ガスレーザビームを、例えば18J/cm2 の出力で60パルス照射することにより、完全に太陽電池素子10を分離することができる。
【0039】
なお本実施の形態では、プラスチックフィルム基板21の面積が半導体層11の面積よりも大きく、プラスチックフィルム基板21の端面近傍領域にはシリコン基板41が接着されていない。従って、レーザビームLBを照射して分離溝31aを形成する際に、プラスチックフィルム基板21の端面近傍領域を除くことにより、半導体層11を素子毎に完全に分離したとしても、太陽電池素子10がプラスチックフィルム基板21から離脱するおそれはない。
【0040】
続いて、半導体層11の裏面に残存している多孔質シリコン層42をエッチングにより除去する。ここで、分離溝31aを形成した際に、半導体層11の分離面(すなわち、分離溝31aの内壁面)が破壊されてダメージ層Dが形成された場合には、フッ酸、硝酸あるいは酢酸などのエッチング液を用いてダメージ層Dを除去する。その際、多孔質シリコン層42とダメージ層Dを同時にエッチングして除去すると、製造プロセスが簡略化され、製造コストが低減される。このダメージ層Dは、本発明の損傷部分に対応している。
【0041】
太陽電池素子10を個々に分離したのち、図5(B)に示したように、例えば波形状の凹凸部を有し、この凹凸面に例えば蒸着法によりアルミニウムまたは銀等よりなる反射鏡23が形成されたプラスチックフィルム基板22を、接着層25によって太陽電池素子10の裏面側(図において、下側)に接着させる。続いて、太陽電池素子10間の分離溝31aに対して、柔軟性を有する透明の絶縁材料、例えばEVAを充填して素子分離層31を形成する。
【0042】
素子分離層31を形成したのち、プラスチックフィルム基板21側からレーザビームLB、例えば炭酸ガスレーザビームを照射して、陰極13および陽極14に達するスルーホール15aを形成する。プラスチックフィルム基板21および接着層24がそれぞれ50μmのフッ素樹脂および350μmのEVA樹脂により構成されている場合には、炭酸ガスレーザビームを例えば18J/cm2 の出力で60パルス照射することにより、対応する領域のプラスチックフィルム21および接着層24を除去することができる。また、プラスチックフィルム21および接着層24がそれぞれ300μmのポリカーボネートおよび紫外線硬化樹脂により構成されている場合には、炭酸ガスレーザビームを例えば18J/cm2 の出力で7パルス照射することにより、対応する領域のプラスチックフィルム21および接着層24を除去することができる。
【0043】
なお、スルーホール15aを形成した後に、プラスチックフィルム基板21や接着層24を構成している樹脂が残存している場合には、スルーホール15aの内壁面を、例えばプラズマエッチングあるいはRIE(Reactive Ion Etching)することにより、陰極13および陽極14を完全に露出させる。この残存樹脂は、コロナ放電によって取り除くことも可能である。
【0044】
スルーホール15aを形成したのち、図6に示したように、互いに隣接する素子間が直列に接続されるように、例えば印刷法により銀ペーストからなるコンタクト電極15を形成する。更に、コンタクト電極15と陰極13および陽極14との接触部分にレーザビームLBを照射して、陰極13および陽極14とコンタクト電極15との間に良好なオーミック接触を得る(レーザボンディング)。炭酸ガスレーザを使用する場合には、例えば18J/cm2 の出力で7パルス照射する。これにより、陽極14と隣接する太陽電池素子10の陰極13とが電気的に接続される。なお、陰極13および陽極14をTiPdAgにより形成した場合には、既に述べたように銀ペーストなどよりなるコンタクト電極15との間にオーミック接触が得られやすいので、レーザビームLBを照射せず、150℃程度の熱処理を行うことによりオーミック接触を得ることもできる。
【0045】
太陽電池素子10間を接続させたのち、配列方向の一方の端部の太陽電池素子10の陰極13、および他方の端部の太陽電池素子10の陽極14にそれぞれコンタクト電極15を介して電気的に接続されるように、引き出し電極(出力端子)32を形成する。最後に、コンタクト電極15およびプラスチックフィルム基板21の露出面を覆うように例えば透明プラスチックフィルムよりなる保護フィルム33を接着して、図2に示した集積型太陽電池が完成する。
【0046】
なお、保護フィルム33、素子分離層31、接着層25およびプラスチックフィルム基板22を全て透明あるいは半透明の材料を用いて形成すると、シースルー型の集積型太陽電池を作製することができる。この場合には、半導体層11のの5%〜90%、好ましくは30〜70%、より好ましくは30〜40%に相当する領域に分離溝31aを形成するようにする。
【0047】
このように本実施の形態では、プラスチックフィルム基板21に接着された半導体層11に対して、レーザビームLBを照射することにより、太陽電池素子10を個々に分離すると共に、コンタクト電極形成用のスルーホール15aを形成するようにしている。従って、これらのプロセスをエッチングなどにより行う場合とは異なり、マスクが不要であると共に短時間で処理することができる。また、陰極13および陽極14とコンタクト電極15との接続部分にレーザビームを照射することによりオーミック接触を得るようにしたので、極めて短時間で良好なオーミック接触を得ることができ、製造歩留りが向上し、製造コストの低減化を図ることができる。
【0048】
更に、複数の太陽電池素子10を形成した後に、シリコン基板41から剥離し、これら太陽電池素子10を分離するようにしたので、太陽電池素子形成時に、半導体層11がシリコン基板41から剥離するおそれがない。
【0049】
加えて、本実施の形態では、複数の素子分離層31を柔軟性のある材料により形成するようにしたので、素子の配列方向に沿って太陽電池を折り曲げた場合に生じる応力が緩和され、曲げの曲率半径を小さくすることができる。そのため太陽電池の用途が拡大される。
【0050】
(第2の実施の形態)
図7は本発明の第2の実施の形態に係る集積型太陽電池の平面構成を表すものである。この集積型太陽電池では、素子分離層31の他に、素子分離層31と交差、好ましくは直交する他の素子分離層31´が設けられ、それに伴って太陽電池素子10が2方向(x−y方向)に配列された構成を有している。その他は、第1の実施の形態と同一の構成、作用および効果を有している。よって、同一の構成要素には同一の符号を付し、ここではその詳細な説明を省略する。
【0051】
素子分離層31´は、例えば素子分離層31と同一の柔軟性を有する絶縁材料により構成されている。すなわち、この集積型太陽電池は、柔軟性のブロックフィルム基板21,22と共に、x−yの2方向のいずれにも容易に折り曲げることができるようになっている。
【0052】
ここで、本実施の形態では、第1の実施の形態と同様の方法によって、分離溝31aおよび素子分離層31´を形成するための分離溝31a´を格子状に形成すると、内側の太陽電池素子10がプラスチックフィルム基板21から分離され、脱落してしまうという不都合が生じる。そのため、本実施の形態では、シリコン基板41を剥離したのち、分離溝31a,31a´を形成する前に、予め反射鏡23付きのプラスチックフィルム基板22を半導体層11の裏面に接着させる必要がある。なお、プラスチックフィルム基板22を接着させた場合には、レーザビームの出力を調整して、ビームがプラスチックフィルム基板22を完全に貫通しないようにし、分離溝31a,31a´の形成を厚さ方向の途中で終了させる必要がある。但し、このレーザビームの出力の調整は手間がかかるため、x−y方向のいずれか一方であれば、分離溝がプラスチックフィルム基板22を完全に貫通するようにしてもよい。これにより太陽電池素子10が脱落することなく、しかも分離溝形成の作業性が向上する。
【0053】
このように本実施の形態によれば、2方向に互いに交差する素子分離層31,31´を備えるようにしたので、太陽電池を2方向に容易に折り曲げることができ、第1の実施の形態よりもフレキシブル度が増す。従って、太陽電池の用途をより一層拡大させることができる。
【0054】
以上、実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、種々変形可能である。例えば、上記実施の形態では、レーザビームLBを照射して分離溝31aを形成する場合について説明したが、プラスチックフィルム基板21、接着層24および半導体層11をプラズマCVM(Chemical Vaporization Machining )法により選択的に除去して分離溝31aを形成するようにしても、短時間で分離溝31aを形成することができる。なお、このプラズマCVM法は、ハロゲン等の化学的活性度の大きな原子を高圧力雰囲気中(1atm )で空間的に局在した高周波(例えば150MHz) プラズマ内で励起し、高密度の中性ラジカルを生成することにより、被加工物(ここでは太陽電池素子)と反応させ、揮発性物質に変えることによって除去を行う加工法であり、加工雰囲気を高圧力とすることにより、高速加工を実現することができる。この方法においても、太陽電池素子形成時に半導体層11がシリコン基板41から剥離するおそれがない。
【0055】
また、上記各実施の形態では、図3(A),(B),(C)の工程において、単結晶シリコン基板上に半導体層11を成長させるようにしたが、非晶質シリコンや多結晶シリコンよりなる基板上に半導体層を成長させてもよい。
【0056】
更に、上記実施の形態では、上記各実施の形態では、太陽電池素子10の裏面側に、反射鏡23と共に透明のプラスチックフィルム基板22を備えた集積型太陽電池について説明したが、裏面側にアルミニウムや銀などの金属薄膜を接着させる構成とするようにしてもよい。但し、金属薄膜を接着する際に、各太陽電池素子10間を短絡させないように、絶縁性材料よりなる接着剤を使用する必要がある。
【0057】
また、上記実施の形態では、プラスチックフィルム基板22の凹凸面(すなわち、反射面)を波形形状として説明したが、反射面を、凹凸が不揃いなランダムな形状とすることにより、透過光を太陽電池素子に向けて乱反射させるようにしてもよい。
【0058】
更に、上記実施の形態では、薄膜素子として太陽電池素子10を例にして説明したが、本発明は、その他の受光素子あるいは発光素子、液晶表示素子、集積回路素子など他の薄膜素子を備える場合についても広く適用される。
【0059】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の集積型薄膜素子によれば、複数の薄膜素子のうち隣接する素子間に柔軟性を有する絶縁材料よりなる素子分離層を設けるようにしたので、折り曲げた場合に生じる応力が緩和される。よって、複数の薄膜素子が柔軟性を有する支持基板と共に折り曲げやすくなり、任意の箇所へ任意の形状で設置することが可能になる。また、支持基板にスルーホールを形成し、素子分離層上とスルーホールとを通るコンタクト電極を設けるようにしたので、隣接する薄膜素子の間に素子分離層が設けられていても、各素子の電極を導通することが可能になる。
【0061】
また、請求項7ないし請求項17のいずれか1項に記載の集積型薄膜素子の製造方法によれば、エネルギービームを照射し、半導体層に分離溝を形成することにより、半導体層を複数の薄膜素子に分離すると共に、レーザビームを照射し、コンタクト電極形成用のスルーホールを形成するようにしたので、エッチングなどにより分離溝やスルーホールを形成する場合とは異なり、マスクが不要であると共に短時間で分離溝やスルーホールを形成することができる。よって、製造歩留りが向上すると共に製造コストの低減化を実現することができる。
【0062】
特に、請求項13記載の集積型薄膜素子の製造方法によれば、複数の薄膜素子を含む半導体層を支持基板に転写したのち、半導体層を複数の薄膜素子に分離するようにしたので、半導体基板に薄膜素子を形成する際に半導体層が半導体基板から剥離するおそれがなくなり、これにより製造の歩留りが向上する。
【0065】
加えて、請求項18記載の集積型薄膜素子の製造方法によれば、支持基板および半導体層をプラズマCVM法により選択的に除去して半導体層に分離溝を形成することにより、半導体層を複数の薄膜素子に分離すると共に、レーザビームを照射することにより、コンタクト電極形成用のスルーホールを形成するようにしたので、短時間で分離溝やスルーホールを形成することができる。よって、製造歩留りが向上すると共に製造コストの低減化を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る集積型太陽電池の全体構成を説明するための平面図である。
【図2】図1に示した集積型太陽電池の内部構造を説明するための断面図である。
【図3】図2に示した集積型太陽電池の製造工程を表す断面図である。
【図4】図3に続く製造工程を表す断面図である。
【図5】図4に続く製造工程を表す断面図である。
【図6】図5に続く製造工程を表す断面図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係る集積型太陽電池の構成を説明するための平面図である。
【符号の説明】
10…太陽電池素子、11…半導体層、11a…p型層、11b…n+ 型層、11c,11d…p+ 型層、12…反射防止膜、13…陰極、14…陽極、15…コンタクト電極、15a…スルーホール、21…プラスチックフィルム基板(支持基板)、22…プラスチックフィルム基板(他の支持基板)、23…反射鏡、24,25…接着層、31…素子分離層、31a…分離溝、32…引き出し電極、33…保護フィルム、41…シリコン基板、42…多孔質シリコン層、42a…分離層
Claims (18)
- 柔軟性を有する支持基板に対して、半導体層に形成された複数の薄膜素子を少なくとも一方向に配列してなる集積型薄膜素子において、
前記薄膜素子は、前記半導体層の表面に一対の電極を有する薄膜素子であり、
前記複数の薄膜素子のうち隣接する素子間に設けた柔軟性を有する絶縁材料よりなる少なくとも1つの素子分離層と、
前記支持基板に形成された、前記薄膜素子の前記電極に達する配線形成用のスルーホールと、
前記素子分離層上および前記スルーホールを通ることにより前記素子分離層を跨ぎ、隣接する2つの前記薄膜素子の電極間を電気的に接続するコンタクト電極と
を備えた集積型薄膜素子。 - 前記半導体層は、前記支持基板の端面近傍領域を除いた内部領域に形成され、かつ、前記分離溝は前記支持基板の内部領域のみにおいて前記半導体層を貫通して形成されている
請求項1記載の集積型薄膜素子。 - 更に、
前記半導体層の前記支持基板と反対側に接着された柔軟性を有する他の支持基板と、
前記他の支持基板の前記半導体層側の面に配設された反射鏡と
を備えた請求項1記載の集積型薄膜素子。 - 前記反射鏡は、波形形状またはランダムな形状の凹凸面を有する
請求項3記載の集積型薄膜素子。 - 前記素子分離層が、透明または半透明材料により形成されている
請求項1記載の集積型薄膜素子。 - 前記半導体層のうちの5%以上90%以下の範囲に相当する領域に素子分離層が形成されている
請求項1記載の集積型薄膜素子。 - 柔軟性を有する支持基板上に、一対の電極を有する複数の薄膜素子を含む半導体層を形成する工程と、
前記支持基板および前記半導体層に同時にエネルギービームを照射して前記支持基板および前記半導体層に分離溝を形成し、前記半導体層を複数の薄膜素子毎に分離する工程と、
前記分離溝に柔軟性を有する絶縁材料を充填することにより素子分離層を形成する工程と、
前記支持基板にレーザビームを照射して、前記電極に達するスルーホールを前記支持基板に形成する工程と、
前記素子分離層上および前記スルーホール内に電極材料を堆積させることにより、前記素子分離層を跨いで、隣接する2つの薄膜素子の電極間を電気的に接続するコンタクト電極を形成する工程と
を含む集積型薄膜素子の製造方法。 - 前記エネルギービームとして、レーザビームを用いる
請求項7記載の集積型薄膜素子の製造方法。 - 前記半導体層を、前記支持基板の端面近傍領域を除いた内部領域に形成し、かつ、前記エネルギービームを前記支持基板の内部領域のみに照射し前記半導体層を貫通させて分離溝を形成する
請求項7記載の集積型薄膜素子の製造方法。 - 更に、前記半導体層に素子分離層を形成する前または後において、前記半導体層の前記支持基板と反対側に、反射鏡を間にして柔軟性を有する他の支持基板を接着させる工程を含む
請求項7記載の集積型薄膜素子の製造方法。 - 前記反射鏡は、波形形状またはランダムな形状の凹凸面を有する
請求項10記載の集積型薄膜素子の製造方法。 - 前記分離溝に、透明または半透明材料を充填して素子分離層を形成する
請求項7記載の集積型薄膜素子の製造方法。 - 更に、前記半導体層を、前記支持基板とは異なる他の半導体基板に形成した後、前記半導体基板から前記支持基板に転写する工程を含む
請求項7記載の集積型薄膜素子の製造方法。 - 前記エネルギービームを照射して前記支持基板および半導体層に前記分離溝を形成した後、前記分離溝の内壁面をエッチングして損傷部分を除去する
請求項7記載の集積型薄膜素子の製造方法。 - 前記半導体基板に剥離手段としての多孔質層を介して前記半導体層を形成すると共に、前記半導体層を前記半導体基板から前記支持基板へ転写し、前記エネルギービームを照射して前記分離溝を形成した後、剥離後に前記半導体層側に残存した多孔質層と同時に前記分離溝の内壁面をエッチングして損傷部分を除去する
請求項14記載の集積型薄膜素子の製造方法。 - 前記コンタクト電極と前記電極との間にオーミック接触を得るために、前記コンタクト電極と前記電極との接触部分にレーザビームを照射する
請求項7記載の集積型薄膜素子の製造方法。 - 前記コンタクト電極と前記電極との間にオーミック接触を得るために、前記コンタクト電極と前記電極との接触部分に対して熱処理を行う
請求項7記載の集積型薄膜素子の製造方法。 - 柔軟性を有する支持基板上に、一対の電極を有する複数の薄膜素子を含む半導体層を形成する工程と、
前記支持基板および前記半導体層をプラズマCVM法により選択的に除去して前記支持基板および前記半導体層に分離溝を形成し、前記半導体層を複数の薄膜素子毎に分離する工程と、
前記分離溝に柔軟性を有する絶縁材料を充填することにより素子分離層を形成する工程と、
前記支持基板にレーザビームを照射して、前記電極に達するスルーホールを前記支持基板に形成する工程と、
前記素子分離層上および前記スルーホールに電極材料を設けることにより、前記素子分離層を跨いで、隣接する2つの薄膜素子の電極間を電気的に接続するコンタクト電極を形成する工程と
を含む集積型薄膜素子の製造方法。
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