JP4441201B2 - 燃料電池搭載機器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は燃料電池を搭載する機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から燃料電池を搭載する機器が考案されている(例えば、特許文献1、又は2参照)。特許文献1では、回収された副生成物による圧力で燃料貯留部内の燃料を加圧して燃料電池へ供給する構成が開示されている。
【0003】
しかし、副生成物の量が少なければ燃料貯留部内の燃料を加圧することはできず、常に燃料を燃料電池へ供給できる方法ではない。また、特許文献2では、液体燃料を燃料電池へ供給するための方法は開示されていない。
【0004】
このため、燃料電池内の燃料が少量、若しくは空になり、燃料電池を発電できずに2次電池が充電切れしてしまい、機器を使用できなくなるという恐れがあった。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−213359号公報
【特許文献2】
特開2003−36879号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記事実を考慮してなされたものであり、燃料電池内の燃料の量を常時所定量に維持することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の燃料電池搭載機器は、機器で消費される電力を発電する燃料電池と、燃料を貯留する燃料貯留部から前記燃料電池へ燃料を供給する燃料供給手段を駆動させる燃料駆動手段と、前記燃料電池で発電が行われ燃料が消費されると前記燃料駆動手段を駆動させて前記燃料電池へ燃料を補給させる燃料制御手段と、を有し、前記燃料駆動手段は、ステッピングモータであることを特徴とする。
【0008】
請求項1に記載の燃料電池搭載機器では、燃料電池が機器で消費される電力を発電する。燃料電池が発電され燃料電池で燃料が消費されると燃料制御手段によって燃料駆動手段が駆動され、燃料供給手段によって燃料貯留部に貯留された燃料が燃料電池へ補給される。これによって、常時、燃料電池内に燃料を満たしておくことができるので、常時、燃料電池を発電でき、機器の充電切れを防止できる。
また、ステッピングモータによって燃料供給手段が駆動される。このため、燃料の供給量を正確に調整できる。
【0009】
請求項2に記載の燃料電池搭載機器は、前記燃料制御手段は、前記機器に設けられた駆動部が駆動されたことを検出する検出手段と、前記駆動部が駆動されて前記機器で消費される電力を前記燃料電池が発電するのに伴って前記燃料電池で消費される燃料の消費量を予め記憶した消費量記憶手段と、前記検出手段によって前記駆動部が駆動されたことが検出されると、前記消費量記憶手段から前記消費量を読み出し、前記燃料駆動手段を駆動させて燃料を前記消費量だけ前記燃料貯留部から前記燃料電池へ供給させる供給量調整手段と、を有することを特徴とする。
【0010】
請求項2に記載の燃料電池搭載機器では、燃料電池が機器で消費される電力を発電する。燃料電池が発電され燃料電池で燃料が消費されると燃料制御手段によって燃料駆動手段が駆動され、燃料供給手段によって燃料貯留部に貯留された燃料が燃料電池へ補給される。これによって、常時、燃料電池内に燃料を満たしておくことができるので、常時、燃料電池を発電でき、機器の充電切れを防止できる。
また、例えばデジタルカメラにおけるシャッタ、ストロボ、又はLCD等の駆動部が駆動されたことが検出手段によって検出される。この駆動部が駆動されて機器で消費される電力を燃料電池が発電するのに伴って燃料電池で消費される燃料の消費量のパラメータテーブルが、消費量記憶手段に記憶されている。
【0011】
供給量調整手段は、検出手段によって駆動部が駆動されたことが検出されると、燃料電池での燃料の消費量を消費量記憶手段から読み出し、燃料供給手段を駆動させて燃料を消費量だけ燃料貯留部から燃料電池へ供給させる。
【0012】
これによって、燃料電池内の燃料の量を常時一定に保つことができるので、常時燃料を発電でき、機器が充電切れすることはない。
【0013】
請求項3に記載の燃料電池搭載機器は、請求項2に記載の燃料電池搭載機器であって、前記検出手段は、前記機器に設けられ前記駆動部を駆動させる操作手段が操作されたことを検出することを特徴とする。
【0014】
請求項3に記載の燃料電池搭載機器では、機器に設けられ駆動部を駆動させる操作手段、例えばデジタルカメラにおけるレリーズボタン、再生ボタン等が操作されると検出手段によって検出される。これによって、駆動部が駆動されて燃料電池で燃料が消費されたことが検出され、燃料電池で消費された量だけの燃料が燃料貯留部から燃料電池へ供給される。即ち、操作手段が操作されると燃料駆動手段が駆動されるという単純な制御で燃料電池内の燃料を所定量に維持できる。
【0015】
請求項4に記載の燃料電池搭載機器は、請求項2又は3に記載の燃料電池搭載機器であって、前記検出手段は、前記機器に設けられた発光手段が発光されたことを検出することを特徴とする。
【0016】
請求項4に記載の燃料電池搭載機器では、デジタルカメラにおけるストロボ等の発光手段が発光されると検出手段によって検出される。ストロボ発光では大電力が消費され、燃料電池での燃料の消費量が多くなるが、燃料電池には燃料が消費された量だけ直ちに供給されるので、燃料電池を繰り返し発電できる。
【0017】
請求項5に記載の燃料電池搭載機器は、請求項2乃至4の何れかに記載の燃料電池搭載機器であって、前記検出手段は、前記機器に設けられた表示画面が表示された時間を検出することを特徴とする。
【0018】
請求項5に記載の燃料電池搭載機器では、デジタルカメラにおけるLCD等の表示画面が表示された時間が検出手段によって検出され、表示画面の表示時間に応じた燃料電池での燃料の消費量に相当する量だけの燃料が燃料電池へ供給される。これによって、表示画面が表示された後には表示時間に関わらず、燃料電池内の燃料が所定量になり、燃料電池を発電できる。
【0019】
請求項6に記載の燃料電池搭載機器は、請求項2乃至5の何れかに記載の燃料電池搭載機器であって、前記供給量調整手段は、前記駆動部が駆動された回数、又は時間を記憶する駆動記憶手段と、前記駆動記憶手段から前記駆動部が駆動された回数、又は時間を読み出し、前記消費量記憶手段から読み出した前記消費量に乗じて累積消費量を演算する演算手段と、前記駆動手段を駆動させて前記演算手段によって演算された前記累積消費量だけ燃料を前記燃料貯留部から前記燃料電池へ供給させる累積供給量調整手段と、を有することを特徴とする。
【0020】
請求項6に記載の燃料電池搭載機器では、駆動部が駆動された回数、又は時間が駆動記憶手段によって記憶され、演算手段によって駆動記憶手段から読み出され、消費量記憶手段から読み出された消費量に乗じられる。これによって、燃料電池での燃料の消費量が累積した累積消費量が演算される。
【0021】
そして、燃料が累積供給量調整手段によって燃料貯留部から燃料電池へ累積消費量だけ供給される。即ち、駆動部が駆動される度に少量ずつ燃料を供給するのではなく、複数回の駆動によって消費された分の燃料をまとめて供給する。これによって、燃料駆動手段を起動させる回数が少なくなり、起動電力を節約できる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。
【0025】
図1に示すように、燃料電池搭載機器としてのデジタルカメラ10には、メタノール水溶液(CH3OH+H2O)が充填された燃料タンク12が、デジタルカメラ10に設けられた収納部14へ上方から装填される。収納部14の底部には、メタノール水溶液と酸素(O2)の化学反応によって発電を起し、副生成物として水(H2O)、及び二酸化炭素(CO2)を生成するメタノール直接型燃料電池(以下、燃料電池)16が備えられている。
【0026】
燃料タンク12は、燃料を貯留する燃料貯留部12Aと、燃料電池12で生成される水を回収する水回収部12Bとの2槽構造となっている。燃料タンク12と燃料電池16は燃料供給口18を給液口20へ、水回収口22を排水口24へ勘合させることで、水密状態で接続される。図示は省略したが、燃料供給口18、水回収口22には、安全弁が設けられており、この安全弁は、燃料供給口18と給液口20、水回収口22と排水口24とが接続されると開かれる。
【0027】
また、燃料タンク12のケーシング25の側面からはギア84の歯面84Aが突出している。このギア84にズームモータ31(図4参照)から駆動力が付与されて燃料貯留部12Aに収納された燃料供給手段82(図4参照)が駆動され、燃料貯留部12A内の燃料が燃料供給口18、給液口20を介して燃料電池16の燃料極130Aへ供給される。また、水は、燃料電池16の空気極130Bで生成され、排水口24、水回収口22を介して水回収部12Bへ回収される。
【0028】
また、デジタルカメラ10には、燃料電池16に面してヒータ23が設けられている。このヒータ23は、デジタルカメラ10を低温環境で使用する際に起動される。ここで、燃料電池16は、氷点下等の低温環境では通常、化学反応を起すことができないが、ヒータ23によって加熱されることで化学反応を起こし発電できる。
【0029】
図2には、本実施形態のデジタルカメラ10の回路構成を示すブロック図が示されている。
【0030】
デジタルカメラ10には、撮影レンズ26、シャッタ28及びCCD撮像素子30が備えられている。撮影レンズ26及びシャッタ28を経由してCCD撮像素子30上に結像された被写体像は、CCD撮像素子30によってアナログ画像信号に変換される。ここで、シャッタ28によって、CCD撮像素子30からアナログ画像信号が読み出される際のスミアの発生が抑制される。
【0031】
また、デジタルカメラ10には、閃光装置32が備えられている。この閃光装置32は、低照度時、又は低照度時以外の必要時に閃光を発光し、被写体に補助光を照射する。
【0032】
また、デジタルカメラ10には、アナログ信号処理部34、A/D変換部36、デジタル信号処理部38、テンポラリメモリ40、圧縮伸長部42、内蔵メモリ(又はメモリカード)44、画像モニタ46、及び駆動回路48が備えられている。
【0033】
CCD撮像素子30は、駆動回路48内のタイミング発生回路(図示省略)によって発生されたタイミングで駆動され、アナログ画像信号を出力する。また、駆動回路48には、撮影レンズ26のズーム駆動の駆動源であるズームモータ31、撮影レンズ26のフォーカス駆動の駆動源であるフォーカスモータ33、シャッタ28の駆動源であるシャッタモータ35、絞り29の駆動源である絞りモータ37、及びズームモータ31に欠歯ギア106、108(図6参照)を連結させるフラッパーソレノイド116、118等を駆動する駆動回路も含まれている。なお、ズームモータ31は燃料供給手段82の駆動源にもなるがこの点については後述する。
【0034】
CCD撮像素子30から出力されたアナログ画像信号は、アナログ信号処理部34でアナログ信号処理され、A/D変換部36でA/D変換され、そして、デジタル信号処理部38でデジタル信号処理される。デジタル信号処理されたデジタル画像データは、テンポラリメモリ40に一時的に格納される。
【0035】
テンポラリメモリ40に格納されたデジタル画像データは、圧縮伸長部42で圧縮されて内蔵メモリ(又はメモリカード)44に記録される。尚、撮影モードによっては、圧縮の過程を省いて内蔵メモリ44に直接記録しても良い。そして、テンポラリメモリ40に格納されたデジタル画像データは画像モニタ46に読み出され、画像モニタ46に被写体像が映し出される。
【0036】
また、デジタルカメラ10には、デジタルカメラ10全体の制御を司るCPU50、ズーム操作スイッチ等を含む操作スイッチ群52、及びシャッタボタン54が備えられている。操作スイッチ群52を操作して所望の撮影状態に設定し、シャッタボタン54を押下することによって、写真撮影が行われる。
【0037】
また、デジタルカメラ10には、2次電池51、コンバータ53、及び燃料電池16が備えられており、デジタルカメラ10を構成する各部は、2次電池51にバッファされた電気エネルギーで作動される。この2次電池51にバッファされた電気エネルギーが不足していると、CPU50は、コンバータ53を作動させて燃料電池16を発電させる。そして、燃料電池16から電気エネルギーが供給されて2次電池51の充電が完了すると、コンバータ53の作動を停止させて燃料電池16の発電を停止させる。
【0038】
さらに、デジタルカメラ10には、駆動検出部55、パラメータ記憶部57、不揮発メモリ59が備えられている。駆動検出部55は、ズームモータ31、フォーカスモータ33等の駆動部が駆動されたこと、又は画像モニタ46の表示時間等を検出する。
【0039】
パラメータ記憶部57には、ズームモータ31、フォーカスモータ33、又はストロボ等の1度の駆動によって、又は画像モニタ46の所定時間の表示によって消費される電気エネルギーを発電させるだけの燃料の量のパラメータテーブルが記憶されている。
【0040】
不揮発メモリ59には、駆動検出部55によってズームモータ31等の駆動部が駆動されたことが検出されると、各駆動部の駆動回数、及び画像モニタ46の表示時間が記憶される。なお、デジタルカメラ10の電源がオフになっても、不揮発メモリ59から駆動記録が消えることはない。
【0041】
CPU50は、不揮発メモリ59から駆動記録を読み出し、パラメータ記録部57から各駆動部の駆動によって消費される燃料の量を読み出し、これらを乗じて燃料電池16で消費された累積消費量を演算する。
【0042】
そして、CPU50は、この累積消費量が所定量になると、燃料供給手段82を駆動させ、燃料電池16内で消費された分の燃料をまとめて燃料貯留部12Aから燃料極130Aへ供給させる。
【0043】
図3に示すように、デジタルカメラ10の背面には、ファインダ56、ファインダLED58、撮影/再生モード選択スイッチ60、充電モード選択スイッチ61、撮影モード選択ダイヤル62、マルチファンクションの十字キー64、カメラの動作モードや十字キー64の機能等を文字やアイコンで表示するドットマトリクスの液晶表示機66、バックスイッチ68、メニュー/OKスイッチ70、画像モニタ46、及びスピーカ72等が設けられている。
【0044】
また、デジタルカメラ10の上面には、電源スイッチ74及びシャッターボタン54が設けられ、デジタルカメラ10の側面には、音声/映像(A/V)出力端子76、デジタル(USB)端子78、及びDC入力端子80が設けられている。
【0045】
デジタルカメラ10は、撮影/再生モード選択スイッチ60によって撮影モード、又は再生モードが選択できるようになっており、撮影モード時には撮影モード選択ダイヤル62によってマニュアル撮影、オート撮影、動画、ボイスレコーダー等の各モードが選択できるようになっている。尚、ボイスレコーダは、音声のみを記録するモードである。
【0046】
また、デジタルカメラ10は、充電モード選択スイッチ61によって充電モードが選択できるようになっており、充電モード時には燃料電池16によって発電が行われ、2次電池51が充電される。尚、充電モード時以外にも燃料電池16の発電は行うが、この点については後述する。
【0047】
画像モニタ46は、電子ビューファインダとして使用できると共に、内蔵メモリ(又はメモリカード)44から読み出した再生画像等を表示することができる。また、画像モニタ46は、撮影可能コマ数や再生コマ番号の表示、ストロボ発光の有無、マクロモード表示、記録画質(クオリティー)表示、画素数表示等の情報も表示され、更に各種のメニュー等がメニュー/OKボタン70や十字キー64の操作に応じて表示される。
【0048】
次に、燃料タンク12の構造について説明する。
【0049】
図4に示すように、燃料タンク12のケーシング25は仕切り板25Aによって仕切られて燃料貯留部12Aと水回収部12Bとの2槽構造となっている。燃料貯留部12Aと水回収部12Bはキャップ27によって封止されている。キャップ27には、燃料貯留部12Aに面して燃料供給口18が設けられ、水回収部12Bに面して水回収口22が設けられている。
【0050】
水回収部12Bには水を回収する袋体86が収納され、口部を水回収口22に取り付けられている。燃料貯留部12Aには燃料を貯留する袋体88が収納され、口部を燃料供給口18に取り付けられている。袋体88はテフロン(登録商標)ゴム等の耐アルコール性材料で、伸縮自在とされている。但し、袋体88は、伸縮自在の材料でなくても、以下に述べる燃料供給手段82によって押し潰すことができ、且つ押し潰された状態から復元できる柔軟な残量であれば良い。
【0051】
また、燃料貯留部12Aには、燃料供給手段82が収納されている。燃料供給手段82は、シリンダとなる燃料貯留部12A内を摺動する可動部90と、可動部90に駆動力を伝達する駆動伝達部92とで構成されている。
【0052】
駆動伝達部92は、可動部90の摺動方向の一端部に回転可能に設けられたギア84と、ギア84の中心部から摺動方向に延出したネジ部94とで構成されている。上述したように、ギア84の歯面84Aの一部が、ケーシング25の側面の孔25Bから突出している。
【0053】
可動部90は、ネジ部94が螺合するネジ穴96Aが形成された駆動板96と、袋体88に当接して加圧する加圧板98と、駆動板96と加圧板98を繋ぐ軸部99とで構成されている。ケーシング25の仕切り板25Aと仕切り板25Aと向き合うケーシング25の内壁25Cには、摺動方向に延出するガイドリブ25D、25Eが形成されている。そして、駆動板96と加圧板98には、溝96B、98Aが形成され、それぞれガイドリブ25D、25Eに嵌合している。
【0054】
このため、ギア84が回転されると一緒にネジ部94が回転し、このネジ部94の回転によって可動部90が燃料貯留部12A内を摺動する。これによって、燃料タンク12の向きに関わらず、袋体88内の燃料が加圧されて袋体88から押し出されて燃料電池16へ供給される。
【0055】
次に、ギア84に駆動力を付与する機構について説明する。
【0056】
図5に示すように、平歯車であるギア84に噛合する平歯車102Aを一端に備え、他端部にはすば歯車102Bを供える2段ギア102が設けられている。また、はすば歯車102Bに噛合すると共に、駆動伝達方向を90度転換するはすば歯車と平歯車が形成された2段ギア104が設けられている。そして、2段ギア104の平歯車に噛合する欠歯ギア(平歯車)106、欠歯ギア106に駆動力を付与するズームモータ31が設けられている。このズームモータ31はステッピングモータで、正確に駆動を制御できる。
【0057】
欠歯ギア106の周面には、歯車部106Aと欠歯部106Bとが形成されている。欠歯部106Bは対称位置に2箇所形成され、欠歯部106B以外の部分が歯車部106Aとされている。
【0058】
図6(A)に示すように、ズームモータ31のモータギア31Aを間に置いて欠歯ギア106側の反対側には、欠歯ギア108が設けられている。この欠歯ギア108は、撮影レンズ26(図2参照)をズーム駆動させるレンズ移動手段としてのズームギア110へ、ギア112、ギア114によって連結されている。また、欠歯ギア108は、欠歯ギア106と同じ形状をしており、周面には、歯車部108Aと欠歯部108Bとがそれぞれ2箇所に対称に形成されている。
【0059】
ここで、欠歯ギア106の回転を制止するフラッパーソレノイド116、及び欠歯ギア108の回転を制止するフラッパーソレノイド118が設けられている。欠歯ギア106にはフラッパーソレノイド116のアームチュア116Aが係止する係止部106Cが形成され、欠歯ギア108には、フラッパーソレノイド118のアームチュア118Aが係止する係止部108Cが形成されている。また、欠歯ギア106、108は、図示しないバネによって時計回り方向(図中矢印A方向、及びB方向)に付勢されている。
【0060】
この状態では、欠歯ギア106は欠歯部106Bをモータギア31A、2段ギア104に対面させており、欠歯ギア106は、モータギア31A、および2段ギア104に噛合していない。また、欠歯ギア108も同様に、モータギア31A、及びギア110に噛合していない。
【0061】
図6(B)に示すように、フラッパーソレノイド118が励磁されると、アームチュア118Aがコイル118B側に移動され、係止部108Cから外れる。バネによって矢印B方向に付勢されている欠歯ギア108は矢印B方向に回転し、欠歯ギア108の歯車部108Aが、モータギア31A、及びギア110に噛合する。これによって、ズームモータ31が駆動されズームギア31Aが回転すると、駆動力がズームギア110まで伝達されてズーム駆動される。
【0062】
この時、欠歯ギア106はモータギア31Aに噛合していないので、ズームモータ31の駆動力は燃料供給手段82まで伝達されない。このため、燃料を供給する必要がない時に、燃料供給手段82を駆動させてしまうことはない。
【0063】
また、フラッパーソレノイド118が励磁される前は、欠歯ギア108はギア112に噛合していないので、アームチュア118Aが係止部108Cから外れて欠歯ギア108がバネの不勢力によって回転する時に、ギア112は回転されない。このため、欠歯ギア108がギア112に噛合する時にズームギア110が駆動されてズーム駆動されてしまうことがない。従って、ズーム駆動を正確に制御できる。
【0064】
また、図6(C)に示すように、フラッパーソレノイド116が励磁されると、アームチュア116Aがコイル116B側に移動され、係止部106Aから外れる。バネによって矢印A方向に付勢されている欠歯ギア106は矢印A方向に回転し、欠歯ギア106の歯車部106Aが、モータギア31A、及び2段ギア104に噛合する。これによって、ズームモータ31が駆動されると、駆動力が燃料供給手段82まで伝達され、燃料が燃料電池16へ供給される。
【0065】
この時、欠歯ギア108はモータギア31Aに噛合していないので、ズームモータ31の駆動力はズームギア110へ伝達されない。このため、ズーム駆動させる必要がない時に、ズーム駆動させてしまうことはない。
【0066】
また、フラッパーソレノイド116が励磁される前は、欠歯ギア106は2段ギア104にも噛合していないので、アームチュア116Aが係止部106Cから外れて欠歯ギア106がバネの不勢力によって回転する時に、2段ギア104は回転されない。このため、欠歯ギア106が2段ギア104に噛合する時に燃料供給手段82が駆動されて燃料が供給されてしまうことがない。従って、燃料の供給量を正確に制御できる。
【0067】
上述したように、ズームモータ31の駆動力によって燃料供給手段82を駆動させるようにし、燃料供給手段82を駆動させるだけの駆動源が不要となったので、コストダウンできる。尚、デジタルカメラ10では、ズームモータ31を燃料供給手段82の駆動源としたが、これに限らず、フォーカスモータ33やシャッタモータ35、及び絞りモータ37等、デジタルカメラ10に備えられた他の駆動源を用いても良い。
【0068】
次に燃料電池16について説明する。
【0069】
図5に示すように、燃料電池16のケーシング128は、電池セル130によって燃料室16Aと空気室16Bに室が分けられている。燃料室16Aと空気室16Bは、燃料タンク12が載置される台座132によって封止されている。
【0070】
台座132には、燃料室16Aに面して給液口20が設けられ、空気室16Bに面して排水口24が設けられ、袋体88から燃料室16Aへ燃料を供給でき、空気室16Bから袋対86へ水を回収できるようになっている。
【0071】
電池セル130は、燃料室16Aの壁面を構成する燃料極130A、空気室16Bの壁面を構成する空気極130B、及び燃料極130Aと空気極130Bに挟まれるプロトン導電膜130Cとで構成されている。
【0072】
燃料タンク12から燃料室16Aへメタノールが供給され、燃料極130Aに電圧が印加されると、メタノールが化学反応式(1)に示すように、二酸化炭素、水素イオン、及び電子に分解される。
【0073】
CH3OH+H2O→CO2+6H++e- …(1)
二酸化炭素は、燃料室16Aの壁面に設けられた気液分離フィルタ134によって燃料室16Aから放出され、水素イオンは、プロトン導電膜130Cを透過して空気極130Bへ移動する。そして、電子は、2次電池51(図2参照)へ向かい、2次電池51を充電させる。
【0074】
空気極130Bへ移動した水素イオンH+は、空気室16Bの壁面に設けられた気液分離フィルタ136を透過して空気室16Bへ流入した酸素、及び電子と結合して水となる。この水は、排水口24、及び水回収口22を通過して袋体86に回収される。
【0075】
次に、燃料タンク12を着脱させる機構について説明する。
【0076】
図5に示すように、燃料タンク12を収納部14へ出し入れするためのスライド式の蓋120が設けられている。蓋120の内面にはコ字状のフック122が設けられている。そして、このフック122にアームチュア124Aを係止させるフラッパーソレノイド124が、デジタルカメラ10の上面の内側に取り付けられている。
【0077】
このフラッパーソレノイド124が励磁されると、アームチュア124Aがコイル124B側に移動し、アームチュア124Aの引掛け部124Cがフック122に係止する。これによって、蓋120がロックされ、開閉できなくなる。
【0078】
また、燃料タンク12のケーシング25の水回収部12B側の側面にはラック25Fが形成されている。このラック25Fにモータギア126Aを噛合させるモータ126が、収納部14に設けられている。
【0079】
燃料タンク12を収納部14から取り出したい時に、取出しスイッチ138(図3参照)が操作されると、フラッパーソレノイド124の励磁が停止され、蓋120のロックが解除される。
【0080】
そして、蓋120が開かれると図示しない図示しない開閉検出スイッチがオンになり、モータ126が駆動される。これによって、燃料タンク12が収納部14から頭を出し、燃料タンク12を掴んで収納部14から取り出すことができる。
【0081】
次に、燃料供給方法について説明する。
【0082】
図7のフローチャートに示すように、デジタルカメラ10の電源が投入されると、本フローが開始され、ステップ201へ進む。ステップ201では、フラッパーソレノイド124が励磁され、蓋120がロックされる。ステップ202では、充電モード選択スイッチ61によって充電モードが選択されたか否かが判定され、肯定されると図8のフローチャートのステップ301へ進み、否定されるとステップ203へ進む。
【0083】
ステップ203では、デジタルカメラ10の各駆動部が駆動されたことが駆動検出部55によって検出されるまで否定判定が繰り返される。例えば、シャッタボタン54が操作され、閃光発光装置32からフラッシュが発光され、又は撮影/再生モード選択スイッチ60によって撮影モード又は再生モードが選択されて画像モニタ46が表示されると、駆動部検出部55によって検出されて不揮発メモリ59に記憶される。ここで、画像モニタ46の表示に関しては表示時間が記憶され、その他の駆動部に関しては駆動回数が記憶される。
【0084】
そして、ステップ204に進み、燃料の消費量が所定量を超えるまで否定判定が繰り返され、ステップ203へ戻り、繰り返して各駆動部の駆動検出が行われる。ここで、各駆動部が駆動されて2次電池51の電気エネルギーが消費されると燃料電池16の発電は行われ、燃料電池16内の燃料は消費される。この消費量は、例えば、閃光発光装置が駆動された時に多くなり、又は画像モニタ46を長時間表示していると多くなる。
【0085】
このようにデジタルカメラ10の使用状態によって異なる燃料の消費量のパラメータテーブルがパラメータ記憶部57に記憶されている。このパラメータテーブルとは、例えば、シャッタボタンが1回操作されると燃料が1ml消費され、閃光発光装置32が1回駆動されると燃料が5ml消費され、画像モニタ46が1分表示されると燃料が3ml消費されるというようなものである。
【0086】
CPU50は、不揮発メモリ59に累積して記憶されたシャッタボタン54の使用回数、閃光発光装置32の発光回数、又は画像モニタ46の表示時間等を不揮発メモリ57から読み出し、パラメータ記憶部57から各駆動に対応する燃料の消費量を読み出す。そして、CPU50は、これらを乗じてこれまで消費された累積消費量を演算し、燃料の累積消費量が所定量を超えるとステップ205へ進む。
【0087】
ステップ205では、CPU50が、ステップ204で演算された燃料の累積消費量データを駆動回路48へ送信する。駆動回路48はこの累積消費量データを受け取ると、図6(C)に示すように、フラッパーソレノイド116を励磁して欠歯ギア106をモータギア31A、及び2段ギア104に噛合させる。
【0088】
そして、ステップ206へ進み、ステッピングモータであるズームモータ31を駆動させて燃料供給手段82を作動させる。この時、ズームモータ31の回転数を調整して燃料電池16で消費された分だけの燃料を供給する。これによって、常時、燃料電池16内の燃料を所定量に維持することができるので、燃料電池16内の燃料切れを防止できる。
【0089】
そして、ステップ207に進み、ズームモータ31を逆回転させて欠歯ギア106とズームギア31A、及び2段ギア104との噛み合いを解除させる共に、フラッパーソレノイド116の励磁を停止してアームチュア116Aを欠歯ギア106の係止部106Cに係止させる。
【0090】
そして、ステップ208に進み、デジタルカメラ10の電源がオフになるまで否定判定が繰り返されてステップ201へ戻り、ステップ201〜206が繰り返し行われる。
【0091】
また、充電モード時には、図8のフローチャートに示すように、ステップ301において、2次電池51の充電が完了しているか否かが判定される。ここで、2次電池51の充電量の検出は、2次電池51の駆動電圧の変動状態を検出する等の公知の検出方法で行われる。
【0092】
ステップ301で肯定されると、ステップ302に進み、液晶表示機66に充電が完了したことを知らせるアイコンを表示する。ステップ301で否定されると、ステップ303に進む。ステップ303では、CPU50によって、ステップ301で検出された2次電池51の充電量に基づいて、2次電池51の充電を完了するために必要な発電量、及び燃料の量が算出される。
【0093】
そして、ステップ304へ進み、CPU50は、ステップ303で算出された燃料の必要量データを駆動回路48へ送信する。駆動回路48はこのデータを受け取ると、図6(C)に示すように、フラッパーソレノイド116を励磁して欠歯ギア106をモータギア31A、及び2段ギア104に噛合させる。
【0094】
そして、ステップ305へ進み、ズームモータ31を駆動させて燃料供給手段82を作動させる。この時、燃料電池16の発電が停止されるまでズームモータ31の駆動を微調整しながら必要量の燃料を少量ずつ供給する。
【0095】
そして、ステップ306へ進み、2次電池51の充電が完了するまで否定判定が繰り返され、肯定されるとステップ307へ進み、液晶表示機66に充電が完了したことを知らせるアイコンを表示する。そして、図7のステップ206へ進み、同様に、燃料供給手段82とズームモータ31の連結を解除し、ステップ207で電源がオフになると、本フローが終了する。
【0096】
なお、本フローでは、デジタルカメラ10の各駆動部が駆動されて消費された燃料を累積して供給するようにした。このため、ズームモータ31を起動させる回数が少なくなり起動電力を節約できる。しかし、これに限らず、デジタルカメラ10の各駆動部が駆動される度に燃料を供給するようにしても良い。
【0097】
次に、燃料タンク12を収納部14から取り出す方法について説明する。
【0098】
図9のフローチャートに示すように、デジタルカメラ10の電源が投入されると本フローが開始され、ステップ401へ進む。ステップ401では、燃料タンク取出しスイッチ138が操作されるまで否定判定が繰り返され、肯定されるとステップ402へ進む。
【0099】
ステップ402では、フラッパーソレノイド116が励磁され、欠歯ギア106とズームギア31A、及び2段ギア104の噛合が解除されるまで否定判定が繰り返され、肯定されるとステップ403へ進む。ここで、欠歯ギア106がズームギア31A、及び2段ギア104に噛合していると、2段ギア104、2段ギア102には回転方向の遊びが無くなる。このため、燃料タンク12を収納部14に挿入した時、燃料タンク12のギア84の歯先と2段ギア102の平歯車102Aの歯先が衝突すると、ギア84と2段ギア102が噛合できない。
【0100】
しかし、欠歯ギア106がズームギア31A、及び2段ギア104に噛合していなければ2段ギア104、2段ギア102には回転方向に遊びが生まれる。また、2段ギア104と2段ギア102の互いに衝突する箇所をテーパ状とすることで、燃料タンク12が挿入される時にギア84と2段ギアの歯先が衝突してもギア84と2段ギア102の双方が逆方向に回転するので、2段ギア104と2段ギア102は噛合できる。
【0101】
そして、ステップ403では、蓋120をロックしているフラッパーソレノイド124が励磁されて蓋120のロックが解除される。そして、ステップ404へ進み、蓋120が開かれたことが、図示しない開閉検出スイッチによって検出されるまで否定判定が繰り返され、肯定されるとステップ405へ進む。
【0102】
ステップ405では、モータ126が駆動されて、燃料供給口18と給液口20、及び水回収口22と排水口24との接続が切り離され、燃料タンク12が収納部14から押し出される。これで本フローが終了する。
【0103】
なお、本実施形態では、デジタルカメラ10を例に取って本発明の燃料電池搭載機器を説明したが、これに限らず、アナログカメラや、カメラ付携帯電話等、他の機器に付いても適用可能である。図10に示すように、本発明をカメラ101を備えるカメラ付携帯電話100に適用する場合は、カメラ付携帯電話100に設けられたバイブレーション用のモータを駆動源とすることができる。
また、メタノール直接型燃料電池について説明したが、他の種類の燃料電池にも適用可能である。
【0104】
【発明の効果】
本発明は上記構成としたので、燃料電池内の燃料の量常時所定量に維持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態のデジタルカメラを示す斜視図である。
【図2】 本実施形態のデジタルカメラの回路構成を示すブロック図である
【図3】 本実施形態のデジタルカメラを示す斜視図である。
【図4】 本実施形態のデジタルカメラの燃料タンクを示す斜視図である。
【図5】 本実施形態のデジタルカメラの燃料電池、燃料タンク、及び駆動力付与機構を示す図である。
【図6】 本実施形態のデジタルカメラの駆動力付与機構を示す図である。
【図7】 本実施形態のデジタルカメラの燃料供給方法を示すフローチャートである。
【図8】 本実施形態のデジタルカメラの燃料供給方法を示すフローチャートである。
【図9】 本実施形態のデジタルカメラの燃料タンクの取出し方法を示すフローチャートである。
【図10】 本実施形態の変形例であるカメラ付携帯電話を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 デジタルカメラ(燃料電池搭載機器)
12A 燃料貯留部
16 燃料電池
31 ズームモータ(燃料駆動手段、駆動部)
32 閃光装置(駆動部、発光手段)
33 フォーカスモータ(駆動部)
35 シャッタモータ(駆動部)
37 絞りモータ(駆動部)
46 画像モニタ(表示画面)
50 CPU(燃料制御手段、供給量調整手段、演算手段、累積供給量調整手段)
52 操作スイッチ群(操作手段)
54 シャッタボタン(操作手段)
55 駆動検出部(検出手段)
57 パラメータ記憶部(消費量記憶手段)
59 不揮発メモリ(駆動記憶手段)
82 燃料供給手段
100 カメラ付携帯電話(燃料電池搭載機器)
116 フラッパーソレノイド(駆動手段)
118 フラッパーソレノイド(駆動手段)
124 フラッパーソレノイド(駆動部)
126 モータ(駆動部)

Claims (6)

  1. 機器で消費される電力を発電する燃料電池と、
    燃料を貯留する燃料貯留部から前記燃料電池へ燃料を供給する燃料供給手段を駆動させる燃料駆動手段と、
    前記燃料電池で発電が行われ燃料が消費されると前記燃料駆動手段を駆動させて前記燃料電池へ燃料を補給させる燃料制御手段と、
    を有し、
    前記燃料駆動手段は、ステッピングモータであることを特徴とする燃料電池搭載機器。
  2. 前記燃料制御手段は、
    前記機器に設けられた駆動部が駆動されたことを検出する検出手段と、
    前記駆動部が駆動されて前記機器で消費される電力を前記燃料電池が発電するのに伴って前記燃料電池で消費される燃料の消費量を予め記憶した消費量記憶手段と、
    前記検出手段によって前記駆動部が駆動されたことが検出されると、前記消費量記憶手段から前記消費量を読み出し、前記燃料駆動手段を駆動させて燃料を前記消費量だけ前記燃料貯留部から前記燃料電池へ供給させる供給量調整手段と、
    を有することを特徴とする請求項1に記載の燃料電池搭載機器。
  3. 前記検出手段は、前記機器に設けられ前記駆動部を駆動させる操作手段が操作されたことを検出することを特徴とする請求項2に記載の燃料電池搭載機器。
  4. 前記検出手段は、前記機器に設けられた発光手段が発光されたことを検出することを特徴とする請求項2又は3に記載の燃料電池搭載機器。
  5. 前記検出手段は、前記機器に設けられた表示画面が表示された時間を検出することを特徴とする請求項2乃至4の何れかに記載の燃料電池搭載機器。
  6. 前記供給量調整手段は、
    前記駆動部が駆動された回数、又は時間を記憶する駆動記憶手段と、
    前記駆動記憶手段から前記駆動部が駆動された回数、又は時間を読み出し、前記消費量記憶手段から読み出した前記消費量に乗じて累積消費量を演算する演算手段と、
    前記駆動手段を駆動させて前記演算手段によって演算された前記累積消費量だけ燃料を前記燃料貯留部から前記燃料電池へ供給させる累積供給量調整手段と、
    を有することを特徴とする請求項2乃至5の何れかに記載の燃料電池搭載機器。
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