JP4440442B2 - 原稿撮像装置、原稿撮像方法及び記憶媒体 - Google Patents

原稿撮像装置、原稿撮像方法及び記憶媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、リニアイメージセンサで原稿等を読み取り、イメージデータをビデオ信号として接続された表示装置へ出力する原稿撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、スライドやオーバーヘッドプロジェクタ(OHP)などを用いてプレゼンテーションが行われてきたが、パーソナルコンピュータの普及とともにパーソナルコンピュータと液晶プロジェクタとの組み合わせによるプレゼンテーションが行われるようになってきている。この場合でも、補助資料など印刷物や手書きの資料を使用する要求は高く、液晶プロジェクタと組み合わせて使用する原稿撮像装置が求められている。
【0003】
前記要求に応えるものとして、CCDなどのエリアイメージセンサを使用したビデオカメラ用いて原稿台上の原稿等の画像情報を読み取り、イメージデータをビデオ信号として出力する原稿撮像装置、いわゆる書画カメラの一例を図20に示す。
【0004】
図20において、33はエリアイメージセンサを使用したビデオカメラ、34は原稿を載せる原稿台、35はこの原稿台上の原稿を照らす照明装置である。
このような原稿撮像装置は、液晶プロジェクタと接続してプレゼンテーションを行う装置やテレビ会議装置に接続して画像入力を行う装置として製品化されている。
【0005】
しかしながら、エリアイメージセンサを用いた原稿撮像装置は、動画用に開発されたビデオカメラを用いた装置であるため、液晶プロジェクタと接続してプレゼンテーションを行う装置として使用する場合、一般的に瞬時に1画面の原稿が取り込めるという特徴がある一方で、以下に示すような欠点がある。
(1)一般にエリアイメージセンサは比較的解像度が低く、文書原稿などの文字を読み取り出力するための充分な解像度が得られ難い。
(2)出力のビデオ信号として一般のカラーテレビ等で用いられるNTSC信号やS信号等が用いられているため、伝送経路として液晶プロジェクタなど高画質の表示装置の特性を生かせない。
(3)光路が面であるため、多段にわたりミラーなどの反射により光路を屈折して装置を小型化する方法が取り難いため、装置のサイズが動作時及び格納時共に大きくなってしまう。
【0006】
そこで、エリアイメージセンサに代わりこれより高解像度が期待されるリニアイメージセンサを用いた原稿撮像装置が提案されている。その一例のブロック構成を図21に示す。
図21は従来のリニアイメージセンサを用いた原稿撮像装置37を示しており、2はリニアイメージセンサ、5はリニアイメージセンサ2からの画像情報をディジタルデータに変換するA/Dコンバータ、8はA/Dコンバータ5からのデータを記憶する表示メモリ、9はビデオ信号発生器、11は装置全体の動作を制御するCPU、12はCPU11の制御プログラムを格納するROM、14は動作方法指定用スイッチ、15は液晶ディスプレイなどの表示装置、16は本装置で読み取る原稿、38は副走査位置検出器、39は副走査駆動機構である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図21で示すリニアイメージセンサを用いた原稿撮像装置では以下のような欠点があった。
【0008】
(1)読み込んだ原稿のデータを直接的に表示メモリ8に書き込んでいるため、表示中は原稿の読み取りが行えない。従って、表示中の画面の説明が終了して画面切替えの要求を出した後に次の原稿の読取動作を行うことになり、読み取りから表示に至るまでの時間がすべて待ち時間となる。
【0009】
(2)表示時間短縮のために表示メモリを複数画面分実装する場合には、事前に複数原稿を取り込んでおくことが可能である。ところがこの場合、前準備としての原稿読取に長時間を要し、また、多くの原稿を使用するためには原稿の枚数に応じた表示メモリの容量が必要であり、大容量のメモリを実装する必要が生じる。
【0010】
(3)リニアイメージセンサは比較的解像度は高いが、表示装置は解像度が低いため、原稿から読み取ったデータは表示メモリに転送される段階で間引かれてしまう。そのため、表示後に画面の回転変換等が必要になった場合、読み取った元データではなく間引かれたデータから変換を行うことになり、変換する毎に画像が劣化してしまう。
【0011】
(4)表示メモリは回路構成によりデータの構造が決まってしまうため、任意の圧縮を施した画像などを扱うことができず、保存効率が悪い。
【0012】
(5)リニアイメージセンサを用いた原稿撮像装置では原稿表示の際、エリアイメージセンサを用いた原稿撮像装置に比べ、原稿の読み取り動作を伴うため、原稿読取時間が長く、原稿表示(表示出力)までの待ち時間が長くなってしまう欠点があった。また、複数枚の原稿データを蓄積する機能はないため、過去に読み取った原稿の再描画を行う場合、再度読み取りを行う必要がある。
【0013】
本発明は上記のような問題点を解消するためになされたものであり、高画質の表示装置の特性を生かし、文書原稿などの文字を読み取り出力するための充分な解像度を持ち、表示画面の説明中に次の原稿の読み取りを行うことができ、表示の切替え時間が短く、更には表示の前準備が不要で、多くの原稿を一括して扱うことのできる小型で安価な原稿撮像装置、原稿撮像方法及び記憶媒体を提供することを目的とする。
【0014】
また本発明は、読み取り対象原稿を予め読み取っておくことにより、原稿表示の要求があった際、原稿の表示までにかかる時間の短縮及び過去の画像データの蓄積により、再描画の際に原稿を再度読み取ること無く瞬時に原稿の再表示が行うことができ、効果的なプレゼンテーションを可能とする原稿撮像装置、原稿撮像方法及び記憶媒体を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明者らは鋭意検討の結果、以下に示す発明の諸態様に想到した。
【0016】
本発明である原稿撮像装置は、リニアイメージセンサを有し、原稿の画像情報を読み取る読取手段と、前記リニアイメージセンサの主走査方向と直交する方向に前記リニアイメージセンサと原稿画像との相対位置を所定の速度で変える副走査手段と、前記読取手段からの前記画像情報をディジタル画像データに変換するA/Dコンバータと、前記A/Dコンバータからの複数頁の前記画像データを少なくとも一時的に記憶して順次格納するバッファメモリと、前記A/Dコンバータから前記バッファメモリへ前記画像データを転送する第1の転送手段と、前記バッファメモリからの出力された前記画像データを記憶する表示メモリと、前記バッファメモリから前記表示メモリへ前記画像データを転送する第2の転送手段と、所定の表示装置に接続され、前記表示装置に対して前記表示メモリに記憶された前記画像データを出力する出力手段とを備え、前記第1転送手段により前記複数頁の画像データを前記バッファメモリに順次格納するとともに、前記第2転送手段は、格納した前記画像データを、表示指示により前記バッファメモリから読み出して表示の為に前記表示メモリに記憶させるものであって、前記バッファメモリへ複数頁の格納完了前に前記画像データを表示可能とするために前記読取手段からの画像情報を前記A/Dコンバータにより画像データに変換して、前記第1の転送手段により前記バッファメモリへ転送させて前記バッファメモリへ格納させ、前記バッファメモリへの格納中の頁とは異なる既に格納された複数頁の中から前記表示指示された頁の画像データを、前記バッファメモリから前記第2の転送手段により前記表示メモリへ転送させて前記表示メモリに記憶させ、記憶された頁の前記画像データを前記出力手段により出力せしめ、更に、表示のために前記出力手段により出力せしめた頁の前記画像データを前記バッファメモリにて記憶を維持せしめ前記バッファメモリに、前記出力手段により出力せしめた頁の前記画像データ以外の頁の画像データがあるか否かの判定をし、あると判定された場合、前記バッファメモリから再表示指示に応じた頁の画像データを読み出して再度表示のために前記表示メモリに記憶させることを特徴とする。
また、本発明である原稿撮像装置は、原稿の画像情報を読み取るリニアイメージセンサと、複数頁の前記画像情報を少なくとも一時的に記憶して順次格納するバッファメモリと、前記バッファメモリから出力された前記画像情報を記憶する表示メモリと、前記表示メモリに記憶された前記画像情報を所定の表示装置に出力する出力手段と、前記複数頁の画像情報を前記バッファメモリに順次格納するとともに、格納した前記画像情報を、表示指示により前記バッファメモリから読み出して表示の為に前記表示メモリに記憶させるものであって、前記バッファメモリへ複数頁の格納完了前に前記画像情報を表示可能とするために前記リニアイメージセンサにて読み取った画像情報を前記バッファメモリへ格納させ、前記バッファメモリへの格納中の頁とは異なる既に格納された複数頁の中から前記表示指示された頁の画像情報を、前記バッファメモリから前記表示メモリに記憶させ、記憶された頁の前記画像情報を前記出力手段により出力せしめ、更に、表示のために前記出力手段により出力せしめた頁の前記画像情報を前記バッファメモリにて記憶を維持せしめ前記バッファメモリに、前記出力手段により出力せしめた頁の前記画像データ以外の頁の画像データがあるか否かの判定をし、あると判定された場合、前記バッファメモリから再表示指示に応じた頁の画像データを読み出して再度表示のために前記表示メモリに記憶させる制御手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明である原稿撮像装置は、原稿の画像情報を読み取るリニアイメージセンサと、複数頁の前記画像情報を少なくとも一時的に記憶して順次格納するメモリと、所定の表示装置に対して前記メモリに記憶された前記画像情報を出力する出力手段と、前記複数頁の画像情報を前記メモリに順次格納するとともに、格納した前記画像情報を、表示指示により前記メモリから読み出して表示の為に前記出力手段を動作させるものであって、前記メモリへ複数頁の格納完了前に前記画像情報を表示可能とするために前記リニアイメージセンサにて読み取った画像情報を前記メモリへ格納させ、前記メモリへの格納中の頁とは異なる既に格納された複数頁の中から前記表示指示された頁の画像情報を、前記メモリに少なくとも一時的に記憶させ、記憶された頁の前記画像情報を前記出力手段により出力せしめ、更に表示のために前記出力手段により出力せしめた頁の前記画像情報を前記メモリにて記憶を維持せしめ前記メモリに、前記出力手段により出力せしめた頁の前記画像データ以外の頁の画像データがあるか否かの判定をし、あると判定された場合、前記メモリから再表示指示に応じた頁の画像情報を読み出して再度表示のために前記出力手段を動作させる制御手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明である原稿撮像方法は、リニアイメージセンサにより原稿の画像情報を読み取る工程と、複数頁の前記画像情報を少なくとも一時的にバッファメモリに記憶して順次格納する工程と、前記バッファメモリから出力された前記画像情報を表示メモリに記憶する工程と、前記表示メモリに記憶された前記画像情報を所定の表示装置に出力する工程と、前記複数頁の画像情報を前記バッファメモリに順次格納するとともに、格納した前記画像情報を、表示指示により前記バッファメモリから読み出して表示の為に前記表示メモリに記憶させるものであって、前記バッファメモリへ複数頁の格納完了前に前記画像情報を表示可能とするために前記リニアイメージセンサにて読み取った画像情報を前記バッファメモリへ格納させ、前記バッファメモリへの格納中の頁とは異なる既に格納された複数頁の中から前記表示指示された頁の画像情報を、前記バッファメモリから前記表示メモリに記憶させ、記憶された頁の前記画像情報を前記出力する工程により出力せしめ、更に表示のために前記出力する工程において出力せしめた頁の前記画像情報を前記バッファメモリにて記憶を維持せしめ前記バッファメモリに、前記出力する工程により出力せしめた頁の前記画像データ以外の頁の画像データがあるか否かの判定をし、あると判定された場合、前記バッファメモリから再表示指示に応じた頁の画像データを読み出して再度表示のために前記表示メモリに記憶させる制御工程とを備えることを特徴とする。
また、本発明である原稿撮像方法は、リニアイメージセンサにより原稿の画像情報を読み取る工程と、複数頁の前記画像情報を少なくとも一時的にメモリに記憶して順次格納する工程と、所定の表示装置に対して前記メモリに記憶された前記画像情報を出力する工程と、前記複数頁の画像情報を前記メモリに順次格納するとともに、格納した前記画像情報を、表示指示により前記メモリから読み出して表示の為に出力させるものであって、前記メモリへ複数頁の格納完了前に前記画像情報を表示可能とするために前記リニアイメージセンサにて読み取った画像情報を前記メモリへ格納させ、前記メモリへの格納中の頁とは異なる既に格納された複数頁の中から前記表示指示された頁の画像情報を、前記メモリに少なくとも一時的に記憶させ、記憶された頁の前記画像情報を前記出力する工程により出力せしめ、
更に表示のために前記出力する工程において出力せしめた頁の前記画像情報を前記メモリにて記憶を維持せしめ前記メモリに、前記出力する工程により出力せしめた頁の前記画像データ以外の頁の画像データがあるか否かの判定をし、あると判定された場合、前記メモリから再表示指示に応じた頁の画像情報を読み出して再度表示のために前記メモリから出力させる制御工程とを備えることを特徴とする。
【0039】
【作用】
本発明においては、表示メモリに有効なデータが転送されており表示装置に画像を表示中であっても、リニアイメージセンサにより読み取られた原稿の画像情報をディジタルデータに変換し、このディジタルデータを(第1の)バッファメモリに貯えることができる。前記構成において、バッファメモリにデータが貯えられている場合には、副走査手段や読取手段の動作を待つことなくバッファメモリから表示メモリにデータを転送開始することにより表示までの時間を短縮することができ、表示開始後、表示中の原稿の内容を説明中に次の原稿の情報を読むための副走査手段や読取手段の動作を開始しバッファメモリヘの蓄積を行うので、待ち時間を意識することなく済ませることができる。
【0040】
また、本発明においては、メモリに表示中の画像情報と表示前の画像情報を同時に記憶することにより、画像表示要求があった際、画像の表示までにかかる時間の短縮、及び画像情報の蓄積により、画像の再描画を行なう場合における原稿の再読み込みを不要とすることができる。
【0041】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用した諸実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0042】
(第1の実施形態)
図1は本実施形態の特徴を最もよく表わすブロック図であり、本実施形態の原稿撮像装置1を示している。2はリニアイメージセンサ、3は原稿位置検出器、4は副走査駆動機構と原稿給送機構を兼ねた原稿駆動機構、5はA/Dコンバータ、6はリニアイメージセンサ2で読み込みA/Dコンバータ5でのディジタルデータに変換した原稿情報を後述する表示メモリ8を介して表示装置に表示する前に一時記憶するための第1のバッファメモリ、7は表示中及び表示後のデータを圧縮して格納しておく第2のバッファメモリ、8は表示メモリ、9は表示メモリ8に書き込まれたデータを逐次ビデオ信号に変換して出力するビデオ信号発生器、10は表示装置情報読み出し器、11は装置全体の動作を制御するCPU、12はCPU11が使用する制御プログラムや制御データを格納するROM、13は表示性能指定用スイッチ、14は動作方法指定用スイッチ、15は液晶プロジェクタなどの表示装置、16は本装置で読み取る原稿、17は後述の原稿トレイ18上に貯えられている複数枚の原稿である。
【0043】
第1のバッファメモリ6及び第2のバッファメモリ7は、半導体メモリでもよいが、ハードディスクなどの不揮発性のメモリ装置などを併用してもよい。本実施形態の装置では、第1のバッファメモリ6に貯えられているデータには圧縮伸長は行わず、第2のバッファメモリ7に貯えられているデータにのみ圧縮伸長の処理を行っている。第1のバッファメモリ6の容量は、原稿1枚分の容量より多くても少なくともよく、第1のバッファメモリ6に原稿1枚分以上のデータの蓄積がある場合には、実際の読込動作を伴わずに表示画面の切替えができるためエリアセンサを用いた装置と同等の切替時間を実現できる。また、第1のバッファメモリ6へのデータの蓄積が原稿1枚分に満たない場合でも蓄積量に応じて表示までの時間を短縮することができるが、本装置では原稿1枚分の容量よりも大きい容量を実装している。第2のバッファメモリ7の容量は、原稿1枚分の容量より多ければよいが、本実施形態の装置では原稿2枚分の容量よりも大きい容量を実装し、それぞれ空きの判定を行う際には空き容量が転送する原稿1枚分の容量に満たない時には空きが無いと判定している。
【0044】
CPU11は、A/Dコンバータ5から第1のバッファメモリ6へデータを転送する第1の転送手段、第1のバッファメモリ6から第2のバッファメモリ7へデータを転送する第2の転送手段、第1のバッファメモリ6又は第2のバッファメモリ7から表示メモリ8へデータを所定の表示形式に変換して転送する第3の転送手段としての機能も有する。
【0045】
動作方法指定スイッチ14は、具体的には後述の原稿セット検知器19と赤外線により遠隔操作ができるリモコンスイッチで構成され、リモコンスイッチでは新規原稿表示、回転表示、再表示などの動作の指示をリモコンスイッチ上のボタン押下操作により行うことができるものである。
【0046】
図2は本実施形態の原稿撮像装置の機械的構造を示す断面図である。同図において16は読み取り中の原稿、17は後述の原稿トレイ18上に貯えられている原稿、18は原稿トレイ、19は動作方法指定用スイッチ14の一部である原稿セット検知器、20は原稿駆動機構4の一部である給紙ローラ、21は原稿駆動機構4の一部である分離ローラ、22は原稿駆動機構4の一部であるメインローラ、23は原稿駆動機構4の一部である排紙ローラ、24は読み取り中の原稿16を照らす光源ランプ、25は白色板、26は第1ミラー、27は第2ミラー、28は第3ミラー、29は第4ミラー、30はレンズ、31はA/Dコンバータ5、第1のバッファメモリ6、第2のバッファメモリ7、表示メモリ8、ビデオ信号発生器9、表示装置情報読み出し器10、CPU11、ROM12などの主要制御回路を搭載するメイン制御基板、32はメイン制御基板31に搭載され、ビデオ信号発生器9及び表示装置情報読み出し器10の信号を表示装置15と接続するための表示装置接続用コネクタである。
【0047】
給紙ローラ20と分離ローラ21は原稿トレイ18に貯えられた原稿17の内の1枚の原稿16を原稿トレイ18から原稿読取部まで給送するための給送手段として機能する原稿給送機構の駆動ローラであり、メインローラ22と排紙ローラ23は原稿16をリニアイメージセンサに対して相対的に動かす副走査を行うための副走査駆動機構の駆動ローラである。
【0048】
これら2つの機構は独立して駆動できる必要があるが、本装置では動力源であるモータの回転方向の切替えとばねクラッチを組み合わせることにより1つの動力源で2つの機構を独立して駆動できるようにしたものである。
【0049】
図3は本実施形態の装置の起動後の処理手順を示す流れ図である。
先ず、内部の変数や機構の初期化を行い(ステップS1〜S6)、その後に動作方法指定用スイッチ14による指示待ちのループ処理に入る(S7〜S12)。表示メモリ8の初期化では、全面黒や全面白のデータではなく、本装置1と表示装置15との接続及び本装置の作動が確認でき、画面の大きさや画質などを調整することができるデータをROM12から読み出すことによって、又はCPU11の演算によってそのデータで初期化する。再表示カウンタは第2のバッファメモリ7に貯えられている原稿情報の個数を示す変数である。再表示ポインタは第2のバッファメモリ7に貯えられている原稿情報のうち、どの原稿情報を表示メモリ8に転送しているかを示す変数を示しており、0の時は最後に読み込まれた原稿情報であることを示し、1増える毎に順により古い原稿の情報であることを示している。
【0050】
リモコンスイッチによる新規原稿表示、回転表示、再表示などの動作の指示がなく、且つ原稿トレイに原稿がセットされていることを原稿セット検知器19によって検出した場合には、第1のバッファメモリ6に空きがなくなるまで、または原稿トレイ18に貯えられている原稿17がなくなるまで連続して原稿の読み取りを行う。リモコンスイッチのボタンが押下され動作の指示がなされた場合には、指示の内容に応じて、新規原稿表示(S7,S7’)、回転表示(S8,S8’)、再表示(S9,S9’)の処理が行われる。本実施形態では、原稿トレイ18上に貯えられている原稿17が原稿セット検知器19によって検出され(S10)、第1のバッファメモリ6に空きがあれば(S11)、直ちに原稿17の読み取りを開始するように構成したが、新規原稿表示の指示がされたことによって、原稿トレイ18上に貯えられている原稿17の連続読み取りを開始するように構成してもよい。
【0051】
図4は本実施形態の装置の原稿給送、及び、原稿読み取りの処理手順を示す流れ図である。
先ず、CPU11は光源ランプ24を点灯させ(S21)、モータを回転させ(S22)、給送用の給紙ローラ20及び分離ローラ21を駆動し、原稿トレイ18に貯えられている原稿17のうちの1枚の原稿16を給送する(S23)。原稿16が原稿位置検出器3に達したタイミングを基準に原稿16がメインローラ22に達するまで給送を続ける(S24)。原稿16がメインローラ22に達した段階でモータの回転を副走査方向に切り替え(S25)、給紙ローラ20及び分離ローラ21の駆動を停止すると共に副走査用のメインローラ22及び排紙ローラ23を駆動する。原稿16が白色板25上の原稿読み取り可能位置まで達した段階で(S26)、CPU11は、A/Dコンバータ5から第1のバッファメモリ6へのデータ転送を開始し(S27)、原稿1枚分のデータが転送された段階で(S28)データ転送を終了させ(S29)、光源ランプ24を消灯し(S30)、原稿排出処理を行い(S31)、モータを停止する。
【0052】
読み取り動作を詳述すると、原稿16が白色板25上の読み取り可能位置に達した場合、光源ランプ24より発せられた光は、原稿16の画像情報に応じて、非透過原稿の場合には原稿16の表面で、透過原稿の場合には原稿16の表面及び白色板25の板面で反射し、第1ミラー26、第2ミラー27、第3ミラー28、第4ミラー29、及びレンズ30を経由してリニアイメージセンサ2で読み取られる。CPU11は、原稿16の後端が原稿位置検出器3を通過したタイミングから換算して原稿16が白色板25上の読み取り可能位置から外れるタイミングを検知し、原稿16の読み取りが終了したことを認知する。リニアイメージセンサ2で読み取られた原稿16の画像情報は、A/Dコンバータ5でディジタルデータに変換され、必要に応じて階調変換、エッジ強調等の画像処理を行い、第1のバッファメモリ6に格納する。
【0053】
図5は本実施形態の装置の原稿排出の処理手順を示す流れ図である。
先ず、CPU11はモータを副走査方向に回転させ(S51)、副走査用のメインローラ22及び排紙ローラ23を駆動する。原稿位置検出器3が原稿16を検出している時には(S52)、原稿16の後端が原稿位置検出器3を通過するまで待つ。このタイミングから換算して原稿16が確実に排紙ローラ23から外れるまでモータを駆動し(S53)、外れた段階でモータを停止する(S54)。原稿位置検出器3が原稿16を検出できなかった時には(S52)、原稿16の後端が原稿位置検出器3を通過した直後であると仮定し、このタイミングから換算して原稿16が確実に排紙ローラ23から外れるまでモータを駆動し(S53)、外れた段階でモータを停止する(S54)。
【0054】
図6は本実施形態の装置の原稿の新規表示の処理手順を示す流れ図である。
先ず、CPU11は第1のバッファメモリ6にデータが格納されているかを確認し(S41)、データがある場合には第1のバッファメモリ6内のデータを使用する。第1のバッファメモリ6にデータが無い場合には原稿トレイ18に貯えられている原稿17があるか否かを確認し(S42)、ある場合には原稿の読み込み動作を行い(S43)、新たに第1のバッファメモリ6内に格納されたデータを使用して第2のバッファメモリ7へデータをセットする(S44)。原稿トレイ18に貯えられている原稿17が無い場合には新規原稿表示の指示を無視する。
【0055】
図7は本実施形態の装置の第2のバッファメモリ7へのデータ転送と表示メモリ8へのデータ転送の処理手順を示す流れ図である。
先ず、CPU11は第2のバッファメモリ7に空き容量があるか否かを確認し(S61)、空きが無い(フル)場合には第2のバッファメモリ7内で最も古いデータを第2のバッファメモリ7から削除し(S68)、前述の再表示カウンタをデクリメントし(S69)、再度、第2のバッファメモリ7に空き容量があるかどうかを確認する処理に戻る。これは、第2のバッファメモリ7内のデータが圧縮されているため、1枚分のデータを削除しても別の1枚分のデータを格納できるか不明であるためである。第2のバッファメモリ7に空き容量が確保された段階で前述の再表示ポインタと回転カウンタを0にする(S62,S63)。回転カウンタは表示メモリ8内の画像が第2のバッファメモリ7内の元データに対して何度回転しているかを示す変数であり、回転カウンタの値がnの時には90°×n回転していることを示し、nは0から3の整数値をとる。従って、表示メモリ8内の画像データは、第2のバッファメモリ7内の最も新しいデータであり、回転は行われておらず元データと同じ向きであることを示している。
【0056】
続いて、CPU11は第1のバッファメモリ6内で最も古いデータを必要に応じて解像度変換、階調変換、エッジ強調等の画像処理を行い表示メモリ8に転送する(S64)。次に、第1のバッファメモリ6内で最も古いデータを圧縮して第2のバッファメモリ7の空き領域に転送し(S65)、前述の再表示カウンタをインクリメントして(S66)、第1のバッファメモリ6内で最も古いデータを第1のバッファメモリ6から削除する(S67)。第2のバッファメモリ7ではなく第1のバッファメモリ6のデータが表示メモリ8に転送されるのは余分なデータの伸長処理を防ぐためである。
【0057】
表示メモリ8に転送されたデータはビデオ信号発生器9でビデオ信号に変換されて、表示装置接続用コネクタ32を経由して、逐次、表示装置15に出力され表示される。ビデオ信号発生器9が発生するビデオ信号はパソコンで使用されるアナログRGB信号が多用されているが、表示装置15に直接接続でき、表示装置15にリアルタイムで表示メモリ8のデータの変更を通知し表示内容に反映できるものであれば、DFP(Digital Flat Panel Standard )やIEEE1394で規定されているようなディジタル信号で伝送する方式のものでもよい。
【0058】
図8は本実施形態の装置の表示中の原稿画面の回転表示の処理手順を示す流れ図である。
先ず、CPU11は再表示カウンタの値が0であるかどうかを確認する(S71)。再表示カウンタの値が0である場合には、第2のバッファメモリ7にデータが無く、原稿読み取りデータの表示がまだ行われていないことを示し、この場合、回転表示の指示を無視する。再表示カウンタの値が0以外である場合には、回転カウンタをインクリメントした後にモジュロ4(MOD4)の演算を行い(S72)、今回回転すべき角度の回転カウンタの値を求める。このモジュロ演算を行うことにより、360°の指示を0°の指示に戻すことができる。続いて、第2のバッファメモリ7内のデータのうち(S73)、再表示ポインタで示すデータの伸長を行い(S74)、回転カウンタの値に応じて回転変換し(S77〜S79)、必要に応じて解像度変換、階調変換、エッジ強調等の画像処理を行い表示メモリ8に転送する(S80)。
【0059】
図9は本実施形態の装置の表示済み原稿の再表示の処理手順を示す流れ図である。
先ず、CPU11は再表示カウンタの値が1以下であるかどうかを確認する(S81)。再表示カウンタの値が1以下である場合には、第2のバッファメモリ7にデータがないか、または、1枚しかなく、原稿読み取りデータの表示がまだ行われていないか、または、現在、表示メモリ8に転送されて表示中のデータのみが第2のバッファメモリ7に格納されていることを示し、この場合、再表示の指示を無視する。再表示カウンタの値が2以上である場合には、再表示ポインタをインクリメントした後、再表示カウンタの値でモジュロ演算を行い(S82)、今回表示すべき第2のバッファメモリ7内のテータの回転カウンタの値を求める。このモジュロ演算を行うことにより、最も古いデータの次の再表示の順番を最も新しいデータとすることができる。続いて、回転カウンタの値を0にし(S83)、第2のバッファメモリ7内のデータのうち(S84)、再表示ポインタで示すデータの伸長を行い(S85)、必要に応じて解像度変換、階調変換・エッジ強調等の画像処理を行い表示メモリ8に転送する(S86)。
【0060】
以上説明したように、本実施形態では、原稿を読み取り、データを第1のバッファメモリ6に転送するまでの処理と、表示メモリ8のデータをビデオ信号発生器9から出力する処理とを独立して行う。これにより、高画質の表示装置の特性を生かし、文書原稿などの文字を読み取り出力するための充分な解像度を持ち、表示画面の説明中に次の原稿の読み取りを行うことができ、表示の切替え時間が短く、更には表示の前準備が不要で、多くの原稿を一括して扱うことのできる小型で安価な原稿撮像装置が実現する。
【0061】
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、図1のように、原稿撮像装置1を表示装置15と接続する独立した別装置として構成したが、表示装置15の筐体内に原稿撮像装置1をサブユニットとして内蔵した一体型の原稿撮像表示装置として構成してもよい。
【0062】
(第3の実施形態)
図10は本実施形態の特徴を最もよく表わすブロック図であり、本実施形態の原稿撮像装置1を示している。
2はリニアイメージセンサ、3は原稿位置検出器、4は副走査駆動機構と原稿給送機構を兼ねた原稿駆動機構、5はA/Dコンバータ、6はリニアイメージセンサ2で読み込みA/Dコンバータ5でのディジタルデータに変換した原稿情報を蓄積し、後述する表示メモリ8を介して表示装置に表示するためのバッファメモリ、8は表示メモリ、9は表示メモリ8に書き込まれたデータを逐次ビデオ信号に変換して出力するビデオ信号発生器、10は表示装置情報読み出し器、11は装置全体の動作を制御するCPU、12はCPU11が使用する制御プログラムや制御データを格納するROM、13は表示性能指定用スイッチ、14は動作方法指定用スイッチ、15は液晶プロジェクタなどの表示装置、16は本装置で読み取る原稿、17は後述の原稿トレイ18上に貯えられている複数枚の原稿である。
【0063】
バッファメモリ6は、半導体メモリでもよいが、ハードディスクなどの不揮発性のメモリ装置などを併用してもよい。本実施形態の装置では、バッファメモリ6に原稿1枚分以上のデータの蓄積がある場合には、実際の読込動作を伴わずに表示画面の切替えができるためエリアセンサを用いた装置と同等の切替時間を実現できる。メモリに蓄積可能なページ数をN、先読みページ数をPとした場合、表示ページ数は1ページ、再描画可能な過去の原稿ページ数Bは(N−P−1)ページ、となる。本実施形態の装置では バッファメモリ6は原稿データを5ページ分(N=5)蓄積可能な容量を持っている。原稿2ページ分(P=2)の容量を先読み用のメモリとし、再描画用に2ページ(B=2)割り当てている。
【0064】
CPU11は、A/Dコンバータ5からバッファメモリ6へデータを転送する第1の転送手段、バッファメモリ6から表示メモリ8へデータを所定の表示形式に変換して転送する第2の転送手段としての機能も有する。
【0065】
動作方法指定スイッチ14は、具体的には後述の原稿セット検知器19と赤外線により遠隔操作ができるリモコンスイッチで構成され、リモコンスイッチでは次ページ(次原稿)表示、前ページ(前原稿)表示の動作の指示をリモコンスイッチ上のボタン押下操作により行うことができるものである。
【0066】
なお、本実施形態の原稿撮像装置の機械的構造は第1の実施形態の図2と同様である。
即ち同図において、16は読み取り中の原稿、17は後述の原稿トレイ18上に貯えられている原稿、18は原稿トレイ、19は動作方法指定用スイッチ14の一部である原稿セット検知器、20は原稿駆動機構4の一部である給紙ローラ、21は原稿駆動機構4の一部である分離ローラ、22は原稿駆動機構4の一部であるメインローラ、23は原稿駆動機構4の一部である排紙ローラ、24は読み取り中の原稿16を照らす光源ランプ、25は白色板、26は第1ミラー、27は第2ミラー、28は第3ミラー、29は第4ミラー、30はレンズ、31はA/Dコンバータ5、バッファメモリ6、表示メモリ8、ビデオ信号発生器9、表示装置情報読み出し器10、CPU11、ROM12などの主要制御回路を搭載するメイン制御基板、32はメイン制御基板31に搭載され、ビデオ信号発生器9及び表示装置情報読み出し器10の信号を表示装置15と接続するための表示装置接続用コネクタである。
【0067】
給紙ローラ20と分離ローラ21は原稿トレイ18に貯えられた原稿17の内の1枚の原稿16を原稿トレイ18から原稿読取部まで給送するための給付手段として機能する原稿給送機構の駆動ローラであり、メインローラ22と排紙ローラ23は原稿16をリニアイメージセンサに対して相対的に動かす副走査を行うための副走査駆動機構の駆動ローラである。
【0068】
これら2つの機構は独立して駆動できる必要があるが、本装置では動力源であるモータの回転方向の切替えとばねクラッチを組み合わせることにより1つの動力源で2つの機構を独立して駆動できるようにしたものである。
【0069】
図11は本実施形態の装置の起動後の処理手順を示す流れ図である。
先ず、内部の変数や機構の初期化を行い(ステップS101〜S106)、その後に動作方法指定用スイッチ14による指示待ちのループ処理に入る(S107〜S111)。表示メモリ8の初期化では、全面黒や全面白のデータではなく、本装置1と表示装置15との接続及び本装置の作動が確認でき、画面の大きさや画質などを調整することができるデータをROM12から読み出すことによって、又はCPU11の演算によってそのデータで初期化する。表示ページポインタDpはバッファメモリ6に貯えられている原稿情報のうち、何れの原稿情報を表示メモリ8に転送しているかを示す変数である。また、最新ページポインタNpはバッファメモリ6に貯えられている先読み原稿情報のうち、もっとも新しい原稿情報を示す変数であり、最古ページポインタOpはバッファメモリ6に貯えられている再描画原稿情報のうち、もっとも古い原稿情報を示す変数である。
【0070】
リモコンスイッチによる次ページ表示、前ページ表示などの動作の指示がなく、且つ原稿トレイに原稿がセットされていることを原稿セット検知器19によって検出した場合には、原稿トレイ18に貯えられている原稿17がなくなるまで、又は先読みページ枚数分の原稿を連続して読み取りを行う。リモコンスイッチのボタンが押下され動作の指示がなされた場合には、指示の内容に応じて、次ページ表示(S110,S110’)、前ページ表示(S111,S111’)の処理が行われる。本実施形態では、原稿トレイ18上に貯えられている原稿17が原稿セット検知器19によって検出され(S107)、バッファメモリ6の先読みページ数に空きがあれば(S108)、直ちに原稿17の読み取りを開始するように構成したが、次ページ表示の指示がされたことによって、原稿トレイ18上に貯えられている原稿17の連続読み取りを開始するように構成してもよい。
【0071】
図12は本実施形態の装置の原稿給送及び原稿読み取りの処理手順を示す流れ図である。
先ず、CPU11は光源ランプ24を点灯させ(S121)、モータを回転させ(S122)、給送用の給紙ローラ20及び分離ローラ21を駆動し、原稿トレイ18に貯えられている原稿17のうちの1枚の原稿16を給送する(S123)。原稿16が原稿位置検出器3に達したタイミングを基準に原稿16がメインローラ22に達するまで給送を続ける(S124)。原稿16がメインローラ22に達した段階でモータの回転を副走査方向に切り替え(S125)、給紙ローラ20及び分離ローラ21の駆動を停止すると共に副走査用のメインローラ22及び排紙ローラ23を駆動する。原稿16が白色板25上の原稿読み取り可能位置まで達した段階で(S126)、CPU11は、最新ページポインタNpを1増加させ(S127)、Npが示すバッファメモリ6のエリアにA/Dコンバータ5からのデータ転送を開始しする(S128)。原稿1枚分のデータが転送された段階で(S129)データ転送を終了させ(S130)、光源ランプ24を消灯し(S131)、原稿排出処理を行い(S132)、モータを停止する。
【0072】
読み取り動作を詳述すると、原稿16が白色板25上の読み取り可能位置に達した場合、光源ランプ24より発せられた光は、原稿16の画像情報に応じて、非透過原稿の場合には原稿16の表面で、透過原稿の場合には原稿16の表面及び白色板25の板面で反射し、第1ミラー26、第2ミラー27、第3ミラー28、第4ミラー29、及びレンズ30を経由してリニアイメージセンサ2で読み取られる。CPU11は、原稿16の後端が原稿位置検出器3を通過したタイミングから換算して原稿16が白色板25上の読み取り可能位置から外れるタイミングを検知し、原稿16の読み取りが終了したことを認知する。リニアイメージセンサ2で読み取られた原稿16の画像情報は、A/Dコンバータ5でディジタルデータに変換され、バッファメモリ6内の最新ページポインタNpを1増加させ、Npの示すバッファエリアに画像データを格納する(原稿の先読み機能)。
【0073】
原稿を読み取る毎に最新ページポインタNpを1増加させることにより、ページポインタの値が大きいほど新たに読み込まれた原稿であることを示し、ページポインタの値が小さいほど過去に読み込まれた過去の原稿であることを示す。バッファメモリ6内に蓄積可能な原稿ページ数をNとすると、Nページ以上読み込みを行った場合は、最古ページポインタが示す画像データを破棄し、先読み用のページバッファエリアとして再割り当てを行う。また、次ページ表示を行い、表示ページポインタDpを増加させた場合、最古ページポインタOpとの関係をチェックし、常に再描画が可能な戻りページ数Bを超えないように最古ページポインタを1増加させる。実際に各ページポインタが示すバッファメモリ6のバッファエリアは、蓄積可能な原稿ページ数N以下でなければならないため、ページポインタが示すバッファエリアはページポインタのカウント値に対して蓄積可能な原稿ページ数Nでモジュロ計算した値を用いている。このことにより、バッファメモリをリングバッファとして用いることが出来る。
【0074】
図13は本実施形態の装置の原稿排出の処理手順を示す流れ図である。
先ず、CPU11はモータを副走査方向に回転させ(S141)、副走査用のメインローラ22及び排紙ローラ23を駆動する。原稿位置検出器3が原稿16を検出している時には(S142)、原稿16の後端が原稿位置検出器3を通過するまで待つ。このタイミングから換算して原稿16が確実に排紙ローラ23から外れるまでモータを駆動し(S143)、外れた段階でモータを停止する(S144)。原稿位置検出器3が原稿16を検出できなかった時には(S142)、原稿16の後端が原稿位置検出器3を通過した直後であると仮定し、このタイミングから換算して原稿16が確実に排紙ローラ23から外れるまでモータを駆動し(S143)、外れた段階でモータを停止する(S144)。
【0075】
図14は本実施形態の装置の原稿の次ページ表示の処理手順を示す流れ図である。
先ず、CPU11はバッファメモリ6に最新ページポインタNpが表示ページポインタDpより大きい場合(S151)、表示ページポインタDpを1増加し(S152)、表示ページポインタDpの示すバッファメモリ6内のデータを表示する(S153)。
【0076】
表示ページポインタDpを1増加させた場合、最古ページポインタOpとの関係をチェックし(S154)、再描画可能なページ戻りページ数Bを超えないように最古ページポインタOpを1増加させる(S55)。最新ページポインタNpが表示ページポインタDpより小さいか等しい場合、次ページ表示の指示を無視する(S151)。
【0077】
その後、指示待ちのループ(S107〜S111)に戻り、原稿トレイ18に貯えられている原稿17があるか否かを確認し(S107)、先読みページ数に空きがある場合、原稿読み取り動作を行う(S108)。先読みページ数の空きの有無は先読みページポインタNpと表示ページポインタDpの差が先読みページ枚数より少ない時、先読み可能と判定される。
【0078】
図15は本実施形態の装置の原稿の前ページ表示の処理手順を示す流れ図である。
先ず、CPU11はバッファメモリ6に最古ページポインタOpが表示ページポインタDpより小さい場合(S161)、表示ページポインタを1減少させ(S162)、表示ページポインタの示すバッファメモリ6内のデータを表示する(S163)。上記以外の場合は前ページ表示の指示を無視する(S161)。
【0079】
原稿表示は、表示ページポインタDpが示すバッファメモリ6内の画像データを表示メモリ8に転送し、ビデオ信号発生器9でビデオ信号に変換されて、表示装置接続用コネクタ32を経由して、逐次、表示装置15に出力され表示される。ビデオ信号発生器9が発生するビデオ信号はパソコンで使用されるアナログRGB信号が多用されているが、表示装置15に直接接続でき、表示装置15にリアルタイムで表示メモリ8のデータの変更を通知し表示内容に反映できるものであれば、DFP(Digital Flat Panel Standard )やIEEE1394で規定されているようなディジタル信号で伝送する方式のものでもよい。
【0080】
本実施形態によるページ管理、リングバッファ構造によるバッファメモリの使用時の様子を図16〜図19に示す。
【0081】
先ず、初期状態バッファメモリの状態を図16(a)に示す。
原稿がセットされ、原稿の先読みが行われた場合のバッファメモリの状態を図16(b)に示す。
次ページ表示操作が行われ、1枚目の原稿を表示し、3ページ目の原稿を先読みした場合のバッファメモリの状態を図16(c)に示す。
さらに次ページ表示操作が行われ、2枚目の原稿を表示し、4ページ目の原稿を先読みした場合のバッファメモリの状態を図16(d)に示す。
【0082】
更に、次ページ表示操作が行われ、3枚目の原稿を表示し、5ページ目の原稿を先読みした場合のバッファメモリの状態を図17(a)に示す。
更に、次ページ表示操作が行われ、4枚目の原稿を表示し、最古ページ(1ページ目)を破棄し、6ページ目の原稿を先読みした場合のバッファメモリの状態を図17(b)に示す。
【0083】
前ページ表示操作が行われ、3枚目の原稿を表示した場合のバッファメモリの状態を図18(a)に示す。
更に、前ページ表示操作が行われ、2枚目の原稿を表示した場合のバッファメモリの状態を図18(b)に示す(これ以降、前ページ表示操作を繰り返してもこの操作は無視される。)。
次ページ表示操作が行われ、3枚目の原稿を表示した場合のバッファメモリの状態を図18(c)に示す(先読みバッファに空が無いため原稿を先読みは行われない。)。
更に、次ページ表示操作が行われ、4枚目の原稿を表示した場合のバッファメモリの状態を図18(d)に示す(先読みバッファに空が無いため原稿の先読みは行われない。)。
更に、次ページ表示操作が行われ、5枚目の原稿を表示した場合のバッファメモリの状態を図18(e)に示す(この時は最古ページ(2ページ目)が破棄される。また、先読み用の原稿がセットされていない場合とする。)。
【0084】
更に、次ページ表示操作が行われ、6枚目の原稿を表示した場合のバッファメモリの状態を図19(a)に示す(この時は最古ページ(3ページ目)が破棄される。また、先読み用の原稿がセットされていない場合とする。)。
以降、次ページ表示操作が行われても、先読み用の原稿がセットされるまでこの次ページ表示操作は無視される。
先読み用の原稿が2枚以上セットされた場合のバッファメモリの状態を図19(b)に示す(先読みバッファが空であったため先読みが行われる。)。
【0085】
以上説明したように、本実施形態によれば、読み取り対象原稿を予め読み取っておくことにより、原稿表示の要求があった際、原稿の表示までにかかる時間の短縮及び過去の画像データの蓄積により、再描画の際に原稿を再度読み取ること無く瞬時に原稿の再表示が行うことができ、効果的なプレゼンテーションが可能となる。
【0086】
(第4の実施形態)
第3の実施形態において、先読みページ数が固定されていたため、初期状態においてはメモリバッファに未使用領域が発生していたが、指定されていた先読みページ数を最小値として扱い、先読みページ数を自動的に割り振り、未使用領域をすべて先読み用として追加使用することも可能である。
【0087】
なお、各実施形態において説明した原稿撮像装置の機能を実現するように、各種のデバイスを動作させるためのプログラムコード自体及びそのプログラムコードをCPUに供給するための手段、例えば、かかるプログラムコードを格納した記憶媒体は本発明の範疇に属する。
【0088】
また、各実施形態において説明した原稿撮像方法を実現するように、例えば図3のS1〜S12の各ステップ、図4のS21〜S31の各ステップ、図5のS51〜S54の各ステップ、図6のS41〜S44の各ステップ、図7のS61〜S69の各ステップ、図8のS71〜S80の各ステップ、図9のS81〜S86の各ステップ、図11のS101〜S111’の各ステップ、図12のS121〜S132の各ステップ、図13のS141〜S144の各ステップ、図14のS151〜S155の各ステップ、図15のS161〜S163の各ステップをCPUに実行させるためのプログラムコード自体及びそのプログラムコードをCPUに供給するための手段、例えば、かかるプログラムコードを格納した記憶媒体は本発明の範疇に属する。
【0089】
またこの場合、所定の記憶再生装置により、記憶媒体に格納されているプログラムコードが読み出され、CPUが動作する。かかるプログラムコードを記憶する記憶媒体としては、例えばフロッピーディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。
【0090】
また、CPUが供給されたプログラムコードを実行することにより、各実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードがCPUにおいて稼働しているOS(オペレーティングシステム)或いは他のプログラムと共同して各実施形態の機能が実現される場合にもかかるプログラムコードは本発明に含まれる。
【0091】
更に、供給されたプログラムコードが本撮像装置の機能拡張ボードや本撮像装置に接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに格納された後、そのプログラムコードの指示に基づいてCPUが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって本実施形態の機能が実現されるシステムも本発明に含まれる。
【0092】
【発明の効果】
本発明においては、以下に示すような諸効果を奏することができる。
【0093】
原稿の画像情報を表示装置に表示し、その原稿について説明をしている間に、次の原稿の画像情報をバッファメモリに取り込んでおくことができるため・リニアイメージセンサを使用した装置であっても高速に画面切替のできる原稿撮像装置及び方法を提供することができる。
【0094】
表示済みの原稿の画像情報を表示装置に再表示する場合でも、再読み込みすることなく高速に画面を切り替えることができ、また、例えば回転など同じの画像に対して繰り返し変換処理を施す場合にも、繰り返しによる画像劣化の増加のない高画質な原稿撮像装置を提供することができる。
【0095】
少ないバッファメモリ容量においても多くの枚数の原稿を一度にセットして連続して読み込み表示できる原稿撮像装置を提供することができる。
【0096】
別々の機構を1つの動力源で駆動することができるため、小型軽量で廉価な原稿撮像装置を提供することができる。
【0097】
少ないバッファメモリ容量においても多くの枚数の原稿の情報を格納でき読み直ししなければならない確率が低い高速な原稿撮像装置を提供することができる。
【0098】
説明者以外に専任の原稿の乗せ替えを行なう者を必要とすることもなく、また、プレゼンテーションの説明者が任意のタイミングで容易に表示画面の切り替え、変換を行うことができるため、説明の流れを崩さずスムーズでより効果的なプレゼンテーションを行うことを可能とする原稿撮像装置を提供することができる。
【0099】
表示前の画像を予め記憶しておくことにより、画像表示の要求があった際、画像の表示までにかかる時間の短縮及び画像情報の蓄積により、再描画の際に原稿を再度読み取ること無く瞬時に画像の再表示が行うことができ、効果的なプレゼンテーションが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の原稿撮像装置を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施形態の原稿撮像装置における機械的構造を示す概略断面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態の原稿撮像装置における起動後の処理手順を示す流れ図である。
【図4】本発明の第1の実施形態の原稿撮像装置における原稿給送及び読み取りの処理手順を示す流れ図である。
【図5】本発明の第1の実施形態の原稿撮像装置における原稿排出の処理手順を示す流れ図である。
【図6】本発明の第1の実施形態の原稿撮像装置における原稿の新規表示の処理手順を示す流れ図である。
【図7】本発明の第1の実施形態の原稿撮像装置における第2のバッファメモリヘのデータ転送と表示メモリヘのデータ転送の際の処理手順を示す流れ図である。
【図8】本発明の第1の実施形態の原稿撮像装置における回転表示の処理手順を示す流れ図である。
【図9】本発明の第1の実施形態の原稿撮像装置における表示済み原稿の再表示の処理手順を示す流れ図である。
【図10】本発明の第2の実施形態の原稿撮像装置を示すブロック図である。
【図11】本発明の第2の実施形態の原稿撮像装置の起動後の処理手順を示す流れ図である。
【図12】本発明の第2の実施形態の原稿撮像装置の原稿給送及び原稿読み取りの処理手順を示す流れ図である。
【図13】本発明の第2の実施形態の原稿撮像装置の原稿排出の処理手順を示す流れ図である。
【図14】本発明の第2の実施形態の原稿撮像装置の次ページ表示の処理手順を示す流れ図である。
【図15】本発明の第2の実施形態の原稿撮像装置の前ページ表示の処理手順を示す流れ図である。
【図16】本発明の第2の実施形態によるページ管理、リングバッファ構造によるバッファメモリの使用時の様子を示す模式図である。
【図17】図16に引き続き、本発明の第2の実施形態によるページ管理、リングバッファ構造によるバッファメモリの使用時の様子を示す模式図である。
【図18】図17に引き続き、本発明の第2の実施形態によるページ管理、リングバッファ構造によるバッファメモリの使用時の様子を示す模式図である。
【図19】図18に引き続き、本発明の第2の実施形態によるページ管理、リングバッファ構造によるバッファメモリの使用時の様子を示す模式図である。
【図20】従来のエリアイメージセンサを用いた原稿撮像装置の構造を示す模式図である。
【図21】従来のリニアイメージセンサを用いた原稿撮像装置を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 原稿撮像装置
2 リニアイメージセンサ
3 原稿位置検出器
4 副走査駆動機構
5 A/Dコンバータ
6 (第1の)バッファメモリ
7 第2のバッファメモリ
8 表示メモリ
9 ビデオ信号発生器
10 表示装置情報読み出し器
11 CPU
12 ROM
13 表示性能指定用スイッチ
14 動作方法指定用スイッチ
15 表示装置
16 原稿
17 多数枚の原稿
18 原稿トレイ
19 原稿セット検知器
20 給紙ローラ
21 分離ローラ
22 メインローラ
23 排紙ローラ
24 光源ランプ
25 白色板
26 第1ミラー
27 第2ミラー
28 第3ミラー
29 第4ミラー
30 レンズ
31 メイン制御基板
32 表示装置接続用コネクタ
37 原稿撮像装置
38 副走査位置検出器
39 副走査駆動機構

Claims (11)

  1. リニアイメージセンサを有し、原稿の画像情報を読み取る読取手段と、
    前記リニアイメージセンサの主走査方向と直交する方向に前記リニアイメージセンサと原稿画像との相対位置を所定の速度で変える副走査手段と、
    前記読取手段からの前記画像情報をディジタル画像データに変換するA/Dコンバータと、
    前記A/Dコンバータからの複数頁の前記画像データを少なくとも一時的に記憶して順次格納するバッファメモリと、
    前記A/Dコンバータから前記バッファメモリへ前記画像データを転送する第1の転送手段と、
    前記バッファメモリからの出力された前記画像データを記憶する表示メモリと、
    前記バッファメモリから前記表示メモリへ前記画像データを転送する第2の転送手段と、
    所定の表示装置に接続され、前記表示装置に対して前記表示メモリに記憶された前記画像データを出力する出力手段と
    を備え、
    前記第1転送手段により前記複数頁の画像データを前記バッファメモリに順次格納するとともに、前記第2転送手段は、格納した前記画像データを、表示指示により前記バッファメモリから読み出して表示の為に前記表示メモリに記憶させるものであって、前記バッファメモリへ複数頁の格納完了前に前記画像データを表示可能とするために
    前記読取手段からの画像情報を前記A/Dコンバータにより画像データに変換して、前記第1の転送手段により前記バッファメモリへ転送させて前記バッファメモリへ格納させ、前記バッファメモリへの格納中の頁とは異なる既に格納された複数頁の中から前記表示指示された頁の画像データを、前記バッファメモリから前記第2の転送手段により前記表示メモリへ転送させて前記表示メモリに記憶させ、記憶された頁の前記画像データを前記出力手段により出力せしめ、
    更に、表示のために前記出力手段により出力せしめた頁の前記画像データを前記バッファメモリにて記憶を維持せしめ前記バッファメモリに、前記出力手段により出力せしめた頁の前記画像データ以外の頁の画像データがあるか否かの判定をし、あると判定された場合、前記バッファメモリから再表示指示に応じた頁の画像データを読み出して再度表示のために前記表示メモリに記憶させることを特徴とする原稿撮像装置。
  2. 前記第1の転送手段においてデータの圧縮を行い、前記第2の転送手段においてデータの伸長を行うことを特徴とする請求項1に記載の原稿撮像装置。
  3. 表示画面の切替えの指示及び表示画面の変換の指示を遠隔操作によって行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の原稿撮像装置。
  4. 原稿の画像情報を読み取るリニアイメージセンサと、
    複数頁の前記画像情報を少なくとも一時的に記憶して順次格納するバッファメモリと、
    前記バッファメモリから出力された前記画像情報を記憶する表示メモリと、
    前記表示メモリに記憶された前記画像情報を所定の表示装置に出力する出力手段と、
    前記複数頁の画像情報を前記バッファメモリに順次格納するとともに、格納した前記画像情報を、表示指示により前記バッファメモリから読み出して表示の為に前記表示メモリに記憶させるものであって、前記バッファメモリへ複数頁の格納完了前に前記画像情報を表示可能とするために
    前記リニアイメージセンサにて読み取った画像情報を前記バッファメモリへ格納させ、前記バッファメモリへの格納中の頁とは異なる既に格納された複数頁の中から前記表示指示された頁の画像情報を、前記バッファメモリから前記表示メモリに記憶させ、記憶された頁の前記画像情報を前記出力手段により出力せしめ、
    更に、表示のために前記出力手段により出力せしめた頁の前記画像情報を前記バッファメモリにて記憶を維持せしめ前記バッファメモリに、前記出力手段により出力せしめた頁の前記画像データ以外の頁の画像データがあるか否かの判定をし、あると判定された場合、前記バッファメモリから再表示指示に応じた頁の画像データを読み出して再度表示のために前記表示メモリに記憶させる制御手段と
    を備えることを特徴とする原稿撮像装置。
  5. 前記バッファメモリに接続され、表示中及び表示後のデータを格納する他のバッファメモリを更に備えることを特徴とする請求項4に記載の原稿撮像装置。
  6. 原稿の画像情報を読み取るリニアイメージセンサと、
    複数頁の前記画像情報を少なくとも一時的に記憶して順次格納するメモリと、
    所定の表示装置に対して前記メモリに記憶された前記画像情報を出力する出力手段と、
    前記複数頁の画像情報を前記メモリに順次格納するとともに、格納した前記画像情報を、表示指示により前記メモリから読み出して表示の為に前記出力手段を動作させるものであって、前記メモリへ複数頁の格納完了前に前記画像情報を表示可能とするために前記リニアイメージセンサにて読み取った画像情報を前記メモリへ格納させ、前記メモリへの格納中の頁とは異なる既に格納された複数頁の中から前記表示指示された頁の画像情報を、前記メモリに少なくとも一時的に記憶させ、記憶された頁の前記画像情報を前記出力手段により出力せしめ、
    更に表示のために前記出力手段により出力せしめた頁の前記画像情報を前記メモリにて記憶を維持せしめ前記メモリに、前記出力手段により出力せしめた頁の前記画像データ以外の頁の画像データがあるか否かの判定をし、あると判定された場合、前記メモリから再表示指示に応じた頁の画像情報を読み出して再度表示のために前記出力手段を動作させる制御手段と
    を備えることを特徴とする原稿撮像装置。
  7. リニアイメージセンサにより原稿の画像情報を読み取る工程と、
    複数頁の前記画像情報を少なくとも一時的にバッファメモリに記憶して順次格納する工程と、
    前記バッファメモリから出力された前記画像情報を表示メモリに記憶する工程と、
    前記表示メモリに記憶された前記画像情報を所定の表示装置に出力する工程と、
    前記複数頁の画像情報を前記バッファメモリに順次格納するとともに、格納した前記画像情報を、表示指示により前記バッファメモリから読み出して表示の為に前記表示メモリに記憶させるものであって、前記バッファメモリへ複数頁の格納完了前に前記画像情報を表示可能とするために
    前記リニアイメージセンサにて読み取った画像情報を前記バッファメモリへ格納させ、前記バッファメモリへの格納中の頁とは異なる既に格納された複数頁の中から前記表示指示された頁の画像情報を、前記バッファメモリから前記表示メモリに記憶させ、記憶された頁の前記画像情報を前記出力する工程により出力せしめ、
    更に表示のために前記出力する工程において出力せしめた頁の前記画像情報を前記バッファメモリにて記憶を維持せしめ前記バッファメモリに、前記出力する工程により出力せしめた頁の前記画像データ以外の頁の画像データがあるか否かの判定をし、あると判定された場合、前記バッファメモリから再表示指示に応じた頁の画像データを読み出して再度表示のために前記表示メモリに記憶させる制御工程と
    を備えることを特徴とする原稿撮像方法。
  8. 前記バッファメモリに他のバッファメモリを接続し、当該他のバッファメモリに表示中及び表示後のデータを格納することを特徴とする請求項7に記載の原稿撮像方法。
  9. リニアイメージセンサにより原稿の画像情報を読み取る工程と、
    複数頁の前記画像情報を少なくとも一時的にメモリに記憶して順次格納する工程と、
    所定の表示装置に対して前記メモリに記憶された前記画像情報を出力する工程と、
    前記複数頁の画像情報を前記メモリに順次格納するとともに、格納した前記画像情報を、表示指示により前記メモリから読み出して表示の為に出力させるものであって、前記メモリへ複数頁の格納完了前に前記画像情報を表示可能とするために
    前記リニアイメージセンサにて読み取った画像情報を前記メモリへ格納させ、前記メモリへの格納中の頁とは異なる既に格納された複数頁の中から前記表示指示された頁の画像情報を、前記メモリに少なくとも一時的に記憶させ、記憶された頁の前記画像情報を前記出力する工程により出力せしめ、
    更に表示のために前記出力する工程において出力せしめた頁の前記画像情報を前記メモリにて記憶を維持せしめ前記メモリに、前記出力する工程により出力せしめた頁の前記画像データ以外の頁の画像データがあるか否かの判定をし、あると判定された場合、前記メモリから再表示指示に応じた頁の画像情報を読み出して再度表示のために前記メモリから出力させる制御工程と
    を備えることを特徴とする原稿撮像方法。
  10. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の原稿撮像装置の各手段として制御装置のコンピュータを機能させるためのプログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
  11. 請求項7〜9のいずれか1項に記載の原稿撮像方法の手順を制御装置のコンピュータに実行させるためのプログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
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