JP2003333252A - 原稿撮像装置、そのデータ出力方法、プログラムおよび記憶媒体 - Google Patents

原稿撮像装置、そのデータ出力方法、プログラムおよび記憶媒体

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JP2003333252A
JP2003333252A JP2002143134A JP2002143134A JP2003333252A JP 2003333252 A JP2003333252 A JP 2003333252A JP 2002143134 A JP2002143134 A JP 2002143134A JP 2002143134 A JP2002143134 A JP 2002143134A JP 2003333252 A JP2003333252 A JP 2003333252A
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Shoji Arafune
庄治 荒船
Yoji Kawabe
庸司 川部
Sukeyuki Tsuchiya
祐行 土谷
Takashi Arai
隆史 新井
Ryuichi Negishi
隆一 根岸
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Canon Electronics Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ケーブルの付替えや切替装置を必要とせず、
外部装置からのデータを取り込み、そのデータを自装置
で撮像した画像データと同じように、表示装置に出力す
ることができる原稿撮像装置を提供する。 【解決手段】 原稿撮像装置1は、通信路(図示せず)
へ接続するための通信インターフェース(以下、通信I
/F)46と、送受信用メモリ47と、データ処理回路
48とを備える。通信I/F46は、上記通信路に接続
される少なくとも1つの端末装置から上記通信路を介し
て送信されたデータを受信し、この受信されたデータ
は、データ処理回路48により、表示装置15に出力可
能な出力用データに変換される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、読み取った画像を
プロジェクタなどの表示装置に直接出力することが可能
な原稿撮像装置、そのデータ出力方法、プログラムおよ
び記憶媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、原稿撮像装置としてのスキャナ
は、パーソナルコンピュータ(以下、PCという)を介
して動作するものであり、解像度はPCから指定するよ
うに構成されている。
【0003】また、プレゼンテーションには、スライド
やオーバーヘッドプロジェクタ(OHP)などが用いら
れているが、PCの普及により、PCに格納されている
資料などの画像を液晶プロジェクタに表示することによ
りプレゼンテーションを行う場合も多い。この場合で
も、必要に応じて補助資料としての印刷物や手書きの資
料を使用することがあり、この印刷物や手書きの資料を
使用する場合は、プレゼンテーションが行われている場
で、これらを読み取り、液晶プロジェクタに表示する原
稿撮像装置が用いられる。
【0004】上記原稿撮像装置としては、CCDなどの
エリアイメージセンサを使用したビデオカメラを用いて
原稿台に載置された原稿上の画像情報を読み取り、その
イメージデータをビデオ信号として出力する書画カメラ
がある。
【0005】この書画カメラの構成について図16を参
照しながら説明する。図16は従来の書画カメラの外観
図である。
【0006】書画カメラは、図16に示すように、エリ
アイメージセンサを使用したビデオカメラ31と、原稿
を載せる原稿台32と、この原稿台32上の原稿を照明
する照明装置33とからなる。この書画カメラは、液晶
プロジェクタなどの表示装置と接続され、画像入力を行
う装置として使用される。
【0007】このようなエリアイメージセンサを用いた
書画カメラなどの原稿撮像装置は、動画用に開発された
ビデオカメラが用いられているため、液晶プロジェクタ
と接続してプレゼンテーションを行う装置として使用す
る場合、一般的に瞬時に1画面の原稿が取り込めるとい
う特徴がある。
【0008】しかしながら、一般にエリアイメージセン
サは比較的解像度が低いものであり、文書原稿などの文
字を読み取り、出力するための充分な解像度を得ること
は難しい。また、上記出力のビデオ信号としては、一般
のカラーテレビなどで用いられるNTSC信号やS信号
などが用いられているため、伝送経路の点から液晶プロ
ジェクタなど高画質の表示装置の特性を活かすことがで
きない。また、光路が面であるため、ミラーなどの反射
により光を屈折するための多段の光路を設ける必要があ
り、装置を小型化することは難しい。
【0009】そこで、エリアイメージセンサより高解像
度の画像が得られるリニアイメージセンサを用いた原稿
撮像装置が提案されている。リニアイメージセンサを用
いた場合、高解像度化や小型化を実現することが可能で
ある。このリニアイメージセンサを用いた原稿撮像装置
の構成について図17を参照しながら説明する。図17
は従来のリニアイメージセンサを用いた原稿撮像装置の
構成を示すブロック図である。
【0010】リニアイメージセンサを用いた原稿撮像装
置34は、図17に示すように、レンズおよび原色光源
(R,G,B)が一体的に設けられたリニアイメージセ
ンサ35と、リニアイメージセンサ35からの画像情報
をディジタルデータに変換するA/Dコンバータ36
と、A/Dコンバータ36からのデータを記憶する表示
メモリ37と、表示メモリ37に記憶されているデータ
をビデオ信号に変換して表示装置42に出力するビデオ
信号発生器38と、読み取る原稿43を副走査方向に搬
送する副走査駆動機構45と、原稿43に対する副走査
位置を検出する副走査位置検出器44と、CPU39と
を有する。CPU39は、ROM40に格納されている
プログラムに従い装置全体の制御を行うとともに、動作
指定用スイッチ41により指定された動作を実行するよ
うに制御する。また、CPU39は、A/Dコンバータ
36の動作を制御するとともに、副走査位置検出器44
からの検出信号に基づき副走査駆動機構45を制御す
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】プレゼンテーションな
どに用いる原稿撮像装置では、出力装置に直接接続する
ことができるという利点がある。また、この撮像装置で
撮像した情報以外の情報を利用するために、例えば原稿
撮像装置を他の装置と併用して使用することも可能であ
るが、この場合には、出力装置との接続に用いられるケ
ーブルを付け替えるか、または切替装置を用意して原稿
撮像装置と他の装置とを切り替えるようにする必要があ
り、ケーブルの引き回しや切替装置の設置などの作業に
手間が掛かる。
【0012】本発明の第1の目的は、ケーブルの付替え
や切替装置を必要とせず、外部装置からのデータを取り
込み、そのデータを自装置で撮像した画像データと同じ
ように、表示装置に出力することができる原稿撮像装
置、そのデータ出力方法、プログラムおよび記憶媒体を
提供することにある。
【0013】本発明の第2の目的は、ケーブルの付替え
や切替装置を必要とせず、自装置で撮像した画像データ
を、表示装置に出力するのと同じように、外部装置に出
力することができる原稿撮像装置、そのデータ出力方
法、プログラムおよび記憶媒体を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記第1の目
的を達成するため、原稿上の画像を読み取り、その画像
データを出力する読取手段と、前記読取手段から出力さ
れた画像データを表示装置に出力する出力手段とを備え
る原稿撮像装置であって、通信路に接続される少なくと
も1つの外部装置から前記通信路を介して送信されたデ
ータを受信する受信手段と、前記受信手段により受信さ
れたデータを、前記出力手段を介して前記表示装置に出
力可能な出力用データに変換する受信データ変換手段と
を有することを特徴とする。
【0015】また、上記原稿撮像装置において、前記読
取手段から出力された画像データを前記通信路に対応す
る送信用データに変換する画像データ変換手段と、前記
画像データ変換手段により変換された送信用データを、
前記通信路を介して、前記少なくとも1つの外部装置の
うち、指定された外部装置に送信する送信手段とを有す
ることを特徴とする。
【0016】また、上記原稿撮像装置において、前記送
信手段は、前記受信手段により受信されたデータを、前
記通信路を介して、前記少なくとも1つの外部装置のう
ち、指定された外部装置に送信することが可能であるこ
とを特徴とする。
【0017】また、上記原稿撮像装置において、前記受
信手段により前記少なくとも1つの外部装置からの指示
を受信すると、前記受信した指示に基づき動作を変更す
る変更手段を有することを特徴とする。
【0018】また、本発明は、上記第2の目的を達成す
るため、原稿上の画像を読み取り、その画像データを出
力する読取手段と、前記読取手段から出力された画像デ
ータを表示装置に出力する出力手段を備える原稿撮像装
置であって、前記読取手段から出力された画像データ
を、少なくとも1つの外部装置が接続される通信路に対
応する送信用データに変換する画像データ変換手段と、
前記画像データ変換工程により変換された送信用データ
を、前記通信路を介して、前記少なくとも1つの外部装
置のうち、指定された外部装置に送信する送信手段とを
有することを特徴とする。
【0019】また、本発明は、上記第1の目的を達成す
るため、原稿上の画像を読み取り、その画像データを出
力する読取手段と、前記読取手段から出力された画像デ
ータを表示装置に出力する出力手段とを備える原稿撮像
装置のデータ出力方法であって、通信路に接続される少
なくとも1つの外部装置から前記通信路を介して送信さ
れたデータを受信する受信工程と、前記受信工程で受信
されたデータを、前記出力手段を介して前記表示装置に
出力可能な出力用データに変換する受信データ変換工程
とを有することを特徴とする。
【0020】また、本発明は、上記第2の目的を達成す
るため、原稿上の画像を読み取り、その画像データを出
力する読取手段と、前記読取手段から出力された画像デ
ータを表示装置に出力する出力手段とを備える原稿撮像
装置のデータ出力方法であって、前記読取手段から出力
された画像データを、少なくとも1つの外部装置が接続
される通信路に対応する送信用データに変換する画像デ
ータ変換工程と、前記画像データ変換工程により変換さ
れた送信用データを、前記通信路を介して、前記少なく
とも1つの外部装置のうち、指定された外部装置に送信
する送信工程とを有することを特徴とする。
【0021】また、本発明は、上記第1の目的を達成す
るため、原稿上の画像を読み取り、その画像データを出
力する読取手段と、前記読取手段から出力された画像デ
ータを表示装置に出力する出力手段とを備える原稿撮像
装置上で実行されるプログラムであって、通信路に接続
される少なくとも1つの外部装置から前記通信路を介し
て送信されたデータを受信する受信ステップと、前記受
信ステップで受信されたデータを、前記出力手段を介し
て前記表示装置に出力可能な出力用データに変換する受
信データ変換ステップとを有することを特徴とする。
【0022】また、本発明は、上記第2の目的を達成す
るため、原稿上の画像を読み取り、その画像データを出
力する読取手段と、前記読取手段から出力された画像デ
ータを表示装置に出力する出力手段とを備える原稿撮像
装置のデータ出力方法であって、前記読取手段から出力
された画像データを、少なくとも1つの外部装置が接続
される通信路に対応する送信用データに変換する画像デ
ータ変換ステップと、前記画像データ変換ステップによ
り変換された送信用データを、前記通信路を介して、前
記少なくとも1つの外部装置のうち、指定された外部装
置に送信する送信ステップとを有することを特徴とす
る。
【0023】また、本発明は、記憶媒体であって、上記
プログラムをコンピュータ読取り可能に格納したことを
特徴とする。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら説明する。
【0025】図1は本発明の一実施形態に係る原稿撮像
装置の内部構成を示すブロック図、図2は図1の原稿撮
像装置の機械的構成を示す縦断面図である。
【0026】原稿撮像装置1は、図1に示すように、レ
ンズおよび原色光源(R,G,B)一体的に内蔵するリ
ニアイメージセンサ2と、原稿位置検出器3と、副走査
駆動機構と原稿給送機構を兼ねる原稿駆動機構4と、リ
ニアイメージセンサ2の出力をデジタルデータに変換す
るA/Dコンバータ5と、A/Dコンバータ5からのデ
ジタルデータを画像データとして一時的に記憶するため
の第1のバッファメモリ6と、表示中および表示後の画
像データを圧縮して格納するための第2のバッファメモ
リ7と、第1のバッファメモリ6または第2のバッファ
メモリ7内の画像データを表示する際に第1のバッファ
メモリ6または第2のバッファメモリ7から画像データ
を取り込み、保持する表示メモリ8と、表示メモリ8に
保持されたデータを逐次ビデオ信号に変換して表示装置
5に出力するビデオ信号発生器9と、表示装置15の仕
様(解像度など)に関する情報を取得する表示装置情報
読出し器10と、CPU11とを備える。
【0027】CPU11は、ROM12に格納されてい
るプログラムに従い装置全体の制御を行うとともに、表
示性能指定用スイッチ13、動作指定用スイッチ14に
より指定された内容に応じて動作、操作設定などを行
う。また、CPU11は、A/Dコンバータ5の制御、
表示装置情報読出し器10が取得した表示装置15の仕
様に関する情報に基づいたビデオ信号発生器9の制御、
原稿位置検出器3の検出信号に基づいた原稿駆動機構4
の制御などを行う。また、CPU11は、A/Dコンバ
ータ5から第1のバッファメモリ6へのデータ転送、第
1のバッファメモリ6から第2のバッファメモリ7への
データ転送を制御するとともに、第1のバッファメモリ
6または第2のバッファメモリ7から表示メモリ8へデ
ータを所定の表示形式に変換して転送する制御を行う。
【0028】原稿駆動機構4は、CPU11からの命令
に従い、後述する原稿トレイ(図2に示す原稿トレイ1
8)に積載された原稿束17から1枚ずつ原稿16を給
紙するとともに、この給紙された原稿16を副走査方向
に搬送する。
【0029】第1のバッファメモリ6および第2のバッ
ファメモリ7は、半導体メモリ、または半導体メモリと
ハードディスクなどの不揮発性メモリとを併用したメモ
リ装置から構成することが可能である。本実施形態で
は、第1のバッファメモリ6に蓄積されているデータに
対しては圧縮伸長処理を施さずに、第2のバッファモリ
7に蓄積されているデータのみに圧縮伸長処理を施すよ
うに構成している。第1のバッファメモリ6の容量は、
原稿1枚分の容量より多くても少なくともよいが、第1
のバッファメモリ6に原稿1枚分以上のデータの蓄積が
ある場合には、実際に読込動作を行うことなく、表示画
面の切替えが可能になり、エリアイメージセンサを用い
た装置と同等の切替時間で表示画面の切替えを実現する
ことができる。また、第1のバッファメモリ6へのデー
タの蓄積量が原稿1枚分に満たない場合でも、その蓄積
量に応じて表示までの時間を短縮することができるが、
本実施形態では、第1のバッファメモリ6として、原稿
1枚分の容量より大きい容量を有するメモリが搭載され
ている。
【0030】第2のバッファメモリ7の容量は、原稿1
枚分の容量より大きければよい。本実施形態では、第2
のバッファメモリ7として、原稿2枚分の容量よりも大
きい容量を有するメモリが搭載されている。
【0031】このように本実施形態では、第1および第
2のバッファメモリ6,7は、それぞれ原稿1枚分の容
量より大きい容量を有し、各バッファメモリ6,7に対
する空き判定では、空き容量が転送する原稿1枚分の容
量に満たない場合には、空きがないと判定する。
【0032】動作指定用スイッチ14は、具体的には、
後述の原稿セット検知器19(図2に示す)と赤外線に
より遠隔操作可能なリモコンスイッチ(図示せず)とを
含み、このリモコンスイッチにより新規原稿表示、回転
表示、再表示などの動作指示を出すことができる。
【0033】また、原稿撮像装置1には、通信路(図示
せず)へ接続するための通信インターフェース(以下、
通信I/F)46と、送受信用メモリ47と、データ処
理回路48とが設けられている。ここで、上記通信路
は、例えばLANなどの有線通信路、BluetoothやIEEE8
02.11などの規格に準拠した無線通信路、または赤外線
を利用した通信路などからなる。送受信用メモリ47
は、上記通信路へ配信する画像データファイルや受信し
た電子ファイルを記憶するためのメモリである。データ
処理回路48は、上記通信路へ配信する画像データや端
末装置からの受信データにファイル変換や、圧縮、伸張
などの処理を行う。
【0034】本実施形態では、送受信用メモリ47とデ
ータ処理回路48を用いて上記通信路へ送受信するファ
イルの処理を行うように構成しているが、通信専用のも
のを設けずに、第1のバッファメモリ6と第2のバッフ
ァメモリ7とCPU11とで上記処理を行う構成にして
もよい。
【0035】本実施形態の原稿撮像装置1においては、
図2に示すように、複数枚の原稿からなる原稿束17を
積載することが可能な原稿トレイ18と、原稿トレイ1
8上に原稿がセットされたことを検知するための原稿セ
ット検知器19とが設けられている。また、原稿駆動機
構4を構成する分離ローラ20、給紙ローラ21、メイ
ンローラ22、排紙ローラ23が設けられている。さら
に、シェーディング補正に用いられる白色板24と、メ
イン制御基板25とが設けられている。メイン制御基板
25には、A/Dコンバータ5、第1のバッファメモリ
6、第2のバッファメモリ7、表示メモリ8、ビデオ信
号発生器9、表示装置情報読出し器10、CPU11、
ROM12などの主要制御回路部品が搭載されている。
さらに、駆動系上側保持部材26、分離パッド27、複
数のピンチローラ28,29、駆動系下側保持部材30
が設けられている。
【0036】給紙ローラ21と分離ローラ20は、原稿
トレイ18上に積載されている原稿束17から1枚ずつ
原稿読取部まで給送するための給送手段として機能する
駆動ローラであり、メインローラ22と排紙ローラ23
は原稿トレイ18から給送された原稿16をリニアイメ
ージセンサに対して副走査方向に移動させるための副走
査手段として機能する駆動ローラである。この給送手
段、副走査手段は、1つのモータの回転方向の切替え機
構とばねクラッチとを組み合わせた1つの動力源で、そ
れぞれ独立して駆動可能なように構成されている。
【0037】次に、本原稿撮像装置の動作について図3
および図4を参照しながら説明する。図3および図4は
図1の原稿撮像装置の処理手順を示すフローチャートで
ある。この図3および図4に示す手順は、CPU11が
ROM12のプログラムに従って実行するものである。
【0038】原稿撮像装置1が起動されると、図3に示
すように、まずステップS1において、第1のバッファ
メモリ6をクリアし、続くステップS2で、第2のバッ
ファメモリ7をクリアする。そして、ステップS3にお
いて、第2のバッファメモリ7に蓄積されている原稿情
報の数をカウントする再表示カウンタを0に初期化す
る。次いで、ステップS4において、第2のバッファメ
モリ7に蓄積されている複数のページデータのうち、ど
のページデータを表示メモリ8に転送しているかを表す
変数を示す再表示ポインタを0に初期化する。例えば、
再表示ポインタの値が0であるときには、この値は最後
に読み込まれたページデータであることを示し、値が1
増す毎に順により古いページデータであることを示す。
続くステップS5では、表示メモリ8を初期化する。こ
の表示メモリ8の初期化では、全面黒や全面白のデータ
ではなく、本装置1と表示装置15との接続および本装
置1の作動を確認することができ、画面の大きさや画質
などを調整可能なデータをROM12から読み出し、そ
のデータで初期化する。または、CPU11の演算によ
って表示メモリ8のデータを初期化する。そして、ステ
ップS6において、原稿排出処理を行う。
【0039】次いで、図4に示すように、ステップS7
〜ステップS12において、動作指定用スイッチ14に
より新規表示、回転表示、鏡像反転表示、再表示、画像
データ配信、データ受信のいずれかが指示されたか否か
を判定する。ここで、上記のいずれもが指示されていな
いときには、ステップS13において、原稿セット検知
器19の出力に基づき原稿トレイ18上に原稿があるか
否かを判定する。原稿トレイ18上に原稿がないと、上
記ステップS7に戻り、原稿トレイ18上の原稿がある
と、ステップS14において、第1のバッファメモリ6
に空きがあるか否かを判定する。第1のバッファメモリ
6に空きがないと、上記ステップS7に戻り、第1のバ
ッファメモリ6に空きがあると、ステップS15におい
て、原稿の読み込みを行う。この原稿読み込み処理の詳
細については後述する。そして、上記ステップS7に戻
る。
【0040】上記ステップS7で新規表示が指示された
ときには、ステップS7'において、新規表示を行い、
上記ステップS7に戻る。上記ステップS8で回転表示
が指示されたときには、ステップS8'において、回転
表示を行い、上記ステップS7に戻る。上記ステップS
9で鏡像反転表示が指示されたときには、ステップS
9'において、鏡像反転表示を行い、上記ステップS7
に戻る。上記ステップS10で再表示が指示されたとき
には、ステップS10'において、再表示を行い、上記
ステップS7に戻る。上記ステップS11で画像データ
配信が指示されたときには、ステップS11'におい
て、サムネイル表示を行い、上記ステップS7に戻る。
上記ステップS12でデータ受信が指示されたときに
は、ステップS12'において、データ受信を行い、上
記ステップS7に戻る。上記新規表示、回転表示、鏡像
反転表示、再表示、画像データ配信、データ受信の各処
理の詳細については後述する。
【0041】本実施形態では、上記処理により、原稿ト
レイ18上に蓄積されている原稿束17が原稿セット検
知器19によって検出されると(ステップS11)、第
1のバッファメモリ6に空きがあるか否か(ステップS
12)に応じて、直ちに原稿の読み取りを開始するが、
これに代えて、例えば、新規表示が指示されると、原稿
トレイ18上に蓄積されている原稿の連続読み取りを開
始するように構成してもよい。
【0042】次に、上記ステップS14の原稿読み込み
について図5を参照しながら説明する。図5は図4のス
テップS14の原稿読み込みの手順を示すフローチャー
トである。
【0043】原稿読み込みでは、図5に示すように、ま
ずステップS21において、リニアイメージセンサ2に
内蔵されているR,G,Bの各光源を点灯する。ここで
は、1ライン分の読み取り中に、R,G,Bの各光源を
切り換えながら点灯する。そして、ステップS22にお
いて、モータを回転させて給紙ローラ21および分離ロ
ーラ20を駆動する。これにより、原稿トレイ18上に
蓄積されている原稿束17から1枚の原稿16が給送さ
れる。
【0044】次いで、ステップS23において、原稿位
置検出器3により原稿16が検出されるのを待つ。原稿
位置検出器3により原稿16が検出されると、ステップ
S24において、原稿16を検出したタイミングを基準
にして原稿16を副走査用メインローラ22に達するま
で給送し続け、続くステップS25で、原稿16がメイ
ンローラ22に到達したタイミングでモータの回転方向
を副走査方向へ切り替える。すなわち、給紙ローラ21
および分離ローラ20の駆動が停止され、副走査用メイ
ンローラ22および排紙ローラ23の駆動が開始され
る。そして、ステップS26において、原稿16の副走
査方向への搬送を続行する。
【0045】次いで、ステップS27において、原稿1
6が原稿読み取り可能位置(白色板24上の位置)に到
達したタイミングで、リニアイメージセンサ2からA/
Dコンバータ5を介して第1のバッファメモリ6へのデ
ータ転送を開始し、続くステップS28で、原稿1枚分
のデータの転送が終了するのを待つ。そして、原稿1枚
分のデータの転送が終了すると、ステップS29で、上
記データ転送を終了する。
【0046】次いで、ステップS30において、リニア
イメージセンサ2のR,G,Bの光源を消灯し、続くス
テップS31で、原稿排出処理を行い、モータを停止す
る。そして、ステップS32で、読み取った画像データ
がモノクロであるか否かの判定を行う。ここで、読み取
った画像データがモノクロであるときには、ステップS
34において、この画像データに対し、モノクロフラグ
をセットし、次のステップへ進む。これに対し、読み取
った画像データがモノクロでないときには、上記ステッ
プS34をスキップして、次のステップへ進む。
【0047】次に、上記原稿読み込みにおける読み取り
動作を詳述する。
【0048】原稿16が白色板24上の読み取り可能位
置に達した場合、各光源から発せられたR,G,Bの原
色光は、原稿16の画像情報に応じて、非透過原稿の場
合には原稿16の表面で、透過原稿の場合には原稿16
の表面及び白色板24の板面で反射し、その反射光が
R,G,Bのデータとしてリニアイメージセンサ2で読
み取られる。CPU11は、原稿16の後端が原稿位置
検出器3を通過したタイミングから換算して原稿16が
白色板24上の読み取り可能位置から外れるタイミング
を検知し、原稿16の読み取りが終了したことを認知す
る。リニアイメージセンサ2で読み取られた原稿16の
R,G,Bの画像情報は、A/Dコンバータ5でデジタ
ルデータに変換され、必要に応じて階調変換、エッジ強
調などが画像処理が施された後に、第1のバッファメモ
リ6に格納される。
【0049】次に、上記ステップS31の原稿排出につ
いて図6を参照しながら説明する。図6は図5のステッ
プS31の原稿排出の処理手順を示すフローチャートで
ある。
【0050】原稿排出では、図6に示すように、まずス
テップS51において、モータを副走査方向に回転し、
副走査用メインローラ22および排紙ローラ23を駆動
する。そして、ステップS52において、原稿位置検出
器3の出力に基づき原稿16が原稿位置検出器3を通過
するまで待つ。原稿16が原稿位置検出器3を通過する
と、ステップS53において、原稿16が確実に排紙ロ
ーラ23から外れるまでモータを駆動する。ここでは、
原稿16の後端が原稿位置検出器3を通過するタイミン
グから換算してその後端が排紙ローラ23から外れるま
での距離分原稿16を搬送することになる。そして、ス
テップS54において、原稿16が確実に排紙ローラ2
3から外れたタイミングでモータを停止する。
【0051】次に、上記ステップS7'(図4)の新規
表示について図7を参照しながら説明する。図7は図4
のステップS7'の新規表示の処理手順を示すフローチ
ャートである。
【0052】新規表示では、図7に示すように、まずス
テップS41において、第1のバッファメモリ6にデー
タが格納されているか否かを判定し、第1のバッファメ
モリ6にデータがあるときには、ステップS44におい
て、第1のバッファメモリ6内のデータを第2のバッフ
ァメモリ7にセットする。これに対し、第1のバッファ
メモリ6にデータがないときには、ステップS42にお
いて、原稿トレイ18上に原稿があるか否かを判定す
る。ここで、原稿トレイ18上に原稿があると、ステッ
プS43において、原稿読み込みを行う。この原稿読み
込みにより第1のバッファメモリ6には、新たなデータ
が格納されることになる。そして、ステップS44にお
いて、上記原稿読み込みにより新たに第1のバッファメ
モリ6内に格納されたデータを第2のバッファメモリ7
にセットする。
【0053】上記ステップS42で原稿トレイ18上に
原稿がないと判定された場合、新規原稿表示の指示を無
視する。
【0054】次に、上記ステップS44の第2のバッフ
ァメモリ7へのデータセットについて図8を参照しなが
ら説明する。図8は図7のステップS44の第2のバッ
ファメモリ7へのデータセットの処理手順を示すフロー
チャートである。
【0055】第2のバッファメモリ7へのデータセット
では、図8に示すように、まずステップS61におい
て、第2のバッファメモリ7に空き容量がないか否かを
判定し、空き容量がない(メモリフル)場合には、ステ
ップS68において、第2のバッファメモリ7内の最も
古いデータを第2のバッファメモリ7から削除し、続く
ステップS69において、上記再表示カウンタをデクリ
メントする。そして、上記ステップS61に戻る。これ
は、第2のバッファメモリ7内のデータが圧縮されてい
るため、1枚分のデータを削除しても別の1枚分のデー
タを格納できるか不明であるためである。
【0056】上記ステップS61で第2のバッファメモ
リ7に空き容量があると判定されると、ステップS62
において、上記再表示ポインタに0をセットし、続くス
テップS63で、回転カウンタに0をセットする。回転
カウンタの値は表示メモリ8内の画像が第2のバッファ
メモリ7内の元データに対して何度回転しているかを示
すものである。ここでは、回転カウンタの値がnである
とき、その値は、π/2(90°)×nの角度分回転し
ていることを示し、nは0から3の整数値をとる。従っ
て、回転カウンタに0がセットされた場合は、表示メモ
リ8内の画像データが第2のバッファメモリ7内の最も
新しいデータとなり、回転が行われておらず元データと
同じ向きであることを示すことになる。
【0057】次いで、ステップS64において、第1の
バッファメモリ6内の最も古いデータに対して、必要に
応じて解像度変換、階調変換、エッジ強調などの画像処
理を施し、この画像処理後のデータを表示メモリ8に転
送する。このとき、出力モードがモノクロモードに設定
されているすなわちモノクロフラグがセットされている
場合には、上記データをグレースケールデータに変換し
て表示メモリ8に転送する。また、グレースケールデー
タは、R,G,B単色のデータを用いたものでもよい
が、輝度データを計算して得られたものでもよい。ここ
で、第2のバッファメモリ7ではなく第1のバッファメ
モリ6のデータを表示メモリ8に転送することは、余分
なデータの伸長処理を防ぐためである。
【0058】次いで、ステップS65において、第1の
バッファメモリ6内の最も古いデータを圧縮して第2の
バッファメモリ7の空き領域に転送し、続くステップS
66で、上記再表示カウンタをインクリメントする。そ
して、ステップS67において、第1のバッファメモリ
6内の最も古いデータを第1のバッファメモリ6から削
除する。
【0059】表示メモリ8に転送されたデータはビデオ
信号発生器9でビデオ信号に変換され、このビデオ信号
は、逐次、表示装置15に出力されて表示される。ここ
で、ビデオ信号発生器9が発生するビデオ信号はパーソ
ナルコンピュータなどで使用されるアナログRGB信号
であるが、これに代えて、表示装置15に直接接続する
ことができ、表示装置15にリアルタイムで表示メモリ
8のデータの変更を通知し表示内容に反映可能な信号を
用いてもよい。このような信号としては、例えば、DF
P(Digital Flat Panel Standard )やIEEE139
4で規定されているようなデジタル信号がある。
【0060】本実施形態では、図4に示したように、表
示装置15に表示されている画像に対して、回転表示、
鏡像反転表示、再表示などの画像操作を行うことが可能
である。まず、画像操作の一つである回転表示について
図9を参照しながら説明する。図9は図4のステップS
8'の回転表示の処理手順を示すフローチャートであ
る。
【0061】回転表示では、図9に示すように、まずス
テップS71において、再表示カウンタの値が0である
か否かを判定する。ここで、再表示カウンタの値が0で
ある場合、この値が、第2のバッファメモリ7にデータ
がなく、原稿読み取りデータの表示がまだ行われていな
いことを示しているので、回転表示の指示を無視する。
再表示カウンタの値が0でない場合には、ステップS7
2において、回転カウンタをインクリメントした後にモ
ジュロ4(MOD4)の演算を行い、今回回転すべき角
度の回転カウンタの値を求める。このモジュロ演算を行
うことにより、2π(360°)の指示を0(0°)の
指示に戻すことができる。続いて、ステップS73にお
いて、第2のバッファメモリ7に格納されているデータ
のうち、再表示ポインタで示すデータの伸長を行う。
【0062】次いで、ステップS75において、回転カ
ウンタの値が0であるか否かを判定し、回転カウンタの
値が0であるときには、ステップS80において、上記
伸長されたデータを表示メモリ8へ転送する。
【0063】これに対し、回転カウンタの値が0でない
ときには、ステップS76において、回転カウンタの値
を判別する。ここで、回転カウンタの値が1であるとき
には、ステップS77において、表示装置15に表示さ
れている画像をπ/2(90°)回転するように上記伸
長されたデータに対して回転処理を施す。回転カウンタ
の値が2であるときには、ステップS78において、表
示装置15に表示されている画像をπ(180°)回転
するように上記伸長されたデータに対して回転処理を施
す。回転カウンタの値が3であるときには、ステップS
79において、表示装置15に表示されている画像を3
π/2(270°)回転するように上記伸長されたデー
タに対して回転処理を施す。また、上記ステップS7
7,S78,S79では、上記データに対し、必要に応
じて解像度変換、階調変換、エッジ強調などの画像処理
を施す。そして、ステップS80において、上記ステッ
プS77,S78,S79のいずれかで回転処理された
データを表示メモリ8へ転送する。
【0064】次に、上記ステップS9'の鏡像反転表示
について図10を参照しながら説明する。図10は図4
のステップS9'の鏡像反転表示の処理手順を示すフロ
ーチャートである。
【0065】鏡像反転表示では、図10に示すように、
まずステップS91において、再表示カウンタの値が0
であるか否かを判定する。ここで、再表示カウンタの値
が0である場合には、この値が、第2のバッファメモリ
7にデータがなく、原稿読み取りデータの表示がまだ行
われていないことを示すので、鏡像反転表示の指示を無
視する。
【0066】これに対し、上記ステップS91で再表示
カウンタの値が0でないと判定された場合、ステップS
92において、第2のバッファメモリ7から再表示ポイ
ンタで示すデータを読み出し、続くステップS93で、
読み出したデータの伸長を行う。そして、ステップS9
4において、上記伸長されたデータを鏡像反転変換し、
また必要に応じて解像度変換、階調変換、エッジ強調な
どの画像処理を行う。次いで、ステップS95におい
て、鏡像反転変換されたデータを表示メモリ8に転送す
る。
【0067】次に、上記ステップS10'の再表示につ
いて図11を参照しながら説明する。図11は図4のス
テップS10'の再表示の処理手順を示すフローチャー
トである。
【0068】再表示では、図11に示すように、まずス
テップS81において、再表示カウンタの値が1以下で
あるか否かを判定する。ここで、再表示カウンタの値が
1以下である場合には、この値が、第2のバッファメモ
リ7にデータがないか、または、1枚しかなく、原稿読
み取りデータの表示がまだ行われていないか、もしく
は、現在、表示メモリ8に転送されて表示中のデータの
みが第2のバッファメモリ7に格納されている状態であ
ることを示すので、再表示の指示を無視する。
【0069】これに対し、再表示カウンタの値が1以下
でないすなわち2以上である場合には、ステップS82
において、再表示ポインタをインクリメントした後、再
表示カウンタの値でモジュロ演算を行い、今回表示すべ
き第2のバッファメモリ7内のテータに対する回転カウ
ンタの値を求める。このモジュロ演算を行うことによ
り、最も古いデータの次の再表示の順番を最も新しいデ
ータとすることができる。
【0070】次いで、ステップS83において、回転カ
ウンタの値を0にし、続くステップS84で、第2のバ
ッファメモリから、再表示ポインタで示すデータを読み
出す。そして、ステップS85において、読み出したデ
ータの伸長を行う。また、必要に応じて解像度変換、階
調変換・エッジ強調などの画像処理が行われる。次い
で、ステップS86において、上記伸長されたデータを
表示メモリ8に転送する。
【0071】次に、上記ステップS11'の画像データ
配信について図12および図13を参照しながら説明す
る。図12は図1の原稿撮像装置1の通信路を経由した
画像データ配信の状態を模式的に示す図、図13は図4
のステップS11'の画像データ配信の処理手順を示す
フローチャートである。
【0072】画像データ配信では、図13に示すよう
に、まずステップS131において、第2のバッファメ
モリ7に格納されている画像データの中から、画像デー
タを選択し、続くステップS132で、選択した画像デ
ータが送信用画像データとして決定されるのを待つ。送
信用画像データが決定されると、ステップS133にお
いて、データ処理回路48により、上記送信用画像デー
タを、圧縮などの処理を施した後に送信用電子ファイル
に変換する。
【0073】次いで、ステップS134において、送信
先となる通信路上の端末装置を選択する。このとき、送
信先として選択可能な端末装置の数は1以上である。ま
た、予め送信先となる少なくとも1つ以上の端末装置を
登録しておき、この登録されている端末装置に一度に送
信することも可能である。そして、ステップS135に
おいて、送信先となる端末装置が決定されるのを待ち、
送信先となる端末装置が決定されると、ステップS13
6において、通信I/F46を介して上記送信用電子フ
ァイルを上記送信先として決定された端末装置に送信す
る。
【0074】本原稿撮像装置1を用いたプレゼンテーシ
ョンの例を図12に示す。ここでは、原稿撮像装置1に
接続された表示装置15としてプロジェクタが用いら
れ、この表示装置15によりスクリーン49に資料16
の画像(図中の「あ」)を映し出している。また、この
プレゼンテーションの各参加者は、無線通信機能(ここ
では、Bluetooth)を有する端末装置を手元に置き、使
用しているものとする。このような場合、原稿撮像装置
1から各参加者の端末装置50〜52に、現在スクリー
ン49に映し出している画像を無線通信により配信する
ことができる。これにより、スクリーン49から離れた
位置にいる参加者は、その端末装置50〜52でスクリ
ーン49に映し出されている画像を細部まで鮮明に見る
ことができる。
【0075】また、スクリーン49の設置位置と異なる
位置にスクリーン57およびそれに画像を映し出すため
のプロジェクタ53を設置し、プロジェクタ53に画像
を配信することにより、資料画像を多くの参加者が見る
ようにすることが可能になる。ここで、プロジェクタ5
3には、当然のことながら、原稿撮像装置1と無線通信
可能な通信手段が設けられている。
【0076】このように、プレゼンテーションなどにお
いてプロジェクタなどの表示装置15に映し出している
資料画像と同じ画像を、参加者が用いる端末装置50〜
52に映し出すことができる。また、第2のバッファメ
モリ7に保持されている画像データを端末装置で閲覧す
ることも可能になるので、端末装置50〜52側で、表
示装置15に表示中のものとは別の画像を閲覧すること
や、サムネイル表示化して表示することなども可能とな
る。よって、参加者はプレゼンテーション中でも疑問を
抱いた箇所の資料を、プレゼンテーションを中断させる
ことなく個人的に確認することが可能となる。
【0077】また、ここでは、プレゼンテーションの場
合の例を示したが、例えば講堂などで行われる講義に利
用することもできる。この場合においても、聴講者は上
述したようにスクリーンに映し出される画像と同じ画像
を手元の端末装置で確認することができる。
【0078】また、上記構成以外にも、本原稿撮像装置
1が表示装置15へ出力している画像が更新される毎
に、更新後の画像を通信路上の端末装置へ配信するよう
に構成することも可能である。
【0079】さらに、送信者側の操作がないと、通信路
上の端末装置が画像データを送受信することができない
ような、画像データを暗号化する構成にしてもよい。こ
の暗号化の構成としては、端末装置側からその端末装置
固有の公開用のカギを原稿撮像装置1に送る。原稿撮像
装置1はその公開鍵を用いて暗号化を行い、データを送
信する。公開鍵による暗号化データは公開鍵が合う端末
装置のみ暗号化を解くことが可能となり、他の端末装置
では受信することも不可能となる。暗号化を利用するこ
とにより、社外秘などの重要な資料を対応する端末装置
へ安全に送信することができる。
【0080】次に、上記ステップS12'のデータ受信
について図14および図15を参照しながら説明する。
図14は図1の原稿撮像装置1における電子ファイルの
受信および受信したファイルの出力状態を模式的に示す
図、図15は図4のステップS12'のデータ受信の処
理手順を示すフローチャートである。
【0081】データ受信では、図14に示すように、ま
ずステップS141において、電子ファイルの着信があ
ると、この電子ファイルが受信可能なデータ容量のもの
であるか否かを判定する。ここで、上記電子ファイルが
第2のバァメモリ7の空き容量を超えるようなデータで
あれば、ステップS147において、上記電子ファイル
の受信が不可能であると判断してその受信を拒否し、続
くステップS149において、受信拒否を示すエラーメ
ッセージを表示する。
【0082】上記ステップS141で上記電子ファイル
が受信可能なデータ容量のものであると判定されると、
ステップS142において、上記電子ファイルを受信す
る。そして、ステップS143において、受信した電子
ファイルの種類を確認し、この電子ファイルを出力用デ
ータ(表示装置15へ出力するための画像データ)に変
換する必要があるか否かを判定する。ここで、上記電子
ファイルを出力用データに変換する必要があるときに
は、ステップS144において、上記電子ファイルが出
力用データに変換可能な種類のものであるか否かを判定
する。上記電子ファイルが出力用データに変換可能な種
類のものである場合、ステップS145において、上記
電子ファイルを出力用データに変換し、続くステップS
146で、第2のバッファメモリ7に記録する。
【0083】上記ステップS144で上記電子ファイル
が変換不可能なファイルであると判定された場合は、ス
テップS148において、変換不可能であることから受
信を拒否したとし、続くステップS149において、受
信を拒否した旨を示すエラーメッセージを表示する。
【0084】上記ステップS143で上記電子ファイル
が出力用データに変換する必要がないものであると判定
された場合、ステップS146において、上記電子ファ
イルを変換することなく第2のバッファメモリ7に記録
する。
【0085】上記データ受信の例を図14に示す。ここ
では、図14(a)に示すように、原稿撮像装置1に接
続された表示装置15により、スクリーン49に映し出
すべき資料が用意されていない場合、原稿撮像装置1
は、例えばその用意されていない資料と同じ資料を保持
する端末装置50から通信路を介して受信し、この受信
した資料を表示装置15に出力することにより、その資
料を表示することができず、プレゼンテーションの進行
が妨げられるなどの事態を回避することが可能になる。
また、図14(b)に示すように、受信した資料を他の
端末51,52に送信することにより、各参加者の端末
装置51,52上で上記資料を確認することができる。
【0086】また、表示装置15に出力中の資料に対し
て指摘や提案があった場合、各端末装置50〜52に画
像が送信されていれば、ある端末装置上で資料に対する
指摘や修正を行い、再び電子ファイルで返信することに
より、その内容を参加者全員に確認させることが可能と
なる。
【0087】このように、本実施形態では、ケーブルの
付替えや切替装置を必要とせず、外部の端末装置からの
データを取り込み、そのデータを自装置1で撮像した画
像データと同じように、表示装置15に出力することが
できる。また、自装置1で撮像した画像データを、表示
装置15に出力するのと同じように、端末装置に出力す
ることができる。これにより、通信路上の端末装置へ表
示装置15に出力している画像と同じ画像を配信するこ
とや、お互いの画像情報を電子ファイルのままやりとり
することが可能となり、打ち合わせやプレゼンテーショ
ンにおいて、1部の資料を用意するだけで、各自が端末
装置で紙資料を手にしているかのように資料を閲覧する
ことが可能となる。
【0088】また、本発明の目的は、前述した実施形態
の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記
録した記憶媒体(または記録媒体)を、システムあるい
は装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュ
ータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納された
プログラムコードを読み出し実行することによっても、
達成されることはいうまでもない。この場合、記憶媒体
から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施
形態の機能を実現することになり、そのプログラムコー
ドを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実
行することにより、前述した実施形態の機能が実現され
るだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、
コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステ
ム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、
その処理によって前述した実施形態の機能が実現される
場合も含まれることはいうまでもない。
【0089】さらに、記憶媒体から読み出されたプログ
ラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カー
ドやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わ
るメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示
に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備
わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、
その処理によって前述した実施形態の機能が実現される
場合も含まれることはいうまでもない。
【0090】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
通信路に接続される少なくとも1つの外部装置から通信
路を介して送信されたデータを受信し、受信されたデー
タを、出力手段を介して表示装置に出力可能な出力用デ
ータに変換するので、ケーブルの付替えや切替装置を必
要とせず、外部装置からのデータを取り込み、そのデー
タを自装置で撮像した画像データと同じように、表示装
置に出力することができる。
【0091】また、本発明によれば、読取手段から出力
された画像データを通信路に対応する送信用データに変
換し、送信用データを、通信路を介して、少なくとも1
つの外部装置のうち、指定された外部装置に送信するの
で、ケーブルの付替えや切替装置を必要とせず、自装置
で撮像した画像データを、表示装置に出力するのと同じ
ように、外部装置に出力することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る原稿撮像装置の内部
構成を示すブロック図である。
【図2】図1の原稿撮像装置の機械的構成を示す縦断面
図である。
【図3】図1の原稿撮像装置の処理手順を示すフローチ
ャートである。
【図4】図1の原稿撮像装置の処理手順を示すフローチ
ャートである。
【図5】図4のステップS14の原稿読み込みの手順を
示すフローチャートである。
【図6】図5のステップS31の原稿排出の処理手順を
示すフローチャートである。
【図7】図4のステップS7'の新規表示の処理手順を
示すフローチャートである。
【図8】図7のステップS44の第2のバッファメモリ
7へのデータセットの処理手順を示すフローチャートで
ある。
【図9】図4のステップS8'の回転表示の処理手順を
示すフローチャートである。
【図10】図4のステップS9'の鏡像反転表示の処理
手順を示すフローチャートである。
【図11】図4のステップS10'の再表示の処理手順
を示すフローチャートである。
【図12】図1の原稿撮像装置1の通信路を経由した画
像データ配信の状態を模式的に示す図である。
【図13】図4のステップS11'の画像データ配信の
処理手順を示すフローチャートである。
【図14】図1の原稿撮像装置1における電子ファイル
の受信および受信したファイルの出力状態を模式的に示
す図である。
【図15】図4のステップS12'のデータ受信の処理
手順を示すフローチャートである。
【図16】従来の書画カメラの外観図である。
【図17】従来のリニアイメージセンサを用いた原稿撮
像装置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 原稿撮像装置 2 リニアイメージセンサ 3 原稿位置検出器 4 原稿駆動機構 6 第1のバッファメモリ 7 第2のバッファメモリ 8 表示メモリ 9 ビデオ信号発生器 11 CPU 12 ROM 14 動作指定用スイッチ 15 表示装置 16 原稿 46 通信I/F 47 送受信用メモリ 48 データ処理回路 50〜52 端末装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 土谷 祐行 埼玉県秩父市大字下影森1248番地 キヤノ ン電子株式会社内 (72)発明者 新井 隆史 埼玉県秩父市大字下影森1248番地 キヤノ ン電子株式会社内 (72)発明者 根岸 隆一 埼玉県秩父市大字下影森1248番地 キヤノ ン電子株式会社内 Fターム(参考) 5C062 AA05 AA14 AB17 AB23 AB38 AC29 AC41 AC42 AC43 BA04

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原稿上の画像を読み取り、その画像デー
    タを出力する読取手段と、前記読取手段から出力された
    画像データを表示装置に出力する出力手段とを備える原
    稿撮像装置であって、 通信路に接続される少なくとも1つの外部装置から前記
    通信路を介して送信されたデータを受信する受信手段
    と、 前記受信手段により受信されたデータを、前記出力手段
    を介して前記表示装置に出力可能な出力用データに変換
    する受信データ変換手段とを有することを特徴とする原
    稿撮像装置。
  2. 【請求項2】 前記読取手段から出力された画像データ
    を前記通信路に対応する送信用データに変換する画像デ
    ータ変換手段と、 前記画像データ変換手段により変換された送信用データ
    を、前記通信路を介して、前記少なくとも1つの外部装
    置のうち、指定された外部装置に送信する送信手段とを
    有することを特徴とする請求項1記載の原稿撮像装置。
  3. 【請求項3】 前記送信手段は、前記受信手段により受
    信されたデータを、前記通信路を介して、前記少なくと
    も1つの外部装置のうち、指定された外部装置に送信す
    ることが可能であることを特徴とする請求項2記載の原
    稿撮像装置。
  4. 【請求項4】 前記受信手段により前記少なくとも1つ
    の外部装置からの指示を受信すると、前記受信した指示
    に基づき動作を変更する変更手段を有することを特徴と
    する請求項1記載の原稿撮像装置。
  5. 【請求項5】 原稿上の画像を読み取り、その画像デー
    タを出力する読取手段と、前記読取手段から出力された
    画像データを表示装置に出力する出力手段を備える原稿
    撮像装置であって、 前記読取手段から出力された画像データを、少なくとも
    1つの外部装置が接続される通信路に対応する送信用デ
    ータに変換する画像データ変換手段と、 前記画像データ変換手段により変換された送信用データ
    を、前記通信路を介して、前記少なくとも1つの外部装
    置のうち、指定された外部装置に送信する送信手段とを
    有することを特徴とする原稿撮像装置。
  6. 【請求項6】 原稿上の画像を読み取り、その画像デー
    タを出力する読取手段と、前記読取手段から出力された
    画像データを表示装置に出力する出力手段とを備える原
    稿撮像装置のデータ出力方法であって、 通信路に接続される少なくとも1つの外部装置から前記
    通信路を介して送信されたデータを受信する受信工程
    と、 前記受信工程で受信されたデータを、前記出力手段を介
    して前記表示装置に出力可能な出力用データに変換する
    受信データ変換工程とを有することを特徴とする原稿撮
    像装置のデータ出力方法。
  7. 【請求項7】 前記読取手段から出力された画像データ
    を前記通信路に対応する送信用データに変換する画像デ
    ータ変換工程と、 前記画像データ変換工程により変換された送信用データ
    を、前記通信路を介して、前記少なくとも1つの外部装
    置のうち、指定された外部装置に送信する送信工程とを
    有することを特徴とする請求項6記載の原稿撮像装置の
    データ出力方法。
  8. 【請求項8】 原稿上の画像を読み取り、その画像デー
    タを出力する読取手段と、前記読取手段から出力された
    画像データを表示装置に出力する出力手段とを備える原
    稿撮像装置のデータ出力方法であって、 前記読取手段から出力された画像データを、少なくとも
    1つの外部装置が接続される通信路に対応する送信用デ
    ータに変換する画像データ変換工程と、 前記画像データ変換工程により変換された送信用データ
    を、前記通信路を介して、前記少なくとも1つの外部装
    置のうち、指定された外部装置に送信する送信工程とを
    有することを特徴とする原稿撮像装置のデータ出力方
    法。
  9. 【請求項9】 原稿上の画像を読み取り、その画像デー
    タを出力する読取手段と、前記読取手段から出力された
    画像データを表示装置に出力する出力手段とを備える原
    稿撮像装置上で実行されるプログラムであって、 通信路に接続される少なくとも1つの外部装置から前記
    通信路を介して送信されたデータを受信する受信ステッ
    プと、 前記受信ステップで受信されたデータを、前記出力手段
    を介して前記表示装置に出力可能な出力用データに変換
    する受信データ変換ステップとを有することを特徴とす
    るプログラム。
  10. 【請求項10】 原稿上の画像を読み取り、その画像デ
    ータを出力する読取手段と、前記読取手段から出力され
    た画像データを表示装置に出力する出力手段とを備える
    原稿撮像装置のデータ出力方法であって、 前記読取手段から出力された画像データを、少なくとも
    1つの外部装置が接続される通信路に対応する送信用デ
    ータに変換する画像データ変換ステップと、 前記画像データ変換ステップにより変換された送信用デ
    ータを、前記通信路を介して、前記少なくとも1つの外
    部装置のうち、指定された外部装置に送信する送信ステ
    ップとを有することを特徴とするプログラム。
  11. 【請求項11】 請求項9記載のプログラムをコンピュ
    ータ読取り可能に格納したことを特徴とする記憶媒体。
  12. 【請求項12】 請求項10記載のプログラムをコンピ
    ュータ読取り可能に格納したことを特徴とする記憶媒
    体。
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