JP4440125B2 - 模型装置 - Google Patents

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本発明は、模型車両を軌道に沿って走行させる模型装置に関し、更に詳しくは、模型車両内からの映像を模型車両から離れたモニタに表示する模型装置に関するものである。
従来、線路上を走行する鉄道模型車両の先頭に、進行方向の映像を撮像する撮像カメラを搭載し、鉄道模型車両から離れた位置に設置されたモニタに表示することにより、あたかも運転席に座っている状態で進行方向の映像を見ることができる模型装置が知られている。(例えば、特許文献1)。
特開平11−319332号公報(第3欄乃至第4欄、図2)
この従来の鉄道模型装置100を、図7を用いて説明すると、鉄道模型車両101が走行する線路102に、模型車両101の駆動電源となるAC電源103と、制御部104aを内蔵する列車コントローラ104が接続されている。
制御部104aには、列車コントローラ104の各種操作を表す操作信号を受け、列車コントローラ104のランプを点滅させ、その操作の内容を表示する操作信号処理部105と、操作信号をデジタル制御信号に変換して線路102へ送出するデジタル制御信号変換部106を備えている。
また、模型車両101には、線路102上を転動する車輪107を介してデジタル制御信号を入力するデコーダ108と、デコーダ108で駆動制御される駆動モーター109と、列車の進行方向を撮像するCCDカメラ110と、CCDカメラ110の出力に接続され、送信アンテナ111aを有するトランスミッタ111と、同じく車輪107から線路102に供給されるAC電源電圧を入力し、DC電圧に変換して、デコーダ108、CCDカメラ110、トランスミッタ111へDC電圧を供給する電源フィルタ112が搭載されている。
模型車両101から離れた位置で、たとえば列車コントローラ104の近くには、受信アンテナ112aを有するチューナ112と、チューナ112の出力に接続されたモニタ113が設置されている。
このように構成された鉄道模型装置100は、列車コントローラ104を操作し、模型車両101の加速、減速などの制御信号を出力すると、デジタル制御信号変換部106で変換されたデジタル制御信号が、線路102、車輪107を介してデコーダ108に入力される。デコーダ108は、このデジタル制御信号をもとに駆動モーター109の回転を制御し、模型車両101は、制御信号に応じて加速、減速などを行う。
また、模型車両101の先頭に搭載されたCCDカメラ110は、進行方向の映像を光電変換した映像信号をトランスミッタ111へ出力し、トランスミッタ111は、映像信号をもとに変調した高周波信号を送信アンテナ111aから送信する。
送信アンテナ111aから送信される高周波信号は、チューナ112が、トランスミッタ111の送信周波数帯域のチャンネルを選局することにより受信アンテナ112aから受信され、復調した映像信号がモニタ113へ出力される。
これにより、模型車両101の運転席にあたかも座っているように、進行方向の映像を見ながら、列車コントローラ104を操作することができる。
上述の従来の模型装置100では、CCDカメラ110で撮像した映像信号を無線信号として模型車両101側の送信アンテナ111aからモニタ113側の受信アンテナ112aへ送信するものであるが、導電性の素材で形成されたトンネル、鉄橋などを模型車両101が通過すると、これらが高周波信号である無線信号を遮蔽し、一時的に映像信号が途絶え、モニタ113の映像が見づらいものとなっていた。
そこで本出願人等は、撮像カメラから出力される映像信号を、鉄道模型車両が走行する導電線路からなる一対の線路を介してモニタへ送出する模型装置を発明し、特願2003−281082号で特許出願した。
この模型装置200は、図8に示すように、DC電源4の両極にそれぞれ導電線路で構成された一対の線路201、201を接続し、一対の線路201、201に接触する車輪を介してDC電源4の供給を受ける駆動モーター7によって、鉄道模型車両2を線路201上に走行させる。鉄道模型車両2には、鉄道模型車両2内からの映像を撮像する撮像カメラ11と、撮像カメラ11が撮像した映像の映像信号によってFM変調した被変調映像信号を車輪へ出力するFM変調回路部12が搭載され、車輪を介して一対の線路201、201へ被変調映像信号が出力される。
ここで一対の互いに平行な線路201、201は、駆動モーター7へDC電源4を供給する電源線として作用するとともに、高周波信号である被変調映像信号が流れる平行2線式給電線路の伝送線路としても作用し、一対の線路201、201の任意位置を給電点202、202とし、給電点202、202にFM復調回路部6を接続することにより、被変調映像信号から映像信号が復調され、モニタ23に出力される。従って、鉄道模型車両2の走行位置にかかわらず、鉄道模型車両2から離れたモニタ23で映像信号を途絶えることなく表示することができる。
しかしながら、図8に示すように、一対の線路201、201が閉ループを構成する無限軌道である場合には、鉄道模型車両2の走行位置により、給電点202、202に到達する伝送路の距離が時計回り(B)と反時計回り(A)で異なり、この為にFM復調回路部6において位相の異なる2種類の被変調映像信号が合成され、映像信号の色調が変化するという問題が発生した。
例えば、被変調映像信号の搬送周波数が10MHzであるとすると、その波長λは、30m程度となり、閉ループとした一周の長さが7.5mの線路201、201上を鉄道模型車両2を走行させた場合には、給電点202、202付近を走行する際に、1/4波長の位相が異なる2種類の被変調映像信号が合成され、復調しずらく、また復調した映像信号の色調は大きく変化するものとなる。
本発明の目的は、無限軌道上を鉄道模型車両を走行させ、無限軌道となる一対の線路を介して被変調映像信号を伝送させても、鉄道模型車両の走行位置にかかわらず、映像信号の色調が乱れずモニタで見ることができる鉄道模型装置を提供する。
上述の目的を達成するため、請求項1の模型装置は、導電線路で構成され、閉ループ状に配設することにより鉄道模型車両の走行を無限軌道で案内する平行な一対の線路と、
一対の線路に両極を接続させた直流駆動電源と、鉄道模型車両に搭載され、線路上を転がり接触する車輪を介して直流駆動電源の供給を受け、鉄道模型車両を線路上を走行させる駆動モーターと、鉄道模型車両に搭載され、鉄道模型車両内からの映像を撮像する撮像カメラと、鉄道模型車両に搭載され、撮像カメラから出力される映像信号によってFM変調した被変調映像信号を、一対の線路上に接触する車輪へ出力するFM変調回路部と、一対の線路に接続し、線路から入力した被変調映像信号を映像信号に復調し、モニタへ出力するFM復調回路部と、撮像カメラが撮像した映像を、鉄道模型車両から離れた位置で表示するモニタとを備えた鉄道模型装置であって、
屈曲させた一対の線路の一端と他端を、それぞれ鉄道模型車両の走行を案内可能な隙間で対向させて、一対の線路を閉ループ状に配設し、一対の線路の各一端をFM復調回路部が接続する給電点とするとともに、各他端間に、一対の線路の特性インピーダンスにほぼ等しいインピーダンスの終端抵抗と直流遮断コンデンサとを直列に接続することを特徴とする。
撮像カメラから出力される映像信号でFM変調した被変調映像信号は、鉄道模型車両から車輪を介して導電線路で構成された一対の線路へ出力され、一対の線路の一端の給電点に接続するFM復調回路部は、被変調映像信号を復調した映像信号をモニタへ出力する。
車輪から給電点と逆回りの線路の他端に流れる被変調映像信号は、線路の他端で線路の一端である給電点との間に隙間が形成され、また、特性インピーダンスにほぼ等しい終端抵抗が接続されているので、反射波は発生せず、給電点に到達しない。その結果、FM復調回路部に位相の異なる複数種類の被変調映像信号が入力されることがない。
終端抵抗は、直流遮断コンデンサと直列に接続するので、一対の線路の他端間において、直流駆動電源の電流が終端抵抗を流れることがない。
また、請求項2の模型装置は、導電線路で構成され、閉ループ状に配設することにより鉄道模型車両の走行を無限軌道で案内する平行な一対の線路と、一対の線路に両極を接続させた直流駆動電源と、鉄道模型車両に搭載され、線路上を転がり接触する車輪を介して直流駆動電源の供給を受け、鉄道模型車両を線路上を走行させる駆動モーターと、鉄道模型車両に搭載され、鉄道模型車両内からの映像を撮像する撮像カメラと、鉄道模型車両に搭載され、撮像カメラから出力される映像信号によってFM変調した被変調映像信号を、一対の線路上に接触する車輪へ出力するFM変調回路部と、一対の線路に接続し、線路から入力した被変調映像信号を映像信号に復調し、モニタへ出力するFM復調回路部と、撮像カメラが撮像した映像を、鉄道模型車両から離れた位置で表示するモニタとを備えた鉄道模型装置であって、
屈曲させた一対の線路の一端と他端を、それぞれ鉄道模型車両の走行を案内可能な隙間で対向させて、一対の線路を閉ループ状に配設し、一対の線路の一端間と他端間のそれぞれに、一対の線路の特性インピーダンスにほぼ等しいインピーダンスの終端抵抗と直流遮断コンデンサとを直列に接続し、一対の線路の任意位置をFM復調回路部が接続する給電点とすることを特徴とする。
撮像カメラから出力される映像信号でFM変調した被変調映像信号は、鉄道模型車両から車輪を介して導電線路で構成された一対の線路へ出力され、一対の線路の任意位置の給電点に接続するFM復調回路部から、被変調映像信号を復調した映像信号をモニタへ出力する。
給電点が一対の線路の任意位置で、鉄道模型車両が線路のいずれの位置を走行していても、車輪から給電点方向と逆回りの線路に流れる被変調映像信号は、線路の一端と他端との間に隙間が形成されるので、給電点に到達しない。また、一対の線路の一端間と他端間のそれぞれに、一対の線路の特性インピーダンスにほぼ等しいインピーダンスの終端抵抗が接続されるので、車輪から被変調映像信号がいずれの方向に伝送されるものであっても、反射波として線路上に現れることがない。その結果、FM復調回路部に位相の異なる複数種類の被変調映像信号が入力されることがない。
終端抵抗は、直流遮断コンデンサと直列に接続するので、一対の線路の一端間若しくは他端間において、直流駆動電源の電流が終端抵抗を流れることがない。
また、請求項3の模型装置は、一対の線路の各一端と他端のほぼ中間位置を給電点とし、給電点に直流駆動電源の両極を接続することを特徴とする。
直流駆動電源の接続位置を、一対の線路の各一端と他端のほぼ中間位置の給電点とするので、鉄道模型車両の走行位置までの線路に沿った距離を、少なくとも線路の一端と他端までの距離の1/2以下とすることができ、線路の抵抗による直流駆動電圧の変動が少ない。従って、鉄道模型車両の走行位置による直流駆動電圧変動の影響が少なく、走行速度が大きく変化することがない。
一対の線路の各一端と他端のほぼ中間位置の給電点としても、FM復調回路部に位相の異なる複数種類の被変調映像信号が入力されることがないので、一対の線路への接続を、直流駆動電源と兼ねることができる。
請求項1と請求項2の発明によれば、鉄道模型車両側からモニタ側へ映像信号を伝送する伝送路として、鉄道模型車両の走行を案内し駆動モーターに駆動電源を供給する導電線路となる一対の線路を利用するので、鉄道模型車両が走行する付近に電磁遮蔽物があっても、途切れることなくモニタに映像を表示させることができ、また、無線で送信する従来の装置に比べ鉄道模型車両に送信アンテナを搭載する必要がないので、実際の車両に近似した形状することができる。
また、鉄道模型車両の走行を無限軌道で案内する鉄道模型装置であっても、一対の線路の各一端と他端間に隙間が形成されるので、線路上を一方向に伝送される被変調映像信号のみが給電点に到達する。更に、一対の線路の被変調映像信号が到達する一端間若しくは他端間に、終端抵抗が接続されるので、線路に反射波が発生することがなく、位相の異なる被変調信号がFM復調回路部で合成されることがない。従って、鉄道模型装置の走行位置にかかわらず、モニタでの映像の色調の乱れが発生することがない。
請求項2の発明によれば、更に、線路の任意位置をFM復調回路部が接続する給電点とすることができるので、FM復調回路部とモニタ間の接続に長いケーブルを用いることなく、線路回りの任意の位置にモニタを設置できる。
また、請求項3の発明によれば、直流駆動電源の接続位置をFM復調回路部が接続する給電点とするので、一対の線路への接続の配線が単純化される。
また、直流駆動電源の電圧を制御し鉄道模型車両の速度を制御するコントローラ近くに、FM復調回路部に接続するモニタとを配置でき、操作者は、モニタの映像を見ながら、鉄道模型車両の走行を制御できる。
以下、図1乃至図5を参照して本発明の一実施形態に係る鉄道模型装置1を説明する。本実施の形態において、上述の模型装置200と同一の構成については、同一番号を付して説明する。図1に示すように、本実施の形態に係る鉄道模型装置1は、実物の鉄道車両を縮尺した鉄道模型車両2を同一縮尺の軌道である一対の線路3、3上に走行させる鉄道模型装置であり、一対の線路3、3の一端3a、3aに、鉄道模型車両2の駆動電源となるDC電源4がコントローラ5を介して接続されている。
DC電源4は、例えば5Vの直流電源で、コントローラ5により極性と電圧が制御される直流電源電圧を平行な一対の線路3、3間に供給している。DC電源4は、また、DC電源4及びコントローラ5と共に同一のコントロールボックス10内に収容された後述するFM復調回路部6へもその動作のための電源を供給している。
一対の線路3、3は、図1に示すように、長円形に屈曲して配置され、前述のDC電源4が接続される線路3、3の一端3a、3aに対して、それぞれの他端3b、3bをわずかな隙間を隔てて対向させ、全体を長円となる閉ループ状としている。このように一対の線路3、3が閉ループ状に配置されることによって、鉄道模型車両(2)は、無限軌道上を走行するように案内される。
図2に示すように、鉄道模型車両2は、ここでは、先頭車両2Aと、中間車両2Bと、後尾車両2Cの互いに連結された3両編成で構成され、後尾車両2Cに模型車両2全体を走行させる駆動モーター7が搭載されている。駆動モーター7には、後尾車両2Cの車輪8C、8Cを介して線路3、3間に供給される直流駆動電圧が入力される。駆動モーター7は、線路3、3間の直流電圧の極性に応じて正、逆回転し、またその電圧にほぼ比例した回転数で回転し、その回転を図示しないウオームギアなどで駆動輪となる車輪8C、8Cへ伝達する。従って、前述のコントローラ5を操作し、線路3、3間に供給する電圧とその極性を制御することにより、鉄道模型車両2の走行方向と走行速度が制御される。
駆動モーター7に接続する電源線には、直列にローパスフィルタ9が接続され、駆動モーター7を駆動させることにより発生する高周波成分のノイズが、線路3、3間に流れないようになっている。
先頭車両2Aには、鉄道模型車両2の進行方向の映像を撮像する撮像カメラであるC−MOSカメラ11が搭載されている。C−MOSカメラ11の出力は、中間車両2Bに搭載されたFM変調回路ユニット12に接続し、光電変換した映像信号を出力している。これらのC−MOSカメラ11とFM変調回路ユニット12の各回路は、後尾車両2Cに搭載された2本の補助バッテリー20、20を電源として動作する。図2に示すように、2本の補助バッテリー20を直列に接続した出力は、中間車両2Bに搭載された昇圧回路21に入力される。昇圧回路21は、3Vの補助バッテリー20の直流電圧を5Vに昇圧するもので、5Vの直流電圧は、昇圧回路21で発生するノイズをカットするローパスフィルタ22を介してC−MOSカメラ11とFM変調回路ユニット12の各回路に出力され、これらの動作電圧として用いられる。
図3は、FM変調回路ユニット12の構成を示すブロック図でありC−MOSカメラ11から出力される映像信号は、オペアンプで構成される低周波増幅回路13で増幅され、クランプ回路14へ入力される。クランプ回路14は、映像信号に含まれる同期信号をクランプし、バッフア15を介してFM変調回路部16へ出力する。バッファ15は、FM変調回路部16の入力インピーダンスと整合するように、インピーダンス変換する。
FM変調回路部16には、搬送波となる一定周波数の高周波信号を出力する発振回路17が接続され、FM変調回路部16は、この搬送波に、バッファ15から入力される映像信号を信号波としてFM変調を行い、被変調映像信号をバルントランス18へ出力する。搬送波の周波数は、7MHz乃至13MHzの帯域の周波数が用いられるが、ここでは10MHzとする。
バルントランス18は、不平衡であるFM変調回路部16の出力を、平衡出力へ変換する整合用変成器であり、被変調映像信号を一対の信号出力線19、19へ出力する。一対の信号出力線19、19は、一対の線路3、3上をそれぞれ転がり接触する左右の各車輪8、8に接続するもので、ここでは、図2に示すように、FM変調回路ユニット12が搭載された中間車両2Bの車輪8B、8Bのみならず、分岐して、駆動モーター7が搭載された後尾車両2C車輪8C、8Cへも電気接続している。
従って、被変調映像信号は、左右それぞれ複数の車輪8、8・・から一対の線路3、3へ出力される。一対の線路3、3は、導電線路で構成され、かつ互いに平行に配置されるので、高周波信号の被変調映像信号が流れる平行2線式給電線路の伝送線路としても作用する。被変調映像信号は、一対の線路3、3に平衡出力されるので、一対の線路3、3に対して鉄道模型車両2の向きを考慮することなく各車輪8、8・・を載せても、FM変調回路部16、一対の線路3、3、FM復調回路部6間が整合し、被変調映像信号を減衰させずに復調できる。
図1に示すように、一対の線路3、3に出力された被変調映像信号は、コントローラ5が接続する各線路3、3の一端3a、3aを給電点として、一端3a、3aに接続するFM復調回路部6に入力される。FM復調回路部6が接続する給電点となる一端3a、3aに対し一対の線路3、3の他端3b、3b間には、終端抵抗30と直流遮断コンデンサ31とが直列に接続される。
終端抵抗30は、鉄道模型車両2の車輪8、8・・から、図中Bで示す方向に伝送される被変調映像信号が、線路3、3の他端3b、3bで反射し、その反射波が線路3、3上に現れることを防止する目的で接続されるもので、平行2線式給電線路として作用する一対の線路3、3の特性インピーダンスにほぼ等しいインピーダンスの抵抗が用いられる。
平行2線式給電線路の伝送線路の特性インピーダンスZは、2線間の間隔をD、給電線が円形断面でその直径をdとすると、下記(1)式から得られる。
=276*log10[(D/d)+{(D/d)−1}1/2]・・・(1)
ここで、本実施の形態に係る鉄道模型装置1の線路3、3間の幅Dを9mm、線路3を円形断面と近似し、その直径dを1.7mmとすると、一対の線路3、3の伝送線路の特性インピーダンスZは、(1)式から約417Ωとなり、終端抵抗30の抵抗値は、417Ω前後の抵抗を用いる。
直流遮断コンデンサ31は、直流駆動電圧が印加されている線路3、3間に終端抵抗30を接続することによって、電圧降下が生じないようにするために終端抵抗30に直列に接続するもので、ここでは1000pFのコンデンサを用いる。
このように一対の線路3、3の一端3aと他端3b間に隙間を設けるので、図1のBで示す方向に伝送される被変調映像信号は、隙間によって大きく減衰し、また、他端3b、3bに終端抵抗30を接続することによってインピーダンス・マッチングし、反射波が線路3、3に現れないので、給電点である一端3a、3aには、鉄道模型車両2の車輪8、8・・から、図中A方向に伝搬する被変調映像信号のみが給電点3a、3aに到達する。
FM復調回路部6では、FM検波が行われ、被変調映像信号から映像信号が復調される。FM復調回路部6には、上述のように、位相の異なる複数の被変調映像信号が入力されることがないので、映像信号を正確に復調できる。また、FM復調回路部6に入力される被変調映像信号には、DC電源4の直流電圧に重畳し、車輪8と線路3間の転がり接触による電圧レベル変化、駆動モーター7の回転動作などによるノイズが含まれるが、FM変調による被変調映像信号であるので、復調過程でこれらのノイズなどの影響が除かれ、途切れなく確実に映像信号を復調できる。
FM復調回路部6から出力される映像信号は、その出力に接続されたモニタ23で再生され、これにより鉄道模型車両2の進行方向の映像を、鉄道模型車両2から離れた位置で見ることができる。
C−MOSカメラ11で撮像した映像のモニタ23で再生される映像の再現性は、ビデオ信号中の各色調について各色調の明るさ(濃さ)と色合いの変化で評価することができ、実際の鉄道模型装置1について最適な終端抵抗30の抵抗値は、鉄道模型車両2に搭載されたFM変調回路部16に、基準となるカラーバースト信号を含むコンポジット信号を加え、終端抵抗30の抵抗値を変化させながら、FM復調回路部6から出力されるコンポジット信号の各色調の明るさ(濃さ)と色合いの変化で求めることも可能である。
各色調の明るさ(濃さ)は、その色調の振幅により変化し、図4は、基準となるカラーバースト信号の各振幅との相対振幅比であるクロミナンスベル(IRE)で、FM復調回路部6から出力されるコンポジット信号の各色調の明るさ(濃さ)を評価している。同図の評価結果から、終端抵抗30の抵抗値を、330Ωから470Ω前後に設定したときに、伝送路による色調への影響が少ないことが示されている。
また、色合いの変化は、その色調の位相により変化し、図5は、基準となるカラーバースト信号の各色調毎の位相差であるクロミナン位相で、FM復調回路部6から出力されるコンポジット信号の各色調の色合いの変化を評価している。同図の評価結果から、終端抵抗30の抵抗値を、180Ωから470Ω前後までの範囲で設定する限り、色合いに目立つ変化が現れないことが示されている。
以上の図4、図5の結果は、(1)式から終端抵抗30の抵抗値を約417Ωとした結果にほぼ整合している。
上記実施の形態では、一対の線路3、3の一端3a、3aをFM復調回路部6が接続する給電点とし、他端3b、3bに終端抵抗30を接続する構成であり、モニタ23と鉄道模型車両2の速度を制御するコントローラ5とを接近させて配置することから、直流駆動電源を加えるコントローラ5も線路3、3の一端3a、3aの給電点に接続している。しかしながら、一端3aから他端3bまでの線路3の抵抗が無視できず、一端3aと3b間の隙間を鉄道模型車両2が通過する際には、駆動モーター7の駆動電圧が変化し、車両の走行速度が急激に変化するものとなる。
図6は、この問題を解決するために、線路3、3の一端3aと他端3bのほぼ中間位置3cに、コントローラ5を介してDC電源4を接続し、更に、モニタ23とコントローラ5とを接近させるために、FM復調回路部6が接続する給電点もこの中間位置3cとした本発明の第2の実施の形態に係る鉄道模型装置50であり、以下、この鉄道模型装置50を図6で説明する。図において、上記実施の形態と同一の構成は、同一の番号を付してその説明を省略する。
この鉄道模型装置50では、直流駆動電圧が加えられる線路3の中間位置3cから最も離れた一端3a、他端3b付近で、線路3の抵抗によって鉄道模型車両2への駆動電圧が低下するが、中間点3cから一端3a及び他端3bまでの距離はほぼ等しく、線路3の抵抗はほぼ等しいので、3a、3b間の隙間を通過する鉄道模型車両2の走行速度は大きく変化しない。
本実施の形態では、線路3、3の一端3a、3a間と他端3b、3b間のそれぞれに終端抵抗30と直流遮断コンデンサ31とが直列に接続されている。各素子の抵抗値と容量値は、線路3、3の特性インピーダンスZが第1実施の形態と同一であるものとして、第1実施の形態と同一とする。
このように線路3を一端3aと他端3b間で分断し、かつ一端3a、3a間と他端3b、3b間のそれぞれに終端抵抗30を接続することによって、FM復調回路部6が接続する給電点を線路3のいずれの位置としても、鉄道模型車両2から出力される被変調映像信号は、最も最短の線路3を進行する被変調映像信号(図中A方向に進行する信号)のみが給電点に到達する。
例えば、鉄道模型車両2からA方向と逆方向(B方向)に進行する被変調映像信号は、一端3aと他端3b間の隙間で大きく減衰し、また、一端3a、3a間に終端抵抗30が接続されているので、反射波が現れない。また、給電点3cを通過して他端3bの方向(C方向)に進行する被変調映像信号も、一端3aとの隙間で大きく減衰し、また、他端3b、3b間に終端抵抗30が接続されているので、反射波が現れない。
その結果、給電点を線路3のいずれの位置としても、給電点で位相の異なる被変調映像信号が合成されることがなく、FM復調回路部6で映像が劣化しない映像信号を復調できるので、本実施の形態では、直流駆動電圧が加えられる線路3の中間位置3cを給電点として、モニタ23とコントローラ5とを接近させ、かつモニタ23の映像が劣化しない鉄道模型装置50とすることができる。
上述の鉄道模型装置においては、いずれもコントローラ5を介してDC電源4を接続する位置と、FM復調回路部6が接続する給電点とを線路3の同一位置としたが、必ずしも同一である必要はない。
本発明は、線路に沿って走行する鉄道模型車両からの映像をモニタで表示する鉄道模型装置に適している。
本発明の実施の形態に係る鉄道模型装置1の全体を示すブロック図である。 鉄道模型車両2のブロック図である。 FM変調回路ユニット12のブロック図である。 復調した映像信号の色調毎のクロミナンスレベルと終端抵抗30の抵抗値との関係を表したグラフである。 復調した映像信号の色調毎のクロミナンス位相と終端抵抗30の抵抗値との関係を表したグラフである。 本発明の第2実施の形態に係る鉄道模型装置50の全体を示すブロック図である。 従来の鉄道模型装置100を示すブロック図である。 鉄道模型装置200の全体を示すブロック図である。
符号の説明
1、50 鉄道模型装置
2 鉄道模型車両
3 線路
3a 線路の一端
3b 線路の他端
3c 線路の一端と他端の中間
4 直流駆動電源(DC電源)
6 FM復調回路部
7 駆動モーター
8 車輪
11 C−MOSカメラ(撮像カメラ)
12 FM変調回路ユニット(FM変調回路部)
23 モニタ
30 終端抵抗
31 直流遮断コンデンサ

Claims (3)

  1. 導電線路で構成され、閉ループ状に配設することにより鉄道模型車両(2)の走行を無限軌道で案内する平行な一対の線路(3)と、
    一対の線路(3)に両極を接続させた直流駆動電源(4)と、
    鉄道模型車両(2)に搭載され、線路(3)上を転がり接触する車輪(8)を介して直流駆動電源(4)の供給を受け、鉄道模型車両(2)を線路(3)上を走行させる駆動モーター(7)と、
    鉄道模型車両(2)に搭載され、鉄道模型車両(2)内からの映像を撮像する撮像カメラ(11)と、
    鉄道模型車両(2)に搭載され、撮像カメラ(11)から出力される映像信号によってFM変調した被変調映像信号を、一対の線路(3)上に接触する車輪(8)へ出力するFM変調回路部(12)と、
    一対の線路(3)に接続し、線路(3)から入力した被変調映像信号を映像信号に復調し、モニタ(23)へ出力するFM復調回路部(6)と、
    撮像カメラ(11)が撮像した映像を、鉄道模型車両(2)から離れた位置で表示するモニタ(23)とを備えた鉄道模型装置であって、
    屈曲させた一対の線路(3、3)の一端(3a)と他端(3b)を、それぞれ鉄道模型車両(2)の走行を案内可能な隙間で対向させて、一対の線路(3)を閉ループ状に配設し、
    一対の線路(3、3)の各一端(3a、3a)をFM復調回路部(6)が接続する給電点とするとともに、各他端(3b、3b)間に、一対の線路の特性インピーダンスにほぼ等しいインピーダンスの終端抵抗(30)と直流遮断コンデンサ(31)とを直列に接続することを特徴とする鉄道模型装置。
  2. 導電線路で構成され、閉ループ状に配設することにより鉄道模型車両(2)の走行を無限軌道で案内する平行な一対の線路(3)と、
    一対の線路(3)に両極を接続させた直流駆動電源(4)と、
    鉄道模型車両(2)に搭載され、線路(3)上を転がり接触する車輪(8)を介して直流駆動電源(4)の供給を受け、鉄道模型車両(2)を線路(3)上を走行させる駆動モーター(7)と、
    鉄道模型車両(2)に搭載され、鉄道模型車両(2)内からの映像を撮像する撮像カメラ(11)と、
    鉄道模型車両(2)に搭載され、撮像カメラ(11)から出力される映像信号によってFM変調した被変調映像信号を、一対の線路(3)上に接触する車輪(8)へ出力するFM変調回路部(12)と、
    一対の線路(3、3)に接続し、線路(3)から入力した被変調映像信号を映像信号に復調し、モニタ(23)へ出力するFM復調回路部(6)と、
    撮像カメラ(11)が撮像した映像を、鉄道模型車両(2)から離れた位置で表示するモニタ(23)とを備えた鉄道模型装置であって、
    屈曲させた一対の線路(3、3)の一端(3a)と他端(3b)を、それぞれ鉄道模型車両(2)の走行を案内可能な隙間で対向させて、一対の線路(3)を閉ループ状に配設し、
    一対の線路(3、3)の一端(3a、3a)間と他端(3b、3b)間のそれぞれに、一対の線路の特性インピーダンスにほぼ等しいインピーダンスの終端抵抗(30)と直流遮断コンデンサ(31)とを直列に接続し、
    一対の線路(3)の任意位置をFM復調回路部(6)が接続する給電点とすることを特徴とする鉄道模型装置。
  3. 一対の線路(3)の各一端(3a)と他端(3b)のほぼ中間位置を給電点とし、給電点に直流駆動電源(4)の両極を接続することを特徴とする請求項2に記載の鉄道模型装置。
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