JP4438357B2 - 電子スチルカメラ - Google Patents

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本発明は、撮像した画像をRAW画像データとして記録再生する機能を有する電子スチルカメラに関する。
従来技術において、RAW画像データを記録再生可能な電子スチルカメラは、被写体を撮影して取得したRAW画像データを、電子スチルカメラに対して着脱自在なコンパクトフラッシュ(登録商標)等のメモリに格納する。
電子スチルカメラのカラーモニタに撮影した画像を表示する場合、メモリからRAW画像データを読み出し、読み出したRAW画像データを一時記憶するバッファメモリに格納し、格納したRAW画像データを読み出してJPEG画像データに変換処理し、変換処理された画像データをカラーモニタに表示していた。これによって、カラーモニタは、撮影された画像の一部を拡大表示する。
また、他の従来技術としては、RAW画像データとJPEG画像データを別々の画像データとしてコンパクトフラッシュ(登録商標)等のメモリに格納しておき、電子スチルカメラのカラーモニタに撮影した画像を表示する場合、二つの画像データのうちJPEG画像データを読み出して一時記憶するバッファメモリに格納し、その後、カラーモニタに表示していた。これによって、カラーモニタは、撮影された画像の一部を拡大表示する。
RAW画像データをJPEG画像データに変換してカラーモニタに表示したり、RAW画像データとJPEG画像データを別々の画像データとして格納し、JPEG画像データを読み出してカラーモニタに表示するのは、撮影した画像を電子スチルカメラのカラーモニタに拡大表示して、合焦状態を確認するためである(特許文献1参照)。
特開2000−134525号公報
従来技術には次のような問題点がある。
第1に、コンパクトフラッシュ(登録商標)等のメモリに格納されたRAW画像データをJPEG等の画像データに変換してカラーモニタに表示する従来技術は、コンパクトフラッシュ(登録商標)等のメモリからRAW画像データを読み出す際、大容量のRAW画像データ(1画素12ビット表示)を一時記憶するバッファメモリとして、大容量のものを必要とする。また、大容量のRAW画像データをJPEG画像データに変換する必要があるため、表示されるまでに多大の時間を要する。
第2に、RAW画像データとJPEG画像データを別々の画像データとして格納し、JPEG画像データを読み出してカラーモニタに表示する従来技術は、一つの画像について二つの画像データが必要になる。その結果、目的の画像を検索するのに時間がかかる。また、コンパクトフラッシュ(登録商標)等のメモリに一画像について二つの画像データを作成するため、メモリを多く消費する。
本発明は、前記した従来技術の問題点に鑑み為されたもので、一つの画像データを用い、かつRAW画像データと同等の画質を有する拡大画像を表示部(カラーモニタ)に高速に表示することが可能な電子スチルカメラを提供することを目的とする。
本発明の電子スチルカメラは、被写体を撮像する撮像手段と、表示手段とを有する電子スチルカメラにおいて、撮像手段によって取得された所定画素数からなるRAW画像データを一時記憶するRAW画像データ一時記憶手段と、RAW画像データ記憶手段に一時記憶されたRAW画像データに画像処理を行って所定画素数からなる拡大再生圧縮画像データおよび所定画素数よりも少ない画素数からなる縮小圧縮画像データを生成する画像処理手段と、画像処理手段によって作成された拡大再生圧縮画像データおよび縮小圧縮画像データを一時記憶する圧縮画像データ一時記憶手段と、画像データの画像データ領域にRAW画像データを書き込み、管理データ領域に拡大再生圧縮画像データおよび縮小圧縮画像データを書き込む書込制御手段と、画像データを格納する画像記録手段と、画像記録手段から管理データ領域に書き込まれた拡大再生圧縮画像データまたは縮小圧縮画像データを読み出して一時記憶する読出データ一時記憶手段と、表示手段による拡大再生と非拡大再生のいずれかの表示を制御する表示制御手段とを備え、表示制御手段は、拡大再生では、読出制御手段により画像記録手段から管理データ領域に書き込まれた拡大再生圧縮画像データを読み出して読出データ一時記憶手段により一時記憶し、拡大再生圧縮画像データを伸張して再生用画像データを生成して表示手段に表示し、非拡大再生では、読出制御手段により画像記録手段から管理データ領域に書き込まれた縮小圧縮画像データを読み出して読出データ一時記憶手段により一時記憶し、縮小圧縮画像データを伸張して再生用画像データを生成して表示手段に表示することを特徴とする。
なお、画像処理手段は拡大再生圧縮画像データに画像縮小処理を施して縮小圧縮画像データを生成しても良い。
また、RAW画像データはRGB各色が12ビットで表されるデータであり、画像処理手段はRAW画像データに画像処理を行いYCbCr8ビットに変換して拡大再生圧縮画像データおよび縮小圧縮画像データを生成しても良い。
本発明によれば、RAW画像データと、RAW画像データから生成した圧縮画像データとが、一つの画像データとして画像記録手段に記録される。その結果、画像の検索が高速化され、かつ圧縮画像データを読み出して表示部(カラーモニタ)に表示するので、読出データ一時記憶部(バッファメモリ)として大容量のものを必要とせず、かつ高速表示が可能になる。
本発明によれば、圧縮画像データの画素数とRAW画像データの画素数がほぼ同一であるため、RAW画像データと同等の画質を有する画像を表示部(カラーモニタ)に高速に表示することが可能になる。
本発明によれば、RAW画像データと同等の画質を有する画像を表示部(カラーモニタ)に拡大表示することが可能になる。
本発明によれば、画像記録手段(コンパクトフラッシュ(登録商標)等のメモリ)において、画像データの画像データ領域にRAW画像データを格納し、画像データの管理データ領域にRAW画像データから生成した圧縮画像を格納することができる。
本発明によれば、RAW画像データを画像データの画像データ領域に格納し、RAW画像データから生成した圧縮画像データと、他の複数の圧縮画像データとを画像データの管理データ領域に格納することができる。
本発明によれば、画素数の異なる複数の圧縮画像データを、画像データの管理データ領域に格納することができる。
本発明によれば、画像データの画像データ領域に格納された複数の圧縮画像の中から、再生表示に適した画像を選択表示することができる。
本発明によれば、RGBの各色が12ビット(4096階調)で表されるRAW画像データを、YCbCrの各色が8ビットで表されるJPEG画像データに変換し、さらに圧縮処理したことにより、画素数は変わらないが、画像サイズ(ビット数)を大幅に減少することができる。
以下、本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明の一実施形態の構成を示すブロック図である。
図1において、1はカメラのスイッチ類を操作する操作部、2は被写体を撮像する撮像部、3はRAW画像データを一時格納するRAWデータ一時記憶部31と画像処理部4で画像処理された画像データを一時格納する画像データ一時記憶部32と画像記録部9から読み出された画像データを一時格納する読出データ一時記憶部33とを備えたバッファメモリ、4は撮像して得たRAW画像データに対して色空間変換処理や画像圧縮処理や画像縮小処理等を行う画像処理部、5は画像記録部9から読み出された画像データに対してデータの伸張処理や表示用の画像縮小処理や色変換処理等を行って表示用データを作成する再生画像処理部、6は画像を表示する表示部(カラーモニタ)、7はバッファメモリ3のRAWデータ一時記憶部31及び画像データ一時記憶部32から出力される画像データを画像記録部9に記録するための書込制御部、8は画像記録部9に記録された画像データを読み出すための読出制御部、9は画像データを格納する画像記録部(具体的には、コンパクトフラッシュ(登録商標)等のメモリ)である。
図2は、図1に示す一実施形態の具体的構成を示すブロック図である。図2において、図1と同一部分には同一符号を付して、その説明を省略する。
図2に示すように、撮像部2は、レンズ21と、CCD22と、プリプロセス部23と、A/D変換器24と、CCDドライバ25とから構成されている。図2において、図1に示す画像処理部4は、ASIC11と、CPU12と、CPUプログラムメモリ13から構成されている。同様に、再生画像処理部5は、ASIC11と、CPU12と、CPUプログラムメモリ13から構成されている。また、書込制御部7及び読出制御部8は、ASIC11と、CPU12と、CPUプログラムメモリ13から構成されている。
図2においては、操作部1はCPU12に対してユーザの指示を出力するように構成されている。
また、CPUプログラムメモリ13は、CPU12を動作させるためのプログラムを格納している。
図3は、図1と図2に示す画像記録部9に格納される画像データ90の具体的構成を示す説明図である。図示するように、画像データ90は、管理データ領域と画像データ領域の二つの領域に分けられる。管理データ領域は、ヘッダ91とデータA(領域92)とデータB(領域93)とデータC(領域94)から構成されている。画像データ領域は、データD(領域95)から構成されている。
管理データ領域において、ヘッダ91は、画像データのファイル名や撮影年月日や撮影時の露出等を記録している。データAは、サムネイルをJPEG画像データとして記録している。データBは、一画面再生用ビュー画像データをJPEG画像データとして記録している。データCは、拡大再生用ビュー画像データをJPEG画像データとして記録している。データ領域において、データDは、RAW画像データを記録している。
次に、図1〜図3に示す一実施形態の動作について説明する。なお、この実施形態では、電子スチルカメラはJPEG画像データを画像記録部9の画像データ領域に格納する通常格納モードとRAW画像データを画像記録部9に格納するRAW画像格納モードのうち、操作部1の設定により、RAW画像格納モードに設定されているものとする。
まず、画像記録部9に画像データを書込む処理から説明する。
操作部1は、撮像部2に対して撮像を指示する。撮像部2は、操作部1からの指示に基づいて撮像する。その結果、撮像部2は、レンズ21で捕らえた像をCCD22に結像する。CCD22はCCDドライバ25の働きにより、レンズ21で捕らえた像をアナログ信号(RAW画像データ)に変換して、プリプロセス部23に出力する。プリプロセス部23は、CCD22から入力されるアナログ信号に信号増幅や黒レベル調整等の加工を加えた後、A/D変換器24に出力する。A/D変換器24は、デジタル信号に変換されたRAW画像データをASIC11に出力する。
このとき、ASIC11は、電子スチルカメラがRAW画像データ格納モードに設定されているため、入力されたRAW画像データをバッファメモリ3のRAWデータ一時記憶部31に出力する(図1参照)。RAWデータ一時記憶部31は、入力されたRAW画像データを格納する。
次に、RAWデータ一時記憶部31に格納されたRAW画像データは、図1に示すように画像処理部4に入力され、色空間変換処理や画像圧縮処理等を施され、例えば、横縦比が3000×2000画素のJPEG画像データ(図3のデータCに対応)に変換される。このJPEG画像データは、バッファメモリ3の画像データ一時記憶部32を介して、書込制御部7の働きにより、図3に示す領域94にデータCとして格納される。なお、RGBの各色が12ビット(4096階調)で表されるRAW画像データを、YCbCrの各色が8ビットで表されるJPEG画像データに変換し、さらに圧縮処理したことにより、画素数は変わらないが、画像サイズ(ビット数)が大幅に減少する。
続いて、画像処理部4は、生成したJPEG画像データに再び画像縮小処理を施し、例えば640×480画素のJPEG画像データ(図3のデータBに対応)に変換する。このJPEG画像データは、バッファメモリ3の画像データ一時記憶部32を介して、書込制御部7の働きにより、図3に示す領域93にデータBとして格納される。
続いて、画像処理部4は、縮小処理されたJPEG画像データに再度画像縮小処理を施し、160×120画素のJPEG画像データ(図3のデータAに対応)に変換する。このJPEG画像データは、バッファメモリ3の画像データ一時記憶部32を介して、書込制御部7の働きにより、図3に示す領域92にデータAとして格納される。
最後に、RAWデータ一時記憶部31に格納されたRAW画像データが、書込制御部7の働きにより、図3に示す領域95にデータDとして格納される。
以上の説明では、図3に示す領域94、93、92、95の順にJPEG画像データC、B、A、及びRAW画像データDを格納したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、画像処理部4でデータAを作成して領域92に格納し、続いて画像処理部4でデータBを作成して領域93に格納し、続いて画像処理部4でデータCを作成して領域94に格納し、最後にRAWデータ一時記憶部31に格納されたRAW画像データを領域95にデータDとして格納してもよい。
図3に示すように、データAは、サムネイル用の画像データである。また、データBは、表示部6(カラーモニタ)の一画面に撮影した画像を収める一画面再生用ビュー画像である。また、データCは、表示部6(カラーモニタ)の一画面に撮影した画像の一部を拡大して表示する拡大再生用ビュー画像である。
また、図3に示すRAW画像データDは、画素数はデータCと同じ3000×2000画素であっても、画像サイズ(ビット数)はとても大きな画像である。これは、前記したように、RGBの各色が12ビット(4096階調)で表現されるためである。
次に、画像記録部9に格納された画像データを読み出して、表示部6に表示する処理について説明する。
操作部1は、画像データ90の管理データ領域に格納されているデータA、B、Cのうち、領域94に格納されたデータCの読み出し処理を指示する。読出制御部8は、この指示に基づいて、データCを読み出し、バッファメモリ3の読出データ一時記憶部33に格納する。読出データ一時記憶部33に格納されたデータCは再生画像処理部5に入力される。再生画像処理部5は、データCに基づいて再生用画像データを生成し、表示部(カラーモニタ)6に出力する。
再生画像処理部5は拡大画像を表示部(カラーモニタ)6に表示する。
以上の実施形態においては、データC(拡大再生用ビュー画像、JPEG)とデータD(RAW画像データ)とを同じ画素数であるとして説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、表示部6に表示される拡大画像の画質がRAW画像データに基づいて画像処理して得られる拡大画像と同程度ならば、データC(拡大再生用ビュー画像、JPEG)の画素数を多少減らしてもよい。換言すれば、データC(拡大再生用ビュー画像、JPEG)とデータD(RAW画像データ)の画素数は、ほぼ同一であればよい。
また、この実施形態によれば、JPEGのデータC(拡大再生用ビュー画像)を読み出して、表示部6に表示するので、データD(RAW画像データ)を読み出してJPEG画像データに変換処理し、変換処理された画像データを表示部6に表示する場合と比較して、表示されるまでの時間が大幅に速くなる。
また、画像記録部9に格納される画像データ90は、RAW画像データDと拡大再生用ビュー画像JPEG画像データCを格納しているにも拘らず、拡大再生用ビュー画像のJPEG画像データCを管理データ領域に格納しているので、一つの画像データ90でよく、従来技術のように二つの画像データを必要としない。したがって、画像の検索を高速に行うことができる。
なお、付言すれば、JPEG画像データC(拡大再生用ビュー画像)が画像データ90の管理データ領域に格納されているので、画像記録部9をパーソナルコンピュータに接続して、パーソナルコンピュータの画面にJPEG画像データCを表示するためには、管理データ領域を展開する特別のソフトウェアが必要になる。
本発明は、RAW画像データと同等の画質を有する拡大画像を、電子スチルカメラのカラーモニタに高速表示することを可能にするため、産業上利用することがきる。
本発明の一実施形態の構成を示すブロック図である。 図1に示す一実施形態の具体的構成を示すブロック図である。 画像記録部に格納される画像データの具体的に示す説明図である。
符号の説明
1 操作部
2 撮像部
3 バッファメモリ
31 RAWデータ一時記憶部
32 画像データ一時記憶部
33 読出データ一時記憶部
4 画像処理部
5 再生画像処理部
6 表示部(カラーモニタ)
7 書込制御部
8 読出制御部
9 画像記録部
11 ASIC
12 CPU
13 CPUプログラムメモリ
21 レンズ
22 CCD
23 プリプロセス部
24 A/D変換器
25 CCDドライバ
90 画像データ
91 ヘッダ
92、93、94、95 領域
A、B、C データ(JPEG画像データ)
D データ(RAW画像データ)

Claims (3)

  1. 被写体を撮像する撮像手段と、表示手段とを有する電子スチルカメラにおいて、
    前記撮像手段によって取得された所定画素数からなるRAW画像データを一時記憶するRAW画像データ一時記憶手段と、
    前記RAW画像データ記憶手段に一時記憶されたRAW画像データに画像処理を行って前記所定画素数からなる拡大再生圧縮画像データおよび前記所定画素数よりも少ない画素数からなる縮小圧縮画像データを生成する画像処理手段と、
    前記画像処理手段によって作成された前記拡大再生圧縮画像データおよび前記縮小圧縮画像データを一時記憶する圧縮画像データ一時記憶手段と、
    記録用の画像データを格納する画像記録手段と、
    前記記録用の画像データの記録時に、該記録用の画像データの画像データ領域に前記RAW画像データを書き込み、前記記録用の画像データの管理データ領域に前記拡大再生圧縮画像データおよび前記縮小圧縮画像データを書き込む書込制御手段と、
    前記画像記録手段から前記管理データ領域に書き込まれた前記拡大再生圧縮画像データまたは前記縮小圧縮画像データを読み出して一時記憶する読出データ一時記憶手段と、
    前記表示手段による拡大再生と非拡大再生のいずれかの表示を制御する表示制御手段とを備え、
    前記表示制御手段は、
    拡大再生では、前記読出制御手段により画像記録手段から前記管理データ領域に書き込まれた前記拡大再生圧縮画像データを読み出して前記読出データ一時記憶手段により一時記憶し、前記拡大再生圧縮画像データを伸張して前記再生用画像データを生成して前記表示手段に表示し、
    非拡大再生では、前記読出制御手段により画像記録手段から前記管理データ領域に書き込まれた前記縮小圧縮画像データを読み出して前記読出データ一時記憶手段により一時記憶し、前記縮小圧縮画像データを伸張して前記再生用画像データを生成して前記表示手段に表示することを特徴とする電子スチルカメラ。
  2. 請求項1記載の電子スチルカメラにおいて、
    前記画像処理手段は前記拡大再生圧縮画像データに画像縮小処理を施して前記縮小圧縮画像データを生成することを特徴とする電子スチルカメラ。
  3. 請求項1記載の電子スチルカメラにおいて、
    前記RAW画像データはRGB各色が12ビットで表されるデータであり、
    前記画像処理手段は前記RAW画像データに画像処理を行いYCbCr8ビットに変換して前記拡大再生圧縮画像データおよび前記縮小圧縮画像データを生成することを特徴とする電子スチルカメラ。
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