JP4437077B2 - 新規グリニャール法によるオルガノシリコン中間体及びその誘導体の製造方法 - Google Patents

新規グリニャール法によるオルガノシリコン中間体及びその誘導体の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、オルガノシランを製造するための1段式グリニャール法に関する。本法は、エーテルと有機溶剤との補助溶剤混合物中に有機ハロゲン化物を含む混合物を、有機溶剤とエーテルに含まれる金属マグネシウムと接触させ、そしてこの混合物をオルガノハロシランと反応させる工程を含む。本発明者らは、エーテルと有機溶剤との補助溶剤混合物が存在することにより、生成物スラリーの撹拌及び流動が容易化することを見出した。生成物スラリーのこうした特性は、当該プロセスにおける物質移動及び熱伝達を向上させ、そしてオルガノシランの生成物スラリーからの分離を一層容易ならしめる。本法を補助溶剤中で実施することにより、所望オルガノシランの副生物に対する比率が向上し、かつ、生じたスラリーからの生成物の回収が高まる。その上、補助溶剤の使用により、本法を連続処理法として実施することが可能となる。本法は、補助溶剤で実施した場合、自己開始型となることができる。本法は、特にビスオルガノシリルベンゼン中間体の製造に有用である。
ジアルキルエーテルのような含酸素溶剤の存在下で有機ハロゲン化物と金属マグネシウムとを反応させて、典型的にグリニャール試薬と称される反応性複合体を形成させる反応は周知である。グリニャール試薬の生成及び反応は、雑誌や数多くの論文の主題となっている。このような論文が、例えば、Coates他、ORGANOMETALLIC COMPOUNDS, vol. 1, p. 76-103, 1967, Methuen社, 英国ロンドン、並びにKirk及びOthmer, ENCYCLOPEDIA CHEMICAL, vol. 10, p. 721-734 (1966), The Interscience Encyclopedia社, ニューヨーク州ニューヨークに掲載されている。グリニャール試薬の構造は、正確には決定されていないが、一般にグリニャール試薬は溶液中複合体として存在し、このような複合体形成に溶媒が重要な役割を演じているものと考えられている。グリニャール試薬の形成及び反応性に対する溶媒の予測できない効果については、先に引用した論文中で議論されている。
グリニャール試薬を使用して中間体としてのオルガノシリコン化合物を調製することが知られている。しかしながら、1,4−ビス(ジメチルシリル)ベンゼン、1,4−ビス(ジメチルクロロシリル)ベンゼン及びそれらの誘導体のような中間体を含むグループからオルガノシリコン中間体を調製することについては、当該技術分野のどこにも示されていない。Turk他、Organic Synthesis, Vol. 27, 7-8, 1947に、無水エーテル中で削り屑状のマグネシウムを用いて有機中間体を調製する方法が教示されている。Turk他は、この反応により、濃くて撹拌不能になるスラリーが形成されることになると教示している。その後、この撹拌不能のスラリーを、副生物の塩化マグネシウムが溶液となり、スラリーが撹拌されるに十分な流体となるまで、塩酸溶液で処理する。
Turk他が教示する方法は、商業用プロセスとしては一般に受け入れられないものである。反応に際して撹拌不能なスラリーが形成すると、物質移動及び熱伝達が低下し、よって収率の低下を招くこととなる。その上、そのようなスラリーを追加の工程において該スラリーを可溶化する試薬で処理することにより、生成物を単離できるようにしなければならない。典型的には、生成物の主要部は撹拌不能なスラリーにトラップされる。加えて、そのようなスラリーでは、反応を連続処理法として実施することができない。
本発明の目的は、グリニャール試薬を用いて中間体としてのオルガノシラン類を製造するための1段法であって、グリニャール法を採用し、流動性があり容易に撹拌される反応混合物スラリーを創出することによって、上述した課題の多くを解決する方法を提供することにある。本法により、反応混合物における物質移動及び熱伝達を向上させることができ、オルガノシランの収率が向上する。さらに、流動可能なスラリーが形成されることにより、本法を連続処理法として実施することが可能となる。スラリーを流動性にするためそれを可溶化する工程や、オルガノシランの回収を可能にするための工程といった追加の工程は一切必要とされない。
本発明者らは、エーテルと液体炭化水素とを含む補助溶剤混合物及びオルガノハロシランの存在下で有機ハロゲン化物を金属マグネシウムと接触させると、生じるスラリーが流動性となりその撹拌が容易になることを見出した。その上、例えば、オルガノハロシランの副生物に対する比率が高くなり、また当該スラリーから生成物を回収できる能力により、所望のオルガノハロシランの収率が向上する。生じるスラリーの流動性は、本法を連続処理法として実施することを可能にする。
Richards他の米国特許第3080324号明細書に、グリニャール試薬を調製する際の反応媒体として含酸素溶剤と液体炭化水素を使用できることが教示されている。Richards他は、続いて該グリニャール試薬をオルガノハロシランと反応させるに際し、そのような補助溶剤系が有用であるとは教示していない。
Fletcher他の米国特許第3801558号明細書に、マグネシウム還元型触媒の調製に用いられる還元剤が、当該グリニャール試薬のための錯生成剤、例えばジアルキルエーテル、を制御された量で含有する炭化水素系溶剤において調製された有機マグネシウム系グリニャール試薬である場合に、利益が実現し得ることが教示されている。報告された利点は、周囲温度における炭化水素系溶剤中でのグリニャール試薬の可溶性を高められるというものである。Fletcher他は、該グリニャール試薬を、α−オレフィンの重合に有用な触媒を製造するための方法における三塩化チタン用還元剤として使用することを報告する。
グリニャール試薬をオルガノハロシランと反応させることは周知であり、そのような反応の多くがKharash他、Grignard Reactions of Nonmetallic Substances, Prentice-Hall, Inc., New York, 1954, p. 1306-1131に記載されている。
Takamizawa他の米国特許第4593112号明細書に、1分子内に同時に1以上の珪素結合型水素原子と1以上の珪素結合型ハロゲンを有するシラン化合物を、適当な有機溶剤中でtert-ヒドロカルビルマグネシウムハライドと反応させることにより、tert-ヒドロカルビルシリル化合物を合成できることが教示されている。Takamizawa他は、当該溶剤がエーテルと芳香族炭化水素系溶剤との混合物であってもよいことを示唆している。
本発明は、オルガノシランを調製するための1段式グリニャール法である。本法は、エーテルと有機溶剤との補助溶剤混合物中に有機ハロゲン化物を含む混合物を金属マグネシウムと接触させ、その混合物をオルガノハロシランと反応させる工程を含んでなる。生成物スラリーの特性により、本法を実施する際の物質移動及び熱伝達が向上し、かつ、オルガノシランの生成物スラリーからの分離が一層容易となる。本法を補助溶剤において実施することにより、所望のオルガノシランの副生物に対する比率が向上し、かつ、生じたスラリーからの当該生成物の回収が改良される。その上、補助溶剤を使用することにより、連続処理法として方法を実施することが可能となる。本法は、補助溶剤で実施した場合、自己開始型とすることができる。本法は、特にビスオルガノシリルベンゼン中間体を製造するのに有用である。
本発明は、オルガノシラン類を製造するための1段式グリニャール法である。本法は、エーテルと有機溶剤との補助溶剤混合物中に、式Rで記述される有機ハロゲン化物を含む混合物を、有機溶剤とエーテルに含まれる金属マグネシウムと接触させ、その混合物を、式R SiXで記述されるオルガノハロシランと反応させる工程を含んでなる。上記式中、R及びRは、各々独立に、1〜約6個の炭素原子を含む炭化水素基から選択され、a=1、2又は3、b=0〜3、c=0〜3、d=0〜3、そしてXは塩素原子と臭素原子とからなる群より選ばれる。
「1段式」とは、中間体のグリニャール試薬を処理中に単離する必要がなく、このグリニャール試薬をオルガノハロシランと反応させて所望のオルガノハロシラン中間体を形成させることを意味する。その上、得られた生成物スラリーに対し、オルガノハロシランの回収を促進するための独立した可溶化工程を実施する必要もない。
本発明の目的のために用いられる用語「金属マグネシウム」は、一般に、削り屑、チップ、粉末その他液体との組合せを容易にし、かつ、液体との化学反応を促進するすべての物理形態にある微細な金属マグネシウムを包含する。
金属マグネシウムと有機ハロゲン化物及びオルガノハロシランとの接触は、グリニャール反応を行うのに適した標準型反応器において実行することができる。該反応器は、バッチ式、セミバッチ式又は連続式を含む群から選ぶことができる。好適な反応器は連続式反応器である。本法を実施する環境は不活性とすべきである。したがって、好適な方法においては、反応器を、例えば窒素やアルゴンなどの不活性ガスでパージし、かつ、シールする。
典型的には、補助溶剤混合物を含む反応器へ金属マグネシウムとオルガノハロシランを添加し、次いでその反応器へ、別の補助溶剤に含まれる有機ハロゲン化物を、速度を制御しながら供給する。反応器へ供給する金属マグネシウムのモル比は重要ではなく、広範な限度内で変動することができる。バッチ処理の場合、金属マグネシウムの有機ハロゲン化物に対するモル比が、金属マグネシウムが実質的に完全にマグネシウム塩へ転化することが確保されるに十分な過剰量を提供することが好ましい。本法を連続処理法として実施する場合、金属マグネシウムを、反応器へ供給される有機ハロゲン化物に対して過剰量存在させることが典型的である。このような場合、有機ハロゲン化物とオルガノハロシランの反応器への供給速度を制御することにより、有機ハロゲン化物のオルガノハロシランへの許容できる転化レベルと、未反応ビスオルガノハロシリルベンゼン錯体の最低存在量を確保することができる。オルガノハロシランの供給を分配し、その一部を、有機マグネシウムハロゲン化物複合体の完全な反応を保証するために供給された金属マグネシウムの後に添加してもよい。過剰量の有機ハロゲン化物及びオルガノハロシランは、すべてこれを回収し、本法へ再循環させることができる。
本法において有用な有機ハロゲン化物は、式Rで記述される。式中、Rは約6個の炭素原子を含む炭化水素基であり、a=1〜3、そしてXは塩素原子及び臭素原子からなる群より選ばれる。置換基Rは、1〜6個の炭素原子を含む置換又は無置換炭化水素基であることができる。置換基Rは、1〜6個の炭素原子を含む飽和又は不飽和炭化水素基であることができる。Rは、例えば、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アリールであることができる。有用な置換基Rの具体例として、メチル、エチル、プロピル、tert-ブチル、ビニル、アリル、ヘキセニル、ペンチル、フェニル、ベンジル、3,3,3-トリフルオロプロピルが挙げられる。本法において使用するのに好適な有機ハロゲン化物は、1,4-ジクロロベンゼンと1,4-ジブロモベンゼンである。
本法において有用なハロシランは、式R SiXで記述される。各Rは、独立に選択された1〜約6個の炭素原子を含む炭化水素基であり、b=0〜3、c=0〜3、d=0〜3、そしてXは塩素原子と臭素原子とからなる群より選ばれる。好適なX基は塩素原子である。好適な置換基Rは、水素、メチル、エチル及びフェニルからなる群より選択される。ハロシランは、例えば、ジメチルジクロロシラン、ジメチルクロロシラン、メチルジクロロシラン、フェニルメチルジクロロシラン、フェニルメチルクロロシラン及びトリメチルクロロシランであることができる。
好適な方法は、処理中に存在する金属マグネシウムを有機ハロゲン化物に対して過剰量とし、かつ、生じる有機マグネシウムハロゲン化物中間体に対して過剰量のハロシランを添加する方法である。
本法は、エーテル及び液体芳香族炭化水素系溶剤を含む補助溶剤混合物の存在下で行われる。エーテルは、例えば、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレンジメチルエーテル、ジオキサン又はジエチレングリコールジ−n−ブチルエーテルであることができる。好適なエーテルはジエチルエーテルである。
液体炭化水素系溶剤は、プロセス条件下で液体であるものであればいかなる炭化水素系溶剤であってもよい。液体炭化水素系溶剤は、例えば、ペンタン、ヘキサン、シクロペンタン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン又はベンゼンであることができる。好適な液体炭化水素系溶剤はトルエンである。
本法の製品は、オルガノシランを撹拌可能なスラリー中に含むものである。本法により製造できるオルガノシランは、式:(R Si) で記述される。式中、各R及び各Rは、それぞれ独立して選ばれた1〜約6個の炭素原子を含む炭化水素基であり、q=0〜2、r=0〜3、s=0〜3、t=0〜3、e=1又は2、そしてXは塩素原子及び臭素原子からなる群より選ばれる。好適なオルガノシランの例として、1,4−ビス(ジメチルシリル)ベンゼン、1,4−ビス(ジメチルクロロシリル)ベンゼン及びそれらの誘導体が挙げられる。
スラリーは、オルガノシランの他に、ジエチルエーテル、炭化水素系溶剤、マグネシウムハロゲン化物塩、未反応金属マグネシウムその他の固形分を含み得る。さらに、該スラリーを液体画分と、マグネシウムハロゲン化物塩、未反応金属マグネシウムその他の固形分を含む固体画分とに分離することによって、オルガノシランを単離することができる。このような分離は、液体を固体から分離するための標準的な方法、例えば沈降法や濾過法によって行うことができる。さらに、補助溶剤中にオルガノシランを含む液体部分を、例えば蒸留法で補助溶剤をオルガノシランから分離することによって、分離することができる。補助溶剤は、本法へ再循環することができる。
下記の実施例は、本発明を例証するために提供するものであって、本願特許請求の範囲を限定するものではない。
例1(比較例)
PhMgCl/MeSiClからPhMeSiClを得るカップリング反応を溶剤ジエチルエーテル(EtO)の存在下で行った。ジエチルエーテル中のグリニャール溶液は、1モルのPhMgClと、4モルのEtOと、3モルのMeSiClとを含むものとした。グリニャール溶液を反応容器に、不活性雰囲気で32分間かけて添加した。発熱温度を最高値へ到達させた。撹拌を停止すると「のり状」反応混合物が生じた。この反応混合物へトルエンを添加して、固体塩化マグネシウムを液体から分離し、濾過を可能にした。
例2
上記実験を同様の手順で実施したが、但し、化学反応の開始前及び反応中に、PhMgClと、EtOと、MeSiClとの混合物中にトルエンを添加した。反応体は、1モルのPhMgCl/2モルのEtO/2モルのトルエン/3モルのMeSiClのモル比で混合された。混合された全量の反応体を反応容器へ添加して反応を完了させると、流動性の高い反応混合物が観測された。混合を停止した後、反応混合物は、独立した液層と固層とに迅速に分割された。固体塩化マグネシウムは容易に濾過された。
例3
十分に窒素パージした系へマグネシウム削り屑170g(7モル)とテトラヒドロフラン400mLを添加した。周囲温度で、10gの1,4−ジブロモベンゼンと、20gのMeSiClと、25gのテトラヒドロフランとの混合物を用いて該マグネシウムを活性化させ、温度を37℃まで上昇させた。その後、1リットルのテトラヒドロフランと、1806.6g(14モル)のMeSiClとを添加した。この混合物を55℃まで加熱した後、441g(3モル)の1,4−ジクロロベンゼンを600mLのテトラヒドロフラン中に含む溶液を6時間かけて添加した。240mLの混合物が添加された最初の1時間に、反応は殆ど又は全く起こらなかったようである。その後、すぐに発熱が観測され、その間70℃で20分間重厚な還流があった。その間、マグネシウムは黒色になり、塩の形成が観測された。その後、1,4−ジクロロベンゼンの添加により、温度を70℃付近に維持した。添加終了後、ガスクロマトグラフィ(GC)は、相当量の1,4−ビス(ジメチルクロロシリル)ベンゼンの存在を示していた。周囲温度で一晩撹拌し、さらに72℃付近で3時間加熱した後、GCは追加生成物を極微量しか示さなかった。開環生成物は観測されなかった。周囲温度にまで冷却した後、800mLのペンタンを添加し、濾紙で迅速に濾過した。濾過ケークをさらに800mLのペンタンで洗浄した。濾液には11.6%の所望生成物が含まれていた。周囲圧力下で蒸留することにより溶剤の大部分を除去した。高沸点画分は、温度192℃で約4mmHgの減圧蒸留にかけた。400gの1,4−ビス(ジメチルクロロシリル)ベンゼンの画分が、固体として得られた。GC面積%が質量%と等しいと仮定すると、1,4−ビス(ジメチルクロロシリル)ベンゼンの1,4−ジクロロベンゼンに対する収率は61.4%であった。
例4
例3と同様の手順により、ジエチルエーテルとトルエンを含む補助溶剤を使用した一連の実験を実施し、1,4−ジブロモベンゼン又は1,4−ジクロロベンゼンのいずれかとMeHSiClとの反応から1,4−ビス(ジメチルシリル)ベンゼンを調製した。
Figure 0004437077
脚注:
実験番号5、6及び7:マグネシウムとの接触とジブロモベンゼンの溶解との間でEtOを分配した。
実験番号5:ジブロモベンゼンの溶解とMeHSiClとの混合との間でトルエンを分配した。
Figure 0004437077

Claims (14)

  1. エーテルと有機溶剤との補助溶剤混合物中の、式Rで記述されるジハロベンゼンを、エーテルと有機溶剤に含まれる金属マグネシウムと組み合わせ、その組み合わせを、式R SiXで記述されるオルガノハロシランと反応させる工程を含んでなり、式中、Rはフェニルであり、Xは臭素又は塩素であり、Rは、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基から独立に選ばれ、bは1〜3、cは0〜2、そしてdは1〜3である、下記式で記述されるオルガノシランの1段式製造方法。
    (R Si)
    (上式中、R、R及びXは上記定義のとおりであり、q=、r=1〜3、s=0〜2、t=0〜2、e=である。)
  2. 反応混合物の全部を完全に反応させる、請求項1に記載の方法。
  3. 反応混合物の全部を濾過装置に通して、得られた固体マグネシウムハロゲン化物を除去する、請求項2に記載の方法。
  4. 実質的に固形分を含まない液体を分離技法にかけて目的のオルガノシランを回収する、請求項3に記載の方法。
  5. 該ジハロベンゼンが1,4−ジクロロベンゼンである、請求項1に記載の方法。
  6. 該ジハロベンゼンが1,5−ジブロモベンゼンである、請求項1に記載の方法。
  7. 該エーテルが、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレンジメチルエーテル、ジオキサン及びジエチレングリコールジ−n−ブチルエーテルから選ばれる、請求項1に記載の方法。
  8. 該有機溶剤が、ペンタン、ヘキサン、シクロペンタン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン及びベンゼンから選ばれた炭化水素系溶剤である、請求項1に記載の方法。
  9. 該オルガノハロシランが、MeHSiCl、MeHSiCl、MeSiCl、MeSiCl、PhMeSiCl、PhMeSiCl及びPhMeHSiClから選ばれる、請求項1に記載の方法。
  10. 該ジハロベンゼンが1,4−ジクロロベンゼンであり、該エーテルがジエチルエーテルであり、該有機溶剤がトルエンであり、かつ、該オルガノハロシランがMeHSiClである、請求項1に記載の方法。
  11. 該ジハロベンゼンが1,4−ジクロロベンゼンであり、該エーテルがジエチルエーテルであり、該有機溶剤がトルエンであり、かつ、該オルガノハロシランがMeSiClである、請求項1に記載の方法。
  12. 該ジハロベンゼンが1,4−ジブロモベンゼンであり、該エーテルがジエチルエーテルであり、該有機溶剤がトルエンであり、かつ、該オルガノハロシランがMeHSiClである、請求項1に記載の方法。
  13. 該ジハロベンゼンが1,4−ジブロモベンゼンであり、該エーテルがジエチルエーテルであり、該有機溶剤がトルエンであり、かつ、該オルガノハロシランがMeSiClである、請求項1に記載の方法。
  14. 該補助溶剤混合物と該金属マグネシウムとの接触を、反応容器を通過する連続フローで行う、請求項1に記載の方法。
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