上記した位置確認機能を有する通信端末であれば、子機側の現在位置を親機側で随時確認することが可能である。しかし子機の現在位置の情報だけでは、子機を所持している者が危険な状況におかれているか否かを判断することは困難である。
またエリア通知機能を有する通信端末であれば、子機を所持している者が指定エリアに接近したことまたは特定エリアから離れたことを、親機側で把握することが可能である。しかし単に指定されたエリアに接近したことまたは離れたことが把握できるだけでは、子機を所持している者が危険な状況におかれているか否かを判断することは困難である。
また子機を所持する者の簡単な操作によって親機側に何らかの通知を行う携帯端末では、子機所持者が、非常事態時において冷静に上記の操作を行うことが難しい場合がある。特に子機所持者が幼児などであった場合には、極めて困難であるといえる。さらに例えば、子機所持者が犯罪に遭っていることを認識しないままに車で連れ去られてしまったような場合は、上記の操作がなされずに深刻な状況となるおそれがある。なお、子機内部の振動センサがトリガとなっている場合であっても、その振動が犯罪に巻き込まれたことによるものなのか、もしくは例えば公園で遊んでいるようなときに生じたものなのかを区別することが難しいという問題がある。
そこで本発明は上記の問題点に鑑み、子機端末側の危険度合を認知できるものであって、子機端末側に何らかの外部操作やトリガ等を要さずに、子機端末側の危険度合を検出可能とする通信装置およびサーバの提供を目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る通信装置は、所定のサーバと無線通信を行う通信装置であって、前記通信装置の位置の検出である第1検出、または前記通信装置周辺の所定範囲内に存在する人の数の検出である第2検出を行う状況検出手段と、前記状況検出手段における検出結果を前記サーバへ送信する送信手段と、前記サーバから送信される情報を受信する受信手段と、を備え、前記サーバから送信される情報は、前記検出結果に基づいて算出される危険度合に応じた情報である危険度情報であり、前記検出結果が前記第1検出の結果であるときは、前記危険度合は、前記通信装置と所定の危険エリアとの距離に基づいて算出される構成(第1の構成)としている。
犯罪事件は、例えば治安の悪い場所や人通りの少ない場所等では多発しやすい傾向があり、ひいては過去に事件が発生したエリアやその近辺では、一般的に今後も犯罪の生じる可能性が高いといえる。また誰もが立ち入り易く、周りから見えにくい場所では犯罪が起こり易いといえる。さらに水辺や見通しの悪い十字路など、一般的に事故が起こり易い場所も存在する。
そこでこのような場所(エリア)を危険エリアとし、本構成において第1検出を行う場合は、通信装置と危険エリアとの距離に基づいて、通信装置の所持者(通信装置の近傍にいる者も同様)の危険度合を算出することができる。
周辺に人が少ないとき(人の目が少ないとき)は、一般的に犯罪事件が起こり易くなるのが通常である。そこで本構成において第2検出を行う場合では、通信装置の所持者の周辺における人数の分散度合を把握することにより、通信装置の所持者の危険度合を算出することができる。本構成では、このような第1検出または第2検出を行うので、通信装置の所持者の危険度合を検知することができる。またサーバが他の通信装置(例えば親機端末としての通信装置)に該危険度合を通知することにより、例えば親機端末側で子機端末側の状況を監視し得る防犯システムを構成することができる。
また第1検出および第2検出については、例えば一定時間間隔で検出処理を行うようにされていれば、何れも検出を行うためのトリガは不必要(通信装置の所持者による何らかの操作などは不必要)である。そのため、通信装置の所持者が冷静にボタン操作等をすることができなくても、あるいは、犯罪に遭っていることを認識しないままに車で連れ去られたような場合でも、通信装置の所持者の危険度合を認知し、何らかの対策を採ることが可能となる。
また単に通信装置が、指定されたエリアに接近したことまたは離れたことが把握できるだけでは、該通信装置の所持者が危険な状況におかれているか否かを判断することは困難であるが、本構成の第1検出では、通信装置と「危険エリア」との距離を検出対象とするから、通信装置の所持者の危険度合を適切に算出することが可能である。
なおここでの「危険エリア」とは、過去に犯罪事件が発生したエリア、誰もが立ち入り易く周りから見えにくいエリア、事故が起こり易いエリア等といった比較的危険な状況に遭遇し易いエリアを指す。
この「危険エリア」をより具体的に説明すると、まず、過去に犯罪(声かけ、つきまとい、痴漢・露出行為、暴行・恐喝、誘拐、殺人などが挙げられるが、これらには限定されない)事件が発生したエリアが挙げられる。また「誰もが立ち入り易く周りから見えにくいエリア」として、地下道や街灯がない道、表から見通しの悪いトイレ、高い塀に囲まれた道、木が繁り見通しの悪い公園、マンションのエレベータ、落書き又はゴミが放置されている所、見通しの悪い駐車場、および路上駐車の多い場所などが挙げられる。また「事故が起き易いエリア」として、崖、海・川・池などの水辺、見通しの悪い十字路、および街中で交通量の多い道路などが挙げられる。
また「危険度合」は、対象とするもの(通信装置の所持者)がどの程度危険な状況であるかを示すパラメータ等であり、例えば危険エリアとの距離や周辺の所定範囲内に存在する人の数など、検出される種々の状況に基づいて算出されるものである。
また上記第1の構成において、さらに、撮像手段を備え、前記危険度情報に基づいて、前記危険度合が所定の第1レベルを超えたことを検知したときは、前記撮像手段により撮像を行う構成(第2の構成)としてもよい。
本構成によれば、通信装置所持者の危険度合が比較的大きい場合(危険度合が所定の第1レベルを超えたとき)に、撮像手段により撮像が行われる。そのため、危険度合が比較的大きいときには、撮像データによりその状況をより明確にサーバへ伝えること等ができる一方、危険度合が比較的小さい場合にも撮像を行うといった無駄を排除することが可能となる。
また上記第2の構成において、さらに、前記撮像手段により得られた撮像データから、被写体に存在する人物を特定する第1人物データを取得する第1人物データ取得手段を備え、前記危険度情報に基づいて、前記危険度合が所定の第1レベルよりも高い第2レベルを超えたことを検知したときは、前記第1人物データ取得手段により前記第1人物データを取得し、取得した第1人物データを前記サーバへ送信する構成(第3の構成)としてもよい。
本構成によれば、危険度合を2段階のレベルに分けて判定し、それぞれの結果に応じて適切な対応が可能となるから、処理効率を高めることができる。すなわち、第1レベルを超えた程度では、撮像の実行などに留める一方、第2レベルを超えた場合には、第1人物データをサーバに送信する。これによりサーバでは、例えば第1人物データに係る人物が要注意人物であるか等を調査することが可能となり、通信装置側の状況をより詳細に把握することが可能となる。
また、所定の通信装置との無線通信を行うサーバであって、前記通信装置から送信された情報を受信する受信手段と、危険エリアの位置情報を記憶する記憶手段と、前記通信装置から送信された情報を用いて危険度合を算出する危険度合算出手段と、該危険度合に応じた情報を前記通信装置に送信する送信手段と、を備え、前記通信装置から送信された情報は、前記通信装置の位置情報であって、危険度合算出手段は、前記通信装置と前記危険エリアとの距離に基づいて、前記危険度合を算出する構成(第4の構成)のサーバとしてもよい。
本構成によると、通信装置(自己)の位置情報を送信する通信装置とともに用いられることにより、通信装置と危険エリアとの距離に基づいて危険度合を算出し、該危険度合に応じた情報を通信装置に送信することが可能となる。なお「位置情報」とは、少なくとも、他の位置との距離が算出可能となるように、危険エリアの位置を特定し得る情報のことであり、本発明の目的を逸脱しない範囲であれば、位置特定の精度は問わない。
また上記第4の構成において、前記記憶手段は、前記危険エリアの位置情報とともに、該危険エリア毎の危険レベル情報をも記憶するものであり、前記危険度合算出手段は、さらに前記危険レベル情報を用いて、前記危険度合を算出する構成(第5の構成)としてもよい。
犯罪事件においては、その内容によって危険度合が大きく異なるのが通常である。また過去に犯罪の発生したエリアでは、その土地柄などから、近似した内容の犯罪が再度起こる可能性が高いと考えられる。また上述した「誰もが立ち入り易く周りから見えにくいエリア」や「事故が起こり易いエリア」においても、これらのエリア毎に危険度合いが異なるのが通常である。そのため本構成のように、通信装置と危険エリアとの距離に加えて、そのエリアに関する危険レベル情報にも基づいて危険度合を算出するものであれば、かかる危険度合をより正確に算出することが可能となる。
なお「危険レベル情報」とは、犯罪の種類(凶悪なもの程、危険レベルが高い)、犯罪に用いられた移動手段(徒歩などより車などの方が、危険レベルが高い)など、危険エリアの危険レベルに影響を与える要因に関する情報のことである。
また上記第4または第5の構成において、前記通信装置から送信された情報は、前記通信装置周辺の所定範囲内に存在する人の数に関する情報を含み、前記危険度合算出手段は、該通信装置周辺の所定範囲内に存在する人の数に基づいて、前記危険度合を算出する構成(第6の構成)としてもよい。
本構成によれば、危険度合の算出は、通信装置周辺の所定範囲内に存在する人の数にも基づくため、より精度よく算出することが可能となる。つまり先述した通り、周辺に人が少ないとき(人の目が少ないとき)は、一般に犯罪事件が起こり易くなるのが通常であるため、かかる事情を反映させることにより危険度合の算出精度が向上する。
また上記第4から第6の何れかの構成において、前記危険度合算出手段は、さらに事件発生時刻情報と現在時刻に基づいて、前記危険度合を算出する構成(第7の構成)としてもよい。
一般に犯罪事件は、時間帯によって発生頻度の変動を伴うのが通常である。例えば児童の登下校時にあたる時間帯には、誘拐などが発生しやすいといった具合である。そこで本構成によれば、事件発生時刻と現在時刻との関係(例えばこれらの差分が小さいほど、危険度合が大きいとする等)にも基づいて、危険度合の算出を行うから、当該算出をより精度の高いものとすることができる。
なお「事件発生時刻」は、危険エリアで事件(犯罪事件など)の発生した時刻だけでなく、この時刻を基準とした所定範囲の時間をも含むもの(いわゆる「時間帯」など)としても良い。また「現在時刻」は、本発明の主旨を逸脱しない範囲で、実際の現在時刻との差異(誤差)があっても構わない。
また上記第4から第7の何れかの構成において、前記危険度合が所定の第1レベルを超えたときは、前記通信装置に、撮像を行わせる信号を送信し、前記危険度合が前記第1レベルよりも高い第2レベルを超えたときは、前記通信装置に、撮像データ中の被写体に存在する人物を特定する第1人物データを該サーバに送信させる信号を送信するものであり、前記受信手段は、前記第1人物データを受信し、前記危険度合算出手段は、該第1人物データと所定の人物を特定する第2人物データに基づいて、これらの人物データに係る人物同士の類似度合を算出する構成(第8の構成)としてもよい。
本構成によれば、例えば第2人物データとして、過去に犯罪事件を起こした不審者の人物を取得しておくことで、通信装置側で撮像されている人物が、不審者であるか否か(もしくは、不審者に類似しているか否か)を検出することが可能である。なお人物データの一例としては、人物の顔に関するデータ(顔データ)が挙げられる。
また、危険度合を2段階のレベルに分けて判定し、それぞれの結果に応じて適切な対応が可能となるから、処理効率を高めることができる。すなわち、第1レベルを超えた程度では、撮像の実行および所定形式のデータの送信に留める一方、第2レベルを超えたときは、所定の類似度合の算出を行うことにより、通信装置側の状況をより詳細に把握することができる。
また本発明に係る通信装置は、所定の受信装置への無線送信が可能な通信装置であって、前記通信装置の位置を検出する位置検出手段と、危険エリアの位置情報を記憶する記憶手段と、前記通信装置と前記危険エリアとの距離を検出する第1検出手段と、該第1検出手段の検出情報に基づいて、危険度合を算出する算出手段と、該危険度合に応じた通知情報を前記受信装置へ送信する通知手段と、を備え、前記第1検出手段は、前記位置検出手段の検出結果および前記記憶手段の記憶内容に基づいて、前記距離を検出する構成(第9の構成)とする。
本構成によれば、通信装置自体が上述した第1検出に相当する検出を行い、さらに危険度合の算出や受信装置への通知情報の送信を行うことが可能となる。そのため通信装置自体にかかる処理能力が求められることとなるが、サーバを設けることなく通信装置側の危険度合を受信装置側にて把握することができる。
また本発明に係る通信装置は、所定の受信装置への無線送信が可能な通信装置であって、前記通信装置周辺の所定範囲内に存在する人の数を検出する第2検出手段と、該第2検出手段の検出情報に基づいて、危険度合を算出する算出手段と、該危険度合に応じた通知情報を前記受信装置へ送信する通知手段と、を備え、前記第2検出手段は、前記通信装置周辺の所定範囲内に存在する通信端末数の検出を通じて、前記人の数を検出する構成(第10の構成)とする。
本構成によれば、通信装置自体が上述した第2検出に相当する検出を行い、さらに危険度合の算出や受信装置への通知情報の送信を行うことが可能となる。そのため通信装置自体にかかる処理能力が求められることとなるが、サーバを設けることなく通信装置側の危険度合を受信装置側にて把握することができる。
また端末の発する電波の状態を調べること等により、通信装置周辺の所定範囲内に存在する端末数が検出可能となる。また端末数が把握できれば、想定される端末所持率などを用いて、通信装置周辺の所定範囲内に存在する者の人数を概ね検出できることとなる。そのため本構成によれば、第2検出手段の実現を容易なものとすることができる。
なおここでの「通信端末」とは何らかの電波を発信するものであり、通信装置周辺の所定範囲内に存在している場合に、該電波状況によってその存在が認知され得るものである。
また上記第9または第10の構成に係る通信装置であって、撮像手段と、該撮像手段により得られた撮像データから、被写体に存在する人物を特定する第1人物データを取得する第1人物データ取得手段と、所定の人物を特定する第2人物データを取得する第2人物データ取得手段と、前記第1人物データと第2人物データに基づいて、これらの人物データに係る人物同士の類似度合を算出する類似度算出手段と、を備え、前記危険度合が所定の第1レベルを超えたときは、前記撮像手段により撮像を行うとともに、前記受信装置に所定の形式のデータを送信し、前記危険度合が前記第1レベルよりも高い第2レベルを超えたときは、前記類似度算出手段により前記類似度合の算出を実行し、該類似度合が所定のレベルを超えたときは、前記撮像データと所定の形式のデータを前記受信装置に送信すること構成(第11の構成)としてもよい。
本構成によれば、例えば第2人物データとして、過去に犯罪事件を起こした不審者の人物を取得しておくことで、通信装置側で撮像されている人物が、不審者であるか否か(もしくは、不審者に類似しているか否か)を検出することが可能である。なお人物データの一例としては、人物の顔に関するデータ(顔データ)が挙げられる。
さらに本構成では、危険度合を2段階のレベルに分けて判定し、それぞれの結果に応じて適切な対応が可能となるから、処理効率を高めることができる。すなわち、第1レベルを超えた程度では、撮像の実行および所定形式のデータの送信に留める一方、第2レベルを超え所定の類似度合も所定のレベルを超えた場合には、所定形式のデータに加えて撮像データの送信もなされ、受信装置側では通信装置側の状況をより詳細に把握することが可能となる。
上記したように、本発明によれば、子機端末側の危険度合を認知できるものであって、子機端末側に何らかの外部操作やトリガ等を要さずに、子機端末側の危険度合を検出可能とする通信装置およびサーバを提供することが可能である。
本発明の実施形態について、以下、各実施例に分けて説明する。
[実施例1]
まず本発明の一実施形態として、子機端末、サーバ、および親機端末からなる通信システムを実施例1として説明する。本システムは図1に示すように、子機端末1と親機端末2が、サーバ3を介して通信する態様をとる。そして通常は、子機端末1を児童やお年寄りといった被監視者に所持させ、親機端末2はその保護者等の監視者が所持するものであるが、種々の方法で活用可能である。
まず子機端末1の構成等について、図2を参照しながら説明する。子機端末1は、通信手段11、位置情報検出手段12、周辺人数検出手段13、現在時刻検出手段14、撮像手段15、および顔検出手段16などを有している。
なお子機端末1の外観形状は、首にぶら下げるペンダント型、衣服や帽子に取り付けるバッジ型、およびポケットにさすことのできるペン型などとすることができるが、これらには限定されない。ただし撮像手段15により被写体の撮像を行うものとする場合は、被写体の光学像を適切に撮像素子へ結像させるため、できるだけポケットやカバンの中に収納されてしまわない態様のものが好ましい。また夜間に使用されることも想定し、フラッシュ機能を備えていても良い。
通信手段11は、変調回路やアンテナ等を備えており、子機端末1が有する各種情報をサーバに無線送信する。なおこれに加えて、サーバ3からの情報を無線受信できるものや、親機端末2との無線送受信ができるものであっても良く、各種の態様が考えられる。
位置情報検出手段12は、子機端末1の現在位置を検出する。なお検出方式としてはGPSを利用したものの他、PHS[Personal Handyphone System]等のように基地局からの電波受信状態によって検出するもの等であってもよく、本発明の目的を達成しうる精度で現在位置を検出できるものであればその内容は限定されない。
周辺人数検出手段13は、子機端末1の周辺に存在する通信端末(携帯電話など)から発せられる電波を検出する等により、子機端末1の周辺の所定範囲にある携帯端末の数を計測する。またGPS機能を有した通信端末が子機端末1の周辺に存在する時は、これらの通信端末からGPS情報を受信取得すること等によって、子機端末1の周辺の所定範囲にある携帯端末の数を検出することも可能である。この場合、サーバ3でGPS情報を受信取得し、かかる検出を行うことも可能となる。
子機端末1の周辺の所定範囲における携帯端末の数が検出されることにより、例えば、検出結果に所定の係数(想定される携帯端末所持率の逆数など)を乗ずることで、子機端末1の周辺の人数が概ね検出できることとなる。
また周辺人数検出手段13として、周囲の音の中から人の声を抜き出した上、この情報を基に人数を計測する手段(音声認識手段)、人の体温を感知することにフォーカスした周波数の赤外線を使い、検出された熱分布を解析することにより人物を検出して人数を計測する手段(熱検出手段)、および超音波を発信し、その反射波による形状を検出して人物を検出し、人数を計測する手段(超音波検出手段)などを採用しても良い。
現在時刻検出手段14は、計時装置を備えており現在時刻を検出する。また撮像手段15は、CCDやCMOS方式等による撮像素子を備えており、レンズを介して撮像素子に結像される被写体の光学像に応じた撮像データを得る。
顔検出手段16は、撮像手段15によって得られた撮像データを基に、被写体に含まれている人物の顔を検出し、その顔を特定するデータ(顔データ)を得る。なお後述する通り、この顔データは、別の顔の情報と比較されてその類似度合を算出し、ひいては双方の人物が同一か(または類似しているか)を判断するために用いられる。そのため、この目的が達成可能である限り、顔の検出方法や顔データの形式等は限定されない。
次にサーバ3の構成について説明する。サーバは図3に示す通り、通信手段31、外部情報取得手段32、危険度算出手段33、撮像実行判定手段34、顔検出実行判定手段35、顔類似度算出手段36、非常事態通知判定手段37、非常事態通知手段38、および撮像データ記憶手段39などを備えている。なお図3は理解し易いように処理毎に手段を分けて記載しているが、実際には単一のCPUが所定のプログラムに基づいて、上記の各処理をまとめて行うものとすること等も可能である。
通信手段31は、例えば無線基地局などであって、サーバ3と、子機端末1や親機端末2との間における無線送受信を行う。
外部情報取得手段32は、TCP/IPプロトコルによる通信手段を備え、インターネットを介して所定のWEBページにアクセスし、犯罪情報を取得して記憶する。ここで犯罪情報とは、過去に生じた犯罪事件について、その場所(もしくはエリア)、犯罪の種類(「つきまとい」や「誘拐」等といったもの)、犯罪に使われた移動手段(「徒歩」や「車」といったもの)、および犯罪事件が発生した時刻(もしくは時間帯)などに関する情報である。ただし本発明の目的を達成しうる限り、他の態様のものであってもよい。
また外部情報取得手段32は、最新の犯罪情報を取得するために、定期的に所定のWEBページから犯罪情報をダウンロードするものとしてもよい。さらに、当該ダウンロードするデータ形式に対応して自動的に犯罪の場所、種類、移動手段などを分類できるように予めプログラミングや設定がなされていてもよい。なお外部情報取得手段32としては上記構成のほか、インターネットを利用せずにユーザ等のデータ入力によって犯罪情報を得るものなどであっても良く、種々の態様で実現可能である。
危険度算出手段33は、子機端末1から得られた各種情報や外部情報取得手段32により得られた各種情報に基づいて、子機端末1の所持者がどの程度危険な状況に置かれているかの度合(危険度合)を算出する。なお当該算出手段の処理内容については、改めて詳述する。
撮像実行判定手段34は、危険度算出手段33の算出結果に基づいて、子機端末1に撮像を行わせるべきか否かを判定する。そして撮像を行わせるべきと判定した場合は、撮像を実行させる信号を、通信手段31を通じて子機端末1に送信する。
顔検出実行判定手段35は、危険度算出手段33の算出結果に基づいて、子機端末1側に顔検出を行わせるべきか否かを判定する。そして顔検出を行わせるべきと判定した場合は、顔検出を実行させる信号を、通信手段31を通じて子機端末1に送信する。
顔類似度算出手段36は、子機端末1の顔検出手段16により検出された顔データと、外部情報取得手段32により得られた顔に係るデータに基づいて、双方の顔の類似度合を算出する。なおこの類似度合は、双方の顔に係る人物が同一人物であるか否か(または同一人物である可能性が高いか否か)を判断するために算出されるものであり、この目的を達成しうる限り、類似の判断手法や基準については限定されない。
非常事態通知判定手段37は、顔類似度算出手段36により算出された類似度合に基づいて、親機端末2に非常事態通知を行うべきか否かを判定する。そして非常事態通知手段38は、非常事態通知を行うべきと判定された場合に、通信手段31を介して、親機端末2に非常事態であることを通知する。なおこの通知は、例えば子機端末1の所持者が危険状態にある旨を示すテキストデータの送信や、子機端末1で得られた撮像データの送信など、種々の態様が考えられる。
撮像データ記憶手段39は、撮像手段15により得られた撮像データ(子機端末1から受信したもの)や顔データを記憶するものであり、これらのデータは、顔類似度の算出や非常事態通知の際に活用される。
また、親機端末2は、サーバ3から送信される情報を無線受信するための受信手段や、当該情報の内容や受信事実をユーザに認知させるための出力手段などを備える。出力手段としては、例えば受信したテキストデータや撮像データの内容を表示させるディスプレイや、受信時に音を発生させるスピーカ等、種々の態様が考えられる。
次に本通信システムにおける処理内容について、図4のフローチャートを参照しながら説明する。なお図4の左側のフローは子機端末1側の処理を表し、右側のフローはサーバ3側の処理を表す。
子機端末1では、子機端末1の位置情報、現在時刻、および子機端末周辺の人数(通信端末の数)を各々定期的に検出する(ステップS11)。そしてこれらの検出情報は、通信手段11を通じて、サーバ3に送信される(ステップS12)。
一方、サーバ3では、外部情報取得手段32によって予め犯罪情報を入手しておく。そして子機端末1から上述の各種検出情報を受信したら(ステップS13のY)、危険度算出手段33によって、子機端末1側の危険度を表すパラメータEC1とEC2を算出する(ステップS14)。これらの算出方法は、具体的には次の通りである。
まず子機端末1の現在位置と過去に犯罪が生じた場所(事件発生エリア)との距離(D1)、および、現在時刻と当該犯罪が生じた時刻との差分(T1)を求める。そしてD1が小さい程、またT1が小さい程、大きな値となるパラメータk1を算出する。このk1は0〜A1(A1は定数)の値を取り、例えばD1とT1の積を所定の定数で除したものや、図5に示すようなグラフもしくは所定の数式により算出したもの等、種々の態様が考えられる。
なお犯罪事件は、例えば治安の悪い場所や人通りの少ない場所等では多発しやすい傾向があり、ひいては過去に事件が発生したエリアやその近辺では、一般的に今後も犯罪の生じる可能性が高いといえる。そのため上記のように子機端末1と事件発生エリアとの距離を用いることにより、子機端末所持者の危険度合を算出することができるものである。
また本実施例における「事件発生エリア」は、比較的危険な状況に遭遇しやすいエリア(危険エリア)の一態様である。そのため上記D1を求める対象エリアとしては、事件発生エリアだけでなく、例えば、「誰もが立ち入り易く周りから見えにくいエリア」として、地下道や街灯がない道、表から見通しの悪いトイレ、高い塀に囲まれた道、木が繁り見通しの悪い公園、マンションのエレベータ、落書き又はゴミが放置されている所、見通しの悪い駐車場、および路上駐車の多い場所などとしても良い。また同様に、「事故が起き易いエリア」として、崖、海・川・池などの水辺、見通しの悪い十字路、および街中で交通量の多い道路などとしても良い。この場合、予め外部情報取得手段32により、これらの危険エリアについて、場所(エリア)や危険度合等の情報を取得しておく。
次に、当該犯罪における犯罪の種類、および犯罪に用いられた移動手段から、犯罪の危険度(危険レベル)を表すパラメータk2を算出する。一例として、表1に示す判定基準に基づいて、k2を算出する場合について説明する。
各行は犯罪の種類を表し、各列は犯罪に用いられた移動手段を示している。表から明らかなように、声かけ程度(比較的軽度の犯罪)では犯罪の危険度は低く、殺人等(比較的深刻な犯罪)では、犯罪の危険度は高くなるように設定されている。また移動手段については、徒歩から車に移っていくにつれて、犯罪の危険度は高くなるように設定されている。
そして仮に当該犯罪が、「自転車」による「つきまとい」の行為であったとすれば、k2は「0.4」の値をとることとなる。なおk2は、0〜A2(A2は定数であり、表1の場合はA2=1とする)の値を取るものとする。なお上記の判定基準については、例えば子機端末1の所持者が男児か女児かによって変更できるようにする等のため、任意に変更可能としても良い。
なお犯罪事件においては、その内容によって危険度合が大きく異なるのが通常である。また過去に犯罪の発生したエリアでは、その土地柄などから、近似した内容の犯罪が再度起こる可能性が高いと考えられる。また上述した「誰もが立ち入り易く周りから見えにくいエリア」や「事故が起こり易いエリア」においても、これらのエリア毎に危険度合いが異なるのが通常である。そのため上述のように、子機端末1と危険エリアとの距離に加えて、そのエリアに関する危険レベルの情報をも加味することにより、危険度合をより正確に算出することができるものである。
次に、子機端末1の周辺人数に係る情報を基に、子機端末1の周辺の人数分散度を表すパラメータk3を算出する。具体的には例えば、通信端末数をxとし、A3、THK1、およびSL1を定数として、
k3=A3−SL1×(x−THK1) ・・・(1)
とする。ただし、k3>A3のときはk3=A3とし、k3<0のときはk3=0とする。ここで(1)式および当該ただし書きにより表されるグラフを図6に示す。
なお本実施例では、パラメータk3は、後述の(4)式によるEC2の算出に用いられる。しかし例えばパラメータk3を単独で用いて子機端末1側の危険度を判定するような場合は、図6に示す通り、xについてTHK1とTHK2の2段階の閾値を設け、これに応じた危険度レベルの判定(図中のA3およびA4を参照)を行うようにしてもよい。
次に、現在の時刻と、過去に犯罪が発生した時刻(または時間帯等)に基づいて、犯罪発生の可能性(発生しやすさ)を表すパラメータk4を算出する。算出方法としては例えば、現在の時刻と、犯罪発生件数が多い(例えば、過去に生じた犯罪発生件数がある基準値を超えた)時間帯との差分の絶対値を|Δt|とし、A5、THK3、およびSL2を
定数として、
k4=A5−SL2×(|Δt|−THK3) ・・・(2)
とする。ただし、k4>A5のときはk4=A5とし、k4<A6(A6は定数)のときはk4=A6とする。ここで(2)式および当該ただし書きにより表されるグラフを図7に示す。
なお本実施例では、パラメータk4は、後述の(3)式および(4)式によるEC1およびEC2の算出に用いられる。しかし例えばパラメータk4を単独で用いて子機端末1側の危険度を判定するような場合は、図7に示す通り、|Δt|についてTHK3とTH
K4の2段階の閾値を設け、これに応じた危険度レベルの判定(図中のA5およびA6を参照)を行うようにしてもよい。
これにより、誘拐などの多い登下校時(14時〜18時頃)には、k4は他の時間帯よりも大きくなると見込まれる。また犯罪発生件数が多い時間帯は、午前、午後の各々に存在していても、複数存在していてもかまわない。
なお周辺に人が少ないとき(人の目が少ないとき)は、一般的に犯罪事件が起こり易くなるのが通常である。そのため上述のように、他の通信端末の個数を検出し、子機端末の所持者の周辺における人数の分散度合を把握することにより、子機端末所持者の危険度合を算出することができるものである。
以上のようにしてパラメータk1、k2、k3、およびk4を算出した後、先述したパラメータEC1およびEC2を、次の(3)式および(4)式により算出する。
EC1=k1×k2×k4 ・・・(3)
EC2=k3×k4 ・・・(4)
そして撮像実行判定手段34において、EC1>THEC1(条件1)またはEC2>THEC2(条件2)を満たしているか否かを判断する(ステップS15)。ただしTHEC1、THEC2は何れも定数である。そして条件1または条件2を満たしている場合は(ステップS15のY)、親機端末2に向けて注意を促す内容のメッセージ(テキストデータ)を送信する(ステップS16)。なおステップS15においては、条件1と条件2の両方を満たしているかを判断させる等、他の判断基準を適用しても良い。
またこれと同時に子機端末1には、撮像手段15による撮像を実行させるための信号(撮像実行信号)を送信する。そして撮像実行信号を受けた子機端末1は、撮像手段15によって撮像を行い、被写体に係る撮像データを得る(ステップS17)。
また条件1または条件2を満たしている場合、顔検出実行手段35は、EC1>THEC3(条件3)またはEC2>THEC4(条件4)を満たしているか否かを判断する(ステップS18)。ここでTHEC3及びTHEC4は何れも定数であり、THEC3はTHEC1よりも大きい値であり、THEC4はTHEC2よりも大きい値である。なおステップS18においては、条件3と条件4の両方を満たしているかを判断させる等、他の判断基準を適用しても良い。
条件3または条件4を満たす場合(ステップS18のY)、子機端末1には、顔検出を実行させ、検出された顔データをサーバに送信させるための信号(顔検出実行信号)を送信する。これを受けて子機端末1側では、ステップS17にて得られた撮像データに基づいてその被写体に含まれている人物の顔を検出し(ステップS19)、この検出された顔データをサーバ3へ送信する(ステップS20)。
これを受けてサーバ3では、受信した顔データにおける顔と、外部情報取得手段32によって予め得られている不審者の顔データにおける顔との類似度合(すなわち、これらの顔に係る人物同士の類似度合)を、顔類似度算出手段36によって算出する(ステップS21)。なおこの類似度合を表すパラメータをEC5とし、顔類似度算出手段36では、このEC5を算出するものとする。また、受信した顔データまたは不審者にかかる顔データが複数存在する場合は、例えば、考えられる全ての組み合わせについて類似度合を求めておき、その中の最大値(最も類似度合が高いことを示す値)をEC5とするようにすればよい。
次にこのようにして得られたEC5について、EC5>THEC5(条件5)を満たしているか否かを、非常事態通知判定手段37によって判断する(ステップS22)。なおTHEC5は定数とする。そして条件5が満たされていると判断された場合は、非常事態通知手段38によって、親機端末2に子機端末1側が非常事態であることを通知する(ステップS23)。
なお、ステップS15、S18、およびS22の処理において、各条件を満たしていない場合、および、ステップS23の処理を行った後は、サーバ3は再び子機端末1からの検出情報の受信待ちとなる(ステップS13)。
ここで非常事態であることの通知は、ステップS17にて得られた撮像データ(サーバに送信されたもの)、および、子機端末1側が非常事態であることを示すメッセージのテキストデータを、親機端末2に送信することで行う。なおこの撮像データは、現フレームのもの、過去のフレームのもの、及びこれら双方を含むものの何れであってもよい。また通知内容や方法については、これらに限定されず、他のものを適用しても良い。
また親機端末2に非常事態を通知するとともに、子機端末1にも、非常事態であることを通知するようにしてもよい。例えば子機端末1に、サーバからの所定信号をトリガとして電気ショックを起こさせる装置や音声出力装置が備えられているものであれば、これらの装置を通じて非常事態の旨を通知することが可能である。このような構成により、子機端末1の所持者においても、犯罪に巻き込まれる事態の未然防止に役立てることができる。
そしてかかる非常事態時には、サーバ3を介した子機端末1と親機端末2の通信を可能とすることによって、より対応内容に幅を持たせることができる。例えば、子機端末1側で得られた撮像データを親機端末2側に送ることで、親機端末2の所持者が子機端末1側の状況を確認できるようにし、子機端末1と親機端末2間で音声によるコミュニケーションができるようにすればよい。
これにより親機端末2の所持者は、状況に応じた的確な助言を子機端末1の所持者に与えるとともに、子機端末1の所持者は、この助言に従って行動できるといったことが可能となる。また子機端末1側が犯罪に巻き込まれたような場合を想定し、子機端末1の電源が切られても(例えば、通常操作で電源のON/OFFを切り替える電源ボタンが押されても)、上記コミュニケーションが途切れないようにしておくことも有効である。
以上に説明した実施例1に係る通信システムにより、子機端末1側の危険度合を、親機端末2側で認知することが可能となる。また、位置情報検出手段12および周辺人数検出手段13については、定期的に検出処理を行うようにしているので、当該検出を行うためのトリガを必要とせずに、子機端末1側の状況を検出できる。
そのため、子機端末1の所持者が冷静にボタン操作等をすることができなくても、あるいは、犯罪に遭っていることを認識しないままに車で連れ去られたような場合でも、親機端末2側では子機端末1の所持者の危険度合を認知し、何らかの対策を採ることが可能となる。なお位置情報検出手段12では、子機端末1と事件発生エリア(危険エリア)との距離を検出対象とするから、子機端末1の所持者の危険度合を適切に検出することが可能である。
また子機端末1側の状況を検出する手段として上述したものの他、子機端末所持者(またはその周辺にいる者)の泣き声を検出する手段、非常事態が発生したと思われる身体的変化(呼吸の乱れ、発汗など)を検出する手段、または緊張していること(鼻中央、口、および指先の温度低下など)を検出する手段等を適用しても良い。
また更に、子機端末1側の状況を検出する手段として、子機端末1周辺の所定範囲内に存在する自動車の数を検出する手段(例えば車の位置を検出する歩車間通信を利用したもの)を適用しても良い。この手段によれば、例えば子機端末1の所持者が、見通しの悪い十字路や街中で交通量の多い道路の近辺に居る場合、このような状況にあることを検出する精度をより高めることが可能となる。
[実施例2]
次に本発明の一実施形態として、子機端末1および親機端末2からなる通信システムを実施例2として説明する。図8は、本通信システムの構成概略を示す図である。このように本システムは、子機端末と親機端末がサーバを介さずに直接無線通信を行う。
子機端末の構成図を図9に示す。子機端末は実施例1と同様に、通信手段111、位置情報検出手段112、周辺人数検出手段113、現在時刻検出手段114、撮像手段115、および顔検出手段116を有しているとともに、外部情報取得手段132、危険度算出手段133、撮像実行判定手段134、顔検出実行判定手段135、顔類似度算出手段136、非常事態通知判定手段137、非常事態通知手段138、および撮像データ記憶手段139をも有している。
このように実施例2の子機端末1は、実施例1でのサーバ3が有していた各手段をも備えており、サーバ3が実行していた各種の処理を、子機端末1側で実行できるようになっている。なお各手段の構成内容については、基本的に実施例1のものと同様であるため、その詳細な説明は省略する。
実施例2の通信システムにおける処理のフローチャートを、図10に示す。当該処理の内容・目的は実施例1のものと基本的に同様であり、ステップS111はS11に、S114はS14に、S115はS15に、S116はS16に、S117はS17に、S118はS18に、S119はS19に、S121はS21に、S122はS22に、S123はS23に、各々相当するものである。ただし本実施例では、子機端末1とサーバ3とのやりとりは不必要であるため、ステップS12、S13、およびS20に相当する処理は省略されている。
このように、実施例1ではサーバ3で実行されていた各処理を、子機端末1内で実行させるようにすることで、子機端末1と親機端末2がサーバ3を介さずに通信を行うシステムであっても、実施例1のものとほぼ同等の効果を得ることが可能である。
また上記の各実施例として挙げたものの他、危険度算出手段などを親機端末2側に設けておき、子機端末1から受信した各検出データに基づいて、子機端末1側の危険度合を親機端末2側で判定する構成とすることも可能である。すなわち各種の処理を行う手段は、基本的には通信システムを構築する要素(子機端末、親機端末、およびサーバなど)の何れに備えられていても良く、通信によって、処理に必要な各種データが対応する各処理手段に伝送されれば、その処理の実行は可能となる。
また本発明の構成は、上記実施形態のほか、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることが可能である。