JP2004118362A - 安全管理システム及び携帯型端末 - Google Patents
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Abstract
【課題】保育園などにおける児童に対して人数、入退園などを確認でき、保育士間の緊急の連絡もでき、園児の安全と共に保育士の負担の軽減も図ることができる安全管理システム及び携帯型端末を提供すること。
【解決手段】少なくとも1人の管理対象者1である例えば児童に対して安全管理を行う安全管理システムであって、児童には衣服などに例えば名札型の発信手段2を装着しておき、施設10内の主なエリアにはアンテナなどの検知手段3を配置する。園長室などに配置される管理サーバー4は、前記検知手段3からの児童存在の検知情報を基に、児童の存在位置を把握し、児童の数及び危険度を自動的に判定することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】少なくとも1人の管理対象者1である例えば児童に対して安全管理を行う安全管理システムであって、児童には衣服などに例えば名札型の発信手段2を装着しておき、施設10内の主なエリアにはアンテナなどの検知手段3を配置する。園長室などに配置される管理サーバー4は、前記検知手段3からの児童存在の検知情報を基に、児童の存在位置を把握し、児童の数及び危険度を自動的に判定することができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、保育園などにおける児童に対して人数、入退園などを確認し、園児の安全を図るための安全管理システム及び携帯型端末に開する。
【0002】
【従来の技術】
従来は、保育園、幼稚園などにおける児童の人数把握、入退園管理等は人間の手によって行われることが多かった。
【0003】
従来の安全管理システムとしては、幼児誘拐防止のために、幼児の手首、足首などに、発振器付きのセンサーベルトを装着する一方、例えば医院内の特定エリア(=新生児の居るエリア)の出入口にセンサーを設置し、幼児が特定エリアの出入口を通過したことを検知することにより、監視ステーション(=ナースステーション)に設置された警報盤を鳴らすようにしたシステムがある(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−30877号公報(第1−3頁、図1参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、保育園では、保育士は任務の一つとして常に人数を把握していることが必要であり、登園してきた児童を何の異変もなくそのままの状態で退園させる必要がある。一方、保育士の本来の義務は保育であり常に人数把握を強いられることによって、保育に集中できないなどの問題が発生する。
【0006】
また、出入口の管理に関しても、保育中には気が回らず、ずさんになることも否定できない。さらに、保育中は子供の声に、保育士同士の声もかき消され、連絡も思うようにとれない状況も発生する。
【0007】
一方、特許文献1に記載の安全管理システムでは、監視ステーション内にいる人は、出入口のセンサー検知によって幼児が何らかの理由により特定エリアから連れ出されたことを知り、行動を起こすことができるが、何人が外部から特定エリア内に入っても文献1のシステムでは何も対処できず危険である。また、特許文献1のシステムは、施設内を自分で歩くことができる児童に対して、危険に対処できるシステムとはなっていない。
【0008】
そこで、本発明は、上記の問題に鑑みてなされたもので、保育園などにおける児童に対して人数、入退園などを確認でき、保育士間の緊急の連絡もでき、園児の安全と共に保育士の負担の軽減も図ることができる安全管理システム及び携帯型端末を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明の安全管理システムは、管理対象者に装着可能な発信手段と;施設内の少なくとも1つのエリアの各々に配置されて、前記管理対象者からの個別の発信信号を検知する検知手段と;前記検知手段からの各エリアごとの検知情報を基に、前記管理対象者の存在位置を把握し、前記管理対象者の数及び危険度を判定する管理サーバーと;を具備している。
【0010】
上記の構成で、管理対象者とは、例えば保育園、幼稚園における児童であり、保育士である担当管理者(先生)によって管理される対象となる者を指している。発信手段は、アンテナ等の検知手段が検知可能な発信信号を発信する発信器であり、例えば管理対象者個別の識別信号を含んだ発信信号(電波信号)を出力する発信器で構成される。この発信手段は、例えば名札型の発信器や、手首や足首などにそのまま装着できるベルト型の発信器であることが好ましい。検知手段は発信手段からの発信信号を受信する室内アンテナなどのセンサーであり、施設内などの少なくとも1つのエリアの各々に配置される。施設とは、保育園、幼稚園のほかに、病院の新生児室、老人ホーム、収監施設など、安全などのために管理対象となる収容者を監視する必要がある施設である。従って、小学校、中学校、高校などの青少年の施設をも含めて考えることもできる。少なくとも1つのエリアは、施設内における担当管理者(先生)の担当エリアを少なくとも含んでおり、上記施設におけるエリアのほかに、指定された公園、遊園地などのエリアも含めて考えることができる。危険度とは、施設内のエリアのうち、担当管理者である先生の担当エリアからは目の届かないエリアや、予め危険な場所として指定されているエリアに管理対象者である児童が存在している状態における、施設内の複数のエリアにおける危険度の高低(段階)を示すものである。管理サーバーは、通常、施設内の管理責任者である園長室などに配置され、管理サーバー内には施設全体の全ての児童に関する属性情報がデータベースとして保存されており、児童やお迎え者(肉親)の入退園の管理(例えば、今日、登園している園児の数の把握)を行え、また施設全体のエリア別の識別情報や危険度を示す情報が記録され、危険エリアに園児が居ることを把握することもできる。
【0011】
上記の事柄の説明は、以降の他の請求項の発明についても同様に適用することができる。
【0012】
請求項1の発明によれば、施設内の児童などの管理対象者について、管理サーバーは、管理対象者からの個別の発信信号を、施設内の各エリアに配したアンテナなどの検知手段で検知することで、管理対象者の存在位置を把握し、その位置情報から管理対象者の人数及び危険度を判定することができる。
【0013】
請求項2の発明の安全管理システムは、管理対象者に装着可能な発信手段と;施設内の少なくとも1つのエリアの各々に配置されて、前記管理対象者からの個別の発信信号を検知する検知手段と;前記検知手段からの各エリアごとの検知情報を基に、前記管理対象者の存在位置を把握し、前記管理対象者の数及び危険度を判定し、送信する管理サーバーと;前記管理サーバーから送信される情報を受信する機能と、該情報を表示する機能とを備え、前記管理対象者を管理する担当管理者が使用する携帯型端末であって、該端末ごとに前記管理サーバーが保有している管理対象者の数及び危険度の情報を前記管理サーバーから受信し提示することが可能な携帯型端末と;を具備している。
【0014】
上記の構成で、この場合の管理サーバーには、携帯型端末のアンテナ機能に対して情報を送信するアンテナ機能を有していることが好ましい。携帯型端末は、管理サーバーから電波で送信される端末ごとの情報信号を受信し、この端末の担当管理者である先生に該情報を提示する機能を有している。
【0015】
請求項2の発明によれば、管理サーバーは、管理対象者からの個別の発信信号を、施設内の各エリアに配したアンテナなどの検知手段で検知することで、管理対象者の存在位置を把握し、その位置情報から管理対象者の人数及び危険度を判定する。そして、管理サーバーは、各担当管理者が保有する携帯型端末ごとに管理対象者の数及び危険度の情報を送信し、各携帯型端末の各担当管理者に該情報を提示することができる。
【0016】
請求項3の発明は、請求項2の安全管理システムにおいて、前記携帯型端末は、複数の色光を発生する機能と、音声を発生する機能とを備え、色光の変化と音声情報によって前記管理対象者の危険度を提示することを特徴としている。
【0017】
この構成において、前記複数の色光を発生する機能としては、例えば緑色、アンバー色、赤色のLEDによる発光を可能とし、赤色に近くなるほど危険度が高いことを示すようにし、同時に音声の大小或いは音声「ピッ」の数に応じて危険度が高いことを示すようにする。或いは、音声情報の表現にて管理対象者の数を示すようにしても良い。
【0018】
請求項3の発明によれば、担当する管理対象者の危険度を、色光の違いや、アラーム音の種類や大小にて示すことが可能となる。
【0019】
請求項4の発明は、請求項2の安全管理システムにおいて、前記携帯型端末は、操作手段を備え、その操作によって、エリア別の情報を切り替える機能を有したことを特徴としている。
【0020】
この構成においては、各携帯型端末を保有する各担当管理者は、自分が担当している管理対象者と共に現在自分が居るエリアに応じて、操作手段に対してそのエリアに対応した操作を行うことにより、設定エリアの変更を行うことができる。
【0021】
請求項4の発明によれば、各携帯型端末を保有する各担当管理者は、操作手段を用いて、自分が担当している児童等の管理対象者と自分が現在居るエリアを設定することで、その設定エリアに対する他のエリアの危険度等の情報を切り替えることができ、実際の危険度等の状況に応じた対処が可能となる。
【0022】
請求項5の発明は、請求項2の安全管理システムにおいて、前記携帯型端末は、一斉放送の機能を備え、担当管理者が必要に応じて他の担当管理者に前記管理サーバーを介して一斉連絡可能としたことを特徴としている。
【0023】
この構成によれば、情報を表示するだけでなく、一斉放送ができる機能を有することになり、緊急事態に対応することが可能となる。
【0024】
請求項6の発明の携帯型端末は、管理サーバーからの情報を受信する機能と、該情報を表示する機能とを備え、管理対象者を管理する担当管理者が使用する携帯型端末であって、該端末ごとに前記管理サーバーが保有している管理対象者の数及び危険度の情報を前記管理サーバーから受信し提示することが可能である。
【0025】
この発明の構成によれば、携帯型端末は、管理サーバーから電波信号にて送信される、端末ごとの情報を受信し、この端末の担当管理者である先生に該情報を提示する機能を有することができる。情報とは、各担当管理者が保有する携帯型端末ごとの管理対象者の人数及び危険度の情報である。
【0026】
【発明の実施の形態】
発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明の一実施の形態の安全管理システムの構成を示すブロック図である。本実施の形態では、施設として保育園の例を示している。
【0027】
図1に示す安全管理システムは、施設内の少なくとも1つのエリアに配置したアンテナなどの検知手段で児童の位置及び数を検知し、人数の確認を行うための人数確認システムと、子供達の声に遮られることなく担当管理者間の通話が可能で、担当管理者間での一斉連絡を可能とするための担当管理者間の連絡システムと、施設の出入口で、保護者を通過させ、不審者を通過させないための出入口の入退出管理システムと、を有して構成されている。
【0028】
安全管理システムは、管理対象者1である少なくとも1人の児童一人一人に装着可能な発信手段2である発信器と、管理対象者1が施設内の特定のエリア及びそれ以外の隔壁エリアにいることを検知するための検知手段3であるアンテナと、検知手段3からの検知情報を基に、管理対象者1の存在位置を把握し、管理対象者1の数及び危険度を判定する管理サーバー4である無線通信式サーバーと、管理サーバー4からの情報を受信する機能と、該情報を表示する機能と、音声入出力機能と、現在居るエリアを設定したり、人数の変更を手動入力するための操作機能と、LEDなどの色光発生機能と、他の担当管理者である保育士に管理サーバー4を介して一斉連絡するための一斉放送機能とを備えた担当管理者(保育士)用の携帯型端末であって、該端末ごとに管理サーバー4が保有している管理対象者1の数及び危険度の情報を管理サーバー4から受信し、担当管理者である保育士(図示せず)に提示することが可能な携帯型端末5と、施設の出入口に設けられ、ICカードなどで構成される入退出カード7による個人情報を用いて電子錠を開錠可能であり、入退出時に保護者(及び児童)の入退出情報を送出する入退出管理装置6と、を具備している。
【0029】
発信手段2である発信器としては、児童の衣服に装着出来る構造の例えば名札型の発信器を使用する。
【0030】
検知手段3であるアンテナは、施設内のクラス分けした複数の保育室、遊戯室、園庭、トイレなどの各エリア(図示せず)にそれぞれ少なくとも1つを配置する。
【0031】
管理サーバー4である無線通信式サーバーは、CPU,メモリ,ハードディスク及びハードディスク内に記憶した情報を送受信する装置を少なくとも有したサーバー本体4aと、液晶ディスプレイ等の表示装置4bと、キーボード等の入力装置4cと、を具備している。管理サーバー4は、通常、施設の管理責任者である園長の部屋などに配置される。
【0032】
携帯型端末5は、管理サーバー4から電波で送信される端末ごとの情報信号を受信し、この端末の担当管理者である保育士に該情報を提示する機能を有している。そして、各クラスを担当する各担当責任者である保育士が絶えず持ち運びできるように携帯型端末5の一部に例えば孔が開けられており、ここに紐を通して首から下げることができるようにしてある。
【0033】
入退出管理装置6は、施設の出入口に設けられて、例えばICチッブなど個人情報がはいったカードによって開錠する電子錠と、そのカード情報を管理サーバー4に送信する機能と、カードでの開錠時の個人情報を基に、入退出の情報を送出する機能と、を有している。入退出管理装置6については、登園用の管理装置と、降園用の管理装置をそれぞれ設けても良いし、1つの管理装置で登降園を管理できる構成としても良い。
【0034】
なお、本実施の形態における発信手段2,検知手段3,サーバー4,端末5,管理装置6の各通信手段は全て無線方式を用いているが、本発明ではこれに限定されることなく、例えば検知手段3とサーバー4間を有線にするなど各装置間の通信を行うのに有線方式を適宜用いもよい。
【0035】
図1の構成によれば、管理サーバー4は、管理対象者1に装着した発信手段2からの個別の発信信号を、施設内の各エリアに配したアンテナなどの検知手段3で検知することで、管理対象者1の存在位置を把握し、その位置情報から管理対象者1の人数及び危険度を判定する。そして、管理サーバー4は、各担当管理者が保有する携帯型端末5ごとに管理対象者1の数及び危険度の情報を送信し、各携帯型端末5の各担当管理者に該情報を提示することができる。また、子供達の声に遮られることなく担当管理者間で通話が可能で、緊急時に備えて他の担当管理者に対する一斉連絡が可能である。さらに、施設の出入口で、保護者を通過させて、不審者を通過させないための入退出管理を行え、児童の誘拐等を防止することが可能である。
【0036】
図2は安全管理システムの設置例(施設内)を示す図である。
図2で、施設10内には、保育室A,B,C、廊下エリアD、遊戯室E、トイレ(W.Cと略記)F、園庭G、給食室H、園長室I、出入口付近のエリアJ等があり、外部へ通じる出入口(又は門)11を有している。各担当管理者である各保育士(図示せず)が担当する主たるエリアである保育室A,B,Cには、検知手段である室内アンテナ3a,3b,3cと各担当管理者である保育士が使用する携帯型端末5a,5b,5cがある。例えば、携帯型端末5aは、保育室Aに存在すべき(すなわち部屋Aを担当する保育士が知るべき)児童の数及び危険度を示す情報が、園長室Iの管理サーバー4から送信されてきて、端末5aの表示部に表示されるようになっている。同様に、携帯型端末5b,5cには、保育室B,Cに存在すべき(すなわち部屋B,Cを担当する各保育士が知るべき)児童の数及び危険度を示す情報が、園長室Iの管理サーバー4から送信されてきて、端末5b,5cの各表示部に表示されるようになっている。
【0037】
また、トイレF、園庭Gなどの死角の多い場所(すなわち危険度の高いと考えられる場所)には、追加の検知手段であるアンテナ3f,3gが配置されている。園庭Gのように植込み等があり広く死角の多い場所には、アンテナ3gが複数配置されている。
園長室Iには管理サーバー4が配置され、出入口11には入退出管理装置6が配置されている。
【0038】
図3は図2の配置における人数確認システムの概要(施設内)を示す図である。
【0039】
図3(a)に示すように、発信手段2は例えば名札バッチ形発信器で構成されて、管理対象者1である児童の衣服に装着されている。そして、図3(b)に示すように、管理サーバー4が、例えば部屋Aの室内アンテナ3aを介して部屋Aに居るべき所定数(今日、登園している担当人数)の児童がそれぞれ身に付けている複数(図では4つ)の名札バッチ形発信器2と交信し、4つの発信器2からそれぞれ出力される固有の認識情報を持った発信信号を受信することで、施設10内のエリアAにおける児童の数、並びに別のエリア(例えばエリアE(及びD),F,G)のアンテナで検知される児童数を、担当の保育士20が所持した携帯形端末5aの表示部に提示することができる。これにより、担当の保育士20は、施設10内における担当児童の位置及び数、並びに、危険エリアに居る児童及びその数(すなわち危険度)を知ることができる。
【0040】
図4〜図9は図2の配置における施設内の人数確認の例を説明する図である。図4の例は、保育士20の担当エリアが保育室Aの場合において、担当エリアAに担当児童が全員いる時の、施設10内の担当児童の人数確認を説明するものである。
【0041】
図4(a)に示すように、携帯形端末5(ここでは5a)は正面形状が略卵形を有しており、幅広部分の円形部51には長方形状の表示部52が設けられ、その下方の幅狭になる部分には操作手段53を構成する3つの押圧式の操作ボタン53e,53f,53gが設けられ、さらにその下方には音声入力用のマイク54が設けられており、最も下方の凸形状の先端部分には端末5aを首に下げるための紐(図示せず)を通す孔55が形成されている。さらに、上記円形部51の下方部分には音出力部56が設けられ、端末5の(図示せず)上方の先端部分には児童が存在するエリアの危険度に応じて異なって色光を発生するための発光部57が設けられている。なお、携帯型端末5の背面には、管理サーバー4を介して実施される、後述する一斉放送或いは一斉連絡と呼ばれる緊急連絡の音声を出力するためのスピーカが設けられており、端末5の下方の幅狭になる部分の外周辺部分に形成されている複数個の円形の小突起58は、担当の保育士が端末5を手で保持した場合の滑り止めとなるものである。
【0042】
次に図4(a)の表示部52の表示内容を、図4(b)に示す施設10内での児童の存在すべきエリアAと他の主なエリアE(及びD),F,Gとの対応の上で説明する。
【0043】
図4(b)に示すように、保育室Aに8人の児童1が担当の保育士20と共に存在しているとする。すなわち、エリアA内に担当児童1が全員いる状態となっている。このとき、携帯型端末5aは特に変化しない。
【0044】
表示部52の中央部分52bには、エリアAにおいて携帯型端末5aが本来担当すべき児童数(今日、登園してきている担当児童数)について、(保育室Aに存在している児童数)/(保育室Aに所属している登園児童数)の形式で、すなわち、8/8 として表示されている。
【0045】
表示部52の上部52aには、本来存在すべきエリアAとは別のエリアE(及びD),F,G(危険度はE(及びD)<F<Gの順に高くなっている)に対応したマーク○,□,△が表示されており、各マーク○,□,△の次にそれぞれのエリアE,F,Gにそれぞれ存在する児童の人数が表示可能となっている。エリアA内に担当児童が全員いるので、マーク○,□,△の後の表示人数はいずれも0となっている。に
表示部52の下部52cには、表示部52の上部52aの表示人数の変化に応じて、管理サーバー4からのコメントが表示されるようになっている。エリアA内に担当児童が全員いるので、「現在、エリアから出ている人はいません。」と表示されている。
【0046】
図5の例は、保育士20の担当エリアが保育室Aの場合において、担当エリアA外に担当児童が出ている時の、施設10内の担当児童の人数確認を説明するものである。
【0047】
図5(a)の表示部52の表示内容を、図5(b)に示す施設10内での児童の存在すべきエリアAと他の主なエリアE(及びD),F,Gとの対応の上で説明する。
【0048】
図5(b)に示すように、保育室Aに7人の担当児童1がおり、保育室Aの外に担当児童1が1人出ているが、それほど危険ではない安全地域Dに居り、この児童は遊戯室Eと同じアンテナ3eで検知され、これが管理サーバー4を介して携帯型端末5aに知らされる。携帯型端末5aでは、その発光部57の緑色LEDが点滅し、かつ音出力部56から小さい音のアラーム「ピッッッピッッッピ…」が鳴り、保育室Aの担当保育士20に保育室Aの外に児童が出たことを知らせる。
【0049】
表示部52の中央部分52bには、(保育室Aに存在している児童数)/(保育室Aに所属している登園児童数)の形式で、すなわち、7/8 として表示されている。
【0050】
表示部52の上部52aには、エリアDに担当児童が1人いるので、マーク○の後の表示人数は1となっており、マーク□,△の後の表示人数はいずれも0となっている。
【0051】
表示部52の下部52cには、管理サーバー4からのコメントとして、「注意!X君がエリア外に出ています。」と表示されている。
【0052】
図6の例は、保育士20の担当エリアが保育室Aの場合において、担当児童がトイレに入って一定時間過ぎた時の、施設10内の担当児童の人数確認を説明するものである。
【0053】
図6(a)の表示部52の表示内容を、図6(b)に示す施設10内での児童の存在すべきエリアAと他の主なエリアE(及びD),F,Gとの対応の上で説明する。
【0054】
図6(b)に示すように、保育室Aに6人の担当児童1がおり、保育室Aの外に担当児童1が2人出ており、そのうちの1人はエリアDに居り、もう1人はトイレFに居る。トイレFは、遮蔽されたエリアであるため、管理サーバー4にはエリアE(及びD)に比べて多少危険度の高いエリアであるとして登録されている。トイレFに居る担当児童1は、アンテナ3fで検知され、これが管理サーバー4を介して携帯型端末5aに知らされる。そして、担当児童がトイレFに入って一定時間が過ぎた場合、携帯型端末5aでは、その発光部57のアンバー色LEDが点滅し、かつ音出力部56から連続したアラーム「ピッピッピ…」が鳴り、保育室Aの担当保育士20にトイレFに一定時間以上、担当児童が居ることを色光と音声とで注意を促す。また、下記のように表示によっても知らせている。
【0055】
表示部52の中央部分52bには、(保育室Aに存在している児童数)/(保育室Aに所属している登園児童数)の形式で、すなわち、6/8 として表示されている。
【0056】
表示部52の上部52aには、エリアDに担当児童が1人いるので、マーク○の後の表示人数は1、またエリアFに担当児童が1人いるので、マーク□の後の表示人数は1、マーク△の後の表示人数は0となっている。
【0057】
表示部52の下部52cには、管理サーバー4からのコメントとして、「注意!X君が長時間トイレにいます。」と表示される。
【0058】
図7の例は、保育士20の担当エリアが保育室Aの場合において、担当児童が園庭に出た時の、施設10内の担当児童の人数確認を説明するものである。
【0059】
図7(a)の表示部52の表示内容を、図7(b)に示す施設10内での児童の存在すべきエリアAと他の主なエリアE(及びD),F,Gとの対応の上で説明する。
【0060】
図7(b)に示すように、保育室Aに6人の担当児童1がおり、保育室Aの外に担当児童1が2人出ており、そのうちの1人はエリアDに居り、もう1人は園庭Gに出ている。園庭Gは、目の届きにくいエリアであるため、管理サーバー4にはエリアE(及びD)やエリアFに比べて最も危険度の高いエリアであるとして登録されている。園庭Gに居る担当児童1は、アンテナ3gで検知され、これが管理サーバー4を介して携帯型端末5aに知らされる。携帯型端末5aでは、その発光部57の赤色LEDが点滅し、かつ音出力部56から連続したアラーム「ピピッピピッ…」が鳴り、保育室Aの担当保育士20に園庭Gに、担当児童が居ることを色光と音声とで警告する。また、下記のように表示によっても知らせている。
【0061】
表示部52の中央部分52bには、(保育室Aに存在している児童数)/(保育室Aに所属している登園児童数)の形式で、すなわち、6/8 として表示されている。
【0062】
表示部52の上部52aには、エリアDに担当児童が1人いるので、マーク○の後の表示人数は1、またエリアGに担当児童が1人いるので、マーク△の後の表示人数は1、マーク□の後の表示人数は0となっている。
【0063】
表示部52の下部52cには、管理サーバー4からのコメントとして、「注意!Yちゃんが▲エリアに出ています。」と表示される。
【0064】
なお、図4〜図7で述べた危険度の順G>F>E(及びD)は、保育士20が担当する児童と共に保育室Aに居る場合であって、保育室Aに児童全員が居る状態から見て、園庭Gが最も危険度が高く、次にトイレFが危険度が高いとして管理サーバー4に登録されている場合の説明である。従って、保育士20が担当する児童と共に他のエリア、例えば園庭Gに保育士20とども全員移動して保育士20の管理の下で遊んでいる場合は、園庭Gは園庭Gに居る担当児童にとっては危険度の少ないエリアであるということができる。これについて後述する。
【0065】
図8の例は、保育士20とその担当児童全員が、本来居るべきエリアである保育室Aから遊戯室Eに移動した場合における、施設10内の担当児童の人数確認を説明するものである。
【0066】
図8(a)の表示部52の表示内容を、図8(b)に示す施設10内での児童の移動したエリアEと他の主なエリアF,Gとの対応の上で説明する。なお、図8(a),(b)上のマーク○,△,□はそれぞれエリアE,G,Fに対応している。
【0067】
図8(b)に示すように、エリアAからエリアEに移動する場合は、保育士20は自分の所持している携帯型端末5aの操作ボタン53eを押下することで、設定エリアをエリアEに変更できる。すなわち、操作ボタン53eを押下することにより、自分達の居場所が管理サーバー4に報告される。従って、エリア変更後は、保育士20の担当児童は、エリアE(及びD)にいる児童はアンテナ3eにて検知され、管理サーバー4では設定エリア内に居るとして認識する。エリアE(及びD)外に出た児童は、管理サーバー4では設定エリア外に居るとして認識される。エリアF,Gに行った児童はそれぞれアンテナ3f,3gにて検知されることはこれまでと同様である。
【0068】
図8(b)のように、保育士20及びその担当児童8人がエリアEに居る状態では、図8(a)に示すように携帯型端末5aの表示部52の中央部分52bには、(遊戯室Eに存在している児童数)/(保育室Aに所属している登園児童数)の形式で、すなわち、8/8 として表示されている。
【0069】
表示部52の上部52aには、エリアEに担当児童全員がいるので、マーク○の後の表示人数が8、他のエリアF,Gには担当児童がいないので、マーク□,△の後の表示人数は0となっている。
【0070】
表示部52の下部52cには、管理サーバー4からのコメントとして、「現在、エリアから出ている人はいません。」と表示される。
【0071】
なお、設定エリアがEの場合には、エリアEが本来、危険度の低い領域であるため、管理サーバー4による危険度の順位は前述と同様にG>F>E(及びD)のままである。
【0072】
図9の例は、図8の状態から、保育士20とその担当児童全員が、遊戯室Eから園庭Gに移動した場合における、施設10内の担当児童の人数確認を説明するものである。
【0073】
図9(a)の表示部52の表示内容を、図9(b)に示す施設10内での児童の移動したエリアGと他の主なエリアE(及びD),Fとの対応の上で説明する。なお、図9(a),(b)上のマーク○,△,□はそれぞれエリアE,G,Fに対応している。
【0074】
図9(b)に示すように、エリアEからエリアGに移動する場合は、保育士20は自分の所持している携帯型端末5aの操作ボタン53gを押下することで、設定エリアをエリアGに変更できる。すなわち、操作ボタン53gを押下することにより、自分達の居場所が管理サーバー4に報告される。従って、エリア変更後は、保育士20の担当児童は、エリアGにいる児童はアンテナ3gにて検知され、管理サーバー4では設定エリア内に居るとして認識する。エリアG外に出た児童は、管理サーバー4では設定エリア外に居るとして認識される。エリアE(及びD),Fに行った児童はそれぞれアンテナ3e,3fにて検知されることはこれまでと同様である。
【0075】
図9(b)のように、保育士20及びその担当児童8人がエリアGに居る状態では、図9(a)に示すように携帯型端末5aの表示部52の中央部分52bには、(園庭Gに存在している児童数)/(保育室Aに所属している登園児童数)の形式で、すなわち、8/8 として表示されている。
【0076】
表示部52の上部52aには、エリアGに担当児童全員がいるので、マーク△の後の表示人数が8、他のエリアE(及びD),Fには担当児童がいないので、マーク○,□の後の表示人数は0となっている。
【0077】
表示部52の下部52cには、管理サーバー4からのコメントとして、「現在、エリアから出ている人はいません。」と表示される。
【0078】
なお、設定エリアがGの場合には、エリアGは本来、危険度の最も高い領域であるが、担当管理者たる保育士20が1人(乃至2人)いれば、危険区域ではなくなるので、管理サーバー4による危険度の順位は、例えばF>E(及びD)>Gとされる。このように危険度の領域順位が変わっても、危険エリアに担当児童が出た場合における、携帯型端末5aの発光部57からの色光の色や、音出力部56からのアラーム音は、危険度の大きさに応じたものとなる。
【0079】
通常、赤色LED点滅(及びアラーム音「ピピッピピッ…」)が危険度が最も高い場合であり、アンバーLED点滅(及びアラーム音「ピッピッ…」)が危険度が次の場合、緑色LED点滅(及びアラーム音「ピッッッピッッッピ…」)が危険度が最も少ない場合である。
【0080】
図10は施設内での保育士間の連絡の例を示す図である。
図10では、施設10内での保育士間の連絡をとれる通信機能を説明している。携帯型端末は、管理サーバー4に対して情報を送受信する機能と、該情報を表示部52に表示する機能と、音声入力部54による音声入力機能と、音声出力部(端末背面側のスピーカ)による音声出力機能とを備えている。
【0081】
担当管理者である保育士20が所持している携帯型端末5(5a〜5cのいずれでもよい)は、通信機能として一斉放送の機能を備えており、保育士20が必要に応じて他の保育士に連絡したい場合は、端末5の操作ボタンを操作することで一斉放送が可能となり、管理サーバー4を介して他の保育士の携帯型端末5に対して一斉連絡することができる。
【0082】
このような、一斉連絡を必要とする場合は、図10に示されるように、子供1の怪我の応急処置、破損した物の掃除などの緊急を要する事態が発生した場合である。
【0083】
例えば、緊急連絡を必要とする保育士20は、携帯型端末5aの操作ボタン53gを連続的に2回に押下(クリック)すると、一斉放送が可能状態となると共に管理サーバー4のサーバー本体4aにその旨の通知がなされる。保育士20が音声入力部54のマイクに向って緊急事態を告げると、その音声がサーバー本体4aで受信され、該サーバー本体4aはその受信信号に対して増幅等の処理を行って、他の携帯型端末5b,5cに再送信する。例えば他の携帯型端末5cからは、前記の連絡を発した保育士20の声が端末背面側のスピーカから拡声されて出力され、携帯型端末5cの保育士に連絡することができる。これにより、緊急連絡事項が各保育士の各携帯型端末に直接届けることができるため、従来のように肉声のみで連絡する場合のように、子供の声にかき消されて連絡が不行き届きになることもなく、緊急事態に対して保育士同士の連携を速やかに図ることができる。
【0084】
なお、一斉放送の機能は、例えばトランシーバの機能であると相手を特定する機能が必要になるが、保育施設の場合には危険だとか、誰かお迎えに来たとか、などを一斉放送的に連絡して全ての保育士に伝えることが好ましい。つまり、緊急事態に対応できることと、相手を特定することなく素早く連絡できるようにするという意味で、一斉放送を採用している。
【0085】
そして、管理サーバー4のサーバー本体4aに通知された緊急事態の発生は、サーバー表示部4bの画面上に緊急通知として表示することもできる。これにより、園長室Iに置かれた管理サーバー4にて、施設10の責任者たる園長にも事態発生を通知できる一方、サーバー4側に配置したスピーカにて保育士20からの一斉放送内容を知ることも可能である。
【0086】
また、携帯型端末5aの特定のボタン例えば操作ボタン53fを連続的に2回押下(クリック)することにより、管理サーバー4のサーバー本体4aを介して他の携帯型端末5b,5cに対して即座に緊急事態発生の注意を促すための警報及び表示をすることもできる。このとき、警報は、例えば携帯型端末5cの音出力部56から「ピピピピ…」といったアラーム音を発生させ、同時に表示は、表示部52に「緊急事態!」のような文字を大きく表示させるようにする。
【0087】
図11は登降園及び入退出管理のシステム概要を示す図である。
図11(a)では、施設10の出入口11での登降園簿の機能と、防犯面からの入退出管理の機能を携帯型端末との関係で説明するものである。図11(b)は、児童が施設内から退出する時の携帯型端末5aの表示部における表示例を拡大して示している。
【0088】
登降園に関しては、入退出管理装置6は、施設10の出入口11に例えばICチッブなど個人情報がはいった入退出カード7によって開錠する電子錠(図示せず)と、そのカード情報を管理サーバー4に送信する機能と、入退出カード7での開錠時の個人情報を基に、入退園管理をする機能とを有している。
【0089】
入退出管理装置6の操作盤は、入退出カード7の読取部51と、暗証番号等を入力するためのテンキー入力部62と、非常用の呼出ボタン63と、呼び出した際に入出場者とサーバー側管理者とで音声を入出力するための音声入出力部64など、を備えている。
【0090】
園児1に発信器2を付けているが、その発信器2の発信信号にはID情報が入るようにしておいて、そのID情報とリンクした保護者用の入退出カード7を用意する。この入退出カード7を保護者30に持たせ、保護者30が出入口11を入出する際に、入退出カード7を入退出管理装置6の読取部61にタッチすることと、テンキー入力部62にて暗証番号を入力することにより、入退出カード情報(ID情報)と暗証番号情報とに基づいて、入退出管理装置6は管理サーバー4の管理データと一致しているが否かを判断し、一致していれば、電子錠を開錠する。同時に、入退出カード情報(ID情報)と暗証番号情報とが入退出管理装置6から電波で、管理サーバー4のサーバー本体4aへ送信され、サーバー本体4aで受信された後、ID情報で識別される登園児童を登降園簿データとして記録する。管理サーバー4では、この登園児童がどの保育士が担当する児童であるかを判別し、担当保育士20の携帯型端末5aへ担当人数の増減を知らせる。これにより、携帯型端末5aでは、現在の担当人数の増減を例えば保育室Aに所属している登園児童数として表示部52に自動的に表示することができる。
【0091】
一方、園児の退園時には、登園時と同様に、保護者30が入退出カード7を入退出管理装置6の読取部61にタッチすることと、テンキー入力部62にて暗証番号を入力することにより、園児の管理データと一致していれば、登園している児童の保護者であるとして電子錠を開錠すると同時に、保護者がお迎えに来ていることを管理サーバー4のサーバー本体4aに知らせる。サーバー本体4aは、保護者がお迎えに来ていることを情報として携帯型端末5aに送信することで、その表示部52には図11(b)に拡大して示すように「X君のお迎えがいらっしゃいました。」という表示がなされる。
【0092】
そして、保護者30が園児と共に退出する際に再び入退出カード7を入退出管理装置6の読取部61にタッチすると、入退出管理装置6は保護者30及びその園児の退出を検出し、その児童のID情報及び退出が管理サーバー4に知らされることで、サーバー本体4aの登降園簿データがその園児の退出を記録すると同時に携帯型端末5aの表示部52に表示されている、(保育室Aに存在している児童数)/(保育室Aに所属している登園児童数)の形式での人数表示を、例えば退出前の8/8から7/7のように変更する。すなわち、携帯型端末5aの管理児童人数の表示が変更される。
【0093】
図11の入退出管理システムでは、送り迎えする保護者(例えば母親)30にICカードによる入退出カードを持たせ、予め保護者(例えば母親)30とその子供である児童1とを関連付けておき、保護者のID情報と入退出の管理情報から、保護者の入退園に伴い、登園児童のカウント総数にフィードバックさせることができる。しかも、出入口11での入退出管理と、各保育士の保持する携帯型端末5aとが、管理サーバー4を介して連動しており、担当児童の入退園管理も自動的かつ効率的に行える。
【0094】
なお、本入退出管理システムでは、入退園管理を自動的に行うほかに、例えば複数の保護者が時間的に同じだった等のために1枚の入退出カードで複数の送り迎えの父兄が施設10内に入ってしまったというようなことが起こる。このような場合など、不測の事態に対処できるようにするため、携帯型端末5には担当保育士20が手動で自分の担当の人数を変更(増減)し、その変更を管理サーバー4に送信する機能を備えている。つまり、担当児童の人数の変更を、別に設けた増減用の操作ボタン(図示せず)の操作(或いは、例えば既存の操作ボタン53eの操作方法を変えることで兼用する)で入力できるようにする。
【0095】
本発明は、以上述べた実施の形態に限るものではなく、本発明の要旨を変えない範囲で実施の形態を適宜変更して実施することができる。
【0096】
例えば、入退出管理システムについて言えば、担当管理者である保育士に入退出カードを利用してもらい、園児の入退出に限らず、保育士の出退勤を管理サーバーに記録すれば、出退勤の管理にも使用することができる。すなわち、安全管理システムにタイムカード機能を具備させることもできる。このように実施の形態以外の種々の機能を盛り込むことが可能である。
【0097】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、児童等の管理対象者に付けた発信手段からの個別の発信信号を、施設内の各エリアに配したアンテナ等の検知手段で検知することで、管理サーバーは管理対象者の存在位置を把握し、その位置情報から管理対象者の人数及び危険度を判定する可能となる。
【0098】
請求項2の発明によれば、児童等の管理対象者に付けた発信手段からの個別の発信信号を、施設内の各エリアに配したアンテナ等の検知手段で検知することで、管理サーバーは管理対象者の存在位置を把握し、その位置情報から管理対象者の人数及び危険度を判定する可能となる。そして、管理サーバーは、各担当管理者が担当する管理対象者の数及び危険度の情報を、各担当管理者の携帯型端末に送信し、各担当管理者に提示することができる。これにより、各担当管理者は自分の担当する児童等の管理対象者の人数把握の手間が省け、本来の保育等の仕事にに集中できる利点がある。
【0099】
請求項3の発明によれば、担当する管理対象者の危険度を、色光の違いや、アラーム音の種類や大小にて示すことが可能となる。
【0100】
請求項4の発明によれば、各携帯型端末を保有する各担当管理者は、操作手段を用いて、自分が担当している児童等の管理対象者と自分が現在居るエリアを設定することで、その設定エリアに対する他のエリアの危険度等の情報を切り替えることができ、実際の危険度等の状況に応じた対処が可能となる。
【0101】
請求項5の発明によれば、情報を表示するだけでなく、一斉放送および一斉連絡ができる機能を有することになり、緊急事態に対応することが可能となる。
【0102】
請求項6の発明によれば、携帯型端末は、管理サーバーから電波信号にて送信される、端末ごとの情報(例えば、各担当管理者が保有する携帯型端末ごとの管理対象者の人数及び危険度の情報)を受信し、この端末の担当管理者である先生に該情報を提示する機能を有することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の安全管理システムの構成を示すブロック図。
【図2】安全管理システムの設置例(施設内)を示す図。
【図3】図2の配置における人数確認システムの概要(施設内)を示す図。
【図4】図2の配置における施設内の人数確認の例を説明する図。
【図5】図2の配置における施設内の人数確認の例を説明する図。
【図6】図2の配置における施設内の人数確認の例を説明する図。
【図7】図2の配置における施設内の人数確認の例を説明する図。
【図8】図2の配置における施設内の人数確認の例を説明する図。
【図9】図2の配置における施設内の人数確認の例を説明する図。
【図10】施設内での保育士間の連絡の例を示す図。
【図11】登降園及び入退出管理のシステム概要を示す図。
【符号の説明】
1…管理対象者(児童)
2…発信手段
3…検知手段
4…管理サーバー
5,5a,5b,5c…携帯型端末
6…入退出管理装置
7…入退出カード
【発明の属する技術分野】
本発明は、保育園などにおける児童に対して人数、入退園などを確認し、園児の安全を図るための安全管理システム及び携帯型端末に開する。
【0002】
【従来の技術】
従来は、保育園、幼稚園などにおける児童の人数把握、入退園管理等は人間の手によって行われることが多かった。
【0003】
従来の安全管理システムとしては、幼児誘拐防止のために、幼児の手首、足首などに、発振器付きのセンサーベルトを装着する一方、例えば医院内の特定エリア(=新生児の居るエリア)の出入口にセンサーを設置し、幼児が特定エリアの出入口を通過したことを検知することにより、監視ステーション(=ナースステーション)に設置された警報盤を鳴らすようにしたシステムがある(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−30877号公報(第1−3頁、図1参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、保育園では、保育士は任務の一つとして常に人数を把握していることが必要であり、登園してきた児童を何の異変もなくそのままの状態で退園させる必要がある。一方、保育士の本来の義務は保育であり常に人数把握を強いられることによって、保育に集中できないなどの問題が発生する。
【0006】
また、出入口の管理に関しても、保育中には気が回らず、ずさんになることも否定できない。さらに、保育中は子供の声に、保育士同士の声もかき消され、連絡も思うようにとれない状況も発生する。
【0007】
一方、特許文献1に記載の安全管理システムでは、監視ステーション内にいる人は、出入口のセンサー検知によって幼児が何らかの理由により特定エリアから連れ出されたことを知り、行動を起こすことができるが、何人が外部から特定エリア内に入っても文献1のシステムでは何も対処できず危険である。また、特許文献1のシステムは、施設内を自分で歩くことができる児童に対して、危険に対処できるシステムとはなっていない。
【0008】
そこで、本発明は、上記の問題に鑑みてなされたもので、保育園などにおける児童に対して人数、入退園などを確認でき、保育士間の緊急の連絡もでき、園児の安全と共に保育士の負担の軽減も図ることができる安全管理システム及び携帯型端末を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明の安全管理システムは、管理対象者に装着可能な発信手段と;施設内の少なくとも1つのエリアの各々に配置されて、前記管理対象者からの個別の発信信号を検知する検知手段と;前記検知手段からの各エリアごとの検知情報を基に、前記管理対象者の存在位置を把握し、前記管理対象者の数及び危険度を判定する管理サーバーと;を具備している。
【0010】
上記の構成で、管理対象者とは、例えば保育園、幼稚園における児童であり、保育士である担当管理者(先生)によって管理される対象となる者を指している。発信手段は、アンテナ等の検知手段が検知可能な発信信号を発信する発信器であり、例えば管理対象者個別の識別信号を含んだ発信信号(電波信号)を出力する発信器で構成される。この発信手段は、例えば名札型の発信器や、手首や足首などにそのまま装着できるベルト型の発信器であることが好ましい。検知手段は発信手段からの発信信号を受信する室内アンテナなどのセンサーであり、施設内などの少なくとも1つのエリアの各々に配置される。施設とは、保育園、幼稚園のほかに、病院の新生児室、老人ホーム、収監施設など、安全などのために管理対象となる収容者を監視する必要がある施設である。従って、小学校、中学校、高校などの青少年の施設をも含めて考えることもできる。少なくとも1つのエリアは、施設内における担当管理者(先生)の担当エリアを少なくとも含んでおり、上記施設におけるエリアのほかに、指定された公園、遊園地などのエリアも含めて考えることができる。危険度とは、施設内のエリアのうち、担当管理者である先生の担当エリアからは目の届かないエリアや、予め危険な場所として指定されているエリアに管理対象者である児童が存在している状態における、施設内の複数のエリアにおける危険度の高低(段階)を示すものである。管理サーバーは、通常、施設内の管理責任者である園長室などに配置され、管理サーバー内には施設全体の全ての児童に関する属性情報がデータベースとして保存されており、児童やお迎え者(肉親)の入退園の管理(例えば、今日、登園している園児の数の把握)を行え、また施設全体のエリア別の識別情報や危険度を示す情報が記録され、危険エリアに園児が居ることを把握することもできる。
【0011】
上記の事柄の説明は、以降の他の請求項の発明についても同様に適用することができる。
【0012】
請求項1の発明によれば、施設内の児童などの管理対象者について、管理サーバーは、管理対象者からの個別の発信信号を、施設内の各エリアに配したアンテナなどの検知手段で検知することで、管理対象者の存在位置を把握し、その位置情報から管理対象者の人数及び危険度を判定することができる。
【0013】
請求項2の発明の安全管理システムは、管理対象者に装着可能な発信手段と;施設内の少なくとも1つのエリアの各々に配置されて、前記管理対象者からの個別の発信信号を検知する検知手段と;前記検知手段からの各エリアごとの検知情報を基に、前記管理対象者の存在位置を把握し、前記管理対象者の数及び危険度を判定し、送信する管理サーバーと;前記管理サーバーから送信される情報を受信する機能と、該情報を表示する機能とを備え、前記管理対象者を管理する担当管理者が使用する携帯型端末であって、該端末ごとに前記管理サーバーが保有している管理対象者の数及び危険度の情報を前記管理サーバーから受信し提示することが可能な携帯型端末と;を具備している。
【0014】
上記の構成で、この場合の管理サーバーには、携帯型端末のアンテナ機能に対して情報を送信するアンテナ機能を有していることが好ましい。携帯型端末は、管理サーバーから電波で送信される端末ごとの情報信号を受信し、この端末の担当管理者である先生に該情報を提示する機能を有している。
【0015】
請求項2の発明によれば、管理サーバーは、管理対象者からの個別の発信信号を、施設内の各エリアに配したアンテナなどの検知手段で検知することで、管理対象者の存在位置を把握し、その位置情報から管理対象者の人数及び危険度を判定する。そして、管理サーバーは、各担当管理者が保有する携帯型端末ごとに管理対象者の数及び危険度の情報を送信し、各携帯型端末の各担当管理者に該情報を提示することができる。
【0016】
請求項3の発明は、請求項2の安全管理システムにおいて、前記携帯型端末は、複数の色光を発生する機能と、音声を発生する機能とを備え、色光の変化と音声情報によって前記管理対象者の危険度を提示することを特徴としている。
【0017】
この構成において、前記複数の色光を発生する機能としては、例えば緑色、アンバー色、赤色のLEDによる発光を可能とし、赤色に近くなるほど危険度が高いことを示すようにし、同時に音声の大小或いは音声「ピッ」の数に応じて危険度が高いことを示すようにする。或いは、音声情報の表現にて管理対象者の数を示すようにしても良い。
【0018】
請求項3の発明によれば、担当する管理対象者の危険度を、色光の違いや、アラーム音の種類や大小にて示すことが可能となる。
【0019】
請求項4の発明は、請求項2の安全管理システムにおいて、前記携帯型端末は、操作手段を備え、その操作によって、エリア別の情報を切り替える機能を有したことを特徴としている。
【0020】
この構成においては、各携帯型端末を保有する各担当管理者は、自分が担当している管理対象者と共に現在自分が居るエリアに応じて、操作手段に対してそのエリアに対応した操作を行うことにより、設定エリアの変更を行うことができる。
【0021】
請求項4の発明によれば、各携帯型端末を保有する各担当管理者は、操作手段を用いて、自分が担当している児童等の管理対象者と自分が現在居るエリアを設定することで、その設定エリアに対する他のエリアの危険度等の情報を切り替えることができ、実際の危険度等の状況に応じた対処が可能となる。
【0022】
請求項5の発明は、請求項2の安全管理システムにおいて、前記携帯型端末は、一斉放送の機能を備え、担当管理者が必要に応じて他の担当管理者に前記管理サーバーを介して一斉連絡可能としたことを特徴としている。
【0023】
この構成によれば、情報を表示するだけでなく、一斉放送ができる機能を有することになり、緊急事態に対応することが可能となる。
【0024】
請求項6の発明の携帯型端末は、管理サーバーからの情報を受信する機能と、該情報を表示する機能とを備え、管理対象者を管理する担当管理者が使用する携帯型端末であって、該端末ごとに前記管理サーバーが保有している管理対象者の数及び危険度の情報を前記管理サーバーから受信し提示することが可能である。
【0025】
この発明の構成によれば、携帯型端末は、管理サーバーから電波信号にて送信される、端末ごとの情報を受信し、この端末の担当管理者である先生に該情報を提示する機能を有することができる。情報とは、各担当管理者が保有する携帯型端末ごとの管理対象者の人数及び危険度の情報である。
【0026】
【発明の実施の形態】
発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明の一実施の形態の安全管理システムの構成を示すブロック図である。本実施の形態では、施設として保育園の例を示している。
【0027】
図1に示す安全管理システムは、施設内の少なくとも1つのエリアに配置したアンテナなどの検知手段で児童の位置及び数を検知し、人数の確認を行うための人数確認システムと、子供達の声に遮られることなく担当管理者間の通話が可能で、担当管理者間での一斉連絡を可能とするための担当管理者間の連絡システムと、施設の出入口で、保護者を通過させ、不審者を通過させないための出入口の入退出管理システムと、を有して構成されている。
【0028】
安全管理システムは、管理対象者1である少なくとも1人の児童一人一人に装着可能な発信手段2である発信器と、管理対象者1が施設内の特定のエリア及びそれ以外の隔壁エリアにいることを検知するための検知手段3であるアンテナと、検知手段3からの検知情報を基に、管理対象者1の存在位置を把握し、管理対象者1の数及び危険度を判定する管理サーバー4である無線通信式サーバーと、管理サーバー4からの情報を受信する機能と、該情報を表示する機能と、音声入出力機能と、現在居るエリアを設定したり、人数の変更を手動入力するための操作機能と、LEDなどの色光発生機能と、他の担当管理者である保育士に管理サーバー4を介して一斉連絡するための一斉放送機能とを備えた担当管理者(保育士)用の携帯型端末であって、該端末ごとに管理サーバー4が保有している管理対象者1の数及び危険度の情報を管理サーバー4から受信し、担当管理者である保育士(図示せず)に提示することが可能な携帯型端末5と、施設の出入口に設けられ、ICカードなどで構成される入退出カード7による個人情報を用いて電子錠を開錠可能であり、入退出時に保護者(及び児童)の入退出情報を送出する入退出管理装置6と、を具備している。
【0029】
発信手段2である発信器としては、児童の衣服に装着出来る構造の例えば名札型の発信器を使用する。
【0030】
検知手段3であるアンテナは、施設内のクラス分けした複数の保育室、遊戯室、園庭、トイレなどの各エリア(図示せず)にそれぞれ少なくとも1つを配置する。
【0031】
管理サーバー4である無線通信式サーバーは、CPU,メモリ,ハードディスク及びハードディスク内に記憶した情報を送受信する装置を少なくとも有したサーバー本体4aと、液晶ディスプレイ等の表示装置4bと、キーボード等の入力装置4cと、を具備している。管理サーバー4は、通常、施設の管理責任者である園長の部屋などに配置される。
【0032】
携帯型端末5は、管理サーバー4から電波で送信される端末ごとの情報信号を受信し、この端末の担当管理者である保育士に該情報を提示する機能を有している。そして、各クラスを担当する各担当責任者である保育士が絶えず持ち運びできるように携帯型端末5の一部に例えば孔が開けられており、ここに紐を通して首から下げることができるようにしてある。
【0033】
入退出管理装置6は、施設の出入口に設けられて、例えばICチッブなど個人情報がはいったカードによって開錠する電子錠と、そのカード情報を管理サーバー4に送信する機能と、カードでの開錠時の個人情報を基に、入退出の情報を送出する機能と、を有している。入退出管理装置6については、登園用の管理装置と、降園用の管理装置をそれぞれ設けても良いし、1つの管理装置で登降園を管理できる構成としても良い。
【0034】
なお、本実施の形態における発信手段2,検知手段3,サーバー4,端末5,管理装置6の各通信手段は全て無線方式を用いているが、本発明ではこれに限定されることなく、例えば検知手段3とサーバー4間を有線にするなど各装置間の通信を行うのに有線方式を適宜用いもよい。
【0035】
図1の構成によれば、管理サーバー4は、管理対象者1に装着した発信手段2からの個別の発信信号を、施設内の各エリアに配したアンテナなどの検知手段3で検知することで、管理対象者1の存在位置を把握し、その位置情報から管理対象者1の人数及び危険度を判定する。そして、管理サーバー4は、各担当管理者が保有する携帯型端末5ごとに管理対象者1の数及び危険度の情報を送信し、各携帯型端末5の各担当管理者に該情報を提示することができる。また、子供達の声に遮られることなく担当管理者間で通話が可能で、緊急時に備えて他の担当管理者に対する一斉連絡が可能である。さらに、施設の出入口で、保護者を通過させて、不審者を通過させないための入退出管理を行え、児童の誘拐等を防止することが可能である。
【0036】
図2は安全管理システムの設置例(施設内)を示す図である。
図2で、施設10内には、保育室A,B,C、廊下エリアD、遊戯室E、トイレ(W.Cと略記)F、園庭G、給食室H、園長室I、出入口付近のエリアJ等があり、外部へ通じる出入口(又は門)11を有している。各担当管理者である各保育士(図示せず)が担当する主たるエリアである保育室A,B,Cには、検知手段である室内アンテナ3a,3b,3cと各担当管理者である保育士が使用する携帯型端末5a,5b,5cがある。例えば、携帯型端末5aは、保育室Aに存在すべき(すなわち部屋Aを担当する保育士が知るべき)児童の数及び危険度を示す情報が、園長室Iの管理サーバー4から送信されてきて、端末5aの表示部に表示されるようになっている。同様に、携帯型端末5b,5cには、保育室B,Cに存在すべき(すなわち部屋B,Cを担当する各保育士が知るべき)児童の数及び危険度を示す情報が、園長室Iの管理サーバー4から送信されてきて、端末5b,5cの各表示部に表示されるようになっている。
【0037】
また、トイレF、園庭Gなどの死角の多い場所(すなわち危険度の高いと考えられる場所)には、追加の検知手段であるアンテナ3f,3gが配置されている。園庭Gのように植込み等があり広く死角の多い場所には、アンテナ3gが複数配置されている。
園長室Iには管理サーバー4が配置され、出入口11には入退出管理装置6が配置されている。
【0038】
図3は図2の配置における人数確認システムの概要(施設内)を示す図である。
【0039】
図3(a)に示すように、発信手段2は例えば名札バッチ形発信器で構成されて、管理対象者1である児童の衣服に装着されている。そして、図3(b)に示すように、管理サーバー4が、例えば部屋Aの室内アンテナ3aを介して部屋Aに居るべき所定数(今日、登園している担当人数)の児童がそれぞれ身に付けている複数(図では4つ)の名札バッチ形発信器2と交信し、4つの発信器2からそれぞれ出力される固有の認識情報を持った発信信号を受信することで、施設10内のエリアAにおける児童の数、並びに別のエリア(例えばエリアE(及びD),F,G)のアンテナで検知される児童数を、担当の保育士20が所持した携帯形端末5aの表示部に提示することができる。これにより、担当の保育士20は、施設10内における担当児童の位置及び数、並びに、危険エリアに居る児童及びその数(すなわち危険度)を知ることができる。
【0040】
図4〜図9は図2の配置における施設内の人数確認の例を説明する図である。図4の例は、保育士20の担当エリアが保育室Aの場合において、担当エリアAに担当児童が全員いる時の、施設10内の担当児童の人数確認を説明するものである。
【0041】
図4(a)に示すように、携帯形端末5(ここでは5a)は正面形状が略卵形を有しており、幅広部分の円形部51には長方形状の表示部52が設けられ、その下方の幅狭になる部分には操作手段53を構成する3つの押圧式の操作ボタン53e,53f,53gが設けられ、さらにその下方には音声入力用のマイク54が設けられており、最も下方の凸形状の先端部分には端末5aを首に下げるための紐(図示せず)を通す孔55が形成されている。さらに、上記円形部51の下方部分には音出力部56が設けられ、端末5の(図示せず)上方の先端部分には児童が存在するエリアの危険度に応じて異なって色光を発生するための発光部57が設けられている。なお、携帯型端末5の背面には、管理サーバー4を介して実施される、後述する一斉放送或いは一斉連絡と呼ばれる緊急連絡の音声を出力するためのスピーカが設けられており、端末5の下方の幅狭になる部分の外周辺部分に形成されている複数個の円形の小突起58は、担当の保育士が端末5を手で保持した場合の滑り止めとなるものである。
【0042】
次に図4(a)の表示部52の表示内容を、図4(b)に示す施設10内での児童の存在すべきエリアAと他の主なエリアE(及びD),F,Gとの対応の上で説明する。
【0043】
図4(b)に示すように、保育室Aに8人の児童1が担当の保育士20と共に存在しているとする。すなわち、エリアA内に担当児童1が全員いる状態となっている。このとき、携帯型端末5aは特に変化しない。
【0044】
表示部52の中央部分52bには、エリアAにおいて携帯型端末5aが本来担当すべき児童数(今日、登園してきている担当児童数)について、(保育室Aに存在している児童数)/(保育室Aに所属している登園児童数)の形式で、すなわち、8/8 として表示されている。
【0045】
表示部52の上部52aには、本来存在すべきエリアAとは別のエリアE(及びD),F,G(危険度はE(及びD)<F<Gの順に高くなっている)に対応したマーク○,□,△が表示されており、各マーク○,□,△の次にそれぞれのエリアE,F,Gにそれぞれ存在する児童の人数が表示可能となっている。エリアA内に担当児童が全員いるので、マーク○,□,△の後の表示人数はいずれも0となっている。に
表示部52の下部52cには、表示部52の上部52aの表示人数の変化に応じて、管理サーバー4からのコメントが表示されるようになっている。エリアA内に担当児童が全員いるので、「現在、エリアから出ている人はいません。」と表示されている。
【0046】
図5の例は、保育士20の担当エリアが保育室Aの場合において、担当エリアA外に担当児童が出ている時の、施設10内の担当児童の人数確認を説明するものである。
【0047】
図5(a)の表示部52の表示内容を、図5(b)に示す施設10内での児童の存在すべきエリアAと他の主なエリアE(及びD),F,Gとの対応の上で説明する。
【0048】
図5(b)に示すように、保育室Aに7人の担当児童1がおり、保育室Aの外に担当児童1が1人出ているが、それほど危険ではない安全地域Dに居り、この児童は遊戯室Eと同じアンテナ3eで検知され、これが管理サーバー4を介して携帯型端末5aに知らされる。携帯型端末5aでは、その発光部57の緑色LEDが点滅し、かつ音出力部56から小さい音のアラーム「ピッッッピッッッピ…」が鳴り、保育室Aの担当保育士20に保育室Aの外に児童が出たことを知らせる。
【0049】
表示部52の中央部分52bには、(保育室Aに存在している児童数)/(保育室Aに所属している登園児童数)の形式で、すなわち、7/8 として表示されている。
【0050】
表示部52の上部52aには、エリアDに担当児童が1人いるので、マーク○の後の表示人数は1となっており、マーク□,△の後の表示人数はいずれも0となっている。
【0051】
表示部52の下部52cには、管理サーバー4からのコメントとして、「注意!X君がエリア外に出ています。」と表示されている。
【0052】
図6の例は、保育士20の担当エリアが保育室Aの場合において、担当児童がトイレに入って一定時間過ぎた時の、施設10内の担当児童の人数確認を説明するものである。
【0053】
図6(a)の表示部52の表示内容を、図6(b)に示す施設10内での児童の存在すべきエリアAと他の主なエリアE(及びD),F,Gとの対応の上で説明する。
【0054】
図6(b)に示すように、保育室Aに6人の担当児童1がおり、保育室Aの外に担当児童1が2人出ており、そのうちの1人はエリアDに居り、もう1人はトイレFに居る。トイレFは、遮蔽されたエリアであるため、管理サーバー4にはエリアE(及びD)に比べて多少危険度の高いエリアであるとして登録されている。トイレFに居る担当児童1は、アンテナ3fで検知され、これが管理サーバー4を介して携帯型端末5aに知らされる。そして、担当児童がトイレFに入って一定時間が過ぎた場合、携帯型端末5aでは、その発光部57のアンバー色LEDが点滅し、かつ音出力部56から連続したアラーム「ピッピッピ…」が鳴り、保育室Aの担当保育士20にトイレFに一定時間以上、担当児童が居ることを色光と音声とで注意を促す。また、下記のように表示によっても知らせている。
【0055】
表示部52の中央部分52bには、(保育室Aに存在している児童数)/(保育室Aに所属している登園児童数)の形式で、すなわち、6/8 として表示されている。
【0056】
表示部52の上部52aには、エリアDに担当児童が1人いるので、マーク○の後の表示人数は1、またエリアFに担当児童が1人いるので、マーク□の後の表示人数は1、マーク△の後の表示人数は0となっている。
【0057】
表示部52の下部52cには、管理サーバー4からのコメントとして、「注意!X君が長時間トイレにいます。」と表示される。
【0058】
図7の例は、保育士20の担当エリアが保育室Aの場合において、担当児童が園庭に出た時の、施設10内の担当児童の人数確認を説明するものである。
【0059】
図7(a)の表示部52の表示内容を、図7(b)に示す施設10内での児童の存在すべきエリアAと他の主なエリアE(及びD),F,Gとの対応の上で説明する。
【0060】
図7(b)に示すように、保育室Aに6人の担当児童1がおり、保育室Aの外に担当児童1が2人出ており、そのうちの1人はエリアDに居り、もう1人は園庭Gに出ている。園庭Gは、目の届きにくいエリアであるため、管理サーバー4にはエリアE(及びD)やエリアFに比べて最も危険度の高いエリアであるとして登録されている。園庭Gに居る担当児童1は、アンテナ3gで検知され、これが管理サーバー4を介して携帯型端末5aに知らされる。携帯型端末5aでは、その発光部57の赤色LEDが点滅し、かつ音出力部56から連続したアラーム「ピピッピピッ…」が鳴り、保育室Aの担当保育士20に園庭Gに、担当児童が居ることを色光と音声とで警告する。また、下記のように表示によっても知らせている。
【0061】
表示部52の中央部分52bには、(保育室Aに存在している児童数)/(保育室Aに所属している登園児童数)の形式で、すなわち、6/8 として表示されている。
【0062】
表示部52の上部52aには、エリアDに担当児童が1人いるので、マーク○の後の表示人数は1、またエリアGに担当児童が1人いるので、マーク△の後の表示人数は1、マーク□の後の表示人数は0となっている。
【0063】
表示部52の下部52cには、管理サーバー4からのコメントとして、「注意!Yちゃんが▲エリアに出ています。」と表示される。
【0064】
なお、図4〜図7で述べた危険度の順G>F>E(及びD)は、保育士20が担当する児童と共に保育室Aに居る場合であって、保育室Aに児童全員が居る状態から見て、園庭Gが最も危険度が高く、次にトイレFが危険度が高いとして管理サーバー4に登録されている場合の説明である。従って、保育士20が担当する児童と共に他のエリア、例えば園庭Gに保育士20とども全員移動して保育士20の管理の下で遊んでいる場合は、園庭Gは園庭Gに居る担当児童にとっては危険度の少ないエリアであるということができる。これについて後述する。
【0065】
図8の例は、保育士20とその担当児童全員が、本来居るべきエリアである保育室Aから遊戯室Eに移動した場合における、施設10内の担当児童の人数確認を説明するものである。
【0066】
図8(a)の表示部52の表示内容を、図8(b)に示す施設10内での児童の移動したエリアEと他の主なエリアF,Gとの対応の上で説明する。なお、図8(a),(b)上のマーク○,△,□はそれぞれエリアE,G,Fに対応している。
【0067】
図8(b)に示すように、エリアAからエリアEに移動する場合は、保育士20は自分の所持している携帯型端末5aの操作ボタン53eを押下することで、設定エリアをエリアEに変更できる。すなわち、操作ボタン53eを押下することにより、自分達の居場所が管理サーバー4に報告される。従って、エリア変更後は、保育士20の担当児童は、エリアE(及びD)にいる児童はアンテナ3eにて検知され、管理サーバー4では設定エリア内に居るとして認識する。エリアE(及びD)外に出た児童は、管理サーバー4では設定エリア外に居るとして認識される。エリアF,Gに行った児童はそれぞれアンテナ3f,3gにて検知されることはこれまでと同様である。
【0068】
図8(b)のように、保育士20及びその担当児童8人がエリアEに居る状態では、図8(a)に示すように携帯型端末5aの表示部52の中央部分52bには、(遊戯室Eに存在している児童数)/(保育室Aに所属している登園児童数)の形式で、すなわち、8/8 として表示されている。
【0069】
表示部52の上部52aには、エリアEに担当児童全員がいるので、マーク○の後の表示人数が8、他のエリアF,Gには担当児童がいないので、マーク□,△の後の表示人数は0となっている。
【0070】
表示部52の下部52cには、管理サーバー4からのコメントとして、「現在、エリアから出ている人はいません。」と表示される。
【0071】
なお、設定エリアがEの場合には、エリアEが本来、危険度の低い領域であるため、管理サーバー4による危険度の順位は前述と同様にG>F>E(及びD)のままである。
【0072】
図9の例は、図8の状態から、保育士20とその担当児童全員が、遊戯室Eから園庭Gに移動した場合における、施設10内の担当児童の人数確認を説明するものである。
【0073】
図9(a)の表示部52の表示内容を、図9(b)に示す施設10内での児童の移動したエリアGと他の主なエリアE(及びD),Fとの対応の上で説明する。なお、図9(a),(b)上のマーク○,△,□はそれぞれエリアE,G,Fに対応している。
【0074】
図9(b)に示すように、エリアEからエリアGに移動する場合は、保育士20は自分の所持している携帯型端末5aの操作ボタン53gを押下することで、設定エリアをエリアGに変更できる。すなわち、操作ボタン53gを押下することにより、自分達の居場所が管理サーバー4に報告される。従って、エリア変更後は、保育士20の担当児童は、エリアGにいる児童はアンテナ3gにて検知され、管理サーバー4では設定エリア内に居るとして認識する。エリアG外に出た児童は、管理サーバー4では設定エリア外に居るとして認識される。エリアE(及びD),Fに行った児童はそれぞれアンテナ3e,3fにて検知されることはこれまでと同様である。
【0075】
図9(b)のように、保育士20及びその担当児童8人がエリアGに居る状態では、図9(a)に示すように携帯型端末5aの表示部52の中央部分52bには、(園庭Gに存在している児童数)/(保育室Aに所属している登園児童数)の形式で、すなわち、8/8 として表示されている。
【0076】
表示部52の上部52aには、エリアGに担当児童全員がいるので、マーク△の後の表示人数が8、他のエリアE(及びD),Fには担当児童がいないので、マーク○,□の後の表示人数は0となっている。
【0077】
表示部52の下部52cには、管理サーバー4からのコメントとして、「現在、エリアから出ている人はいません。」と表示される。
【0078】
なお、設定エリアがGの場合には、エリアGは本来、危険度の最も高い領域であるが、担当管理者たる保育士20が1人(乃至2人)いれば、危険区域ではなくなるので、管理サーバー4による危険度の順位は、例えばF>E(及びD)>Gとされる。このように危険度の領域順位が変わっても、危険エリアに担当児童が出た場合における、携帯型端末5aの発光部57からの色光の色や、音出力部56からのアラーム音は、危険度の大きさに応じたものとなる。
【0079】
通常、赤色LED点滅(及びアラーム音「ピピッピピッ…」)が危険度が最も高い場合であり、アンバーLED点滅(及びアラーム音「ピッピッ…」)が危険度が次の場合、緑色LED点滅(及びアラーム音「ピッッッピッッッピ…」)が危険度が最も少ない場合である。
【0080】
図10は施設内での保育士間の連絡の例を示す図である。
図10では、施設10内での保育士間の連絡をとれる通信機能を説明している。携帯型端末は、管理サーバー4に対して情報を送受信する機能と、該情報を表示部52に表示する機能と、音声入力部54による音声入力機能と、音声出力部(端末背面側のスピーカ)による音声出力機能とを備えている。
【0081】
担当管理者である保育士20が所持している携帯型端末5(5a〜5cのいずれでもよい)は、通信機能として一斉放送の機能を備えており、保育士20が必要に応じて他の保育士に連絡したい場合は、端末5の操作ボタンを操作することで一斉放送が可能となり、管理サーバー4を介して他の保育士の携帯型端末5に対して一斉連絡することができる。
【0082】
このような、一斉連絡を必要とする場合は、図10に示されるように、子供1の怪我の応急処置、破損した物の掃除などの緊急を要する事態が発生した場合である。
【0083】
例えば、緊急連絡を必要とする保育士20は、携帯型端末5aの操作ボタン53gを連続的に2回に押下(クリック)すると、一斉放送が可能状態となると共に管理サーバー4のサーバー本体4aにその旨の通知がなされる。保育士20が音声入力部54のマイクに向って緊急事態を告げると、その音声がサーバー本体4aで受信され、該サーバー本体4aはその受信信号に対して増幅等の処理を行って、他の携帯型端末5b,5cに再送信する。例えば他の携帯型端末5cからは、前記の連絡を発した保育士20の声が端末背面側のスピーカから拡声されて出力され、携帯型端末5cの保育士に連絡することができる。これにより、緊急連絡事項が各保育士の各携帯型端末に直接届けることができるため、従来のように肉声のみで連絡する場合のように、子供の声にかき消されて連絡が不行き届きになることもなく、緊急事態に対して保育士同士の連携を速やかに図ることができる。
【0084】
なお、一斉放送の機能は、例えばトランシーバの機能であると相手を特定する機能が必要になるが、保育施設の場合には危険だとか、誰かお迎えに来たとか、などを一斉放送的に連絡して全ての保育士に伝えることが好ましい。つまり、緊急事態に対応できることと、相手を特定することなく素早く連絡できるようにするという意味で、一斉放送を採用している。
【0085】
そして、管理サーバー4のサーバー本体4aに通知された緊急事態の発生は、サーバー表示部4bの画面上に緊急通知として表示することもできる。これにより、園長室Iに置かれた管理サーバー4にて、施設10の責任者たる園長にも事態発生を通知できる一方、サーバー4側に配置したスピーカにて保育士20からの一斉放送内容を知ることも可能である。
【0086】
また、携帯型端末5aの特定のボタン例えば操作ボタン53fを連続的に2回押下(クリック)することにより、管理サーバー4のサーバー本体4aを介して他の携帯型端末5b,5cに対して即座に緊急事態発生の注意を促すための警報及び表示をすることもできる。このとき、警報は、例えば携帯型端末5cの音出力部56から「ピピピピ…」といったアラーム音を発生させ、同時に表示は、表示部52に「緊急事態!」のような文字を大きく表示させるようにする。
【0087】
図11は登降園及び入退出管理のシステム概要を示す図である。
図11(a)では、施設10の出入口11での登降園簿の機能と、防犯面からの入退出管理の機能を携帯型端末との関係で説明するものである。図11(b)は、児童が施設内から退出する時の携帯型端末5aの表示部における表示例を拡大して示している。
【0088】
登降園に関しては、入退出管理装置6は、施設10の出入口11に例えばICチッブなど個人情報がはいった入退出カード7によって開錠する電子錠(図示せず)と、そのカード情報を管理サーバー4に送信する機能と、入退出カード7での開錠時の個人情報を基に、入退園管理をする機能とを有している。
【0089】
入退出管理装置6の操作盤は、入退出カード7の読取部51と、暗証番号等を入力するためのテンキー入力部62と、非常用の呼出ボタン63と、呼び出した際に入出場者とサーバー側管理者とで音声を入出力するための音声入出力部64など、を備えている。
【0090】
園児1に発信器2を付けているが、その発信器2の発信信号にはID情報が入るようにしておいて、そのID情報とリンクした保護者用の入退出カード7を用意する。この入退出カード7を保護者30に持たせ、保護者30が出入口11を入出する際に、入退出カード7を入退出管理装置6の読取部61にタッチすることと、テンキー入力部62にて暗証番号を入力することにより、入退出カード情報(ID情報)と暗証番号情報とに基づいて、入退出管理装置6は管理サーバー4の管理データと一致しているが否かを判断し、一致していれば、電子錠を開錠する。同時に、入退出カード情報(ID情報)と暗証番号情報とが入退出管理装置6から電波で、管理サーバー4のサーバー本体4aへ送信され、サーバー本体4aで受信された後、ID情報で識別される登園児童を登降園簿データとして記録する。管理サーバー4では、この登園児童がどの保育士が担当する児童であるかを判別し、担当保育士20の携帯型端末5aへ担当人数の増減を知らせる。これにより、携帯型端末5aでは、現在の担当人数の増減を例えば保育室Aに所属している登園児童数として表示部52に自動的に表示することができる。
【0091】
一方、園児の退園時には、登園時と同様に、保護者30が入退出カード7を入退出管理装置6の読取部61にタッチすることと、テンキー入力部62にて暗証番号を入力することにより、園児の管理データと一致していれば、登園している児童の保護者であるとして電子錠を開錠すると同時に、保護者がお迎えに来ていることを管理サーバー4のサーバー本体4aに知らせる。サーバー本体4aは、保護者がお迎えに来ていることを情報として携帯型端末5aに送信することで、その表示部52には図11(b)に拡大して示すように「X君のお迎えがいらっしゃいました。」という表示がなされる。
【0092】
そして、保護者30が園児と共に退出する際に再び入退出カード7を入退出管理装置6の読取部61にタッチすると、入退出管理装置6は保護者30及びその園児の退出を検出し、その児童のID情報及び退出が管理サーバー4に知らされることで、サーバー本体4aの登降園簿データがその園児の退出を記録すると同時に携帯型端末5aの表示部52に表示されている、(保育室Aに存在している児童数)/(保育室Aに所属している登園児童数)の形式での人数表示を、例えば退出前の8/8から7/7のように変更する。すなわち、携帯型端末5aの管理児童人数の表示が変更される。
【0093】
図11の入退出管理システムでは、送り迎えする保護者(例えば母親)30にICカードによる入退出カードを持たせ、予め保護者(例えば母親)30とその子供である児童1とを関連付けておき、保護者のID情報と入退出の管理情報から、保護者の入退園に伴い、登園児童のカウント総数にフィードバックさせることができる。しかも、出入口11での入退出管理と、各保育士の保持する携帯型端末5aとが、管理サーバー4を介して連動しており、担当児童の入退園管理も自動的かつ効率的に行える。
【0094】
なお、本入退出管理システムでは、入退園管理を自動的に行うほかに、例えば複数の保護者が時間的に同じだった等のために1枚の入退出カードで複数の送り迎えの父兄が施設10内に入ってしまったというようなことが起こる。このような場合など、不測の事態に対処できるようにするため、携帯型端末5には担当保育士20が手動で自分の担当の人数を変更(増減)し、その変更を管理サーバー4に送信する機能を備えている。つまり、担当児童の人数の変更を、別に設けた増減用の操作ボタン(図示せず)の操作(或いは、例えば既存の操作ボタン53eの操作方法を変えることで兼用する)で入力できるようにする。
【0095】
本発明は、以上述べた実施の形態に限るものではなく、本発明の要旨を変えない範囲で実施の形態を適宜変更して実施することができる。
【0096】
例えば、入退出管理システムについて言えば、担当管理者である保育士に入退出カードを利用してもらい、園児の入退出に限らず、保育士の出退勤を管理サーバーに記録すれば、出退勤の管理にも使用することができる。すなわち、安全管理システムにタイムカード機能を具備させることもできる。このように実施の形態以外の種々の機能を盛り込むことが可能である。
【0097】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、児童等の管理対象者に付けた発信手段からの個別の発信信号を、施設内の各エリアに配したアンテナ等の検知手段で検知することで、管理サーバーは管理対象者の存在位置を把握し、その位置情報から管理対象者の人数及び危険度を判定する可能となる。
【0098】
請求項2の発明によれば、児童等の管理対象者に付けた発信手段からの個別の発信信号を、施設内の各エリアに配したアンテナ等の検知手段で検知することで、管理サーバーは管理対象者の存在位置を把握し、その位置情報から管理対象者の人数及び危険度を判定する可能となる。そして、管理サーバーは、各担当管理者が担当する管理対象者の数及び危険度の情報を、各担当管理者の携帯型端末に送信し、各担当管理者に提示することができる。これにより、各担当管理者は自分の担当する児童等の管理対象者の人数把握の手間が省け、本来の保育等の仕事にに集中できる利点がある。
【0099】
請求項3の発明によれば、担当する管理対象者の危険度を、色光の違いや、アラーム音の種類や大小にて示すことが可能となる。
【0100】
請求項4の発明によれば、各携帯型端末を保有する各担当管理者は、操作手段を用いて、自分が担当している児童等の管理対象者と自分が現在居るエリアを設定することで、その設定エリアに対する他のエリアの危険度等の情報を切り替えることができ、実際の危険度等の状況に応じた対処が可能となる。
【0101】
請求項5の発明によれば、情報を表示するだけでなく、一斉放送および一斉連絡ができる機能を有することになり、緊急事態に対応することが可能となる。
【0102】
請求項6の発明によれば、携帯型端末は、管理サーバーから電波信号にて送信される、端末ごとの情報(例えば、各担当管理者が保有する携帯型端末ごとの管理対象者の人数及び危険度の情報)を受信し、この端末の担当管理者である先生に該情報を提示する機能を有することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の安全管理システムの構成を示すブロック図。
【図2】安全管理システムの設置例(施設内)を示す図。
【図3】図2の配置における人数確認システムの概要(施設内)を示す図。
【図4】図2の配置における施設内の人数確認の例を説明する図。
【図5】図2の配置における施設内の人数確認の例を説明する図。
【図6】図2の配置における施設内の人数確認の例を説明する図。
【図7】図2の配置における施設内の人数確認の例を説明する図。
【図8】図2の配置における施設内の人数確認の例を説明する図。
【図9】図2の配置における施設内の人数確認の例を説明する図。
【図10】施設内での保育士間の連絡の例を示す図。
【図11】登降園及び入退出管理のシステム概要を示す図。
【符号の説明】
1…管理対象者(児童)
2…発信手段
3…検知手段
4…管理サーバー
5,5a,5b,5c…携帯型端末
6…入退出管理装置
7…入退出カード
Claims (6)
- 管理対象者に装着可能な発信手段と;
施設内の少なくとも1つのエリアの各々に配置されて、前記管理対象者からの個別の発信信号を検知する検知手段と;
前記検知手段からの各エリアごとの検知情報を基に、前記管理対象者の存在位置を把握し、前記管理対象者の数及び危険度を判定する管理サーバーと;
を具備したことを特徴とする安全管理システム。 - 管理対象者に装着可能な発信手段と;
施設内の少なくとも1つのエリアの各々に配置されて、前記管理対象者からの個別の発信信号を検知する検知手段と;
前記検知手段からの各エリアごとの検知情報を基に、前記管理対象者の存在位置を把握し、前記管理対象者の数及び危険度を判定し、送信する管理サーバーと;
前記管理サーバーから送信される情報を受信する機能と、該情報を表示する機能とを備え、前記管理対象者を管理する担当管理者が使用する携帯型端末であって、該端末ごとに前記管理サーバーが保有している管理対象者の数及び危険度の情報を前記管理サーバーから受信し提示することが可能な携帯型端末と;
を具備したことを特徴とする安全管理システム。 - 前記携帯型端末は、複数の色光を発生する機能と、音声を発生する機能とを備え、色光の変化と音声情報によって前記管理対象者の危険度を提示することを特徴とする請求項2記載の安全管理システム。
- 前記携帯型端末は、操作手段を備え、その操作によって、エリア別の情報を切り替える機能を有したことを特徴とする請求項2記載の安全管理システム。
- 前記携帯型端末は、一斉放送の機能を備え、担当管理者が必要に応じて他の担当管理者に前記管理サーバーを介して一斉連絡可能としたことを特徴とする請求項2記載の安全管理システム。
- 管理サーバーからの情報を受信する機能と、該情報を表示する機能とを備え、管理対象者を管理する担当管理者が使用する携帯型端末であって、該端末ごとに前記管理サーバーが保有している管理対象者の数及び危険度の情報を前記管理サーバーから受信し提示することが可能な携帯型端末。
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