JP4435910B2 - カチオン電着塗料組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ハジキ発生がなく、平滑性、隣接塗膜との密着性、耐チッピング性のすぐれた塗膜を形成するカチオン電着塗料組成物に関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】
カチオン電着塗料は、つきまわり性及び防食性などがすぐれているので、自動車車体の下塗り塗料に多く使用されている。そして、防錆性、塗面のはじき防止などのために、タルクやシリカなどのりん片状顔料や溶解性パラメ−タ−値(SP値)の低いビニル樹脂などを添加したり、基体エポキシ樹脂の末端に親水性可塑化成分を付加することが行われている。
【0003】
しかしながら、りん片状顔料を添加したり、エポキシ樹脂に親水性可塑化成分を付加すると塗膜の防食性、耐衝撃性、耐チッピング性、塗面の平滑性などが低下し、また、低SP値のビニル樹脂を添加すると隣接する中塗り塗膜や上塗り塗膜との付着性が低下するという欠陥を有している。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は上記の欠陥を解消し、つきまわり性及び防食性などを低下させることなく、塗面にはじきが発生せず、耐衝撃性、耐チッピング性、他の塗膜との付着性のすぐれた塗膜を形成する新規なカチオン電着塗料組成物に関する。
すなわち、本発明は、(A)ビスフェノ−ル型エポキシ樹脂の水酸基に環状エステル化合物を反応させてなる樹脂、(B)溶解性パラメ−タ値が9.6未満のビニル樹脂、(C)溶解性パラメ−タ値が9.6未満のポリアルキレングリコ−ル及び(D)平均粒径が0.5μm以下に調整してなる顔料成分を含有することを特徴とするカチオン電着塗料組成物に関する。
【0005】
以下に、本発明のカチオン電着塗料組成物について詳細に説明する。
【0006】
(A)成分:ビスフェノ−ル型エポキシ樹脂の水酸基に環状エステル化合物を反応させてなる樹脂
ビスフェノ−ル型エポキシ樹脂は、1分子中に水酸基とエポキ基とを併存しており、具体的には、1分子あたり、水酸基は平均0.5個以上、特に0.8〜2個、エポキシ基は2個以上、特に2個有していることが好ましい。また、この数平均分子量は約400〜約1000、特に約450〜約700が好ましい。
【0007】
かかるエポキシ樹脂として、例えば、ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2,2−プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1−エタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)−メタン、4,4´−ジヒドロキシジフェニルスルホン、フェノ−ルノボラックやクレゾ−ルノボラック等のポリフェノ−ルのグリシジルエ−テル及びその重合体などがあげられる。
【0008】
環状エステル化合物として、例えば、δ−バレロラクトン、ε−カプロラクトン、ζ−エナラクトン、η−カプリロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−カプロラクトン、ε−エナラクトン、ξ−カプリロラクトンなどがあげられる。
【0009】
ビスフェノ−ル型エポキシ樹脂の水酸基に環状エステルを開環エステル化反応せしめることによって、(A)成分が得られる。この(A)成分の数平均分子量は約1000〜約7000の範囲内が好ましい。
【0010】
この付加反応は既知の方法で行なうことができ、反応を促進させるための触媒として、テトラブトキシチタン、テトラプロポキシチタンなどのチタン化合物、オクチル酸スズ、ジブチルスズオキシド、ジブチルスズラウレ−トなどの有機スズ化合物、塩化第1スズなどが使用でき、100℃〜250℃で1〜15時間加熱することによって行なうことができる。
【0011】
この付加反応によって、エポキシ樹脂に、環状エステル化合物の開環に基づく反応性のすぐれた第1級水酸基を有する可塑化能の大きな側鎖が導入されるので、形成される塗膜の防食性、接着性、耐衝撃性、耐チッピング性、仕上り性などを改良することができたと推測している。
【0012】
環状エステル化合物の使用量は、得られる(A)成分中の含有率が5〜40重量%、特に10〜35重量%になるよう調整することが好ましい。
【0013】
かくして得られる(A)成分のエポキシ基にアミノ化合物を反応せしめたのち、酸で中和してから、カチオン電着用樹脂として使用することができる。
【0014】
アミノ化合物として、エポキシ基と反応して第2級アミノ基、第3級アミノ基などを導入できるものであればよく、脂肪族、脂環族、芳香−脂肪族系の第1級もしくは第2級アミンなどがあげられ、例えば、メチルアミン、エチルアミン、n−又はiso−プロピルアミン、モノエタノ−ルアミン、n−又はiso−プロパノ−ルアミンなどの第1級モノアミン;ジエチルアミン、ジエタノ−ルアミン、ジ−n又はiso−プロパノ−ルアミン、N−メチルエタノ−ルアミン、N−エチルエタノ−ルアミンなどの第2級モノアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、ヒドロキシエチルアミノエチルアミン、エチルアミノエチルアミン、メチルアミノプロピルアミン、ジメチルアミノエチルアミン、ジメチルアミノプロピルアミンなどの第1級又は第2級のポリアミンがあげられる。これらのアミノ基含有化合物のうち、第1級アミンやN−ヒドロキシアルキル第2級アミンは、予めケトン、アルデヒド又はカルボン酸と反応させてアルジミン、ケチミン、オキサゾリン又はイミダゾリンに変性し、このもをエポキシ基と反応させることが好ましい。これらのアミノ基含有化合物の使用量は、アミン価が、一般に、15〜100、特に30〜80の範囲になる程度が好ましい。
【0015】
(B)成分:溶解性パラメ−タ値(SP値)が9.6未満のビニル樹脂
このビニル樹脂のSP値は、濁点滴定によって測定することができ、具体的には、下記のK.W.SUH、J.M.CORBETTの式(Journal of Applied Polymer Science,12,2359,1968)に準じて算出することができる。
【0016】
【数1】
【0017】
(式中、VH はn−ヘキサンの容積分率、VD は脱イオン水の容積分率、
δH はn−ヘキサンのSP値、δD は脱イオン水のSP値を示す)
濁点滴定では、乾燥したビニル樹脂0.5g(固形分)をアセトン10mlに溶解した中に、n−ヘキサンを徐々に加え、濁点での滴定量H(ml)を読み、同様にアセトン溶液中に脱イオン水を加えての濁点における滴定量D(ml)を読んで、これらを下記式に適用しVH 、VD 、δH 、δD を算出する。なお、各溶剤のSP値はアセトン:9.75、n−ヘキサン:7.24、脱イオン水:23.43である。
【0018】
VH =H/(10+H)
VD =D/(10+D)
δH =9.75×10/(10+H)+7.24×H/(10+H)
δD =9.75×10/(10+D)+23.43×D/(10+D)
SP値が9.6未満、好ましくは9.0〜9.6未満のビニル樹脂は、例えば、下記に列挙する重合性単量体から選ばれた1種又は2種以上を重合せしめることによって得られる。SP値の調整は、単量体の組成や比率などによって容易に行うことができる。
【0019】
1)メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、プロピルアクリレート、プロピルメタクリレート、ブチルアクリレート、ブチルメタアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、オクチルアクリレート、オクチルメタクリレート、ステアリルアクリレート、ステアリルメタクリレートなどのアクリル酸又はメタクリル酸と炭素数1〜24のモノアルコ−ルとのモノエステル化物。
【0020】
2)パーフルオロブチルエチルアクリレート、パーフルオロブチルエチルメタクリレート、パーフルオロイソノニルエチルアクリレート、パーフルオロイソノニルエチルメタクリレート等のアクリル酸又はメタクリル酸のフッ素含有エステル類。
【0021】
3)シクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレート等のアクリル酸又はメタクリル酸のシクロアルキルエステル類。
【0022】
4)スチレン等の芳香族化合物類。
【0023】
5)アクリロニトリル、塩化ビニル、酢酸ビニル。
【0024】
6)グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレートなどのエポキシ基含有単量体。
【0025】
7)2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、3−ヒドロキシブチルアクリレート、3−ヒドロキシブチルメタクリレート、ポリエチレングリコールモノアクリレート、ポリエチレングリコールモノメタクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシエチルアクリレ−ト、カプロラクトン変性ヒドロキシエチルメタクリレ−トなどの水酸基含有重合性単量体。
【0026】
8)無水マレイン酸、無水イタコン酸なの酸無水基含有重合性単量体、この酸無水基含有重合性単量体を低分子量モノアルコールでハーフエステル化してなる単量体、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、メサコン酸、シトラコン酸、塩素化マレイン酸などの遊離カルボキシル基含有単量体、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、メサコン酸、シトラコン酸、塩素化マレイン酸などの遊離カルボキシル基を2個以上含有する重合性単量体を低分子量モノアルコールでハーフエステル化してなる重合性単量体などのカルボキシル基含有重合性単量体。
【0027】
(B)成分は、SP値を調整しながら、上記の重合性単量体から選ばれた1種又は2種以上を重合せしめることによって得られ、その数平均分子量は3000〜30000、特に5000〜20000の範囲内にあることが好ましく、さらにその分子中にはエポキシ基、カルボキシル基、水酸基などの官能基を有していても差支えない。SP値の調整は、単量体の組成や比率などによって容易に行うことができる
(C)成分:溶解性パラメ−タ値が9.6未満のポリアルキレングリコ−ル
これは、グリコ−ル類のポリエ−テル化物であって、例えば、エチレングリコ−ル、プロピレングリコ−ル、ブチレングリコ−ル、ヘキシレングリコ−ル、ペンタジオ−ル、ヘキサンジオ−ル、ジエチレングリコ−ル、ジプロピレングリコ−ル、トリエチレングリコ−ルなどから選ばれた1種又は2種以上のグリコ−ル類が使用できる。
【0028】
かかるポリアルキレングリコ−ルのSP値は9.6未満、特に9.0〜9.6未満が好ましく、これはグリコ−ル類の組成と比率などによって容易に調整することができる。また、ポリアルキレングリコ−ルの数平均分子量は1000〜10000、特に1500〜5000の範囲内が適している。
【0029】
(D)成分:平均粒径が0.5μm以下に調整してなる顔料成分
顔料成分としては、通常の塗料用顔料を使用することができ、例えば、チタン白、カ−ボンブラック、モリブデ−トオレンジ、べんがら、アゾ顔料、アントラキノン系、チオインジゴ系、ペリレン系、キナクリドン系、黄鉛、チタンイエロ−、モノアゾ系、ジスアゾ系、金属錯体系、クロムグリ−ン、フタロシアニングリ−ン、群青、コバルトブル−、フタロシアニンブル−などの着色顔料、亜鉛末、ジンククロメ−ト、ストロンチウムクロメ−ト、塩基性クロム酸鉛、塩基性硫酸鉛、りん酸塩系防錆顔料などの防錆顔料、炭酸カルシウム、カオリン、クレ−、ケイ藻土、含水微粉ケイ酸、タルク、硫酸バリウム、炭酸バリウム、ケイ砂などの体質顔料などが使用できる。
【0030】
(D)成分としての顔料は、塗料中で分散後のその平均粒径が0.5μm以下、好ましくは0.4μm以下に調整されていることが好ましい。平均粒径がこの範囲より大きくなると本発明の目的が達成できないので好ましくない。ここで、平均粒径とは、粒度分布曲線(通常は正規分布曲線が多い)における平均値のことである。
【0031】
また、上記した顔料のうち、タルクやクレ−のようなりん片状顔料が混入されていてもよいが、塗料中に含まれる樹脂100重量部(固形分)あたりのりん片状顔料の総吸油量が400以下の範囲で含有することが好ましい。吸油量は顔料を液体と機械的に湿潤混合させて堅いペ−スト状にするために必要な油の量のことであり、具体的には、顔料100に対する精製あまに油のmlで表される。例えば、樹脂100重量部(固形分)あたり、吸油量が50のりん片状顔料Aを2重量部、吸油量が40のりん片状顔料Bを5重量部を使用した系での総吸油量は300となって、上記の要件を満たしている。かかる、要件を満たすりん片状顔料を、上記の平均粒径の範囲内に調整してから使用することが好ましい。
【0032】
本発明のカチオン電着塗料組成物は、上記した(A)ビスフェノ−ル型エポキシ樹脂の水酸基に環状エステル化合物を反応させてなる樹脂、(B)溶解性パラメ−タ値が9.6未満のビニル樹脂、(C)溶解性パラメ−タ値が9.6未満のポリアルキレングリコ−ル及び(D)平均粒径が0.5μm以下に調整してなる顔料成分を含有してなり、これらの各成分の構成比率は目的に応じて任意に選択できるが、例えば、固形分比で、(A)成分100重量部あたり、(B)成分は0.5〜10重量部、特に1〜5重量部、(C)成分は0.1〜10重量部、特に0.5〜5重量部が好ましい。また、(D)成分は、(A)成分100重量部(固形分)あたり、顔料の総量で5〜50重量部、特に10〜30重量部の範囲内が適している。
【0033】
さらに、本発明のカチオン電着塗料組成物には、上記した成分に加え、硬化剤、消泡剤、ハジキ防止剤、沈降防止剤、硬化触媒、有機溶剤などを適宜配合することができる。
【0034】
このうち硬化剤として、ブロックポリイソシアネ−ト化合物が好適に使用することができる。具体的には、1分子中に2個以上の遊離のイソシアネ−ト基を有するポリイソシアネ−ト化合物のイソシアネ−ト基をブロック剤で封鎖してなる化合物があげられる。ポリイソシアネ−ト化合物として、例えば、トリレンジイソシアネ−ト、ジフェニルメタンジイソシアネ−ト、キシリレンジイソシアネ−ト、ナフタレンジイソシアネ−トなどの芳香族ジイソシアネ−ト;テトラメチレンジイソシアネ−ト、ヘキサメチレンジイソシアネ−ト、ダイマ−酸ジイソシアネ−ト、リジンジイソシアネ−トなどの脂肪族ジイソシアネ−ト;メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネ−ト)、イソホロンジイソシアネ−ト、メチルシクロヘキサンジイソシアネ−ト、シクロヘキサンジイソシアネ−ト、シクロペンタンジイソシアネ−トなどの脂環族ジイソシアネ−ト;該ポリイソシアネ−ト化合物のビユ−レットタイプ付加物、イソシアヌル環タイプ付加物;これらのポリイソシアネ−ト化合物と低分子量又は高分子量のポリ−ル類とをイソシアネ−ト基過剰で反応させてなる遊離イソシアネ−ト基含有プレポリマ−などがあげられる。ブロック剤として、例えば、フェノ−ル類、オキシム類、ラクタム類、活性メチレン系、アルコ−ル類、酸アミド系、イミド系、アミン系、イミダゾ−ル系、尿素系、カルバミン酸系、イミン系、メルカプタン類などのそれ自体既知のブロック剤が使用できる。ブロックポリイソシアネ−ト化合物の数平均分子量は200〜10000のが好ましい。かかるブロックポリイソシアネ−ト化合物の配合量は、上記(A)成分100重量部(固形分)あたり、100重量部以下、特に10〜70重量部が好ましい。
【0035】
【発明の効果】
本発明によるカチオン電着塗料組成物は、つきまわり性及び防食性を低下させずに、ハジキ発生がなく、平滑性、隣接塗膜との密着性、耐チッピング性などを一層改良することができた。
【0036】
【実施例】
以下に、本発明に関する実施例及び比較例について説明する。部及び%はいずれも重量に基づいており、また塗膜の厚さは硬化塗膜についてである。
【0037】
1.試料の調製
1)(A)成分
a):ε−カプロラクトン変性ビスフェノ−ルA型エポキシ樹脂にジエタノ−ルアミン反応させて、ついでギ酸で中和してなる樹脂。ε−カプロラクトンの含有率は、(A)成分(固形分)を基準に20%である。数平均分子量は約35000。
【0038】
b):ビスフェノ−ルA型エポキシ樹脂にジエタノ−ルアミン反応させて、ついでギ酸で中和してなる樹脂。ε−カプロラクトンで変性していない。数平均分子量は約35000。
【0039】
2)(B)成分
a):イソブチルアクリレ−ト、ヒドロキシエチルメタクリレ−ト及びジメチルアミノエチルメタクリレ−トを使用してなるアクリル樹脂で、SP値を9.3に調整した。数平均分子量は7000。
【0040】
b):イソブチルアクリレ−ト、ヒドロキシエチルメタクリレ−ト及びジメチルアミノエチルメタクリレ−トを使用してなるアクリル樹脂で、SP値を9.8に調整した。数平均分子量は7000。
【0041】
3)(C)成分
a):ポリプロピレングリコ−ルで、SP値を9.1に調整した。数平均分子量は3000。
【0042】
b):ポリテトタメチレングリコ−ルで、SP値を9.7に調整した。数平均分子量は3000。
【0043】
4)顔料成分
a):上記の(A)a成分5部(固形分)に、平均粒径が0.4μmに調整されたチタン白顔料15部、カ−ボンブラック0.3部、ケイ酸鉛2部及びジオクチル錫オキサイド(触媒)2部を混合分散した。
【0044】
b):上記の(A)b成分5部(固形分)に、平均粒径が1.0μmに調整されたチタン白顔料15部、カ−ボンブラック0.3部、ケイ酸鉛2部及びジオクチル錫オキサイド(触媒)2部を混合分散した。
【0045】
5)硬化剤
a):「デュラネ−トTPA−100」(旭化成社製、商品名、ヘキサメチレンジイソシアネ−ト系のポリイソシアネ−ト化合物)のイソシアネ−ト基を、メチルエチルケトオキシムでブロックしたもの。
【0046】
2.実施例及び比較例
実施例 1
(A)成分a)100部(固形分)、硬化剤a)30部(固形分)、(B)成分a)2部(固形分)、(C)成分a)1部(固形分)、顔料成分a)24.3部(固形分)を混合し、水を加えて、固形分含有率15%のカチオン電着塗料を得た。
【0047】
比較例 1
(A)成分a)100部(固形分)、硬化剤a)30部(固形分)、(B)成分a)5部(固形分)、顔料成分a)24.3部(固形分)を混合し、水を加えて、固形分含有率15%のカチオン電着塗料を得た。
【0048】
比較例 2
(A)成分a)100部(固形分)、硬化剤a)30部(固形分)、(C)成分a)2部(固形分)、顔料成分a)24.3部(固形分)を混合し、水を加えて、固形分含有率15%のカチオン電着塗料を得た。
【0049】
比較例 3
(A)成分a)100部(固形分)、硬化剤a)30部(固形分)、(B)成分b)2部(固形分)、(C)成分b)1部(固形分)、顔料成分a)24.3部(固形分)を混合し、水を加えて、固形分含有率15%のカチオン電着塗料を得た。
【0050】
比較例 4
(A)成分b)100部(固形分)、硬化剤a)30部(固形分)、(B)成分a)2部(固形分)、(C)成分a)1部(固形分)、顔料成分a)24.3部(固形分)を混合し、水を加えて、固形分含有率15%のカチオン電着塗料を得た。
【0051】
比較例 5
(A)成分a)100部(固形分)、硬化剤a)30部(固形分)、(B)成分a)2部(固形分)、(C)成分a)1部(固形分)、顔料成分b)24.3部(固形分)を混合し、水を加えて、固形分含有率15%のカチオン電着塗料を得た。
【0052】
3.性能試験結果
上記の実施例及び比較例で得たカチオン電着塗料の浴温度を28℃に調整し、「PB−L3080」(日本パ−カライジング社製、商品名)で表面処理を行ったSPCダル鋼板を陰極として浸漬し、膜厚20μmの塗膜が形成するように250Vで通電した後、引き上げて水洗を行なってから、電着板を170℃で20分間焼き付けてその塗膜を硬化させた。
【0053】
ついで、この電着塗面に中塗り塗料(「TP65グレ−」、関西ペイント社製、商品名)を膜厚20μmになるように塗装し、140℃で30分間焼き付けて硬化させから、さらに上塗り着色塗料(「ネオアミラック6000白」、関西ペイント社製、商品名)を膜厚40μmになるように塗装し、140℃で30分間焼き付けて硬化させた。
【0054】
このようにして得た塗膜について性能試験を行なった。その結果を表1に示した。
【0055】
【表1】
【0056】
試験方法は下記のとおりである。
【0057】
平滑性:中塗り塗料及び上塗り着色塗料を塗装する前の硬化せしめた電着塗膜について、表面粗度計(東京精密社製、商品名、「サ−フコム550A」)を使用して、表面粗度Raを測定した。○は0.2μm未満、△は0.2μm〜0.25μm未満、×は0.25μm以上を示す。
【0058】
耐ハジキ性:未硬化の電着塗膜面に、油(日本パ−カ−社製、NoxRust880P)を1〜2滴付着させてから、170℃で20分間焼き付けてその塗膜を硬化した後の塗面を調べた。○はハジキ発生全くなし、△は直径1mm未満の微小ハジキが発生した、×は直径1mm以上のハジキが発生したことを示す。
耐チップ性:−20℃において、7号砕石50gを4kg/cm2 の圧力で、塗面に対し45度の角度で、上塗り着色塗料を塗装し硬化せしめた塗面に吹き付けた後の塗面を観察した。○は砕石の吹き付けによる塗膜のハガレた部分の直径が1mm未満である、△は同様に1mm以上・2mm未満、×は同様に2mm以上のハガレが発生したことを示す。
【0059】
付着性:上塗り着色塗料を塗装し硬化せしめた塗面に素地に達するようにカッタでカットし、大きさ1mm×1mmのゴバン目を100個作り、その塗面に粘着て−プを貼着し、20℃においてそれを急激に剥がした跡のゴバン目塗膜数を調べた。○は100個、△は99〜95個、×は94個以下を示す。
Claims (1)
- (A)ビスフェノ−ル型エポキシ樹脂の水酸基に環状エステル化合物を反応させてなる樹脂、(B)溶解性パラメ−タ値が9.6未満のビニル樹脂、(C)溶解性パラメ−タ値が9.6未満のポリアルキレングリコ−ル及び(D)平均粒径が0.5μm以下に調整してなる顔料成分を含有することを特徴とするカチオン電着塗料組成物。
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