JPH10204337A - カチオン電着塗料組成物 - Google Patents

カチオン電着塗料組成物

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JPH10204337A
JPH10204337A JP9025793A JP2579397A JPH10204337A JP H10204337 A JPH10204337 A JP H10204337A JP 9025793 A JP9025793 A JP 9025793A JP 2579397 A JP2579397 A JP 2579397A JP H10204337 A JPH10204337 A JP H10204337A
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JP
Japan
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electrodeposition coating
cationic electrodeposition
coating composition
amine
curing agent
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JP9025793A
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English (en)
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Toshiaki Sakamoto
聡明 坂本
Haruhiko Takasaki
東彦 高崎
Hiromasa Kaneto
弘賢 金戸
Mitsuo Yamada
光夫 山田
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Nippon Paint Co Ltd
Original Assignee
Nippon Paint Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カチオン電着塗料の耐油ハジキ性と耐乾きむ
ら性を同時に改善する。 【解決手段】 アミン変性エポキシ樹脂とブロックポリ
イソシアネート硬化剤とを、中和剤を含む水性媒体中に
分散して得られる分散液を含むカチオン電着塗料へ、S
P 9.0〜10.5,OH価50〜150,Tg 0
℃以下を有する疎水性アクリル樹脂と、HLB 9.5
〜12.5を有する2級アルコール/エチレンオキシド
付加体を添加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明の背景 本発明はカチオン電着塗料組成物、詳しくはアミン変性
エポキシ樹脂をブロックポリイソシアネート硬化剤によ
って架橋することにより硬化塗膜を形成するタイプのカ
チオン電着塗料組成物に関する。
【0002】表面処理した鋼板にカチオン電着塗装した
場合、鋼板に残存する防錆油、設備の機械油等が混入す
ることにより、塗装後の塗膜に油によるハジキに由来す
るクレーターが発生することがある。このクレーターに
よる外観の不良が問題となっている。
【0003】油によるハジキに由来するクレーターを防
止する対策は、塗膜の粘性を上げること等であった。し
かしながら、この方法は電着塗料の塗装作業性の1つで
あるガスピン性の低下などを引き起こす。
【0004】また、表面処理した鋼板にカチオン電着塗
装した場合、塗装後塗料浴中から引き上げた後、すぐに
水洗されない場合、乾きむらが発生することがある。
【0005】そこで、つきまわり性などの他の性能に悪
影響することなく、油ハジキおよび乾きむらを防止する
対策の開発が望まれている。
【0006】本発明の開示 本発明は、つきまわり性などの他の性能に悪影響するこ
となく油ハジキおよび乾きむらを防止し得るカチオン電
着塗料組成物を提供する。
【0007】本発明のカチオン電着塗料組成物は、中和
剤を含む水性媒体中に分散したアミン変性エポキシ樹脂
と、ブロックポリイソシアネート硬化剤と、顔料分散ペ
ーストを含んでいる。本発明のカチオン電着塗料組成物
は、上の成分に加え、油ハジキ防止剤および乾きむら防
止剤を含んでいる。
【0008】本発明において使用する油ハジキ防止剤
は、溶解度パラメーター(SP)9.0〜10.5およ
び水酸基価(OH価)50〜150を有するTg 0℃
以下の疎水性アクリル樹脂である。この成分は、固形分
としてアミン変性エポキシ樹脂およびブロックポリイソ
シアネート硬化剤の合計重量の0.1〜10%の割合で
添加される。この成分はまた、アミン変性エポキシ樹脂
およびブロックイソシアネート硬化剤を中和剤を含む水
性媒体に分散してメインエマルションをつくる際に、ア
ミン変性エポキシ樹脂および硬化剤と共に分散して添加
される。
【0009】乾きむら防止剤は、HLB9.5〜13.
5を有する2級アルコール/エチレンオキシド付加体で
ある。この成分は固形分としてアミン変性エポキシ樹脂
およびブロックポリイソシアネート硬化剤の合計重量の
0.1〜10%の割合で添加され、前記メインエマルシ
ョンへ顔料分散ペーストと共にまたは別々に、好ましく
は顔料分散ペーストを加える前にメインエマルションに
加えられる。
【0010】これら両成分を適切な割合で添加すること
により、つきまわり性、耐食性、消泡性を含む他の性能
に悪影響することなく平滑性にすぐれた、かつ乾きむら
の少ない塗膜を形成するカチオン電着塗料組成物が得ら
れる。
【0011】詳細な議論 油ハジキ防止剤として使用するSP9.0〜10.5お
よびOH価50〜150を有するTg 0℃以下の疎水
性アクリル樹脂は、水酸基を有するアクリルモノマーを
他の共重合モノマーと常法により溶液重合することによ
り製造することができる。
【0012】水酸基を有するアクリルモノマーの例は、
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒド
ロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシ
ブチル(メタ)アクリレート、PCL−FAおよびFM
シリーズ(ダイセル化学工業(株)製)として知られる
(ポリ)カプロラクトングリコールモノ(メタ)アクリ
レートなどがある。
【0013】共重合モノマーの例は、メチル(メタ)ア
クリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピ
ル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリ
レート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル
(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリ
レート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ド
デシル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロニトリ
ル、(メタ)アクリルアミド、2−メトキシエチル(メ
タ)アクリレート、スチレン、ビニルトルエン、α−メ
チルスチレン、酢酸ビニルなどである。
【0014】共重合体のOH価はモノマー混合物中のヒ
ドロキシル基含有モノマーの割合により、またSP値お
よびTgはそのモノマーのホモポリマーのSPおよびT
gとモノマー混合物の割合によって決まるので、先に述
べた範囲のOH価、SPおよびTgを有するアクリル樹
脂を設計することは当業者にとっては容易である。アク
リル樹脂の数平均分子量は1,000〜20,000、
好ましくは2,000〜10,000である。
【0015】ここで「疎水性」とは、樹脂単独では安定
な水溶液または水分散液をつくらないことを意味する。
そのため酸基やアミノ基等の親水基を持っているモノマ
ー、例えばアクリル酸、メタクリル酸、ジメチルアミノ
エチルメタクリレート等は使用しないかまたは少割合に
留めるべきである。
【0016】疎水性アクリル樹脂は、溶液重合によって
得られた樹脂溶液の形で添加してもよい。その場合溶剤
は、メインエマルションを脱溶剤する際に同時に留去で
きることが好ましい。
【0017】本発明において使用する乾きむら防止剤
は、上記範囲のHLBを有する2級アルコール/エチレ
ンオキシド付加体である。このものはポリエチレングリ
コールモノアルキルエーテルとも呼ばれる1種の非イオ
ン界面活性剤であり、炭素数10〜16の2級高級アル
コール1モルあたり、5〜9モルのエチレンオキシドを
付加して製造される。そのような非イオン界面活性剤
は、例えばアデカトールSO−105(HLB 10.
5)、同SO−120(HLB 12.1)、同SO−
135(HLB13.3)として旭電化工業(株)から
市販されている。これに匹敵する他の市販品も勿論使用
し得る。
【0018】カチオン電着塗料に使用するアミン変性エ
ポキシ樹脂は公知である。特公昭55−34238,同
56−34186,同59−15929など参照。
【0019】典型的には、ビスフェノール型エポキシ樹
脂のエポキシ環の全部をカチオン性基を導入し得る活性
水素化合物で開環するか、または一部のエポキシ環を他
の活性水素化合物で開環し、残りのエポキシ環をカチオ
ン性基を導入し得る活性水素化合物で開環して製造され
る。
【0020】ビスフェノール型エポキシ樹脂の典型例は
ビスフェノールA型またはビスフェノールF型エポキシ
樹脂である。前者の市販品としてはエピコート828
(油化シェルエポキシ(株)、エポキシ当量180〜1
90)、エピコート1001(同、エポキシ当量450
〜500)、エピコート1010(同、エポキシ当量3
000〜4000)などがあり、後者の市販品としては
エピコート807、(同、エポキシ当量170)などが
ある。また、本出願人の特開平5−306327号、同
平7−33848号に開示されているように、オキサゾ
リドン環を鎖中に含んでいるエポキシ樹脂から出発して
もよい。
【0021】カチオン性基を導入し得る活性水素化合物
としては1級アミン、2級アミンがある。その例として
は、ブチルアミン、オクチルアミン、ジエチルアミン、
ジブチルアミン、メチルブチルアミン、モノエタノール
アミン、ジエタノールアミン、N−メチルエタノールア
ミンなどのほか、アミノエチルエタノールアミンのケチ
ミン、ジエチレントリアミンのジケチミンなどの1級ア
ミンをブロックした2級アミンがある。アミン類は複数
のものを併用して用いてもよい。
【0022】エポキシ環を開環するために使用し得る他
の活性水素化合物としては、フェノール、クレゾール、
ノニルフェノール、ニトロフェノールなどのモノフェノ
ール類;ヘキシルアルコール、2−エチルヘキサノー
ル、ステアリルアルコール、エチレングリコールまたは
プロピレングリコールのモノブチル−またはモノヘキシ
ルエーテルなどのモノアルコール類;ステアリン酸およ
びオクチル酸などの脂肪族モノカルボン酸類;グリコー
ル酸、ジメチロールプロピオン酸、ヒドロキシピバリン
酸、乳酸、クエン酸などの脂肪族ヒドロキシカルボン
酸;およびメルカプトエタノールなどのメルカプトアル
カノールが挙げられる。
【0023】かくして得られたアミン変性エポキシ樹脂
は、硬化剤としてブロックポリイソシアネートと共に中
和剤を含む水性媒体中に分散して乳化される。使用し得
るブロックポリイソシアネートはこの分野で周知であ
り、トリレンジイソシアネート(TDI)、4,4’−
ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、キシリ
レンジイソシアネート(XDI)などの芳香族ジイソシ
アネート化合物;ヘキサメチレンジイソシアネート(H
MDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、
2,5−もしくは2,6−ビス(イソシアナートメチ
ル)ビシクロ〔2,2,1〕ヘプタン(ノルボルナンジ
イソシアネートNBDI)などの脂肪族もしくは脂環族
ジイソシアネート化合物;またはこれらジイソシアネー
ト化合物の二量体,三量体およびトリメチロールプロパ
ン付加物などのポリイソシアネート化合物をブロック化
して使用する。ブロック剤も周知であり、メタノール、
エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、2−
エチルヘキサノール、エチレングリコールモノブチルエ
ーテル、シクロヘキサノール等の脂肪族アルコール;フ
ェノール、ニトロフェノール、エチルフェノール等のフ
ェノール類;メチルエチルケトオキシムなどのオキシム
類;ε−カプロラクタム等のラクタム類を含む。
【0024】硬化剤の量は、硬化時に主体樹脂中の1級
および2級アミノ基、水酸基等の活性水素含有基と反応
して良好な硬化塗膜を形成するのに十分な量でなければ
ならず、一般に樹脂の硬化剤に対する固形分重量比で表
わして95/5ないし45/55,好ましくは85/1
5ないし70/30の範囲である。疎水性アクリル樹脂
の添加量は、固形分として主体樹脂および硬化剤の合計
重量の0.1〜10%、好ましくは1〜10%である。
【0025】主体樹脂と硬化剤と疎水性アクリル樹脂は
中和剤として酸を含む水性媒体中に分散もしくは乳化さ
れる。酸として塩酸、硝酸、リン酸、スルファミン酸、
ギ酸、酢酸、乳酸のような無機酸および有機酸が使用で
きる。その量は主体樹脂のアミノ基を少なくとも20
%,好ましくは30〜60%を中和するに足りる量でな
ければならない。水性媒体は通常水であるが、少割合の
有機溶媒を含んでいてもよい。
【0026】本発明によれば、このようにして主体樹脂
とその硬化剤を含むメインエマルションを調製した後、
それへ乾きむら防止剤として前述した非イオン界面活性
剤が添加される。その添加量はメインエマルション中主
体樹脂プラス硬化剤の固形分の0.1〜10重量%、好
ましくは1〜5%である。
【0027】メインエマルションへ前記非イオン界面活
性剤を添加した後、顔料分散ペーストを加えて塗料化さ
れる。顔料分散ペーストは、顔料成分を水溶性の顔料分
散用樹脂溶液で練合し、ペースト状としたものである。
使用される分散用樹脂および顔料も周知であるが、樹脂
としてはカチオン性基として4級アンモニウム塩、3級
スルホニウム塩などのオニウム塩を有する樹脂が一般に
使用される。顔料としては二酸化チタン、カーボンブラ
ック、ベンガラ等の着色顔料、塩基性ケイ酸鉛、リンモ
リブデン酸アルミ等の防錆顔料、カオリン、タルク、ク
レー等の体質顔料を適宜配合して用いるのが一般的であ
る。
【0028】塗料は、ジブチルスズオキサイドのような
ウレタン開裂触媒、酸化防止剤、紫外線吸収剤などの慣
用の添加剤を含むことができ、最終的に固形分濃度が1
5〜25重量%になるように脱イオン水で希釈されて電
着に使用される。
【0029】以下の製造例および実施例において、
「部」および「%」は特記しない限り重量基準による。
【0030】製造例1 攪拌機、冷却器、窒素注入管、温度計および滴下ロート
を取り付けたフラスコを用意した。このフラスコに2,
4−/2,6−トリレンジイソシアネート(重量比=8
/2)54.0g、メチルイソブチルケトン136gお
よびジブチルチンジラウレート0.5gを加え、これら
を攪拌しながらメタノール10.9gをさらに滴下し
た。反応は室温から始め、発熱により60℃まで昇温し
た。その後、30分間反応を継続した後に、エチレング
リコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル54gを滴
下ロートより1時間かけて滴下した。反応は、主に60
〜65℃の範囲で行い、IRスペクトルを測定しながら
イソシアネート基が消失するまで継続した。
【0031】次に、ビスフェノールFとエピクロルヒド
リンとから合成したエポキシ当量950のエポキシ樹脂
285.0gを加え、125℃まで昇温した。その後、
ベンジルジメチルアミン0.62gを加え、エポキシ当
量1120になるまで反応させた。その間副生するメタ
ノールはデカンターを用いて留去した。その後冷却し、
ジエタノールアミン29.1g、N−メチルエタノール
アミン21.5gおよびアミノエチルエタノールアミン
のケチミン化物(79重量%メチルイソブチルケトン溶
液)32.9gを加え、110℃で2時間反応させた。
その後、メチルイソブチルケトンで不揮発分80%にな
るまで希釈し、主体樹脂を得た。
【0032】製造例2 攪拌機、冷却器、窒素導入管、温度計および滴下ロート
を備えたフラスコに、2,5−および2,6−ビス(イ
ソシアナートメチル)−ビジクロ〔2,2,1〕ヘプタ
ン(三井東圧社製)206g(不揮発分50%)、メチ
ルイソブチルケトン95.2gおよびジブチルスズジラ
ウレート0.02gを秤取し、70℃まで昇温した。均
一に溶解した後、メチルエチルケトオキシム174gを
2時間かけて滴下した。滴下終了後反応温度70℃を保
持したままIR分析によりNCO基が消失するまで反応
させ、硬化剤を得た。
【0033】製造例3 下記配合で、顔料分散用樹脂と顔料をサンドグライドミ
ルを用いて粒度10μm以下になるまで分散し、顔料分
散ペーストを得た。
【0034】 成 分 量 ─────────────────── ───────────── 顔料分散用樹脂(日本ペイント(株)製 125.0g スルホニウム塩型樹脂) (樹脂固形分75.0g) イオン交換水 400.0g カーボンブラック 8.5g カオリン 72.0g 二酸化チタン 345.0g リンモリブデン酸アルミ 75.0g
【0035】製造例4 攪拌機、温度計および滴下ロートを備えたフラスコにメ
チルイソブチルケトン(MIBK)68.4部を仕込
み、120℃へ加熱した。これへ2−エチルヘキシルア
クリレート62.0部、n−ブチルアクリレート4.3
部、PCL−FA−1(ダイセル化学工業(株)製ε−
カプロラクトン系ジオールモノアクリレート)32.8
部、アクリル酸0.9部およびt−ブチルパーオキシ−
2−エチルヘキサノエート1.12部よりなる混合液を
3時間かけて滴下し、その後120℃に30分間維持し
た。その後ブチルセロソルブ10部中1.0部のt−ブ
チルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート1.0部の
溶液を1時間かけて滴下し、滴下終了後120℃に90
分間維持し、冷却した。固形分50%,数平均分子量
3,000の疎水性アクリル樹脂Aを得た。 OH価80,SP 9.78,Tg −56℃
【0036】製造例5 製造例4と同様にMIBK 60.0部をフラスコに仕
込み、120℃へ加熱した。これへ2−エチルヘキシル
メタクリレート7.4部、n−ブチルアクリレート4
8.2部、4−ヒドロキシブチルアクリレート25.4
部、DC−1(三菱化学製2−メトキシエチルメタクリ
レート)9.0部、2−(N,N−ジメチルアミノ)エ
チルメタクリレート10.0部、ブチルセロソルブ3
0.0部、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノ
エート0.5部よりなる混合液を3時間かけて滴下し、
その後120℃に30分間維持した。その後ブチルセロ
ソルブ10部中t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキ
サノエート1.0部の溶液を1時間かけて滴下し、滴下
終了後120℃に90分間維持し、冷却した。固形分5
0%,数平均分子量3,000の疎水性アクリル樹脂B
を得た。
【0037】製造例6 製造例4と同様なフラスコに、MIBK 68.4部を
仕込み、120℃へ加熱した。これへn−ブチルアクリ
レート53.6部、DC−1 10.0部、4−ヒドロ
キシブチルアクリレート28.2部、2−エチルヘキシ
ルメタクリレート8.2部、ACVA(4,4’−アゾ
ビス(4−シアノ吉草酸))1.45部、トリエチルア
ミン0.423部、プロピレングリコールモノメチルエ
ーテルアセテート2.90部、イオン交換水0.60
部、ブチルセロソルブ21.6部よりなる混液を3時間
かけて滴下し、その後120℃に1時間維持した。その
後t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート
1.0部、ブチルセロソルブ10部よりなる溶液を1時
間かけて滴下し、滴下終了後同温度に90分間維持し、
冷却した。固形分50%,数平均分子量3,000,O
H価110,SP 10.49,Tg −10℃の疎水
性アクリル樹脂Cを得た。
【0038】製造例7 製造例4と同様なフラスコにMIBK 68.4部を仕
込み、これへ2−エチルヘキシルアクリレート52.0
部、n−ブチルアクリレート30.0部、4−ヒドロキ
シブチルアクリレート18.0部、ACVA 1.45
部、トリエチルアミン0.423部、プロピレングリコ
ールモノメチルエーテルアセテート2.90部、イオン
交換水0.60部、ブチルセロソルブ21.6部よりな
る混液を3時間かけて滴下し、その後同温度に120分
間維持した。その後t−ブチルパーオキシ−2−エチル
ヘキサノエート1.0部、ブチルセロソルブ10部の溶
液を1時間かけて滴下し、滴下終了後同温度に90分間
維持し、冷却した。固形分50%,数平均分子量3,0
00,OH価87,SP 9.76,Tg −57℃の
疎水性アクリル樹脂Dを得た。
【0039】実施例1〜6および比較例1〜6 製造例1の主体樹脂と製造例2の硬化剤とを固形分配合
比で70:30になるように混合し、氷酢酸を加えて中
和率42.5%になるように中和し、その後イオン交換
水を加えてゆっくり希釈した。その後固形分が36.0
%になるようにMIBKを除去し、メインエマルション
を調製した。
【0040】得られたメインエマルション2000部
に、表1に示す種類および割合(主体樹脂と硬化剤の合
計固形分に対して)の疎水性アクリル樹脂および非イオ
ン界面活性剤を添加した後、製造例3の顔料分散ペース
ト460部、固形分に対して1%のジブチルスズオキサ
イドを混合し、イオン交換水を加えて固形分20.0%
のカチオン電着塗料を得た。
【0041】得られた塗料を種々の条件でガスピン性、
つきまわり性、耐混入油ハジキ性、耐乾きむら性、耐食
性、消泡性について試験した。結果を表1に示す。
【0042】
【表1】
【0043】1)非イオン界面活性剤:いずれも旭電化
工業製アデカトールシリーズ SO−105:2級アルコール5モルEO付加体,HL
B10.5 SO−135:2級アルコール9モルEO付加体,HL
B13.3 2)ガスピン性:化成処理を行った亜鉛めっき鋼板に、
200V,220V,240V,260V,280Vへ
それぞれ5秒で昇圧後、175秒で電着後、水洗し、1
60℃で10分焼付けし、塗面状態を観察した。 ○:280V以上でガスピンなし △:220V〜260Vでガスピンなし ×:200Vでガスピンあり 3)つきまわり性:フォードパイプ法により評価した。 ○:つきまわり性良好 ×:つきまわり性不良 4)耐食性:未処理リン酸亜鉛鋼板に、乾燥膜厚20μ
mになるように電着し、水洗後、150℃で10分間焼
付けし、5%食塩水に55℃で240時間浸漬する。そ
の後テープ剥離によって剥がれた面積の割合を測定し
た。 ○:剥離面積10%以下 △:剥離面積10〜30% ×:剥離面積30%以上 5)耐混入油ハジキ性 塗料浴中に所定量の機械油/ブチセロ混合液を添加し、
攪拌した後、塗料浴中において水平及び垂直に保持した
化成処理を行ったリン酸亜鉛鋼板に乾燥膜厚20ミクロ
ンになるように電着し、水洗、焼き付け乾燥後、塗面状
態を観察した。 ○:異常なし ×:クレーター発生 6)耐乾きむら性 化成処理を行ったリン酸亜鉛鋼板に乾燥膜厚20ミクロ
ンになるように電着し、その後鋼板を塗料浴から引き上
げ、所定時間放置する。その後水洗、焼き付け乾燥後、
塗面状態を観察した。 ○:異常なし ×:乾き部分、異常あり 7)消泡性:塗料100mlを1mの高さからフォード
カップを用いて500mlメスシリンダーへ注加し、3
0分後液面から上部の泡立ち体積を測定した。 ○:30ml以下 △:30〜50ml ×:50ml以上
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 光夫 大阪府寝屋川市池田中町19番17号 日本ペ イント株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アミン変性エポキシ樹脂と、ブロックポリ
    イソシアネート硬化剤と、顔料分散ペーストとを、中和
    剤を含む水性媒体中に分散してなるカチオン電着塗料組
    成物であって、溶解度パラメーター9.0〜10.5お
    よび水酸基価50〜150を有するTg 0℃以下の疎
    水性アクリル樹脂と、HLB9.5〜13.5を有する
    2級アルコール/エチレンオキシド付加体を含んでいる
    ことを特徴とするカチオン電着塗料組成物。
  2. 【請求項2】前記疎水性アクリル樹脂の添加量は、固形
    分としてアミン変性エポキシ樹脂およびブロックポリイ
    ソシアネート硬化剤の合計重量の0.1〜10%であ
    り、前記2級アルコール/エチレンオキシド付加体の添
    加量は0.1〜10%である請求項1のカチオン電着塗
    料組成物。
  3. 【請求項3】前記疎水性アクリル樹脂は、メインエマル
    ションをつくる際にアミン変性エポキシ樹脂およびブロ
    ックポリイソシアネート硬化剤と共に中和剤を含む水性
    媒体中に分散され、前記2級アルコール/エチレンオキ
    シド付加体および顔料分散ペーストは同時または別々に
    メインエマルションへ加えられる請求項1または2のカ
    チオン電着塗料組成物。
  4. 【請求項4】前記アミン変性エポキシ樹脂は、オキサゾ
    リドン環含有エポキシ樹脂をアミンで変性して得られる
    樹脂である請求項1ないし3のいずれかのカチオン電着
    塗料組成物。
  5. 【請求項5】前記ブロックポリイソシアネート硬化剤
    は、ブロックした2,5−もしくは2,6−ビス(イソ
    シアナートメチル)−ビシクロ〔2,2,1〕ヘプタ
    ン、それらの二量体、三量体、または脂肪族多価アルコ
    ールとの付加体である請求項1ないし4のいずれかのカ
    チオン電着塗料組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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