JPH11286631A - カチオン電着塗料組成物 - Google Patents
カチオン電着塗料組成物Info
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- JPH11286631A JPH11286631A JP10089967A JP8996798A JPH11286631A JP H11286631 A JPH11286631 A JP H11286631A JP 10089967 A JP10089967 A JP 10089967A JP 8996798 A JP8996798 A JP 8996798A JP H11286631 A JPH11286631 A JP H11286631A
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Abstract
性、耐食性および上塗り非黄変性に優れているカチオン
電着塗料組成物を提供すること。 【解決手段】 少なくともバインダー成分と顔料成分と
を含有するカチオン電着塗料組成物であって、該バイン
ダー成分が1級、2級又は/及び3級アミノ基含有エポ
キシ樹脂及びブロックポリイソシアネート硬化剤からな
り、該顔料成分が混合重量比90/10〜10/90の
トリポリリン酸アルミニウム及びリンモリブデン酸アル
ミニウム混合物でなる防錆顔料を含有し、硬化塗膜とし
た場合にその拡散パラメータ(Tc)が20〜60であ
り、ドロコート耐食性に優れた実質的に鉛を含まないカ
チオン電着塗料組成物。
Description
成物、さらに詳しくはカチオン性エポキシ樹脂をブロッ
クポリイソシアネート硬化剤で架橋することにより硬化
塗膜を形成するタイプのカチオン電着塗料組成物に関す
る。
水素化合物を反応させ、そのエポキシ基を開環してカチ
オン性基を導入したエポキシ樹脂およびブロックポリイ
ソシアネートを塗膜の樹脂成分としたカチオン電着塗料
は良く知られ、自動車ボディなどのプライマーとして広
く使用されている。硬化剤としてブロックした芳香族ポ
リイソシアネートを使用すると耐光性が低下するので、
それを避ける必要がある用途に対しては脂肪族または脂
環式ポリイソシアネート硬化剤が使用される。
されるのが一般であるが、その環境への影響から無鉛化
ないし低鉛化が要望されている。ところが非黄変性のポ
リイソシアネート硬化剤を用いる系において無鉛化ない
し低鉛化すると塗膜性能、特に耐食性、耐候性が低下す
る欠点がある。
は風雨に晒され、塗膜表面には泥が付着する。一般に泥
はNa+、Cl-、及びSO4 2-のような電解質を含有す
る。かかる電解質は塗膜内部に拡散して被塗基材表面に
達し、基材を腐蝕させる。
のポリイソシアネート硬化剤を用いる塗料系では、泥の
付着に起因する被塗基材の腐蝕が生じ易くなる。つま
り、この系では塗膜の表面に泥が付着した状態にしてお
くと、その部分の基材が容易に腐蝕し、ブリスターが発
生する、という問題がある。
問題を解決するものであり、その目的とするところは、
非黄変性のポリイソシアネート硬化剤を用いる塗料系に
おいて、無鉛化ないし低鉛化しても低温硬化性、平滑
性、耐食性、上塗り非黄変性、及びドロコート耐食性に
優れているカチオン電着塗料組成物を提供することにあ
る。
インダー成分と顔料成分とを含有するカチオン電着塗料
組成物であって、該バインダー成分が1級、2級又は/
及び3級アミノ基含有エポキシ樹脂及びブロックポリイ
ソシアネート硬化剤からなり、該顔料成分が混合重量比
90/10〜10/90のトリポリリン酸アルミニウム
及びリンモリブデン酸アルミニウム混合物でなる防錆顔
料を含有し、硬化塗膜とした場合にその拡散パラメータ
(Tc)が20〜60であり、ドロコート耐食性に優れ
た実質的に鉛を含まないカチオン電着塗料組成物を提供
するものであり、そのことにより上記目的が達成され
る。
付着に起因する被塗基材の腐蝕が生じ難い塗膜の性質を
いう。また、「実質的に鉛を含まない」とは、環境に悪
影響を与えるような量で鉛を含まないことをいう。具体
的には非黄変性のポリイソシアネート硬化剤を用いるカ
チオン電着塗料組成物中、希釈塗料(電着浴へ加えられ
る状態)の鉛イオン濃度が800ppm、好ましくは5
00ppmを越える量で鉛を含まないことをいう。
に、バインダー成分、顔料成分、溶剤及び種々の添加剤
等を含有する。バインダー成分は官能基を有するカチオ
ン性樹脂とこれを硬化させる硬化剤とを含む。本発明で
はカチオン性樹脂としてはカチオン性エポキシ樹脂を用
い、硬化剤としてはブロックポリイソシアネートを用い
る。
エポキシ樹脂は、一般にカチオン性エポキシ樹脂と呼ば
れるものに含まれる。このカチオン性エポキシ樹脂は、
特開昭54−4978号、同昭56−34186号など
に記載されている公知の樹脂でよい。
ビスフェノール型エポキシ樹脂のエポキシ環の全部をカ
チオン性基を導入し得る活性水素化合物で開環するか、
または一部のエポキシ環を他の活性水素化合物で開環
し、残りのエポキシ環をカチオン性基を導入し得る活性
水素化合物で開環して製造される。
ビスフェノールA型またはビスフェノールF型エポキシ
樹脂である。前者の市販品としてはエピコート828
(油化シェルエポキシ(株)、エポキシ当量180〜1
90)、エピコート1001(同、エポキシ当量450
〜500)、エピコート1010(同、エポキシ当量3
000〜4000)などがあり、後者の市販品としては
エピコート807、(同、エポキシ当量170)などが
ある。
号に開示されているように、オキサゾリドン環を鎖中に
含んでいるエポキシ樹脂から出発してもよい。これらの
エポキシ樹脂は、開環後0.3〜4.0meq/gのア
ミン当量となるように、より好ましくはそのうちの5〜
50%が1級アミノ基が占めるように活性水素化合物で
開環するのが望ましい。
としては1級アミン、2級アミン、3級アミンの酸塩、
スルフィド及び酸混合物がある。本発明の1級、2級又
は/及び3級アミノ基含有エポキシ樹脂を調製するため
には1級アミン、2級アミン、3級アミンの酸塩をカチ
オン性基を導入し得る活性水素化合物として用いる。
アミン、ジエチルアミン、ジブチルアミン、メチルブチ
ルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミ
ン、N−メチルエタノールアミン、トリエチルアミン塩
酸塩、N,N−ジメチルエタノールアミン酢酸塩、ジエ
チルジスルフィド・酢酸混合物などのほか、アミノエチ
ルエタノールアミンのケチミン、ジエチレントリアミン
のジケチミンなどの1級アミンをブロックした2級アミ
ンがある。アミン類は複数のものを併用して用いてもよ
い。
の活性水素化合物としては、フェノール、クレゾール、
ノニルフェノール、ニトロフェノールなどのモノフェノ
ール類;ヘキシルアルコール、2−エチルヘキサノー
ル、ステアリルアルコール、エチレングリコールまたは
プロピレングリコールのモノブチル−またはモノヘキシ
ルエーテルなどのモノアルコール類;ステアリン酸およ
びオクチル酸などの脂肪族モノカルボン酸類;グリコー
ル酸、ジメチロールプロピオン酸、ヒドロキシピバリン
酸、乳酸、クエン酸などの脂肪族ヒドロキシカルボン
酸;およびメルカプトエタノールなどのメルカプトアル
カノールが挙げられる。
リイソシアネート又は脂環式ポリイソシアネートである
ことが好ましい。具体的には、ヘキサメチレンジイソシ
アネート、水添TDI、水添MDI、水添XDI、IP
DI、2,5−もしくは2,6−ビス(イソシアナート
メチル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン(ノルボル
ナンジイソシアネートとも称される。)等の脂肪族ジイ
ソシアネート又は脂環式ジイソシアネート、それらの二
量体(ビウレット)、三量体(イソシアヌレート)等が
挙げられる。そして、これらをエチレングリコール、プ
ロピレングリコール、トリメチロールプロパン、ヘキサ
ントリオールなどの脂肪族多価アルコールとNCO/O
H比2以上で反応させて得られる付加体ないしプレポリ
マーをブロックしたものを硬化剤として使用する。
加し、常温では安定であるが解離温度以上に加熱すると
遊離のイソシアネート基を再生し得るものである。
レゾール、キシレノール、クロロフェノールおよびエチ
ルフェノールなどのフェノール系ブロック剤;ε−カプ
ロラクタム、δ−パレロラクタム、γ−ブチロラクタム
およびβ−プロピオラクタムなどのラクタム系ブロック
剤;アセト酢酸エチルおよびアセチルアセトンなどの活
性メチレン系ブロック剤;メタノール、エタノール、プ
ロパノール、ブタノール、アミルアルコール、エチレン
グリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモ
ノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエー
テル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、プロ
ピレングリコールモノメチルエーテル、ベンジルアルコ
ール、グリコール酸メチル、グリコール酸ブチル、ジア
セトンアルコール、乳酸メチルおよび乳酸エチルなどの
アルコール系ブロック剤;ホルムアルドキシム、アセト
アルドキシム、アセトキシム、メチルエチルケトオキシ
ム、ジアセチルモノオキシム、シクロヘキサンオキシム
などのオキシム系ブロック剤;ブチルメルカプタン、ヘ
キシルメルカプタン、t−ブチルメルカプタン、チオフ
ェノール、メチルチオフェノール、エチルチオフェノー
ルなどのメルカプタン系ブロック剤;酢酸アミド、ベン
ズアミドなどの酸アミド系ブロック剤;コハク酸イミド
およびマレイン酸イミドなどのイミド系ブロック剤;イ
ミダゾール、2−エチルイミダゾールなどのイミダゾー
ル系ブロック剤;ピラゾール系ブロック剤;及びトリア
ゾール系ブロック剤等を挙げることができる。このう
ち、低温硬化(160℃以下)を望む場合には、ラクタ
ム系およびオキシム系ブロック剤を使用するのが良い。
本発明のカチオン電着塗料組成物にも通常用いられる顔
料を含有させる。かかる顔料の例としては、チタンホワ
イト、カーボンブラック及びベンガラのような着色顔
料、カオリン、タルク、ケイ酸アルミニウム、炭酸カル
シウム、マイカ、クレー及びシリカのような体質顔料、
リン酸亜鉛、リン酸鉄、リン酸アルミニウム、リン酸カ
ルシウム、亜リン酸亜鉛、シアン化亜鉛、酸化亜鉛、ト
リポリリン酸アルミニウム、モリブデン酸亜鉛、モリブ
デン酸アルミニウム、モリブデン酸カルシウム及びリン
モリブデン酸アルミニウムのような防錆顔料等が挙げら
れる。
酸鉛、鉛丹、及びシアナミド鉛のような鉛系防錆顔料は
使用しないか、または使用しても希釈塗料(電着浴へ加
えられる状態)の鉛イオン濃度が800ppm以下好ま
しくは500ppm以下となるような量で使用すべきで
ある。鉛イオン濃度が高いと環境に有害であるばかりで
なく、平滑性が低下することがある。
防錆顔料を含有させる。防錆顔料は全顔料成分に対して
3〜30重量%、好ましくは5〜20重量%の量で用い
る。
ニウム及びモリブデン酸アルミニウムである。これらは
混合して用いることが好ましい。イオン化速度に差があ
る2種の防錆顔料を組み合わせることにより防錆効果が
高まるからである。その混合割合は重量比で90/10
〜10/90、好ましくは60/40〜40/60とす
る。
一般に顔料を予め高濃度で水性媒体に分散させてペース
ト状にする。顔料は粉体状であるため、カチオン電着塗
料で用いる低濃度均一状態に一工程で分散させるのは困
難だからである。一般にこのようなペーストを顔料分散
ペーストという。
脂と共に水性媒体中に分散させて調製する。顔料分散樹
脂としては、一般に、カチオン性又はノニオン性の低分
子量界面活性剤や4級アンモニウム基及び/又は3級ス
ルホニウム基を有する変性エポキシ樹脂等のようなカチ
オン性重合体を用いる。水性媒体としてはイオン交換水
や少量のアルコール類を含む水等を用いる。一般に、顔
料は10〜30重量部、水性媒体は70〜90重量部の
固形分比で用いる。
が所定の均一な粒径となるまで分散させる。分散には通
常分散装置を用いる。例えば、ボールミルやサンドグラ
インドミル等を用いる。顔料分散ペーストに含まれる顔
料の粒径は、通常15μm以下である。
ポキシ樹脂、硬化剤、及び顔料分散ペーストを中和剤を
含む水性媒体中に分散することによって調製される。中
和剤は塩酸、硝酸、リン酸、ギ酸、酢酸、乳酸のような
無機酸または有機酸である。その量は少なくとも20
%、好ましくは30〜60%の中和率を達成する量であ
る。
シ樹脂中の1級、2級又は/及び3級アミノ基、水酸基
等の活性水素含有官能基と反応して良好な硬化塗膜を与
えるのに十分でなければならず、一般に樹脂の硬化剤に
対する固形分重量比で表して一般に90/10〜50/
50、好ましくは80/20〜65/35の範囲であ
る。
ジブチルスズオキサイドのようなスズ化合物や、通常の
ウレタン開裂触媒を含むことができる。鉛を実質的に含
まないため、その量はブロックポリイソシアネート化合
物の0.1〜5重量%とすることが好ましい。
剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、及び顔料などの常用の
塗料用添加剤を含むことができる。
に周知の方法で基材に電着塗装され、硬化塗膜を形成す
る。得られる硬化塗膜は架橋密度が高く、耐候性、耐光
性、耐食性等に優れる。
を架橋するための触媒として鉛を実質的に含まない非黄
変性のポリイソシアネート硬化剤を用いる塗料系である
にもかかわらず、特に優れたドロコート耐食性を示し、
泥付着に起因する塗膜のブリスターの発生を効果的に抑
制する。
化塗膜は動的粘弾性測定から求められる架橋密度が1.
2〜2.0×10-3mol/cc、好ましくは1.5〜
2.0×10-3mol/ccである。本発明のカチオン
電着塗料組成物は鉛を実質的に含まないため架橋密度を
上げて腐蝕性イオンの塗膜内部への透過を抑制する必要
があり、上記の範囲であれば適切に腐蝕性イオンの塗膜
内部への透過を抑制できるからである。
140℃、好ましくは120〜130℃である。動的T
gがかかる範囲であると使用環境において塗膜が軟化す
ることはなく、ドロコート耐食性が維持されるからであ
る。
得た硬化塗膜の拡散パラメータは20〜60、好ましく
は30〜50である。拡散パラメータは塗膜中に溶液が
浸透して拡散する程度を示す指標であり、硬化塗膜の架
橋密度に関係する特性値である。
を溶液に浸し、塗装板と溶液との間に直流電圧をかけ
る。電気抵抗を経時的に測定すると、ある時点で抵抗が
著しく低下する。これは、溶液が電気分解してイオンと
なり、そのイオンが塗膜の表層から塗膜を通過して被塗
物まで拡散した状態であることを示す。この電圧の印加
から抵抗が低下するまでの時間を拡散パラメータ(T
c)という。
本隆、尼子宏、「色材」、47(1974)第396頁
左欄下から第24行〜第398頁左欄第12行に記載さ
れている。本文献の当該部分は本明細書に援用する。
は、被塗基材としてSPC材を用い、これに10μmの
厚さに電着塗装し、160℃で10分間乾燥させた塗装
板を試料として用いる。また、容量比1/3で混合した
水/メタノールを溶液として用いる。
1上にシリコンゴムパッキング102、102’を介し
て白金のリング状電極103、及びテフロンリング10
4を固定する。この装置を空気恒温層に入れ、±0.1
℃以内の精度で35℃に温調する。
直流電圧を加え、リング内に容量比1/3で混合した水
/メタノールを入れ、この時点からの電流変化をケース
レー社製610℃エレクトロメーター106で測定し、
記録計107で記録する。塗装板の表面温度は、銅−コ
ンスタンタン熱電対(PHILIPS,PR6452
A)(非表示)を貼り付けて測定する。
n)に対して表したプロットにおいて、傾斜が最初に変
化する時間がTcとなる。
示目的のみで与えられる。これらにおいて「部」および
「%」は特記しない限り重量基準による。
を取り付けたフラスコにビスフェノールA型エポキシ樹
脂(エポキシ当量188)752.0部、メタノール7
7.0部、メチルイソブチルケトン200.3部および
ジラウリン酸ジブチルスズ0.3部を仕込み、室温で攪
拌し均一溶液とし、2,4−/2,6−トリレンジイソ
シアネート80/20(重量比)混合物174.2部を
50分間かけて滴下すると発熱により系内の温度が70
℃に達した。IRスペクトルはイソシアネートに基づく
2280cm-1の吸収の消失およびウレタンのカルボニ
ル基に基づく1730cm-1の吸収を示した。
を加えた後、系内を120℃まで昇温し、副生するメタ
ノールをデカンターを用いて留去させながらエポキシ当
量が463に達するまで反応を行った。IRスペクトル
はウレタンのカルボニル基に基づく1730cm-1の吸
収の消失およびオキサゾリドン環のカルボニル基に基づ
く1750cm-1の吸収の出現を示した。
メチルイソブチルケトン83.3部を加え125℃の温
度を保持しながらエポキシ当量が1146に達するまで
反応を行った。系内の温度が110℃になるまで冷却
し、アミノエチルエタノールアミンのケチミン(79重
量%のメチルイソブチルケトン溶液)47.2部、ジエ
タノールアミン42.0部、N−メチルエタノールアミ
ン30.0部およびメチルイソブチルケトン17.3部
を加えた後、昇温し、120℃で2時間反応させた。こ
のようにして不揮発分80%のカチオン性エポキシ樹脂
を得た。
を取り付けたフラスコに、ヘキサメチレンジイソシアネ
ートのイソシアヌレート型三量体(コロネートHX、日
本ポリウレタン社)199部、メチルイソブチルケトン
32部、およびジブチルスズジラウレート0.2部を秤
取し、50℃まで昇温した。外部から冷却して温度を5
0℃に保ちながらメチルエチルケトオキシム87部を2
時間かけて滴下した。滴下終了後70℃に昇温し、この
温度を保ちながらIR分析によりNCO基が消失するま
で反応させ、脂肪族ブロックポリイソシアネート硬化剤
を得た。
を取り付けたフラスコに、2,5−および2,6−ビス
(イソシアナートメチル)−ビシクロ[2.2.1]ヘ
プタン(三井東圧社製、NCO当量=103)723
部、メチルイソブチルケトン333部、およびジブチル
スズシラウレート0.01を秤取し、70℃まで昇温し
た。均一に溶解した後、メチルエチルケトオキシム61
0部を2時間かけて滴下した。滴下終了後反応温度70
℃を保持したままIR分析によりNCO基が消失するま
で反応させ、脂環式ブロックポリイソシアネート硬化剤
を得た。
2−エチルヘキノールハーフブロック化イソホロンジイ
ソシアネートを反応させ、1−(2−ヒドロキシエチル
チオ)−2−プロパノールおよびジメチロールプロピオ
ン酸で3級スルホニウム化した顔料分散用樹脂ワニス1
25.0部(スルホニウム化率70.6%、樹脂固形分
60%)、イオン交換水400.0部、カーボンブラッ
ク3.0部、カオリン250部、二酸化チタン187
部、および混合重量比50/50のトリポリリン酸アル
ミニウム及びリンモリブデン酸アルミニウムの混合物で
なるリン酸系防錆顔料60部をサンドグライドミルに入
れ、粒度が10μm以下になるまで分散して顔料分散ペ
ーストを得た。
2で得た脂肪族ブロックポリイソシアネート硬化剤25
部を均一に混合し、その後エチレングリコールモノ−2
−エチルヘキシールエーテルを固形分に対して3%にな
るように添加した。これに氷酢酸を加えて中和率43.
0%になるように中和し、さらにイオン交換水を加えて
ゆっくり希釈した。そして固形分が36.0%になるよ
うに減圧下でメチルイソブチルケトンを除去し、メイン
エマルションを調製した。
造例4で得た顔料分散ペースト460.0部、イオン交
換水2252.0部、固形分に対し1%のジブチルスズ
オキサイドを混合し、固形分20.0%のカチオン電着
塗料を調製した。
処理した冷延鋼板及び亜鉛ニッケル鋼板に乾燥膜厚が1
0±2μmとなるように電着塗装し、その後160℃で
10分間焼付けを行い、硬化塗膜を得た。得られた硬化
塗膜を以下の様にして評価した。結果を表3に示す。
DDVII」を使用した。
る泥を厚さ約0.3〜0.6mmとなるように塗装板の
硬化塗膜に塗布し、乾燥させた。
間、及び湿潤14時間という条件を繰り返すモードにて
試験した。
し、塗膜の表面の状態を目視で評価した。
以下の表1の通りとした。
ェザーメーターを使用した。試験時間は100時間とし
た。
2の通りとした。
と以外は実施例1と同様にして硬化塗膜を得、評価し
た。結果を表3及び4に示す。
121 121 105 ドロコート耐食性 ◎ ○ × × × ×耐光性 ○ ○ ○ ○ ○ ○
平滑性、耐食性および上塗り非黄変性に優れているカチ
オン電着塗料組成物が提供された。本発明のカチオン電
着塗料組成物で得られる硬化塗膜はドロコート耐食性及
び耐光性に特に優れる。
ることにより泥に含まれる腐蝕性物質の基材への透過を
抑制し、基材表面における腐蝕反応を抑制することによ
り、ブリスターの発生及び拡大を抑えることができる。
示す模式断面図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 少なくともバインダー成分と顔料成分と
を含有するカチオン電着塗料組成物であって、該バイン
ダー成分が1級、2級又は/及び3級アミノ基含有エポ
キシ樹脂及びブロックポリイソシアネート硬化剤からな
り、該顔料成分が混合重量比90/10〜10/90の
トリポリリン酸アルミニウム及びリンモリブデン酸アル
ミニウム混合物でなる防錆顔料を含有し、硬化塗膜とし
た場合にその拡散パラメータ(Tc)が20〜60であ
り、ドロコート耐食性に優れた実質的に鉛を含まないカ
チオン電着塗料組成物。 - 【請求項2】 前記防錆顔料が顔料成分中3〜30重量
%の量で存在する請求項1記載のカチオン電着塗料組成
物。 - 【請求項3】 硬化塗膜とした場合に、動的粘弾性測定
から求められる架橋密度が1.5〜2.0×10-3mo
l/ccであり、動的Tgが110〜140℃である請
求項1記載のカチオン電着塗料組成物。 - 【請求項4】 前記1級、2級又は/及び3級アミノ基
含有エポキシ樹脂とブロックポリイソシアネート硬化剤
との重量比が80/20〜60/40の範囲である請求
項1記載のカチオン電着塗料組成物。 - 【請求項5】 前記ブロックポリイソシアネート硬化剤
が脂肪族ブロックポリイソシアネート又は脂環式ブロッ
クポリイソシアネートでなる請求項1記載のカチオン電
着塗料組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10089967A JPH11286631A (ja) | 1998-04-02 | 1998-04-02 | カチオン電着塗料組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10089967A JPH11286631A (ja) | 1998-04-02 | 1998-04-02 | カチオン電着塗料組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11286631A true JPH11286631A (ja) | 1999-10-19 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10089967A Ceased JPH11286631A (ja) | 1998-04-02 | 1998-04-02 | カチオン電着塗料組成物 |
Country Status (1)
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---|---|
JP (1) | JPH11286631A (ja) |
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- 1998-04-02 JP JP10089967A patent/JPH11286631A/ja not_active Ceased
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