JP2002285079A - 低加熱減量性カチオン電着塗料組成物 - Google Patents

低加熱減量性カチオン電着塗料組成物

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JP2002285079A
JP2002285079A JP2001090522A JP2001090522A JP2002285079A JP 2002285079 A JP2002285079 A JP 2002285079A JP 2001090522 A JP2001090522 A JP 2001090522A JP 2001090522 A JP2001090522 A JP 2001090522A JP 2002285079 A JP2002285079 A JP 2002285079A
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cationic electrodeposition
coating composition
electrodeposition coating
amine
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Shinsuke Shirakawa
信介 白川
Masahiko Harada
雅彦 原田
Satoru Urano
哲 浦野
Mitsuo Yamada
光夫 山田
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Nippon Paint Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】カルボジイミド基含有化合物を硬化剤として用
いた場合でも、塗料の貯蔵安定性を維持しつつ、低温で
焼付を行うことが可能であり、かつ焼付けの際の、揮散
する物質の量を低減することのできるカチオン電着塗料
組成物を提供すること。 【課題を解決するための手段】アミン変性エポキシ樹脂
と、硬化剤として下記の式で示されるカルボジイミド基
含有化合物とブロックイソシアネート化合物との混合物
とを含有するカチオン電着塗料組成物。 R1−CO−NH−R2−(N=C=N)n−R3−NH−
CO−R4 (ここで、R1、R4は、互いに同一又は異なってもよ
い、イソシアネート基とアルコール、アミン、オキシム
又は環状アミドと反応したときの残基を示し、R2、R3
は同一又は異なってもよい、ポリイソシアネート化合物
から2個のイソシアネート基を除いた残基を示し、nは
1〜10の整数を示す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、貯蔵安定性が良好
で、低温硬化性が優れ、かつ加熱減量を低減することの
できるカチオン電着塗料組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、カチオン電着塗料では、その硬化
剤としてブロックイソシアネートが用いられている。こ
のブロックイソシアネートを用いると、焼付時に、ブロ
ック剤が脱離しその一部もしくは全量が大気中に揮散
し、これらによりヤニが発生する他、大気汚染の原因物
質となっている。
【0003】一方、有限な地球資源を無駄に消費しない
ように、低温硬化性の硬化剤が開発され、実用化されて
いる。その代表的なものとしては、上記ブロックイソシ
アネートのブロック剤としてラクタム系やオキシム系の
化合物を用いている硬化剤が挙げられる。しかし、この
ような硬化剤では、前述のごとくブロック剤が焼付時に
脱離するものである。
【0004】そこで、焼付時において、揮散するブロッ
ク剤を低減させることのできる硬化剤として、カルボジ
イミド基含有化合物を用いたものが考えられ、従来のブ
ロックイソシアネート硬化剤をすべて上記のカルボジイ
ミド基含有化合物に置換する方法もあるが、塗料の貯蔵
安定性をさらに向上させる必要があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
カルボジイミド基含有化合物を硬化剤として用いた場合
でも、塗料の貯蔵安定性が良好であるカチオン電着塗料
組成物を提供することにある。即ち、塗料の貯蔵安定性
を維持しつつ、低温で焼付を行うことが可能であり、か
つ焼付けの際の、揮散する物質の量を低減することので
きるカチオン電着塗料組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のカチオン電着塗
料組成物は、アミン変性エポキシ樹脂と、硬化剤として
下記の式で示されるカルボジイミド基含有化合物とブロ
ックイソシアネート化合物との混合物とを含有するもの
である。 R1−CO−NH−R2−(N=C=N)n−R3−NH−
CO−R4 (ここで、R1、R4は、互いに同一又は異なってもよ
い、イソシアネート基とアルコール、アミン、オキシム
又は環状アミドと反応したときの残基を示し、R2、R3
は同一又は異なってもよい、ポリイソシアネート化合物
から2個のイソシアネート基を除いた残基を示し、nは
1〜10の整数を示す。)
【0007】ここで、上記ポリイソシアネート化合物
が、脂肪族系ジイソシアネート又は芳香族系ジイソシア
ネートであることが好ましい。
【0008】そして、上記カルボジイミド基と、上記ブ
ロックイソシアネート化合物中のブロックイソシアネー
ト基との当量比が、1/10〜1/3であることが好ま
しい。
【0009】また、上記アミン変性エポキシ樹脂と硬化
剤との混合重量比は、アミン変性エポキシ樹脂/硬化剤
が、50/50〜90/10であることが好ましい
【0010】
【発明の実施の形態】本発明のカチオン電着塗料組成物
は、特定の構造を有するカルボジイミド基含有化合物と
ブロックイソシアネート化合物とを硬化剤として含有す
るものである。そのカルボジイミド基含有化合物とは、
下記の式で示される化合物である。 R1−CO−NH−R2−(N=C=N)n−R3−NH−
CO−R4 (ここで、R1、R4は、互いに同一又は異なってもよ
い、イソシアネート基とアルコール、アミン、オキシム
又は環状アミドと反応したときの残基を示し、R2、R3
は同一又は異なってもよい、ポリイソシアネート化合物
から2個のイソシアネート基を除いた残基を示し、nは
1〜10の整数を示す。)
【0011】ここで、R1又はR4を導入するために用い
たアルコールとしては、特に炭素数が2〜18のモノア
ルコールが好ましく、例えば、メタノール、エタノー
ル、イソプロパノール、n−プロパノール、ブタノー
ル、アミルアルコール、エチレングリコールモノメチル
エーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エ
チレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリ
コールモノメチルエーテル、ベンジルアルコール、グリ
コール酸メチル、グリコール酸ブチル、ジアセトンアル
コール、乳酸メチルおよび乳酸エチルなどを挙げること
ができる。
【0012】R1又はR4を導入するために用いたアミン
としては、例えば、アルキルモノアミンが挙げられ具体
的には、ジエチルアミン、ジブチルアミン、ジシクロヘ
キシルアミンなどがある。
【0013】R1又はR4を導入するために用いた環状ア
ミドとしては、ε−カプロラクタム、δ−バレロラクタ
ム、γ−ブチロラクタムが、また、R1又はR4を導入す
るために用いたオキシムとしては、ジメチルケトンオキ
シム、ジエチルケトンオキシム、メチルエチルケトンオ
キシムなどが挙げられる。
【0014】一方、R2およびR3はともにポリイソシア
ネート化合物から2個のイソシアネート基を除いた残基
であり、同一または異なっていても良く、そのポリイソ
シアネート化合物としては例えば、トリレンジイソシア
ネート(TDI)、4,4’―ジフェニルメタンジイソ
シアネート(MDI)、キシリレンジイソシアネート
(XDI)などの芳香族ポリイソシアネート化合物;ヘ
キサメチレンジイソシアネート(HMDI)、イソホロ
ンジイソシアネート(IPDI)、2,5−もしくは
2,6−ビス(イソシアナートメチル)ビシクロ[2,
2,1]ヘプタン(ノボルナンジイソシアネート、NB
DI)、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(水
添MDI)などの脂肪族もしくは脂環族ポリイソシアネ
ート化合物、又はこれらの2量体、3量体などが挙げら
れる。また、次式で示される芳香族系のポリイソシアネ
ートも用いることができる。
【0015】
【化1】
【0016】ここでPhは、ベンゼン核を示し、mは0
から4の整数である。中でも、4,4’―ジフェニルメ
タンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネートおよびジシクロヘキシ
ルメタンジイソシアネート及び式(1)で示されたポリ
イソシアネートが工業的に利用しやすいことから好まし
い。
【0017】ここで、nは、1〜10、好ましくは1〜
6の整数である。10を超えると、化合物の粘度が高く
なり、アミン変性エポキシ樹脂との反応性が低下し、ま
た得られた塗膜の外観が低下する恐れがある。
【0018】上記カルボジイミド基含有化合物は、下記
のようにして得ることができる。上記のカルボジイミド
基部分の繰り返し数を示すnの値が2〜10の場合、即
ち、分子中に複数個のカルボジイミド基を含有する化合
物を得ようとする場合は、まず、上記で説明したポリイ
ソシアネート化合物と、モノアルコール、モノアミン、
環状アミド、オキシム、単独又はこれらの少なくとも2
種の混合物とを反応させて、そのポリイソシアネート化
合物中にある2個のイソシアネート基に対して、その一
方のイソシアネート基をブロックして、そのポリイソシ
アネート化合物のハーフブロック体を得て、そこで得ら
れたハーフブロック体に、先に用いたポリイソシアネー
ト化合物をさらに反応させて、上記カルボジイミド基含
有化合物を得ることができる。すなわち、上記ポリイソ
シアネート化合物に、上記で述べたアルコールやアミン
等を反応させ、2個のイソシアネート基の内の一方のイ
ソシアネート基のみに上記アルコールの水酸基又は上記
アミンのアミノ基を付加させて、イソシアネートのハー
フブロック体を得る。次いで、ここで得られたハーフブ
ロック体と、先に用いたポリイソシアネート化合物とを
触媒の存在下70〜180℃の反応条件下で反応させ
て、上記カルボジイミド基含有化合物を得ることができ
るのである。
【0019】ここで、上記アルコール又はアミンと上記
ポリイソシアネート化合物との反応モル比を種々に変え
ることにより、繰り返し単位数であるnの値をコントロ
ールすることができる。
【0020】一方、上記カルボジイミド基含有化合物
が、その分子中に1個のカルボジイミド基を含有する場
合、即ちnが1の場合は、以下のようにして得ることが
できる。まず、有機錫の触媒の存在下で、ポリイソシア
ネートにモノアルコール、モノアミン、環状アミド、オ
キシム、単独又はこれらの少なくとも2種の混合物とを
反応させて、そのポリイソシアネート化合物中にある、
2個のイソシアネート基の一方のイソシアネート基をブ
ロックして、そのポリイソシアネート化合物のハーフブ
ロック体を得る。次にアルキルフェニルホスホレンオキ
シド触媒を加えて、先に得られたハーフブロック体同士
は、その分子中に有するフリーのイソシアネート基同士
との反応を介して結合し、カルボジイミド基含有化合物
が得られる。また、当然ながら、副生成物として、最初
から存在していたイソシアネート基がすべて上記のブロ
ック剤でブロックされたものも、その反応系に存在す
る。従って、このような製造方法を採用すると、カルボ
ジイミド基含有化合物とブロックイソシアネート化合物
との混合物が得られることになる。
【0021】上記ポリイソシアネートに反応させて、ハ
ーフブロック体を製造するときに用いるものとしては、
モノアルコールが好ましい。
【0022】上記モノアルコールとしては、上述した通
りであるが、好ましくは、炭素数1〜20のモノアルコ
ールである。
【0023】上記ポリイソシアネート化合物としては、
上述した通りであり、好ましくはジフェニルメタンジイ
ソシアネート、ヘキサメチレジイソシアネート、イソホ
ロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソ
シアネート及び式(1)で示されるポリイソシアネート
などが挙げられる。
【0024】上記ブロックイソシアネート化合物として
は、この分野で一般的に使用されているものであり、例
えば、トリレンジイソシアネート(TDI)、4,4’
―ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、キシ
リレンジイソシアネート(XDI)などの芳香族ポリイ
ソシアネート化合物;ヘキサメチレンジイソシアネート
(HMDI)、イソホロンジイソシアネート(IPD
I)、2,5−もしくは2,6−ビス(イソシアナート
メチル)ビシクロ[2,2,1]ヘプタン(ノボルナン
ジイソシアネート、NBDI)などの脂肪族もしくは脂
環族ポリイソシアネート化合物;またはこれらポリイソ
シアネート化合物の二量体、三量体およびトリメチロー
ルプロパン付加物などのポリイソシアネート化合物をブ
ロックしたものが挙げられる。
【0025】上記ブロックイソシアネート化合物に用い
られるブロック剤としては、イソシアネート基に付加
し、常温では安定であるが解離温度以上に加熱すると脱
離し、遊離のイソシアネート基を再生し得るものであ
る。
【0026】具体的には、フェノール、クレゾール、キ
シレノール、クロロフェノールおよびエチルフェノール
などのフェノール系ブロック剤;ε―カプロラクタム、
δ―バレロラクタム、γ―ブチロラクタムおよびβ―プ
ロピオラクタムなどのラクタム系ブロック剤;アセト酢
酸エチルおよびアセチルアセトンなどの活性メチレン系
ブロック剤;メタノール、エタノール、プロパノール、
ブタノール、アミルアルコール、エチレングリコールモ
ノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエー
テル、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピ
レングリコールモノメチルエーテル、ベンジルアルコー
ル、グリコール酸メチル、グリコール酸ブチル、ジアセ
トンアルコール、乳酸メチルおよび乳酸エチルなどのア
ルコール系ブロック剤;ホルムアルドキシム、アセトア
ルドキシム、アセトキシム、メチルエチルケトオキシ
ム、ジアセチルモノオキシム、シクロヘキサンオキシム
などのオキシム系ブロック剤;ブチルメルカプタン、ヘ
キシルメルカプタン、t−ブチルメルカプタン、チオフ
ェノール、メチルチオフェノール、エチルチオフェノー
ルなどのメルカプタン系ブロック剤;酢酸アミド、ベン
ズアミドなどの酸アミド系ブロック剤;コハク酸イミド
およびマレイン酸イミドなどのイミド系ブロック剤;イ
ミダゾール、2−エチルイミダゾールなどのイミダゾー
ル系ブロック剤;などを挙げることができる。
【0027】上記カルボジイミド基含有化合物とブロッ
クイソシアネート化合物との混合割合は、上記カルボジ
イミド基含有化合物注のカルボジイミド基と、上記ブロ
ックイソシアネート化合物のブロックイソシアネート基
との当量比で1/10〜1/3、好ましくは1/8〜1
/4であることが好適である。1/10未満であると揮
散する物質の量が低減できずヤニ量が多くなるおそれが
あり、1/3を超えると、貯蔵安定性が低下するおそれ
がある。
【0028】本発明のカチオン電着塗料組成物に含有さ
れる上記アミン変性エポキシ樹脂は、一般的なカチオン
電着塗料に使用される公知の樹脂であり、特公昭55−
34238号公報、同56−34186号公報、同59
−15929号公報に、その詳細内容が記載されてい
る。上記アミン変性エポキシ樹脂の分子量としては60
0〜8000であり、アミン価としては16〜230で
あり、エポキシ当量としては300〜4000であるも
のが、一般的に用いられている。
【0029】アミン変性エポキシ樹脂の典型的なもの
は、ビスフェノール型エポキシ樹脂のエポキシ環の全部
をカチオン性基を導入し得る活性水素化合物で開環する
か、または一部のエポキシ環を他の活性水素で開環し、
残りのエポキシ環をカチオン性基を導入し得る活性水素
含有化合物で開環して製造さるものである。
【0030】上記ビスフェノール型エポキシ樹脂の典型
例は、ビスフェノールA型またはビスフェノールF型エ
ポキシ樹脂である。前者の市販品としては、エピコート
828(油化シェルエポキシ社製 エポキシ当量180
〜190)、エピコート1001(同、エポキシ当量4
50〜500)、エピコート1010(同、エポキシ当
量3000〜4000)などがあり、後者の市販品とし
ては、エピコート807、(同、エポキシ当量170)
などがある。
【0031】上記カチオン性基を導入し得る活性水素化
合物としては、1級アミン、2級アミンがあり、これら
を上記樹脂中のエポキシ基と反応させることにより、カ
チオン性基を上記樹脂中に導入できる。
【0032】また、上記アミノ変性エポキシ樹脂として
は、特開平5−306327号公報、特開平6−329
755号公報、特開平7−33848号公報に開示され
ているような、オキサゾリドン環を樹脂骨格中に含んで
いるエポキシ樹脂であることが好ましい。このエポキシ
樹脂は、ポリイソシアネート化合物のイソシアネート基
をメタノール、エタノール等の低級アルコールでブロッ
クして得られるビスウレタン化合物と、ビスフェノール
型エポキシ樹脂との反応によって得られるものである。
【0033】上記アミン変性エポキシ樹脂と硬化剤との
配合比は、重量比で50/50〜90/10好ましくは
65/35〜80/20であることが好適である。その
配合比が50/50未満であると、塗料の安定性が低下
し、90/10を超えると塗膜の硬化性が不足する恐れ
がある。
【0034】本発明のカチオン電着塗料組成物は、上記
アミン変性エポキシ樹脂と硬化剤のほかに、一般的には
顔料分散ペーストを含有してもよい。
【0035】上記顔料分散ペーストは、電着塗料に通常
用いられるものであり、顔料を顔料分散用樹脂と共に水
性媒体中に分散させて調製される。
【0036】上記顔料は、通常用いられる顔料であれば
特に制限はなく、例えばチタンホワイト、カーボンブラ
ック、黒色酸化鉄、銅クロムブラック、銅鉄マンガンブ
ラックおよびベンガラのような着色顔料、カオリン、タ
ルク、ケイ酸アルミニウム、炭酸カルシウム、マイカ、
クレーおよびシリカのような体質顔料、リン酸亜鉛、リ
ン酸鉄、リン酸アルミニウム、リン酸カルシウム、亜リ
ン酸亜鉛、シアン化亜鉛、酸化亜鉛、トリポリリン酸ア
ルミニウム、モリブデン酸亜鉛、モリブデン酸アルミニ
ウム、モリブデン酸カルシウムおよびリンモリブデン酸
アルミニウムのような防錆顔料等が挙げられる。
【0037】上記顔料分散樹脂としては、一般にカチオ
ン性またはノニオン性の低分子量界面活性剤や4級アン
モニウム基、アミノ基又は3級スルホニウム基を有する
変性エポキシ樹脂等などが用いられる。
【0038】また、上記顔料分散ペーストは、上記顔料
がカチオン電着塗料中の全樹脂固形分重量に対し1〜2
5%好ましくは、4〜15%となるような量で含まれ
る。
【0039】上記顔料分散ペーストは、上記顔料分散用
樹脂および顔料を所定量混合した後、その混合物中の顔
料の粒径が所定の均一な粒径となるまで、ボールミルや
サンドグラインドミル等の通常の分散装置を用いて分散
することにより得られる。
【0040】本発明のカチオン電着塗料組成物は、ジラ
ウリン酸ジブチルスズ、ジブチルスズオキサイドのよう
なスズ化合物や、それら以外の通常のウレタン開裂触媒
を含むことができる。その添加量は、上記硬化剤の0.
1〜20重量%とすることが好ましい。
【0041】また、本発明のカチオン電着塗料は、水混
和性有機溶剤、界面活性剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤
等の常用の塗料用添加剤を含むことができる。
【0042】本発明のカチオン電着塗料組成物の調製
は、例えば以下のようにして行われる。上記のアミン変
性エポキシ樹脂とカルボジイミド基含有化合物とブロッ
クイソシアネート化合物とを予め所定量混合し、その混
合物を中和剤を含有する水性媒体中に分散させてメイン
エマルションを得る。その中和剤としては、例えば、塩
酸、硝酸、リン酸、酢酸、乳酸のような無機酸又は有機
酸などであり、その使用量は、この混合物が水に分散で
きる程度であれば十分である。次に上記メインマルショ
ンに上記顔料分散ペースト、更にイオン交換水を所定量
配合して混合し、本発明のカチオン電着塗料組成物を得
る。
【0043】このようにして得られたカチオン電着塗料
は、金属基材の表面に電着塗装され、その後焼付される
ことにより硬化塗膜が得られる。その焼付の際には、揮
散物質の量を、これまでのブロックイソシアネートを用
いたものと比べ、大幅に低減させることができる。
【0044】
【実施例】以下の実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はこれらに限定されない。実施例中、
「部」および「%」は、ことわりのない限り、重量基準
による。「エポキシ当量」「アミン当量」は固形分当り
の数値を示す。
【0045】製造例1(アミン変性エポキシ樹脂の製
造) 攪拌機、冷却管、窒素導入管、温度計および滴下漏斗を
装備したフラスコに、2,4−/2,6−トリレンジイ
ソシアネート(重量比=8/2)92部、メチルイソブ
チルケトン(以下、MIBKという)95部およびジブ
チルスズジラウレート0.5部を仕込んだ。その混合物
を攪拌しながら、メタノール21部を添加した。その反
応は、室温から始め、発熱により60℃まで昇温し、そ
の後30分間反応を継続した後、エチレングリコールモ
ノ−2−エチルヘキシルエーテル57部を滴下漏斗によ
り滴下した。更にビスフェノールA−プロピレンオキシ
ド5モル付加体(商品名ニューポールBP−5P、三洋
化成工業社製)42部を添加した。反応は主に60〜6
5℃の範囲で行い、IRスペクトルの測定において、イ
ソシアネート基に基づく吸収が消失するまで継続した。
【0046】次に、エポキシ当量188のビスフェノー
ルA型エポキシ樹脂(商品名DER−331J、ダウケ
ミカル社製)365部を、上記の反応混合物に加えて1
25℃まで昇温した。その後、ベンジルジメチルアミン
1.0部を添加し、エポキシ当量410になるまで13
0℃で反応させた。
【0047】続いて、ビスフェノールA87部を加えて
120℃で反応させ、エポキシ当量1190とした。そ
の後、上記反応混合物を冷却し、ジエタノールアミン1
1部、N−エチルエタノールアミン24部およびアミノ
エチルエタノールアミンのケチミン化物の79%MIB
K溶液25部を加え、110℃で2時間反応させた。そ
の後、MIBKで不揮発分80%となるまで希釈し、ア
ミン変性エポキシ樹脂(樹脂固形分80%)を得た。
【0048】製造例2(カルボジイミド基含有化合物と
ブロックイソシアネート化合物との混合物Aの調製) 製造例1と同様のフラスコに、イソシアネートの官能基
数が平均2.9個であるポリメチレンポリフェニルポリ
イソシアネネート190.5部 (1.44eq)を仕込
み、90℃まで温度を上げた。そこにε-カプロラクタ
ム54.2部(0.48モル)をブチルセロソルブ7
5.5部(0.64モル)に溶解させた溶液を1時間か
けて滴下した。滴下終了後、反応温度を90℃に保持し
たまま2時間攪拌した後、MIBK34.8部を加えさ
らに3−メチル−1−フェニル−2−ホスホレン−1−
オキシド0.2部を加え、120℃まで温度を上げ、カ
ルボジイミド化反応を6時間続けた。IRスペクトル測
定において、2250cm-1付近のイソシアネート基に
基づく吸収の消失を確認後、反応を終了しMIBKを6
9.7部加え、ブロックイソシアネート化合物とカルボ
ジイミド基含有化合物との混合物を得た。固形分濃度は
75%であった。ここで得られたカルボジイミド基含有
化合物とブロックイソシアネート化合物との混合物で
の、カルボジイミド基とブロックイソシアネート基との
当量比は1/7であった。
【0049】製造例2(カルボジイミド基含有化合物と
ブロックイソシアネート化合物との混合物Bの調製) 製造例1と同様のフラスコに、イソシアネートの官能基
数が平均2.9個であるポリメチレンポリフェニルポリ
イソシアネネート185.2部 (1.40eq)を仕込
み、90℃まで温度を上げた。そこにε−カプロラクタ
ム58.8部(0.52モル)をブチルセロソルブ8
0.2(0.68モル)に溶解させた溶液を1時間かけ
て滴下した。滴下終了後、反応温度を90℃に保持した
まま2時間攪拌した後、MIBK35.6部を加えさら
に3−メチル−1−フェニル−2−ホスホレン−1−オ
キシド0.2部を加え、120℃まで温度を上げ、カル
ボジイミド化反応を6時間続けた。IRスペクトル測定
において、2250cm-1付近のイソシアネート基に基
づく吸収の消失を確認後、反応を終了しMIBKを7
1.1部加え、ブロックイソシアネート化合物とカルボ
ジイミド基含有化合物の混合物を得た。固形分濃度は7
5%であった。ここで得られたカルボジイミド基含有化
合物とブロックイソシアネート化合物との混合物での、
カルボジイミド基とブロックイソシアネート基との当量
比は1/12であった。
【0050】製造例4(ブロックジイソシアネート硬化
剤の調製) 製造例1と同様のフラスコに、ジフェニルメタン−4,
4’−ジイソシアネート723部、MIBK350部お
よびジブチルスズジラウレート0.1部を仕込んだ。得
られた反応混合物を70℃まで昇温し、その反応混合物
が均一に溶解した後、ブチルセロソルブ546部に、ε
−カプロラクタム131部を溶解させた後、その溶解物
を2時間かけて滴下した。滴下終了後、反応温度を90
℃に保持したまま、IRスペクトルの測定において、イ
ソシアネート基に基づく吸収が消失するまで反応を継続
させて、ブロックジイソシアネート硬化剤を得た。(樹
脂固形分80%)
【0051】製造例5(顔料分散用樹脂の製造) 攪拌装置、冷却管、窒素導入管および温度計を装備した
反応容器に、イソホロンジイソシアネート(以下、IP
DIという)222.0部を入れ、MIBK39.1部
で希釈した後、ジブチルスズラウレート0.2部を加え
た。その後、50℃に昇温した後、2−エチルヘキサノ
ール131.5部を攪拌しながら、乾燥窒素雰囲気中で
2時間かけて滴下した。適宜、冷却することにより、反
応温度を50℃に維持した。その結果、2−エチルヘキ
サノールハーフブロック化IPDIが得られた。
【0052】次いで、エピコート828(油化シェルエ
ポキシ社製ビスフェノールA型エポキシ樹脂、エポキシ
当量182〜194)376.0部、ビスフェノールA
114.0部およびオクチル酸28.8部を、攪拌装
置、冷却管、窒素導入管および温度計を装備した反応容
器に仕込んだ。反応混合物を窒素雰囲気中で130℃に
加熱し、ジメチルベンジルアミン0.15部を添加し
て、発熱反応のもと170℃で1時間反応させることに
より、エポキシ当量649のビスフェノールA型エポキ
シ樹脂を得た。次いで、140℃に冷却した後、上記で
調製した2−エチルヘキサノールハーフブロック化IP
DI396.8部を加え、140℃に1時間保持して反
応させた。次に、エチレングリコールモノブチルエーテ
ル323.2部を加えて希釈した後、その反応混合物を
100℃に冷却した。次いで、アミノエチルエタノール
アミンのメチルイソブチルモノケチミン化物の78.3
%MIBK溶液188.8部を加えた。この混合物を1
10℃で1時間保温した後、90℃まで冷却し、イオン
交換水360.0部を加えて、更に30分間攪拌を継続
することにより、エポキシ樹脂中のケチミン化部分を1
級アミノ基に転化した。この混合物から過剰の水とMI
BKを減圧下で除去した後、エチレングリコールモノブ
チルエーテル575.8部で希釈して、1級アミノ基を
有する顔料分散用樹脂を得た。(樹脂固形分50%)
【0053】製造例6(顔料分散ペーストの製造) サンドグラインドミルに製造例5で得られた顔料分散用
樹脂120部、カーボンブラック2.0部、カオリン1
00.0部、二酸化チタン80.0部、リンモリブデン
酸アルミニウム18.0部およびイオン交換水200部
を入れ、粒度10μm以下になるまで分散して、顔料分
散ペースト(固形分50%)を得た。
【0054】製造例7(メインエマルションAの調製) 製造例2で得られたブロックイソシアネート化合物とカ
ルボジイミド基含有化合物との混合物A144.4部
と、製造例1で得られたアミン変性エポキシ樹脂41
7.0部とを混合し、50%乳酸25.5部で中和し
た。その後、脱イオン水を加えてゆっくり希釈し、固形
分濃度36%になるようにMIBKを減圧留去して、メ
インエマルションAを調製した。
【0055】製造例8(メインエマルションBの調製) 製造例3で得られたブロックイソシアネート化合物とカ
ルボジイミド基含有化合物との混合物Bを用いた以外、
製造例7と同様にして、メインエマルションBを調製し
た。
【0056】製造例9(メインエマルションCの調製) 製造例4で得られたブロックジイソシアネート硬化剤1
38.1部と製造例1のアミン変性エポキシ樹脂41
4.3部とを混合し、それ以降の要領は、製造例7と同
様にしてメインエマルションCを調製した。
【0057】実施例1 製造例5で得られたメインエマルションA1185.2
部に製造例4で得られた顔料分散ペースト346.7部
とジブチルチンオキサイド7部とを混合し、脱イオン水
を加えて固形分20%のカチオン性電着塗料を得た。こ
こで得られたカチオン電着塗料の貯蔵安定性を下記で示
す要領で評価した。その結果を表1に示す。次に、この
カチオン電着塗料をリン酸亜鉛処理鋼板に対し、焼付後
の膜厚が20μmになるような電圧で電着塗装し、16
0℃で10分間と170℃で20分間の2種類の焼付条
件で、焼付を実施し、硬化塗膜を得、各々の焼付時の加
熱減量を下記の要領で測定した。この結果を表1に示
す。一方、これとは別に、焼付条件を140℃で10分
間、150℃で10分間、160℃で10分間、170
℃20分間および200℃20分間と変化させて硬化塗
膜を得て、得られた硬化塗膜のゲル分率を下記の要領で
測定した。その結果を表1に示す。
【0058】<加熱減量の測定方法>リン酸亜鉛処理し
た冷延鋼板の重量を測定した後、膜厚20μを得る条件
で電着塗装した。次いで水洗後、105℃で3時間乾燥
した後、再びその重量を測定した。次いで、160℃と
170℃の2つの温度で160℃では10分、170℃
では20分の条件で焼付を行い、室温まで冷却した後、
三度重量を測定した。以下の式により、加熱減量を求め
た。 加熱減量=[1−(C−A)/(B−A)]×100
(%) ここでA;冷延鋼板自体の重量 B;電着塗装後、水洗して、105℃で3時間乾燥した
後の重量 C;焼付後の重量
【0059】<ゲル分率の測定方法>ブリキ板の重量を
測定した後、膜厚20μを得る条件で電着塗装した。次
いで、水洗後、150℃、160℃では10分間、17
0℃及び200℃では20分間の条件で焼付を行い、冷
却後、塗装板の重量を測定した。その後、アセトンに浸
し、6時間加熱還流し、105℃で20分乾燥した後、
三度重量を測定した。以下の式により、ゲル分率を求め
た。 ゲル分率=(C−A)/(B−A)×100(%) ここでA;電着塗装前のブリキ板自体の重量 B;焼付後の塗装版の重量 C;アセトンで浸漬して乾燥後の重量 上記で求めたゲル分率の値から、以下の基準で評価し
た。 ◎;90〜100% ○;80〜90%未満 △;70〜80%未満 ×;70%未満以下
【0060】比較例1 製造例8で得られたメインエマルションBを用いた以外
は、実施例1と同様にしてカチオン電着塗料を調製し、
硬化塗膜を得て、ゲル分率と加熱減量を測定した。その
結果を表1に示す。
【0061】比較例2 製造例9で得られたメインエマルションCを用いた以外
は、実施例1と同様にしてカチオン電着塗料を調製し、
硬化塗膜を得て、ゲル分率と加熱減量を測定した。その
結果を表1に示す。
【0062】
【表1】
【0063】<塗料の貯蔵安定性の評価>実施例1、比
較例1及び比較例2で得られたカチオン電着塗料を、4
0℃、4週間撹拌しながら貯蔵した。その後、電着塗料
を、リン酸亜鉛処理鋼板に対して焼付後の膜厚が20m
μになるように電着塗装し、160℃で10分間の焼付
条件で、焼付を行い、硬化塗膜を得た。その塗膜外観を
表面粗さ計で測定し、貯蔵前の硬化塗膜の外観と比較し
た。その結果を表2に示す。ここで、表面粗さ計で測定
された凹凸差の値を、以下の基準で評価した。 ○;凹凸差が0.25μm未満 △;凹凸差が0.25〜0.30μm ×;凹凸差が0.30より大きい
【0064】
【表2】
【0065】実施例の結果から明らかなように、カルボ
ジイミド基含有化合物とブロックイソシアネート化合物
との混合物を硬化剤として用いることにより、塗料の貯
蔵安定性を維持しつつ、従来のブロックジイソシアネー
ト硬化剤と比較して、大幅に加熱減量を低減させること
ができることが確認された。
【0066】また、焼付温度を低下させても、従来のブ
ロックジイソシアネート硬化剤と比較して、ゲル分率の
低下は、さほど著しいものとはならなかった。このこと
より、焼付温度を低下させても、十分に硬化しているこ
とが確認された。
【0067】
【発明の効果】カチオン電着塗料の硬化剤として、カル
ボジイミド基含有化合物とブロックイソシアネート化合
物との混合物を用いることにより塗料の貯蔵安定性を維
持しつつ、低温硬化性を達成するとともに従来のブロッ
クイソシアネート硬化剤剤系に比べ、焼付時の揮散物質
量を大幅に減少させることができた。ここで、この揮散
物質量の低減化が可能となったのは、従来のブロックジ
イソシアネート硬化剤では、加熱時にブロック剤が脱離
するのであるが、本発明では、そのブロックイソシアネ
ート化合物の一部を、カルボジイミド基含有化合物に置
換することにより、その分子中のカルボジイミド基が上
記アミン変性エポキシ樹脂中の水酸基やアミノ基と付加
的に反応するため、脱離物質の発生量を減少させること
ができたのであり、そして、カルボジイミド基含有化合
物とブロックイソシアネート化合物とを併用することに
より塗料の貯蔵安定性を維持することができた。
【0068】これにより、焼付温度を低下させ、エネル
ギーコストを削減することができるとともに、揮散物質
量を低減させることができる。これにより、ヤニの発生
や、大気汚染の防止をすることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 光夫 大阪府寝屋川市池田中町19番17号 日本ペ イント株式会社内 Fターム(参考) 4J038 DB061 DB391 DG261 DG301 GA06 GA09 GA11 JB18 KA03 MA08 MA10 NA24 NA26 PA04 PA19

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アミン変性エポキシ樹脂と、硬化剤として
    下記の式で示されるカルボジイミド基含有化合物とブロ
    ックイソシアネート化合物との混合物とを含有するカチ
    オン電着塗料組成物。 R1−CO−NH−R2−(N=C=N)n−R3−NH−
    CO−R4 (ここで、R1、R4は、互いに同一又は異なってもよ
    い、イソシアネート基とアルコール、アミン、オキシム
    又は環状アミドと反応したときの残基を示し、R2、R3
    は同一又は異なってもよい、ポリイソシアネート化合物
    から2個のイソシアネート基を除いた残基を示し、nは
    1〜10の整数を示す。)
  2. 【請求項2】前記ポリイソシアネート化合物が、脂肪族
    系ポリイソシアネート又は芳香族系ポリイソシアネート
    である、請求項1記載のカチオン電着塗料組成物。
  3. 【請求項3】前記カルボジイミド基と、前記ブロックイ
    ソシアネート化合物中のブロックイソシアネート基との
    当量比が、1/10〜1/3である、請求項1又は2記
    載のカチオン電着塗料組成物。
  4. 【請求項4】前記アミン変性エポキシ樹脂と硬化剤との
    混合重量比が、50/50〜90/10である、請求項
    1〜4のいずれか一つに記載のカチオン電着塗料組成
    物。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007314781A (ja) * 2006-04-25 2007-12-06 Hitachi Chem Co Ltd 硬化性水性塗料用樹脂組成物
CN100457843C (zh) * 2006-07-13 2009-02-04 上海金力泰化工股份有限公司 含双酰胺结构的树脂、含该树脂的阴极电泳涂料及其制法
JP2010100748A (ja) * 2008-10-24 2010-05-06 Kansai Paint Co Ltd 塗料組成物及び塗膜形成方法
US11426762B2 (en) 2015-12-31 2022-08-30 Henkel Ag & Co. Kgaa Low bake autodeposition coatings
CN118421177A (zh) * 2024-04-23 2024-08-02 宁波辰磁电子科技有限公司 一种耐磨磁辊涂层及其制备方法

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