JP4347928B2 - 電着塗料用可撓性付与樹脂 - Google Patents

電着塗料用可撓性付与樹脂 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電着塗料用可撓性付与樹脂およびこれを含有する電着塗料組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
金属材料を腐食から保護しその美感を使用期間中維持するため、その表面には一般に塗装が施される。電着塗装方法は、金属材料の表面に均一な塗膜を簡便かつ迅速に形成可能であることから、自動車ボディのように被塗面が広く、かつ複雑な構造を有する金属材料を塗装するために工業的に広く利用されている。
【0003】
近年、自動車産業分野では、車体外板の耐久性向上の要求が高まっており、そのため塗膜寿命を延長することが望まれている。現実の使用環境においては、走行時にはねあげられた小石等が塗膜面に衝突して該塗膜が剥離する、いわゆる「チッピング」が車体外板の耐久性を短縮する要因の1つである。
【0004】
チッピングを防止するためには、被塗物に電着塗装後、静的ガラス転移温度の低い塗膜を形成するチッピングシーラーを塗布し、次いで通常の中塗り、上塗り塗装を行う塗装方法(例えば特開昭62−65765号公報等)がある。このチッピングシーラーの塗布膜厚は、3〜10μmが好ましい範囲であり、これ以下では耐チッピング性の効果があまり期待できず、またこれ以上では上塗り塗装後の仕上がり外観が低下する傾向にある。しかしながら、通常用いられるスプレー塗装方法では、かかる薄膜に膜厚管理することが難しく、量産塗装ラインでの対応に問題があった。また、従来の塗装工程にチッピングシーラーを塗布する工程をさらに増やすことは省工程の観点から逆行するものであり、経済的にも好ましいとは言えない。
【0005】
一方、塗膜自体に可撓性を付与して耐チッピング性を向上させる試みもある。例えば、特開昭55−52359号には、カチオン性水分散性樹脂に、封鎖されたイソシアネート基を有する分子量1000〜10000のウレタンエラストマー及び硬化剤を配合してなるカチオン電着塗料が記載されている。しかし、この塗料では、該水分散性樹脂と該ウレタンエラストマーとの相溶性が悪いため、塗膜の耐食性および密着性が低下し、耐チッピング性も不充分になる。
【0006】
更に、特開平7−150079号には有機ポリイソシアネートと高分子ポリオールと3級アミノ基を有するジオールとを反応させて得られる高分子量ポリウレタン樹脂、およびカチオン性エポキシ樹脂を含有する電着塗料組成物が記載されている。しかしながら、上記高分子量ポリウレタン樹脂は水性媒体に対する分散安定性に劣り、効果を発揮できる量で電着塗料組成物中に配合することが困難であり、得られる塗膜の耐チッピング性は不十分である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記従来の問題を解決するものであり、その目的とするところは、可撓性、密着性および耐食性に優れ、良好な耐衝撃性、耐チッピング性および耐久性を示す電着塗膜を形成できる新規な電着塗料用可撓性付与樹脂を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、式
【0009】
【化2】
Figure 0004347928
【0010】
[式中、R1は炭素数1〜8の炭化水素基であり、R2はそれぞれ独立して炭素数2〜5のアルキレン基であり、Aは炭素数4〜20のポリイソシアネートと数平均分子量400〜4000のポリオールとを反応させて得られる分子量600〜30000のジイソシアネートプレポリマーからイソシアネート基を除いた残基であり、Xは分子量400以下の低分子量モノアルコールから水酸基を除いた残基であり、Yは分子量500以下の1級アミノ基含有活性水素化合物から活性水素原子を除いた残基であり、pは1〜20の整数である。]
で示す構造を有する電着塗料用可撓性付与樹脂を提供するものであり、そのことにより上記目的が達成される。
【0011】
【発明の実施の形態】
電着塗料用可撓性付与樹脂
本明細書において電着塗料用可撓性付与樹脂とは電着塗装方法により形成される塗膜に可撓性を付与するために用いる樹脂をいう。可撓性付与樹脂は可撓性に富む骨格を有する。そのため、可撓性付与樹脂の骨格が剛性に富む樹脂の骨格に組み込まれた場合に、その剛性樹脂に可撓性が付与される。
【0012】
電着塗装方法で用いる塗料組成物を電着塗料組成物という。電着塗料組成物は、中和剤を含む水性媒体中に分散されたバインダー成分と顔料成分とを含有する水性組成物である。バインダー成分は、一般に、カチオン性樹脂と硬化剤とを含む熱硬化性樹脂組成物である。
【0013】
電着塗料用可撓性付与樹脂は、一般に、水性組成物である電着塗料組成物に所定量混合して用いる。従って、電着塗料用可撓性付与樹脂は水性媒体中に容易に分散又は乳化が可能であって、水性媒体に対する良好な分散安定性を有する必要がある。
【0014】
他方、電着塗膜が硬化した後は、電着塗料用可撓性付与樹脂は固形樹脂としてバインダーの一部を構成する。そのため、電着塗料用可撓性付与樹脂は電着塗膜に要求される特性、例えば、耐食性、耐水性、耐溶剤性等を損なうものであってはならない。
【0015】
式[I]で示す構造を有する本発明の電着塗料用可撓性付与樹脂はウレタン結合部やウレア結合部でなるハードセグメントとポリオール骨格でなるソフトセグメントとが交互に配置されたハード/ソフト/ハード構造を持ち、柔軟性、強靱性および弾性が調和した良好な物性を示す。そして、ウレタン基、ウレア基、およびアミノ基のような極性基を比較的多く含む。
【0016】
本発明の電着塗料用可撓性付与樹脂はこのような特性を有するため、この電着塗料用可撓性付与樹脂が電着塗膜に組み込まれた場合、電着塗膜には効果的に可撓性が付与され、また、優れた密着性も付与される。
【0017】
更に、本発明の電着塗料用可撓性付与樹脂は、ポリマー鎖の一方の端には親水性の一級アミノ基を有し、他方の端には疎水性のアルキル基を有し、水性媒体に対して良好な分散安定性を示す。それゆえ、電着塗膜に可撓性を付与できる充分な量で電着塗料組成物中に含ませることができる。
【0018】
更に、本発明の電着塗料用可撓性付与樹脂においてポリマー鎖の一方の端は一級アミノ基という活性水素含有基であり、他方の端はブロック化イソシアネート基である。従って、本発明の電着塗料用可撓性付与樹脂の両端は共に、熱硬化性樹脂組成物である電着塗料組成物のバインダーと反応することができ、電着塗膜の架橋点を形成する。
【0019】
つまり、本発明の電着塗料用可撓性付与樹脂は、両端の官能基が電着塗料組成物のバインダー中の官能基と反応することにより電着塗膜中に固定され、バインダー樹脂骨格の一部となることができる。その結果、本発明の電着塗料用可撓性付与樹脂が組み込まれた場合でも電着塗膜の耐食性、耐水性、耐溶剤性等の特性は低下しない。
【0020】
本発明の好ましい態様では、式[I]において、R1は炭素数1〜8、より好ましくは炭素数1〜6の炭化水素基である。R1の具体例には、メチル基、エチル基、及びフェニル基等が挙げられる。R2はそれぞれ独立して炭素数2〜5、より好ましくは炭素数2〜3のアルキレン基である。R2の具体例には、エチレン基、及びプロピレン基等が挙げられる。
【0021】
pは電着塗料用可撓性付与樹脂の分子量、用いるジイソシアネートプレポリマーの分子量等に依存して大幅に変化するが、一般には1〜20、好ましくは1〜10の整数である。
【0022】
Aはポリイソシアネートとポリオールとを反応させて得られるジイソシアネートプレポリマーからイソシアネート基を除いた残基である。ジイソシアネートプレポリマーは、ポリオールに含まれる水酸基に対してポリイソシアネートに含まれるイソシアネート基が当量以上となるような反応割合で、ポリオールとポリイソシアネートとを反応させることにより得られる。反応の方法および条件は当業者に周知のものを用いればよい。
【0023】
ジイソシアネートプレポリマーの数平均分子量は、600〜30000、特に600〜10000であることが好ましい。ジイソシアネートプレポリマーの数平均分子量が600未満であると可撓性付与樹脂のアミン価が高くなりすぎて塗膜の耐食性、耐水性が低下する。ジイソシアネートプレポリマーの数平均分子量が30000を越えると、可撓性付与樹脂を乳化分散するのが困難になる。
【0024】
ポリイソシアネートとは、1分子中にイソシアネート基を2個以上有する化合物をいう。その炭素数は4〜20個、特に6〜15個であることが好ましい。
【0025】
ポリイソシアネートの具体例には、芳香族ジイソシアネート(トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、p−フェニレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート等);炭素数3〜12の脂肪族ジイソシアネート(ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、2,2,4−トリメチルヘキサンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等);炭素数5〜18の脂環式ジイソシアネート(1,4−シクロヘキサンジイソシアネート(CDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、4,4´−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(水添MDI)、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、イソプロピリデンジシクロヘキシル−4,4´−ジイソシアネート、1,3−ジイソシアナトメチルシクロヘキサン(水添XDI)等;芳香環を有する脂肪族ジイソシアネート(キシリレンジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)等);これらのジイソシアネートの変性物(ウレタン化物、カーボジイミド、ウレトジオン、ウレトイミン、ビューレット及び/又はイソシアヌレート変性物);等があげられる。これらは、単独で、または2種以上併用することができる。
【0026】
これらのうち好ましいものは4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、m−キシリレンジイソシアネート、p−キシリレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、およびp−フェニレンジイソシアネートのような芳香族ジイソシアネート;およびヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水添MDI、リジンジイソシアネート、およびノルボルナンジイソシアネートのような脂肪族ジイソシアネート等が挙げられる。
【0027】
ポリオールとは、1分子中に2個以上の水酸基を有する化合物をいう。その数平均分子量は、300〜3000、特に400〜2000であることが好ましい。ポリオールの数平均分子量が300未満であると得られる可撓性付与樹脂の可撓性が不十分となり、これを含む電着塗膜の耐衝撃性、耐チッピング性が低下する。ポリオールの数平均分子量が3000を越えると、これを含む電着塗膜の耐食性が低下する。
【0028】
具体的には以下に例示するものがあげられる。ポリオールは単独で、または二種以上の混合物として使用される。
【0029】
ポリエーテルポリオール、例えばアルキレンオキシド(エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド等)及び/又は複素環式エーテル(テトラヒドロフラン等)を重合または共重合して得られるもの、より具体的にはポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレン−プロピレン(ブロック又はランダム)エーテルグリコール、ポリエチレン−テトラメチレンエーテルグリコール(ブロック又はランダム)、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリヘキサメチレンエーテルグリコール等。
【0030】
ポリエステルポリオール、例えば脂肪族ジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、グルタル酸、アゼライン酸等)及び/又は芳香族ジカルボン酸(イソフタル酸、テレフタル酸等)と低分子グリコール(エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、1,4−ジヒドロキシメチルシクロヘキサン等)とを縮重合させたもの、具体的にはポリエチレンアジペートジオール、ポリブチレンアジペートジオール、ポリヘキサメチレンアジペートジオール、ポリネオペンチルアジペートジオール、ポリエチレン/ブチレンアジペートジオール、ポリネオペンチレン/ヘキサメチレンアジペートジオール、ポリ−3−メチルペンチレンアジペートジオール、ポリブチレンイソフタレートジオール等。
【0031】
ポリラクトンポリオール、例えばポリカプロラクトンジオール又はトリオール、ポリ−3−メチルバレロラクトンジオール等;ポリカーボネートポリオール、例えばポリヘキサメチレンカーボネートジオール等;ポリオレフィンポリオール、例えばポリブタジエングリコール、ポリイソプレングリコール又はその水素化物等。
【0032】
ポリオールの好ましい例には、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、およびポリテトラメチレングリコールのようなポリエーテルポリオール;低分子量のグリコールと二塩基酸との脱水縮合反応により得られるポリエステルポリオール、およびポリカプロラクトンポリオールのような環状エステルの開環重合により得られるポリエステルポリオール;アクリルポリオール;ポリカーボネートポリオール;ポリブタジエンポリオール、およびポリイソブチレンポリオールのようなポリオレフィンポリオール;等が挙げられる。
【0033】
Xは低分子量モノアルコールから水酸基を除いた残基である。低分子量モノアルコールは、分子量400以下、好ましくは70〜300のものを用いる。低分子量モノアルコールの分子量が400を越えると塗膜の耐食性、耐水性を損なう惧れがある。
【0034】
低分子量モノアルコールの例としては、メタノール、エタノール、ブタノール、オクタノール、エチレングリコールモノブチルエーテル、およびエチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル、フルフリルアルコールのような脂肪族アルコール;アセトンオキシム、メチルエチルケトンオキシム、シクロヘキサノンオキシム、およびメチルイソブチルケトンオキシムのようなオキシム;およびジメチルエタノールアミン、およびジエチルエタノールアミンのような3級アミノ基を有するもの等が挙げられる。特に好ましい低分子量モノアルコールは、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル、フルフリルアルコール、メチルエチルケトンオキシム、シクロヘキサノンオキシム、及びメチルイソブチルケトンオキシムである。
【0035】
Yは1級アミノ基含有活性水素化合物から活性水素原子を除いた残基である。1級アミノ基含有活性水素化合物とは、1級アミノ基とそれ以外の活性水素原子とを有する化合物をいう。活性水素原子とは、炭素原子以外の原子、例えば、酸素原子、窒素原子、イオウ原子等に直接結合した水素原子をいう。
【0036】
1級アミノ基含有活性水素化合物は、一般に、1級アミノ基1個以上と、その他に2級アミノ基および水酸基のような活性水素原子を有する官能基1個とを有する。1級アミノ基含有活性水素化合物の好ましい例には、ジエチレントリアミン、モノエタノールアミン、3−アミノ−1−プロパノール、及び1−アミノ−2−プロパノール等がある。特に好ましい1級アミノ基含有活性水素化合物は、ジエチレントリアミン、及びモノエタノールアミンである。
【0037】
本発明の電着塗料用可撓性付与樹脂の数平均分子量は2000〜30000とすることが好ましい。この可撓性付与樹脂の数平均分子量が2000未満であると可撓性が不十分となり、これを含む電着塗膜の耐チッピング性が低下する。数平均分子量が30000を越えると、これを含む電着塗膜の上塗塗膜や副資材等に対する密着性が低下する。
【0038】
本発明の電着塗料用可撓性付与樹脂の製造方法は特に限定されず、当業者に知られている適当な方法を用いることができる。
【0039】
例えば、ポリイソシアネートとポリオールとを反応させてジイソシアネートプレポリマーを調製し、このジイソシアネートプレポリマーと;低分子量モノアルコール、3級アミノ基を有するジオール、および1級アミノ基が保護されている1級アミノ基含有活性水素化合物とを;適当な割合で反応させることにより本発明の電着塗料用可撓性付与樹脂が得られる。
【0040】
具体的には、適当な溶媒中にポリイソシアネートを加熱下溶解し、触媒およびポリオールを加え、温度を保ったまま撹拌して反応させてジイソシアネートプレポリマーを含む溶液を得る。この溶液に低分子量モノアルコール、3級アミノ基を有するジオール、および1級アミノ基が保護されている1級アミノ基含有活性水素化合物を順次加熱撹拌しながら加え、反応を行えばよい。反応温度は一般に40〜120℃とする。反応の終点は、例えば、IR分析においてイソシアネート基に基づくピークが実質的に消失したことにより確認できる。
【0041】
溶媒としては、非プロトン性のものが好ましく、例えば、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、およびメチルアミルケトンのようなケトン;トルエン、キシレン、およびクロロベンゼンのような芳香族炭化水素;ジブチルエーテル、およびジオキサンのようなエーテル;および酢酸ブチル、コハク酸ジエチル、およびアジピン酸ジメチルのようなエステル;等を用いうる。
【0042】
反応触媒として、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズジオキシドのような通常のウレタン化反応に用いる触媒を用いることができる。
【0043】
3級アミノ基を有するジオールの例としては、N−メチルジエタノールアミン、N−メチルジプロパノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、N−フェニルジエタノールアミン等が挙げられる。
【0044】
1級アミノ基が保護されている1級アミノ基含有活性水素化合物は、上述の1級アミノ基含有活性水素化合物が有する1級アミノ基をケトンと反応させてケチミン化して得られる。用いるケトンの例には、メチルイソブチルケトンおよびシクロヘキサノン等がある。反応方法および条件は当業者に良く知られている。ケチミン基は加水分解すると1級アミノ基に再生される。
【0045】
ジイソシアネートプレポリマーと;低分子量モノアルコール、3級アミノ基を有するジオール、および1級アミノ基が保護されている1級アミノ基含有活性水素化合物とを;反応させる際、1級アミノ基が保護されている1級アミノ基含有活性水素化合物の量は、低分子量モノアルコール、3級アミノ基を有するジオール、および1級アミノ基が保護されている1級アミノ基含有活性水素化合物の合計量を基準として、当量比で0.10〜0.40とすることが好ましい。
【0046】
尚、ここでいう1級アミノ基が保護されている1級アミノ基含有活性水素化合物の当量とは、保護されたアミノ基を除く活性水素含有基の当量を意味する。
【0047】
この当量比が0.1未満であると得られる可撓性付与樹脂の親水性が乏しくなり、水性媒体に対する分散安定性が低下する。この当量比が0.40を越えると得られる可撓性付与樹脂の親水性が高くなりすぎ、同様に水性媒体に対する分散安定性が低下する。
【0048】
このようにして得られる電着塗料用可撓性付与樹脂は、電着塗料組成物に添加して使用される。添加は、まず、電着塗料用可撓性付与樹脂を中和剤を含む水性媒体中に分散し、次いで、得られるエマルションを電着塗料組成物に混合してもよく、又は、まず、電着塗料用可撓性付与樹脂を電着塗料用カチオン性樹脂と混合しておき、この混合物を中和剤を含む水性媒体中に分散して両者を含むエマルションを得てもよい。
【0049】
中和剤は塩酸、硝酸、リン酸、ギ酸、酢酸、乳酸のような無機酸または有機酸である。その量は少なくとも20%、好ましくは30〜60%の中和率を達成する量である。
【0050】
電着塗料用可撓性付与樹脂組成物
電着塗料用可撓性付与樹脂を電着塗料組成物に添加する際には、(a)主剤成分として本発明の電着塗料用可撓性付与樹脂を含有し、(b)硬化剤成分として上記電着塗料用可撓性付与樹脂を硬化させる量のブロック化ポリイソシアネートを含有する電着塗料用可撓性付与樹脂組成物とする事が望ましい。
【0051】
一般には、電着塗料用可撓性付与樹脂組成物の固形分中、電着塗料用可撓性付与樹脂の含有量は50〜95重量%、好ましくは60〜90重量%、ブロック化ポリイソシアネートの含有量は5〜50重量%、好ましくは10〜40重量%である。
【0052】
得られる電着塗料用可撓性付与樹脂組成物は電着塗料用可撓性付与樹脂と同様の方法で電着塗料組成物に添加することができる。電着塗料用可撓性付与樹脂組成物の添加量は、固形分を基準にして、一般に4〜50重量%、好ましくは4〜30重量%である。
【0053】
電着塗料用可撓性付与樹脂組成物の添加量が50重量%を越えると塗膜の耐食性が低下し、4重量%未満であると塗膜の耐衝撃性、耐チッピング性において十分な効果が得られない。
【0054】
電着塗料組成物
電着塗料組成物は、水性媒体中に、バインダー、顔料、水混和性有機溶剤、界面活性剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可撓性付与剤等常用の塗料用添加剤を含有することができる。バインダーは官能基を有するカチオン性樹脂とこれを硬化させる硬化剤とを含む。
【0055】
本発明の電着塗料組成物では、カチオン性樹脂としてエポキシ樹脂のエポキシ環にアミン等活性水素化合物を反応させ、そのエポキシ基を開環してカチオン性基を導入したカチオン性エポキシ樹脂を用い、硬化剤としてポリイソシアネートのイソシアネート基をブロックしたブロックポリイソシアネートを用いることが好ましい。
【0056】
カチオン性エポキシ樹脂
本発明で用いる1級、2級又は/及び3級アミノ基含有エポキシ樹脂は、一般にカチオン性エポキシ樹脂と呼ばれるものに含まれる。このカチオン性エポキシ樹脂は、特開昭54−4978号、同昭56−34186号などに記載されている公知の樹脂でよい。
【0057】
カチオン性エポキシ樹脂は、典型的には、ビスフェノール型エポキシ樹脂のエポキシ環の全部をカチオン性基を導入し得る活性水素化合物で開環するか、または一部のエポキシ環を他の活性水素化合物で開環し、残りのエポキシ環をカチオン性基を導入し得る活性水素化合物で開環して製造される。
【0058】
ビスフェノール型エポキシ樹脂の典型例はビスフェノールA型またはビスフェノールF型エポキシ樹脂である。前者の市販品としてはエピコート828(油化シェルエポキシ(株)、エポキシ当量180〜190)、エピコート1001(同、エポキシ当量450〜500)、エピコート1010(同、エポキシ当量3000〜4000)などがあり、後者の市販品としてはエピコート807、(同、エポキシ当量170)などがある。
【0059】
また、本願出願人の特開平5−306327号に開示されているように、オキサゾリドン環を鎖中に含んでいるエポキシ樹脂から出発してもよい。これらのエポキシ樹脂は、開環後0.3〜4.0meq/gのアミン当量となるように、より好ましくはそのうちの5〜50%が1級アミノ基が占めるように活性水素化合物で開環するのが望ましい。
【0060】
カチオン性基を導入し得る活性水素化合物としては1級アミン、2級アミン、3級アミンの酸塩、スルフィド及び酸混合物がある。本発明の1級、2級又は/及び3級アミノ基含有エポキシ樹脂を調製するためには1級アミン、2級アミン、3級アミンの酸塩をカチオン性基を導入し得る活性水素化合物として用いる。
【0061】
具体例としては、ブチルアミン、オクチルアミン、ジエチルアミン、ジブチルアミン、メチルブチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、トリエチルアミン塩酸塩、N,N−ジメチルエタノールアミン酢酸塩、ジエチルジスルフィド・酢酸混合物などのほか、アミノエチルエタノールアミンのケチミン、ジエチレントリアミンのジケチミンなどの1級アミンをブロックした2級アミンがある。アミン類は複数のものを併用して用いてもよい。
【0062】
エポキシ環を開環するために使用し得る他の活性水素化合物としては、フェノール、クレゾール、ノニルフェノール、ニトロフェノールなどのモノフェノール類;ヘキシルアルコール、2−エチルヘキサノール、ステアリルアルコール、エチレングリコールまたはプロピレングリコールのモノブチルエーテルまたはモノヘキシルエーテルなどのモノアルコール類;ステアリン酸およびオクチル酸などの脂肪族モノカルボン酸類;グリコール酸、ジメチロールプロピオン酸、ヒドロキシピバリン酸、乳酸、クエン酸などの脂肪族ヒドロキシカルボン酸;およびメルカプトエタノールなどのメルカプトアルカノールが挙げられる。
【0063】
硬化剤
硬化剤で使用するブロック化ポリイソシアネートとはポリイソシアネート中のイソシアネート基をブロック剤で保護した化合物をいう。ポリイソシアネートとしては、例えば、上述のものを使用でき、脂肪族系、脂環式系、芳香族系および芳香族−脂肪族系等のうちのいずれのものであってもよい。
【0064】
好ましくは、ポリイソシアネートは、脂肪族ポリイソシアネート又は脂環式ポリイソシアネートを使用する。形成される塗膜が耐候性に優れるからである。
【0065】
脂肪族ポリイソシアネート又は脂環式ポリイソシアネートの具体例には、ヘキサメチレンジイソシアネート、水添TDI、水添MDI、水添XDI、IPDI、2,5−もしくは2,6−ビス(イソシアナートメチル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン(ノルボルナンジイソシアネートとも称される。)等の脂肪族ジイソシアネート又は脂環式ジイソシアネート、それらの二量体(ビウレット)、三量体(イソシアヌレート)等が挙げられる。
【0066】
ブロック剤は、ポリイソシアネート基に付加し、常温では安定であるが解離温度以上に加熱すると遊離のイソシアネート基を再生し得るものである。
【0067】
ブロック剤の具体例には、フェノール、クレゾール、キシレノール、クロロフェノールおよびエチルフェノールなどのフェノール系ブロック剤;ε−カプロラクタム、δ−パレロラクタム、γ−ブチロラクタムおよびβ−プロピオラクタムなどのラクタム系ブロック剤;アセト酢酸エチルおよびアセチルアセトンなどの活性メチレン系ブロック剤;メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、アミルアルコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ベンジルアルコール、グリコール酸メチル、グリコール酸ブチル、ジアセトンアルコール、乳酸メチルおよび乳酸エチルなどのアルコール系ブロック剤;ホルムアルドキシム、アセトアルドキシム、アセトキシム、メチルエチルケトオキシム、ジアセチルモノオキシム、シクロヘキサノンオキシムなどのオキシム系ブロック剤;ブチルメルカプタン、ヘキシルメルカプタン、t−ブチルメルカプタン、チオフェノール、メチルチオフェノール、エチルチオフェノールなどのメルカプタン系ブロック剤;酢酸アミド、ベンズアミドなどの酸アミド系ブロック剤;コハク酸イミドおよびマレイン酸イミドなどのイミド系ブロック剤;イミダゾール、2−エチルイミダゾールなどのイミダゾール系ブロック剤;ピラゾール系ブロック剤;及びトリアゾール系ブロック剤等を挙げることができる。このうち、低温硬化(160℃以下)を望む場合には、ラクタム系およびオキシム系ブロック剤を使用するのが良い。
【0068】
カチオン性エポキシ樹脂と硬化剤とを含むバインダーは、一般に、電着塗料組成物の全固形分の50〜95重量%、好ましくは60〜80重量%を占める量で電着塗料組成物に含有される。
【0069】
硬化剤の量は、硬化時にカチオン性樹脂中の1級、2級又は/及び3級アミノ基、水酸基等の活性水素含有官能基と反応して良好な硬化塗膜を与えるのに十分でなければならず、一般に樹脂の硬化剤に対する固形分重量比で表して一般に90/10〜50/50、好ましくは80/20〜65/35の範囲である。
【0070】
顔料
電着塗料組成物には着色剤として一般に顔料を含有させる。本発明の電着塗料組成物にも通常用いられる顔料を含有させる。かかる顔料の例としては、チタンホワイト、カーボンブラック及びベンガラのような着色顔料、カオリン、タルク、ケイ酸アルミニウム、炭酸カルシウム、マイカ、クレー及びシリカのような体質顔料、リン酸亜鉛、リン酸鉄、リン酸アルミニウム、リン酸カルシウム、亜リン酸亜鉛、シアン化亜鉛、酸化亜鉛、トリポリリン酸アルミニウム、モリブデン酸亜鉛、モリブデン酸アルミニウム、モリブデン酸カルシウム及びリンモリブデン酸アルミニウムのような防錆顔料等が挙げられる。
【0071】
顔料は、一般に、電着塗料組成物の全固形分の5〜30重量%、好ましくは10〜25重量%を占める量で電着塗料組成物に含有される。
【0072】
但し、例えば、塩基性ケイ酸鉛、塩基性硫酸鉛、鉛丹、及びシアナミド鉛のような鉛系防錆顔料は使用しないか、または使用しても希釈塗料(電着浴へ加えられる状態)の鉛イオン濃度が800ppm以下好ましくは500ppm以下となるような量で使用すべきである。鉛イオン濃度が高いと環境に有害であるばかりでなく、平滑性が低下することがある。
【0073】
顔料分散ペースト
顔料を電着塗料の成分として用いる場合、一般に顔料を予め高濃度で水性媒体に分散させてペースト状にする。顔料は粉体状であるため、電着塗料組成物で用いる低濃度均一状態に一工程で分散させるのは困難だからである。一般にこのようなペーストを顔料分散ペーストという。
【0074】
顔料分散ペーストは、顔料を顔料分散樹脂と共に水性媒体中に分散させて調製する。顔料分散樹脂としては、一般に、カチオン性又はノニオン性の低分子量界面活性剤や4級アンモニウム基及び/又は3級スルホニウム基を有する変性エポキシ樹脂等のようなカチオン性重合体を用いる。水性媒体としてはイオン交換水や少量のアルコール類を含む水等を用いる。
【0075】
顔料分散樹脂は顔料分散ペーストに従って水性塗料組成物中に組み込まれ、硬化後は塗膜のバインダーの一部を構成する。それゆえ、顔料分散樹脂の特性は硬化塗膜の性能に重大な影響を与える。
【0076】
これらの成分を混合した後、混合物を顔料が所定の均一な粒径となるまで分散させて、顔料分散ペーストが得られる。分散には通常分散装置を用いる。例えば、ボールミルやサンドグラインドミル等を用いる。顔料分散ペーストに含まれる顔料の粒径は、通常15μm以下である。
【0077】
電着塗料組成物は、ジラウリン酸ジブチルスズ、ジブチルスズオキサイドのようなスズ化合物や、通常のウレタン開裂触媒を含むことができる。その量はブロック化ポリイソシアネートの0.1〜5重量%とすることが好ましい。
【0078】
本発明の電着塗料組成物は当業者に周知の方法で基材に電着塗装され、硬化塗膜を形成する。得られる硬化塗膜は可撓性、密着性および耐食性に優れ、良好な耐衝撃性、耐チッピング性および耐久性を示す。
【0079】
【実施例】
以下の実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されない。実施例中、「部」および「%」はことわりない限り重量基準による。実施例、比較例中の「エポキシ当量」は固形分当りの数値を示す。
【0080】
製造例1
顔料分散樹脂の製造
撹拌機、冷却器、窒素注入管、温度計および滴下ロートを取り付けたフラスコに、エポキシ当量188のビスフェノールA型エポキシ樹脂(商品名DER−331J、ダウケミカル社製)382.2部と、ビスフェノールA112.0部を貯え、80℃まで昇温し、均一に溶解した後、2−エチル−4−メチルイミダゾール1%溶液1.53部を加え、170℃で2時間反応させた。140℃まで冷却した後、これに2−エチルヘキサノールハーフブロック化イソホロンジイソシアネート(不揮発分90%)196.5部を加え、IRでイソシアネート基が実質的に消失するまで反応させた。これにジプロピレングリコールモノブチルエーテル205.0部を加え、続いて1−(2−ヒドロキシルエチルチオ)−2−プロパノール408.0部、ジメチロールプロピオン酸134.0部を添加し、イオン交換水144.0部を加え、70℃で反応させた。反応は酸価が5以下になるまで継続した。得られた樹脂はイオン交換水1150.5部で不揮発分35%に希釈した。
【0081】
製造例2
顔料分散ペーストの製造
サンドミルを用いて、製造例1で得られた顔料分散樹脂を含む以下の表1に示す配合の混合物の顔料分散ペーストを調製した。
【0082】
【表1】
Figure 0004347928
【0083】
製造例3
ブロック化ポリイソシアネートの製造
撹拌機、冷却器、窒素注入管、温度計を備え付けた反応容器にイソホロンジイソシアネート222部を入れ、メチルイソブチルケトン56部で希釈した後、ジブチルスズジラウレート0.2部を加え、50℃に昇温後、メチルエチルケトオキシム174部を樹脂温度が70℃を越えないように加えた。赤外吸収スペクトルによりイソシアネート基の吸収が実質上消滅するまで70℃に1時間保温し、その後、n−ブタノール43部で希釈した。
【0084】
製造例4
電着塗料組成物の製造
撹拌機、デカンター、窒素注入管、温度計および滴下ロートを取り付けたフラスコに、エポキシ当量188のビスフェノールA型エポキシ樹脂(商品名DER−331J、ダウケミカル社製)2400.0部とメタノール141.1部、メチルイソブチルケトン168.0部、ジラウリン酸ジブチルスズ0.5部を貯え、40℃で撹拌し、均一に溶解させた後、2,4−/2,6−トリレンジイソシアネート(80/20重量比混合物)319.5部を30分間かけて滴下すると発熱し70℃まで昇温した。N,N−ジメチルベンジルアミン4.9部を加え、系内の温度を120℃まで昇温し、メタノールを留去しながらエポキシ当量が500になるまで、120℃で3時間、反応を続けた。さらに、メチルイソブチルケトン644.0部、ビスフェノールA341.2部、2−エチルヘキサン酸、413.2部を加え、系内の温度を120℃に保ち、エポキシ当量が1070になるまで反応させた。系内の温度が110℃になるまで冷却し、ジエチレントリアミンジケチミン(不揮発分73%のメチルイソブチルケトン溶液)240.7部とN−メチルエタノールアミン191.5部の混合物を加え、110℃で1時間反応させる事により、アミン変性エポキシ樹脂を得た。ここに製造例3のブロック化ポリイソシアネート1834.2部、酢酸89.7部を加えた後、イオン交換水で不揮発分32%まで希釈した後、減圧下、不揮発分36%まで濃縮し、アミン化エポキシ樹脂を含むエマルションを得た。
【0085】
このエマルション100部に対して製造例2で得られた顔料分散ペースト16部を加えたのち脱イオン水で固形分20%まで希釈して電着塗料組成物を得た。
【0086】
製造例5
電着塗料用可撓性付与樹脂組成物(A)の製造
冷却管、窒素導入管、温度計を備えたコルベンにメチルイソブチルケトン701部を貯え、50℃まで加熱後、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート579部、ジラウリン酸ジブチルスズ0.1部を溶解させた。温度を50−60℃に保ったまま、ポリプロピレングリコール(商品名 PP−700、旭電化(株)製、数平均分子量700)921部を20分間かけて滴下した。滴下終了後、さらに50℃で30分間撹拌を続けた。内容物を撹拌しながらブチルセロソルブ59部、N−メチルジエタノールアミン60部、ジエチレントリアミンジケチミンのメチルイソブチルケトン溶液(不揮発分73%)180部を加え、80度で30分間反応させたところ、内容物のIRチャートではイソシアネート基(2220cm-1)の吸収が実質的に消失した。
【0087】
得られた電着塗料用可撓性付与樹脂に対して製造例3のブロック化ポリイソシアネート937部を加え、30分間撹拌した後、ブチルセロソルブ250部、90%酢酸67部を加え、激しく撹拌しながらイオン交換水で希釈し、電着塗料用可撓性付与樹脂組成物のエマルション(不揮発分32%)を得た。得られたエマルションは減圧下、不揮発分36%まで濃縮した。
【0088】
製造例6
電着塗料用可撓性付与樹脂組成物(B)の製造
冷却管、窒素導入管、温度計を備えたコルベンにメチルイソブチルケトン701部を貯え、50℃まで加熱後、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート667部、ジラウリン酸ジブチルスズ0.1部を溶解させた。温度を50−60℃に保ったまま、ポリテトラメチレングリコール(数平均分子量650)833部を20分間かけて滴下した。滴下終了後、さらに50℃で30分間撹拌を続けた。内容物を撹拌しながらブチルセロソルブ59部、N−メチルジエタノールアミン60部、ジエチレントリアミンジケチミンのメチルイソブチルケトン溶液(不揮発分73%)180部を加え、80度で30分間反応させたところ、内容物のIRチャートではイソシアネート基(2220cm-1)の吸収が実質的に消失した。
【0089】
得られた電着塗料用可撓性付与樹脂に対して製造例3のブロック化ポリイソシアネート937部を加え、30分間撹拌した後、ブチルセロソルブ250部、90%酢酸67部を加え、激しく撹拌しながらイオン交換水で希釈し、電着塗料用可撓性付与樹脂組成物のエマルション(不揮発分32%)を得た。得られたエマルションは減圧下、水とメチルイソブチルケトンの混合物を除去し不揮発分36%まで濃縮した。
【0090】
製造例7
電着塗料用可撓性付与樹脂組成物(C)の製造
冷却管、窒素導入管、温度計を備えたコルベンにメチルイソブチルケトン1118部を貯え、80℃まで加熱後、ヘキサメチレンジイソシアネート505部、ジラウリン酸ジブチルスズ0.1部を溶解させた。温度を50−60℃に保ったまま、ポリプロピレングリコール(商品名P−1000、三洋化成(株)製、数平均分子量1000)2000部を20分間かけて滴下した。滴下終了後、さらに90℃で30分間撹拌を続けた。内容物を撹拌しながら、N−メチルジエタノールアミン89部、ジエチレントリアミンジケチミンのメチルイソブチルケトン溶液(不揮発分73%)180部及びブチルセロソルブ10部を加え、80度で30分間反応させたところ、内容物のIRチャートではイソシアネート基(2220cm-1)の吸収が実質的に消失した。
【0091】
得られた電着塗料用可撓性付与樹脂3893部に対して製造例3のブロック化ポリイソシアネート1460部を加え、30分間撹拌した後、ブチルセロソルブ389部、90%酢酸104部を加え、激しく撹拌しながらイオン交換水で希釈し、電着塗料用可撓性付与樹脂組成物のエマルション(不揮発分32%)を得た。得られたエマルションは減圧下、水とメチルイソブチルケトンの混合物を除去し不揮発分36%まで濃縮した。
【0092】
製造例8
電着塗料用可撓性付与樹脂組成物(D)の製造
冷却管、窒素導入管、温度計を備えたコルベンにメチルイソブチルケトン701部を貯え、50℃まで加熱後、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート579部、ジラウリン酸ジブチルスズ0.1部を溶解させた。温度を50−60℃に保ったまま、ポリプロピレングリコール(商品名PP−700、旭電化(株)製、数平均分子量700)921部を20分間かけて滴下した。滴下終了後、さらに50℃で30分間撹拌を続けた。内容物を撹拌しながら、N−メチルジエタノールアミン60部、ジエチレントリアミンジケチミンのメチルイソブチルケトン溶液(不揮発分73%)360部を加え、80度で30分間反応させたところ、内容物のIRチャートではイソシアネート基(2220cm-1)の吸収が実質的に消失した。
【0093】
得られた電着塗料用可撓性付与樹脂に対して製造例3のブロック化ポリイソシアネート937部を加え、30分間撹拌した後、ブチルセロソルブ250部、90%酢酸67部を加え、激しく撹拌しながら脱イオン交換水で希釈し、電着塗料用可撓性付与樹脂組成物のエマルション(不揮発分15%)を得た。得られたエマルションは減圧下、水とメチルイソブチルケトンの混合物を除去し不揮発分18%まで濃縮した。
【0094】
製造例9
電着塗料用可撓性付与樹脂(E)の製造
冷却管、窒素導入管、温度計を備えたコルベンにメチルイソブチルケトン841部を貯え、50℃まで加熱後、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート181部、ジラウリン酸ジブチルスズ0.3部を溶解させた。温度を50−60℃に保ったまま、ポリプロピレングリコール(商品名P−1000、三洋化成(株)製、数平均分子量1000)1050部を20分間かけて滴下した。滴下終了後、さらに50℃で30分間撹拌を続けた。内容物を撹拌しながらN−メチルジエタノールアミン17.8部、ジエチレントリアミンジケチミンのメチルイソブチルケトン溶液(不揮発分73%)36部を加え、80度で30分間反応させたところ、内容物のIRチャートではイソシアネート基(2220cm-1)の吸収が実質的に消失した。
【0095】
得られた電着塗料用可撓性付与樹脂に対して、ブチルセロソルブ255部、90%酢酸34部を加え、激しく撹拌しながらイオン交換水で希釈し、不揮発分32%のエマルションを得た。得られたエマルションは減圧下、水とメチルイソブチルケトンの混合物を除去し不揮発分36%まで濃縮した。電着塗料用可撓性付与樹脂のGPC測定による数平均分子量は32000であった。
【0096】
実施例1〜4、および比較例1〜3
製造例4で得られた電着塗料組成物に対して、製造例5〜9で得られた電着塗料用可撓性付与樹脂組成物を表1および2に示した配合比(固形分比)になるように配合した。得られた塗料はりん酸亜鉛処理鋼板に対して焼き付け後の膜厚が20μmになるような電圧で電着塗装し、160℃で15分間焼き付けを行った。得られた電着塗装鋼板は別表に示す試験を実施した。
【0097】
(1)SDT試験
電着塗装鋼板にクロスカットを入れ50℃の5%食塩水に480時間浸漬した後、室温で1時間風乾し、テープ剥離試験を行い、カット部からのテープ剥離幅を測定した。
【0098】
(2)上塗り密着性
電着塗装鋼板上にアルキッド系上塗り塗料(日本ペイント株式会社製オルガセレクトシルバー)を乾燥膜厚25−30μの膜厚になるようスプレー塗装し、140℃で20分焼き付けた。冷却後2mm×2mmのゴバン目100個をナイフでカットし、その表面に粘着テープを張り付け急激に剥離した後の塗面に残ったゴバン目の数を評価した。
【0099】
(3)耐衝撃性
−10℃に冷却した電着塗装鋼板に対してデュポン式衝撃試験(1/2インチ,500g)を実施して、塗膜の剥離、亀裂等の異常が生じない落下高さを示した(最大50cm、最小0cm)。
【0100】
【表2】
Figure 0004347928
【0101】
【表3】
Figure 0004347928
【0102】
【発明の効果】
可撓性、密着性および耐食性に優れ、良好な耐衝撃性、耐チッピング性および耐久性を示す電着塗膜を形成できる新規な電着塗料用可撓性付与樹脂が提供された。

Claims (3)

  1. 中和剤を含む水性媒体中に分散された、カチオン性樹脂およびブロック化ポリイソシアネートを含むバインダー成分と、顔料成分と、電着塗料用可撓性付与樹脂と、を少なくとも含有する電着塗料組成物であって、
    該可撓性付与樹脂が、
    Figure 0004347928
    [式中、R1は炭素数1〜8の炭化水素基であり、R2はそれぞれ独立して炭素数2〜5のアルキレン基であり、Aは炭素数4〜20のポリイソシアネートと数平均分子量400〜4000のポリオールとを反応させて得られる分子量600〜30000のジイソシアネートプレポリマーからイソシアネート基を除いた残基であり、Xは分子量400以下の低分子量モノアルコールから水酸基を除いた残基であり、Yは分子量500以下の1級アミノ基含有活性水素化合物から活性水素原子を除いた残基であり、pは1〜20の整数である。]
    で示す構造を有する
    電着塗料組成物
  2. 1がメチル基、エチル基、又はフェニル基であり、R2がそれぞれ独立してエチレン基、又はプロピレン基であり、前記低分子量モノアルコールがエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル、フルフリルアルコール、メチルエチルケトオキシム、シクロヘキサノンオキシム、又はメチルイソブチルケトオキシムであり、前記1級アミノ基含有活性水素化合物がジエチレントリアミン、モノエタノールアミン、3−アミノ−1−プロパノール又は1−アミノ−2−プロパノールである請求項1記載の電着塗料組成物
  3. (a)電着塗料用可撓性付与樹脂と、(b)ブロック化ポリイソシアネートとを含有する、電着塗料用可撓性付与樹脂組成物と;中和剤を含む水性媒体中に分散された、カチオン性樹脂およびブロック化ポリイソシアネートを含むバインダー成分と;顔料成分と;を少なくとも含有する電着塗料組成物であって、
    該可撓性付与樹脂が、式
    Figure 0004347928
    [式中、R 1 は炭素数1〜8の炭化水素基であり、R 2 はそれぞれ独立して炭素数2〜5のアルキレン基であり、Aは炭素数4〜20のポリイソシアネートと数平均分子量400〜4000のポリオールとを反応させて得られる分子量600〜30000のジイソシアネートプレポリマーからイソシアネート基を除いた残基であり、Xは分子量400以下の低分子量モノアルコールから水酸基を除いた残基であり、Yは分子量500以下の1級アミノ基含有活性水素化合物から活性水素原子を除いた残基であり、pは1〜20の整数である。]
    で示す構造を有し、および
    該電着塗料用可撓性付与樹脂組成物の含有量は、電着塗料組成物の固形分を基準として4〜50重量%である、電着塗料組成物。
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