JP4430759B2 - アミノポリエーテル変性エポキシ樹脂およびこれを含有するカチオン電着塗料組成物 - Google Patents

アミノポリエーテル変性エポキシ樹脂およびこれを含有するカチオン電着塗料組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規なアミノポリエーテル変性エポキシ化合物およびこれを含有する電着塗料組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
金属材料を腐食から保護し、その美感を使用期間中維持するため、その表面に塗装が施される。特に電着塗装は、金属材料の表面に均一な塗膜を簡便かつ迅速に形成することが可能であることから、自動車ボディーのような被塗装面が広い金属材料を塗装するために、工業的に広く利用されている。
【0003】
特に自動車ボディーに用いられる電着塗膜に対しては、素地やその上に施される中塗り又は上塗り塗膜との密着性だけではなく、耐チッピング性を良好にするための可撓性の向上が特に望まれている。このような可撓性を電着塗膜に付与するため、種々の化合物、樹脂等が用いられている。
【0004】
例えば、特開昭59−117560号公報や特開昭6−87947号公報には、ポリエポキシドとポリオキシアルキレンアミンとの反応物を、カチオン電着塗料組成物に含有させることが記載されている。
【0005】
しかしながら、このような反応物をカチオン電着塗料組成物の一成分として用いた場合、可撓性は付与できるものの、素地やその上に施される中塗り又は上塗り塗膜との密着性が低下してしまうという問題点を有していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来の問題を解決するものであり、その目的とするところは、素地及び中塗り又は上塗りとの密着性を維持しつつ、電着塗膜に可撓性を付与することのできる新規なアミノポリエーテル変性エポキシ及びこれを可撓性樹脂として用いるカチオン電着塗料組成物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、下記の式で示されるアミノポリエーテルと、
300〜7000の分子量および150〜3500のエポキシ当量を有するポリグリシジルエーテルとを反応させて得られるアミノポリエーテル変性エポキシであって、
上記反応が、上記ポリグリシジルエーテルのエポキシ基に対し、上記アミノポリエーテルの第1級アミノ基を、当量比で1.05〜2.0の範囲に設定して行われることにより得られた新規なアミノポリエーテル変性エポキシ化合物である。
【0008】
【化2】
Figure 0004430759
【0009】
ここでmは2以上の整数、Rは、水素、メチル基、またはエチル基、nおよびn'はそれぞれ独立に2または3である。
【0010】
上記アミノポリエーテルの式において、例えば、mが9〜11、Rがメチル基、nおよびn'が2である。ここで例えば、アミノポリエーテル変性エポキシの分子量が10000〜100000である。
【0011】
また、ここで例えば、上記ポリグリシジルエーテルが、分子量500〜1000のポリオキシアルキレングリコールジグリシジルエーテルと多環式フェノール化合物とから得られるものであり、ここでさらに長鎖アルキル基含有ジカルボン酸を用いることができる。上記ポリオキシアルキレングリコールジグリシジルエーテルが、ポリオキシプロピレングリコールジグリシジルエーテルであり、上記多環式フェノール化合物がビスフェノールAである。また、上記長鎖アルキル基含有ジカルボン酸は、ダイマー酸である。 更に、本発明は、上記アミノポリエーテル変性エポキシからなる可撓性樹脂、アミン変性エポキシ樹脂およびブロックポリイソシアネート硬化剤を含有するカチオン電着塗料組成物を提供するものであり、例えば、上記アミン変性エポキシ樹脂が、オキサゾリドン環を含んでいる。
【0012】
【発明の実施形態】
本発明のエポキシ変性ポリオキシアルキレンアミンは、下記の式で示されるアミノポリエーテルと、
300〜7000の分子量および150〜3500のエポキシ当量を有するポリグリシジルエーテルとを反応させて得られるアミノポリエーテル変性エポキシであって、
前記反応が、前記ポリグリシジルエーテルのエポキシ基に対し、前記アミノポリエーテルの第1級アミノ基を、当量比で1.05〜2.0の範囲に設定して行われることを特徴とする。
【0013】
【化3】
Figure 0004430759
【0014】
ここでmは2以上の整数、Rは、水素、メチル基、またはエチル基、n 及びn'はそれぞれ独立に2または3である。
【0015】
本発明で用いる上記アミノポリエーテルは、ポリオキシアルキレンケチミンを加水分解して製造されるものであり、その具体的製造方法は、特開平1−249748号公報に記載されている。上記アミノポリエーテルは、上記の式で示されるように、第3級の窒素原子に、末端に1級アミノ基を有するポリメチレン鎖が2つ、およびポリオキシアルキレン鎖が結合しているものである。
【0016】
ここで、上記mの値は、ポリオキシアルキレン鎖の繰り返し単位数を示すものであり、2〜20の整数であることが好ましく、更には9〜11の整数が好ましい。ポリオキシアルキレン鎖中のRは、メチル基であることが好ましい。また、Rは通常同一であるが、2種以上であってもよい。また、上記の式で、1級アミノ基に結合しているポリメチレン鎖の繰り返し単位数nおよびn’としては、それぞれ独立に2または3であるが、ともに2がより好ましい。
【0017】
また、本発明で用いる上記ポリグリシジルエーテルは、その分子量が300〜7000であり、かつそのエポキシ当量が150〜3500である。
【0018】
分子量が300未満であると、これを用いて得られたアミノポリエーテル変性エポキシを含有するカチオン電着塗料により形成された電着塗膜に、十分に可撓性を付与することができない。一方、その分子量が7000を超えると、電着塗膜とその上に塗装された中塗り又は上塗り塗膜との密着性が低下する。
一方、エポキシ当量が、150未満であると、これを用いて得られたカチオン電着塗料により形成された電着塗膜に、十分に可撓性を付与することができず、3500を超えると、電着塗膜と、その上に塗装された中塗りまたは上塗り塗膜との密着性が低下する。
【0019】
上記ポリグリシジルエーテル化合物は、分子量500〜1000のポリオキシアルキレンジグリシジルエーテルと多環式フェノール化合物とを反応させることにより得ることができる。
【0020】
ここで、ポリオキシアルキレングリコールジグリシジルエーテルとしては、ポリオキシエチレングリコールジグリシジルエーテル(ポリエチレングリコールのエポキシエーテル)、ポリオキシプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリオキシイソプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリオキシブチレングリコールジグリシジルエーテルなどが挙げられる。好ましくは、ポリオキシイソプロピレングリコールジグリシジルエーテルがよい。
【0021】
上記ポリオキシアルキレングリコールジグリシジルエーテルの分子量としては、500〜1000が好ましい。分子量が500未満であると、最終的に得られる電着塗膜の耐衝撃性の低下を招き、1000を超えると、中塗りまたは上塗りとの密着性が不良となるからである。
【0022】
ここで用いる多環式フェノール化合物としては、一般的なカチオン電着塗料組成物でバインダー成分となるアミン変性エポキシ樹脂の合成の際の一成分として用いられる多環式フェノール化合物を用いることができる。具体的には、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、フェノールノボラック、クレゾールノボラック等が挙げられる。中でも、ビスフェノールAが好ましい。
【0023】
上記ポリグリシジルエーテルの分子量は、上記ポリオキシアルキレングリコールジグリシジルエーテルおよび上記多環式フェノール化合物の配合量を調整することにより、制御することができる。
【0024】
また、上記分子量は必要に応じて、長鎖アルキル基含有ジカルボン酸を適当量配合することにより制御できる。このようなジカルボン酸の例としては、1,10−ドデカンジカルボン酸、アジピン酸等があり、中でもダイマー酸(商品名バーサダイム216)が好ましい。
【0025】
上記3つの成分が、例えば、ポリオキシイソプロプレングリコールジグリシジルエーテル、ビスフェノールAおよびダイマー酸(商品名バーサダイム)の場合は、その配合比を重量比で60〜80/10〜30/0〜25とすることにより、目的とする分子量を有するポリグリシジルエーテルを得ることができる。
【0026】
本発明のアミノポリエーテル変性エポキシは、上記アミノポリエーテルと上記ポリグリシジルエーテルとを反応させることにより得られるものであるが、この2つの化合物を反応させる場合、上記ポリグリシジルエーテルのエポキシ基に対し、上記アミノポリエーテルの第1級アミノ基を、当量比で、1.05〜2.0の範囲に設定する必要がある。この当量比が、1.05未満であると、得られるアミノポリエーテル変性エポキシの分子末端に一部エポキシ基が残存し、高分子量化が進行しゲル化する恐れがある。一方、この当量比が2.0を超えると、得られるエポキシが低分子量となる他、アミノポリエーテルが残存することにより、塗料の安定性が低下する。
【0027】
本発明のアミノポリエーテル変性エポキシの分子量としては、10000〜100000であることが好ましい。その分子量が10000未満であると、これを用いて得られた電着塗膜の耐衝撃性が低下することとなり、一方その分子量が100000を超えると、その電着塗膜の外観が悪化するとともに、その電着塗膜上に塗装された中塗り又は上塗り塗膜との密着性が低下することになる。
次に本発明のアミノポリエーテル変性エポキシを合成する具体的な方法を説明する。
【0028】
上記ポリエポキシアルキレンジグリシジルエーテルと多環式フェノールとの反応は、一般的なエポキシ樹脂の合成に用いられる、当業者に周知の方法で行うことができる。例えば、ポリオキシアルキレンジグリシジルエーテル及びフェノール化合物を、所定量、反応容器に仕込み、攪拌しながら加熱し、その後触媒例えばベンジルジメチルアミン、2−エチル−4−メチル−イミダゾール等を添加して、反応を進め、また必要に応じ分子量調節のためのダイマー酸などの長鎖アルキル基含有ジカルボン酸を加えて反応させて、ポリグリシジルエーテルを得る。次にアミノポリエーテルを所定量加えて再び加温し、前述により得られたポリグリシジルエーテルと反応させて、本発明のアミノポリエーテル変性エポキシを得る。
【0029】
次に本発明の第2の態様である、カチオン電着塗料について具体的に説明する。すなわち、本発明のカチオン電着塗料組成物は、上記アミノポリエーテル変性エポキシからなる可撓性樹脂、アミン変性エポキシ樹脂およびブロックポリイソシアネート硬化剤を含有するものである。
【0030】
上記アミノポリエーテル変性エポキシを、カチオン電着塗料組成物の一成分である可撓性樹脂として用いる場合には、先に得られたアミノポリエーテル変性エポキシに中和剤及びイオン交換水を加えて十分に攪拌してエマルションの形態にして用いる必要がある。
【0031】
ここで、中和剤としては、カチオン電着塗料の製造の際に通常用いられる中和剤であれば、特に制限はなく、具体的には、塩酸、硝酸、燐酸、蟻酸、酢酸、乳酸のような無機酸または有機酸などである。中和剤の使用量は、前記アミノポリエーテル変性エポキシ中のアミノ基を部分的に中和して、水分散できる程度であれば十分である。
【0032】
このようにして得られる、アミノポリエーテル変性エポキシのエマルションを安定に保つためには、アミノポリエーテル変性エポキシのアミン価を、固形分100g当たり32meq以上にしておくことが好ましい。アミン価が、32meq未満であると、水分散性が低下する。
【0033】
次に本発明のカチオン電着塗料に含有されるアミン変性エポキシ樹脂について、具体的に説明する。
【0034】
このアミン変性エポキシ樹脂は、一般的なカチオン電着塗料に使用される公知の樹脂であり、特公昭55−34238号公報、同56−34186号公報、同59−15929号公報に、その詳細内容が記載されている。そのアミン変性エポキシ樹脂の分子量としては600〜8000であり、アミン価としては16〜230であり、エポキシ当量としては300〜4000であるものが、一般的に用いられている。
【0035】
典型的なものとして、ビスフェノール型エポキシ樹脂のエポキシ環の全部を、カチオン性基を導入し得る活性水素化合物で開環するか、または一部のエポキシ環を他の活性水素で開環し、残りのエポキシ環を、カチオン性基を導入し得る活性水素化合物で開環して製造される。
【0036】
上記ビスフェノール型エポキシ樹脂の典型例は、ビスフェノールA型またはビスフェノールF型エポキシ樹脂である。前者の市販品としては、エピコート828(油化シェルエポキシ社製 エポキシ当量180〜190)、エピコート1001(同、エポキシ当量450〜500)、エピコート1010(同、エポキシ当量3000〜4000)などがあり、後者の市販品としては、エピコート807、(同、エポキシ当量170)などがある。
【0037】
上記カチオン性基を導入し得る活性水素化合物としては、1級アミン、2級アミンがある。その例としては、ブチルアミン、オクチルアミン、ジエチルアミン、ジブチルアミン、メチルブチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、N−メチルエタノールアミンなどのほか、アミノエチルエタノールアミンのケチミン、ジエチレントリアミンのジケチミンなどの1級アミンをブロックした2級アミンがある。このアミン類は複数のものを併用してもよい。
【0038】
上記エポキシ環を開環するために使用し得る他の活性水素化合物としては、フェノール、クレゾール、ノニルフェノール、ニトロフェノールなどのモノフェノール類;ヘキシルアルコール、2−エチルヘキサノール、ステアリルアルコール、エチレングリコールまたはプロピレングリコールのモノブチルーまたはモノヘキシルエーテルなどのモノアルコール類;ステアリン酸およびオクチル酸などの脂肪族モノカルボン酸;グリコール酸、ジメチロールプロピオン酸、ヒドロキシピバリン酸、乳酸、クエン酸などの脂肪族ヒドロキシカルボン酸;およびメルカプトエタノールなどのメルカプトアルカノールが挙げられる。
【0039】
また、上記アミン変性エポキシ樹脂としては、特開平5−306327号公報、特開平6−329755号公報、特開平7−33848号公報に開示されているような、オキサゾリドン環を樹脂骨格中に含んでいるエポキシ樹脂であることが好ましい。 ここで、上記オキサゾリドン環を含有するアミン変性エポキシ樹脂について、さらに詳しく説明する。
【0040】
二官能エポキシ樹脂とモノアルコールでブロックしたジイソシアネート化合物すなわちビスウレタンを反応させるとオキサゾリドン環を含有する鎖延長されたエポキシ樹脂が得られることは公知である。このエポキシ樹脂のエポキシ環をアミンによって開環して得られるアミン変性エポキシ樹脂は、上記オキサゾリドン環を含有するアミン変性エポキシ樹脂の一例である。また、上記特開平7−33848号公報に開示されている方法により、ジイソアイアネート化合物の一方のイソシアネート基をモノアルコールで可逆的にブロックし、他方のイソシアネート基はヒドロキシル基含有化合物で非可逆的にブロックした非対称ビスウレタン化合物を二官能エポキシ樹脂に反応させると、オキサゾリドン環を含有する変性エポキシ樹脂が得られる。このようにして得られる変性エポキシ樹脂のエポキシ環を、アミン等のカチオン性基を導入し得る活性水素化合物で開環すると、カチオン性の変性エポキシ樹脂が得られる。
【0041】
この方法においてジイソシアネート化合物の他方のイソシアネート基を非可逆的にブロックするヒドロキシル化合物は、ブタノール、2−エチルヘキサノール等の炭素数4以上の脂肪族モノアルコール、ノニルフェノール等の長鎖アルキルフェノール、エチレングリコールもしくはプロピレングリコールのモノ2−エチルヘキシルエーテル等のグリコールモノエーテルである。
【0042】
本発明のカチオン電着塗料組成物に含有されるブロックポリイソシアネート硬化剤は、この分野で一般的に使用されているものであり、例えば、トリレンジイソシアネート(TDI)、4,4’―ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)などの芳香族ジイソシアネート化合物;ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、2,5−もしくは2,6−ビス(イソシアナートメチル)ビシクロ[2,2,1]ヘプタン(ノボルナンジイソシアネートNBDI)などの脂肪族もしくは脂環族ジイソシアネート化合物;またはこれらジイソシアネート化合物の二量体、三量体およびトリメチロールプロパン付加物などのポリイソシアネート化合物をブロックしたものが挙げられる。
【0043】
上記ブロックポリイソシアネート硬化剤に用いられるブロック剤としては、イソシアネート基に付加し、常温では安定であるが解離温度以上に加熱すると遊離のイソシアネート基を再生し得るものである。
【0044】
具体的には、フェノール、クレゾール、キシレノール、クロロフェノールおよびエチルフェノールなどのフェノール系ブロック剤;ε―カプロラクタム、δ―バレロラクタム、γ―ブチロラクタムおよびβ―プロピオラクタムなどのラクタム系ブロック剤;アセト酢酸エチルおよびアセチルアセトンなどの活性メチレン系ブロック剤;メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、アミルアルコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ベンジルアルコール、グリコール酸メチル、グリコール酸ブチル、ジアセトンアルコール、乳酸メチルおよび乳酸エチルなどのアルコール系ブロック剤;ホルムアルドキシム、アセトアルドキシム、アセトキシム、メチルエチルケトオキシム、ジアセチルモノオキシム、シクロヘキサンオキシムなどのオキシム系ブロック剤;ブチルメルカプタン、ヘキシルメルカプタン、t−ブチルメルカプタン、チオフェノール、メチルチオフェノール、エチルチオフェノールなどのメルカプタン系ブロック剤;酢酸アミド、ベンズアミドなどの酸アミド系ブロック剤;コハク酸イミドおよびマレイン酸イミドなどのイミド系ブロック剤;イミダゾール、2−エチルイミダゾールなどのイミダゾール系ブロック剤;などを挙げることができる。このうち、160℃以下の低温硬化を望む場合には、ラクタム系およびオキシム系ブロック剤を使用するのが好ましい。
【0045】
本発明のカチオン電着塗料組成物は、上記アミノポリエーテル変性エポキシからなる可撓性樹脂、アミン変性エポキシ樹脂およびブロックポリイソシアネート硬化剤を、中和剤を含む水性媒体中に分散させて得られるが、その中和剤としては、前述のごとくアミノポリエーテル変性エポキシのエマルションを製造するときに用いた中和剤と同じものである。具体的には、塩酸、硝酸、燐酸、蟻酸、酢酸、乳酸のような無機酸または有機酸などであり、その使用量は、これらの成分が、水に分散できる程度であれば十分である。
【0046】
本発明のカチオン電着塗料組成物には、上記可撓性樹脂、アミン変性エポキシ樹脂、ブロックポリイソシアネート硬化剤および中和剤以外に、通常顔料分散ペーストを含有する。この顔料分散ペーストは、顔料を顔料分散用樹脂と共に水性媒体中に分散させて調整される。
【0047】
上記顔料は、通常用いられる顔料であれば特に制限はなく、例えばチタンホワイト、カーボンブラックおよびベンガラのような着色顔料、カオリン、タルク、ケイ酸アルミニウム、炭酸カルシウム、マイカ、クレーおよびシリカのような体質顔料、リン酸亜鉛、リン酸鉄、リン酸アルミニウム、リン酸カルシウム、亜リン酸亜鉛、シアン化亜鉛、酸化亜鉛、トリポリリン酸アルミニウム、モリブデン酸亜鉛、モリブデン酸アルミニウム、モリブデン酸カルシウムおよびリンモリブデン酸アルミニウムのような防錆顔料等が挙げられる。
【0048】
上記顔料分散樹脂としては、一般にカチオン性またはノニオン性の低分子量界面活性剤や4級アンモニウム基および/又は3級スルホニウム基を有する変性エポキシ樹脂等などが用いられる。
【0049】
上記顔料分散用樹脂および顔料を、所定量混合した後、その混合物中の顔料の粒径が所定の均一な粒径となるまで、ボールミルやサンドグラインドミル等の通常の分散装置を用いて分散させて、顔料分散ペーストを得る。
【0050】
本発明のカチオン電着塗料組成物は、上記可撓性樹脂、アミン変性エポキシ樹脂、ブロックポリイソシアネート硬化剤、中和剤および顔料分散ペーストを、中和剤を含む水性媒体中に分散させることによって調整される。
【0051】
実際には、あらかじめ上記アミン変性エポキシ樹脂とブロックポリイソシアネート硬化剤とを、所定量配合して均一に混合した後、その混合物を、中和剤を含む水性媒体中に分散させて、アミン変性エポキシ樹脂とブロックポリイソシアネート硬化剤との混合物のエマルション(以下メインエマルションという)を得る。一方、これらとは別に、上記可撓性樹脂を、同様の方法によりエマルション(以下可撓性付与エマルションという)にする。次に、上記メインエマルション、可撓性付与エマルション、上記顔料分散ペーストおよびイオン交換水を所定量配合して混合し、本発明のカチオン電着塗料を得る。
【0052】
但し、上記可撓性樹脂、上記アミン変性エポキシ樹脂、上記ブロックポリイソシアネート硬化剤のエマルション製造方法は、上記のような方法に限定されることはなく、例えば、上記の3成分を別々にエマルション化してもよいし、3成分すべてを混合した後エマルション化してもよい。
【0053】
ここで、本発明での上記可撓性樹脂の添加量は、カチオン電着塗料組成物中の全樹脂固形分の1〜30重量%であることが、好ましい。その添加量が、1重量%未満であると、電着塗膜に可撓性を十分に付与することができない。一方、その添加量が、30重量%を超えると、電着塗膜の耐食性が低下することになる。
【0054】
上記ブロックポリイソシアネート硬化剤の量は、加熱硬化時において、上記アミン変性エポキシ樹脂中のアミノ基や水酸基等の活性水素含有官能基と反応して良好な硬化塗膜を与えるのに十分な量であればよく、一般的には上記アミン変性エポキシ樹脂の上記ブロックポリイソシアネート硬化剤に対する固形分重量比で表して90/10〜50/50、好ましくは80/20〜65/35の範囲である。
【0055】
なお、上記ブロックポリイソシアネート硬化剤は、上記可撓性樹脂中の水酸基とも反応することになるが、上記のような量であっても、十分に、この水酸基とも反応しうる量である。
【0056】
上記顔料分散ペーストは、上記顔料がカチオン電着塗料中の全樹脂固形分重量に対し1〜35%となるように配合される。
【0057】
本発明のカチオン電着塗料は、ジラウリン酸ジブチルスズ、ジブチルスズオキサイドのようなスズ化合物や、通常のウレタン開裂触媒を含むことができる。その添加量は、上記ブロックポリイソシアネート硬化剤の0.1〜5.0重量%とすることが好ましい。
【0058】
また、本発明のカチオン電着塗料は、水混和性有機溶剤、界面活性剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等の常用の塗料用添加剤を含むことができる。
【0059】
【実施例】
以下の実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されない。実施例中、「部」および「%」は、ことわりのない限り、重量基準による。「エポキシ当量」「アミン当量」は固形分当りの数値を示す。
【0060】
製造例1(アミン変性エポキシ樹脂の製造)
攪拌機、冷却管、窒素導入管、温度計および滴下漏斗を装備したフラスコに、2,4−/2,6−トリレンジイソシアネート(重量比=8/2)92部、メチルイソブチルケトン(以下、MIBKという)95部およびジブチルスズジラウレート0.5部を仕込んだ。その混合物を攪拌しながら、メタノール21部を添加した。その反応は、室温から始め、発熱により60℃まで昇温し、その後30分間反応を継続した後、エチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル57部を滴下漏斗により滴下した。更にビスフェノールA−プロピレンオキシド5モル付加体(商品名ニューポールBP−5P、三洋化成社製)42部を添加した。反応は主に60〜65℃の範囲で行い、IRスペクトルの測定において、イソシアネート基に基づく吸収が消失するまで継続した。
【0061】
次に、エポキシ当量188のビスフェノールA型エポキシ樹脂(商品名DER−331J、ダウケミカル社製)365部を、上記の反応混合物に加えて125℃まで昇温した。その後、ベンジルジメチルアミン1.0部を添加し、エポキシ当量410になるまで130℃で反応させた。
【0062】
続いて、ビスフェノールA87部を加えて120℃で反応させ、エポキシ当量1190とした。その後、上記反応混合物を冷却し、ジエタノールアミン11部、N−エチルエタノールアミン24部およびアミノエチルエタノールアミンのケチミン化物の79%MIBK溶液25部を加え、110℃で2時間反応させた。その後、MIBKで不揮発分80%となるまで希釈し、アミン変性エポキシ樹脂(樹脂固形分80%)を得た。
【0063】
製造例2(ブロックポリイソシアネート硬化剤の合成)
製造例1と同様のフラスコに、2,5−および2,6−ビス(イソシアナトメチル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン(三井東圧社製、イソシアネート当量103)723部、MIBK333部およびジブチルスズジラウレート0.01部を仕込んだ。得られた反応混合物を70℃まで昇温し、その反応混合物が均一に溶解した後、メチルエチルケトオキシム610部を2時間かけて滴下した。滴下終了後、反応温度を70℃に保持したまま、IRスペクトルの測定において、イソシアネート基に基づく吸収が消失するまで反応を継続させて、メチルエチルケトオキシムブロックポリイソシアネート硬化剤を得た。(樹脂固形分80%)
製造例3(顔料分散用樹脂の製造)
攪拌装置、冷却管、窒素導入管および温度計を装備した反応容器に、イソホロンジイソシアネート(以下、IPDIという)222.0部を入れ、MIBK39.1部で希釈した後、ジブチルスズラウレート0.2部を加えた。その後、50℃に昇温した後、2−エチルヘキサノール131.5部を攪拌しながら、乾燥窒素雰囲気中で2時間かけて滴下した。適宜、冷却することにより、反応温度を50℃に維持した。その結果、2−エチルヘキサノールハーフブロック化IPDIが得られた。
【0064】
次いで、エピコート828(油化シェルエポキシ社製ビスフェノールA型エポキシ樹脂、エポキシ当量182〜194)376.0部、ビスフェノールA114.0部およびオクチル酸29.2を、攪拌装置、冷却管、窒素導入管および温度計を装備した反応容器に仕込んだ。反応混合物を窒素雰囲気中で130℃に加熱し、ジメチルベンジルアミン0.15部を添加して、発熱反応のもと170℃で1時間反応させることにより、エポキシ当量649のビスフェノールA型エポキシ樹脂を得た。次いで、140℃に冷却した後、上記で調整した2−エチルヘキサノールハーフブロック化IPDI396.8部を加え、140℃に1時間保持して反応させた。次に、エチレングリコールモノブチルエーテル323.2部を加えて希釈した後、その反応混合物を100℃に冷却した。次いで、アミノエチルエタノールアミンのメチルイソブチルモノケチミン化物の78.3%MIBK溶液188.8部を加えた。この混合物を110℃で1時間保温した後、90℃まで冷却し、イオン交換水360.0部を加えて、更に30分間攪拌を継続することにより、エポキシ樹脂中のケチミン化部分を1級アミノ基に転化した。この混合物から過剰の水とMIBKを減圧下で除去した後、エチレングリコールモノブチルエーテル588.1部で希釈して、1級アミノ基を有する顔料分散用樹脂を得た。(樹脂固形分50%)
製造例4(顔料分散ペーストの製造)
サンドグラインドミルに製造例3で得られた顔料分散用樹脂60部、カーボンブラック2.0部、カオリン100.0部、二酸化チタン80.0部、リンモリブデン酸アルミニウム18.0部およびイオン交換水251部を入れ、粒度10μm以下になるまで分散して、顔料分散ペーストを得た。
【0065】
実施例1(アミノポリエーテル変性エポキシA(可撓性樹脂A)の合成)
攪拌機、温度計、還流冷却管、窒素導入管を装備した反応容器に、ケミオールEP−400P(三洋化成工業社製のポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、エポキシ当量約300)181.0部とビスフェノールA43.1部とを加え、これらを攪拌しながら140℃まで昇温した。その後、ベンジルジメチルアミン0.6部を添加し、175℃で4時間保温して、エポキシ当量1000のポリエポキシドを得た。ついでバーサダイム216(ヘンケル白水社製のダイマー酸、酸価192)32.7部とベンジルジメチルアミン0.1部とを更に加え、160℃で酸価が0.5以下になるまで反応させ、分子量4600で、エポキシ当量2300であるポリグリシジルエーテルを得た。次に、この化合物に、アミン価255のアミノポリエーテル(三洋化成社製のジエチレントリアミン・プロピレンオキサイド付加物)43.5部を添加し80℃で4時間保温し、アミン当量1510、分子量30000のアミノポリエーテル変性エポキシA(以下、可撓性樹脂Aという)を得た。
【0066】
実施例2、3(アミノポリエーテル変性エポキシB、C(可撓性樹脂B,C)の合成)
実施例1と同様の方法で、表1に示す配合量を仕込んで、アミノポリエーテル変性エポキシB、C(以下、可撓性樹脂B、Cという)を得た。
【0067】
【表1】
Figure 0004430759
【0068】
実施例4
実施例1で製造した可撓性樹脂に、さらに製造例2で得られたブロックポリイソシアネート硬化剤128.6部を加え、80℃で30分間保温した。この樹脂混合物を、50%乳酸20部およびイオン交換水345.8部の混合液に加え十分に攪拌した後、さらにイオン交換水260部をゆっくりと加え、可撓性樹脂とブロックポリイソシアネート硬化剤との混合物のエマルションを得た。
【0069】
一方、上記とは別に、製造例1で得られたアミン変性エポキシ樹脂と、製造例2で得られたブロックポリイソシアネート硬化剤とを、固形分配合比70:30で均一に混合した。この混合物に、氷酢酸を加えて、中和率43%になるように中和し、その混合物を攪拌しながら、更にイオン交換水を加えてゆっくり希釈して、エマルションとした。次いで、固形分36.0%となるように、減圧下でMIBKを除去した。ここで得られたエマルションをメインエマルションとする。
【0070】
このメインエマルション1514.7部および製造例4で得られた顔料分散ペースト420.2部、上記で調整した、可撓性樹脂とブロックポリイソシアネート硬化剤との混合物のエマルション172.4部、イオン交換水1886.2部およびジブチルスズオキサイド6.5部とを混合して、固形分20.0部のカチオン電着塗料組成物を得た。電着塗料中の顔料含有量と全樹脂含有量の固形分重量比は1/4.5であった。
【0071】
ここで、上記で得られたカチオン電着塗料組成物について、耐衝撃性および上塗り密着性を評価した結果を表2に示す。
【0072】
実施例5,6
使用する可撓性樹脂として、実施例1の可撓性樹脂の代わりに、実施例2または3の可撓性樹脂を用いること以外は、実施例4と同様の方法でカチオン電着塗料を調整し、耐衝撃性、上塗り密着性および耐食性を評価した。その結果を表2に示す。
【0073】
【表2】
Figure 0004430759
【0074】
比較例1
攪拌機、温度計、還流冷却管、窒素導入管を装備した反応容器に、ケミオールEP−400P(三洋化成工業社製のポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル エポキシ当量約300)96.0部とビスフェノールA25.4部とを加え、これらを攪拌しながら140℃まで昇温した。その後、ベンジルジメチルアミン0.6部を添加した。175℃で4時間保温後、エポキシ当量1000、分子量5000のポリグリシジルエーテルを得た。次に、この化合物に、アミン価255のアミノポリエーテル(三洋化成社製のジエチレントリアミン・プロピレンオキサイド付加物)38.6部を添加し80℃で4時間保温し、アミン当量910、分子量16000のアミノポリエーテル変性エポキシ(可撓性樹脂D)を得た。
【0075】
次に、使用する可撓性樹脂として、実施例1の可撓性樹脂の代わりに、上記で得られた可撓性樹脂を用いること以外は、実施例4と同様の方法でカチオン電着塗料を調整し、耐衝撃性、上塗り密着性および耐食性を同様に評価した。その結果を表3に示す。
【0076】
比較例2
実施例4で得られたメインエマルション1757.5部および製造例4で得られた顔料分散ペースト371.8部、イオン交換水1863.2部およびジブチルスズオキサイド7.5部とを混合して、固形分20.0部のカチオン電着塗料を得た。電着塗料中の顔料含有量と全樹脂含有量の固形分重量比は1/4.5であった。
【0077】
ここで、上記で得られたカチオン電着塗料について、耐衝撃性、上塗り密着性および耐食性を評価した。その結果を表3に示す。
【0078】
比較例3
比較例1と同様の方法で、表2に示す配合量を仕込んで、可撓性樹脂Eを得た。この可撓性樹脂Eを用いること以外は、実施例4と同様の方法でカチオン電着塗料を調整し、耐衝撃性、上塗り密着性を同様に評価した。その結果を表3に示す。
【0079】
【表3】
Figure 0004430759
【0080】
耐衝撃性、上塗り密着性および耐食性の評価は、下記のようにして行った。
【0081】
(A)耐衝撃性
上記実施例または比較例で得られたカチオン電着塗料を、りん酸亜鉛処理鋼鈑に対して、焼付け後の膜厚が20μmになるような電圧で電着塗装し、160℃で15分間焼付けを行った。得られた電着塗装鋼鈑を20℃の条件下で、デュポン式衝撃試験(1/2インチ、500g)を実施して、塗膜の剥離、亀裂等の異常が生じない落下高さを示した。(最大50cm、最小0cm、表側/裏側を示す)
(B)上塗り密着性
耐衝撃性の場合と同様にして得られた電着塗装鋼鈑上に、アルキド系上塗り塗料(日本ペイント株式会社製オルガセレクトシルバー)を、乾燥膜厚25〜30μの膜厚になるようにスプレー塗装し、140℃で20分間焼き付けた。冷却後2mm×2mmのゴバン目100個をナイフでカットし、その表面に粘着テープを貼り付け急激に剥離した後の塗面に残ったゴバン目の数を評価した。(○○/○○は、残ったゴバン目の数/ゴバン目100個を示す。)
上記の実施例、比較例の結果より、本発明のアミノポリエーテル変性エポキシを、カチオン電着塗料に配合することにより、上塗りとの密着性を低下させずに、耐衝撃性を向上させていることが確認された。
【0082】
【発明の効果】
本発明の、新規な化合物であるアミノポリエーテル変性エポキシを含有したカチオン電着塗料組成物から得られた電着塗膜は、素地及び中上塗り又は上塗りとの密着性を維持しつつ、可撓性が付与されている。よって、本発明のカチオン電着塗料組成物は、耐チッピング性が良好であり、自動車用外板用の塗料として適したものである。

Claims (7)

  1. 下記の式で示されるアミノポリエーテルと、
    ポリオキシアルキレングリコールジグリシジルエーテル、多環式フェノール化合物および長鎖アルキル基含有ジカルボン酸を反応して得られた、300〜7000の分子量および150〜3500のエポキシ当量を有するポリグリシジルエーテルと、を反応させて得られるアミノポリエーテル変性エポキシ樹脂であって、
    前記反応が、前記ポリグリシジルエーテルのエポキシ基に対し、前記アミノポリエーテルの第1級アミノ基を、当量比で1.05〜2.0の範囲に設定して行われ、かつ得られたアミノポリエーテル変性エポキシ樹脂の分子量が10,000〜100,000であることを特徴とする、アミノポリエーテル変性エポキシ樹脂
    Figure 0004430759
    ここでmは2以上の整数、Rは、水素、メチル基、またはエチル基、n及びn'はそれぞれ独立に2または3である。
  2. 前記アミノポリエーテルの式において、mが9〜11、Rがメチル基、nおよびn'が2である、請求項1に記載のアミノポリエーテル変性エポキシ樹脂
  3. 前記ポリオキシアルキレングリコールジグリシジルエーテルが分子量500〜1000を有する請求項1または2に記載のアミノポリエーテル変性エポキシ樹脂
  4. 前記ポリオキシアルキレングリコールジグリシジルエーテルが、ポリオキシプロピレングリコールジグリシジルエーテルであり、前記多環式フェノール化合物がビスフェノールAである、請求項記載のアミノポリエーテル変性エポキシ樹脂
  5. 前記ポリオキシアルキレングリコールジグリシジルエーテルが、ポリオキシプロピレングリコールジグリシジルエーテルであり、前記多環式フェノール化合物がビスフェノールAであり、前記長鎖アルキル基含有ジカルボン酸がダイマー酸である、請求項1〜4いずれか1つに記載のアミノポリエーテル変性エポキシ樹脂
  6. 請求項1乃至の一つに記載のアミノポリエーテル変性エポキシ樹脂からなる可撓性樹脂、アミン変性エポキシ樹脂およびブロックポリイソシアネート硬化剤を含有することを特徴とするカチオン電着塗料組成物。
  7. 前記アミン変性エポキシ樹脂が、オキサゾリドン環を含んでいる請求項に記載のカチオン電着塗料組成物。
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