JP2002226778A - カチオン電着塗料組成物 - Google Patents

カチオン電着塗料組成物

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JP2002226778A
JP2002226778A JP2001023493A JP2001023493A JP2002226778A JP 2002226778 A JP2002226778 A JP 2002226778A JP 2001023493 A JP2001023493 A JP 2001023493A JP 2001023493 A JP2001023493 A JP 2001023493A JP 2002226778 A JP2002226778 A JP 2002226778A
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electrodeposition coating
coating composition
cationic electrodeposition
amine
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Masahiro Takegawa
昌宏 竹川
Yoshio Kojima
与志夫 児島
Shinsuke Shirakawa
信介 白川
Mitsuo Yamada
光夫 山田
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Nippon Paint Co Ltd
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Nippon Paint Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 つきまわり性などの他の性能に悪影響するこ
となく、乾きムラおよび水跡の発生を防止し得るカチオ
ン電着塗料組成物を提供すること。 【解決手段】 式(1): 【化1】 (式中、Rは炭素数6〜20の天然脂肪酸残基を示し、
Aは 【化2】 または 【化3】 を示し、m,nは整数であって、m+nは2〜20の整
数を示す。)で表わされるアミンまたはアミド誘導体を
含有するカチオン電着塗料組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、乾きムラ性や水滴
跡性等の塗装作業性を向上させることのできるカチオン
電着塗料組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】カチオン電着塗装後、塗料浴中から被塗
物を引き上げて、すぐに水洗が行われない場合、乾きム
ラが発生することがある。また、上記水洗後に焼付乾燥
を行い硬化塗膜を得るが、その焼付直前の電着塗膜上に
水滴が存在していると、焼付時に沸騰し、いわゆる水跡
と呼ばれるカルメラ状の塗膜欠陥を形成することがあ
る。このような乾きムラや水跡の発生により、電着塗膜
の外観を低下させていた。
【0003】特開平4−370165号公報には、ヒド
ロキシアルキルイミダゾリン化合物をカチオン電着塗料
組成物中に配合することにより、防錆性、つきまわり性
を低下させずに乾きムラの発生を防止する技術が開示さ
れている。この技術は、有効な乾きムラの防止策である
が、より一層の改善が望まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、つき
まわり性などの他の性能に悪影響することなく、乾きム
ラおよび水跡の発生を防止し得るカチオン電着塗料組成
物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のカチオン電着塗
料組成物は、式(1):
【化4】 (式中、Rは炭素数6〜20の天然脂肪酸残基を示し、
Aは
【化5】 または
【化6】 を示し、m,nは整数で、m+nは2〜20の整数を示
す。)で表わされるアミンまたはアミド誘導体を含有す
ることを特徴とするものである。上記式(1)のアミン
またはアミド誘導体がカチオン電着塗料組成物中の樹脂
固形分100重量部に対して0.1〜3.0重量部の量
で配合される。
【0006】また、カチオン電着塗料組成物は、アミン
変性エポキシ樹脂およびブロックポリイソシアネート硬
化剤を含有するものであるのが好ましい。アミン変性樹
脂としては、オキサゾリドン環を鎖中に含んでいるエポ
キシ樹脂をアミンで変性して得られる樹脂であることが
好ましい。
【0007】
【発明の実施の形態】上記式(1)で表わされるアミン
またはアミド誘導体は、天然脂肪族アミンR−NH
たはアミドR−CO−NHに酸化エチレンを反応させ
て得られるものである。脂肪族アミンまたはアミドのア
ルキル基Rは炭素数6〜20、好ましくは炭素数8〜1
8である。
【0008】R−NHまたはR−CO−NHで示さ
れる脂肪族アミンまたはアミドは、天然脂肪酸R−CO
OHから誘導される。使用し得る天然脂肪酸としては、
トール油脂肪酸、ひまわり油脂肪酸、パーム核油脂肪
酸、落花生油脂肪酸、大豆油脂肪酸、ヤシ油脂肪酸、綿
花油脂肪酸、アマニ油脂肪酸、ゴマ油脂肪酸、サフラワ
ー油脂肪酸、オリーブ油脂肪酸、脱水ヒマシ油脂肪酸な
どが挙げられる。
【0009】式(1)で表わされるアミンまたはアミド
誘導体は、前述の原料から誘導すればよいが、その一部
は市販されている。市販品の例としては、ライオン
(株)から市販のエソミン、エソマイド、エソデュオミ
ン等が挙げられる。
【0010】本発明の電着塗料組成物において、前記ア
ミンまたはアミド誘導体の配合量は、カチオン型電着樹
脂および架橋剤などの合計である全樹脂固形分100重
量部に対して0.1〜3.0重量部、好ましくは0.5
〜2.0重量部である。配合量が0.1重量部未満で
は、乾きムラに対する改良効果が十分ではなく、一方、
3.0重量部より多く使用しても、乾きムラに対する効
果のさらなる増大はほどんどなく、経済的でないばかり
でなく、防錆性の低下をひきおこす。
【0011】本発明のカチオン電着塗料組成物は、アミ
ン変性エポキシ樹脂とブロックポリイソシアネート硬化
剤を含有するものである。
【0012】本発明のカチオン電着塗料組成物に含まれ
るアミン変性エポキシ樹脂は公知である。特公昭55−
34238号公報、同56−34186号公報、同59
−15929などにその詳細が記載されている。その典
型例としては、ビスフェノール型エポキシ樹脂のエポキ
シ環の全部にカチオン性基を導入し得る活性水素化合物
で開環するか、または一部のエポキシ環を他の活性水素
化合物で開環し、残りのエポキシ環にカチオン性基を導
入し得る活性水素化合物で開環して製造されるものであ
る。
【0013】上記ビスフェノール型エポキシ樹脂の典型
例はビスフェノールA型またはビスフェノールF型エポ
キシ樹脂である。前者の市販品としてはエピコート82
8(油化シェルエポキシ社製、エポキシ当量180〜1
90)、エピコート1001(同、エポキシ当量450
〜500)、エピコート1010(同、エポキシ当量3
000〜4000)などがあり、後者の市販品としては
エピコート807、(同、エポキシ当量170)などが
ある。また、本出願人の特開平5−306327号公
報、同平7−33848号公報に開示されているよう
に、オキサゾリドン環を鎖中に含んでいるエポキシ樹脂
から出発してもよい。このエポキシ樹脂は、ジイソシア
ネート化合物のイソシアネート基をメタノール、エタノ
ール等の低級アルコールでブロックして得られるビスウ
レタン化合物と、ビスフェノール型エポキシ樹脂との反
応によって得られるものである。
【0014】カチオン性基を導入し得る活性水素化合物
としては1級アミン、2級アミンがある。その例として
は、ブチルアミン、オクチルアミン、ジエチルアミン、
ジブチルアミン、メチルブチルアミン、モノエタノール
アミン、ジエタノールアミン、N−メチルエタノールア
ミンなどのほか、アミノエチルエタノールアミンのケチ
ミン、ジエチレントリアミンのジケチミンなどの1級ア
ミンをブロックした2級アミンがある。アミン類は複数
のものを併用してもよい。
【0015】エポキシ環を開環するために使用し得る他
の活性水素化合物としては、フェノール、クレゾール、
ノニルフェノール、ニトロフェノールなどのモノフェノ
ール類;ヘキシルアルコール、2−エチルヘキサノー
ル、ステアリルアルコール、エチレングリコールまたは
プロピレングリコールのモノブチル−またはモノヘキシ
ルエーテルなどのモノアルコール類;ステアリン酸およ
びオクチル酸などの脂肪族モノカルボン酸類;グリコー
ル酸、ジメチロールプロピオン酸、ヒドロキシピバリン
酸、乳酸、クエン酸などの脂肪族ヒドロキシカルボン
酸;およびメルカプトエタノールなどのメルカプトアル
カノールが挙げられる。
【0016】本発明のカチオン電着塗料組成物に含まれ
る、ブロックポリイソシアネート硬化剤はこの分野で周
知であり、トリレンジイソシアネート(TDI)、4,
4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、
キシリレンジイソシアネート(XDI)などの芳香族ジ
イソシアネート化合物;ヘキサメチレンジイソシアネー
ト(HMDI)、イソホロンジイソシアネート(IPD
I)、2,5−もしくは2,6−ビス(イソシアナート
メチル)ビシクロ〔2,2,1〕ヘプタン(ノルボルナ
ンジイソシアネートNBDI)などの脂肪族もしくは脂
環族ジイソシアネート化合物;またはこれらジイソシア
ネート化合物の二量体,三量体およびトリメチロールプ
ロパン付加物などのポリイソシアネート化合物をブロッ
ク化して得られたものである。そのブロック剤も周知で
あり、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n
−ブタノール、2−エチルヘキサノール、エチレングリ
コールモノブチルエーテル、シクロヘキサノール等の脂
肪族アルコール;フェノール、ニトロフェノール、エチ
ルフェノール等のフェノール類;メチルエチルケトオキ
シムなどのオキシム類;ε−カプロラクタム等のラクタ
ム類などが挙げられる。
【0017】上記ブロックポリイソシアネート硬化剤の
量は、硬化時にアミン変性エポキシ樹脂中の1級および
2級アミノ基、水酸基等の活性水素含有基と反応して良
好な硬化塗膜を形成するのに十分な量でなければなら
ず、一般に上記アミン変性エポキシ樹脂と上記ブロック
ポリイソシアネート硬化剤との比が、固形分重量比で4
5/55〜95/5、好ましくは70/30〜85/1
5の範囲である。
【0018】次に本発明のカチオン電着塗料組成物の製
造方法を説明する。上記アミン変性エポキシ樹脂と上記
ブロックポリイソシアネート硬化剤とアミンまたはアミ
ド誘導体との混合物は、中和剤として酸を含む水性媒体
中に分散もしくは乳化される。この酸として塩酸、硝
酸、リン酸、スルファミン酸、ギ酸、酢酸、乳酸のよう
な無機酸および有機酸が使用できる。その量はアミン変
性エポキシ樹脂のアミノ基を少なくとも20%,好まし
くは30〜60%を中和するに足りる量でなければなら
ない。水性媒体は通常水であるが、少割合の有機溶媒を
含んでいてもよい。
【0019】このようにしてアミン変性エポキシ樹脂と
そのブロックポリイソシアネート硬化剤を含むメインエ
マルションを調製するが、その際、樹脂合成に由来する
溶剤を、蒸留により除去即ち脱溶剤を行うことが好まし
い。ここで得られたメインエマルションへ乾きムラおよ
び水跡防止剤として前述した、アミンまたはアミド誘導
体が添加される。
【0020】メインエマルションへ顔料分散ペーストを
加えて塗料化される。顔料分散ペーストは、顔料成分を
水溶性の顔料分散用樹脂溶液で混合し、ペースト状とし
たものである。使用される分散用樹脂および顔料も周知
であるが、樹脂としてはカチオン性基として4級アンモ
ニウム塩、3級スルホニウム塩などのオニウム塩を有す
る樹脂が一般に使用される。顔料としては二酸化チタ
ン、カーボンブラック、ベンガラ等の着色顔料、塩基性
ケイ酸鉛、リンモリブデン酸アルミ等の防錆顔料、カオ
リン、タルク、クレー等の体質顔料を適宜配合して用い
るのが一般的である。
【0021】本発明のカチオン電着塗料組成物の調製に
おいて、アミンまたはアミド誘導体の配合は、前記顔料
分散用樹脂にて分散して配合してもよいし、天然脂肪族
アミン−酸中和物を有機溶剤に溶解してから塗料中に配
合してもよい。使用し得る溶剤の例としては、アルコー
ル類(例えば、メチルアルコール、n−ブチルアルコー
ル、イソプロピルアルコール、2−エチルヘキシルアル
コール、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル)、エーテル類(例えば、エチレングリコールモノエ
チルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテ
ル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、プロピ
レングリコールモノエチルエーテル、3−メチル−3−
メトキシブタノール、ジエチレングリコールモノエチル
エーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテ
ル)、ケトン類(例えば、メチルイソブチルケトン(以
下、MIBKと略す)、シクロヘキサノン、イソホロ
ン、アセチルアセトン)、エステル類(例えば、エチレ
ングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレン
グリコールモノブチルエーテルアセテート)あとはそれ
らの混合物が挙げられる。顔料分散用樹脂にて分散する
場合には、他の顔料と混合する際、顔料分散と同時に行
ってもよい。アミンまたはアミド誘導体を溶液として塗
料中に配合する場合には、アミン変性エポキシ樹脂と架
橋剤との混合物の中和、水性化時に配合してもよいし、
水溶化後に配合してもよい。
【0022】本発明のカチオン電着塗料組成物は、ジブ
チルスズオキサイドのようなウレタン開裂触媒、酸化防
止剤、紫外線吸収剤などの慣用の添加剤を含むことがで
き、最終的に固形分濃度が15〜25重量%になるよう
に脱イオン水で希釈されて電着に使用される。
【0023】本発明のカチオン電着塗料組成物は、カチ
オン電着塗装によって金属など通電性を有する所望の基
材表面に塗装することができる。カチオン電着塗装はそ
れ自体既知の方法に従い、一般には、固形分濃度が15
〜25重量%となるように脱イオン水などで希釈し、本
発明のカチオン型電着塗料組成物からなる電着浴を通
常、浴温15〜35℃に調整し、負荷電圧100〜40
0vの条件で被塗物を陰極として行うことができる。
【0024】本発明の塗料組成物を用いて形成しうる電
着塗装の膜厚は特に制限されるものではないが、一般に
は、硬化塗膜に基づいて10〜60μm、好ましくは1
0〜40μmの範囲内が適当である。また、塗膜の焼付
け硬化温度は一般に100〜200℃、好ましくは15
0〜180℃で約10〜30分間の時間の範囲焼付ける
ことが適している。
【0025】
【発明の効果】本発明のカチオン電着塗料組成物は、特
定のアミンまたはアミド誘導体が特定量配合されてお
り、電着塗膜の防錆性、電着浴の防錆鋼板などへの塗装
性、つきまわり性等の電着塗料の性能を低下させること
なく、乾きムラや水滴跡性等を解決でき平滑性に優れた
電着塗膜を得ることができる。
【0026】
【実施例】以下、実施例によって本発明をより具体的に
説明する。以下の各例において、「部」および「%」は
それぞれ重量基準とする。
【0027】製造例1 アミン変性エポキシ樹脂の製造 攪拌機、冷却器、窒素注入管、温度計および滴下ロート
を取り付けたフラスコを用意した。このフラスコに2,
4−/2,6−トリレンジイソシアネート(重量比=8
/2)54.0g、メチルイソブチルケトン(以下MI
BKという)136gおよびジブチルチンジラウレート
0.5gを加え、これらを攪拌しながらメタノール1
0.9gをさらに滴下した。反応は室温から始め、発熱
により60℃まで昇温した。その後、30分間反応を継
続した後に、エチレングリコールモノ−2−エチルヘキ
シルエーテル54gを滴下ロートより1時間かけて滴下
した。反応は、主に60〜65℃の範囲で行い、IRス
ペクトルを測定しながらイソシアネート基が消失するま
で継続した。
【0028】次に、ビスフェノールFとエピクロルヒド
リンとから合成したエポキシ当量950のエポキシ樹脂
285.0gを加え、125℃まで昇温した。その後、
ベンジルジメチルアミン0.62gを加え、エポキシ当
量1120になるまで反応させた。その間副生するメタ
ノールはデカンターを用いて留去した。その後冷却し、
ジエタノールアミン29.1g、N−メチルエタノール
アミン21.5gおよびアミノエチルエタノールアミン
のケチミン化物(79重量%MIBK溶液)32.9g
を加え、110℃で2時間反応させた。その後、MIB
Kで不揮発分80%になるまで希釈し、アミン変性エポ
キシ樹脂を得た。
【0029】製造例2 ブロックポリイソシアネート硬
化剤の製造 攪拌機、冷却器、窒素導入管、温度計および滴下ロート
を備えたフラスコに、2,5−および2,6−ビス(イ
ソシアナートメチル)−ビジクロ〔2,2,1〕ヘプタ
ン206g(不揮発分50%)、MIBK95.2gお
よびジブチルスズジラウレート0.02gを秤取し、7
0℃まで昇温した。均一に溶解した後、メチルエチルケ
トオキシム174gを2時間かけて滴下した。滴下終了
後反応温度70℃を保持したままIR分析によりイソシ
アネート基が消失するまで反応させ、ブロックポリイソ
シアネート硬化剤を得た。
【0030】製造例3 顔料分散ペーストの製造 <顔料分散樹脂の調製>攪拌機、冷却管、窒素注入管、
温度計及び滴下ロートを取りつけたフラスコを用意し
た。このフラスコにイソホロンジイソシアネート22
2.0部を加え、メチルイソブチルケトン39.1部で
希釈した後ジブチルスズラウレート0.2部を加えた。
50℃に昇温後、2−エチルヘキサノール131.5部
を窒素をバブリングしながら攪拌しているところに滴下
ロートから2時間かけて滴下した。適宜冷却することに
より、この間の反応温度を50℃に維持した。その結
果、2−エチルヘキサノールハーフブロック化イソホロ
ンジイソシアネートを得た。(固形分90%)
【0031】攪拌機、冷却管、窒素注入管を備えた反応
容器にエポン828(シェル化学社製エポキシ樹脂、エ
ポキシ当量190)351.6部及びビスフェノールA
99.2部を仕込み、窒素雰囲気下130℃まで加熱
し、ベンジルジメチルアミン1.41部を添加し、17
0℃で約1時間反応させることにより、エポキシ当量4
50のビスフェノールA型エポキシ樹脂を得た。
【0032】次いで、反応溶液を140℃まで冷却した
後、上記で調整した2−エチルヘキサノールハーフブロ
ック化イソホロンジイソシアネート218.3部(固形
分196.5部)を加え、140℃に1時間保った。こ
こにジプロピレングリコールモノブチルエーテル17
2.3部を加えて希釈し、反応溶液を100℃に冷却
し、SHP−100(1−(2−ヒドロキシエチルチ
オ)−2−プロパノール、三洋化成社製)408.0
部、ジメチロールプロピオン酸134.0部及び脱イオ
ン水144.0部を加え、70〜75℃で酸価3.0以
下になるまで反応させた。この反応により、3級スルホ
ニウム化率70.6%の3級オニウム基含有エポキシ樹
脂を得た。これをジプロピレングリコールモノブチルエ
ーテル324.8部及びイオン交換水1204.8部で
希釈し、エポキシ系3級オニウム塩型顔料分散用樹脂を
得た。(樹脂固形分30%)
【0033】<顔料分散ペーストの調製>上記で得られ
た顔料分散樹脂400g(樹脂固形分120g)、イオ
ン交換水120g、カーボンブラック 7g、カオリン
192g、二酸化チタン 257gおよびリンモリブデ
ン酸アルミ 24gをサンドグライドミルに仕込み、粒
度10μm以下になるまで分散し、顔料分散ペーストを
得た。
【0034】製造例5 製造例1で得られたアミン変性エポキシ樹脂と製造例2
で得られたブロックポリイソシアネート硬化剤とを7
0:30になるように混合し、さらにアミン変性エポキ
シ樹脂とブロックポリイソシアネート硬化剤の合計72
0重量部を50%乳酸の加えられたイオン交換水に加え
て、エマルションを作った。中和率42.5%になるよ
うに中和し、その後固形分が36.0%になるようにM
IBKを除去し、メインエマルションを調製した。
【0035】得られたメインエマルション2000部
に、製造例3の顔料分散ペースト460部、固形分に対
して1%のジブチルスズオキサイドを混合し、イオン交
換水を加えて固形分20.0%のカチオン電着塗料Aを
得た。
【0036】実施例1 上記で得られた塗料A 642.9部にライオン社製の
エソミン(式:
【化7】 で、n+m=2、Rの炭素数が18)の20%PGM
(プロピレングリコールモノメチルエーテル)溶液を
5.0重量部(塗料中の全樹脂固形分に対して1.0重
量%)加えて調製された塗料について、以下の要領で、
膜厚20μmの塗装電圧、乾きムラ性、水跡性(水滴跡
性)、耐食性、つきまわり性について試験した。結果を
表1に示す。
【0037】<膜厚20μmの塗装電圧>未処理リン酸
亜鉛鋼板を、30℃に保持された、上記で得られたカチ
オン電着塗料中に浸漬し、3分間で、得られる乾燥膜厚
が20μとなる塗装電圧を求めた。その結果を表1に示
す。
【0038】<乾きムラ性>化成処理を行ったリン酸亜
鉛鋼板に、乾燥膜厚20μmになるように電着し、その
後鋼板を塗料浴から引き上げ、3分間放置したその後水
洗、焼き付け乾燥後、塗面状態を以下の基準で評価し
た。 5:塗膜外観に変化なし 4:乾きムラ発生面積が20%以下 3:乾きムラ発生面積が20〜50%で程度が軽い 2:乾きムラ発生面積が50%を越えレベルが低い 1:全体にわたって乾きムラが発生
【0039】<水滴跡性>化成処理を行ったリン酸亜鉛
鋼板に乾燥膜厚20μmになるように電着し、その後鋼
板を塗料浴から引き上げ水洗し、10分間放置した後脱
イオン水1mlをその電着塗面上に滴下し、5分放置後
180℃に調整されたオーブンに投入し焼き付けを開始
する。180℃20分の焼き付け後、得られた塗膜表面
の状態を以下の基準で評価した。 5:塗膜外観に変化なし 4:うっすらと跡が残る 3:水滴跡がはっきり残る 2:水滴の中心部がカルメラ状に沸く 1:水滴跡全体がカルメラ状に沸く
【0040】<耐食性>リン酸亜鉛処理鋼板に、上記で
得られたカチオン電着塗料を乾燥膜厚20μmになるよ
うに電着し、水洗後、160℃で10分間焼付けした。
このようにして得た塗膜にカッターナイフで傷をつけ、
5%食塩水に55℃で240時間浸漬した。その後カッ
ト部をテープ剥離し剥離幅を測定し、以下の基準で評価
した。 ◎:剥離幅3mm以下 ○:剥離幅5mm以下 △:剥離幅5〜10mm ×:剥離幅10mm以上
【0041】<つきまわり性>フォードパイプ法により
評価した。そのときの評価基準は以下の通りとした。 ○:つきまわり性良好21cm以上。 ×:つきまわり性不良21cm未満。
【0042】実施例2 ライオン(株)から市販のエソミン(m+n=10)を
20%PGM溶剤とし、固形分で5.0重量部(1.0
重量%)の量で配合し、実施例1と同様にして性能を評
価した。結果を表1に示す。
【0043】実施例3 製造例5において、ライオン(株)から市販のエソミン
に代えて、同じくライオン(株)から市販のエソマイド
(式:
【化8】 で、化6において、m+n=5でRの炭素数14〜1
8)を固形分で5.0重量部(1.0重量%)の量で配
合し、実施例1と同様にして性能を評価した。結果を表
1に示す。
【0044】実施例4 エソマイド(m+n=15、Rの炭素数14〜18)を
固形分で5.0重量部(1.0重量%)の量で配合し、
実施例1と同様にして性能を評価した。結果を表1に示
す。
【0045】比較例1 製造例5において、エソミン(m+n=2)をエソミン
(m+n=0)に代えて同量配合し、実施例1と同様に
して性能を評価した。結果を表1に示す。
【0046】比較例2 製造例5において、エソミン(m+n=2)をエソミン
(m+n=25)に代えて同量配合し、実施例1と同様
にして性能を評価した。結果を表1に示す。
【0047】比較例3 製造例5において、エソミン(m+n=2)をエソマイ
ド(m+n=25)に代えて同量配合し、実施例1と同
様にして性能を評価した。結果を表1に示す。
【0048】比較例4 製造例5において、エソミン(m+n=2)を20%ワ
ンダミンAl100(1−(2−ヒドロキシエチル)−
2−アルキル−2−イミダゾリン)に代えて同量配合
し、実施例1と同様にして性能を評価した。結果を表1
に示す。
【0049】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 白川 信介 大阪府寝屋川市池田中町19番17号 日本ペ イント株式会社内 (72)発明者 山田 光夫 大阪府寝屋川市池田中町19番17号 日本ペ イント株式会社内 Fターム(参考) 4J038 BA202 DF022 DG052 DG102 DG132 DG161 DG301 EA011 JB09 JB13 NA01 NA24 PA04

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(1): 【化1】 (式中、Rは炭素数6〜20の天然脂肪酸残基を示し、
    Aは 【化2】 または 【化3】 を示し、m,nは整数で、m+nは2〜20の整数を示
    す。)で表わされるアミンまたはアミド誘導体を含有す
    るカチオン電着塗料組成物。
  2. 【請求項2】 アミンまたはアミド誘導体(1)が塗料
    中の樹脂固形分100重量部に対して、0.1〜3.0
    重量部配合される請求項1記載のカチオン電着塗料組成
    物。
  3. 【請求項3】 カチオン電着塗料組成物が、アミン変性
    エポキシ樹脂およびブロックポリイソシアネート硬化剤
    を含有する請求項1記載のカチオン電着塗料組成物。
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