JP4434409B2 - 屋根板の立ちハゼ継ぎ部の切断機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属製屋根板を接続する箇所に形成された立ちハゼ継ぎ部を切断するために用いる屋根板の立ちハゼ継ぎ部切断機に関する。
【0002】
【従来の技術】
古い屋根板を新しい屋根板に葺き替える場合、古い屋根板を取り除く必要があるが、そのとき古い屋根板の立ちハゼ継ぎ部を切断しなければならない。
【0003】
屋根板の立ちハゼ継ぎ部を切断する従来の切断機として、屋根板における立ちハゼ継ぎ部の側面を両側から挟んで回転することにより立ちハゼ継ぎ部に対し切断機本体を前進させる左右一対の駆動ローラと、同じく立ちハゼ継ぎ部の側面を両側から挟んで切断機本体の前進時に回転しながら立ちハゼ継ぎ部を切断する左右一対のカッターを具えたものが存在する。
【0004】
ところで、上記従来例の切断機は、左右の駆動ローラ及び左右のカッターを開閉自在としている。そして、それぞれの回転軸には同期回転するための歯車を取り付けていて、左右の駆動ローラ及びカッターを閉じたときに左右の歯車が互いに噛合し、左右の駆動ローラ及びカッターを開いたときに左右の歯車が互いに分離するようになっている。しかしながら、左右の歯車が分離したときに、片側の歯車がフリーになって空回りすることがあり、それにより歯の位置がずれて、再び閉じたときに左右の歯車がうまく噛み合わず、歯の位置を調整しなければならぬという面倒があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、左右の駆動ローラ及びカッターを開いてそれらの回転軸に取り付けた歯車を分離した状態において、その歯車の空回りを防止することができて、左右の駆動ローラ及びカッターを閉じたときにそれらの歯車をスムースに噛合させることができる屋根板の立ちハゼ継ぎ部切断機の提供を課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の屋根板の立ちハゼ継ぎ部の切断機は、屋根板の立ちハゼ継ぎ部の側面を両側から挟んで回転することにより立ちハゼ継ぎ部に対して切断機本体1を前進させる左右一対の駆動ローラ3a,3bのそれぞれの回転軸5a,5bに互いに噛合して同期回転する歯車6a,6bを取り付け、同じく屋根板の立ちハゼ継ぎ部の側面を両側から挟んで切断機本体1の前進時に回転しながら立ちハゼ継ぎ部を切断する左右一対のカッター4a,4bのそれぞれの回転軸7a,7bに互いに噛合して同期回転する歯車8a,8bを取り付け、その左側に位置する駆動ローラ3aの回転軸5aとカッター4aの回転軸7aを同一の支持部材9aに取り付け、又、右側に位置する駆動ローラ3bの回転軸5bとカッター4bの回転軸7bも同一の支持部材9bに取り付けて、その左右の支持部材9a,9bを互いに開閉自在となし、その左右いずれか一方の支持部材に取り付けた2つの歯車に駆動歯車10を噛合させ、又、左右の支持部材9a,9bを開いた状態で他方の支持部材に取り付けた2つの歯車の回転を停止させる押止部材16を設けたことを特徴とする、という構成を採るものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、図を用いて本発明の実施の形態について説明する。まず、図1乃至図3において、符号1が切断機本体を示している。この切断機本体1は底面の四隅にキャスタ2a,2b,2c,2dを取り付けていて移動可能である。なお、切断機本体1には電源へ接続するコード18を取り付けている。
【0008】
切断機本体1の底面における前部には、左右一対の駆動ローラ3a,3bを取り付けている。なお、ここで「左右」とは正面から見た方向をいうものとする。この左右一対の駆動ローラ3a,3bは、水平方向に回転可能で、図6に示すように、屋根板20a,20bの立ちハゼ継ぎ部21の側面を両側から挟み付ける。この駆動ローラ3a,3bは歯形状を呈して、外周面が凹凸状になっている。したがって、駆動ローラ3a,3bは回転したときに立ちハゼ継ぎ部21の側面に対して滑らず、回転することによって立ちハゼ継ぎ部21に対し前方へ移動していく。すなわち、この駆動ローラ3a,3bが回転することにより切断機本体1は上記のキャスタ2a,2b,2c,2dによって前進することになる。
【0009】
図4及び図5に示すように、左右の駆動ローラ3a,3bのそれぞれの回転軸5a,5bには、互いに噛合して同期回転する一対の歯車6a,6bを取り付けている。なお、図4及び図5では左右の駆動ローラ3a,3bの図を省略している。
【0010】
また、切断機本体1の同じく底面には、図1に示すように、上記の駆動ローラ3a,3bの後方に、同じく左右一対のカッター4a,4bを取り付けている。なお、図1において、左側のカッター4aは右側のカッター4bの陰に隠れている。この左右一対のカッター4a,4bは上記の左右一対の駆動ローラ3a,3bと同様に、立ちハゼ継ぎ部21の側面を両側から挟んで、水平方向に回転しながら前進してその立ちハゼ継ぎ部21を切断していく。
【0011】
図4及び図5に示すように、左右のカッター4a,4bのそれぞれの回転軸7a,7bにも、互いに噛合して同期回転する一対の歯車8a,8bを取り付けている。なお、図4及び図5では左右のカッター4a,4bの図を省略している。
【0012】
図1乃至図3に示すように、切断機本体1の前部には操作レバー12を取り付けている。この操作レバー12には、図4及び図5に示すように、リンク機構13を介して左右一対の支持部材9a,9bを互いに開閉自在に連結している。なお、図示した機構は、一方の支持部材9bが固定され、他方の支持部材9aが軸14を中心として回転することにより左右の支持部材9a,9bが開閉するようになっている。
【0013】
そして、左側に位置する駆動ローラ3aの回転軸5aとカッター4aの回転軸7aは左側の支持部材9aに取り付け、右側に位置する駆動ローラ3bの回転軸5bとカッター4bの回転軸7bは右側の支持部材9bに取り付けている。
【0014】
左右いずれか一方の支持部材(図示したものでは右側の支持部材9bになっているが、左側の支持部材9aでも構わない)に支持された2本の回転軸5b,7bにそれぞれ取り付けた歯車6b,8bには駆動歯車10を常に噛合させている。その駆動歯車10の回転軸11には切断機本体1に内蔵したモータ(図示せず)の回転を変速機構を介して伝達している。また、この支持部材9bには反対側のもう一方の支持部材9aへ向かって押し棒15を突設している。
【0015】
反対側のもう一方の支持部材9aには押止部材16を取り付けている。この押止部材16は、図4に示すように、左右の支持部材9a,9bを開いて、それらに支持された回転軸5a,5b,7a,7bに取り付けた歯車6a,6b,8a,8bを左右へ分離したときに、バネ17の力で歯車6a,8aに圧接することにより、その歯車6a,8aの空回りを防止するようになっている。なお、この押止部材16は、図5に示すように、左右の支持部材9a,9bを閉じて、それらに支持された回転軸5a,5b,7a,7bに取り付けた歯車6a,6b,8a,8bを互いに噛合させたときに、上記の押し棒15に押されて歯車6a,8aから離れ、それら歯車6a,8aの回転を邪魔しないようになる。
【0016】
【発明の効果】
本発明の屋根板の立ちハゼ継ぎ部の切断機は、上記のように、立ちハゼ継ぎ部を両側から挟む左右一対の駆動ローラとカッターを開いたときに、それらの回転軸に取り付けた歯車を押え止めして空回りを防ぐことができるので、駆動ローラとカッターを再び閉じたときに歯車がスムースに噛合して、歯の位置を調整しなければならぬという面倒がなく、即座に切断作業を実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】側面図である。
【図2】正面図である。
【図3】平面図である。
【図4】左右の支持部材を開いたときの歯車機構の平面図である。
【図5】左右の支持部材を閉じたときの歯車機構の平面図である。
【図6】屋根板の立ちハゼ継ぎ部を左右の駆動ローラが挟んだ状態の一部正面図である。
【符号の説明】
1 切断機本体
2a,2b,2c,2d キャスタ
3a,3b 駆動ローラ
4a,4b カッター
5a,5b 回転軸
6a,6b 歯車
7a,7b 回転軸
8a,8b 歯車
9a,9b 支持部材
10 駆動歯車
11 回転軸
12 操作レバー
13 リンク機構
14 軸
15 押し棒
16 押止部材
17 バネ
18 コード
20a,20b 屋根板
21 立ちハゼ継ぎ部
Claims (1)
- 屋根板の立ちハゼ継ぎ部の側面を両側から挟んで回転することにより立ちハゼ継ぎ部に対して切断機本体1を前進させる左右一対の駆動ローラ3a,3bのそれぞれの回転軸5a,5bに互いに噛合して同期回転する歯車6a,6bを取り付け、同じく屋根板の立ちハゼ継ぎ部の側面を両側から挟んで切断機本体1の前進時に回転しながら立ちハゼ継ぎ部を切断する左右一対のカッター4a,4bのそれぞれの回転軸7a,7bに互いに噛合して同期回転する歯車8a,8bを取り付け、その左側に位置する駆動ローラ3aの回転軸5aとカッター4aの回転軸7aを同一の支持部材9aに取り付け、又、右側に位置する駆動ローラ3bの回転軸5bとカッター4bの回転軸7bも同一の支持部材9bに取り付けて、その左右の支持部材9a,9bを互いに開閉自在となし、その左右いずれか一方の支持部材に取り付けた2つの歯車に駆動歯車10を噛合させ、又、左右の支持部材9a,9bを開いた状態で他方の支持部材に取り付けた2つの歯車の回転を停止させる押止部材16を設けたことを特徴とする屋根板の立ちハゼ継ぎ部の切断機。
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JP2000031482A JP4434409B2 (ja) | 2000-02-09 | 2000-02-09 | 屋根板の立ちハゼ継ぎ部の切断機 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2000031482A JP4434409B2 (ja) | 2000-02-09 | 2000-02-09 | 屋根板の立ちハゼ継ぎ部の切断機 |
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JP2001220871A JP2001220871A (ja) | 2001-08-17 |
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Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2000031482A Expired - Lifetime JP4434409B2 (ja) | 2000-02-09 | 2000-02-09 | 屋根板の立ちハゼ継ぎ部の切断機 |
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