JP4434070B2 - 放電灯始動装置、放電灯装置、車両用前照灯、車両及び立体成形回路基板の製造方法 - Google Patents

放電灯始動装置、放電灯装置、車両用前照灯、車両及び立体成形回路基板の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、パルストランスを用いた放電灯始動装置、及び該放電灯始動装置を備える放電灯装置、車両用前照灯並びに車両、及び該放電灯始動装置に用いられる立体成形回路基板の製造方法に関するものである。
従来から、パルス電圧を生成するパルス回路とパルス回路で生成されたパルス電圧を増幅して放電灯に加えるパルストランスとを備え、放電灯に高電圧パルスを加えることにより放電灯を始動させる放電灯始動装置が提供されている。この種の放電灯始動装置において、放電灯が取り付けられるソケットを一体に設けることにより、放電灯を用いた照明器具を小型化することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−216534号公報
ところで、パルス回路を構成する回路部品が実装される回路基板は、主に回路部品よりも線膨張率が高い合成樹脂から構成される。
また、上記のように放電灯が取り付けられるソケットが一体に設けられた放電灯始動装置では、回路基板が放電灯に近接する。従って、点灯時には放電灯の熱によって回路基板が熱膨張し、消灯時には回路基板が収縮することになる。回路基板が膨張・収縮すると、回路基板において回路部品の端子が実装された部位間の距離が変化するため、回路基板に表面実装された回路部品と回路基板との接合に用いられる例えばはんだからなる接合部材が、放電灯の点灯・消灯の度に繰り返して応力を受け、破損することがあった。特に、車両用前照灯に用いる場合、屋外で使用されるため、放電灯の点灯時と消灯時との温度差が大きくなりやすい。
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、回路部品と回路基板との間の接合部材の破損が抑制される放電灯始動装置、及び該放電灯始動装置を備える放電灯装置、車両用前照灯並びに車両、及び該放電灯始動装置に用いられる立体成形回路基板の製造方法を提供することにある。
請求項1の発明は、パルス電圧を生成するパルス回路と、両端間にパルス回路が接続される1次巻線と放電灯の両端間に接続される2次巻線とを有しパルス回路が生成したパルス電圧を増幅して放電灯に加え始動させるパルストランスと、それぞれ導電体からなる複数個の導電板がそれぞれ合成樹脂にインサート成形されてなりパルス回路を構成する各回路部品がそれぞれ実装された立体成形回路基板とを備え、立体成形回路基板を構成する合成樹脂は、成形時の流動方向での線膨張率が成形時の流動方向に交差する方向での線膨張率よりも小さい合成樹脂であって、立体成形回路基板に実装される各回路部品は、それぞれ、立体成形回路基板に実装される端子が、立体成形回路基板の成形時に合成樹脂が流動する方向に並ぶ向きで表面実装されていることを特徴とする。
この発明によれば、回路部品の端子が並ぶ方向を、立体成形回路基板の成形時に合成樹脂が流動する方向に合わせない場合に比べ、回路部品の端子が並ぶ方向における立体成形回路基板の線膨張率が小さくなるから、回路部品の端子が実装された実装部間の距離を変化させるような立体成形回路基板の変形量が減少する。従って、接合部材の破損が抑制され、接合部材が温度変化による応力を繰り返して受けて破損するまでの寿命を延長することができる。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、立体成形回路基板上において互いに近接配置される回路部品の端子が並ぶ方向を揃えたことを特徴とする。
この発明によれば、ゲートを複数箇所設けることなく、請求項1の配置を実現することができる。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2の発明において、立体成形回路基板は、回路部品のうち比較的に寸法が大きなものが実装された第1のブロックと、導電板を介して第1のブロックに連結され回路部品のうち比較的に寸法が小さなものが実装された第2のブロックとからなり、第2のブロックを構成する合成樹脂は第1のブロックを構成する合成樹脂よりも線膨張率が低いことを特徴とする。
この発明によれば、端子が小さく接合部材が破損しやすい小型の回路部品について周囲に高価ながらも線膨張率の低い合成樹脂を用いて接合部材の破損を防止しつつ、端子が大きく接合部材が破損しにくい大型の回路部品については周囲に線膨張率が高いながらも安価な合成樹脂を用いて製造コストの増大を抑えることができる。
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれかの発明において、パルストランスにおいて、1次巻線と2次巻線との少なくとも一方は磁性体からなるコアに直接巻回されていることを特徴とする。
この発明によれば、1次巻線や2次巻線とコアとの間にボビンを挟む場合に比べて小型化が可能となる。
請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれかの発明において、パルストランスと立体成形回路基板とは、パルストランスと立体成形回路基板との少なくとも一方に設けられた結合手段により機械的に結合することを特徴とする。
この発明によれば、立体成形回路基板にパルストランスをインサート成形する場合に比べ、立体成形回路基板に不良が発生した場合のリスクが低減されるから、製造コストの低減が可能となる。
請求項6の発明は、請求項1〜5のいずれかの発明において、放電灯を保持するとともに放電灯とパルストランスとを電気的に接続するソケットを有することを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項1〜6のいずれか記載の放電灯始動装置と、放電灯始動装置によって始動される放電灯とを備えることを特徴とする。
請求項8の発明は、請求項7記載の放電灯装置と、放電灯を点灯維持させる電力を生成する放電灯点灯装置と、放電灯点灯装置と放電灯装置とを保持し車両に取り付けられるハウジングとを備えることを特徴とする。
請求項9の発明は、請求項8記載の車両用前照灯を備えることを特徴とする。
請求項10の発明は、請求項1の発明の立体成形回路基板の製造方法であって、立体成形回路基板を成形する工程において、立体成形回路基板の回路部品の端子が並ぶ方向に合成樹脂が流れるように合成樹脂を制御することを特徴とする。
本発明は、立体成形回路基板を構成する合成樹脂として、成形時の流動方向での線膨張率が成形時の流動方向に交差する方向での線膨張率よりも小さい合成樹脂を用いるとともに、各回路部品を、それぞれ、立体成形回路基板に実装される端子が、立体成形回路基板の成形時に合成樹脂が流動する方向に並ぶ向きで表面実装したので、回路部品の端子が並ぶ方向における立体成形回路基板の線膨張率が小さくなるから、回路部品の端子間の距離を変化させるような立体成形回路基板の変形量が減少することにより接合部材の破損が抑制される。また、接合部材が温度変化による応力を繰り返して受けて破損するまでの寿命を延長することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら説明する。
まず、本実施形態に係る放電灯始動装置1(図4参照)の回路構成について、図2を用いて説明する。本実施形態は、3個の入力端子TI1〜TI3と3個の出力端子TO1〜TO3とを有する。第1の出力端子TO1、第2の出力端子TO2並びに第3の出力端子TO3はそれぞれ放電灯としてのHIDランプ(高輝度放電灯)Laの互いに異なる端子に接続され、第2の出力端子TI1と第3の出力端子TI3とは放電灯Laの端子を介して互いに電気的に接続される。
第1の入力端子TI1と第2の出力端子TO2との間には、パルストランス3の1次巻線N1とスパークギャップSGとの直列回路と充電コンデンサCvとの並列回路が接続されている。
第2の入力端子TO2は、フィルターチョークLcの一方の巻線を介して第3の出力端子TO3に接続されている。また、第3の入力端子TI3は、フィルターチョークLcの他方の巻線とパルストランス3の2次巻線N2とを介して第1の出力端子TI1に接続されている。さらに、フィルターチョークLcの後段には、フィルターチョークLcとともにフィルタ回路を構成するラインバイパスコンデンサ(以下、「Yコンデンサ」と呼ぶ。)Cyとアクロスザラインコンデンサ(以下、「Xコンデンサ」と呼ぶ。)Cxとが設けられている。
図2の回路の動作を説明する。HIDランプLaを始動するには、出力端子TO1〜TO3にHIDランプLaが接続された状態で、第2の入力端子TI2に対して第1の入力端子TI1と第3の入力端子TI3とにそれぞれ正の電圧を加える。例えば、第1の入力端子TI1,第2の入力端子TI2、第3の入力端子TI3の電位をそれぞれ例えば−380V,600V,0Vとする。すると、充電コンデンサCvが充電され、やがて充電コンデンサCvの両端電圧が所定値を越えることによりスパークギャップSGが導通し、パルストランス3の1次巻線N1にパルス電圧が出力される。このときパルストランス3の2次巻線N2に生じたパルス電圧が、第2の入力端子TI2と第3の入力端子TI3との間の電圧に重畳してHIDランプLaに加えられ、HIDランプLaを始動させる。つまり、スパークギャップSGと充電コンデンサCvとが請求項におけるパルス回路を構成している。第2の出力端子TO2と第3の出力端子TO3とがHIDランプLaの端子を介して電気的に接続されていなければ充電コンデンサCvは充電されないので、HIDランプLaが取り付けられていない状態での高電圧パルスの発生を防ぐことができる。
次に、本実施形態に係る放電灯始動装置1の構造について説明する。本実施形態に係る放電灯始動装置1は、図3に示すように、パルス回路を構成する各回路部品とYコンデンサCyとXコンデンサCxとがそれぞれ実装されパルストランス3が機械的且つ電気的に結合する立体成形回路基板2と、図4に示すように立体成形回路基板2とパルストランス3とが結合したものを覆うケース4と、ケース4に収納されるチョークコイルLc(図2にのみ図示)とを備える。
ここで、立体成形回路基板2にパルストランス3をインサート成形する場合、回路部品を実装する際のミスなどの不良によって立体成形回路基板2を破棄するときにパルストランス3をも破棄することになる。しかし、本実施形態では、パルストランス3を立体成形回路基板2とは別体に形成することにより、立体成形回路基板2にパルストランス3をインサート成形する場合と違い、不良が発生した立体成形回路基板2を破棄する場合にもパルストランス3が破棄されることはなく、不良の発生によるリスクが低減されるから、製造コストを低減することができる。
また、ケース4には、図5に示すようにハーネスL1に設けられたプラグPLが接続されるプラグ接続部41が設けられている。さらに、パルストランス3には、ケース4に設けられたソケット穴42から露出して図6に示すようにHIDランプLaの口金La1が挿入されるソケット部3aが設けられている。放電灯始動装置1とHIDランプLaとは、ソケット穴42の内面とHIDランプLaの口金La1に設けられたピン(図示せず)とで構成される周知のバヨネット締結構造によって機械的に結合する。つまり、ソケット穴42の内面と、パルストランス3のソケット部3aとで請求項におけるソケットが構成される。なお、HIDランプLaを着脱自在とする代わりに、図7に示すように、HIDランプLaの口金La1に一体に形成してもよい。
まず、パルストランス3について説明する。パルストランス3は、図8に示すように、磁性体からなる円柱形状のコア31に、平角線からなる2次巻線N2を巻回し、これに2個の内側端子板33,34が合成樹脂にインサート成形されてなるホルダ32を取り付けたものを、さらに合成樹脂にインサート成形し、1次巻線N1と外側端子板35,36とを追加してなる。パルストランス3は、長手方向の一端に一方の内側端子板33が露出するとともに1次巻線N1が巻回される本体部3bを有し、ソケット部3aは、本体部3bの長手方向の他端部から本体部3bの短手方向に突出する有底円筒形状に形成されている。外側端子板35,36は、ソケット部3aの外周に保持され、ソケット部3aに取り付けられたHIDランプLaの口金La1と立体成形回路基板2とを電気的に接続する。また、ソケット部3aの内底面の中央には、円筒形状の内筒3cが突設されている。
内側端子板33,34は、それぞれ、2次巻線N2の一端を挟むことにより2次巻線N2に電気的且つ機械的に接続される挟み部33a,34aと、パルストランス3の外面に露出する端子部33b,34bとを有する。一方の内側端子板34の端子部34bは、ホルダ32の連結部32bから短手方向に突設された台座部32dから突出し互いに対向する2個の板ばねとなっており、ソケット部3aの内筒33の内側に露出する。上記一方の内側端子板34と各外側端子板35,36とは、それぞれ、HIDランプLaの口金La1に設けられた端子(図示せず)に接触導通する。
次に、立体成形回路基板2について説明する。立体成形回路基板2は、図9及び図10に示すように、それぞれ金属板に打ち抜き加工と曲げ加工とが施されてなる複数個の導電板5が、合成樹脂にインサート成形されてなる。立体成形回路基板2のうち合成樹脂からなる部分を、以下では成形体6と呼ぶ。
立体成形回路基板2は、全体として扁平に形成され、C字形状に窪んでパルストランス3のソケット部3aが内側に挿入されるソケット受け部2aが設けられている。また、図11に示すように、成形体6の一面には、それぞれ2方向に弾性的に撓み可能な2個のばね部61,62が立体成形回路基板2の厚さ方向であって互いに同じ方向に突設されている。各ばね部61,62の先部には、それぞれ撓み方向の一方へ係合爪61a,62aが突設されており、一方のばね部61の係合爪61aがパルストランス3のソケット部3aに係合し、他方のばね部62の係合爪62aがパルストランス3の本体部3bに係合することにより、立体成形回路基板2とパルストランス3とは機械的に結合する。つまり、ばね部61,62及び係合爪61a,62aが請求項における結合手段である。
各導電板5は、それぞれ、図12に示すように、成形体6に覆われる埋込部51と、回路部品が例えばはんだのような接合部材Sを用いて表面実装される実装部52とを有する。成形体6の複数箇所(図では5箇所)にはそれぞれ実装穴63が貫設されており、各実装穴63にはそれぞれ2個ずつの実装部52が露出する。実装部52において回路部品が実装される面は、実装穴63の開口面に対して窪んでいる。つまり、実装穴63の内周面によって回路部品の位置決めがなされるようになっている。また、共通の回路部品の異なる端子が実装される各実装部52は、同じ実装穴63の互いに対向する内面からそれぞれ突出している。ここで、図12には回路部品の例として充電コンデンサCvを示しているが、他の回路部品でも同様である。本実施形態では、回路部品として表面実装型のものを用いているから、回路部品としてピン実装型のものを用いる場合に比べ、回路部品の実装高さが小さいことにより小型化が可能となり、かつスルーホールが不要であることにより製造コストが低減される。
接合部材Sとしてはんだを用いる場合、図13に示すように銅板Cuの一面にニッケルメッキNiと錫メッキSnとが重ねて形成されたものを用い、錫メッキSn上に回路部品を実装することが望ましい。ニッケルメッキNiの厚さは例えば3〜5μmとし、錫メッキSnの厚さは例えば0.5〜1μmとする。また、接合部材Sとして導電性接着剤を用いる場合は上記錫メッキSnに代えて金メッキ(図示せず)を用いることが望ましい。この場合、金メッキの厚さは例えば0.05〜0.15μmとする。
ところで、スパークギャップSGは円柱形状の部品であって、スパークギャップSGの軸方向の両端部にはそれぞれ表面実装される端子(図示せず)が設けられている。そして、スパークギャップSGが実装される各実装部52において、それぞれ実装面52に直交する方向から見てスパークギャップSGの軸の両側には、図15に示すように、それぞれスパークギャップSGの外周面に当接してスパークギャップの回転を防止する回転止め部52aが設けられている。
また、立体成形回路基板2において、回路部品はそれぞればね部61,62が突出する側の面に実装されている。つまり、図3のようにパルストランス3を取り付けるに当たっては、立体成形回路基板2において、回路部品が実装された面をパルストランス3に向けることになる。さらに、回路部品のうち比較的小型であるXコンデンサCx(チップサイズは例えば3216)とYコンデンサCy(チップサイズは例えば3225)とを互いに近接させ、回路部品のうち比較的大型であるスパークギャップSGと充電コンデンサCv(チップサイズは例えば5750)とを互いに近接させて実装している。また、立体成形回路基板2には、回路部品が実装された面から見て、XコンデンサCxとYコンデンサCyとが実装された小型部品実装部21を、スパークギャップSGと充電コンデンサCvとが実装された大型部品実装部22に対して窪ませる段2bを設けてある。パルストランス3が取り付けられた状態では、小型部品実装部21がパルストランス3の本体部3bに対向する。さらに、導電板6のうち2個には、それぞれソケット受け部2aの内周面から突出するソケット端子部53a,53bが設けられている。パルストランス3と立体成形回路基板2が結合した状態では、ソケット端子部53a,53bはそれぞれパルストランス3の外側端子板35,36に接触導通する。実装部52やソケット端子部53a,53b以外にも、各導電板5はそれぞれ電気的接続のために複数箇所で成形体6から突出させてある。
ここで、本実施形態において成形体6を構成する合成樹脂には、成形時の流動方向での線膨張率が成形時の流動方向に交差する方向での線膨張率よりも小さいものを用いている。このような合成樹脂としては、例えばLCP(Liquid Crystal Polymer:液晶ポリマー)樹脂や、ガラス繊維強化樹脂がある。
さらに、立体成形回路基板に実装された各回路部品について、図1に示すように、実装部52に実装される端子の並ぶ向きを、立体成形回路基板2の成形時に合成樹脂が流れる方向(図の矢印)に合わせている。図1には回路部品の例としてXコンデンサCxを示しており、成形時のゲートは図1の右側にあるとしている。
具体的には例えば、立体成形回路基板2の成形時のゲートの位置を図10に太い矢印A1で示すように段2bの大型部品実装部22側の近傍とする。小型部品実装部21では、成形時に合成樹脂が流れる方向は図2の矢印A2で示すように段2bの面に直交する方向となるので、XコンデンサCx及びYコンデンサCyは、それぞれ矢印A3で示す端子が並ぶ方向を、段2bの面に直交する方向へ向けて実装されている。また、スパークギャップSG及び充電コンデンサCvも、それぞれ実装される位置の近傍における合成樹脂の流れる方向に合わせた向きで実装されている。
上記構成によれば、立体成形回路基板2に実装される端子が並ぶ方向における成形体6の線膨張率が小さくなるから、端子間の距離を変化させるような変形量が減少することにより接合部材Sが破損しにくくなる。また、接合部材Sが温度変化による応力を繰り返して受けて破損するまでの寿命を延長することができる。
さらに、上記の立体成形回路基板2を成形する際に、合成樹脂の流れ方向を制御するようにしてもよい。具体的には例えば、金型の内面において、回路部品の端子が並ぶ方向(実装部52が並ぶ方向)に直交する方向から実装穴63を挟む両側に、突起を設けたり内壁間の間隔を狭めて合成樹脂の流路を制限する。この結果、成形体6において実装穴63の両側には、図15に示すような貫通穴64又は薄肉部が形成されることとなる。ここで、図1及び図15では、回路部品の例としてXコンデンサCxを示しているが、他の回路部品でも同様である。
なお、成形体6の熱膨張に起因する接合部材Sの破損を防ぐ方法としては、成形体6の材料としてより線膨張率の低い合成樹脂を用いる方法も考えられる。しかし、線膨張率の低い合成樹脂は一般に高価であって、上記の方法は製造コストの増大に繋がりやすい。
そこで、図16に示すように、小型部品実装部21を構成する成形体6と、大型部品実装部22を構成する成形体6とで用いる合成樹脂を異ならせてもよい。このような立体成形回路基板2を製造するには、小型部品実装部21を構成する成形体6と、大型部品実装部22を構成する成形体6とを、互いに異なる金型で成形し、これら2個の成形体6に共通の導電板5をインサート成形することにより導電板5を介して2個の成形体6を連結する。この構成を採用すれば、端子が小さいため接合部材Sが小さく破損しやすい小型の回路部品については、高価ながらも線膨張率の低い合成樹脂を小型部品実装部21に用いて接合部材Sの破損を抑制しながらも、端子が大きいため接合部材Sが大きく破損しにくい大型の回路部品については、線膨張率が高いながらも安価な合成樹脂を大型部品実装部22に用い、製造コストの増大を抑えることができる。
上述した放電灯始動装置1は、例えば図17(b)に示すように車両7に搭載される図17(a)に示すような車両用前照灯8に用いることができる。この車両用前照灯8は、放電灯始動装置1と、放電灯始動装置1に接続されたHIDランプLaとが収納される収納凹部81aが前面に設けられ例えばねじ止めによって車両7に取り付けられるハウジング81と、例えばガラスのような透明な材料からなりハウジング81の前側に取り付けられて収納凹部81aを覆うレンズ82とを備える。また、ハウジング81の後面には、メンテナンス時に放電灯始動装置1を出し入れするための放電灯挿入穴81bを設けてある。放電灯挿入穴81bは、放電灯始動装置1を避ける凹部83aが前面に設けられハウジング81に着脱自在に結合するキャップ83によって覆われる。さらに、ハウジング83の下側には、HIDランプLaを点灯維持させる放電灯点灯装置(図示せず)を収納した放電灯点灯ブロック84が取り付けられる。放電灯点灯装置は、例えば周知のインバータ回路からなり、ハーネスL2を介してバッテリー(図示せず)に接続され、バッテリーから得られる例えば12Vの直流電力を電源としてHIDランプLaを点灯維持させる交流電力を生成し、ハーネスL1と放電灯始動装置1とを介してHIDランプLaに供給する。ハウジング81の下面には、放電灯始動装置1とインバータ回路とを接続するハーネスL1が挿通される電線挿通穴81cが貫設されている。また、ハウジング81の収納凹部81aには、HIDランプLaの後側に配置されHIDランプLaの光を配光する反射板85が収納されている。反射板85は例えばねじ止めによってハウジング81に固定され、放電灯始動装置1及びHIDランプLaはそれぞれ反射板85を介してハウジング81に保持される。さらに、ハウジング81には、反射板85に機械的に結合した光軸調整ねじ86が螺合しており、光軸調整ねじ86の締め付けを調整することにより、反射板85の向きを調整することができるようになっている。なお、車両7及び車両用前照灯8の各構成は周知技術で実現可能であるので、詳細な図示及び説明は省略する。
本発明の実施形態の特徴を示す説明図である。 同上の回路を示す回路図である。 同様の要部を示す分解斜視図である。 同上を示す斜視図である。 同上にプラグを接続した状態を示す斜視図である。 同上とHIDランプとを示す斜視図である。 同上にHIDランプの口金を一体化したものを示す正面図である。 同上のパルストランスの構成を示す説明図である。 同上の要部を示す分解斜視図である。 同上の要部を示す斜視図である。 同上の要部を示す斜視図である。 同上の要部を示す断面図である。 同上の導電板の構造を示す説明図である。 同上の立体成形回路基板の要部を示す斜視図である。 同上の別の形態の特徴を示す説明図である。 同上の更に別の形態の要部を示す斜視図である。 (a)は同上を用いた車両用前照灯を示し、(b)は(a)の車両用前照灯を用いた車両を示す。
符号の説明
1 放電灯始動装置
2 立体成形回路基板
3 パルストランス
3a ソケット部
5 導電板
6 成形体
7 車両
8 車両用前照灯
31 コア
61,62 ばね部
61a,62a 係合爪
81 ハウジング
Cv 充電コンデンサ
SG スパークギャップ
La HIDランプ
N2 2次巻線

Claims (10)

  1. パルス電圧を生成するパルス回路と、
    両端間にパルス回路が接続される1次巻線と放電灯の両端間に接続される2次巻線とを有しパルス回路が生成したパルス電圧を増幅して放電灯に加え始動させるパルストランスと、
    それぞれ導電体からなる複数個の導電板がそれぞれ合成樹脂にインサート成形されてなりパルス回路を構成する各回路部品がそれぞれ実装された立体成形回路基板とを備え、
    立体成形回路基板を構成する合成樹脂は、成形時の流動方向での線膨張率が成形時の流動方向に交差する方向での線膨張率よりも小さい合成樹脂であって、
    立体成形回路基板に実装される各回路部品は、それぞれ、立体成形回路基板に実装される端子が、立体成形回路基板の成形時に合成樹脂が流動する方向に並ぶ向きで表面実装されていることを特徴とする放電灯始動装置。
  2. 立体成形回路基板上において互いに近接配置される回路部品の端子が並ぶ方向を揃えたことを特徴とする請求項1記載の放電灯始動装置。
  3. 立体成形回路基板は、回路部品のうち比較的に寸法が大きなものが実装された第1のブロックと、導電板を介して第1のブロックに連結され回路部品のうち比較的に寸法が小さなものが実装された第2のブロックとからなり、第2のブロックを構成する合成樹脂は第1のブロックを構成する合成樹脂よりも線膨張率が低いことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の放電灯始動装置。
  4. パルストランスの1次巻線と2次巻線との少なくとも一方は磁性体からなるコアに直接巻回されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の放電灯始動装置。
  5. パルストランスと立体成形回路基板とは、パルストランスと立体成形回路基板との少なくとも一方に設けられた結合手段により機械的に結合することを特徴とする請求項1〜4のいずれか記載の放電灯始動装置。
  6. 放電灯を保持するとともに放電灯とパルストランスとを電気的に接続するソケットを有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか記載の放電灯始動装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか記載の放電灯始動装置と、放電灯始動装置によって始動される放電灯とを備えることを特徴とする放電灯装置。
  8. 請求項7記載の放電灯装置と、放電灯を点灯維持させる電力を生成する放電灯点灯装置と、放電灯点灯装置と放電灯装置とを保持し車両に取り付けられるハウジングとを備えることを特徴とする車両用前照灯。
  9. 請求項8記載の車両用前照灯を備えることを特徴とする車両。
  10. 請求項1記載の放電灯始動装置の立体成形回路基板の製造方法であって、
    立体成形回路基板を成形する工程において、立体成形回路基板の回路部品の端子が並ぶ方向に合成樹脂が流れるように合成樹脂を制御することを特徴とする立体成形回路基板の製造方法。
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