上記のような問題に対し、機構板、遊技機本体枠などの上に複数の基板ボックスを重ね合せる構成が考えられている。具体的には、例えば機構板上に1つの基板ボックスを固定し、それとは異なる他の基板ボックスを、機構板ではなく、その固定される基板ボックスの背面に固定するようにして重畳して設けることがある。これによれば、機構板裏側において基板ボックスの占める割合を効果的に抑制できることとなる。
しかしながら、上記のように、機構板等に基板ボックスを固定し、その上にさらに別の基板ボックスを取り付けるように上下に重畳して配置した場合(説明の便宜のため、重なり方向を上下方向とする。)、作業者が保守点検や機種替えなどの作業を行う際に、下側(即ち機構板側)の基板ボックスのみを独立して着脱することができなくなってしまう。即ち、下側の基板ボックスのみを取り外したい場合であっても、上側の基板ボックスを一旦外してから行うか、若しくは上下両方の基板ボックスを共に外すように行わなければならず、作業負担が大きくなってしまうという問題がある。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、基板ボックスを取り外す際の作業負担を軽減することを目的とする。
上記の目的を達成するための手段を以下に示す。
手段1.複数の基板ボックスを有する遊技機の基板ボックスの取付構造であって、
前記複数の基板ボックスには、少なくとも、遊技機裏側に設けられた所定の保持部によって保持される第1の基板ボックスと、当該第1の基板ボックスに対向して配されると共に、当該第1の基板ボックスと、遊技機側に支持される当該第1の基板ボックスとは別の部材とに跨って装着される第2の基板ボックスとが含まれ、
前記第1の基板ボックスは、前記第2の基板ボックスとの対向面に沿う方向に移動して取り外し可能となっており、
前記第2の基板ボックスは、前記第1の基板ボックスに設けられた第1の被係合部と係合可能な第1の係合部と、前記別の部材に設けられた第2の被係合部と係合可能な第2の係合部とを有すると共に、これら第1及び第2の係合部による係合状態を解除することによって前記第1の基板ボックスとは独立して取り外し可能に構成され、他方、前記第1の基板ボックスの取り外しの際の移動に伴い、前記第1の被係合部と前記第1の係合部との係合が解除されるようになっており、かつ前記第1の基板ボックスが取り外された後、前記別の部材に保持可能とされていることを特徴とする基板ボックスの取付構造。
手段1(請求項1の構成)によれば、複数の基板ボックスを互いに対向して配置でき、作業者が保守点検などの作業を行う際に、その対向して配置される第1及び第2の基板ボックスをそれぞれ独立して取り外すことができる構成となる。即ち、従来と異なり、いずれか一方の基板ボックスが他方の基板ボックスによって着脱上の制約(他方の基板ボックスを一旦取り外さなければならない等)を受けにくいため、手間がかからず作業性に優れる。さらに、第2の基板ボックスが、第1の基板ボックスが取り外されるまで第1及び第2の係合部によって両持ち状とされるため、第1の基板ボックスと別の部材とに安定して保持される。
なお、手段1(即ち請求項1)における、「遊技機裏側に設けられた所定の保持部」とは、遊技機裏側において第1の基板ボックスを保持できるように構成される部分であればよい。たとえば、遊技機の裏側において一般的に用いられる所定の部品(機構板、遊技機本体枠、遊技盤など)の一部を「保持部」として構成してもよく、このような一般的な部品に特別な専用部品を取り付けるようにして(例えば、機構板、遊技機本体枠、遊技盤などに特別な保持部品を取り付けるようにして)「保持部」を構成してもよい。
また、手段1における、「遊技機側に支持される当該第1の基板ボックスとは別の部材」とは、遊技機の裏側において所定の部品(機構板、遊技機本体枠、遊技盤など)に取り付けられ、かつ第2の基板ボックスを保持可能な部品であればよく、手段1でいう「保持部」とは別部品として構成されるものでも、同一部品として構成されるものでもよい。
手段2.前記保持部は、前記第1の基板ボックスにおける前記対向面とは反対面を支持する支持部を有し、
前記第1の基板ボックスは、前記支持部と前記第2の基板ボックスによって挟まれて取り付けられる一方、その挟む方向に対し横方向に移動して取り外されるようになっていることを特徴とする手段1に記載の基板ボックスの取付構造。
このように、支持部と第2の基板ボックスとによって第1の基板ボックスを挟むように配置すると、支持部上に第1及び第2の基板ボックスが重畳して配される格好となり、スペース削減効果が高い。さらに、このように重畳しつつも、第2の基板ボックスに覆われた格好となる第1の基板ボックスを横方向に移動して容易に取り外すことができるため作業負担を効果的に削減できる。
手段3.前記第1及び第2の基板ボックスは、前記遊技機の裏面側において当該遊技機の奥行き方向に重畳して配されており、前記第1の基板ボックスが、前記第2の基板ボックスよりも前記遊技機側に位置していることを特徴とする手段1又は手段2に記載の基板ボックスの取付構造。
手段3によれば、奥行きを効果的に利用して基板ボックスを配置できることとなる。また、単に奥行き方向に重ねて配置するだけでは遊技機側の基板ボックスが取り外しにくくなることが懸念されるが、本構成では、遊技機側に配置され、かつ裏側から見た場合に第2の基板ボックスに一部ないし全部が覆われてなる第1の基板ボックスを、奥行き方向と交差する方向に抜き取れる構成としており、第1の基板ボックスを独立してかつ容易に取り外せる。
さらに、手段3の構成に加え、少なくとも第2の基板ボックスについて内部を視認可能な構成(例えば、基板ボックスが透明部材からなる構成や、内部を視認できる窓部が設けられた構成等)としたり、或いは、第2の基板ボックスの外面において当該第2の基板ボックス内に配置される基板を説明する説明表示を設けるようにすれば、遊技機の裏面側を視たときに、手前側に位置する第2の基板ボックスの種類を容易に判別できる構成となる。
手段4.前記第1及び第2の基板ボックスは、前記遊技機の裏面側において当該遊技機の上下方向に重畳して配されていることを特徴とする手段1又は手段2に記載の基板ボックスの取付構造。
手段4によれば、第1の基板ボックスを、上下方向と交差する方向に移動させて着脱できることとなり、上下に移動させにくい場合に有利な構成となる。
さらに、手段4の構成に加え、第1及び第2の基板ボックスをそれぞれ、縦寸法及び横寸法よりも高さ寸法が短くなるように構成し、これら第1及び第2の基板ボックスの高さ方向が前記遊技機の前記上下方向となるように、これら第1及び第2の基板ボックスを重畳して配置する構成とすることができる。このように構成すると、遊技機の裏面側に占める両基板ボックスの設置スペースを節約することが可能となる。
手段5.前記第1及び第2の基板ボックスは、前記遊技機の裏面側に当該遊技機の左右方向に重畳して配されていることを特徴とする手段1又は手段2に記載の基板ボックスの取付構造。
手段5によれば、第1の基板ボックスを、左右方向と交差する方向に移動させて着脱できることとなり、左右に移動させにくい場合に有利な構成となる。
さらに手段5の構成に加え、第1及び第2の基板ボックスをそれぞれ、縦寸法及び横寸法よりも高さ寸法が短くなるように構成し、これら第1及び第2の基板ボックスの高さ方向が前記遊技機の前記左右方向となるように、これら第1及び第2の基板ボックスを重畳して配置する構成とすることができる。このように構成すると、遊技機の裏面側に占める両基板ボックスの設置スペースを節約することが可能となる。
また、手段5の構成に加え以下の構成を付加することもできる。即ち手段5の構成において、第1及び第2の基板ボックスを遊技機本体枠に直接又は他部材を介して間接的に取り付け、第1及び第2の基板ボックスのうち、遊技機本体枠の開放側に位置する基板ボックスについて内部を視認可能な構成(例えば、基板ボックスが透明部材からなる構成や、内部を視認できる窓部が設けられた構成等)としたり、或いは、その開放側に位置する基板ボックスの外面において当該基板ボックス内に配置される基板を説明する説明表示を設けるようにすることができる。このようにすると、遊技機本体枠を全開することなく、遊技機本体枠の開放側に位置する基板ボックスの種類を判別できることとなる。
手段6.前記第1の基板ボックスの取り外し方向が、前記遊技機の左右方向に設定されており、かつ遊技機本体枠の開放端側への移動によって取り外されるように構成されていることを特徴とする手段3または手段4に記載の基板ボックスの取付構造。
手段6によれば、第1の基板ボックスの取り外し作業が効率化する。つまり、パチンコ機などの遊技機は、開閉可能な遊技機本体枠を備えており、作業者は遊技機本体枠を開放させた状態で基板ボックスの取り外し作業などを行うものであるが、手段6によれば、遊技機本体枠の開放端から外部側方へ向けて第1の基板ボックスの取り外し方向が設定されるので、遊技機本体枠を全開することなく第1の基板ボックスを取り外すことができる。
手段7.前記第1の基板ボックスの取り外し方向が、前記遊技機の上下方向に設定されていることを特徴とする手段3または手段5に記載の基板ボックスの取付構造。
手段7によれば、作業者が隣接する他の遊技機との干渉を回避しつつ第1の基板ボックスの取り外し作業を行うことができる。
手段8.前記第1の基板ボックスの取り外し方向が、前記遊技機の奥行き方向に設定されていることを特徴とする手段4または手段5に記載の基板ボックスの取付構造。
手段8によれば、遊技機の外枠などの基板ボックスの周囲(上下左右方向)の部品との干渉を効果的に回避できる構成となる。また、遊技機の裏面側において、基板ボックスの周囲に部品などを配することができるので、基板ボックスの周囲のスペースを有効活用できる。
さらに、手段8のものにおいて、外枠に対し開閉可能に構成される遊技機本体枠に第1及び第2の基板ボックスを取り付け、かつ少なくとも第1基板ボックスの周囲に前記外枠が配置されるような構成とした場合、遊技機がホール設置されていないときに、遊技機本体枠を開放することなく、第1の基板ボックスの取り外し作業を行うことができる構成となる。
手段9.前記第1及び第2の基板ボックスのそれぞれの取り外し方向が、互いに異なる方向に設定されていることを特徴とする手段1ないし手段8のいずれかに記載の基板ボックスの取付構造。
手段9によれば、第1の基板ボックスを取り外すときにその第1の基板ボックスに第2の基板ボックスが追従することがなく、逆に第2の基板ボックスを取り外すときにその第2の基板ボックスに第1の基板ボックスが追従することがないから、互いの取り外し作業を支障なく行うことができる。
手段10.前記第1及び第2の基板ボックスのぞれぞれの取り外し方向が、互いに逆方向に設定されていることを特徴とする手段1ないし手段8のいずれかに記載の基板ボックスの取付構造。
手段10によれば、第1及び第2の基板ボックスのうち一方を取り外すときには他方がその取り外し方向に抗する形態となるので、両基板ボックスそれぞれの取り外し作業を円滑に行うことができる。
手段11.前記第1及び第2の基板ボックスのそれぞれの取り外し方向が、互いに直交する方向に設定されていることを特徴とする手段1ないし手段8のいずれかに記載の基板ボックスの取付構造。
手段11によれば、機能部品の配設状況などによって第1及び第2の基板ボックスの取り外し方向を逆方向に設定できないようなときでも、逆方向に設定したのと同じように両基板ボックスそれぞれの取り外し作業を円滑に行うことができる。
手段12.前記第1の基板ボックスを保持する前記保持部と、当該保持部と一体成形されると共に前記第2の被係合部が設けられた連結体とを備えて遊技機側に支持される取付ベースを有し、当該取付ベースによって前記別の部材が構成されており、
前記第2の基板ボックスは、前記第1の基板ボックスと前記連結体とのそれぞれに対し係合可能に構成されていることを特徴とする手段1ないし手段11のいずれかに記載の基板ボックスの取付構造。
手段12によれば、保持部と連結体とが一体成形された取付ベースによって「別の部材」を構成しており、部品点数を効果的に削減でき、かつ連結体の強度が確保される構成となる。その結果、第1の基板ボックスを取り外した後、第2の基板ボックスが連結体に安定して保持される。
手段13.前記第1の基板ボックスを保持する前記保持部と、当該保持部に対し着脱可能に構成されると共に前記第2の被係合部が設けられた連結体とを備えて構成されると共に遊技機側に支持される取付ベースを有し、当該取付ベースによって前記別の部材が構成されており、
前記第2の基板ボックスは、前記第1の基板ボックスと前記連結体とのそれぞれに対し係合可能に構成されていることを特徴とする手段1ないし手段11のいずれかに記載の基板ボックスの取付構造。
手段13によれば、連結体が取付ベースに着脱可能に取り付けられるから、連結体の設計変更を行うことのみで取付ベースを複数機種に対して流用可能となる。また、第2の係合部の設計変更などにも迅速に対応することができる。
手段14.前記第1の基板ボックスを保持する前記保持部を備えて構成されると共に遊技機側に支持される取付ベースと、
当該取付ベースとは異なる部品として遊技機側に支持された機能部品とを備え、
前記別の部材は、前記機能部品、または前記機能部品とは別体として構成され当該機能部品に取り付けられる連結体のいずれか一方の部品からなり、この一方の部品に前記第2の被係合部が形成されており、
前記第2の基板ボックスは、前記第1の基板ボックスと、前記一方の部品とのそれぞれに対し係合可能とされたことを特徴とする手段1ないし手段11のいずれかに記載の基板ボックスの取付構造。
手段14によれば、第2の基板ボックスが取付ベースと機能部品とに跨って配されるので、取付ベースと機能部品とを第2の基板ボックスによって安定的に保持できる。なお、ここでいう機能部品は、取付ベース以外の部品であればよい。たとえば、取付ベースが機構板と一体的に構成されるような場合には、この機構板以外の部品(例えば遊技機本体枠や遊技盤等)を機能部品とすることができる。
例えば、手段14の構成に加えて、取付ベースを機構板に着脱可能に設けるか機構板の一部として構成し、機能部品を遊技機本体枠もしくは遊技盤によって構成するか、遊技機本体枠もしくは遊技盤に取り付けられる機構板とは異なる部品によって構成すると、機構板と、遊技機本体枠もしくは遊技盤との間を第2の基板ボックスによってロックすることができ、機構板と遊技機本体枠もしくは遊技盤との間に何らかの不正な操作が行われることを効果的の抑制ないし防止できる。
手段15.前記第1の基板ボックスを保持する前記保持部を備えて構成されると共に遊技機側に支持される取付ベースを有する一方、
前記別の部材は、前記取付ベースに対し着脱可能に構成されると共に前記第2の被係合部が設けられた第3の基板ボックスからなり、
前記第2の基板ボックスは、前記第1の基板ボックスと前記第3の基板ボックスとのそれぞれに対し係合可能に構成されていることを特徴とする手段1ないし手段11のいずれかに記載の基板ボックスの取付構造。
手段15によれば、別の部材が第3の基板ボックスにより構成されるので、第2の基板ボックスを遊技機側に取り付けるための専用部品を別に設ける必要がない。つまり、別の部材が基板ボックスとしての機能を兼備する。
手段16.記第1の基板ボックスを保持する前記保持部を備えて構成されると共に遊技機側に支持される取付ベースと、当該取付ベースとは異なる部品として遊技機側に支持された機能部品とを備え、
前記別の部材は、前記機能部品に対し着脱可能に構成されると共に前記第2の被係合部が設けられた第3の基板ボックスからなり、
前記第2の基板ボックスは、前記第1の基板ボックスと前記第3の基板ボックスとのそれぞれに対し係合可能に構成されていることを特徴とする手段1ないし手段11のいずれかに記載の基板ボックスの取付構造。
手段16によれば、別の部材が第3の基板ボックスにより構成されるから、第2の基板ボックスを遊技機側に取り付けるための専用部品を別に設ける必要がない。つまり、別の部材が基板ボックスとしての機能を兼備する。また、第2の基板ボックスが取付ベースと機能部品とに跨って配されるので、取付ベースと機能部品とを第2の基板ボックスによって安定的に保持できる。
例えば、手段16の構成に加えて、取付ベースを機構板に着脱可能に設けるか機構板の一部として構成し、機能部品を遊技機本体枠もしくは遊技盤によって構成するか、遊技機本体枠もしくは遊技盤に取り付けられる機構板とは異なる部品によって構成すると、機構板と、遊技機本体枠もしくは遊技盤との間を第2の基板ボックスによってロックすることができ、機構板と遊技機本体枠もしくは遊技盤との間に何らかの不正な操作が行われることを効果的の抑制ないし防止できる。
手段17.前記取付ベースは、前記遊技機の裏面側に対して着脱可能に支持されていることを特徴とする手段12ないし手段16のいずれかに記載の基板ボックスの取付構造。
手段17によれば、製造時における組付けが簡略化されるとともに保守点検や機種替えなどの作業が効率化される。
手段18.前記取付ベースは、遊技機本体枠の裏面側に開閉可能に支持されるとともに、当該遊技機本体枠の裏面側に開閉可能に支持された機構板とは別に構成されていることを特徴とする手段12ないし手段17のいずれかに記載の基板ボックスの取付構造。
手段18によれば、取付ベースが機構板とは別に独立していることから、機構板に制約されない形状をとることができる。また、取付ベースに対する裏面作業が容易となる。
手段19.前記取付ベースは、遊技機本体枠の裏面側に開閉可能に支持されるとともに、当該遊技機本体枠の裏面側に開閉可能に支持された機構板と一体成形されていることを特徴とする手段12ないし手段17のいずれかに記載の基板ボックスの取付構造。
手段19によれば、取付ベースが機構板と一体成形されているので、基板ボックスと機構板に設けられる部品との配線が効率的となる。つまり、取付ベースが機構板と別に設けられる場合には、双方の壁で二重になり、それぞれに配線用の挿通孔を設ける必要があるが、取付ベースが機構板と一体成形されていれば、壁が一重になるので、それぞれに配線用の挿通孔を設ける必要がなくなる。
手段20.前記取付ベースの開閉軸は、前記遊技機本体枠の開閉軸の位置する側と同じ側に配されていることを特徴とする手段18または手段19に記載の基板ボックスの取付構造。
手段20によれば、取付ベースと遊技機本体枠のそれぞれの開放側が同じとなるため、開放作業が容易となる。
手段21.遊技機本体枠の裏面側には機構板が開閉可能に支持され、前記取付ベースは、前記機構板の裏面側に開閉可能に支持されていることを特徴とする手段12ないし手段17のいずれかに記載の基板ボックスの取付構造。
手段21によれば、機構板と取付ベースとを個別に開閉することが可能となる。また、取付ベースに対する裏面作業が容易となる。
手段22.前記取付ベースの開閉軸は、前記機構板の開閉軸の位置する側と同じ側に配されていることを特徴とする手段21に記載の基板ボックスの取付構造。
手段22によれば、取付ベースと機構板のそれぞれの開放側が同じ側となるから、開放作業が容易となる。
手段23.前記第1の基板ボックスには、ロック受け部が設けられ、前記取付ベースには、前記ロック受け部と係合することで前記第1の基板ボックスの移動を規制するロック部が設けられるとともに、前記ロック部によるロックを解除するための解除操作部が設けられていることを特徴とする手段17ないし手段22のいずれかに記載の基板ボックスの取付構造。
手段23によれば、第1の基板ボックスの移動を規制するロック機構が設けられているため、第1の基板ボックスを取付ベースに安定して保持させることができる。
手段24.前記取付ベースは、前記遊技機との間に距離を置いて対向する対向壁を備え、前記解除操作部は、その基端部を前記取付ベースの対向壁に接続させた状態で前記遊技機へ向けて突出して形成され、その突出端部を摘み操作することで前記ロック部によるロックが解除可能となっていることを特徴とする手段23に記載の基板ボックスの取付構造。
手段24によれば、取付ベースを遊技機から離脱させるか開放させないことには解除操作部の突出端部を摘むことができないので、短時間での第1の基板ボックスの取り外しが困難となり、不正目的による第1の基板ボックスの取り外しを防止できる。
手段25.前記取付ベースは、前記遊技機の裏面側に開閉可能に支持されており、前記解除操作部は、前記取付ベースの開閉軸の位置する側に配設されていることを特徴とする手段24に記載の基板ボックスの取付構造。
手段25によれば、取付ベースを全開もしくは全開に近い態様で開放しない限り解除操作部を解除操作することができないので、短時間での第1の基板ボックスの取り外しが困難となり、不正目的による第1の基板ボックスの取り外しを防止できる。
手段26.前記ロック部は、前記ロック受け部側に突出して設けられ、前記ロック受け部は、前記第1の基板ボックスにおいて前記ロック部と係合可能なように凹み形成されており、その凹みの底面が閉塞されていることを特徴とする手段23ないし手段25のいずれかに記載の基板ボックスの取付構造。
手段26によれば、ロック受け部とロック部の係合を解除操作部によることなく解除しようとしても、ロック受け部の凹みの底面が閉塞されているので、この底面に向かう方向への解除操作ができなくなり、不正目的による第1の基板ボックスの取り外しを防止できる。
手段27.前記取付ベースには、前記第1の基板ボックスの取り外し方向に沿って延びる案内部が設けられていることを特徴とする手段12ないし手段25のいずれかに記載の基板ボックスの取付構造。
手段27によれば、第1の基板ボックスを案内部に沿って円滑に取り外すことができる。
手段28.前記案内部は、前記第1の基板ボックスの両側縁と摺接可能なように一対が対向して配されていることを特徴とする手段27に記載の基板ボックスの取付構造。
手段28によれば、第1の基板ボックスが案内部により安定して支持されるので、移動途中に脱落する事態を回避できる。
手段29.前記取付ベースには、前記第1の基板ボックスの進行方向と対向する位置にあってこの第1の基板ボックスを正規の配設位置で当て止めする規制壁が設けられていることを特徴とする手段27または手段28に記載の基板ボックスの取付構造。
手段29によれば、第1の基板ボックスを規制壁に当て止めさせることで第1の基板ボックスが正規の配設位置に至ったことの検知とされるので、第1の基板ボックスを正規の配設位置に簡単かつ確実に留め置くことができる。
手段30.前記第1の係合部と前記第1の被係合部のいずれか一方は、第1の突出部として構成され、他方は、前記第1の突出部の貫通を許容する第1の係合孔として構成されることを特徴とする手段1ないし手段29のいずれかに記載の基板ボックスの取付構造。
手段30によれば、第2の基板ボックスがねじ部材などの固定手段によることなく第1の基板ボックスと係合可能とされるので、第1の基板ボックスを移動させるにあたってねじ部材を緩めるなどの作業が不要となり、取り外し作業を迅速に行うことができる。
手段31.前記第1の突出部には、当該第1の突出部の突出方向と直交する方向に張り出す第1のつば部が設けられ、前記第1の係合孔には、前記第1のつば部の貫通を許容する第1の導入部と、前記第1のつば部の貫通を規制する第1の引掛部とが連続して設けられ、前記第1のつば部は、前記第1の引掛部と対応する掛止位置から前記第1の基板ボックスの取り外し方向への移動により前記第1の導入部と対応する解除位置に至るように設定されていることを特徴とする手段30に記載の基板ボックスの取付構造。
手段31によれば、第1のつば部が第1の引掛部と対応する掛止位置にあるときに第2の基板ボックスが第1の基板ボックスに外れ止めされる一方、第1のつば部が第1の導入部と対応する解除位置にあるときに第1の基板ボックスが第2の基板ボックスとの係合を解除して取り外し可能とされる。
手段32.前記第1の突出部には、当該第1の突出部の突出方向と直交する方向に張り出す第1のつば部が設けられ、この第1のつば部は、前記第1の係合孔の孔縁に掛け止めされた状態から前記第1の基板ボックスの取り外し方向への移動により前記第1の係合孔と対応する解除位置に至るように設定されていることを特徴とする手段30に記載の基板ボックスの取付構造。
手段32によれば、第1のつば部が第1の係合孔の孔縁に掛け止めされた状態にあるときに第2の基板ボックスが第1の基板ボックスに外れ止めされる一方、第1のつば部が第1の係合孔と対応する解除位置にあるときに第1の基板ボックスが第2の基板ボックスとの係合を解除して取り外し可能とされる。
手段33.前記第1の突出部には、前記第1の基板ボックスの取り外し方向に沿って傾斜する引き出し案内部が設けられていることを特徴とする手段30ないし手段32のいずれかに記載の基板ボックスの取付構造。
手段33によれば、第1の基板ボックスを取り外し方向に移動させることにより、引き出し案内部が第1の係合孔の孔壁を摺動して乗り上げるため、第1の基板ボックスの取り外し作業を円滑に行うことができる。
手段34.前記第1の突出部には、前記第1の基板ボックスの取り外し方向とは逆の方向に沿って傾斜する挿入案内部が設けられていることを特徴とする手段30ないし手段33のいずれかに記載の基板ボックスの取付構造。
手段34によれば、第1の基板ボックスを取り付け方向に移動させたときに、挿入案内部が第2の基板ボックスの端縁を摺動して乗り上げ可能なため、第1の基板ボックスの取り付け作業を円滑に行うことができる。
手段35.前記第2の係合部と前記第2の被係合部のいずれか一方は、第2の突出部として構成され、他方は、前記第2の突出部の貫通を許容する第2の係合孔として構成されることを特徴とする手段1ないし手段34のいずれかに記載の基板ボックスの取付構造。
手段35によれば、第2の基板ボックスがねじ部材などの固定手段によることなく別の部材と係合可能とされるので、第2の基板ボックスを取り外す際にねじ部材を緩めるなどの作業が不要となり、取り外し作業を迅速に行うことができる。
手段36.前記第2の突出部には、当該第2の突出部の突出方向と直交する方向に張り出す第2のつば部が設けられ、前記第2の係合孔には、前記第2のつば部の貫通を許容する第2の導入部と、前記第2のつば部の貫通を規制する第2の引掛部とが連続して設けられ、前記第2のつば部は、前記第2の引掛部と対応する掛止位置から前記第2の基板ボックスが前記第1の基板ボックスとの対向面に沿って取り外し方向に移動することで前記第2の導入部と対応する解除位置に至るように設定されていることを特徴とする手段35に記載の基板ボックスの取付構造。
手段36によれば、第2のつば部が第2の引掛部と対応する掛止位置にあるときに第2の基板ボックスが別の部材に外れ止めされる一方、第2のつば部が第2の導入部と対応する解除位置にあるときに第2の基板ボックスが別の部材との係合を解除して取り外し可能とされる。
手段37.前記第2の突出部には、当該第2の突出部の突出方向と直交する方向に張り出す第2のつば部が設けられ、前記第2のつば部は、前記第2の係合孔の孔縁に掛け止めされた状態から前記第2の基板ボックスが前記第1の基板ボックスとの対向面に沿って取り外し方向に移動することで前記第2の係合孔と対応する解除位置に至るように設定されていることを特徴とする手段35に記載の基板ボックスの取付構造。
手段37によれば、第2のつば部が第2の係合孔の孔縁に掛け止めされた状態にあるときに第2の基板ボックスが別の部材に外れ止めされる一方、第2のつば部が第2の係合孔と対応する解除位置にあるときに第2の基板ボックスが別の部材との係合を解除して取り外し可能とされる。
手段38.前記第2の突出部には、前記第2の基板ボックスの取り外し方向に沿って傾斜する取り外し案内部が設けられていることを特徴とする手段35ないし手段37のいずれかに記載の基板ボックスの取付構造。
手段38によれば、第2の基板ボックスを取り外し方向に移動させることにより、取り外し案内部が第2の係合孔の孔壁を摺動して乗り上げるため、第2の基板ボックスの取り外し作業を円滑に行うことができる。
手段39.前記第2の突出部には、前記第2の基板ボックスの取り外し方向とは逆の方向に沿って傾斜する装着案内部が設けられていることを特徴とする手段35ないし手段38のいずれかに記載の基板ボックスの取付構造。
手段39によれば、第2の基板ボックスを取り付け方向に移動させたときに、装着案内部が別の部材の端縁を摺動して乗り上げ可能なため、第2の基板ボックスの取り付け作業を円滑に行うことができる。
手段40.前記第2の基板ボックスには、係止受け部が設けられ、前記別の部材には、前記係止受け部と係合することで前記第2の基板ボックスの移動を規制する係止部が設けられるとともに、前記係止部によるロックを解除するための係止解除部が設けられていることを特徴とする手段1ないし手段39のいずれかに記載の基板ボックスの取付構造。
手段40によれば、第2の基板ボックスの移動を規制するロック機構が設けられているため、第2の基板ボックスを別の部材に安定して保持させることができる。
手段41.前記別の部材は、前記遊技機との間に距離を置いて対向する対向壁を備え、前記係止解除部は、その基端部を前記別の部材の対向壁に接続させた状態で前記遊技機へ向けて突出して形成されており、その突出端部を摘み操作することで前記係止部によるロックが解除可能となっていることを特徴とする手段40に記載の基板ボックスの取付構造。
手段41によれば、別の部材を遊技機から離脱させるか開放させないことには係止解除部の突出端部を摘むことができないので、短時間での第2の基板ボックスの取り外しが困難となり、不正目的による第2の基板ボックスの取り外しを防止できる。
手段42.前記別の部材は、前記遊技機の裏面側に開閉可能に支持されており、前記係止解除部は、前記別の部材の開閉軸の位置する側に配設されていることを特徴とする手段41に記載の基板ボックスの取付構造。
手段42によれば、別の部材を全開もしくは全開に近い態様で開放しない限り係止解除部を解除操作することができないので、短時間での第2の基板ボックスの取り外しが困難となり、不正目的による第2の基板ボックスの取り外しを防止できる。
手段43.前記係止部は、前記係止受け部側に突出して設けられ、前記係止受け部は、前記第2の基板ボックスにおいて前記係止部と係合可能なように凹み形成されており、その凹みの底面が閉塞されていることを特徴とする手段40ないし手段42のいずれかに記載の基板ボックスの取付構造。
手段43によれば、係止受け部と係止部の係合を係止解除部によることなく解除しようとしても、係止受け部の凹みの底面が閉塞されているので、この底面に向かう方向への解除操作ができなくなり、不正目的による第2の基板ボックスの取り外しを防止できる。
手段44.前記別の部材と前記第2の基板ボックスのいずれか一方には、双方の対向面の外縁側方を覆う保護部が設けられていることを特徴とする手段40ないし手段43のいずれかに記載の基板ボックスの取付構造。
手段44によれば、保護部が設けられることにより、別の部材と第2の基板ボックスの双方の対向面間に生じる隙間に対して不正目的で何らかの操作をすることができなくなる。
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1ないし図13によって説明する。まず、図1を参照して本実施形態を適用した遊技機としてのパチンコ機1の構造を説明する。
パチンコ機1は、外枠2の前面に遊技機本体枠3が開閉可能に取付けられている。遊技機本体枠3には遊技盤7が取付けられており、この遊技盤7の盤面を覆うようにガラス扉枠が着脱かつ開閉可能に装着されている。そして、盤面とガラス扉枠に保持されるガラスとの間で遊技球が流下可能となるように構成されている。そして、遊技盤7の裏面側には機構板4が配設されている。機構板4は、ヒンジからなる開閉軸によって遊技機本体枠3もしくは遊技盤7に開閉可能に装着され、かつ図示しない固定手段によって常には遊技盤7の裏面に密着させた状態で圧接固定されている。
機構板4は、合成樹脂材により略方形状に形成されており、ほぼ中央部に可変表示装置の後部が臨む窓部8が開設され、該窓部8の後方にはカバー9が配置され、窓部8の上方には賞球を貯留する貯留タンク5が取付けられている。また、貯留タンク5の下方には賞球を整列して導き出すタンクレール6が設けられている。そして、機構板4の下方、つまり窓部8の下方には、複数の基板ボックスの集合体たる基板ボックスユニット10が取り外し可能に装着されている。以下、この複数の基板ボックスの取付構造を具体的に説明する。なお、基板ボックスユニット10の上下方向及び左右方向は、図1を基準とする。つまり、パチンコ機1の垂直上方を上側、垂直下方を下側とし、遊技機本体枠3の開閉軸側を右側、開放側を左側とする。
基板ボックスユニット10は、図2及び図3に示すように、パチンコ機1の奥行き方向(遊技盤の盤面(遊技球が流下する流下面)と直交する方向)に重畳して配される第1及び第2の基板ボックス20,40と、第2の基板ボックス40に係合して同第2の基板ボックス40を保持する連結体80と、この連結体80と一体成形されるとともに第1の基板ボックス20を保持してパチンコ機1側に支持される取付ベース60とを備えている。そして、第2の基板ボックス40は、パチンコ機1から離れる位置にあって第1の基板ボックス20と連結体80とに跨って装着されている。これら基板ボックスユニット10を構成する部品は、透明もしくは半透明な合成樹脂材により形成され、第1の基板ボックス20には外部電源が取り込まれる電源基板が被包して収容される一方、第2の基板ボックス40には賞球の払い出しを制御実行する払出制御基板が被包して収容されている。また、各基板ボックス20,40の表面には、内部に収容された基板の種類を示す文字が施されている。なお、電源基板と払出制御基板とは図面では省略してある。
取付ベース60は、図9に示すように、遊技機本体枠3と間隔を置いて対向する横長方形状の対向壁60Aを備え、この対向壁60Aが、遊技機本体枠3を左右方向ほぼ全域に亘って横断可能に配設されている。また、取付ベース60は、機構板4の下方にこの機構板4とは別に構成されており、その右側の側縁にはヒンジ部(図示せず)が取付けられ、ヒンジ部を支点として遊技機本体枠3に対し開閉可能となっている。一方、取付ベース60の左側の側縁には固定用クリップ(図示せず)を貫通させる固定孔61を備えた固定部62が沿設され、この固定部62の固定孔61から遊技機本体枠3の裏面に差し込まれる固定用クリップによって取付ベース60が遊技機本体枠3の裏面に固定されるようになっている。 連結体80は、取付ベース60の対向壁60Aにおける右側領域から突出して設けられ、その突出端面が第2の基板ボックスと係合可能とされている。取付ベース60の対向壁60Aにおける左側領域には、第1の基板ボックス20を取付け保持するとともに同第1の基板ボックス20を左端外方へ引き出し可能とした基板ボックス引き出し部63が設けられている。本実施形態では、基板ボックス引き出し部63が請求項でいう「保持部」に相当する。
基板ボックス引き出し部63は、取付ベース60の全長の概ね4分の3程度の長さを有するとともに、その上辺が対向壁60Aにおける右側領域の上辺と段付き状に連なり、第1の基板ボックス20の形状、大きさに対応している。そして、基板ボックス引き出し部63の上下両端縁には一対のレール部64(本発明の案内部に相当)が設けられている。各レール部64は、互いに平行に対向して配されており、第1の基板ボックス20の両側縁に摺接可能とされている。これにより、第1の基板ボックス20は、各レール部64に支持された状態で各レール部64の延び方向で、かつ取付ベース60との対向面に沿う方向に摺動し、取付ベース60の右端から左端外方へ移動することで取り外し可能とされる一方、左端から右端内方へ移動することで取り付け可能とされる。
また、各レール部64の右端には上下に縦断する形態の規制壁65が連なって設けられている。基板ボックス引き出し部63は、規制壁65と各レール部64とが取り囲むことで取付ベース60の左端に開口する凹所63Aを含み、この凹所63Aの底面に相当する部分が対向壁60Aにおける右側領域よりも遊技機本体枠3側に窪んだ位置に設定されている。規制壁65は、第1の基板ボックス20の取り付け時に、第1の基板ボックス20の進行方向に対向して第1の基板ボックス20を当て止め可能としてあり、またその当て止め位置が第1の基板ボックス20の正規の配設位置とされている。なお、本実施形態では、凹所63Aの底部が手段2でいう「支持部」に相当している。
そして、規制壁65には第1の基板ボックス20の取り付けにともないその進行方向の先端縁に設けられた突片21の挿入を許容する突片挿通口66が設けられている。突片挿通口66は、規制壁65の上下方向の両端2位置に縦長方形状に開口して形成され、これと対応するよう、突片21は、第1の基板ボックス20の先端縁における上下方向の両端2位置に対向面に沿う方向に突出して形成されている。突片21の突片挿通口66への挿入により、第1の基板ボックス20の取付ベース60からの離脱が規制され、ここでの固着手段の廃止が可能とされる。
第1の基板ボックス20の取付ベース60への固着は、基板ボックス引き出し部63の左側の2隅に螺設されたねじ孔67を介して行われる。ねじ孔67は、遊技機本体枠3側に窪むとともに左端に開口する平面視して略Uの字状をなす段付き凹部68に設けられている。段付き凹部68には第1の基板ボックス20の取り付けにともない第1の基板ボックス20のボス部22(図12参照)が嵌入するようになっており、またこの嵌入によって第1の基板ボックス20のボス部22の筒孔とねじ孔67とが連通し、そこにビス90(図3参照)をねじ込むことにより、第1の基板ボックス20が取付ベース60に固着されるようになっている。
続いて、取付ベース60の対向壁60Aにおける右側領域の構造について説明する。取付ベース60の対向壁60Aにおける右側領域には、既述したように、連結体80が一体成形されている。連結体80は、第1の基板ボックス20の奥行き寸法に対応する突出寸法をもって第2の基板ボックス40へ向けて突出して設けられている。具体的には連結体80は、有底角筒状をなし、内部が中空となって遊技機本体枠3側へ開口して設けられている。連結体80において遊技機本体枠3側と間隔を置いて対向する対向壁80Aは、第2の基板ボックス40に対して互いの対向面を密着させた状態で当接可能とされており、この連結体80の対向壁80Aの中央部には第2の基板ボックス40の移動を規制可能な係止部81が設けられている。
係止部81は、図9及び図10に示すように、連結体80の対向壁80Aに設けられたコの字形の切り込み83により、その切り込み82間で片持ち状に弾性撓み可能となっており、左端部を撓み支点として左右方向に延設されている。係止部81の延出端には第2の基板ボックス40側へ向けて突出する係止突起82が設けられ、この係止突起82が第2の基板ボックス40に設けられた係止受け部41に弾性的に嵌り込むようになっている。
第2の基板ボックス40が連結体80との対向面に沿って右側から左側へ移動すると、係止部81が遊技機本体枠3側に撓み変形して第2の基板ボックス40の通過を許容する。第2の基板ボックス40が正規の配設位置に至ると、係止部81が弾性復帰して係止突起82が係止受け部41に嵌り込み、もって第2の基板ボックス40が右側へ移動(取り外し方向へ移動)するのが規制される。このとき、第2の基板ボックス40は、後述するように、第2の係合部40Aと第2の被係合部80Bの係合によって連結体80の対向壁80Aに外れ止めされるので、連結体80に取り付け保持されることになる。
係止部81の係止突起82には、第2の基板ボックス40の左側への移動(取り付け方向への移動)に沿って斜めとなった装着案内面82Aが設けられている。装着案内面82Aに第2の基板ボックス40の対向面が摺動することで第2の基板ボックス40が円滑に取り付けられるようになっている。
また、係止部81の延出端には係止突起82の突出方向とは逆向きの遊技機本体枠3側へ突出する係止解除部84が一体成形されている。係止解除部84は、連結体80の中空領域に臨んで取付ベース60側からの解除操作のみを許容し、不正な解除操作を禁止した構成となっている。係止解除部84の突出端部には、略Lの字形に曲げられた摘み部85が一体成形されている。作業者は、取付ベース60を開放させた後、連結体80の中空領域に手指を進入させ、摘み部85を摘み操作して係止解除部84を傾動させることにより、係止部81を遊技機本体枠3側へ弾性的に引き寄せてロックの解除を行うようになっている。
また、連結体80には第2の被係合部80Bが設けられる一方、第2の基板ボックス40には第2の被係合部80Bと係合可能な第2の係合部40Aが設けられており、第2の基板ボックス40が取り外されるときにはその移動にともない第2の被係合部80Bと第2の係合部40Aの係合が解除されるようになっている。具体的には第2の被係合部80Bは、連結体80の対向壁80Aにおいて係止部81を境とする上下対称2位置に配され、第2の基板ボックス40に設けられた第2の突出部42の貫通を許容する第2の係合孔86として構成されている。さらに、第2の係合孔86は、図10に示すように、右側にあって幅広に開口する第2の導入部87と左側にあって幅狭に開口する第2の引掛部88とにより構成され、それぞれが上下方向の中央を境として対称形となっている。
続いて、第2の基板ボックス40の構造を説明する。第2の基板ボックス40は、図11に示すように、払出制御基板を収容可能なボックスベース44と、そのボックスベース44に覆設されるボックスカバー45とを備え、ボックスベース44とボックスカバー45とを互いに重ね合わせて合致させることにより、払出制御基板が被包されるようになっている。
ボックスベース44は、払出制御基板が載置される方形平板状の底板46を備え、この底板46が払出制御基板の半田面と間隔を空けて対面可能とされ、底板46の右側領域にて連結体80の対向壁80Aと、底板46の左側領域にて第1の基板ボックス20と、それぞれ密接可能とされている。底板46の4隅にはボックスカバー45側へ向けて図示しないボス部が立てられており、各ボス部にはボックスベース44にボックスカバー45をねじ止めするためのビスをねじ込み可能としたねじ孔が螺設されている。
ボックスカバー45は、払出制御基板の部品面と対面可能とされ、ボックスベース44に覆設される天板49を備えている。天板49の上下方向の両端部には配線凹部50が凹み形成され、この配線凹部50には払出制御基板に接続される配線コードが導出されるようになっている。配線凹部50の底面には複数のコネクタ口51が開口して設けられ、このコネクタ口51には払出制御基板の部品面に搭載された図示しないコネクタが嵌挿されるようになっている。コネクタは、コネクタ口51から一部露出した状態で配され、基板側と機器側とを中継して双方の導通をとっている。
また、ボックスカバー45の天板49の4隅にはボックスベース44のねじ孔に対応する通し孔52が穿設されている。ボックスカバー45をボックスベース44に合致させた状態でビス91が通し孔52からねじ孔にかけて螺進されることにより、ボックスカバー45が電源基板とともにボックスベース44に固着されるようになっている。
続いて、第2の基板ボックス40の保持構造を具体的に説明する。底板46の右側領域のうち連結体80の係止突起82と対応する位置には、図10に示すように、係止受け部41が設けられている。係止受け部41は、縦長の方形状をなす開口をもって底板46に凹み形成されており、その凹みの底面が閉塞されている。第2の基板ボックス40を取り付ける際に、第2の基板ボックス40が連結体80との対向面に沿って右側から左側へ移動して正規の配設位置に至ると、係止突起82が係止受け部41に弾性的に嵌り込む。このとき、係止突起82が係止受け部41の開口縁のうち左側の縁部41を係止して第2の基板ボックス40の取り外し方向への移動を規制可能となっている。
また、底板46の右側領域のうち連結体80の第2の係合孔86と対応する位置には、第2の係合部40Aを構成する第2の突出部42が設けられている。具体的には第2の突出部42は、連結体80側へ向けて突出するとともに、その突出端に軸直交方向に張り出す第2のつば部43を備えて構成され、全体として略Lの字形をなしている。第2の突出部42は、連結体80の第2の係合孔86を貫通し得る突出寸法で、かつ、第2の引掛部88の孔縁に掛け止め可能な突条として設けられている。
第2の突出部42の右側の端縁は、第2の基板ボックス40が連結体80との対向面に沿って左側から右側へ移動するときの、その移動方向に沿って傾斜する取り外し案内部42A(図5参照)となっており、第2の基板ボックス40の取り外し時にはここに第2の係合孔86の孔縁が摺動して第2の基板ボックス40が円滑に取り外されるようになっている。なお、本実施形態には設けられていないが、第2の突出部42の左側の端縁に、第2の基板ボックス40が連結体80との対向面に沿って右側から左側へ移動するときの、その移動方向に沿って傾斜する装着案内部を設けてもよい。こうすると、第2の基板ボックス40を取り付け方向に移動させたときに、装着案内部が連結体80の右側の端縁を摺動して乗り上げ可能なため、第2の基板ボックス40を円滑に取り付けることが可能となる。
ここで、第2のつば部43は、幅方向外向きに張り出す形態であることに起因して第2の導入部87には貫通可能とされるものの第2の引掛部88には貫通規制されるものである。よって、第2のつば部43の第2の係合孔86に対する挿通は第2の導入部87を通して行われるが、第2のつば部43は、第2の導入部87を貫通したあと第2の基板ボックス40の左側への移動(取り付け方向への移動)により、図5に示すように、連結体80の対向壁80Aにおける第2の引掛部88の孔周りに掛け止めされる。第2の基板ボックス40は、この第2のつば部43による掛止作用に基づいて連結体80からの脱落が阻止される。一方、第2のつば部43は、第2の基板ボックス40の右側への移動(取り外し方向への移動)により第2の導入部87と対応する位置に至ることで前記係合が解除される。これにより、第2の基板ボックス40は、連結体80から取り外し可能とされる。なお、第2の基板ボックス40の右側への移動(取り外し方向への移動)は、係止部81と係止受け部41とによる係止が解除されていることが前提となるため、前もって係止解除部84を解除操作しておく必要があり、第2の基板ボックス40が不用意に取り外し方向へ移動することはない。
続いて、第2の基板ボックス40の第1の基板ボックス20に対する係合構造を説明する。底板46の左側領域は、第1の基板ボックス20と対向しており、その対向面に、図13に示すように、上記の第2の係合部40Aとほぼ同じ形態をなす第1の係合部40Bが設けられている。この第1の係合部40Bは、第1の基板ボックス20に設けられた第1の被係合部20Aと係合可能とされている。具体的には第1の係合部40Bは、底板46の左側領域における上下方向の両端寄りの2位置において第1の基板ボックス20側へ向けて突出する第1の突出部48として構成され、その突出端に軸直交方向に張り出す第1のつば部47が設けられている。
第1の突出部48の右側の端縁は、第1の基板ボックス20が第2の基板ボックス40との対向面に沿って右側から左側ヘ向けて移動するときの、その移動方向に沿って傾斜する引き出し案内部48A(図5参照)となっている。第1の基板ボックス20の取り外し時には、この引き出し案内部48Aに第1の基板ボックス20の第1の係合孔23の孔縁が摺動して第1の基板ボックス20が円滑に取り外されるようになっている。また、第1の突出部48の左側の端縁は、第1の基板ボックス20が第2の基板ボックス40との対向面に沿って左側から右側ヘ向けて移動するときの、その移動方向に沿って傾斜する挿入案内部48B(図8参照)となっている。第1の基板ボックス20の取り付け時には、この挿入案内部48Bに第2の基板ボックス40の左側の端縁が摺動可能となって第1の基板ボックス20が円滑に取り付けられるようになっている。
一方、第1の被係合部20Aは、図13に示すように、第1の基板ボックス20における第1の突出部48と対応する位置に、この第1の突出部48の貫通を許容する第1の係合孔23として構成されている。第1の係合孔23は、連結体80に設けられた第2の係合孔86と同形、同大の関係にあり、右側にあって幅広に開口する第1の導入部24と左側にあって幅狭に開口する第1の引掛部25とにより構成されている。
ところで、第1のつば部47は、幅方向外向きに張り出す形態であることに起因して第1の係合孔23の第1の導入部24には貫通可能とされるものの第1の引掛部25には貫通規制されるものである。よって、第1のつば部47の第1の係合孔23への挿通は第1の導入部24を通して行われる。第1のつば部47は、第1の導入部24を貫通したあと第1の基板ボックス20の対向面に沿った右側への移動(取り付け方向への移動)により第1の基板ボックス20の対向面の裏面における第1の引掛部25の孔周りに掛け止めされる。第2の基板ボックス40は、この第1のつば部47による掛止作用に基づいて第1の基板ボックス20からの脱落が阻止されるようになっている。一方、第1のつば部47は、第1の基板ボックス20の左側への移動(取り外し方向への移動)により、図5に示すように、第1の導入部24と対応する位置に至ることで第1の引掛部25の孔周りとの係合が解除される。これにより、第2の基板ボックス40は、第1の基板ボックス20から取り外し可能とされる。
第2の基板ボックス40は、第1の基板ボックス20が移動する間、第1の突出部48と第1の基板ボックス20との間の摺動に基づき、図5及び図6に示すように、第2の係合部40Aを支点として外側に少し開放された状態となる。このとき、第1の突出部48の引き出し案内部8Aが、第1の基板ボックス20の取り外し時における第2の基板ボックス40の開き動作を誘導することになり、また、第1の突出部48の挿入案内面48Bが、第1の基板ボックス20の挿入時における第2の基板ボックス40の開き動作を誘導することになる。
続いて、第1の基板ボックス20の構造を説明する。第1の基板ボックス20は、図12に示すように、電源基板を収容可能なベース部26と、そのベース部26に覆設されるカバー部27とを備え、ベース部26とカバー部27とを互いに重ね合わせて合致させることにより、電源基板が被包されるようになっている。
ベース部26は、全体として方形平板状をなし、電源基板の半田面と対面可能とされている。ベース部26の左側の2隅には取付ベース60側へ向けて突出するボス部22が設けられ、このボス部22が取付ベース60の段付き凹部68に嵌入可能となっている。ベース部26の右側の側縁における上下方向の両端寄りの2位置には突片挿通口66と係合可能な突辺21が設けられている。また、カバー部27は、内側で電源基板の部品面と対向してベース部26を覆蓋するとともに外側で第2の基板ボックス40の対向面と密接可能とされた方形板状の天板28を備え、天板28の長さ方向の中央部で、かつ幅方向の両端寄りの2位置に、第1の係合孔23が設けられている。
カバー部27における天板28の4辺からは側板29が立ち上げ形成され、側板29のうち第1の基板ボックス20の移動方向と直交する方向に対向して配された両側板29には放熱孔30が露出して設けられている。この放熱孔30は、長さ方向に一定の間隔を空けて多数配され、奥行き方向に長手の長孔として構成されている。放熱孔30が両側板29に露出して設けられることにより、電源基板に搭載された電子部品から発生した熱を放熱孔30から効率よく放散させることが可能となっている。
また、カバー部27の両側板の突出端縁には弾性係止片33が設けられ、弾性係止片33の中央部には係止孔34が設けられている。弾性係止片33は、1対の割り溝35間で撓み可能となっており、両側板29のそれぞれに1対ずつ合計4つ設けられている。これと対応するベース部26の両端縁には係止突部37が設けられており、弾性係止片33が係止孔34に係止突部37を弾性的に嵌め入れることにより、カバー部27がベース部26に取り付け可能となっている。
カバー部27の左側の2隅においてベース部26のボス部22と対応する位置には通し孔38が設けられている。カバー部27をベース部26に合致させた状態で、ビス90を通し孔38からボス部22の筒孔を通して取付ベース60のねじ孔67にねじ込むことにより、カバー部27が払出制御基板とともにベース部26に固定され、かつ第1の基板ボックス20の全体が取付ベース60に固定されるようになっている。なお、通し孔38は、外部に露出して設けられているため、第2の基板ボックス40の存在が固定作業の支障となることがない。
次に、本実施形態の作用を説明する。まず、第2の基板ボックス40を取付ベース60に保持させるには、第2の基板ボックス40の底板46の左側領域を連結体80の対向壁80Aに重ね合わせ、第2の基板ボックス40の第2の突出部42を第2の導入部87に貫通させる。そして、第2の基板ボックス40を右側から左側へ互いの対向面に沿って摺動させ、第2の突出部42を第2の引掛部88との対応位置に至らしめ、第2のつば部43を第2の引掛部88の孔周りに当接させる。この状態で、第2のつば部43が連結体80の対向壁80Aの裏面側に掛け止められ、第2の基板ボックス40の連結体80からの脱落が阻止される。さらに第2の基板ボックス40を左側へ摺動させ、第2の基板ボックス40を正規の配設位置に至らしめる。すると、図4に示すように、係止部81の係止突起82が係止受け部41に弾性的に嵌り込み、第2の基板ボックス40の移動が規制される。
続いて、取付ベース60及び第2の基板ボックス40の両対向面間に第1の基板ボックス20を差し入れる。それには、まず図7に示すように、第1の基板ボックス20を取付ベース60のレール部64に係合支持させ、その状態で第1の基板ボックス20をレール部64に沿って内方へ摺動させる。第1の基板ボックス20の進行途中で第2の基板ボックス40は、第2の係合部40Aを支点として外側に少し開放された状態となる。第1の基板ボックス20が正規の配設位置に至ると、図4に示すように、第1の基板ボックス20の突片21が取付ベース60の規制壁の突片挿通口66に挿通されてこの位置での第1の基板ボックス20の外れ止めがなされるとともに、第1の基板ボックス20のボス部22の筒孔に取付ベース60のねじ孔67が整合して両孔が連通する。この両孔に第1の基板ボックス20のカバー部27の通し孔38からビス90をねじ込むことにより、第1の基板ボックス20を取付ベース60に固定する。
ところで、第1の基板ボックス20の取り付けが完了する直前に、第1の基板ボックス20の第1の導入部24に第2の基板ボックス40の第1の突出部48が貫通することにより、第2の基板ボックス40が元姿勢に復元される。その後、第1の基板ボックス20が正規の配設位置に至ると、第2の引掛部25の孔周りに第1のつば部47が当接する。この状態では、第1のつば部47が第1の基板ボックス20の裏面側に掛け止められて第2の基板ボックス40が第1の基板ボックス20から脱落するのが阻止される。かくして、第2の基板ボックス40は、第1の基板ボックス20と連結体80とにより両持ち状とされ、双方に安定して保持される。
ここで、例えば保守点検時や機種替え時に、第1及び第2の両ボックス20,40のうち第1の基板ボックス20のみを取り外すときには、遊技機本体枠3を開放するとともに取付ベース60を開放し、第1の基板ボックス20を取付ベース60に固定していたビス90を緩めて外した後、第1の基板ボックス20を左側へ向けて引き出す。これにより、第1の基板ボックス20を第2の基板ボックス40との対向面に沿う方向に移動させ、基板ボックスユニット10から取り外す。取り外しの過程で、第2の基板ボックス40は再び外側に開放された状態となるが、このとき、図5に示すように、第1の突出部48の引き出し案内部48Aが第1の係合孔23の孔縁と摺動しつつ第1の基板ボックス20の対向面に乗り上げられるから、第1の基板ボックス20の取り外し動作の支障となることはない。
また、第1の基板ボックス20の取り外し方向がパチンコ機1の左右方向に設定されているため、第1の基板ボックス20の取り外し作業が効率的となる。つまり、遊技機本体枠3の開放端から外部側方へ向けて第1の基板ボックス20の取り外し方向が設定されるので、遊技機本体枠3を全開することなく、第1の基板ボックス20を取り外すことができる。もっとも、第1の基板ボックス20の取り外し方向をパチンコ機1の上下方向に設定することも可能である。その場合には、作業者が隣接するパチンコ機1との干渉を回避しつつ第1の基板ボックス20の取り外し作業を行うことができるというメリットがある。
一方、第2の基板ボックス40を取り外すには、取付ベース60を開放して取付ベース60の裏側から手指もしくは冶具などを差し入れる。そして、係止解除部84の摘み部85を摘み操作してロックを外し、その状態で第2の基板ボックス40を右側へ向けて移動させる。すると、係止突起82が係止受け部41から抜け出るとともに、第2のつば部43が第2の貫通部87と対応する位置に至り、もって第2の基板ボックス40が取り外し可能となる。
以上のように本実施形態によれば、パチンコ機1の奥行き方向に重畳して配された第1及び第2の基板ボックス20,40のうち第1の基板ボックス20を第2の基板ボックス40との対向面に沿う方向に移動させることにより、該第1の基板ボックス20のみを独立して取り外せるようにしているため、従来と異なり、前もって第2の基板ボックス40を取り外しておく必要がなく、手間がかからず作業性に優れる。この場合、第2の基板ボックス40は、第1の基板ボックス20が取り外された後、連結体80に保持可能とされているため、基板ボックスユニット10から脱落することはない。そして、第1の基板ボックス20は、一対のレール部64に案内支持された状態で取り外されるので、移動途中で取付ベース60から脱落することもない。
また、第1及び第2の基板ボックス20,40のそれぞれの取り外し方向が互いに異なる方向に設定されているため、第1の基板ボックス20を取り外すときにその第1の基板ボックス20に第2の基板ボックス40が追従することがなく、逆に第2の基板ボックス40を取り外すときにその第2の基板ボックス40に第1の基板ボックス20が追従することがない。特に、本実施実施形態の場合、第1及び第2の基板ボックス20,40のそれぞれの取り外し方向が互いに逆方向に設定されているので、両基板ボックス20,40のうちの一方を取り外すときには他方がその取り外し方向に抗する形態となり、両基板ボックス20、40それぞれの取り外し作業を一層円滑に行うことができる。なお、構造上の制約などにより、第1及び第2の基板ボックス20,40の取り外し方向が逆方向に設定できないこともあるが、その場合には、第1及び第2の基板ボックス20,40のそれぞれの取り外し方向が互いに直交する方向(本実施形態の場合、左右方向と上下方向)に設定されるとよい。こうすると、逆方向に設定したのと同じような追従防止効果が得られるからである。
また、連結体80と取付ベース60とが一体成形されているため、連結体80の強度が確保される。その結果、第2の基板ボックス40が連結体80に安定して保持されることになる。もっとも、連結体80は取付ベース60に対して着脱可能に取り付けられていてもよく、その場合には、連結体80の設計変更を行うことのみで取付ベース60の複数機種への流用が可能となり、且つ、第2の係合部40Aの設計変更などにも迅速に対応できるというメリットがある。
また、取付ベース60が遊技機本体枠3の裏面側に開閉可能に支持されるとともに、機構板4の下方において機構板4とは別に構成されているため、機構板4に制約されない形状をとることが可能となる。そして、取付ベース60の開閉軸が遊技機本体枠3の位置する側と同じ側に配されているので、取付ベース60と遊技機本体枠3のそれぞれの開放側が同じとなり、開放作業が容易となる。
また、取付ベース60を遊技機本体枠3の裏面側に開閉可能に支持させることにより、取付ベース60の裏面側つまりパチンコ機1に対向する面側にロック機構などの裏面作業可能な領域を形成できるので、取付ベース60の裏面作業が容易となる。
また、係止解除部84がその基端部を連結体80の対向壁80Aに接続させた状態でパチンコ機1側へ向けて突出して形成され、その突出端部に設けられた摘み部85を摘み操作することでロックの解除が可能となっているので、取付ベース60を開放させないことには係止解除部84の摘み部85を摘み操作することができなくなる。その結果、短時間での第2の基板ボックス40の取り外しが困難となり、不正目的による第2の基板ボックス40の取り外しを防止できる。
また、係止解除部84が取付ベース60の開閉軸の位置する側となる右側領域に配設されているので、取付ベース60を全開もしくは全開に近い態様で開放しない限り係止解除部84を解除操作することができなくなり、短時間での第2の基板ボックス40の取り外しが一層困難となる。
また、係止受け部41が第2の基板ボックス40における連結体80との対向面に凹み形成され、その凹みの底面が閉塞されているので、この底面に向かう方向への解除操作によっては係止部81と係止受け部41の係止を解除することができず、不正目的による第2の基板ボックス40の取り外しをより有効に防止できる。この結果、第2の基板ボックス40に収容された払出制御基板に対する不正な改変行為を阻止できる。
また、第1の基板ボックス20は、規制壁65に当て止めされることで正規の配設位置に至ったことの検知とされるから、その正規の配設位置に簡単かつ確実に留め置かれる。そして、規制壁65の突片挿通口66に第1の基板ボックス20の突片21が挿通されるから、第1の基板ボックス20の取付ベース60からの離脱が規制されてここでの固定手段を一部廃止できる。
また、第2の基板ボックス40は、常には第1のつば部47による掛止作用によって第1の基板ボックス20からの離脱が規制される掛止位置にある一方、第1の基板ボックス20の取り外し方向への移動にともない第1のつば部47が第1の導入部24に対応する解除位置に至ることで第1の基板ボックス20から離脱可能とされるので、第1の基板ボックス20の移動に合わせて係合の維持と解除の切り換えを行うことができ、操作性に優れる。同じく、第2の基板ボックス40は、常には第2のつば部43による掛止作用によって連結体80からの離脱が規制される掛止位置にある一方、自身の取り外し方向への移動にともない第2のつば部43が第2の導入部87に対応する解除位置に至ることで連結体80から離脱可能とされるので、上記同様、操作性に優れる。
<実施形態2>
図14は、本発明の実施形態2を示す。実施形態2は、連結体80と第2の基板ボックス40の対向面間に生じる隙間に対して不正な操作が行われないような構成とされている。その他は、実施形態1と同様であるので、重複する説明は省略する。
すなわち、実施形態2では、第2の基板ボックス40に、同第2の基板ボックス40と連結体80の双方の対向面の外縁側方を覆う形態の保護部101が設けられている。詳しくは保護部101は、第2の基板ボックス40の対向面の外縁から連結体80の対向面の外縁側方を覆うように張り出し形成されている。
実施形態2によれば、連結体80と第2の基板ボックス40の双方の対向面間に生じる隙間の側方周りが保護部101により取り囲まれて保護されることになる。したがって、連結体80と第2の基板ボックス40の双方の対向面間に生じる隙間に対して不正目的で係止部81と係止受け部41とによる係止を解除操作しようとしても、その操作方向と対向する位置に保護部101が存することになるので、そのような不正な操作が阻止される。
<実施形態3>
図15の(A)及び(B)は本発明の実施形態3を示す。実施形態3は、第1の係合部40Bと第1の被係合部20Aの構造が実施形態1と異なるが、その他は実施形態1と同様である。
すなわち、実施形態3では、第1の突出部48Eが第2の基板ボックス40から突出して設けられるとともに、第1のつば部47Fが第1の突出部48Eの突出端から第1の基板ボックス20の取り外し方向となる左側へ向けて張り出して設けられ、これに対応する第1の係合孔23Aは、全体として略方形状に開口して設けられ、第1の突出部48Eの貫通を可能としてある。
実施形態3によれば、第1のつば部47Fは、図15の(A)に示すように、第1の係合孔23Aと対応する位置から同第1の係合孔23Aに貫通され、第1の基板ボックス20を対向面に沿って取り付け方向へ向けて摺動させることにより、図15の(B)に示すように、第1の基板ボックス20の裏面側に掛け止められる。これにより、第2の基板ボックス40が第1の基板ボックス20から離脱するのが規制される。そして、この状態で、第1の基板ボックス20を第2の基板ボックス40との対向面に沿って取り外し方向へ向けて摺動させることにより、第1の係合孔23Aと対応する解除位置に至らしめ、第1のつば部47Fと第1の係合孔23Aとの係合を解除する。これにより、第2の基板ボックス40が第1の基板ボックス20から離脱可能とされる。
なお、第1の突出部48Eには実施形態1と同様の態様で引き出し案内部8Aや挿入案内面48Bが設けられていても構わない。また、連結体80と第2の基板ボックス40との間に設けられた第2の係合部40Aと第2の被係合部80Bも、上記同様の構成として構わない。
<実施形態4>
図16は、本発明の実施形態4を示す。実施形態4では、取付ベース60と第1の基板ボックス20に同第1の基板ボックス20の移動を規制するロック構造が設けられている。
すなわち、第1の基板ボックス20にはロック受け部111が設けられ、取付ベース60には、ロック受け部111と係合して第1の基板ボックス20をロックするロック部112が設けられるとともに、このロック部112によるロックを解除するための解除操作部113が設けられている。ロック受け部111は、実施形態1の係止受け部41とほぼ同じ形態をなし、第1の基板ボックス20における取付ベース60との対向面に凹み形成され、その凹みの底面が閉塞されている。
一方、ロック部112は、実施形態1の係止部81とほぼ同じ形態をなし、取付ベース60において遊技機本体枠3と距離を置いて対向する対向壁60Tに設けられたコの字形の切り込みにより、その切り込み間で片持ち状に弾性撓み可能となっており、右端部を撓み支点として左右方向に延設されている。ロック部112の延出端には第1の基板ボックス20側へ向けて突出するロック突起114が設けられており、このロック突起114がロック受け部111に弾性的に嵌り込むようになっている。
また、解除操作部113は、ロック部112と一体に連続する態様で同ロック部112の延出端から遊技機本体枠3側へ向けて突出して設けられている。解除操作部113は、取付ベース60の対向壁60Tと遊技機本体枠3との間に臨んで取付ベース60の裏面側からの解除操作のみを許容し、不正な解除操作を禁止した構成となっている。解除操作部113の突出端部には、略Lの字形に曲げられた摘み操作部115が一体成形されている。
作業者は、取付ベース60を開放させた後、摘み操作部115を摘み操作して解除操作部113を傾動させることにより、ロック部112を遊技機本体枠3側へ弾性的に引き寄せてロック突起114をロック受け部111から抜出させ、ロックの解除を行うようになっている。
実施形態4によれば、第1の基板ボックス20を取付ベース60に安定して保持させることが可能になるとともに、取付ベース60を開放させないことには解除操作部113の摘み操作部115を摘むことができないので、短時間での第1の基板ボックス20の取り外しが困難となり、不正目的による第1の基板ボックス20の取り外しを防止できる。また、ロック部112とロック受け部111の係合を解除操作部113によることなく解除しようとしても、ロック受け部111の凹みの底面が閉塞されているので、この底面に向かう方向への解除操作ができなくなる。さらに、図16に示すように、解除操作部113が取付ベース60の開閉軸の位置する側に配設されているため、取付ベース60を全開もしくは全開に近い態様で開放しない限り解除操作部113を操作することができなくなり、短時間での第1の基板ボックス20の取り外しを一層困難なものとして不正目的による第1の基板ボックス20の取り外しを防止できる。
<実施形態5>
図17は、本発明の実施形態5の概略図を示す。実施形態5では、取付ベース60とは別にパチンコ機1側に支持される機能部品120が設けられている点で実施形態1と異なる。
すなわち、実施形態5は、第2の基板ボックス40が第1の基板ボックス20と連結体80とに跨って装着され、第2の基板ボックス40に設けられた第1の係合部40Bが第1の基板ボックス20に設けられた第1の被係合部20Aに係合可能とされるとともに第2の基板ボックス40に設けられた第2の係合部40Aが連結体80に設けられた第2の被係合部80Bに係合可能とされ、且つ、第1の基板ボックス20が取付ベース60に保持可能とされる一方、連結体80が機能部品120に保持可能とされている。なお、図示する連結体80は、機能部品120に着脱可能に取り付けられるものであるが、機能部品120に一体成形されていても構わない。なお、ここでいう機能部品は、取付ベース以外の部品であればよい。たとえば、取付ベースが機構板と一体的に構成されるような場合には、この機構板以外の部品(例えば遊技機本体枠や遊技盤等)が機能部品となる。また、取付ベースが取り付けられる部品以外のものを機能部品として把握することもできる。この概念によれば、取付ベースが機構板に取り付けられている場合、その取り付けられる機構板以外の部品が機能部品に相当することとなる。
実施形態5によれば、第2の基板ボックス40が取付ベース60と機能部品120とに跨って配されるので、例えば、取付ベース60を機構板4に設けるとともに機能部品120を遊技機本体枠3もしくは遊技盤7のいずれかによって構成するか、これら遊技機本体枠3もしくは遊技盤7のいずれに取り付けられる部品によって構成することにより、機構板4と遊技機本体枠3もしくは遊技盤7との間に何らかの不正な操作が行われるのを規制できる。
<実施形態6>
図18は、本発明の実施形態6の概略図を示す。実施形態6では、実施形態1における連結体80に相当する部分に第3の基板ボックス130を配して構成されている。
すなわち、実施形態6は、第2の基板ボックス40が第1の基板ボックス20と第3の基板ボックス130とに跨って装着され、第2の基板ボックス40に設けられた第1の係合部40Bが第1の基板ボックス20に設けられた第1の被係合部20Aに係合可能とされるとともに第2の基板ボックス40に設けられた第2の係合部40Aが第3の基板ボックス130に設けられた第2の被係合部80Bに係合可能とされ、且つ、第1の基板ボックス20と第3の基板ボックス130の双方が取付ベース60に保持可能とされている。そして、第3の基板ボックス130は、第2の基板ボックス40との対向面に沿う方向で、かつ第1の基板ボックス20の取り外し方向とは逆方向に移動することにより、第2の係合部40Aと第2の被係合部80Bの係合を解除して取り外し可能となっている。
実施形態6によれば、第1の基板ボックス20と第3の基板ボックス130をそれぞれ独立して取り外すことが可能とされる。また、第2の基板ボックス40をパチンコ機1側に取り付けるための専用部材を別に設ける必要がなくなる。つまり、連結体80に相当する部分に基板ボックスとしての機能を兼備させることができ、部品点数を削減できる。
なお、図示実施形態の場合、第3の基板ボックス130が取付ベース60に保持可能とされているが、第3の基板ボックス130は、取付ベース60とは別に設けられた実施形態5における機能部品120に保持可能とされても構わない。こうすると、第2の基板ボックス40が取付ベース60と機能部品120とに跨って配されるので、取付ベース60を機構板4に設けて機能部品120を遊技機本体枠3もしくは遊技盤7に設けることにより、機構板4と遊技機本体枠3もしくは遊技盤7との間に何らかの不正な操作が行われるのを規制できる。
<実施形態7>
図19の(A)及び(B)は、本発明の実施形態7の概略図を示す(パチンコ機1の背面図)。実施形態7では、第1及び第2の基板ボックス20,40が、パチンコ機1の裏面側に同パチンコ機1の上下方向に重畳して配されている点で、同パチンコ機1の奥行き方向に重畳して配される実施形態1と異なる。
すなわち、実施形態7は、第1及び第2の基板ボックス20,40の各対向面の重なり方向が上下方向に設定されている。ここで、第1及び第2の基板ボックス20,40は、扁平な箱形をなし、その対向面が略方形状の平坦面とされる一方、その平坦面の4辺から奥行き寸法の短い側面が立ち上げ形成されている。したがって、実施形態8では、この奥行き寸法の短い側面がパチンコ機1側に対向して配されるので、パチンコ機1の裏面側に占める第1及び第2の基板ボックス20,40の設置スペースを節約することができる。
また、第1の基板ボックス20の取り外し方向が左右方向(図示する場合は矢印で示す左方向)に設定されているので、遊技機本体枠3の開放端から外部側方へ向けて第1の基板ボックス20を取り外し可能とされる。もっとも、第1の基板ボックス20の取り外し方向を奥行き方向に設定することも可能である。その場合には、パチンコ機1の外枠2などとの干渉を回避できるので、パチンコ機1がホール設置されていないときに、遊技機本体枠3を開放することなく、第1の基板ボックス20の取り外し作業を行うことができる。また、基板ボックスユニット10の周囲(上下左右方向)に部品などを配することで、パチンコ機1の裏面側における基板ボックスユニット10の周囲のスペースを有効活用することもできる。
<実施形態8>
図20の(A)及び(B)は、本発明の実施形態8の概略図を示す(パチンコ機1の背面図)。実施形態8では、第1及び第2の基板ボックス20,40が、パチンコ機1の裏面側に同パチンコ機1の左右方向に重畳して配されている点で、同パチンコ機1の奥行き方向に重畳して配される実施形態1と異なる。
すなわち、実施形態9は、第1及び第2の基板ボックス20,40の各対向面の重なり方向が左右方向に設定されている。ここで、第1及び第2の基板ボックス20,40は、扁平な箱形をなし、その対向面が略方形状の平坦面とされる一方、その平坦面の4辺から奥行き寸法の短い側面が立ち上げ形成されている。したがって、実施形態8では、この奥行き寸法の短い側面がパチンコ機1側に対向して配されるので、パチンコ機1の裏面側に占める第1及び第2の基板ボックス20,40の設置スペースを節約することができる。
また、遊技機本体枠3を全開することなく、遊技機本体枠3の開放側に位置する基板ボックス(図示する場合は第2の基板ボックス40)の種類を判別することができる。さらに、第1の基板ボックス20の取り外し方向が上下方向(図示する場合は矢印で示す下方)に設定されているので、作業者が隣接する他のパチンコ機1との干渉を回避しつつ第1の基板ボックス20の取り外し作業を行うことができる。もっとも、第1の基板ボックス20の取り外し方向を奥行き方向に設定することも可能である。その場合には、上述したように、パチンコ機1がホール設置されていないときに、遊技機本体枠3を開放することなく、第1の基板ボックス20の取り外し作業を行うことができるなどのメリットがある。
<実施形態9>
図21は、本発明の実施形態9の概略図を示す(左側面図)。実施形態9では、取付ベース60と第2の基板ボックス40との間に、第1の基板ボックス20Bに加えて第4の基板ボックス150が重畳して配されている点で、実施形態1と異なる。
すなわち、実施形態9は、第2の基板ボックス40と対向して配される第1の基板ボックス20Bと、取付ベース60と対向して配されるとともにその反対面で第1の基板ボックス20Bと対向して配される第4の基板ボックス150とを備えている。そして、第4の基板ボックス150と取付ベース60との間には実施形態1と同じ形態のレール部64が設けられ、このレール部64によって第4の基板ボックス150が取付ベース60に案内支持されるようになっている。同様に、第1の基板ボックス20Bと第2の基板ボックス40との間にもレール部44Aが設けられ、このレール部44Aによって第1の基板ボックス20Bが第2の基板ボックス40に案内支持されるようになっている。レール部44Aは、第1の基板ボックス20Bの両側縁と摺動可能なように一対が対向して配されている。
これにより、第4の基板ボックス150を取り外すときにはその第4の基板ボックス150を取付ベース60のレール部64に沿って右側(図示する手前側)へ移動させて引き出せばよく、第1の基板ボックス20Bを取り外すときにはその第1の基板ボックス20Bを第2の基板ボックス40のレール部44Aに沿って右側へ移動させて引き出せばよい。したがって、取付ベース60と第2の基板ボックス40との間に、第1の基板ボックス20B以外の第4の基板ボックス150が配されていても、第1の基板ボックス20Bのみを独立して取り外すことが可能となる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記実施形態では、引き出し部63によって保持部を構成し、第1の基板ボックスと取付ベースとをねじ止めして保持するように構成していたが、別の保持構成であってもよい。例えば、公知のクリップ等を利用して固着しても構わない。
(2)上記実施形態では、第1の突出部を第2の基板ボックスに設けるとともに第1の係合孔を第1の基板ボックスに設けていたが、本発明においては、これとは逆に、第1の突出部を第1の基板ボックスに設けるとともに第1の係合孔を第2の基板ボックスに設けてもよい。
(3)上記実施形態では、第2の突出部を第2の基板ボックスに設けるとともに第2の係合孔を連結体(実施形態6にあっては第3の基板ボックス)に設けていたが、本発明においては、これとは逆に、第2の突出部を連結体(実施形態6にあっては第3の基板ボックス)に設けるとともに第2の係合孔を第2の基板ボックスに設けてもよい。
(4)上記実施形態では、第2の基板ボックスが第1の基板ボックスと連結体(実施形態6にあっては第3の基板ボックス)とに跨って装着されていたが、本発明においては、連結体(実施形態6にあっては第3の基板ボックス)が第2の基板ボックスと第1の基板ボックスとに跨って装着されていてもよい。要は、第1の基板ボックスとは別の部材(連結体や取付ベースなど)をパチンコ機側に支持させ、この別の部材に第2の基板ボックスを保持させることにより、第1の基板ボックスを取り外した後、第2の基板ボックスが脱落しないような構成であればよい。
(5)上記実施形態では、第1の係合部を第2の基板ボックスに設けるとともに第1の被係合部を第1の基板ボックスに設けていたが、本発明においては、第1の係合部を第1の基板ボックスに設けるとともに第1の被係合部を取付ベースに設けてもよい。
(6)本発明においては、取付ベースをパチンコ機に対して着脱可能に支持させてもよい。これにより、製造時における組付けが簡略化されるとともに保守点検や機種替えなどの作業が効率化される。
(7)上記実施形態では、取付ベースが遊技機本体枠の裏面側に開閉可能に支持されるとともに機構板とは別に構成されていたが、本発明においては、取付ベースが機構板と一体成形されていてもよい。これにより、基板ボックスと機構板に設ける部品との配線が効率的となる。つまり、取付ベースが機構板と別に設けられる場合には、双方の壁で二重になり、それぞれに配線用の挿通孔を設ける必要があるが、取付ベースと機構板とが一体成形されていれば、壁が一重になるので、それぞれに配線用の挿通孔を設けなくて済む。
(8)本発明においては、取付ベースが機構板の裏面側に開閉可能に支持されていてもよい。また、この場合に、取付ベースの開閉軸が機構板の開閉軸の位置する側と同じ側に配されていると好ましい。こうすると、取付ベースと機構板の開放側が同じ側となるから、開放作業が容易となる。
(9)本発明においては、第1の係合部が第1の突出部のみで構成され、第1の被係合部がこの第1の突出部を受け入れ可能な単なる孔として構成されていてもよい。同じく、本発明においては、第2の係合部が第2の突出部のみで構成され、第2の被係合部がこの第2の突出部を受け入れ可能な単なる孔として構成されていてもよい。このような構成によっても、第2の基板ボックスがねじ部材などの固定手段によることなく第1の基板ボックスや連結体などと係合可能とされるので、第1の基板ボックスを移動させるにあたってねじ部材を緩めるなどの作業が不要となり、取り外し作業を迅速に行うことができる。