JP4432021B2 - 合成樹脂製壜体の口筒部 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリエチレンテレフタレート樹脂等により延伸ブロー成形された合成樹脂製壜体の口筒部の構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
特許文献1には、高温での充填あるいは熱処理工程のある製品たとえばお茶、果汁飲料用等に使用されるポリエチレンテレフタレート樹脂製2軸延伸ブロー成形壜体(以下PETボトルと記す。)について記載があるが、お茶、果汁飲料、液体調味料等のように高温での充填あるいは熱処理工程のある製品向けのPETボトルでは熱結晶化処理により熱変形強度が強化された所謂耐熱口筒部が使用される。
【0003】
図10に上記お茶、果汁飲料等の用途に使用される代表的なPETボトルの全体形状、また図11および図12には耐熱口筒部20の代表例を示すが、熱結晶化処理により口筒部全体が白化した状態であり、ネジ山22の下部には不正操作あるいは誤操作による開栓を防ぐ機能を有したピルファープルーフキャップ用のビードリング24と共に、ネックリング25を有するものである。ここで図11および図12の耐熱口筒部20に施したメッシュによるハッチングは熱結晶化による白化状態を表す。(図10ではこのハッチングを省略している。)
【0004】
一方特許文献2には、炭酸飲料用のPETボトルについての記載があるが、図7には炭酸飲料用の用途に使用されるPETボトルの代表的な全体形状、また図8および図9には図7のPETボトルに使用されている所謂耐圧口筒部10の代表例を示す。
【0005】
図7、8および図9に示されるPETボトルでは、耐圧口筒部10は熱結晶化処理のない透明な状態であるが、胴部17を円筒状とし、複数の脚18aを突出した所謂ペタロイド(花弁)状の底部18とすることにより、壜体自体の耐圧性を向上させると共に、開栓時における炭酸ガスの内圧の逃げを良くするガス抜き溝の作用効果を発揮せしめるべく、耐圧口筒部10のネジ山は、欠部12aを有する間欠ネジ山12としている。
【0006】
【特許文献1】
特開平10−58527号公報
【特許文献2】
特開平07−267235号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら近年においてはPETボトルの用途展開が広がる中で、耐熱性、あるいは耐圧性単独でなく、両者の機能を併せ持つ口筒部が要求されるようになってきている。
【0008】
たとえば耐熱口筒部を有したPETボトルでは、内溶液の高温充填あるいは滅菌のための高温処理後、室温に戻した状態でボトル内部が減圧状態となりボトルの筒壁が内部に凹状に変形した状態となる場合がある(この減圧を吸収するために、ボトルの壁の一部に変形しやすい減圧吸収パネルを設ける場合が多い(図10中の減圧吸収パネル27a参照))が、耐圧口筒部10の間欠ネジ山12における欠部12aのようなガス抜き溝に相当する機構がないため、キャップを取り外した際に外気がいっきに進入し、ボトルが減圧状態から復元する力等の影響により内容液が吹きこぼれ、衣服等を汚す等のおそれがあった。
【0009】
また、炭酸を含まない果汁飲料等のような内容液であっても、経時変化によりガスが発生して加圧状態になるケースもあり、この場合も耐熱口筒部20では、キャップ取り外し時に内容液が噴き出すというおそれがあった。
【0010】
また、たとえば図7に示されるような炭酸飲料用の耐圧性のPETボトルにおいても、飲料を充填した後の高温の熱シャワーによる滅菌工程処理を要する用途も多くなってきており、前述した内容液の吹きこぼれ、噴出等の問題も含めて特に耐熱性を有しかつ耐圧口筒部のようなガス抜き溝に相当する機構を有した口筒部が求められているが、図8に示される様な耐圧口筒部10のネジ山に欠部12aを形成した口筒部では熱結晶化に伴う変形が不正に発生し、キャップの装着が不良となると共にシール性が大幅に低下する、と云う問題が発生する。
【0011】
上記問題は主として射出成形時の間欠ネジ山12と欠部12aにおける樹脂流動および冷却固化挙動の差異に起因して、筒壁11の上端面の欠部12aに対応する部分で凹部、すなわちひけが発生し、また外周が円形から歪んだ形状になるためと考えられる。
【0012】
また、間欠ネジ山12の端部近傍に対応する上端面においても同様にひけが発生する問題もある。
【0013】
また、耐圧口筒部10の筒壁11の肉厚も上記ひけ等の不正変形の大きさに係る要因の一つであり、肉厚を十分大きくすることによりこの不正変形を抑制することは可能ではあるが、PETボトルの生産性、コストダウン、省資源等の面からも現実的には不正変形を十分に抑制することのできる肉厚を付与することは困難である。
【0014】
そこで、本発明は、上記した従来技術における問題点を解消すべく創案されたもので、ガス抜き溝状の構造を有し、かつ熱結晶化による、ひけ、変形等の抑制可能な口筒部の構造を技術的課題とし、もって安全性の高い、耐熱容器、耐圧容器、耐熱圧容器等の分野に幅広く対応することのできる口筒部を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記技術的課題を解決する第1の発明の手段は、
口筒部の筒壁の外周に付設されたネジ山に、上下方向へのガスの通路となるガス抜き溝を、このネジ山の一部を残して形成すること、口筒部を熱結晶化により白化させること、にある。
【0016】
前述した従来の耐圧口筒部に見られる間欠ネジ構造において、口筒部の上端面の、ネジ山の欠部に対応する周位置での、熱結晶化によるひけ(凹部)の発生の理由は次のように推定される。
【0017】
すなわち2軸延伸ブロー成形では射出成形による試験管状のプリフォームを使用し、この射出成形において樹脂はプリフォームの底部から射出され口筒部上端面に向かって流動するが、ネジ山のある部分と欠部では樹脂の流動通路に大きな差異があること、流動の末端近傍であるため樹脂温度が低くなっており流動通路の影響による分子配向の違いが大きくなること、さらには流動の最終段階であるため直後に型締め、冷却工程となり、分子配向の緩和のための時間が短く、流動中に発生した分子配向状態の相違が成形品に残留してしまい、この残留した分子配向状態の影響で、熱結晶化挙動における収縮量の場所による差が大きく発生するためと推定される。
【0018】
ここで、口筒部の肉厚を十分大きくした場合にはネジ山のある部分と欠部での樹脂の流動通路の比が小さくなり、流動中に発生する分子配向状態の相違を小さくすることができるが、前述したようにPETボトルの生産性、コストダウン、省資源等の面からの現実的な肉厚の範囲内ではこの分子配向状態の相違を十分に小さくすることは困難である。
【0019】
第1の発明の構成は上記したような推定を基に、創出したものであり、ネジ山におけるガス抜き溝を、ネジ山の一部を残して形成することにより、プリフォームの射出成形の際のネジ山部分と、ガス抜き溝の形成部分における樹脂の流動状態の差異を小さくすることができ、熱結晶化処理による口筒部上端面におけるひけを効果的に抑制することができる。
【0020】
また、従来の耐圧口筒部に見られる間欠ネジ山構造の欠部に相当する周位置では、熱結晶化処理により口筒部の壁が外部に膨れ状の変形をして、全体として円形から歪んだ形状となる傾向が見られ、キャップとの螺合性にも問題が発生するが、請求項1の構成により、この歪みについても効果的に抑制することが可能となる。
【0021】
上記によりガス抜き機能を有した口筒部に、熱結晶化による耐熱性を付与した口筒部を提供することができ、たとえばキャップ開栓時におけるボトルの減圧状態からの復元力等の影響による内容液の吹きこぼれ、あるいは加圧状態からのキャップ開放による内溶液の噴き出し等を抑制することができ、安全性に優れた口筒部、さらには壜体状容器を提供することができる。
【0022】
ガス抜き溝形成部分でどの程度の高さ分ネジ山を残すかは、ひけ、歪みの改良効果、内容物による内圧の発生程度、ガス抜き、あるいは減圧時におけるガスの進入速度を考えて目的に応じて選択することができる。
【0023】
第2の発明の手段は、第1の発明において、ネジ山の高さの1/4〜1/2を残して、ガス抜き溝を形成すること、にある。
【0024】
第2の発明の上記構成により、ひけ、歪みの改良効果とガス抜き性のバランスの取れた口筒部を提供することができる。
【0025】
第3の発明の手段は第1または2の発明において、ネジ山の、始端部から360°の範囲に、少なくとも1箇所、ガス抜き溝を形成すること、にある。
【0026】
第3の発明の上記構成により、ガス抜き性を確保できると共に、口筒部上端面におけるひけの程度を小さくすることができ、またキャップとの螺合性も安定したものとなる。
【0027】
第4の発明の手段は、第1、2または3の発明において、ガス抜き溝を、多重に形成されたネジ山に、上下方向にほぼ直線状に配列位置させて形成すること、にある。
【0028】
通常、ネジ山は2〜3重に形成されるが、請求項4記載の構成はこのように重なったネジ山に上下方向にほぼ直線状にガス抜き溝を配列位置して形成するものであり、ガス抜きをよりスムーズに達成することができる。なお、各ガス抜き溝の組み合わせの直線状の配列は、垂直方向に特定されるものではなく、斜め方向となっても差し支えない。
【0029】
第5の発明の手段は、第1、2、3または4の発明において、ガス抜き溝の角部を曲率半径0.3mm以上のアール状の形状とすること、にある。
【0030】
第5の発明の上記構成により、ガス抜き溝の角部をアール状の形状として、ネジ山の山頂からガス抜き溝にかけての樹脂の流動が徐々に変化するようにすることができ、熱結晶化処理による口筒部における不正変形をより効果的に抑制することができる。なお、このアール状の形状の曲率半径は0.3mm以上、より好ましくは0.5mm以上とするのがよい。
【0031】
第6の発明の手段は、第1、2、3、4または5の発明において、口筒部をネジ山の下方にビードリングおよびネックリングを付設した構造とし、このビードリングおよびネックリングを含めて、口筒部を熱結晶化により白化させたこと、にある。
【0032】
第6の発明の上記構成では、口筒部にはネジ山の下方に必要に応じてビードリングおよびネックリングが付設され、このビードリングおよびネックリングを含めて口筒部を熱結晶化により白化させるが、これらビードリングおよびネックリングにより口筒部の下部に全周に亘って肉厚部が形成されるので、プリフォーム成形時の樹脂流動による分子配向が緩和される等の要因により、口筒部上端面におけるひけ、および口筒部の外周の円形からの歪みをより確実に抑制することができる。
【0033】
第7の発明の手段は、第1、2、3、4、5または6の発明において、ネジ山の始端部および終端部を、幅および高さを緩やかに縮小した始端延長部(4a)および終端延長部(4b)とすること、にある。
【0034】
第7の発明の上記構成により、パリソンの射出成形時における、ネジ山の始端部および終端部近傍における樹脂の流動状態の急激な変化を避けることができ、始端部および終端部近傍位置に対応する口筒部上端面でのひけを効果的に抑制することができる。
【0035】
第8の発明の手段は、第7の発明において、始端延長部および終端延長部を30°〜150°の中心角度範囲にわたって形成すること、にある。
【0036】
第8の発明の上記構成により、キャップとの螺合性を維持しながら、端部近傍位置に対応する口筒部上端面でのひけを十分抑制することができる。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施例を、図1ないし図6を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施例を施した壜体の全体正面図を示すもので、壜体は、ポリエチレンテレフタレート樹脂製の2軸延伸ブロー成形壜体で、有底四角筒形状をした胴部7の上端に、四角錐台筒形状をした肩部8を介して、本発明による口筒部1を起立連設している。
【0038】
口筒部1は、円筒形状をした筒壁2の外周面上半部分に、ネジ山3を略2巻半の長さで刻設し、また筒壁2の外周面下半部分にビードリング5およびネックリング6が設けられている。
【0039】
また、本実施例の口筒部1は熱結晶化により白化したものであり、図2、3および図4の口筒部1に施したメッシュによるハッチングはこの白化状態を表したものである。(図1および図5ではこのハッチングを省略した。)なお、本実施例は口筒部1のネックリング6下端直下までの部分を白化したものであるが、用途によってはネックリング6の下端から肩部8の上端部にかけての領域をも白化させてもよい。また、部分的に弱白化状態として使用する場合もある。
【0040】
ネジ山3にはその一部を残して、周方向に4箇所、上下方向に直線状に配列位置するようにガス抜き溝3aが形成されており、ネジ山高さH1に対して残存高さH2は略1/3の高さとしている。ここで、ガス抜き溝3aの角部をアール状の形状として、ネジ山3の山頂からガス抜き溝3aにかけて、樹脂の流動が徐々に変化するようにしている(図2、3および図6参照)。なお、このアール状の形状の曲率半径は0.3mm以上、より好ましくは0.5mm以上とするのがよい。
【0041】
なお、上記したガス抜き溝3aの形成場所、個数、またネジ山3の残存高さH2等は、ひけ、歪みの改良効果、内容物による内圧の発生程度、ガス抜け効果を考え、目的に応じて選択することができるものである。
【0042】
ネジ山3の上端部である始端部および下端部である終端部を、本実施例では90°の中心角度範囲にわたって幅および高さを緩やかに縮小するようにした、始端延長部4aおよび終端延長部4bとしている。(図2、3および6参照)なお、始端延長部4aおよび終端延長部4bの形成範囲は90°に限定されるものでなく、ひけの改良効果、キャップとの螺合性等を考慮して選択できるものであり、通常30°〜150°の範囲で十分な効果を得ることができる。
【0043】
ここで、図8および図9に示した従来の耐圧口筒部10を熱結晶化して白化させた場合には、口筒部10の上端面の、間欠ネジ山12の欠部12aおよびネジ山の端部13に対応する位置でひけ(凹み)が発生し、キャップ螺合時のシール性が不良と成ったが、本実施例の口筒部1はキャップ螺合時のシール性が確実に確保されるものであり、本発明のガス抜き溝3aの形状および始端延長部4a、終端延長部4bの効果が確認され、従来の耐圧口筒部と略同様の形状の口筒部に耐熱性を付与して使用することができるようになった。
【0044】
なお、本発明の作用効果は、上記実施例に記載した形状に限定されるものでなく、間欠ネジ山状の形状を有した口筒部で、一般的に発揮されるものであり、たとえばビードリング、ネックリングのない口筒部であっても、ガス抜き溝3aにおいて、残部高さH2を適正に設定することにより、口筒部の上端面のひけを効果的に抑制することができると共に、口筒部の外周の円形からの不正な歪みを小さく抑制することができる。
【0045】
【発明の効果】
本発明は、上記した構成となっているので、以下に示す効果を奏する。
第1の発明にあっては、ネジ山の一部を残し、ガス抜き溝を形成することにより、ネジ山部分と、ガス抜き溝の形成部分における樹脂の流動状態の差異を小さくすることができ、熱結晶化処理による口筒部上端面におけるひけ、および口筒部の円形からの歪み等の不正変形を効果的に抑制することができる。
【0046】
上記によりガス抜き機能を有した口筒部に、熱結晶化による耐熱性を付与した口筒部を提供することができ、たとえばキャップ取り外し時におけるボトルの減圧状態からの復元力等の影響による内容液の吹きこぼれ、あるいは加圧状態からのキャップ開放による内溶液の噴き出し等を抑制することができ、安全性に優れた口筒部、さらには壜体状容器を提供することができる。
【0047】
第2の発明にあっては、ネジ山の高さの1/4〜1/2を残して、ガス抜き溝を形成することにより、ひけ、歪みの改良効果とガス抜き性のバランスの取れた口筒部を提供することができる。
【0048】
第3の発明にあっては、ネジ山の、始端部から360°の範囲に、少なくとも1箇所、ガス抜き溝を形成することにより、ガス抜き性を確保できると共に、口筒部の不正変形を小さくすることができ、またキャップとの螺合性も安定したものとなる。
【0049】
第4の発明にあっては、ガス抜き溝を、多重に形成されたネジ山に、上下方向にほぼ直線状に配列位置させて形成することにより、ガス抜きをよりスムーズに達成することができる。
【0050】
第5の発明にあっては、ガス抜き溝の角部をアール状の形状として、ネジ山の山頂からガス抜き溝にかけての樹脂の流動が徐々に変化するようにすることができ、熱結晶化処理による口筒部における不正変形をより効果的に抑制することができる。
【0051】
第6の発明にあっては、ビードリングおよびネックリングにより口筒部の下部に全周に亘って肉厚部が形成されるので、プリフォーム成形時の樹脂流動による分子配向が緩和される等の要因により、口筒部上端面におけるひけ、および口筒部の外周の円形からの歪みをより確実に抑制することができる。
【0052】
第7の発明にあっては、幅および高さを緩やかに縮小して形成した始端延長部および終端延長部を設けることにより、ネジ山の端部近傍における樹脂の流動状態の急激な変化を避けることができ、口筒部の不正変形をより抑制することができる。
【0053】
第8の発明にあっては、始端延長部および終端延長部を30°〜150°の中心角度範囲にわたって形成することにより、キャップとの螺合性を維持しながら、口筒部の不正変形を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例を施した壜体の、全体正面図。
【図2】 図1に示した本発明の実施例の、拡大正面図。
【図3】 図1に示した本発明の実施例の、拡大背面図。
【図4】 図1に示した本発明の実施例の、縦断面図。
【図5】 図1に示した本発明の実施例のネジ山部までを示す、平面図
【図6】 図1に示した本発明の実施例におけるネジ山の、展開説明図。
【図7】 従来の炭酸飲料用の壜体の一例を示す、全体正面図。
【図8】 図7の壜体の口筒部構造を示す、拡大正面図。
【図9】 図7の壜体の口筒部構造を示す、縦断面図。
【図10】 従来の耐熱用壜体の一例を示す、全体正面図。
【図11】 図10の壜体の口筒部構造示す、拡大正面図。
【図12】 図10の壜体の口筒部構造を示す、縦断面図。
【符号の説明】
1 ; 口筒部
2 ; 筒壁
3 ; ネジ山
3a ; ガス抜き溝
4a ; 始端延長部
4b ; 終端延長部
5 ; ビードリング
6 ; ネックリング
7 ; 胴部
8 ; 肩部
H1 ; ネジ山高さ
H2 ; 残部高さ
10 ; 耐圧口筒部
11 ; 筒壁
12 ; 間欠ネジ山
12a ; 欠部
13 ; 端部
14 ; ビードリング
15 ; ネックリング
17 ; 胴部
18 ; 底部
18a; 脚
20 ; 耐圧口筒部
21 ; 筒壁
22 ; ネジ山
23 ; 端部
24 ; ビードリング
25 ; ネックリング
27 ; 胴部
27a; 減圧吸収パネル

Claims (6)

  1. 射出成形によるプリフォームを2軸延伸ブロー成形した合成樹脂製壜体の口筒部であって、前記プリフォームの射出成形時に、筒壁(2)の外周に付設したネジ山(3)に、上下方向へのガスの通路となるガス抜き溝(3a)を該ネジ山(3)の一部を残して形成し、前記ネジ山の(3)の始端部および終端部を、幅および高さを緩やかに縮小した始端延長部(4a)および終端延長部(4b)とすると共に、該始端延長部(4a)および終端延長部(4b)を30°〜150°の中心角度範囲にわたって形成し、熱結晶化により白化させた、合成樹脂製壜体の口筒部。
  2. ネジ山(3)の高さの1/4〜1/2を残して、ガス抜き溝(3a)を形成した、請求項1記載の合成樹脂製壜体の口筒部。
  3. ネジ山(3)の、始端部から360°の範囲に、少なくとも1箇所、ガス抜き溝(3a)を形成した、請求項1または2記載の合成樹脂製壜体の口筒部。
  4. ガス抜き溝(3a)を、多重に形成されたネジ山(3)に、上下方向にほぼ直線状に配列位置させて形成した、請求項1、2または3記載の合成樹脂製壜体の口筒部。
  5. ガス抜き溝(3a)の角部を曲率半径0.3mm以上のアール状の形状とした、請求項1、2、3または4記載の合成樹脂製壜体の口筒部。
  6. ネジ山(3)の下方にビードリング(5)およびネックリング(6)を付設した構造とし、該ビードリング(5)およびネックリング(6)を含めて熱結晶化により白化させた、請求項1、2、3、4または5記載の合成樹脂製壜体の口筒部。
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