JP4430803B2 - 光干渉角速度計とその駆動方法 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、光干渉角速度計に関し、特に、鋸歯状波のフィードバック信号の振幅を制御するクローズドループを有する光干渉角速度計においてフィードバック信号振幅制御回路にその安定時間を短縮する擬似入力付与回路を接続した光干渉角速度計とその駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来例を図2を参照して説明する。
光源1から出射した光は、光カプラ2を経て光分岐結合器3に入射し、ここで分岐して光ファイバコイル4の両端末に入射する。光ファイバコイル4の両端末に入射した左右両廻り光CCW、CWは、光ファイバコイル4を周回前、或いは周回後に光ファイバコイル4の一方の端末に配置した位相変調器31により矩形波状の位相変調が付与され、再び光分岐結合器3に回帰し、回帰した両光はここで結合干渉する。この干渉光は、光カプラ2において分岐し一部は光電変換器5に入射し、ここで光電変換される。光電変換されて生成したアナログの電気信号は、信号検出部6のAD変換器61に入力してディジタルワードに変換される。このディジタルワードは、第1の同期検波回路62において入力角速度に対応した信号に検波される。位相変調器31に印加される位相変調信号を発生する位相変調信号発生回路9と第1の同期検波回路62はクロック回路65のクロック信号により同期して動作せしめられる。検波された信号は光ファイバコイル4の左右両廻り光間の位相差に対応した出力信号であり、次段の第1の電気フイルタである第1の積分器63に入力される。電気フイルタとしては、比例、微分、積分要素の何れの要素が含まれていても良いが、この実施例は通常使用されている積分要素のみを採用する。第1の積分器63の出力は、フィードバック信号である階段状鋸歯状波信号を発生するフィードバック信号発生部7のランプジェネレータ71に入力される。ランプジェネレータ71から出力された階段状鋸歯状波信号はディジタルワードであり、DAコンバータ72に入力してアナログの階段状鋸歯状波信号に変換されてから、クローズドループ信号印加部を構成する第2の位相変調器32に印加される。以上の光分岐結合器3、位相変調器31、第2の位相変調器32は光IC30として一体に構成されている。
【0003】
ここで、信号検出部6の第1の同期検波回路62には、次式により示される出力Vdが現われる。
Vd=K・sinΔφ・・・・・・・・・(1)
Δφ=Δφs−Δφf・・・・・・・・(2)
但し、K:利得
Δφ:左右両廻り光間の位相差
Δφf:フィードバック位相差
である。
【0004】
ここで、光干渉角速度計に入力角速度が印加されると、光ファイバコイル4を周回している左右両廻り光間にサニャック位相差Δφsが発生する。その結果、第1の同期検波回路62にはその位相差に対応した出力が現れ、この出力は第1の積分器63に供給される。第1の同期検波回路62の出力は、第1の積分器63で累積加算され、次段のランプジェネレータ71に供給され、ここで実質的に累積加算値に比例した繰り返し周期を有する階段状鋸歯状波のフィードバック信号が形成される。このフィードバック信号は、第1の積分器63の入力、即ち、第1の同期検波回路62の出力を零にする負帰還とされているので、式(1)および式(2)より、フィードバックによる位相差Δφfと角速度印加により生じたサニャック位相差Δφsは、極性が反対で絶対値は等しい値として現われる。従って、フィードバック位相差Δφfと比例関係にある階段状鋸歯状波の繰り返し周波数fを測定すれば、サニャック位相差Δφsと比例関係にある入力角速度を知ることができる。73は階段状鋸歯状波の繰り返し周波数カウンタであり、角速度計出力が得られる。
【0005】
階段状鋸歯状波の繰り返し周波数fと入力角速度Ωの関係は次式で示される。
f=1/T=2R/(nmλ)・Ω・・・・・・・・(3)
但し、T:階段状鋸歯状波の繰り返し周期
R:光ファイバコイルの半径
n:光ファイバの屈折率
λ:光の波長
である。
【0006】
図3をも参照するに、これは階段状鋸歯状波のフィードバック信号を説明する図である。図3(a)はフィードバック信号を示す。縦軸は位相変調、横軸は時間を示す。1段の階段の幅は、光ファイバコイル4における周回光の伝播時間τに実質的に等しく調整されている。図3(a)において実線で描かれている位相変調をCW光とすると、CCW光は図2においてτ時間前に位相変調を受けたことになるので、点線で描かれた通りになる。従って、このフィードバック信号による左右両廻り光間の位相差は、図3(b)に示される通りになる。即ち、階段状鋸歯状波がフライバックするポイント以外は、階段状鋸歯状波の1段の階段の高さがフィードバック位相差Δφfと等しい値を示す。一方、階段状鋸歯状波がフライバックするポイントは、階段状鋸歯状波が光の位相で丁度2mπ(m:整数)を超えたところで、超えた値から光の位相で丁度2mπ(m:整数)だけフライバックされるので、光干渉角速度計の両光間の位相差と干渉強度間の周期性によって干渉光強度は、フライバックポイント以外の値と同一となり継続的なフィードバック制御をすることができる。なお、階段状鋸歯状波の切り替わり時にスパイク状位相差ノイズが発生するが、この部分はAD変換しないので出力エラーとなることはない。
【0007】
図4は階段状鋸歯状波によるフィードバック位相差と干渉光強度の関係を説明する図である。図4において、▲1▼の期間は階段状鋸歯状波のフライバック時の値が最適な値である両廻り光間の位相差が丁度2πの場合を示す。この場合、干渉光強度は、フライバック時およびその前後で差異はなく出力誤差となることはない。▲2▼の期間はフライバック時のフィードバック位相差が最適な値より小さい場合を示す。この場合、図に示される如くフライバック時の干渉光強度は、フライバックの前後で大きく相違し、この相違は出力誤差となって現われる。一方、▲3▼の期間はフライバック時のフィードバック位相差が最適な値である丁度2πより大きくなった場合を示す。この場合も、フライバック時の干渉光強度はフライバックの前後で大きく相違し、この相違は出力誤差となって現われる。フライバック時の最適値からみたフライバックのずれ或いは誤差に対する出力のスケールファクタリニアリティ誤差の関係を図5に示す。
【0008】
図2を参照するに、出力誤差を抑制する回路として、フィードバック信号振幅制御回路8が採用されている。フィードバック信号振幅制御回路8は、第2の同期検波回路81、第2の積分器82、基準信号源83、加算器84、制御信号発生回路85より成る。フィードバック信号振幅制御回路8は、先ず、図4に示される干渉光の出力誤差を階段状鋸歯状波の繰り返し周波数を参照信号として第2の同期検波回路81で検出し、この検出出力を第2の積分器82に供給する。第2の積分器82の出力は、加算器84において階段状鋸歯状波の振幅の初期値を決めている基準信号源83の基準信号に加算される。この場合、フライバック時の位相差を常時最適な値に保持してフライバック時の出力誤差を零にする加算をしている。
【0009】
ここで、初期値が最適値からずれているものとする。この場合、フィードバック信号振幅制御回路8は、フライバック時の信号によりフライバックの値を最適値に制御される。ところが、入力角速度が微小な状態、例えば光干渉角速度計がその入力軸を鉛直上向きにして静止しているものとすると、日本においてはおよそ9°/hの地球レートを感知している状態となるので、階段状鋸歯状波の繰り返し周波数は、光干渉角速度計の構成によっても変化するが、光ファイバコイル半径:R=0. 05m、光の波長λ=0. 85μmとすると、式(3)より約1Hzとなる。これはフィードバック信号振幅制御回路8の制御エラー情報が1秒間に1回の割合で更新されていることを示すものである。ここで、フィードバック信号振幅制御回路8の第2の積分器82は、この制御回路の周波数応答の兼ね合いでそのサイズが決定される。制御エラーのビット数を8ビット(=28 )、第2の積分器82のビット数を20ビット(=220)とし、初期値が最適値に対して最大全幅12ビット(220/28 =212)ずれているものとすると、フライバック毎に更新されるこの制御回路においては、第2の積分器82の累積加算値が最適値になるまでに約1時間8分(212ビット/1Hz=4096秒)を要することになる。この現象は、初期値が最適値からずれた状態にあって、入力角速度が微小な条件の場合、起動時に顕著に発生する。起動直後、フライバック時の鋸歯状波の振幅が最適値から外れた状態においては、光干渉角速度計の出力は、最適な値からずれた位置にシフトした状態となっており、その後にフライバック時の鋸歯状波の振幅が最適値に近づくにつれて最適な角速度計出力に収束する。図6はこの起動時のバイアスドリフトを示す。初期値が室温状態で最適値に設定されているとこの現象は生じないが、初期値を設定した周囲温度とは異なる温度条件の下で光干渉角速度計を起動させると、初期値は最適値からずれた状態となっているので、同様に起動時のバイアスシフトを発生する。
【0010】
以上は、階段状鋸歯状波、即ち、ディジタルフェーズランプのフィードバック信号を使用したクローズドループ光干渉角速度計について説明したが、図7に示したリニアフェーズランプを使用したクローズドループ光干渉角速度計についても同様の議論をすることができる。そして、図2の従来例においては、第1の同期検波回路62、第1の積分器63、ランプジェネレータ71をディジタル回路により構成したが、これらの回路はアナログ回路、或いはディジタルアナログ混在の回路によっても構成することができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
以上の鋸歯状波信号の振幅を最適値に制御するフィードバック信号振幅制御回路は、鋸歯状波信号の繰り返しのタイミングにより鋸歯状波の振幅を最適値に制御しているので、入力角速度が微少な時はデータの更新レートが遅くなり、鋸歯状波の振幅が最適値に収束するのに長時間を要した。従って、光干渉角速度計の出力が安定するまでに時間を要した。
【0012】
この発明は、鋸歯状波のフィードバック信号の振幅を制御するクローズドループを有する光干渉角速度計においてフィードバック信号振幅制御回路にその安定時間を短縮する擬似入力付与回路を接続して上述の問題を解消した光干渉角速度計を提供するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1:光源1と、光ファイバコイル4と、光源1から出射される光を光ファイバコイル4の両端末に分岐入射すると共に光ファイバコイル4を周回して回帰した左右両廻り光を入射して結合干渉せしめる光分結合器3と、光ファイバコイル4と光分結合器3の間に配置されて通過光の位相を変調する位相変調器31と、光分結合器3から入力する干渉光強度を電気信号に変換する光電変換器5と、光電変換器5から入射する電気信号に基づいて入力角速度に対応した信号を検出する信号検出部6と、信号検出部6から入力する検出信号に基づいて鋸歯状波のフィードバック信号を発生するフィードバック信号発生部7と、フィードバック信号を印加されて光ファイバコイル4の位相差を常に零に制御するクローズドループ信号印加部を構成する第2の位相変調器32と、光電変換器5から入力する電気信号に基づいて鋸歯状波のフィードバック信号の振幅を光の位相として実質的に2mπ(m:整数)に制御するフィードバック信号振幅制御回路8とを有する光干渉角速度計において、力角速度に対応した実際の検出信号に対して擬似入力信号を加算付加する擬似入力サミング回路を具備し、その角速度計出力を出力しない状態にするか或いは角速度計出力を使用する側で角速度計出力を使用しないこととされる限られた時間に、前記擬似入力信号を加算付与して鋸歯状波信号の繰り返し周波数を増大させることを特徴とする光干渉角速度計を構成した。
【0014】
そして、請求項2:請求項1に記載される光干渉角速度計において、信号検出部6は光電変換器5により光電変換された電気信号を入力して入力角速度に対応した信号を検出する第1の同期検波回路62と第1の同期検波回路62の信号を積算する第1の積分器63を有し、第1の同期検波回路62と第1の積分器63の間に擬似入力サミング回路64を介在させた光干渉角速度計を構成した。また、請求項3:請求項2に記載される光干渉角速度計において、前記擬似入力信号が直流電圧である光干渉角速度計を構成した。また、請求項:請求項1に記載される光干渉角速度計において、第1の積分器63の出力に時間と共に信号レベルが変化する交流信号である擬似入力信号を加算し、加算結果を次段のフィードバック信号発生部7に印加する光干渉角速度計を構成した。
【0015】
更に、請求項5:請求項1に記載される光干渉角速度計において、擬似入力信号としてサミング用鋸歯状波信号を発生してこれをフィードバック信号発生部7の発生出力する鋸歯状波信号に加算する光干渉角速度計を構成した。また、請求項6:請求項1乃至5の何れかに記載した光干渉角速度計において、前記その角速度計出力を出力しない状態にするか或いは角速度計出力を使用する側で角速度計出力を使用しないこととされる限られた時間は、光干渉角速度計の起動直後の時間である光干渉角速度計を構成した。また、請求項7:請求項1乃至4の何れかに記載した光干渉角速度計において、前記擬似入力信号を加算付与している間、その使用されない角速度計出力をモニタすることにより、当該光干渉角速度計が正常に動作しているか否かの自己診断を行う光干渉角速度計を構成した。また、請求項8乃至14は、それぞれ請求項1乃至7に対応する光干渉角速度計の駆動方法である。
【0016】
【発明の実施の形態】
この発明の実施の形態を図1の実施例を参照して説明する。実施例において、従来例と共通する部材には共通する参照符号を付与している。
図1の実施例は、図2の従来例において第1の同期検波回路62と第1の積分器63の間に擬似入力サミング回路64を介在させたものに相当する。擬似入力サミング回路64は、擬似入力信号Vaを発生する擬似入力信号源641と擬似入力信号加算器642より成る。擬似入力信号加算器642は2個の入力端と1個の出力端を有し、入力端には第1の同期検波回路62と擬似入力信号源641が接続すると共に、出力端は第1の積分器63に接続している。
【0017】
擬似入力サミング回路64は、擬似入力信号加算器642において擬似入力信号源641の発生出力する擬似入力信号Vaを第1の同期検波回路62から入力する出力Vdに加算し、加算出力Veを第1の積分器63に供給する。この関係を次式に示す。
Ve=Vd+Va・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(4)
クローズドループ制御においては、第1の積分器63の入力、即ち、加算出力Veは、これを零とする制御を実施しているので、
Vd=−Va・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(5)
となる。従って、この擬似入力サミングにより生ずる光ファイバコイル4の左右両廻り光の間の位相差Δφaは、式(1)および式(5)より、
Δφa=sin-1(Va/K)・・・・・・・・・・・・(6)
となる。この位相差Δφaは、鋸歯状波信号により発生するものであり、次式で表現される。
【0018】
Δφa=Δφf =2mπτ・f=Kτ・f・・・・(7)
但し、Kτ:定数
τ(=nL/C):光ファイバコイルにおける光の伝播時間
n:光ファイバの屈折率
C:光速
である。
【0019】
式(6)、式(7)より、
f=(1/Kτ)sin-1(Va/K)
となる。
即ち、第1の同期検波回路62の出力Vdに擬似入力信号Vaを加算付与することは、鋸歯状波信号の繰り返し周波数fを増加することを意味する。ここで、鋸歯状波の繰り返し周波数fを例えば1000Hzにする設定を擬似入力サミング信号Vaに施すことにより、第1の積分器63の累積加算値が最適値になるまでの時間は、f=1Hzであった先の従来例の場合の1/1000、即ち、約4秒に短縮することができる。これにより、鋸歯状波信号の振幅が最適値が光の位相差で2mπ(m:整数)からずれることにより生ずるバイアスシフトを、図6に示される如く短時間に最適値に収束させることができる。
【0020】
図1の実施例は、擬似入力信号Vaを第1の同期検波回路62の出力Vdに加算し、加算出力Veを第1の積分器63に入力するものであるが、この他に第1の積分器63の出力に擬似入力信号Vaを加算し、加算結果を次段のランプジェネレータ71に印加する構成を採用することができる。この場合、擬似入力信号Vaが一定レベルの信号であっては鋸歯状波信号に対して加算付与ができないので、これを時間と共に信号レベルが変化する交流信号にする必要がある。また、更なる他の擬似入力信号の加算付与の仕方として、サミング用鋸歯状波信号を擬似入力信号Vaとして発生してこれをランプジェネレータ71から発生出力される鋸歯状波信号に加算し、或いは、別の位相変調器を光分岐結合器3に具備せしめてこれにサミング用鋸歯状波信号を供給することに依っても、同様に鋸歯状波信号の繰り返し周波数fを増加することができる。即ち、この発明は、外部的に発生させた擬似入力信号Vaにより鋸歯状波信号を制御するものであるので、要は鋸歯状波信号を制御することができるところでありさえすれば、擬似入力信号Vaを付与するところは何処であっても差し支えない。
【0021】
この発明は、光干渉角速度計の起動時のバイアスシフトを少なくするものであるので、擬似入力信号は光干渉角速度計の起動直後の僅かの時間だけ加算付与される。例えば、電源をONにして、10秒経過後に擬似入力サミング回路64作動させ、70秒の間動作させてOFFとする。擬似入力サミング回路64が動作している間、光干渉角速度計の出力は真の入力角速度を示さないので、その間は角速度計出力を出力しない状態にするか、或いは角速度計出力を使用する側で角速度計出力を使用しないこととする。ここで、擬似入力信号を印加している間、角速度計出力をモニタすることにより、当該角速度計が正常に動作しているか否かの自己診断を併せて行うことができる。擬似信号を利用した光干渉角速度計の自己診断技術は、特公平7−52106号公報に開示されている。
【0022】
以上の通り、光源1と、光ファイバコイル4と、光源1から出射される光を光ファイバコイル4の両端末に分岐入射すると共に光ファイバコイル4を周回して回帰した左右両廻り光を入射して結合干渉せしめる光分配結合器3と、光ファイバコイル4と光分配結合器3の間に配置されて通過光の位相を変調する位相変調器31と、光分配結合器3から入力する干渉光強度を電気信号に変換する光電変換器5と、光電変換器5から入射する電気信号に基づいて入力角速度に対応した信号を検出する信号検出部6と、信号検出部6から入力する検出信号に基づいて鋸歯状波のフィードバック信号を発生するフィードバック信号発生部7と、フィードバック信号を印加されて光ファイバコイル4の位相差を常に零に制御するクローズドループ信号印加部を構成する第2の位相変調器32と、光電変換器5から入力する電気信号に基づいて鋸歯状波のフィードバック信号の振幅を光の位相として実質的に2mπ(m:整数)に制御するフィードバック信号振幅制御回路8とを有する光干渉角速度計において、光干渉角速度計の起動時或いは動作中において入力角速度に対応した実際の検出信号に対して擬似入力信号を印加し、鋸歯状波の繰り返し周波数を増大させることにより、フィードバック信号振幅制御回路8の安定時間を短縮する光干渉角速度計を提供することができる。
【0023】
【発明の効果】
以上の通りであって、この発明によれば、入力角速度に対応した実際の検出信号に対して擬似入力信号を付与する擬似入力サミング回路を具備して、光干渉角速度計の起動時或いは動作中の一時期或いは間欠的に鋸歯状波の繰り返し周波数を増大させたのでフィードバック信号振幅制御回路の安定時間を短縮することができ、その結果としてジャイロ出力の安定時間を短かくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例を説明する図。
【図2】従来例を説明する図。
【図3】フィードバック信号を説明する図。
【図4】フィードバック位相差と干渉光強度の関係を説明する図。
【図5】フライバック時の最適値からみたフライバック誤差に対する出力のスケールファクタリニアリティ誤差の関係を示す図。
【図6】起動時のバイアスドリフトを示す図。
【図7】他のフィードバック信号を説明する図。
【符号の説明】
1 光源
2 光カプラ
3 光分岐結合器
30 光IC
31 位相変調器
32 第2の位相変調器
4 光ファイバコイル
5 光電変換器
6 信号検出部
61 AD変換器
62 第1の同期検波回路
63 第1の積分器
64 擬似入力サミング回路
65 クロック回路
641 擬似入力信号源
642 擬似入力信号加算器
7 フィードバック信号発生部
71 ランプジェネレータ
72 DAコンバータ
73 繰り返し周波数カウンタ
8 フィードバック信号振幅制御回路
81 第2の同期検波回路
82 第2の積分器
83 基準信号源
84 加算器
85 制御信号発生回路

Claims (14)

  1. 光源と、光ファイバコイルと、光源から出射される光を光ファイバコイルの両端末に分岐入射すると共に光ファイバコイルを周回して回帰した左右両廻り光を入射して結合干渉せしめる光分岐結合器と、光ファイバコイルと光分岐結合器の間に配置されて通過光の位相を変調する位相変調器と、光分岐結合器から入力する干渉光強度を電気信号に変換する光電変換器と、光電変換器から入射する電気信号に基づいて入力角速度に対応した信号を検出する信号検出部と、信号検出部から入力する検出信号に基づいて鋸歯状波のフィードバック信号を発生するフィードバック信号発生部と、フィードバック信号を印加されて光ファイバコイルの位相差を常に零に制御するクローズドループ信号印加部を構成する第2の位相変調器と、光電変換器から入力する電気信号に基づいて鋸歯状波のフィードバック信号の振幅を光の位相として実質的に2mπ(m:整数)に制御するフィードバック信号振幅制御回路とを有する光干渉角速度計において、
    力角速度に対応した実際の検出信号に対して擬似入力信号を加算付加する擬似入力サミング回路を具備し、その角速度計出力を出力しない状態にするか或いは角速度計出力を使用する側で角速度計出力を使用しないこととされる限られた時間に、前記擬似入力信号を加算付与して鋸歯状波信号の繰り返し周波数を増大させることを特徴とする光干渉角速度計。
  2. 請求項1に記載される光干渉角速度計において、
    信号検出部は光電変換器により光電変換された電気信号を入力して入力角速度に対応した信号を検出する第1の同期検波回路と第1の同期検波回路の信号を積算する第1の積分器を有し、第1の同期検波回路と第1の積分器の間に前記擬似入力サミング回路を介在させたことを特徴とする光干渉角加速度計。
  3. 請求項2に記載される光干渉角速度計において、
    前記擬似入力信号が直流電圧であることを特徴とする光干渉角加速度計。
  4. 請求項1に記載される光干渉角速度計において、
    第1の積分器の出力に時間と共に信号レベルが変化する交流信号である擬似入力信号を加算し、加算結果を次段のフィードバック信号発生部に印加することを特徴とする光干渉角速度計。
  5. 請求項1に記載される光干渉角速度計において、
    前記光干渉角速度計の起動時に、前記擬似入力信号を加算付加して鋸歯状信号の繰り返し周波数を増大させることを特徴とする光干渉角速度計。
  6. 請求項1乃至5の何れかに記載した光干渉角速度計において、
    前記その角速度計出力を出力しない状態にするか或いは角速度計出力を使用する側で角速度計出力を使用しないこととされる限られた時間は、光干渉角速度計の起動直後の時間である光干渉角速度計。
  7. 請求項1乃至6の何れかに記載した光干渉角速度計において、
    前記擬似入力信号を加算付与している間、その使用されない角速度計出力をモニタすることにより、当該光干渉角速度計が正常に動作しているか否かの自己診断を行うことを特徴とする光干渉角速度計。
  8. 光源と、光ファイバコイルと、光源から出射される光を光ファイバコイルの両端末に分岐入射すると共に光ファイバコイルを周回して回帰した左右両廻り光を入射して結合干渉せしめる光分岐結合器と、光ファイバコイルと光分岐結合器の間に配置されて通過光の位相を変調する位相変調器と、光分岐結合器から入力する干渉光強度を電気信号に変換する光電変換器と、光電変換器から入射する電気信号に基づいて入力角速度に対応した信号を検出する信号検出部と、信号検出部から入力する検出信号に基づいて鋸歯状波のフィードバック信号を発生するフィードバック信号発生部と、フィードバック信号を印加されて光ファイバコイルの位相差を常に零に制御するクローズドループ信号印加部を構成する第2の位相変調器と、光電変換器から入力する電気信号に基づいて鋸歯状波のフィードバック信号の振幅を光の位相として実質的に2mπ(m:整数)に制御するフィードバック信号振幅制御回路とを有する光干渉角速度計の駆動方法において、
    前記光干渉角速度計は、入力角速度に対応した実際の検出信号に対して擬似入力信号を加算付与する擬似入力サミング回路を具備し、その角速度計出力を出力しない状態にするか或いは角速度計出力を使用する側で角速度計出力を使用しないこととされる限られた時間に、前記擬似入力信号を加算付与して鋸歯状波信号の繰り返し周波数を増大させることを特徴とする光干渉角速度計の駆動方法。
  9. 請求項8に記載される光干渉角速度計の駆動方法において、
    信号検出部は光電変換器により光電変換された電気信号を入力して入力角速度に対応した信号を検出する第1の同期検波回路と第1の同期検波回路の信号を積算する第1の積分器を有し、第1の同期検波回路と第1の積分器の間に前記擬似入力サミング回路を介在させたことを特徴とする光干渉角加速度計の駆動方法。
  10. 請求項9に記載される光干渉角速度計の駆動方法において、
    号検出部は光電変換器により光電変換された電気信号を入力して入力角速度に対応した信号を検出する第1の同期検波回路と第1の同期検波回路の信号を積算する第1の積分器を有し、第1の同期検波回路と第1の積分器の間に前記擬似入力サミング回路を介在させ、前記擬似入力信号が直流電圧であることを特徴とする光干渉角加速度計の駆動方法。
  11. 請求項8に記載される光干渉角速度計の駆動方法において、
    第1の積分器の出力に時間と共に信号レベルが変化する交流信号である擬似入力信号を加算し、加算結果を次段のフィードバック信号発生部に印加することを特徴とする光干渉角速度計の駆動方法。
  12. 請求項8に記載される光干渉角速度計の駆動方法において、
    前記擬似入力信号としてサミング用鋸歯状波信号を発生してこれをフィードバック信号発生部の発生出力する鋸歯状波信号に加算することを特徴とする光干渉角速度計の駆動方法。
  13. 請求項8乃至12の何れかに記載した光干渉角速度計の駆動方法において、
    前記その角速度計出力を出力しない状態にするか或いは角速度計出力を使用する側で角速度計出力を使用しないこととされる限られた時間は、光干渉角速度計の起動直後の時間であることを特徴とする光干渉角速度計の駆動方法。
  14. 請求項8乃至13の何れかに記載した光干渉角速度計の駆動方法において、
    前記擬似入力信号を加算付与している間、その使用されない角速度計出力をモニタすることにより、当該光干渉角速度計が正常に動作しているか否かの自己診断を行うことを特徴とする光干渉角速度計の駆動方法。
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