JP3411832B2 - 光位相同期光源および光周波数同期光源 - Google Patents
光位相同期光源および光周波数同期光源Info
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Description
力される光の光位相および光周波数を同期させる光位相
同期光源および光周波数同期光源に関する。このような
光位相(光周波数)同期技術は、例えばコヒーレント光
通信システムや位相感応型光増幅器等に必要不可欠なも
のである。
ループ法がある。光位相同期ループ法は、外部から入力
される基準信号光と光周波数可変レーザ光源から出力さ
れる被制御光を合波して光位相(光周波数)検出器に入
力し、その位相誤差信号を光周波数可変レーザ光源に帰
還することにより、基準信号光に対する被制御光の光位
相(光周波数)同期を実現する方法である。
ループ法により光位相同期または光周波数同期を実現す
るに当たり問題となるのは、基準信号光を出力するレー
ザ光源と、光周波数可変レーザ光源の発振光周波数安定
性である。
不安定要因としては、主に次の2つがある。第1の要因
は、レーザ光源内部で発生する自然放出光の影響による
ものである。これにより、レーザ発振光に光位相雑音が
付加され、発振光スペクトルにある程度の広がり(線
幅)が生じる。特に、光通信システムで光源として用い
られる半導体レーザの発振光周波数安定性は悪く、数十
kHzから数十MHz程度の発振光周波数ゆらぎがある。
たは駆動電流のドリフト的な変動によるものである。こ
れは、レーザの発振光周波数に1MHzから10GHz以上の
広い周波数範囲にわたる変化をもたらす。
数)同期の長時間安定動作を実現する際に特に問題とな
るのは、後者のドリフト的な変動要因による発振光周波
数の広い周波数範囲にわたる変化である。例えば、従来
の光位相同期ループ法により、基準信号光の1GHzまで
の光周波数ドリフトに追随して光位相同期を保持するに
は、1GHzの動作帯域幅を保証する光位相同期ループが
必要となる。しかし、そのような動作帯域幅を有する回
路の実現は必ずしも容易ではない。また、ループ回路中
に低域通過フィルタを挿入し、位相誤差信号の直流近傍
成分のみを増幅して光周波数可変レーザ光源の注入電流
に重畳して帰還する方法でも、光源の駆動条件そのもの
の変化をもたらす大振幅信号の帰還は不適切である。し
たがって、従来手法による光位相(光周波数)同期の保
持範囲の増大にも限界がある。
レーザ光源の注入電流を大振幅変動させることなく、光
位相同期ループの光位相同期保持幅を増大させることが
でき、信頼性の高い光位相同期および光周波数同期を実
現することができる光位相同期光源および光周波数同期
光源を提供することを目的とする。
および光周波数同期光源は、光位相同期ループの誤差信
号を高域周波数成分と低域周波数成分に分離し、被制御
光源である光周波数可変レーザ光源の共振器長、レーザ
共振器の一部または全体の屈折率、レーザ共振器の温度
の少なくとも1つを誤差信号の低域周波数成分に基づい
て制御する。これにより、等価的に誤差信号の直流近傍
成分の制御利得を大きくし、光周波数可変レーザ光源の
注入電流を大振幅変動させることなく、光位相同期ルー
プの光位相同期保持幅を増大させることができる。
の基本構成を示す。図において、光周波数可変レーザ光
源1は、外部から入力される基準信号光の光位相に同期
させる被制御光を出力する。光位相検出手段2は、被制
御光と基準信号光を入力し、両者の光位相誤差を検出す
る。分離手段3は、光位相検出手段2から出力される誤
差信号を入力し、低域周波数成分と高域周波数成分とに
分離して光周波数可変レーザ光源1の2つの光周波数制
御手段に別々に帰還する。光周波数可変レーザ光源1
は、2つの光周波数制御手段に入力される誤差信号の各
周波数成分に応答して、基準信号光に対する被制御光の
光位相同期を実現する。
源の基本構成を示す。図において、光周波数可変レーザ
光源1は、外部から入力される基準信号光の光周波数に
対してあるオフセット周波数だけずれた光周波数に同期
させる被制御光を出力する。光周波数検出手段4は、被
制御光と基準信号光を入力し、両者の光周波数差を検出
する。オフセット周波数設定手段5は、被制御光と基準
信号光の光周波数差に相当する繰り返し周波数の信号を
発生する。位相検出手段6は、光周波数検出手段4の出
力信号とオフセット周波数設定手段5の出力信号を入力
し、両者の位相誤差を検出する。分離手段3は、位相検
出手段6から出力される誤差信号を入力し、低域周波数
成分と高域周波数成分とに分離して光周波数可変レーザ
光源1の2つの光周波数制御手段に別々に帰還する。光
周波数可変レーザ光源1は、2つの光周波数制御手段に
入力される誤差信号の各周波数成分に応答して、基準信
号光に対する被制御光の光周波数同期を実現する。
数制御手段の基本構成を示す(請求項3,4,5)。図
において、光周波数可変レーザ光源1にフィードバック
される誤差信号は、分離手段3により低域周波数成分と
高域周波数成分とに分離される。光周波数可変レーザ光
源1は、レーザ共振器11内にレーザ増幅媒体12を有
し、2つの光周波数制御手段を備える。その1つは、レ
ーザ増幅媒体12の直流駆動電流を出力する駆動電源1
3と、その直流駆動電流に誤差信号の高域周波数成分を
加算する加算手段14(図3(a),(b),(c) 共通)であ
る。
号の低域周波数成分によりレーザ共振器11の共振器長
を制御する共振器長制御手段15である(請求項3)。
図3(b) の構成では、誤差信号の低域周波数成分により
レーザ共振器11の一部または全体の屈折率を制御する
屈折率制御手段16である(請求項4)。図3(c) の構
成では、誤差信号の低域周波数成分によりレーザ共振器
11の一部または全体の温度を制御する温度制御手段1
7である(請求項5)。
(請求項6,7)。図4(a) の構成は、光周波数可変レ
ーザ光源1が外部共振器構成になっており、レーザ増幅
媒体12と共振器の反射鏡18が分離されている。共振
器長制御手段15は、誤差信号の低域周波数成分により
反射鏡18の位置を制御する構成である(請求項6)。
源1がレーザ増幅媒体12と光導波路19が集積化され
たレーザ共振器構造を有している。共振器長制御手段1
5は、誤差信号の低域周波数成分により光導波路19の
長さを制御する構成である(請求項7)。
示す(請求項8)。図において、光周波数可変レーザ光
源1はレーザ増幅媒体12と光導波路19が集積化され
たレーザ共振器構造を有している。屈折率制御手段16
は、誤差信号の低域周波数成分により光導波路19の屈
折率を制御する構成である。
光源の基本構成において、光周波数可変レーザ光源1の
光周波数制御手段として図3(a) に示す共振器長制御を
行う場合の動作概要について、図6を参照して説明す
る。なお、光位相検出手段2は、2入力2出力の光合波
器21とバランスドレシーバ22から構成されるものと
する。
被制御光と、外部から入力される基準信号光をそれぞれ EL =|EL|exp(iωLt+θL) …(1) EI =|EI|exp(iωIt+θI) …(2) とする。
出力光は、 E1 =(EL+EI)/√2 ={|EL|exp(iωLt+θL)+|EI|exp(iωIt+θI)}/√2 …(3) E2 =(EL−EI)/√2 ={|EL|exp(iωLt+θL)−|EI|exp(iωIt+θI)}/√2 …(4) となる。この出力光をバランスドレシーバ22に入力す
ると、その出力電圧(誤差信号)は、 Verr =Vcos(θL−θI) …(5) となる。
光周波数可変レーザ光源1の直流駆動電流に重畳して帰
還すると、発振光周波数の変化量δfは、ωL ≒ωI 、
θL,θ1 を時間的に変動するパラメータであるとみな
すと、
率、mは縦モード次数、Lは共振器長、cは光速度であ
る。このとき、基準信号光の光周波数がΔfドリフトし
たとすると、 Δf<K(ω) …(7) である限り、光周波数可変レーザ光源1は基準信号光の
光位相に同期する。しかし、直流駆動電流に誤差信号を
重畳する場合に、図7に破線で示すようにループ利得を
増大させると、駆動状態が大振幅変調になるので、光位
相同期保持幅は実際には数百MHzで制限される。
信号のループ利得のうち直流近傍成分のみを大きくし、
基準信号光および被制御光の光周波数ドリフトに伴う広
帯域の光周波数変動に追随できるループ構成をとる。そ
のためには、帰還する誤差信号のうちの低域周波数成分
を分離し、この信号で光周波数可変レーザ光源の共振器
長を制御する。このとき、光周波数可変レーザ光源1の
発振光周波数は、
成分のループ利得を増大させることができ、かつ光周波
数可変レーザ光源1の出力光強度に大幅な影響を与える
ことなく、光位相同期保持幅をGHz以上に増大させるこ
とができる。
または全体の屈折率を制御する構成、図3(c) に示すレ
ーザ共振器の一部または全体の温度を制御する構成にお
いても、式(8) の作用が異なるのみで基本的には同じ機
能を有する。
構成において、光周波数可変レーザ光源1の光周波数制
御手段として図3(a) に示す共振器長制御を行う場合の
動作概要について、図8を参照して説明する。なお、光
周波数検出手段4は、2入力2出力の光合波器41とバ
ランスドレシーバ42から構成されるものとする。
波し、バランスドレシーバ42から両者の光周波数差を
示す信号が出力される。位相検出手段6は、バランスド
レシーバ42の出力信号とオフセット周波数設定手段5
の出力信号を入力し、両者の位相誤差を検出する構成で
あり、それ以降は図6に示す動作説明と同様である。す
なわち、光周波数可変レーザ光源1に帰還する誤差信号
の低域周波数成分のみを分離して光周波数可変レーザ光
源1の共振器長を制御する。これにより、直流近傍成分
のループ利得を増大させることができ、かつ光周波数可
変レーザ光源1の出力光強度に大幅な影響を与えること
なく、光位相同期保持幅をGHz以上に増大させることが
できる。
号の高域周波数成分と低域周波数成分に対する応答速度
が異なり、図9(a) に示すようにFM応答特性に位相回
転が生ずる場合がある。図9(a) において、横軸は誤差
信号の角周波数ω、縦軸は光周波数可変レーザ光源1の
FM応答の位相特性(deg) である。は低域周波数成分
に対する位相特性、は高域周波数成分に対する位相特
性、は低域周波数成分が大きい領域、は高域周波数
成分が大きい領域、は高域周波数成分の位相反転が生
じた場合の低域周波数成分+高域周波数成分の位相特性
である。
域周波数成分と低域周波数成分に分離する際に、前記位
相回転を補償する位相補償回路を組み込む必要がある
(請求項9)。例えば、高域周波数成分と低域周波数成
分の誤差信号入力に対して、光周波数可変レーザ光源1
のFM応答特性が 180度反転するような場合には、図9
(b) に示すような位相補償回路33を構成すればよい。
この位相補償回路33は、低域周波数成分を増幅する増
幅器34と、高域周波数成分を増幅する反転増幅器35
およびコンデンサ36により構成される。
3,6)図10は、本発明の光位相同期光源の第1の実
施形態を示す。本実施形態は、図1、図3(a) 、図4
(a) の基本構成を具体化したものであり、ディジタル強
度変調された信号光を基準信号光として入力し、その信
号光キャリアの光位相に同期した光を出力する光位相同
期光源である。
成になっており、レーザ増幅媒体12と共振器の反射鏡
18が分離されている。光位相検出手段2は、2入力2
出力の光合波器21とバランスドレシーバ22から構成
され、光周波数可変レーザ光源1から出力される被制御
光と外部から入力される基準信号光を光合波器21で合
波し、その合波光をバランスドレシーバ22に入力して
両者の光位相差を示す誤差信号を出力する。この誤差信
号は、フィルタ・増幅回路31を介して分離手段3に入
力され、高域周波数成分と低域周波数成分に分離され
る。
れるレーザ増幅媒体12の直流駆動電流と、分離手段3
で分離された誤差信号の高域周波数成分を加算し、レー
ザ増幅媒体12に注入する。共振器長制御回路15aは
電源32により駆動され、分離手段3で分離された誤差
信号の低域周波数成分に応じて反射鏡18の位置を制御
し、光周波数可変レーザ光源1の共振器長を制御する。
て有利な1.55μmとし、光周波数可変レーザ光源1もこ
の波長領域で発振するものとする。また、光周波数可変
レーザ光源1の共振器長を 500μm前後とし、共振器長
は共振器長制御回路15aの誤差信号入力電圧に対して
0.01μm/mVの割合で変化し、最大2μmの制御が可
能とする。また、光周波数可変レーザ光源1としてIn
GaAsP 半導体レーザを用い、光出力は10mW、フリ
ーランニング時の発振線幅は 100kHzとする。
率nを 3.0、発振光(被制御光)の共振器内縦モード次
数mを1000とすると、 δfL(ω)/δVerr(ω) = 4.0(GHz/mV) …(9) が得られる。その結果、5mV前後の誤差信号を帰還す
ることにより、直流近傍成分では20GHzの広周波数範囲
にわたる光周波数ドリフトに対応でき、信頼性の高い光
位相同期を実現することができる。
11は、本発明の光位相同期光源の第2の実施形態を示
す。本実施形態は、図1、図3(a) 、図4(b) の基本構
成を具体化したものであり、主要部分の構成は第1の実
施形態と同様である。
光源1としてプラスチック光導波路71上にレーザ増幅
媒質12を集積化した共振器構造のものを用い、プラス
チック光導波路71の長さを変化させることにより共振
器長を制御するところにある。プラスチック光導波路7
1の長さは、共振器長制御回路15bにより熱または応
力を加えて膨張または収縮させることにより制御する。
P 半導体レーザを用い、共振器全体の長さは2mm、
光出力は10mW、フリーランニング時の発振線幅は50k
Hzとする。
振器長は誤差信号入力電圧に対して0.01μm/mVの割
合で変化し、最大1μmの制御が可能である。この場合
に、式(8) において、共振器屈折率nを 2.0、発振光
(被制御光)の共振器内縦モード次数mを2600とする
と、 δfL(ω)/δVerr(ω) =9.75(GHz/mV) …(10) が得られる。その結果、2mV前後の誤差信号を帰還す
ることにより、直流近傍成分では19.5GHzの広周波数範
囲にわたる光周波数ドリフトに対応でき、信頼性の高い
光位相同期を実現することができる。
には、共振器長は誤差信号入力電圧に対して 0.005μm
/mVの割合で変化し、最大1μmの制御が可能であ
る。この場合に、式(8) において、共振器屈折率nを
2.0、発振光(被制御光)の共振器内縦モード次数mを2
600とすると、 δfL(ω)/δVerr(ω) =4.875(GHz/mV) …(11) が得られる。その結果、5mV前後の誤差信号を帰還す
ることにより、直流近傍成分では24.4GHzの広周波数範
囲にわたる光周波数ドリフトに対応でき、信頼性の高い
光位相同期を実現することができる。
12は、本発明の光位相同期光源の第3の実施形態を示
す。本実施形態は、図1、図3(b) 、図5の基本構成を
具体化したものであり、主要部分の構成は第1の実施形
態と同様である。
光源1として石英PLC光導波路上に、レーザ増幅媒質
12とLiNbO3 結晶72を集積化した共振器構造のも
のを用い、LiNbO3 結晶72の屈折率を変化させると
ころにある。屈折率制御回路16は電源32により駆動
され、分離手段3で分離された誤差信号の低域周波数成
分に応じた電界をLiNbO3 結晶72に印加し、LiNb
O3 結晶72の屈折率を変化させる。
P 半導体レーザを用い、共振器全体の長さは10mm、
光出力は10mW、フリーランニング時の発振線幅は50k
Hzとする。LiNbO3 結晶72は、誤差信号入力電圧に
対して 0.2πrad /Vの割合で変化し、等価的に共振器
長に換算して最大1μmの制御が可能である。
率nを 1.5、発振光(被制御光)の共振器内縦モード次
数mを10000 とすると、 δfL(ω)/δVerr(ω) =3.0 (GHz/V) …(12) が得られる。その結果、10V前後の誤差信号を帰還する
ことにより、直流近傍成分では30GHzの広周波数範囲に
わたる光周波数ドリフトに対応でき、信頼性の高い光位
相同期を実現することができる。
は、本発明の光位相同期光源の第4の実施形態を示す。
本実施形態は、図1、図3(c) の基本構成を具体化した
ものであり、主要部分の構成は第1の実施形態と同様で
ある。
光源1として、ペルチェ素子73により温度制御される
InGaAsP 半導体DFBレーザ74を用いるところに
ある。温度制御回路17は電源32により駆動され、分
離手段3で分離された誤差信号の低域周波数成分に応じ
てペルチェ素子73を制御し、レーザ光源の温度を調整
する。
74の共振器長は 300μm前後、光出力は10mW、フリ
ーランニング時の発振線幅は 500kHzとする。InGaA
sP半導体DFBレーザ74の発振光周波数は、 100GH
z/Kの割合で変化する。一方、ペルチェ素子73の温
度は、誤差信号入力電圧に対して0.01K/mVの割合で
変化する。この場合に、 δfL(ω)/δVerr(ω) =1.0 (GHz/mV) …(13) が得られる。その結果、10mV前後の誤差信号を帰還す
ることにより、直流近傍成分では10GHzの広周波数範囲
にわたる光周波数ドリフトに対応でき、信頼性の高い光
位相同期を実現することができる。
14は、本発明の光位相同期光源の第5の実施形態を示
す。本実施形態は、図2、図3(a) 、図4(a) の基本構
成を具体化したものであり、CW光を基準信号光として
入力し、そのCW光に対してあるオフセット周波数分だ
けずれた光周波数に同期した光を出力する光周波数同期
光源である。
構成になっており、レーザ増幅媒体12がリング共振器
75内に配置され、リング共振器長を調整する反射鏡1
8が配置されている。光周波数検出手段4は、2入力2
出力の光合波器41とバランスドレシーバ42から構成
され、光周波数可変レーザ光源1から出力される被制御
光と外部から入力される基準信号光を光合波器41で合
波し、その合波光をバランスドレシーバ42に入力して
両者の光周波数差を示す信号を出力する。
して位相検出手段6として用いられる位相比較器61に
入力される。オフセット周波数設定手段5として用いら
れる参照信号源51は、被制御光と基準信号光の光周波
数差に相当する繰り返し周波数の信号を発生する。位相
比較器61は、フィルタ・増幅回路31の出力信号と参
照信号源51の出力信号を入力し、両者の位相誤差を検
出する。この誤差信号は分離手段3に入力され、高域周
波数成分と低域周波数成分に分離される。
れるレーザ増幅媒体12の直流駆動電流と、分離手段3
で分離された誤差信号の高域周波数成分を加算し、レー
ザ増幅媒体12に注入する。共振器長制御回路15aは
電源32により駆動され、分離手段3で分離された誤差
信号の低域周波数成分に応じて反射鏡18の位置を制御
し、光周波数可変レーザ光源1のリング共振器長を制御
する。
55μmとし、光周波数可変レーザ光源1もこの波長領域
で発振するものとする。また、光周波数可変レーザ光源
1のリング共振器長を1cm前後とし、リング共振器長
は共振器長制御回路15aの誤差信号入力電圧に対して
0.04μm/mVの割合で変化し、最大20μmの制御が可
能とする。また、レーザ媒質12にInGaAsP 半導体
レーザを用い、光出力は5mW、フリーランニング時の
発振線幅は20kHzとする。
制御光)の共振器内縦モード次数mを6400とすると、 δfL(ω)/δVerr(ω) =0.77(GHz/mV) …(14) が得られる。その結果、10mV前後の誤差信号を帰還す
ることにより、直流近傍成分では 7.7GHzの広周波数範
囲にわたる光周波数ドリフトに対応でき、信頼性の高い
光位相同期を実現することができる。
15は、本発明の光位相同期光源の第6の実施形態を示
す。本実施形態は、図2、図3(a) 、図4(b) の基本構
成を具体化したものであり、主要部分の構成は第5の実
施形態と同様である。
光源1としてプラスチック光導波路71上にレーザ増幅
媒体12を集積化した共振器構造のものを用い、プラス
チック光導波路71の長さを変化させることにより共振
器長を制御するところにある。プラスチック光導波路7
1の長さは、共振器長制御回路15bにより熱または応
力を加えて膨張または収縮させることにより制御する。
半導体レーザを用い、共振器全体の長さは2mm、光出
力は10mW、フリーランニング時の発振線幅は50kHzと
する。応力により共振器長制御を行う場合には、共振器
長は誤差信号入力電圧に対して 0.005μm/mVの割合
で変化し、最大1μmの制御が可能である。この場合
に、式(8) において、共振器屈折率nを 2.0、発振光
(被制御光)の共振器内縦モード次数mを2600とする
と、 δfL(ω)/δVerr(ω) =0.49(GHz/mV) …(15) が得られる。その結果、10mV前後の誤差信号を帰還す
ることにより、直流近傍成分では 4.9GHzの広周波数範
囲にわたる光周波数ドリフトに対応でき、信頼性の高い
光位相同期を実現することができる。
4の実施形態のように、図2に示す基本構成と、図3
(b) に示す誤差信号の低域周波数成分によりレーザ共振
器11の一部または全体の屈折率を制御する構成、また
は図3(c) に示す誤差信号の低域周波数成分によりレー
ザ共振器11の一部または全体の温度を制御する構成と
の組み合わせにおいても同様である。
期光源および光周波数同期光源は、光位相同期ループの
誤差信号の低域周波数成分を用いて、被制御光源である
光周波数可変レーザ光源の共振器長、共振器の一部また
は全体の屈折率、共振器の温度の少なくとも1つを制御
することにより、誤差信号の直流近傍成分の制御利得を
大きくすることができる。これにより、光周波数可変レ
ーザ光源の注入電流を大振幅変動させることなく、光位
相同期ループの光位相同期保持幅を容易にGHz以上に増
大させることができ、信頼性の高い光位相同期(光周波
数同期)を実現することができる。
示すブロック図。
を示すブロック図。
基本構成を示すブロック図。
図。
説明する図。
する図。
を説明する図。
対するFM応答特性を説明する図。
示すブロック図。
示すブロック図。
示すブロック図。
示すブロック図。
示すブロック図。
示すブロック図。
Claims (9)
- 【請求項1】 外部から入力される基準信号光の光位相
に同期させる被制御光を出力する光周波数可変レーザ光
源と、 前記被制御光と前記基準信号光を入力し、両者の光位相
誤差を検出する光位相検出手段と、 前記光位相検出手段から出力される誤差信号を入力し、
低域周波数成分と高域周波数成分とに分離して前記光周
波数可変レーザ光源の2つの光周波数制御手段に別々に
帰還する分離手段とを備え、 前記光周波数可変レーザ光源の2つの光周波数制御手段
は、帰還する誤差信号の各周波数成分に応じて、前記基
準信号光に対する前記被制御光の光位相が同期するよう
に制御する構成であることを特徴とする光位相同期光
源。 - 【請求項2】 外部から入力される基準信号光の光周波
数に対してあるオフセット周波数だけずれた光周波数に
同期させる被制御光を出力する光周波数可変レーザ光源
と、 前記被制御光と前記基準信号光を入力し、両者の光周波
数差を検出する光周波数検出手段と、 前記被制御光と前記基準信号光の光周波数差に相当する
繰り返し周波数の信号を発生するオフセット周波数設定
手段と、 前記光周波数検出手段の出力信号と前記オフセット周波
数設定手段の出力信号を入力し、両者の位相誤差を検出
する位相検出手段と、 前記位相検出手段から出力される誤差信号を入力し、低
域周波数成分と高域周波数成分とに分離して前記光周波
数可変レーザ光源の2つの光周波数制御手段に別々に帰
還する分離手段とを備え、 前記光周波数可変レーザ光源の2つの光周波数制御手段
は、帰還する誤差信号の各周波数成分に応じて、前記基
準信号光に対する前記被制御光の光周波数が同期するよ
うに制御する構成であることを特徴とする光周波数同期
光源。 - 【請求項3】 光周波数可変レーザ光源の第1の光周波
数制御手段は、誤差信号の高域周波数成分をレーザ増幅
媒体の駆動電流に加算して注入する構成であり、 前記光周波数可変レーザ光源の第2の光周波数制御手段
は、前記誤差信号の低域周波数成分によりレーザ共振器
の共振器長を制御する共振器長制御手段を備えた構成で
あることを特徴とする請求項1に記載の光位相同期光源
または請求項2に記載の光周波数同期光源。 - 【請求項4】 光周波数可変レーザ光源の第1の光周波
数制御手段は、誤差信号の高域周波数成分をレーザ増幅
媒体の駆動電流に加算して注入する構成であり、 前記光周波数可変レーザ光源の第2の光周波数制御手段
は、前記誤差信号の低域周波数成分によりレーザ共振器
の一部または全体の屈折率を制御する屈折率制御手段を
備えた構成であることを特徴とする請求項1に記載の光
位相同期光源または請求項2に記載の光周波数同期光
源。 - 【請求項5】 光周波数可変レーザ光源の第1の光周波
数制御手段は、誤差信号の高域周波数成分をレーザ増幅
媒体の駆動電流に加算して注入する構成であり、 前記光周波数可変レーザ光源の第2の光周波数制御手段
は、前記誤差信号の低域周波数成分によりレーザ共振器
の一部または全体の温度を制御する温度制御手段を備え
た構成であることを特徴とする請求項1に記載の光位相
同期光源または請求項2に記載の光周波数同期光源。 - 【請求項6】 光周波数可変レーザ光源のレーザ共振器
は可動する反射鏡を有する構成であり、 共振器長制御手段は、誤差信号の低域周波数成分により
前記反射鏡の位置を制御して前記レーザ共振器の共振器
長を制御する構成であることを特徴とする請求項3に記
載の光位相同期光源または光周波数同期光源。 - 【請求項7】 光周波数可変レーザ光源のレーザ共振器
はレーザ増幅媒質と光導波路を集積化した構成であり、 共振器長制御手段は、誤差信号の低域周波数成分により
前記光導波路の長さを熱または応力により制御して前記
レーザ共振器の共振器長を制御する構成であることを特
徴とする請求項3に記載の光位相同期光源または光周波
数同期光源。 - 【請求項8】 光周波数可変レーザ光源のレーザ共振器
はレーザ増幅媒質と光導波路を集積化した構成であり、 屈折率制御手段は、誤差信号の低域周波数成分により前
記光導波路の屈折率を制御して前記レーザ共振器の屈折
率を制御する構成であることを特徴とする請求項4に記
載の光位相同期光源または光周波数同期光源。 - 【請求項9】 光周波数可変レーザ光源において、誤差
信号の高域周波数成分と低域周波数成分に対する応答速
度が異なり、FM応答特性に位相回転が生ずる場合に、
誤差信号を高域周波数成分と低域周波数成分に分離する
分離手段に前記位相回転を補償する位相補償回路を含む
ことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の光位
相同期光源または光周波数同期光源。
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JP23276098A JP3411832B2 (ja) | 1998-08-19 | 1998-08-19 | 光位相同期光源および光周波数同期光源 |
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JP4692601B2 (ja) | 2008-09-26 | 2011-06-01 | 沖電気工業株式会社 | 光位相同期ループ回路 |
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