JP4430356B2 - モータ駆動装置並びにそれを用いた洗濯機及び乾燥機 - Google Patents

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Description

本発明は、同期型モータを位置センサを用いずにブレーキ制御するためのモータ制御装置に関するものである。さらに、そのモータ制御を利用した洗濯機、乾燥機等の電気機器に関する。
ブラシレスモータにブレーキトルクを与える従来技術として、ブラシレスモータのd軸電流Idおよびq軸電流Iqを制御するものがある(例えば特許文献1参照)。この従来技術は、位置センサあるいはロータの推定位相に基づいてモータのd−q軸を設定し、d軸電流を調整して回生エネルギーを制御し、q軸電流を調整してブレーキトルクを調整するものである。
また、省配線化や低コスト化の観点から、位置センサを使用しないモータ制御装置が要望されている。そこで、モータ電流を検出してモータのロータ位置を推定する方法が提案されている。この第2の従来技術は、モータ電流と、その時にモータに印加した電圧値と、モータの抵抗やインダクタンスなどのモータ定数とから、電圧方程式に基づいて導出される位相を推定する計算式よりモータのロータ位置を推定している(例えば、非特許文献1参照)。
また、モータの抵抗やインダクタンスなどのモータ定数はモータに依存することから、汎用性を高めるためにモータ定数を使用しないモータ制御装置が要望されている。そこで、本出願人により、モータ定数を使用せず、ロータ位置を推定しないでも駆動するモータ制御装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。この第3の従来技術は、モータの電流をd軸およびq軸方向に分解するのではなく、印加電圧方向およびその直交方向に分解することで、軸の検出にモータ定数を使用しない。モータ電流の印加電圧方向成分は有効電流、直交方向成分は無効電流とし、主として無効電流が所定値となるように印加電圧の大きさおよび位相を制御している。
特開2002−84780号公報 特願2002−48418号明細書 竹下、市川、李、松井「速度起電力推定に基づくセンサレス突極形ブラシレスDCモータ制御」(電気学会論文誌D、117巻1号、98―104頁、平成9年)
上記の第1の従来技術は、ブレーキ制御をd軸電流ならびにq軸電流を指令することで実現している。位置センサを使用する場合はd―q軸の検出は容易だが、低コスト化や省配線化の観点から位置センサを使用しないモータ制御装置が望ましい。そこで、第2の従来技術を用いてロータ位置を推定し、第1の従来技術と組み合わせてブレーキ制御を行う技術が考えられる。第2の従来技術を使用するにはモータの巻線抵抗やインダクタンスといったモータ定数を使用する必要がある。しかしながら、モータ定数の中でも特にインダクタンスはモータの負荷によって変化するので、ロータ位置を推定するためにはインダクタンスを駆動中に調整する必要がある。また、異なるモータを駆動する場合はモータ定数そのものが異なるため、モータ定数をそのモータに合うように調整しなければならないという問題があった。また、第3の従来技術は、モータ定数を使用しないので、異なるモータに大しても直ちに適用するモータ制御装置ではあるものの、d−q軸を検出しないので、第1の従来技術と組み合わせることはできない。さらに、第3の従来技術はブレーキ制御に関する技術が開示されていなかった。
本発明は、位置センサを用いずにブラシレスモータを駆動するモータ制御装置において、モータ定数を使用しない制御方法におけるブレーキ制御を実現するモータ制御装置を提供することを目的とする。
本発明に係る第1のモータ制御装置は、複数のスイッチング素子を上アーム及び下アームに有し、モータに駆動電圧を出力するインバータ回路と、モータに流れる電流を検出するモータ電流検出部と、モータ電流検出部により検出された電流値から無効電流成分を求め、その求めた無効電流成分が、無効電流の指令値と等しくなるようにインバータ回路を制御する制御部とを備え、制御部はブレーキ指令が入力されたときに無効電流成分が増大するように無効電流の指令値を設定し、前記求めた無効電流成分がピークに達した後は無効電流成分が減少するように無効電流の指令値を設定する。
第1のモータ制御装置において、制御部は、モータ電流検出部の検出信号から無効電流成分を演算する無効電流演算部と、無効電流の指令値を出力する無効電流指令部と、無効電流演算部の出力と前記無効電流指令部の出力との差から誤差を演算する誤差演算部と、誤差演算部による誤差が所定値を超えたかどうかを判定する判定部と、誤差演算部の出力に基づいてモータへの印加電圧の指令値である電圧指令値を生成して出力するモータ印加電圧指令部と、モータ印加電圧指令部からの電圧指令値に基づいて、インバータ回路に与える制御信号を生成する出力指令演算部とを有してもよい。無効電流指令部は、ブレーキ指令が入力された時はその指令値を増大していき、判定部により誤差が所定値を超えたと判定された後は、その指令値を減少させていく。
本発明に係る第2のモータ制御装置は、複数のスイッチング素子を上アーム及び下アームに有し、モータに駆動電圧を出力するインバータ回路と、モータに流れる電流を検出するモータ電流検出部と、モータ電流検出部による検出電流からモータ電流の有効電流成分と無効電流成分を求め、有効電流成分と無効電流成分に基づいて、モータ印加電圧とモータ誘起電圧との位相差αを求め、その求めた位相差αが位相差の指令値と等しくなるようにインバータ回路を制御する制御部とを備え、制御部は、ブレーキ指令が入力された時は位相差αが増大するように位相差αの指令値を制御し、前記求めた無効電流成分がピークに達した後は無効電流成分が減少するように無効電流成分の指令値を制御する。
第2のモータ制御装置において、制御部は、ブラシレスモータ電流検出部の検出信号からモ−タ電流の無効電流成分を演算する無効電流演算部と、ブラシレスモータ電流検出部の検出信号からモ−タ電流の有効電流成分を演算する有効電流演算部と、無効電流成分、前記有効電流成分及びモータ印加電圧指令値から、位相差αの検出値を演算する位相差α演算部と、位相差αの指令値を出力する位相差α指令部と、無効電流成分の指令値を出力する無効電流指令部と、無効電流成分に対する指令値と検出値との誤差を演算する無効電流誤差演算部と、位相差αに対する指令値と検出値との誤差を演算する位相差α誤差演算部と、前記無効電流成分に対する検出値が単調増加から単調減少へ変化したか否かを判定する判定部と、位相差α誤差演算部の出力と無効電流誤差演算部の出力のいずれか一方を選択してモータ印加電圧指令値として出力する切替部と、モータ印加電圧指令値から前記インバータ回路に与える制御信号を生成する出力指令演算部とを有してもよい。ブレーキ指令が入力された時は、切替部は位相差α誤差演算部の出力を選択しモータ印加電圧指令値として出力し、かつ、位相差α指令部は位相差αが増加していくようにその指令値を変化させる。また、判定部により前記無効電流成分に対する検出値が単調増加から単調減少へ変化したと判定された後は、切替部は無効電流誤差演算部の出力を選択しモータ印加電圧指令値として出力し、かつ、無効電流指令部は無効電流成分が減少していくようにその指令値を変化させる。
上記のモータ制御装置において、制御部はモータの速度を検出し、モータ速度が第1の所定値以下になったときに、インバータ回路の少なくとも下アーム又は上アームのいずれかのアームのスイッチング素子を全てオンし、モータ速度が第1の所定値よりも小さい第2の所定値以下になったときに、インバータ回路のスイッチング素子をすべてオフするようにしてもよい。
上記のモータ制御装置は洗濯機、乾燥機に応用できる。
本発明によれば、位置センサを用いず、モータ定数を使用することなく、モータ電流からモータの瞬時の無効電流を検出してブレーキをかけることができるモータ制御装置を提供することができる。
また、本発明によれば、位置センサを用いず、巻線抵抗のモータ定数を使用するだけで、モータ電流からモータの印加電圧と誘起電圧の位相差を検出してブレーキをかけることができるモータ制御装置を提供することができる。
さらに、第3の従来技術に本発明を適用すれば、位置センサを使用せず、モータ定数も使用しないで力行運転とブレーキ運転の両方が可能となるモータ制御装置を提供することができる。従来、洗濯機などのモータ制御装置では位置センサを使用していたが、本発明によって、位置センサを使用しないで従来と同等の制御性を有するモータ制御装置を提供することが可能となった。
以下、添付の図面を参照し、本発明に係るモータ制御装置の好ましい実施形態について説明する。
(実施の形態1)
本発明にかかるモータ制御装置の第1の実施形態を説明する。図1Aは本実施形態のモータ制御装置の構成を示すブロック図である。
図1Aに示すモータ駆動制御装置はモータ3を駆動する回路であって、直流電源を得るために商用交流電源1の出力を整流して直流電力を得るための商用交流電源1に接続された整流回路11を備える。ここで、整流回路11の出力側に力率を改善する力率改善回路を設置したり、バッテリなど直流電力を直接発生する回路を接続することもできる。
整流回路11の出力側にはインバータ回路2が接続される。インバータ回路2はインバータ制御部5Aにより制御される。整流回路11とインバータ回路2との間にはコンデンサ12が設けられている。インバータ回路2は図1Bに示すように三相アームを構成する複数のスイッチング素子(例えば、サイリスタ、GTO、トランジスタなど)41〜43、44〜46を6個備えており、各スイッチング素子41〜43、44〜46と並列にダイオードが接続されている。そしてインバータ回路2は整流回路11から直流電力を取り込み、この直流電力を、インバータ制御部5Aからの制御信号(PWM信号)に応答して交流電力に変換し、変換された交流電力をモータ電流検出部4を介してブラシレスモータ3に供給するようになっている。
モータ3は例えば同期型のブラシレスモータであり、ロータの位置を検出する位置センサは備えていない。
モータ電流検出部4は、例えば直流及び交流の電流を検出できる直流電流センサや、直流電流センサに比べ安価な交流電流センサを用いてもよい。電流検出のために、インバータ回路2の3相アームを構成するスイッチング素子にそれぞれ抵抗素子を直列に接続し、3相のアームに流れる電流から演算によって求めるシャント検出方式を用いても良い。シャント検出方式は、交流電流センサよりも安価に電流検出部を構成することが可能である。
インバータ制御部5Aは、出力演算部91と、無効電流演算部10と、設定部6Aとを含む。
モータ電流検出部4の出力はインバータ制御部5Aの無効電流演算部10に入力される。無効電流演算部10ではモータ電流検出部4から得られるモータ電流信号と出力演算部91(後述)から得られる検出値とからモータ電流の無効電流成分(以下、単に「無効電流」という。)Irを演算し、演算結果を無効電流の検出値として設定部6Aに印加する。
ここで、無効電流Irの値はモータ電流検出部4によるU相、V相、W相の電流の検出値をIu、Iv、Iwとして次式で求まる。
Figure 0004430356
設定部6Aはインバータ回路2を制御するための各種の設定値(指令値)を設定する。この設定値は無効電流演算部10が出力する検出値の目標値となるものであり、一定値でもよいし、モータ3の回転周波数や負荷トルクに応じて変更される値でもよい。この設定値及び検出値は出力演算部91に入力される。
出力演算部91は、設定部6Aからの設定値に応じた電圧がモータ3に印加されるようにインバータ回路2のスイッチング素子41〜46をPWM駆動する信号を出力する。
以上の一連の動作を所定の制御周期で繰り返し行うことによって、検出値が設定値に等しくなるように制御され、モータ3を所定の動作状態で駆動することができる。
モータ3を所定の動作状態で駆動している時、モータ3を停止させたい場合に設定部6Aへブレーキ指令を印加する。
設定部6Aは、ブレーキ指令に基づいて現在のモータの駆動状態から停止に至るまでのブレーキ制御を行いモータ3を停止させるような設定値を設定する。
設定部6Aは、無効電流指令部61、周波数設定部64、V/f変換部65、判定部67、加算部62、66、73、誤差演算部63、位相補償部75、及び波形生成部79を有する。
周波数設定部64はモータの回転周波数指令値を出力する。V/f変換部65は周波数設定部64による回転周波数指令値からモータ基準電圧を生成する。無効電流指令部61は無効電流に対する指令値(無効電流指令値)を出力する。位相補償部75は無効分電流指令値と無効分電流検出値との誤差が小さくなるように回転位相信号をθを補償する位相補償値を出力する。波形生成部79は、印加された入力信号から回転位相信号を生成し、出力する。
誤差演算部63は、無効分電流検出値を無効分電流指令値に近づけるために電圧補償値をこの誤差に基づいて演算して出力する。加算部66は、V/f変換部65の出力と誤差演算部63の出力とを加算し、電圧指令V1として出力演算部91へ出力する。
判定部67は、ブレーキ指令が設定部6Aに入力された時のみ動作し、加算部62から得た無効分電流の指令値と無効分電流の検出値との誤差を所定値と比較し、誤差が所定値よりも大きくなったときに、無効電流指令部61へ指令変更信号を印加する。
無効電流指令部61は、ブレーキ指令が設定部6Aに入力された時は、判定部67から得られる指令変更信号が入力されるまでは、無効電流を増大させるように指令値を設定し、指令変更信号が入力された後は、無効電流を減少させるように指令値を設定する。なお、ブレーキ指令が入力されない時すなわち力行動作時は、第3の従来技術(特願2002−48418号明細書)に記載されている方法で駆動させることができる(以下の実施形態においても同じ)。
以下、設定部6Aへブレーキ指令が入力された時の動作について詳しく説明する。
始めにパラメータの定義を述べる。図2(a)はモータの印加電圧指令値Va、誘起電圧V0及びモータ3を流れるモータ電流Isの関係を、d−q軸上で表したベクトル図である。モータ3のロータに設けられている磁石による発生電圧ωΨはq軸上にあり、リラクタンス分を含めたモータ3のロータとステータ間に発生する誘起電圧はV0となる。モータ印加電圧指令値Vaと誘起電圧V0とのベクトルの差はモータの巻線抵抗Rにモータ電流Isを乗じたものとなる。
演算部8で得られる無効電流検出値Irは、モータ電流Isの、印加電圧指令値Vaの方向に直交する方向の成分である。図2(b)に示すように印加電圧指令値Vaと平行な方向であるa軸方向と、a軸に直交するr軸方向とに分解した時、無効電流検出値Irはモータ電流Isのr軸方向成分となる。
Ir=Is・sinφ
ここで、φは印加電圧指令値Vaとモータ電流Isとの位相差であり、力率角を表す。上記のパラメータについては特許文献2に詳述されている。
図3はモータ3をある回転数で定常的に駆動している状態(動作点a)から、ブレーキ指令を入力しブレーキ動作を行なう場合の、一定トルク条件下でのd軸q軸電流特性を示す図である。図3中の各曲線上で動作させてていれば、任意の電流値Id、Iqを選んで制御しても一定トルクを得られることを示している。
本発明の動作方法は、第1の従来技術に示されるような、ロータの回転位相を検出しないので、d軸、q軸を求めることができない。検出できるのは、自らがモータへ印加している電圧位相と、モータに流れる電流から演算される無効電流値のみである。
本モータ制御装置において、インバータ入力電圧を上昇させずブレーキ動作を行なうためには、d軸電流Idを増大させ、q軸電流Iqを負の値でゼロに近い値に保つ必要がある。
図4はd軸電流Idを増大させ、q軸電流Iqを負の値でゼロに近い値に制御しているときのベクトル図を示している。図4中の破線のベクトルV1’は力行動作中の印加電圧であり、実線のベクトルV1がブレーキ制御を行っているときの印加電圧である。ブレーキ指令がインバータ制御部5Aへ入力された場合、図4の破線のベクトル状態(V1’)から実線のベクトル状態(V1)へ移行するように設定部6Aで電圧指令値を設定すれば良い。
図3中の動作点で言えば、a→b→c→dと動作点が移行するように設定すれば実現できる。
従来例のようにロータ位相を推定し、d軸q軸電流を制御可能であれば容易であるが、本制御方式では、ロータ位相を推定しないのでd軸q軸電流Id、Iqを検出できない。
図5は、d軸電流と無効電流値との関係を示した図である。図5中の動作ポイントa,b,c,dは図3中のものと対応する。図5においてIdの値は、ブレーキの制御動作を説明するために、比較参照用として計算から求めたものであり、実際の駆動状態においては直接d軸電流は検出していない。図5より、前述の動作点をaからdへ移行させるためには、無効電流を動作点cまでは増加させ、動作点c以降では減少させるように変化させることで、結果としてd軸電流Idを増加させることが可能であることがわかる。
具体的には、設定部6Aにおいてブレーキ指令が入力されると、周波数設定部64の設定値を現在の設定値よりも減少させる。するとV/f変換部65からの電圧値が減少し、図3に示す動作点aの状態から動作点bの状態へ移行する。動作点bの状態は、q軸電流Iqが負であり負の方向へ少し大きな値を持っているので、インバータ回路2の入力電圧を上昇させ過電圧を生じてしまう。よって、動作点dの状態へ移行する必要がある。
図5を参照すると、動作点bから動作点cの状態へ移行するためには無効電流指令値をピークに達するまで増大させ、ピーク後は減少させるように変化させればよいことがわかる。このため、ピークを与える動作点cを検出する必要がある。動作点cの検出は以下のように行なう。
図6(a)は無効電流指令値を増大させたときの、実際に検出される無効電流値(演算値)の変化を示した図である。同図において曲線Aは無効電流指令値であり、曲線Bは無効電流検出値の変化を示す。図6(b)は無効電流指令値と無効電流検出値の誤差を示した図である。図6(a)に示すように無効電流指令値を増大させていくと、それにつれて無効電流検出値も増大していく。しかし、無効電流のピーク(動作点C)付近では、無効電流指令値(曲線A)の増分に対し、無効電流検出値(曲線B)の変化幅は小さくなるので、図6(b)に示すようにその誤差ΔIが大きくなっていく。よって、この誤差ΔIを検出し、誤差ΔIが所定のしきい値より大きくなったかを判定することにより、動作点Cへ達したことを検出できる。
具体的には、動作点cを検出するため、判定部67は加算部62によって求められた無効電流指令値と無効電流検出値の誤差を事前に設定したしきい値と比較する。判定部67は誤差がしきい値より大きければ、動作点cが検出されたとする。動作点cを検出した後、判定部67は無効電流指令の増減方向を反転させる信号を無効電流指令部61へ出力する。無効電流指令部61では、この無効電流指令の増減反転信号を受けて、いままで増大方向へ設定していた無効電流指令を減少方向へ設定することによって動作点dの状態へ移行することができる。
このような無効電力制御によって、モータ3はブレーキトルクを得ながら、インバータ回路2の入力電圧を上昇させること無く、ブレーキ制御を行なうことが可能となる。
以上のように構成された本発明のモータ制御装置は、モータ定数を使用せずに検出できる無効電流を制御することでブレーキ制御を行うので、モータのバラツキによる影響がなく、安定した、かつ、位置センサレスで、かつ、モータ定数を使用しないでブレーキ制御が可能なモータ制御装置を提供することができる。
(実施の形態2)
本発明のモータ制御装置の第2の実施形態を説明する。図7は本実施形態のモータ制御装置のブロック図である。
本実施形態のモータ制御装置は、インバータ制御部5Bの構成が実施の形態1のものと異なる。具体的には、インバータ制御部5Bは有効電流演算部13と位相差α演算部14とをさらに備え、実施の形態1の設定部6Aと構成が異なる設定部6Bを備えている。
設定部6Bは設定部6Aの判定部67の代わりに判定部74を備え、さらに、切替部71、72、α指令部68、加算部69、誤差演算部70、位相補償部76、有効電流演算部13及び位相差α演算部14を有している点が、実施の形態1の設定部6Aと異なる。
以下、本実施形態におけるブレーキ動作について実施の形態1と異なる部分のみ説明する。本実施形態のモータ制御装置は、図8に示すように、ブレーキ制御開始後は、位相差αの指令値を制御しながらブレーキ制御を行ない、その後、無効電流の指令値を制御するブレーキ制御に切替える制御を行なう。
有効電流演算部13は、モータ電流検出部4からの信号と、加算部73から出力される位相信号からモータ電流の有効電流成分(以下単に「有効電流」という。)を演算し、有効電流の検出値Iaとして位相差α演算部14へ印加する。
Figure 0004430356
位相差α演算部14は印加電圧V1と誘起電圧V0の位相差α(図2参照)を演算し、位相差αの検出値として出力する。具体的には、位相差α演算部14は、有効電流演算部13から得られる有効電流検出値Iaと、あらかじめ測定しておいたモータ巻き線の抵抗値Rと、加算部66から得られる印加電圧指令値Vaと、無効電流演算部10から得られる無効電流検出値Irとから位相差αを演算し、加算部69の一方の入力端に印加する。α指令部68は位相差αの指令値を加算部69の他方の入力端へ印加する。
Figure 0004430356
加算部69は、位相差αの指令値と位相差αの検出値との差分(誤差)を誤差演算部70及び位相補償部76へそれぞれ出力する。誤差演算部70は位相差α検出値を位相差α指令値に近づけるために、電圧補償値をこの誤差に基づいて演算して出力する。同様に、位相補償部76は位相差α検出値を位相差α指令値に近づけるために、位相補償値をこの誤差に基づいて演算して出力する。
電圧補償値及び位相補償値の演算においては、比例(P)制御、比例積分制御(PI)、比例積分微分(PID)制御などの従来から用いられている制御における演算方法を用いることができる。このときの各制御ゲインは固定値でもよいし、モータの回転周波数や負荷に応じて変更してもよい。前記の誤差電圧演算部70及び位相補償部76の演算における方法は一般的なものであり、本発明の誤差電圧演算部70及び位相補償部76の動作はこれらに限られるものではない。
α指令部68における位相差α指令値の設定方法を図9から図11を用いて説明する。図9は、回転数及びトルクを一定としたときのd軸電流Idと位相差αの関係を示す図である。同図から、電流Idを増大させるためには位相差αを増大させればよいことがわかる。図10は回転数及びトルクを一定としたときのq軸電流Iqと位相差αの関係を示す図である。この図から、電流Iqを負の値で、かつ、ゼロに近い値とするためにはαを増大させればよいことがわかる。実施の形態1と同様、本実施形態では、ロータの回転位相を検出しないので、d軸電流Id及びq軸電流Iqを直接検出することができないが、モータに流れる電流値から演算により無効電流及び位相差αの値を求めることができる。本実施形態では演算により求めた無効電流及び位相差αの値をそれぞれの検出値とする。
図11は位相差αと無効電流の関係を示す図である。同図から、ブレーキ指令が印加された後、位相差αを増大させると、無効電流検出値は緩やかに増大し、ピークを持った後減少していることがわかる。
本実施形態では、判定部74が、無効電流検出値が単調増加から単調減少へ変化したこと、すなわち無効電流値のピーク(動作点c)を検出し、その検出結果をα指令部68、無効電流指令部61及び切替部71、72に出力する。
無効電流値のピーク(動作点c)が検出されると、α指令部68はその指令出力を停止し、無効電流指令部61は無効電流を減少させる指令を出力する。これによって、結果としてd軸電流Idを増やすことが可能となる。
このように、無効電流検出値のピーク(動作点c)が検出されると、ブレーキ制御の指令値をα指令から無効電流指令へ変更される。
切替部71は、判定部74からの信号に応じて電圧誤差演算部63からの信号と電圧誤差演算部70からの信号を切替えて加算部66へ出力する。すなわち、切替部71は、無効電流検出値のピークが検出されるまでは、誤差演算部70からの出力(α指令)を選択して出力し、無効電流検出値のピーク検出後は、誤差演算部63からの出力(無効電流指令)を選択して出力する。
同様に、切替部72は、判定部74からの信号に応じて位相補償部75からの信号と位相補償部76からの信号を切替えて加算部73へ出力する。すなわち、切替部72は、無効電流検出値のピークが検出されるまでは、位相補償部76からの出力(α指令)を選択して出力し、無効電流検出値のピーク検出後は、位相補償部75からの出力(無効電流指令)を選択して出力する。
以上の動作によって、実施の形態1の判定部において判定を行なっていた、無効電流の指令切替点を安定に検出することが可能である。
本実施の形態は、α指令から無効電流指令へ切替することによって、無効電流を制御対象としたブレーキ動作中に無効電流指令の増減方向を変更する必要がなくなるため、より安定にモータをブレーキ制御することができる。
位相差αの検出にはモータの巻線抵抗Rのみを必要とし、負荷によって変化の大きいインダクタンス値を必要としないので、負荷による補正が不要となり、安価にモータ制御装置を実現することができる。また、演算量が少ないため、安価なマイクロコンピュータを用いたモータ制御装置を実現することができる。
(実施の形態3)
本発明のモータ制御装置の第3の実施形態を説明する。図12は本実施形態のモータ制御装置のブロック図である。
図12において、本実施形態のモータ制御装置は設定部6Cの構成が実施の形態1のものと異なる。設定部6Cは実施の形態1の設定部6Aの構成に加え、ゼロクロス検出部77、速度推定部78及び切替部80をさらに備えている。
以下、本実施形態のモータ制御装置におけるブレーキ動作に関し、実施の形態1と異なる部分について説明する。
ゼロクロス検出部77はモータ電流検出部4から得られるモータ3に流れる電流値のゼロクロスのタイミングを検出し、そのタイミングを速度推定部78へ出力する。
速度推定部78はゼロクロス検出信号の間隔を測定することでモータ電流の周波数を検出する。
図13は、速度推定部78におけるゼロクロス検出に基づく速度推定手順を示すフローチャートである。最初にモータ電流に対しローパスフィルタ処理を行い、モータ電流を検出する(S100)。モータ電流の前回の検出値と今回の検出値とに基づいてゼロクロスを判定する(S101)。具体的には、モータ電流の前回値が負の値で、かつ、今回値が正の値であるときはゼロクロスが検出されたとする。ゼロクロスが検出されたときは(S101で"Yes")、モータ電流のゼロクロス検出の間隔を測定するためのカウンタの値から、現在のモータ電流の周波数を演算によって求める(S102)。その後、ゼロクロス検出の間隔測定用のカウンタをリセットし(S104)、現在のモータ電流値を前回値として保存し(S105)、処理を終了する。一方、ゼロクロスが検出されていないときは(S101で"No")、ゼロクロス検出タイミングの間隔を測定するためのカウンタを増加させ(S103)、現在のモータ電流値を前回値として保存し(S105)、処理を終了する。上記処理をループさせることによりモータ電流の周波数が求まる。
このようにして速度推定部78にて得られたモータ電流の周波数は切替部80へ出力される。切替部80には、加算部66からの電圧指令信号と、速度推定部78からのモータ電流周波数信号とが入力されている。切替部80はモータ電流周波数にしたがいその出力を切替える。
具体的には、切替部80はモータ電流の周波数がしきい値より高いときは、電圧指令値をそのまま出力演算部91へ出力するが、モータ電流の周波数がしきい値以下のときは、加算部66からの電圧指令をインバータ回路2の出力電圧である線間電圧をゼロにする指令に変換して出力する(図14参照)。インバータ回路2の線間電圧をゼロにする方法としては、インバータ回路2の内部にある3相アームのうち下アームのスイッチング素子44〜46をすべてオン状態にする方法が好ましいが、上アームのスイッチング素子41〜43をすべてオン状態にする方法、上アームおよび下アームのスイッチング素子41〜43、44〜46を交互にオン状態にする方法でもよい。
インバータ回路2の線間電圧をゼロに固定すると、q軸電流Iqは必ずゼロになり、インバータ回路2の入力電圧を上昇させること無く、d軸電流Idだけを流すことができ、特別な制御を行うことなく安定にブレーキ動作を行うことができる。
これにより、ブレーキ動作において低速付近で印加電圧が小さいときにも安定にブレーキ動作を行なうことが可能である。
なお、本実施形態では、切替部80による出力の切替をモータ電流の周波数にしたがい行ったが、インバータ回路2の電源であるコンデンサ12の電圧値を検出しておき、その電圧値が所定値以上になったときに、前述の切替動作を行いインバータ回路2の出力電圧をゼロに固定することもできる。このように切替えることによって、不測の事態が生じて制御が不安定になりインバータ電圧が上昇してしまっても、切替部80の切替動作によって、インバータ電圧の過電圧を保護することが可能となる。
以上のように構成された本発明のモータ制御装置は、回転数が低くなった時にモータの3相巻線を短絡することができるので、ブレーキ量を増大することができるモータ制御装置を提供することができる。
なお、本実施形態の技術思想すなわち回転数が低くなった時にモータの3相巻線を短絡してブレーキをかけるという技術思想は、実施の形態2の制御装置(図7)に対しても同様に適用できることは言うまでもない。すなわち、図7に示す構成において、ゼロクロス検出部、速度推定部、切替え部をさらに設け、切替え部が速度推定部からの出力に基づいて出力演算部91への電圧指令値を切替えるようにすることで同様に適用できる。これによれば、実施の形態2で説明した効果に加え、さらに、回転数が低くなったとき(所定値以下になったとき)にモータの3相巻線を短絡してブレーキをかけることができるので、ブレーキ量を増大することができ、確実かつ短時間にモ1ータを停止させることができるという効果がある。
(実施の形態4)
本実施形態のモータ制御装置のハードウェア構成は図12に示す実施の形態3のものと同様である。特に、本実施形態では、モータ電流の周波数に応じてインバータ回路2の動作状態の切替えを行う切替部80が、インバータ回路2の出力電圧であるモータの線間電圧をゼロにした後、さらにモータ回転数が低下したときに、インバータ回路2のすべてのスイッチ素子をオフ状態にするものである(図15参照)。
すなわち、切替え部80は、図15に示すように、2つのしきい値(しきい値1、しきい値2)を有し、モータ電流周波数がしきい値1以下になったときに、インバータ回路2の線間電圧をゼロにするよう電圧指令を出力し、その後、さらにモータ回転数が低下し、モータ電流周波数がしきい値2(<しきい値1)以下となったときに、インバータ回路2のすべてのスイッチ素子をオフ状態にするよう電圧指令値を出力する。
インバータ回路2の上アームスイッチ又は下アームスイッチのどちらかをを全てオン状態とすると電力が消費されてしまうため効率が低下する。本実施形態のモータ制御装置は、ブレーキ制御によってモータの回転数が十分低くなりブレーキ制御を行わずとも停止可能な状態においてインバータ回路2のスイッチング素子をすべてオフ状態となるよう制御するため、必要最小限の駆動電力のみを供給すれば良く、効率の良いブレーキ制御が可能となる。
(実施の形態5)
図16に本発明のドラム式洗濯機の断面構造を示す。ドラム式洗濯機は外箱800の内部に洗濯液を蓄える水槽801を有し、この水槽801内にドラム状回転槽803が設けられている。このドラム状回転槽803はその回転軸が地面に対して水平になるように設けられ、その回転軸上に駆動用モータ3が連結されている。ドラム状回転槽803は駆動用モータ3によりこの回転軸を中心として回転させられることにより、内部に投入された洗濯物を洗濯、乾燥できるようになっている。駆動用モータ3はモータ制御装置100により駆動される。モータ制御装置100は上記の各実施形態で説明したモータ制御装置である。
本発明のモータ制御装置は、位置センサによる検出結果及びモータ定数を使用しないモータのブレーキ制御を可能とし、位置センサを用いずに同期型モータを制御する制御装置に適用できる。さらには、モータを備える洗濯機、乾燥機等の電気機器の用途にも適用できる。
本発明の実施の形態1におけるモータ制御装置のブロック図 モータ制御装置におけるインバータ回路の構成を示す図 (a)モータ印加電圧、モータ電流及び誘起電圧等のベクトル図、(b)モータ電流の有効電流成分と無効電流成分への展開を示すベクトル図 実施の形態1におけるブレーキ動作時のd軸電流−q軸電流特性図 実施の形態1におけるブレーキ動作時のベクトル図 実施の形態1におけるブレーキ動作時の無効電流値とd軸電流Idの関係を示す図 (a)無効電流指令値と無効電流検出値の変化を示す図、(b)無効電流指令値と無効電流検出値の誤差を示す図 本発明の実施の形態2におけるモータ制御装置のブロック図 実施の形態2におけるブレーキ制御の切替えを説明した図 実施の形態2におけるブレーキ動作時の位相差αとd軸電流Idの関係を示す図 実施の形態2におけるブレーキ動作時の位相差αとq軸電流Iqの関係を示す図 実施の形態2におけるブレーキ動作時の位相差αと無効電流値の関係を示す図 本発明の実施の形態3におけるモータ制御装置のブロック図 実施の形態3のモータ制御装置による速度推定動作のフローチャート 実施の形態3におけるブレーキ制御の切替えを説明した図 実施の形態4におけるブレーキ制御の切替えを説明した図 本発明のモータ制御装置を用いたドラム式洗濯機の断面構造図(実施の形態5)
符号の説明
1 交流電源
11 整流回路
12 コンデンサ
2 インバータ回路
3 モータ
4 モータ電流検出部
5A、5B、5C インバータ制御部
6A、6B、6C 設定部
41〜46 スイッチング素子
61 無効電流指令部
62、66 加算部
63 電圧補償部
64 周波数設定部
65 V/f変換部
67、74 判定部
71、72、80 切替部
77 ゼロクロス検出部
78 速度推定部
13 有効電流演算部
14 位相差α演算部
91 出力演算部

Claims (7)

  1. モータの駆動を制御する制御装置であって、
    複数のスイッチング素子を上アーム及び下アームに有し、前記モータに駆動電圧を出力するインバータ回路と、
    前記モータに流れる電流を検出するモータ電流検出部と、
    前記モータ電流検出部により検出された電流値から無効電流成分を求め、該求めた無効電流成分が、無効電流の指令値と等しくなるように前記インバータ回路を制御する制御部とを備え、
    該制御部は、ブレーキ指令が入力されたときに、前記無効電流成分が増大するように無効電流の指令値を設定し、前記求めた無効電流成分がピークに達した後は無効電流成分が減少するように無効電流の指令値を設定することを特徴とするモータ制御装置。
  2. 前記制御部は、
    前記モータ電流検出部の検出信号から無効電流成分を演算する無効電流演算部と、
    無効電流の指令値を出力する無効電流指令部と、
    前記無効電流演算部の出力と前記無効電流指令部の出力との差から誤差を演算する誤差演算部と、
    前記誤差演算部による誤差が所定値を超えたかどうかを判定する判定部と、
    前記誤差演算部の出力に基づいてモータへの印加電圧の指令値である電圧指令値を生成して出力するモータ印加電圧指令部と、
    前記モータ印加電圧指令部からの電圧指令値に基づいて、前記インバータ回路に与える制御信号を生成する出力指令演算部とを有し、
    前記無効電流指令部は、ブレーキ指令が入力された時はその指令値を増大していき、前記判定部により誤差が所定値を超えたと判定された後は、その指令値を減少させていくことを特徴とする請求項1記載のモータ制御装置。
  3. モータを制御する制御装置であって、
    複数のスイッチング素子を上アーム及び下アームに有し、前記モータに駆動電圧を出力するインバータ回路と、
    前記モータに流れる電流を検出するモータ電流検出部と、
    該モータ電流検出部による検出電流からモータ電流の有効電流成分と無効電流成分を求め、該有効電流成分と無効電流成分に基づいて、モータ印加電圧とモータ誘起電圧との位相差αを求め、該求めた位相差αが位相差の指令値と等しくなるように前記インバータ回路を制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、ブレーキ指令が入力された時は前記位相差αが増大するように位相差αの指令値を制御し、前記求めた無効電流成分がピークに達した後は前記無効電流成分が減少するように無効電流成分の指令値を制御することを特徴とするモータ制御装置。
  4. 前記制御部は、
    前記ブラシレスモータ電流検出部の検出信号からモ−タ電流の無効電流成分を演算する無効電流演算部と、
    前記ブラシレスモータ電流検出部の検出信号からモ−タ電流の有効電流成分を演算する有効電流演算部と、
    前記無効電流成分、前記有効電流成分及びモータ印加電圧指令値から、位相差αの検出値を演算する位相差α演算部と、
    位相差αの指令値を出力する位相差α指令部と、
    無効電流成分の指令値を出力する無効電流指令部と、
    前記無効電流成分に対する指令値と検出値との誤差を演算する無効電流誤差演算部と、
    前記位相差αに対する指令値と検出値との誤差を演算する位相差α誤差演算部と、
    前記無効電流成分に対する検出値が単調増加から単調減少へ変化したか否かを判定する判定部と、
    前記位相差α誤差演算部の出力と前記無効電流誤差演算部の出力のいずれか一方を選択してモータ印加電圧指令値として出力する切替部と、
    前記モータ印加電圧指令値から前記インバータ回路に与える制御信号を生成する出力指令演算部とを有し、
    ブレーキ指令が入力された時は、前記切替部は前記位相差α誤差演算部の出力を選択し前記モータ印加電圧指令値として出力し、かつ、前記位相差α指令部は位相差αが増加していくようにその指令値を変化させ、
    前記判定部により前記無効電流成分に対する検出値が単調増加から単調減少へ変化したと判定された後は、前記切替部は前記無効電流誤差演算部の出力を選択し前記モータ印加電圧指令値として出力し、かつ、前記無効電流指令部は無効電流成分が減少していくようにその指令値を変化させる
    ことを特徴とする請求項記載のモータ制御装置。
  5. 前記制御部は前記モータの速度を検出し、該モータ速度が第1の所定値以下になったときに、前記インバータ回路の少なくとも下アーム又は上アームのいずれかのスイッチング素子をオンし、該モータ速度が前記第1の所定値よりも小さい第2の所定値以下になったときに、前記インバータ回路のスイッチング素子をすべてオフすることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1つに記載のモータ制御装置。
  6. モータと、該モータを駆動する請求項1ないしのいずれか1つに記載のモータ制御装置とを備える洗濯機。
  7. モータと、該モータを駆動する請求項1ないしのいずれか1つに記載のモータ制御装置とを備える乾燥機。
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