JP4620977B2 - モータ制御装置及びそれを用いた洗濯機、乾燥機 - Google Patents

モータ制御装置及びそれを用いた洗濯機、乾燥機 Download PDF

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Description

本発明は、同期型モータを制御するモータ制御装置に関し、特に、位置センサを用いずにモータを制御するモータ制御装置及び、そのようなモータ制御装置を備えた電気機器に関する。
従来より、洗濯から脱水までの行程を自動的に行う、いわゆる全自動洗濯機が知られている。
従来の全自動洗濯機は例えば、洗濯から脱水までの行程をスムーズに行うために、洗濯開始前等に洗濯脱水槽内に入れられた布量(洗濯物の量)を検出するようになっている。従来の布量の検出方法はモータのロータの回転位相を検出するためにホール素子を用い、このホール素子の信号に基づいてロータの回転位相を検出しつつモータを所望の回転数まで駆動する。同時に、モータに流れる電流を検出しており、モータが所定の回転数となっている時にモータに流れる電流を積算し、駆動信号を停止してからモータが所定の回転数に下降するまでに要する惰性時間とから、布量を検出するようにしている(特許文献1参照)。
また、別の従来技術(以下、「第2の従来技術」という。)では、位置センサを持たずに布量を検知するための技術が開示されている。モータに流れる電流を検出してロータの回転位相および回転速度を推定すると同時に、ベクトル演算を行って得られたトルク軸電流成分を用いて、布量を検出するようにしている。(特許文献2参照)
さらに別の従来技術(以下「第3の従来技術」という。)のモータ制御装置は、モータに供給される無効電力を検出して、その値が目標値となるようにフィードバック制御する(特許文献3参照)。この第3の従来技術について図24を用いて説明する。
図24はこの第3の従来技術のモータ制御装置のブロック図である。図において、直流電源701の直流電圧はインバータ回路702によって交流電圧に変換され、モータ電流検出部704を経てモータ703に供給される。
インバータ制御部55において演算部58はモータ印加電圧指令値からPWM指令を生成して出力しインバータ回路702のスイッチング素子を制御し、モータ703を駆動する。そのときモータ703に流れた電流をモータ電流検出部704で検出し、検出信号を出力する。検出部57は検出信号に基づいてモータ電流の無効分電流を演算する。設定部56は回転周波数指令値と無効分電流指令値を出力する。演算部58は、無効分電流指令値と無効分電流検出値の誤差から演算に基づいてモータ印加電圧指令値を作成し、印加電圧指令値からPWM指令値を作成してインバータ回路702に出力することで、次の制御周期で再度インバータ回路702を制御する。
特開平9−253379号公報 特開2002−360970号公報 特願2002−048418号明細書
最初の従来技術の洗濯機は、モータの駆動および布量を検知するために位置センサを用いているが、ホール素子のような位置センサは高価である上、位置センサ信号の配線が必要であり、小型化・低コスト化の妨げとなる。さらに、位置センサは雰囲温の許容温度がモータの許容温度に比べて低く、特に洗濯から乾燥までを連続で行なう洗濯乾燥機の場合では、位置センサの取り付け場所の制約があるため、洗濯乾燥機の機構設計時に大きな制約となる。
その他、位置センサを取り付けた際の位置誤差によって、ロータの実際の位相とホール素子から得られる位相信号がずれることがある。この場合、制御部は、ずれた位相信号に基づいて演算し印加電圧を決定するため、モータ効率が最適な位相からずれることになり、モータ効率の低下や、振動騒音の問題が生じてしまう。さらに、位置センサが故障した場合には、モータ自体全く駆動不可能になるため、洗濯機全体の信頼性を左右する要因となっていた。
第2の従来技術の洗濯機は、位置センサを用いない構成であり、最初の従来技術に挙げたような位置センサに起因する課題は発生しないという利点をもつ。しかし、例えばドラム式洗濯機の場合、洗濯時には、布が回転槽によって持ち上げられ、上部まで持ち上がる途中で布が下降して回転槽の下部に落ちる動作を行う。この洗濯動作は、回転槽が90度から180度回転するごとに1回の布の下降を伴い、布の落下時は大幅な負荷変動が発生するため、回転槽を回転させるモータには大幅な負荷変動となる。また、回転槽の回転数は低速でなければならない。なぜならば、回転数が高速では布が回転槽に遠心力で密着してしまうため、布が落下せず、結果として汚れが落ちないからである。第2の従来技術のように位置センサを用いずにモータ電流からロータ位置を推定する方法では、位置推定を行うために必要な回転数の下限値がある。ドラム式洗濯機のような低い回転数で駆動し、しかも大幅な負荷変動を伴う場合、第2の従来技術では位置推定が大幅にずれたり、負荷変動に追従できずに脱調してしまう。また、第2の従来技術はベクトル制御にてモータを駆動するため、モータの負荷トルクあるいはそれに準ずる値を検出する必要がある。前述のようにドラム式洗濯機の場合は布が落下する動作に応じて急激に負荷が変動するため、負荷トルクを検出しにくくなってしまい、この従来技術を用いてドラム方式洗濯機を駆動することが困難であった。
第3の従来技術のセンサレスDCブラシレスモータの制御装置は以上のように構成されていたので、回転中の負荷トルク変動振幅が急峻かつ大きい負荷に対しては、通電位相のズレによりモータ効率の低下、速度変動による振動等の発生、脱調を招くという問題点があった。
また、急激な負荷変動等による脱調の検出手段や、発振発生時の保護手段が考慮されていないという問題点があった。
本発明は、負荷トルク変動が大きい場合でも位置センサを用いることなく安定な回転が得られ、急激な負荷変動等による脱調および発振等を検出でき、小型化・低コスト化が可能で、信頼性の高いモータ制御装置を提供することを目的とする。
本発明に係るモータ制御装置は、位置センサレスモータに駆動電力を供給するインバータ回路と、モータを流れる電流を検出するモータ電流検出と、モータ電流検出部の出力に基づいてインバータ回路を制御するインバータ制御とを備える。インバータ制御は、モータの運転状態を制御するための指令値の設定を行う設定と、設定で設定された指令値に基づいた運転状態となるように前記インバータ回路を制御する演算部と、設定部で指令値を変化させながらモータ電流検出部の検出信号の変化を検出することにより負荷量を検出する負荷量検出部と、を有し、設定は、負荷量検出部で検出された負荷量に応じて、指令値とモータ出力トルクとの特性において、最大出力トルクを与える指令値よりも低い指令値を設定する
本発明によれば、ドラム方式の洗濯機のようなロータの負荷トルク変動が大きな負荷に対しても位置センサを用いることなく安定な回転が得られ、急激な負荷変動等による脱調および発振等を検出でき、小型化・低コスト化、省配線化が可能で、モータ機構設計に制約が少なく、信頼性の高い洗濯機を得ることができる。
本発明によれば、フィードバック制御周期が短いので、より安定した洗濯機を提供することができる。また、モータパラメータを使わないで制御ループを形成でき、モータパラメータの異なるモータに直ちに適用できる洗濯機を提供することができる。また、使用するモータパラメータを少なくすることができるので、調整を簡単にする洗濯機を提供することができる。また、いわゆるベクトル制御ではないため電流マイナーループを用いないでモータを制御できるので、演算量が少なくなり、安価なマイクロコンピュータを用いて洗濯機を提供することができる。
本発明によれば、モータ駆動開始後に脱調のような異常が生じた場合においても、位置センサレスで異常を検出することができる。さらに異常を検出した場合、負荷変動に応じた設定値を再設定することができ、脱調現象の発生後に再起動することが可能となり、想定外の負荷変動が生じた場合においてもモータ駆動を可能とする洗濯機が実現できる。
以下、添付の図面を参照し、本発明に係るモータ制御装置及び洗濯機の好適な実施形態を説明する。
実施の形態1.
(構成)
本発明に係るモータ制御装置の第1の実施形態を説明する。図1に実施の形態1のモータ制御装置のブロック図を示す。モータ制御装置は、直流電源1からの直流電圧をモータ3を駆動するための交流電圧に変換するインバータ回路2と、モータ3に流れる電流を検出するモータ電流検出部4と、インバータ回路2を制御するインバータ制御部5Eとを有する。
モータ3は例えば同期型のブラシレスモータであり、ロータの位置を検出する位置センサは備えていない。
インバータ回路2は三相アームを構成する複数のスイッチング素子(例えば、サイリスタ、GTO、トランジスタなど)を6個備えており、各スイッチング素子と並列にダイオードが接続されている。そしてインバータ回路2は直流電源1から直流電力を取り込み、この直流電力を、インバータ制御部5Eからの制御信号(PWM信号)に応答して交流電力に変換し、変換された交流電力をモータ電流検出部4を介してブラシレスモータ3に供給するようになっている。
モータ電流検出部4は、例えば直流及び交流の電流を検出できる直流電流センサや、直流電流センサに比べ安価な交流電流センサを用いてもよい。電流検出のために、インバータ回路2の3相アームを構成するスイッチング素子にそれぞれ抵抗素子を直列に接続し、3相のアームに流れる電流から演算によって求めるシャント検出方式を用いても良い。シャント検出方式は交流電流センサよりも安価に電流検出部を構成することが可能である。
インバータ制御部5Eは、モータ駆動のための種々の設定値を設定する設定部6Eと、インバータ回路2に対する制御信号を出力する演算部8と、負荷量を検出する負荷量検出部7Aとを含む。負荷量検出部7Aは、モータ電流検出部4からの信号にもとづいてモータ電流の有効電流成分(以下「有効分電流」という)を演算する有効分電流演算部73と、有効分電流演算部73からの出力の変化量を演算する変化量演算部72と、有効分電流の変化量から負荷の大きさを判定する負荷量判定部71とを含む。
モータ電流検出部4の出力はインバータ制御部5Eの演算部8に入力される。負荷量検出部7Aでは、演算部8で演算された値に基づいて負荷量を演算し、設定部6Eに印加する。設定部6Eはインバータ回路2を制御するための各種の設定値を設定する。設定部6Eは周波数設定部60、無効分電流指令部61を有する。なお、本実施形態及び後述の実施形態で説明する無効分電流指令、位相差Φ指令、位相差α指令、位相差β指令に関する制御については、本出願人による先行技術(特願2002−048418号明細書)に開示されている。
(パラメータ)
以下、本発明のモータ制御装置の制御において用いるパラメータの定義を述べる。図2(a)はモータの印加電圧指令値Va、誘起電圧V0及びモータ3を流れるモータ電流Isの関係をd−q座標系で表したベクトル図である。モータ3のロータに設けられている磁石による発生電圧はq軸上にあり、リラクタンス分を含めたモータ3のロータとステータ間に発生する誘起電圧はV0となる。モータ印加電圧指令値Vaと誘起電圧V0とのベクトルの差はモータの巻線抵抗Rにモータ電流Isを乗じたものとなる。モータ電流の無効電流成分(以下「無効分電流」という)Irは、モータ電流Isの、印加電圧指令値Vaの方向に直交する方向の成分である。また、モータ電流の有効分電流Iaは、モータ電流Isの、印加電圧指令値Vaの方向の成分である。すなわち、印加電圧指令値Vaの方向にa軸、それと直交方向にr軸をとった座標系を考えると、図2(b)に示すように、無効分電流Irはモータ電流Isのr軸方向成分となり、有効分電流Iaはモータ電流Isのa軸方向成分となる。ここで、φは印加電圧指令値Vaとモータ電流Isとの位相差であり、力率角を表す。
無効分電流Ir、有効分電流Iaの値は、モータ電流検出部4によるU相、V相、W相の電流の検出値Iu、Iv、Iwに基き次式で求める。
Figure 0004620977
Figure 0004620977
(好適な負荷角)
本実施形態では、設定部6Eが急峻かつ大幅な負荷変動が生じたときにも安定したモータ駆動を実現するため、制御時の負荷角δの動作点の位置を、予想される負荷変動量に応じて好適な位置に設定する。以下、好適な動作点の位置について説明する。
図3はモータ回転数及びモータへの印加電圧を一定とした場合の負荷角δと出力トルクとの関係を示した図である。同図より、この条件下で負荷角δを大きくしていくと、モータの出力トルクは徐々に増加し、やがてピーク値を持って減少することがわかる。
一般的な最大トルク制御では、動作点を最大トルクを与える動作点c付近に保つように負荷角δが設定される。しかし、動作点c付近で動作させている場合、急峻かつ大幅な負荷変動が増大方向に生じたときは、制御系がその変動に応答して印加電圧を増加させるまでは、トルク不足の状態となり負荷角δは大きくなる。すなわち、動作点がcにあるときに負荷が急峻に増大すると、制御系が応答するまでの時間は負荷角δが増大し、図3に示す特性にしたがい出力トルクが減少するため、速度が低下し、これにより、さらに負荷角が増大するという状態になり、制御系が応答する時間が遅いと脱調現象を起こす場合がある。
一方、急峻かつ大幅な負荷変動が減少方向に生じたときは、制御系が応答して印加電圧を減少させなくとも、負荷角δは小さくなり、図3に示す特性にしたがい出力トルクが減少する方向に変化する。すなわち、負荷が減少したときに出力トルクが減少するので安定に動作できる。
そこで、本発明のモータ制御装置では、急峻かつ大幅な負荷変動をともなう負荷において、特に増大方向の負荷変動に対して安定に駆動するために、設定部6Eは、最大トルク制御を実現する動作点c近傍の負荷角δを設定せず、増大方向の負荷変動があっても動作点cを越えないような負荷角、すなわち、動作点cの負荷角δよりも所定量だけ小さな負荷角を設定する。
例えば、設定部6Eにおいて、動作点が図3中の動作点b付近にあるように負荷角δを設定し、運転を行なう。この場合、急峻かつ増大方向の負荷変動が生じると、負荷角δが増大する。その際、動作点はbからcへ移動し、負荷角δの増加によってトルクが増大する。このため、制御系が応答してトルクを増大させるよりも速くトルクが増大することになり、結果として負荷変動が生じても安定にモータを駆動することが可能になる。
さらに大きな急峻な負荷変動の増大が予想される場合、設定部6Eにおいて図3中の動作点a付近に負荷角δを設定する。これによって、より大幅な負荷変動が生じて動作点が変動しても、動作点がcを超えて変化することがないので、安定してモータを駆動することが可能である。
以上のように、本発明では、設定部6Eにおいて負荷角δを、予想される負荷変動量の大きさに応じて好適な値に設定する。これにより、急峻かつ大幅な負荷変動が生じても安定にモータを駆動できるという効果がある。
(負荷量の検出)
好適な負荷角δを決定するため、負荷量を予想する必要があり、このため、本実施形態では、モータ駆動開始時において負荷量検出部7Aにより負荷量の検出が行なわれる。以下に、負荷量検出部7Aの負荷量検出動作について図4のフローチャートを用いて説明する。
モータ駆動開始時に、設定部6Eにおいて指令値に初期値が設定される(ステップS100)。ここで、指令値とは、無効分電流を制御するための制御目標値であり、この値に応じてインバータ回路2へのPWM信号が生成される。次に、設定部6E内の周波数設定部60において周波数の初期値が設定され、設定されたパラメータの値で駆動が開始される(ステップS101)。
その後、有効分電流演算部73によりモータ電流検出部4からの検出信号から式(2)を用いて有効分電流が求められ、変化量演算部72により有効分電流の変化量が求められる。そして、負荷量判定部71により、求められた変化量とあらかじめ用意した規定値とが比較され、求めた変化量が規定値以上か否かが判定される(ステップS102)。規定値は例えば実験的に求めてもよい。ここで、有効分電流の変化量を規定値と比較するのは、無効分電流指令値の増加により変化していく負荷角が動作点c(図3)に達したことを検出するためである。
無効分電流指令値を増加させることにより負荷角δが変化する。負荷角δが図3に示すように動作点b→c→dへ変化するとき、負荷角が最大出力トルクを与える動作点cに達した直後に有効分電流が急激に増大することが観察される。そこで、前回の制御周期における有効分電流の値と今回の有効分電流の値の変化量(変化率)を検出し、その変化量が規定値より大きければ、負荷角が動作点cを与える負荷角δpを越えたこと(すなわち動作点cに達したこと)を知ることができる。
図4に戻り、変化量が規定値未満である場合は、設定部6Eにおいて現在の無効分電流指令値よりも値を増加させた無効分電流指令値を設定し(ステップS103)、ステップS102へ戻る。ステップS102とステップS103のループによって、有効分電流の変化量が規定値以上になるまで無効分電流指令値は徐々に増加する。変化量が規定値以上になると、駆動中であるモータを停止させる(ステップS104)。
その後、現在の無効分電流指令値に基づいて負荷量を検出する(ステップS105)。無効分電流指令値に基づいて負荷量が検出できる理由については後述する。最後に、検出された負荷量に基づいて無効分電流指令値を再設定し、無効分電流指令部61へ出力し(ステップS106)、負荷量検出部7Aの動作を終了する。
以上のように、無効分電流指令値を徐々に増加させることによって発生する負荷角δの急激な増大を検出することで、負荷の大きさを間接的に知ることが可能となる。
上記ステップS105において、無効分電流指令値に基づいて負荷量を判定できる理由について説明する。図5はモータ回転数(負荷トルク)を一定とした場合の無効分電流指令値と負荷角δの関係を示した図であり、大、中、小の3種類の負荷量に対する無効分電流指令値と負荷角δの関係を示している。
同図から、負荷角と無効分電流指令値の関係は負荷量に応じて異なっていることが分かる。すなわち、負荷角δが変動する動作点は負荷量の大きさで異なるため、例えば、図3において最大出力トルクを与える負荷角(動作点cに対応)が検出できれば、そのときの無効分電流指令値から負荷量を間接的に知ることができる。以下に具体的に説明する。
図5において、無効分電流指令値をeとして駆動を開始し、徐々に無効分電流指令値を増大させていく。そして、図4における上記のステップS102で求められる負荷角δが図3の動作点cを与える負荷角δpに達したことが検出された場合の無効分電流指令値が「f」であるときは、図5より負荷量は「大」であると判定できる。また、無効分電流指令値を「e」から徐々に増大させてゆき、負荷角δが動作点cを与える負荷角δpに達したことを検出したときの無効分電流指令値が「g」であるときは、負荷量は「中」であると判定できる。同様に無効分電流指令値を増大させてゆき、無効分電流指令値が「h」となったときに負荷角δが負荷角δpに達したことを検出した場合(動作点d'')は負荷量は「小」であると判定できる。以上のようにして、無効分電流指令値から負荷量を間接的に検出することができる。
設定部6Eにおいて、無効分電流指令値を上記のようにして得られた無効分電流指令値よりも小さい値に設定することで、負荷量が異なる負荷に対して、図3中の動作点cを与える負荷角δpよりも小さい負荷角δの動作点を保つように設定することができる。
(位相差φ、位相差α又は位相差βを用いた負荷量検出)
図6、図7又は図8はそれぞれ、大、中、小の3種類の負荷量に対する、回転数を一定にした場合の、位相差φ、位相差α又は位相差βと負荷角との関係を示す図である。ここで、位相差φは印加電圧指令値Vaとモータ電流Isの位相差であり、位相差αは印加電圧指令値Vaとモータ誘起電圧V0の位相差であり、位相差βはモータ電流Isとロータの磁石による発生電圧ωΨの位相差である。
図6、図7又は図8に示すように位相差φ、位相差α又は位相差βと負荷量との関係においても、無効分電流と負荷角の関係と同様に、負荷量に応じて特性が異なっている。よって、インバータ制御部において、前述の無効分電流指令値に対する制御と同様の機能を、位相差φ指令、位相差α指令または位相差β指令のいずれかに対して行ってもよい。位相差φ指令、位相差α指令、位相差β指令のいずれかを徐々に増加させることによって発生する負荷角δの急激な増大を検出できれば、負荷の大きさを間接的に知ることができるからである。
さらに、前述の負荷量検出部7Aにおいて有効分電流の変化量を検出する代わりに、位相差φ、位相差α及び位相差βのいずれか1つの変化量を検出するように構成しても実現可能である。図9、図10、図11にそれぞれ位相差φ、位相差α、位相差βを検出して負荷量を検出する負荷量検出部7B、7C、7Dの構成を示す。
本発明のモータ制御装置は、上述のように、無効分電流を用いて間接的に負荷の大きさを検出することができる。また、負荷の大きさを検出するための負荷量検出部において検出する値として、有効分電流あるいは位相差φを検出する場合、式(2)および後述の式(3)に示すように、モータのインダクタンス値や巻線抵抗値、誘起電圧値などのモータパラメータを使わずに検出することができる。したがって、負荷量検出部が上述のいずれかの検出値を使用して構成されている場合、モータパラメータを使用しないので、モータパラメータが異なるモータに対しても本発明のモータ制御装置を直ちに適用することができる。また、負荷量検出部が位相差αを検出する場合は後述の式(4)にあるように、モータの巻線抵抗値のみを使用するので、異なるモータに対しても、パラメータを調整するのが極めて簡単であるため、汎用性の高いモータ制御装置を提供することができる。また、負荷量検出部が位相差βを検出する場合は後述の式(5)にあるように、モータの巻線抵抗値およびq軸インダクタンス値のみを使用するので、異なるモータに対しても、パラメータを調整するのが簡単であり、汎用性の高いモータ制御装置を提供することができる。特にモータの誘起電圧値は、動作温度によって値が変更するため、モータの誘起電圧値を使用しない本発明のようなモータ制御装置は高い汎用性を有する。また、本発明のモータ制御装置は、いわゆるベクトル制御を行わないので、電流マイナーループを持たないため演算量が少なく、安価なマイクロコンピュータを用いたモータ制御装置を実現することができる。
実施の形態2.
図12Aは本発明に係る第2の実施形態のモータ制御装置のブロック図である。なお、負荷量検出部7は前述の負荷量検出部7A〜7Dのいずれかである(以下の実施形態においても同じ)。
図12Bに設定部6Aの詳細な構成を示す。同図のように、設定部6Aは、周波数設定部60、無効分電流指令部61、V/f変換部81、加算部82、83、波形生成部84、無効分電流演算部85及び誤差電圧出力部86を含む。無効分電流指令部61は、モータ電流Isの無効分電流値Irの指令値Ir*(以下「無効分電流指令値」という。)を出力する。
周波数設定部60においてモータ3の回転数を決めるための、インバータ回路2が出力する交流電力の周波数指令値が設定される。設定された周波数指令値は波形生成部84とV/f変換部81に出力される。波形生成部84は周波数指令値から回転位相信号θを生成し、無効分電流演算部85と演算部8に出力する。無効分電流演算部85はモータ電流検出部4の出力と波形生成部84の回転位相信号θから式(1)を用いて無効分電流を求め、加算部83に入力する。加算部83にはさらに無効分電流指令部61から出力される無効分電流指令値Ir*が入力される。加算部83の出力は誤差電圧検出部86に印加され、誤差電圧が求められる。誤差電圧出力部86の出力は加算部82においてV/f変換部81の出力と加算され、演算部8へ出力される。V/f変換部81は周波数設定部60から出力された周波数指令値に基づいて、モータ3を駆動するための印加電圧基準指令値を加算部82に出力する。V/f変換部81は入力された周波数指令値に比例した印加電圧基準指令値を出力するのが一般的であるが、本発明のV/f変換部81はこれに限るものではない。
図13はモータ回転数及び印加電圧を一定にした場合の、無効分電流指令値と出力トルクの関係を示す図である。図13中の動作点a,b,c,dは図3の動作点と対応する。同図より、無効分電流指令値を用いて動作点が設定可能であることがわかる。
つまり、無効分電流指令部61において出力トルクに対応するように無効分電流指令値を設定することによって、実施の形態1の場合と同様に動作点cに対応する負荷角よりも小さな負荷角(好適な負荷角)の動作点を設定することが可能である。
よって、インバータ制御部5Aの動作点を、予想される負荷変動の振幅に応じて変化させることで、急峻かつ大幅な負荷変動が生じても安定に駆動できるモータ制御装置を実現することができる。また、モータ駆動中においても無効分電流指令値を変更することが可能である。洗濯機などの場合、布の偏りを防止したりするために、回転数を変更することがある。回転数が変更されれば、負荷変動も変更するので、それに応じて無効分電流指令値を変更する必要があるが、本発明はこのような用途にも対応可能である。
本実施形態においては、無効分電流指令値を用いて前述の動作点を設定することが可能であるので、負荷角δを直接検出する必要が無い。負荷角δの検出には、モータパラメータを用いて演算を行なう必要があるが、本実施の形態によれば、モータパラメータを使用しないで検出できる無効分電流を用いて負荷角δを間接的に検出することができる。したがって、モータパラメータの異なるモータに直ちに適用できるモータ制御装置を提供することができる。また、調整が容易なモータ制御装置を提供することができる。また、演算量が少ないため、安価なマイクロコンピュータを用いたモータ制御装置を実現することができる。
実施の形態3.
図14に本発明の第3の実施形態のモータ制御装置のブロック図を示す。同図において、モータ制御装置は、実施の形態2の無効分電流指令部61を位相差φ指令部62に置換した構成を有する。その他の構成は前記実施の形態2のものと同じである。位相差φは、印加電圧指令値Vaとモータ電流Isの位相差である。位相差φは次式で求められる。
Figure 0004620977
図15はモータ回転数及び印加電圧を一定にした場合の、位相差φ指令値と出力トルクの関係を示す図である。図15中の動作点a,b,c,dは前述の図3に示す各動作点と対応している。同図より、位相差φ指令値を用いて動作点を設定できることがわかる。
つまり、位相差φ指令部62において出力トルクの大小に対応するように位相差φ指令値を設定することによって、実施の形態1で述べた最大効率を与える動作点cに対応する負荷角よりも小さな負荷角(好適な負荷角)の動作点を設定することが可能である。
よって、インバータ制御部5Bの動作点を負荷変動の振幅に応じて変化させることで、急峻かつ大幅な負荷変動が生じても安定に駆動できるモータ制御装置を実現することができる。本実施の形態においても、モータ駆動中に位相差φ指令値を変更することが可能なので、実施の形態2で説明したように、負荷変動がモータ駆動中に変更するような場合においても対応可能なモータ制御装置を提供することができる。
本実施形態においても、位相差φ指令値を用いて前述の動作点を設定することが可能であるので、負荷角δを直接検出する必要が無い。式(1)から(3)を見れば分かるように、位相差φの検出にはモータパラメータを使用しない。よって、本実施形態によれば、モータパラメータを使用せずに負荷角δを間接的に検出することができる。したがって、モータパラメータの異なるモータに直ちに適用できるモータ制御装置を提供することができる。
また、角度で示す位相差φは力率角であるから、位相差φを制御することで、モータの力率すなわち、有効電力や無効電力の分配比率を直接設定できる。そのため、モータの駆動状態を設定しやすいという効果を有する。
実施の形態4.
図16に本発明の第4の実施形態のモータ制御装置のブロック図を示す。同図において、モータ制御装置は、実施の形態2の無効分電流指令部61を位相差α指令部63に置換した構成を有する。その他の構成は前記実施の形態2のものと同じである。位相差αは、印加電圧指令値Vaと誘起電圧V0の位相差である。位相差αは次式で求められる。
Figure 0004620977
図17はモータ回転数及び印加電圧を一定にした場合の、位相差α指令値と出力トルクの関係を示す図である。図17中の動作点a,b,c,dは前述の図3に示す各動作点に対応する。図17より、位相差α指令値を用いて動作点が設定できることがわかる。
つまり、位相差α指令部63において出力トルクの大小に対応するように位相差α指令値を設定することによって、実施の形態1で述べた最大効率を与える動作点cに対応する負荷角よりも小さな負荷角(好適な負荷角)の動作点を設定することが可能である。
よって、インバータ制御部5Cの動作点を負荷変動の振幅に応じて変化させることで、急峻かつ大幅な負荷変動が生じても安定に駆動できるモータ制御装置を実現することができる。本実施の形態においても、モータ駆動中に位相差α指令値を変更することが可能なので、実施の形態2で説明したように、負荷変動がモータ駆動中に変更するような場合においても対応可能なモータ制御装置を提供することができる。
本実施形態においても、位相差α指令値を用いて前述の動作点を設定することが可能であるので、負荷角δを直接検出する必要が無い。よって、本実施の形態を用いれば、式(4)にあるように、モータの巻線抵抗Rを使用して位相差αを検出できるので、使用するモータパラメータの少ないモータ制御装置を提供することができる。したがって、機器の調整が容易なモータ制御装置を提供することができる。
モータの起動時は回転周波数が安定していないため、ロータの磁石によって発生する誘起電圧ω・ψ(図2(a)参照)は大きく変動する。従って、誘起電圧V0は大きさと向きの両方が大きく変動し、モータ電流Isも大きく変動する。その結果、モータの起動時は、印加電圧指令値Vaとモータ電流Isとの位相差φが大きく変動して、位相差φの検出値がばらつき、制御しにくくなってしまう。これに対して、位相差αはかかる場合においても変動量が小さいので、モータの起動時から位相差αの検出値はばらつかない。従って、本実施形態のように位相差αを用いると安定したフィードバック制御を行うことができ、モータ起動時からのモータ制御が容易になるという効果が得られる。
位相差αの検出にはモータの巻線抵抗Rのみを必要とし、負荷によって変化の大きいインダクタンス値を必要としないので、負荷による補正が不要となり、安価にモータ制御装置を実現することができる。
実施の形態5.
図18に本発明の第5の実施形態のモータ制御装置のブロック図を示す。同図において、モータ制御装置は、実施の形態2の無効分電流指令部61を位相差β指令部64に置換した構成を有する。その他の構成は前記実施の形態2のものと同じである。位相差βは、図2(a)に示すロータ軸であるq軸とモータ電流Isの位相差である。位相差βは次式で求められる。
Figure 0004620977
図19はモータ回転数及び印加電圧を一定にした場合の、位相差β指令値と出力トルクの関係を示す図である。図19中の動作点a,b,c,dは図3に示す各動作点と対応している。同図より、位相差β指令値を用いて動作点を設定できることがわかる。
つまり、位相差β指令部64において出力トルクの大小に対応するように位相差β指令値を設定することによって、実施の形態1で述べた動作点cよりも小さな負荷角δの動作点を設定することが可能である。
よって、インバータ制御部5Dの動作点を負荷変動の振幅に応じて変化させることで、急峻かつ大幅な負荷変動が生じても安定に駆動できるモータ制御装置を実現することができる。本実施の形態においても、モータ駆動中に位相差β指令値を変更することが可能なので、実施の形態2で説明したように、負荷変動がモータ駆動中に変更するような場合においても対応可能なモータ制御装置を提供することができる。
実施の形態6.
実施の形態1では負荷量の検出をモータ駆動開始の際に行ったが、本実施の形態では、モータ駆動中においても行うようにする。その他の構成は前記実施の形態1のものと同じである。
本実施形態におけるモータ駆動中の負荷量検出方法について図20のフローチャートを用いて説明する。本実施の形態は、モータ駆動中に負荷量がどのように変化するか不明な場合に特に効果を有する。
負荷量検出部7Aはモータ駆動を開始後の所定時間経過後、再び負荷検出を行う。このため、まず始めに設定部6Eにおいて現在の指令値が固定値として設定される(ステップS200)。次に、周波数設定部60において現在の周波数設定が固定値として設定される(ステップS201)。その後、モータ電流検出部4の検出信号に基づいて得られる有効分電流の変化量をあらかじめ用意した規定値と比較する(ステップS202)。変化量が規定値より小さい場合は負荷量の変動は無いと判定し負荷検出を終了する。一方、変化量が規定値以上である場合は、設定部6Eにおいて検出された変化量に基づいて指令値が再設定され(ステップS203)、処理を終了する。前述の規定値は実験的に求められる値を用いても良い。
以上の動作により、モータ駆動開始後に負荷量の変動が生じた場合においても、負荷量を検出して負荷量に応じた設定値を再設定することができ、負荷変動による脱調現象の発生を未然に防ぐことが可能となり、安定したモータ駆動を可能とする洗濯機が実現できる。
実施の形態7.
図21に本発明の第7の実施形態のモータ制御装置のブロック図を示す。同図において、インバータ制御部5Iは設定部6I、演算部8、及び異常検出部9を有する。その他の構成は実施の形態1のものと同じである。
異常検出部9はモータ電流検出部4からの信号にもとづいてモータの運転状態の異常を検出するものであり、検出したモータ電流値から有効分電流を演算する有効分電流演算部93と、前回の制御周期における有効分電流演算部93からの出力(有効分電流)との変化量を演算する変化量演算部92と、有効分電流の変化量から負荷異常を判定する異常判定部91とを有する。
インバータ制御部5Iの異常検出動作について図22のフローチャートを用いて説明する。
異常検出部9はモータ駆動を開始後の所定時間経過後、異常検出を行う。まず始めに、モータ電流検出部4からの検出信号に基いて有効分電流の変化量をあらかじめ用意した規定値と比較し、変化量が規定値以下か否かを判定する(ステップS301)。規定値は実験的に求められる値を用いても良い。変化量が規定値以下である場合は、負荷の異常は無いと判定し(ステップS302)、異常検出を終了する。
一方、変化量が規定値より大きい場合は、負荷の異常有りと判定し、モータの駆動を停止するように設定部6Eにて設定値が設定される(ステップS303)。その後、指令値が好適な値に再設定される(ステップS304)。指令値の再設定は例えば以下に示す処理のうちの少なくとも1つが実行される。
1)回転数指令値を固定する(すなわち一定の回転数に保持)。
2)回転数指令値を減少させる(すなわち減速)。
3)モータの動作点が図3の動作点cよりも小さい負荷角側に位置するように、指令値(無効分電流指令、位相差φ指令、位相差α指令、または位相差β指令)を設定する。
設定値を再設定した後、モータを再起動し、異常検出を終了する。
なお、前述の異常検出部9において、有効分電流の変化量を検出する代わりに、位相差φ、位相差α、位相差βのいずれか1つの変化量を検出するように構成しても実現可能である。(図示はしない)
以上の動作により、モータ駆動開始後に脱調のような負荷異常が生じた場合において、位置センサレスで異常を検出することができる。さらに異常を検出した場合、負荷変動に応じた設定値を再設定することができ、脱調現象の発生後に再起動することが可能となり、想定外の負荷変動が生じた場合においてもモータ駆動を可能とするモータ制御装置が実現できる。本実施形態では、脱調や負荷の異常を検出した際に一旦モータを停止させ、再び負荷量の判定を行うことによってモータを再駆動することが、前述の実施の形態6と異なる。
実施の形態8.
図23に上記の各実施形態で説明したモータ制御装置を用いたドラム式洗濯機の断面構造を示す。ドラム式洗濯機は外箱800の内部に洗濯液を蓄えるドラム状固定槽801を有し、この固定槽801内にドラム状回転槽803が設けられている。このドラム状回転槽803の回転軸上に駆動用モータ3が連結されている。ドラム状回転槽803は駆動用モータ3によりこの回転軸を中心として回転させられることにより、内部に投入された洗濯物を洗濯できるようになっている。駆動用モータ3はモータ制御装置100により駆動される。モータ制御装置100は上記の各実施形態で説明したモータ制御装置である。
本実施形態の洗濯機は、上記のモータ制御装置によるモータ駆動を行なうことから、急激な負荷変動に対して安定した運転が可能となる。なお、洗濯機はドラム式の他に、洗濯物を出し入れする開口部を上部に有し、回転槽803の回転軸が鉛直方向になる縦型のものであってもよい。また、本実施形態のモータ制御装置は、乾燥機能を有する洗濯機に適用してもよいし、ドラム式の乾燥機に適用してもよい。
本発明のモータ制御装置は位置センサを用いずにモータを制御する装置であって急激な負荷変動に対して安定したモータ制御を実現するため、運転中に大きな負荷変動を伴うモータの制御装置や、洗濯機、乾燥機等の電気機器に利用可能である。
本発明の実施の形態1におけるモータ制御装置のブロック図 (a)モータ印加電圧、モータ電流及びそれらの位相差を示すベクトル図、(b)モータ電流を有効電流成分、無効電流成分に展開したときのベクトル図 負荷角δと出力トルクの関係を示す図 実施の形態1における負荷量検出処理のフローチャート 無効分電流指令値と負荷角の関係を示す図 位相差φ指令値と負荷角の関係を示す図 位相差α指令値と負荷角の関係を示す図 位相差β指令値と負荷角の関係を示す図 位相差φを用いて負荷量検出を行う負荷量検出部を備えたモータ制御装置のブロック図 位相差αを用いて負荷量検出を行う負荷量検出部を備えたモータ制御装置のブロック図 位相差βを用いて負荷量検出を行う負荷量検出部を備えたモータ制御装置のブロック図 本発明の実施の形態2におけるモータ制御装置のブロック図 実施の形態2における設定部の詳細なブロック図 無効分電流指令値と出力トルクの関係を示す図 本発明の実施の形態3におけるモータ制御装置のブロック図 位相差Φ指令値と出力トルクの関係を示す図 本発明の実施の形態4におけるモータ制御装置のブロック図 位相差α指令値と出力トルクの関係を示す図 本発明の実施の形態5におけるモータ制御装置のブロック図 位相差β指令値と出力トルクの関係を示す図 実施の形態6における負荷量検出処理のフローチャート 本発明の実施の形態7におけるモータ制御装置のブロック図 実施の形態7における異常検出処理のフローチャート 本発明の洗濯機のブロック図 従来のモータ制御装置のブロック図
符号の説明
1 直流電源
2 インバータ回路
3 モータ
4 モータ電流検出部
5、5A、5B、5C、5D、5E、5F、5G、5H、5I インバータ制御部
6、6A、6B、6C、6D、6E、6F、6G、6H、6I 設定部
60 周波数指令値
61 無効分電流指令部
62 位相差φ指令部
63 位相差α指令部
64 位相差β指令部
7、7A、7B、7C、7D 負荷量検出部
71 負荷量判定部
72 変化量演算部
73 有効分電流演算部
74 位相差φ演算部
75 位相差α演算部
76 位相差β演算部
8 演算部
9 異常検出部
91 異常判定部
92 変化量演算部
93 有効分電流演算部

Claims (6)

  1. 位置センサレスモータに駆動電力を供給するインバータ回路と、
    前記モータを流れる電流を検出するモータ電流検出と、
    前記モータ電流検出部の出力に基づいて前記インバータ回路を制御するインバータ制御
    とを備えた位置センサレスモータ制御装置であって、
    前記インバータ制御は、
    前記モータの運転状態を制御するための指令値の設定を行う設定と、
    前記設定で設定された指令値に基づいた運転状態となるように前記インバータ回路を制御する演算部と、
    前記設定部で指令値を変化させながら前記モータ電流検出部の検出信号の変化を検出することにより負荷量を検出する負荷量検出部と、を有し、
    前記設定は、前記負荷量検出部で検出された負荷量に応じて、前記指令値とモータ出力トルクとの特性において、最大出力トルクを与える指令値よりも低い指令値を設定する
    ことを特徴とする位置センサレスモータ制御装置。
  2. 前記設定部は、
    無効分電流の指令値を出力する無効分電流指令部を有し、
    前記負荷量検出部からの負荷量に応じて、前記無効分電流の指令値とモータ出力トルクの特性において、最大出力トルクを与える指令値よりも低い無効分電流の指令値を設定する
    請求項1記載の位置センサレスモータ制御装置。
  3. 前記設定部は、
    モータ印加電圧とモータ電流の位相差である位相差φの指令値を出力する位相差φ指令部を有し、
    前記負荷量検出部からの負荷量に応じて、前記位相差φの指令値とモータ出力トルクの特性において、最大出力トルクを与える指令値よりも低い位相差φの指令値を設定する
    請求項記載の位置センサレスモータ制御装置。
  4. 前記設定部は、
    モータ印加電圧とモータ誘起電圧との位相差αの指令値を出力する位相差α指令部を有し、
    前記負荷量検出部からの負荷量に応じて、前記位相差αの指令値とモータ出力トルク
    の特性において、最大出力トルクを与える指令値よりも低い位相差αの指令値を設定する
    請求項1記載の位置センサレスモータ制御装置。
  5. 位置センサレスモータと、該モータを駆動する請求項1ないしのいずれか1つに記載のモータ制御装置を備えた洗濯機。
  6. 位置センサレスモータと、該モータを駆動する請求項1ないしのいずれか1つに記載のモータ制御装置を備えた乾燥機。
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