JP4430320B2 - 熱切断加工機の集塵装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱切断加工機の集塵装置に係り、特に、熱加工機でワークを加工するときに発生する塵埃を吸塵するための貫通穴を備えた筒状のダクトにダクトカバーを設けて、上記貫通穴が上記塵埃で塞がれにくいようにしたものに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、たとえばレーザ加工機などの熱切断加工機が、ワークを加工する場合に発生する塵埃を吸塵するための吸塵穴を多数備えて長く延びた筒状のヒュームトラップ(ダクト)を備えた熱切断加工装置の集塵装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−273594号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来の熱切断加工機の集塵装置では、ワークを熱加工する際に発生する塵埃が飛散して、上記ヒュームトラップの上記吸塵穴まで直接到達し、上記吸塵穴がふさがれて集塵効率が低下する場合があるという問題がある。これは高温の塵埃(主としてスパッタ)が直接トラップされ、吸塵穴付近に捕集され、吸塵穴を閉塞若しくは吸塵穴付近にて溶着することによって発生するものである。
【0005】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、熱切断加工の際に発生する塵埃の集塵効率が低下しにくい熱切断加工機の集塵装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前述のごとき従来の問題に鑑みてなされたもので、Y軸方向に長い複数の板状のスキッド(SD1)上に載置されたワーク(W1)の上方において、Y軸方向及びY軸方向に対して直交する水平なX軸方向に対して直交する垂直なZ軸方向へ移動位置決め自在に設けられた加工ヘッドによる前記ワーク(W1)の熱切断加工時に発生する塵埃を前記ワーク(W1)の下方位置において収集するための熱切断加工機の集塵装置において、Z軸に垂直な断面が四角形状に形成された筒状のシュート(3)の上側に前記スキッド(SD1)を設け、このシュート(3)内に、尖鋭部が上側に向いたV字形状で上記尖鋭部と対向する下側の部分に塵埃を吸い込むための複数の貫通孔(7B)を備えた複数のダクト(5)をY軸方向に長く設けると共に各ダクト(5)の上部に複数の貫通孔(7A)を設け、前記ワーク(W1)の熱切断加工時に発生した塵埃が上部の前記各貫通孔(7A)に直接かかることを防止するために、前記各ダクト(5)の上側に、各ダクト(5)から離隔してY軸方向に長いV字形状のダクトカバー(9)を、上部の前記貫通孔(7A)を覆って設け、前記シュート(3)におけるY軸方向の両側の内壁(3A,3B)から離反して設けた内壁面カバー(31A,31B)の前記各ダクト(5)よりも高い位置に、塵埃を吸い込むための複数の貫通穴(33)を設けたことを特徴とするものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の形態に係るレーザ加工機の集塵装置1の概略構成を示す断面図であり、図2は、図1におけるIIA−IIB断面を示す図であり、図3は、図1におけるIIIA−IIIB断面を示す図である。
【0016】
図4は、図1におけるIV矢視図であり、レーザ加工機の集塵装置1の平面図である。
【0017】
また、図5は、図1におけるV部の拡大図であり、図6は、図1におけるVI部の拡大図であり、図7は、図2におけるVII部の拡大図であり、図8は、図1におけるVIII部の拡大図であり、図9は、図2におけるIX部の拡大図である。
【0018】
上記各図において、x軸は水平方向に延びた軸であり、y軸は上記x軸と直角な水平方向に延びた軸であり、z軸は上記x軸およびy軸に垂直な鉛直方向に延びた軸である。
【0019】
レーザ加工機の集塵装置1は、レーザ加工機がワークW1をレーザ切断加工(レーザ加工)するときに発生する塵埃(レーザ加工で発生する煙やスパッタ等)等を収集する装置である。上記レーザ加工機は、ワークW1に対してレーザ切断加工を施すことができるレーザ加工ヘッドを備え、このレーザ加工ヘッドは、図1〜図3に示すように、y軸方向に延びて設けられた複数の板状のスキッドSD1上に載置されたワークW1に対して、上記ワークW1の上方で、すなわち、レーザ加工機の集塵装置1の上方で、x軸、y軸およびz軸方向で移動位置決め自在に設けられている。そして、上記レーザ加工ヘッドからz軸下方向に照射されるレーザ光によって、上記ワークW1に対して適宜レーザ加工が施される。なお、図4では、ワークW1やスキッドSD1の表示を省略してある。
【0020】
レーザ加工機1は、上記ワークW1にレーザ加工を施すときに発生する塵埃等を収集するための筒状のシュート3を備え、さらにこのシュート3は、たとえば、z軸に垂直な断面が四角形状に形成され、z軸下方向に向かうにしたがって断面積が小さくなるように形成されている。換言すれば、上記シュート3は上下面が開口し、上記シュート3の側面内壁が四角錐台の側面を形成している。
【0021】
そして、上記シュート3の上側には、上述のように複数のスキッドSD1が設けられており、上記シュート3の下側には、上記レーザ加工ヘッドでワークW1を加工した際に発生し、上記シュート3の内部を落下してきた塵埃等を受け取り搬送するためのコンベヤCV1が設けられている。
【0022】
また、シュート3内には、シュート3内の塵埃等を収集するために、上記シュート3の内壁の一端部(一部分)である内壁3Aから、上記シュート3の内壁の他端部(他の部分)である内壁3B(内壁3Aに対向している内壁)へ、水平方向(y軸方向)に延伸して、筒状の複数のダクト5が設けられている(図2〜図4参照)。
【0023】
上記ダクト5は、延伸方向に直角な断面形状において「V」字状の部分を備え、上記「V」字状の尖鋭部側が、上記加工ヘッド側(上側)に向いており、ワークW1を加工する際に発生したスパッタが上記ダクト5にぶつかっても、このぶつかったスパッタを上記ダクト5の表面に付着しにくくし、上記ぶつかったスパッタが上記コンベヤCV1に落下するようにするために、上記ダクト5の尖鋭部の挟角が、20°〜45°の範囲にある(図5参照)。
【0024】
また、図5、図9に示すように、ダクト5には、上記塵埃等を上記ダクト5内に吸い込むために、上記レーザ加工ヘッド側(上側)で上記ダクト5の延伸している方向に沿って、複数の貫通穴7Aが設けられている。
【0025】
さらに、上記ダクト5の上記断面形状の断面積を大きくするために、上記ダクト5の上記尖鋭部側と対向する部分(下側の部分)が、上記ダクト5の外側へ凸状(「V」字状)に形成され、この凸状に形成された部分に、上記塵埃等を上記ダクト5内に吸い込むために、上記ダクト5の延伸している方向に沿って複数の貫通穴7Bが設けられている。
【0026】
また、上記ダクト5の上記加工ヘッド側(上側)には、上記塵埃等が上記複数の貫通穴7Aに直接かかることを避けるために、上記ダクト5の上記加工ヘッド側(上側)で、上記ダクト5から離隔して、ダクトカバー9がy軸方向に延伸して設けられている。
【0027】
上記ダクトカバー9は、延伸方向に直角な断面形状が「V」字状に形成され、上記ダクト5の上記尖鋭部とほぼ平行に設けられ、上記ダクトカバー9の両端部は、上記貫通穴7Aを覆っている。換言すれば、上記ダクトカバー9に遮られて、上記加工ヘッド側から、上記ダクト5に設けられた貫通穴7Aが覗けないようになっている。
【0028】
また、図2、図9に示すように、上記ダクト5に設けられた上記複数の貫通穴7Aの設置密度が、上記ダクト5の長手方向(y軸方向)の中間部では密に、上記シュート3の各内壁3A、3Bに近いところでは疎になっている。
【0029】
上記ダクト5は、図1に示すように、上記シュート3内に複数個設けられており、上記各ダクト5は、たとえば、上記レーザ加工機の本体部を形成している本体フレームFR1を覆うために設けられたフレームカバー13によって、適数(1つ以上)のダクト5で形成される複数のダクト群11A〜11Dに分割されている。
【0030】
そして、上記各ダクト群11A〜11Dのうちのいずれかのダクト群を選択し、この選択されたダクト群から、上記塵埃等の吸塵が行われるように制御することが可能になっている。
【0031】
上記制御は、たとえば、図7に示すロータリ式シャッタ15を用いて、上記各ダクト群11A〜11Dのうちのいずれかのダクト群を選択し、この選択されたダクト群から上記塵埃等の吸塵が行われるように、上記レーザ加工機のNC制御装置を用いて行われる。そして、上記制御では、上記加工ヘッドが、上記ワークW1のいずれの位置で、上記ワークW1を加工しているかに応じて、上記各ダクト群のうちのいずれかのダクト群を選択するようになっている。
【0032】
より詳しく説明すると、図6に示すように、上記本体フレームFR1を覆っているフレームカバー13は、各ダクト5の間で、y軸方向(ダクト5と同方向)に長く延伸して設けられている。また、上記延伸方向に直角な断面形状で「V」字状の部分を備え、上記「V」字状の尖鋭部側が、上記加工ヘッド側(上側)に向いており、ワークW1を加工する際に発生したスパッタが上記フレームカバー13にぶつかっても、このぶつかったスパッタを上記フレームカバー13の表面に付着しにくくし、上記ぶつかったスパッタが上記コンベヤCV1に落下するようにするために、上記フレームカバー13の尖鋭部の挟角が、20°〜45°の範囲にある。
【0033】
また、上記フレームカバー13の上部には、板状の仕切り部材17が、y軸方向に延伸して設けられ、上記フレームカバー13の上側には、上記フレームカバー13から離隔し、上記仕切り部材17を介して、ダクトカバー19がy軸方向に延伸して設けられている(図6参照)。
【0034】
そして、上記シュート3の内壁と、上記各フレームカバー13と上記各仕切り部材17とによって、上記各ダクト群11A〜11Dが形成されている(図1参照)。
【0035】
また、図5〜図7に示すように、ダクト5の各貫通穴7A、7Bから吸い込まれた塵埃等を集塵室27に排出するために、各ダクト5の両端部が、シュート3の側壁に設けられた貫通孔21を介して、シュート3の外部に設けられている集塵室27に連通し、同様に、上記ダクト5とダクトカバー9との間の空間も、シュート3の側壁に設けられた貫通孔23を介して、上記集塵室27に連通し、上記フレームカバー13と仕切り部材17とダクトカバー19との間の空間も、シュート3の側壁に設けられた貫通孔25を介して、シュート3の外部に設けられている集塵室27に連通している。
【0036】
ここで、上記集塵室27は、上記各ダクト群11A〜11Dの数に対応して適数個設けられている。たとえば、上記ダクト群11Aに設けられている各ダクト5と連通している集塵室27A、上記ダクト群11Bに設けられている各ダクト5と連通している集塵室27B、上記ダクト群11Cに設けられている各ダクト5と連通している集塵室27C、上記ダクト群11Dに設けられている各ダクト5と連通している集塵室27Dがそれぞれ設けられ、各集塵室27A〜27Dの相互間は仕切られているものとする。
【0037】
そして、上記集塵室27Aは、ロータリ式シャッタ15を介して集塵室29に接続され、また、上記各集塵室27B〜27Dも、同様に各ロータリ式シャッタ15を介して集塵室29に接続されている(図7参照)。さらに、図7では、内壁3A側の集塵室を示しているが、上記内壁3Aと対向する内壁3B側にも、内壁3A側と同様に、各集塵室27A〜27D、29が設けられている。なお、上記集塵室29は、空気を吸入することによって塵埃等を吸引可能な排風機を用いた集塵機に接続され、上記集塵室29に存在する塵埃等を、上記集塵機で集めることができるようになっている。
【0038】
各ロータリ式シャッタ15は、集塵室27と集塵室29とを互いに仕切っている板状の仕切り部材15Aを備え、この仕切り部材15Aには、中心軸CL1を中心にして複数の貫通口15Cが設けられている。なお、上記各貫通口15Cは、上記中心軸CL1の円周方向に沿ってほぼ等間隔で設けられ、しかも上記各貫通口15Cがあけられていない箇所が、上記各貫通口15Cがあけられている箇所よりも、上記円周方向で大きく(長く)なっている。
【0039】
また、板状の仕切り部材15Aの厚み方向で上記仕切り部材15Aに隣接し、上記仕切り部材15Aに対して旋回自在に、板状のシャッタ部材15Bが設けられている、なお、上記シャッタ部材15Bにも、上記仕切り部材15Aと同様に複数の貫通口15Dが設けられ、また、上記レーザ加工機のNC制御装置で制御される制御モータ(図示せず)によって上記シャッタ部材15Bが旋回(回転)するようになっている。
【0040】
上記シャッタ部材15Bが旋回して上記各貫通口15Cと各貫通口15Dとが互いに重なり合った位置で、上記シャッタ部材15Bが停止すると、上記集塵室27と上記集塵室29とが互いに連通し、上記各貫通口15Cと各貫通口15Dとが互いに重なり合っていない位置で、上記シャッタ部材15Bが停止すると、上記集塵室27と上記集塵室29とが互いに遮断される。
【0041】
そして、たとえば、図1に示すダクト群11Aの上部で、ワークW1にレーザ加工がされている場合、集塵室27Aと集塵室29との間に設けられているロータリ式シャッタ15のみが開き、集塵室27A、集塵室29同士のみが連通するようになっている。
【0042】
また、図7に示すように、上記塵埃等を収集する経路PS1を形成するために、内壁面カバー31Aが、上記シュート3の内壁3Aから僅かに離反して上記シュート3の内壁3Aに沿って設けられている。上記内壁面カバー31Aは、上記加工ヘッド側に位置する上記シュート3の一端部側(シュート3の上部側)から上記シュート3の他端部側(下側)へ向って、上記シュート3の中間部まで延伸している。さらに、上記内壁面カバー31Aの下端部側は、シュート3の内壁3Aに沿って上昇してくる塵埃等を捕捉しやすいように、上記内壁3Aから離反するように折れ曲がっている。
【0043】
上記内壁面カバー31Aの上記加工ヘッド側(上部側)には、上記塵埃等を上記経路PS1に吸い込むための貫通穴33が複数設けられ(図4、図7参照)、さらに、上記経路PS1と集塵室27とを互いに連通するための貫通穴35が、上記内壁3Aに設けられている(図7参照)。また、シュート3の内壁3Bから離反して、上記内壁面カバー31Aと同様な内壁面カバー31Bが設けられ、シュート3の内壁3Bにも貫通穴35が設けられている。
【0044】
さらに、上記経路PS1は、フレームカバー13や仕切り部材17によって、上記各ダクト群11A〜11Dに対応する複数の経路に分割されており、これに伴って、上記分割された各経路のそれぞれが、内壁3A、3Bに設けられている各貫通穴35によって、各集塵室27A〜27Dのうちのいずれかと連通している。
【0045】
したがって、ロータリ式シャッタ15によって、各ダクト群11A〜11Dの場合と同様に、上記分割された各経路のうちのいずれかが選択され、内壁3A、3Bに沿って上昇してくる塵埃等の吸塵が行われるように制御される。
【0046】
さらに、上記シュート3の内壁3A、3B(互いが対向している内壁)と直交している内壁3Cには、図8に示すように、上記塵埃等を収集する経路PS2を形成するために、内壁面カバー37Aが、上記シュート3の内壁3Cから僅かに離反して上記シュート3の内壁3Cに沿って設けられている。上記は、シュート3の上部側から上記シュート3の下側へ向かって、上記シュート3の中間部まで延伸している。また、上記経路PS2と集塵室27(たとえば、集塵室27Aまたは27D)とを互いに連通するための貫通孔39が、シュート3に設けられている(図4参照)。
【0047】
なお、内壁3Cと対向する内壁3Dにも、同様に、内壁面カバー37Bと貫通孔39が設けられている。
【0048】
次に、レーザ加工機でレーザ加工を実施した場合におけるレーザ加工機1の集塵装置1による集塵について説明する。
【0049】
スキッドSD1にワークW1が載置され、このワークに対してレーザ加工が開始されると、塵埃がシュート3内に落下し始め、また、レーザ加工機1の集塵装置1の集塵室29に接続された集塵機(図示せず)とコンベヤCV1とが稼動を開始する。そして、ダクト群11Aの上部でワークW1にレーザ加工を行っている場合には、上記ダクト群11Aに連通している集塵室27Aと集塵室29とを互いに連通するために、所定のロータリ式シャッタ15が開き、他のロータリ式シャッタ15は閉じられる。
【0050】
さらに、ダクト群11Aの中で、図1に示すシュート3の内壁3Cと一番左側に位置しているダクト5との間の上方でレーザ加工しているときには、レーザ加工で発生した塵埃等が、次のように集塵される。なお、レーザ加工により温度が上昇している微細な粒子である塵埃は、近くに壁が立設されていると、この壁に沿って上昇する傾向が強い。
【0051】
まず、ダクトカバー9の上部側を向いている面やダクト5の上部側を向いている面に飛散し、衝突した塵埃等は、上記面が斜めになっているので(図5に示すように挟角が20°〜45°、すなわち、z軸との交差角が10°〜22.5°であるので)上側方向にはね返ることはなく、シュート3の下側方向にはね返る。
【0052】
そして、シュート3の下側方向にはね返った塵埃等の一部は、ダクト5の上部側を向いている面に沿って上昇し、ダクト5の貫通穴7A、ダクト5内、集塵室27A、ロータリ式シャッタ15、集塵室29を通って上記集塵機で集塵され、また、ダクト5とダクトカバー9との間、シュート3に設けられた貫通孔23、集塵室27A、ロータリ式シャッタ15、集塵室29を通って上記集塵機で集塵される。
【0053】
また、シュート3の下部方向にはね返った塵埃等の他の一部は、ダクト5と内壁3Cとの間を通って、シュート3の下部に到達した後上昇を開始する。そして、一部が、ダクト5の貫通穴7B、ダクト5内、集塵室27A、ロータリ式シャッタ15、集塵室29を通って上記集塵機で集塵され、他の一部が、シュート3の内壁3Cに沿って上昇し、内壁面カバー37Aで形成された経路PS2、シュート3に設けられた貫通孔39、集塵室27A、ロータリ式シャッタ15、集塵室29を通って上記集塵機で集塵される。
【0054】
また、上記レーザ加工ヘッドが、シュート3に設けられた内壁面カバー31Aの近くでワークW1を加工している場合、ダクト5と内壁3Aとの間に落下した塵埃等は、シュート3の下部に到達した後上昇を開始する。そして、内壁面カバー31Aで形成された経路PS1、シュート3に設けられた貫通穴35、集塵室27A、ロータリ式シャッタ15、集塵室29を通って上記集塵機で集塵される。
【0055】
内壁面カバー31Aの上部側に飛散した塵埃等のうちの一部は、シュート3の下側方向に跳ね返され、経路PS1等を介して集塵されるが、他の一部は、内壁面カバー31Aの上面に沿って上昇し、内壁面カバー31Aの上部に設けられた貫通穴33、経路PS1の上部側、シュート3に設けられた貫通穴35、集塵室27A、ロータリ式シャッタ15、集塵室29を通って上記集塵機で集塵される。
【0056】
なお、上記レーザ加工ヘッドが、シュート3に設けられた内壁面カバー31Bの近くでワークW1を加工している場合の集塵も、上記内壁面カバー31Aの近くでワークW1を加工している場合と同様に行われる。
【0057】
ここで、y軸方向に延びている各内壁面カバー37A、37Bが、x軸方向に延びている各内壁面カバー31A、31Bよりもz軸下方向で短く構成されている理由は、ワークW1を載置する板状のスキッドSD1がy軸方向に長く延伸しており、このスキッドSD1が邪魔をして、シュート3の各内壁3C、3Dまでレーザ加工時に発生する塵埃が直接飛散することが少なく、シュート3の各内壁3C、3Dでは、シュート3の下部側から各内壁3C、3Dに沿って上昇してくる塵埃のみを捕捉することができればよいからである。
【0058】
なお、レーザ加工しているときに発生する加工屑であって、質量が大きく落下しやすいものは、シュート3の内部を通過してコンベヤCV1上に落下し、レーザ加工機の集塵装置1の外部に搬出される。
【0059】
ダクト群11Aの中で、図1に示す2つのダクト5の間上方でレーザ加工しているときには、レーザ加工で発生した塵埃等が、上述の場合と同様に、ダクト5の貫通穴7A、7B、ダクトカバー9の貫通孔23、各内壁面カバー31A、31Bの貫通穴33、経路PS1、シュート3の貫通穴35等を介して集塵される。
【0060】
ダクト群11Aの中で、図1に示す、一番左側のフレームカバー13と、その左隣に位置しているダクト5との間の上方でレーザ加工しているときには、レーザ加工で発生した塵埃等が、上述の場合と同様に、ダクト5の貫通穴7A、7B、ダクトカバー9の貫通孔23、各内壁面カバー31A、31Bの貫通穴33、経路PS1、シュート3の貫通穴35等を介して集塵される。
【0061】
さらに、フレームカバー13の上部側を向いている面に飛散し、衝突した塵埃等は、上記面が斜めになっているので(図6に示すように挟角が20°〜45°、すなわち、z軸との交差角が10°〜22.5°であるので)上部方向にはね返ることはなく、シュート3の下部方向にはね返る。
【0062】
そして、シュート3の下部方向にはね返った塵埃等の一部は、フレームカバー13の上部側を向いている面に沿って上昇して、ダクトカバー19でせき止められ、シュート3に設けられた貫通孔25、集塵室27A、ロータリ式シャッタ15、集塵室29を通って上記集塵機で集塵される。
【0063】
なお、ダクト群11B〜11Dのいずれかの上方で、ワークW1にレーザ加工しているときも、上述の場合と同様に集塵される。また、ロータリ式シャッタ15のうちで、上記加工位置に対応するものが開放され、その他のものは閉じている。つまり、レーザ加工位置が変わった場合に、レーザ加工機のNC制御装置によって、ロータリ式シャッタ15の開閉が制御される。
【0064】
たとえば、ダクト群11Aでレーザ加工を行っているときには、上記ダクト群11Aに対応するロータリ式シャッタ15のみが開いて、集塵室27Aのみから集塵することができるようになっており、レーザ加工位置が、ダクト群11Bに移ったときには、上記ダクト群11Aに対応するロータリ式シャッタ15が閉じ、上記ダクト群11Bに対応するロータリ式シャッタ15のみが開いて、集塵室27Bのみから集塵する。
【0065】
レーザ加工機の集塵装置1によれば、ダクト5の上部側に設けられている各貫通穴7Aに、レーザ加工するときに発生する塵埃等が直接かかることを避けるために、上記ダクト5の上側で、上記ダクト5から離隔してダクトカバー9が設けられているので、上記レーザ加工機を長い時間使用しても、上記各貫通穴(吸塵孔)7Aがレーザ加工の塵埃等で塞がれることが少なく、レーザ加工の際に発生する塵埃の集塵効率が低下しにくい。
【0066】
また、ダクト5の長手方向に垂直な断面の形状が、ダクト5の下側で上記ダクト5の外側へ凸状に形成されているので、各貫通穴7A、7Bを通ってダクト5内に吸引された塵埃の通路の断面積を、ダクト5上側の面の挟角を小さくし、さらにダクト5の高さを抑えても、大きくすることができ、効率良く吸塵を行うことができる。
【0067】
また、ダクト5の各貫通穴7A、7Bの設置密度が、上記ダクト5の長手方向の中間部では密に、上記シュート3の内壁に近いところでは疎になっているので、各貫通穴7A、7Bのそれぞれからほぼ均等な吸引力で集塵することができ、上記シュート3の内部のいずれの位置でも、むらなく吸塵を行うことができる。
【0068】
また、上記各のダクト5を適数のダクト5で形成される複数のダクト群11A〜11Dに分割し、上記各ダクト群11A〜11Dのうちのいずれかのダクト群を、レーザ加工機の加工ヘッドが、上記ワークW1のいずれの位置で加工しているかに応じて選択し、この選択されたダクト群から、上記塵埃等の吸塵が行われるように制御するので、加工の際に塵埃が発生する箇所のみに焦点をしぼって集塵を行うことができ、集塵室29の連結された集塵機のファン(ファンを駆動するモータ)の出力が小さくても、効率良く集塵を行うことができる。また、レーザ加工位置に応じて、集塵する位置を自動的に変更することができる。
【0069】
また、上記レーザ加工機の本体部を形成している本体フレームFR1を覆うために設けられたフレームカバーを用いて、上記各ダクト群11A〜11Dを形成しているので、上記各ダクト群11A〜11Dを形成するために別途部材を設ける必要がなく、レーザ加工機の集塵装置1の構成が簡素になっている。
【0070】
また、ロータリ式シャッタ15を用いて、上記各ダクト群11A〜11Dのうちのいずれかのダクト群を選択し、この選択されたダクト群から上記塵埃の吸塵が行われるようにしているので、上記選択の切替を迅速に行うことができ、上記切替のためにレーザ加工を中断する必要がなくなるので、上記レーザ加工を効率良く行うことができる。
【0071】
また、レーザ加工機の集塵装置1によれば、レーザ加工の際に発生する塵埃等を収集する経路PS1を形成するために、シュート3の内壁から僅かに離反して上記シュート3の内壁に沿って設けられ、上記シュートの上側から上記シュートの下側へ向かって、上記シュートの中間部まで、内壁面カバー31A、31Bが延伸しているので、シュート3の下部側からシュート3の内壁に沿って上昇してくる塵埃等を捕捉することができ、上記塵埃等がシュート3の内壁を乗り越えて外部に溢れ出すことを防止することができる。
【0072】
また、上記内壁面カバー31A、31Bの上側には、上記塵埃等を上記経路PS1に吸い込むための貫通穴33が複数設けられているので、シュート3の内壁ではなく、上記内壁面カバー31A、31Bの上部側の面に沿って、上昇してくる塵埃等を捕捉することができ、上記塵埃等がシュート3の内壁を乗り越えて外部に溢れ出すことを防止することができる。
【0073】
また、上記経路PS1は、上記ダクト群と同様に、フレームカバー13や仕切り部材17で分割されており、上記レーザ加工機の加工ヘッドが、上記ワークW1をいずれの位置で加工しているかに応じて、ロータリ式シャッタ15を用いて、上記分割された各経路のうちのいずれを用いて吸塵を行うかを制御するので、上記各ダクト群11A〜11Dを選択制御する場合と同様の効果を得ることができる。
【0074】
なお、本実施形態では、レーザ加工機を例に掲げて説明したが、レーザ加工機以外の熱切断加工機(ガス切断加工機等;高温高圧な燃焼ガスでワークを溶断する装置等)にも、本実施の形態を適用することができる。
【0075】
【発明の効果】
本発明によれば、熱切断加工の際に発生する塵埃の集塵効率が低下しにくい熱切断加工機の集塵装置を提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るレーザ加工機の集塵装置の概略構成を示す断面図である。
【図2】図1におけるIIA−IIB断面を示す図である。
【図3】図1におけるIIIA−IIIB断面を示す図である。
【図4】図1におけるIV矢視図であり、レーザ加工機の集塵装置の平面図である。
【図5】図1におけるV部の拡大図である。
【図6】図1におけるVI部の拡大図である。
【図7】図2におけるVII部の拡大図である。
【図8】図1におけるVIII部の拡大図である。
【図9】図2におけるIX部の拡大図である。
【符号の説明】
1 レーザ加工機の集塵装置
3 シュート
5 ダクト
7A、7B、33、35 貫通穴
9、19 ダクトカバー
11A〜11D ダクト群
13 フレームカバー
15 ロータリ式シャッタ
15C、15D ロータリ式シャッタの貫通口
21、23、25、39 貫通孔
31A、31B、37A、37B 内壁面カバー
Claims (1)
- Y軸方向に長い複数の板状のスキッド(SD1)上に載置されたワーク(W1)の上方において、Y軸方向及びY軸方向に対して直交する水平なX軸方向に対して直交する垂直なZ軸方向へ移動位置決め自在に設けられた加工ヘッドによる前記ワーク(W1)の熱切断加工時に発生する塵埃を前記ワーク(W1)の下方位置において収集するための熱切断加工機の集塵装置において、Z軸に垂直な断面が四角形状に形成された筒状のシュート(3)の上側に前記スキッド(SD1)を設け、このシュート(3)内に、尖鋭部が上側に向いたV字形状で上記尖鋭部と対向する下側の部分に塵埃を吸い込むための複数の貫通孔(7B)を備えた複数のダクト(5)をY軸方向に長く設けると共に各ダクト(5)の上部に複数の貫通孔(7A)を設け、前記ワーク(W1)の熱切断加工時に発生した塵埃が上部の前記各貫通孔(7A)に直接かかることを防止するために、前記各ダクト(5)の上側に、各ダクト(5)から離隔してY軸方向に長いV字形状のダクトカバー(9)を、上部の前記貫通孔(7A)を覆って設け、前記シュート(3)におけるY軸方向の両側の内壁(3A,3B)から離反して設けた内壁面カバー(31A,31B)の前記各ダクト(5)よりも高い位置に、塵埃を吸い込むための複数の貫通穴(33)を設けたことを特徴とする熱切断加工機の集塵装置。
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