JP4428879B2 - 導電性接触子 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気テスト時に、半導体パッケージの基板の接点部に一端が当接することによって、前記接点部と配線プレートの導電部との間を電気的に接続する圧縮コンタクトばねを備えている導電性接触子に関する。
【0002】
【従来の技術】
図5は、この種の従来の導電性接触子100を示す。この導電性接触子100は、可動ガイドプレート付加タイプのもので、図5中、(a)は圧縮コンタクトばね2のセット状態、(b)は半導体パッケージのセット状態、(c)は電気テストのテスト状態、および(d)は半導体パッケージの離脱状態をそれぞれ示す。なお、圧縮コンタクトばね2は、1本しか図示していないが、実際には数本〜数千本備えて導電性接触子100を構成している。
【0003】
この導電性接触子100は、半導体パッケージPの基板P1の接点部P2が嵌入する位置決め孔3が設けられており、位置決め孔3に嵌入した接点部P2が電気的に接続するように一端部2aを臨ませると共に、他端部2bを配線プレート4の導電部4aに電気的に接続して組み付けられる圧縮コンタクトばね2を備えて大略構成されている。
【0004】
このとき、配線プレート4は、圧縮コンタクトばね2を伸縮可能に収容するホルダ6の下面6bに配設されており、可動ガイドプレート5は、ホルダ6の上面6aに対して進退動可能に配設されている。ホルダ6には、その上面6aに開口する第1支持孔7と、その下面6bに開口すると共に第1支持孔7に連通する第1支持孔7よりも小径の貫通孔10とが形成されており、かつ第1支持孔7と貫通孔10との境界部位に段部11が形成されている。
【0005】
圧縮コンタクトばね2は、ピッチ巻きの中間部2cと、この中間部2cの両端からそれぞれ軸方向に延設された、中間部2cよりも小径で密着巻きの一端部2aおよび他端部2bとを有して構成されている。このため圧縮コンタクトばね2には、中間部2cと、一端部2aおよび他端部2bとの境界部位に、ショルダ部2dおよび2eが形成される。
【0006】
また、位置決め孔3は、半導体パッケージPの基板P1の当接面となる可動ガイドプレート5の上面5aに開口させると共に、可動ガイドプレート5の下面5bに開口する第2支持孔9に連通させて設けられている。位置決め孔3は、第2支持孔9よりも小径に形成されており、このため両孔3,9の境界部位には、段部8が形成される。なお、第1支持孔7と第2支持孔9とは、略同一の孔径に形成される。
【0007】
そして、導電性接触子100は、一端部2aを位置決め孔3に挿入すると共に一端部2aに連続する中間部2cの一部を第2支持孔9に挿入し、かつ他端部2bを貫通孔10を介して外方へ突出させると共に他端部2bに連続する中間部2cの一部を第1支持孔7に挿入することによって、圧縮コンタクトばね2を可動ガイドプレート5とホルダ6との間に組み付けた(図5(a)参照)後、ホルダ6の下面6bに配線プレート4を積層するように配設して(図5(b)参照)構成されている。この構成では、圧縮コンタクトばね2は、その他端部2bが配線プレート4の導電部4aに電気的に接続すると共に、その一端部2aがショルダ部2dの段部8への係合により位置決め孔3からの抜け止めが図られている。
【0008】
この導電性接触子100によれば、接点部P2を位置決め孔3に嵌入させると共に、基板P1を可動ガイドプレート5の上面5aに面当接させることによって半導体パッケージPをセットすることができ(図5(b)参照)、その後適宜の外力を付加して半導体パッケージPを可動ガイドプレート5と共に押し下げて、接点部P2と圧縮コンタクトばね2の一端部2aとの間に適当な接触圧を付与して電気テストを行い(図5(c)参照)、テスト終了後は、前記外力を除去した後半導体パッケージPを導電性接触子100から離反させる。
【0009】
これと類似する技術は、米国特許第5,791,914号明細書に開示されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この電気テスト(例えば、バーインテスト)は、約150℃にまで加熱された雰囲気中で、前記接触圧を保持することによって行われるものであるから、テスト終了後に圧縮コンタクトばね2の一端部2aと半導体パッケージPの接点部P2とが溶着する虞がある。
【0011】
この溶着が生じた場合には、図5(d)に示すように、半導体パッケージPを離反させる時に、圧縮コンタクトばね2の一端部2aが半導体パッケージPの離反に伴って延びて変形し、以後の使用に耐えないものとなるので、ひいては導電性接触子の耐久性の低下を招く、という課題を有している。
【0012】
そこで、この発明は、圧縮コンタクトばねの一端部と半導体パッケージの接点部とが溶着した場合でも、前記一端部の変形を伴うことなく、前記半導体パッケージの離反を容易に行うことができ、ひいては耐久性の向上した導電性接触子を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
前記した目的を達成するために、請求項1の発明は、半導体パッケージの基板の接点部が嵌入する位置決め孔が設けられており、前記位置決め孔に嵌入した前記接点部が電気的に接続するように一端部を臨ませると共に、他端部を配線プレートの導電部に電気的に接続して組み付けられる圧縮コンタクトばねを備えた導電性接触子において、
前記位置決め孔の孔壁に、前記一端部の先端に係合して前記一端部の抜け止めを行う抜け止め部が設けられていることを特徴とする。
【0014】
このため、請求項1の発明では、半導体パッケージの接点部と圧縮コンタクトばねの一端部との間に溶着が生じたとしても、半導体パッケージの離反時に、前記一端部の先端が抜け止め部に係合して抜け止めされるので、半導体パッケージの離反方向に伴う前記一端部のそれ以上の延びは阻止され、これにより前記溶着部分の前記接点部と一端部との剥離を、前記一端部の変形を伴うことなく行うことができる。
【0015】
また、請求項2の発明は、請求項1に記載の導電性接触子であって、
前記抜け止め部は、前記位置決め孔の他の部分よりも小径に形成されている、段部あるいはテーパ部で構成されていることを特徴とする。
【0016】
このため、請求項2の発明では、前記一端部の先端が、段部あるいはテーパ部に係合して抜け止めされるので、半導体パッケージの離反方向に伴う前記一端部のそれ以上の延びは阻止される。
【0017】
また、請求項3の発明は、請求項1または2に記載の導電性接触子であって、
前記圧縮コンタクトばねを伸縮可能に収容するホルダには、該ホルダに対して進退動可能に、可動ガイドプレートが配設されており、かつ
前記位置決め孔は、前記可動ガイドプレートに貫通形成されていることを特徴とする。
【0018】
このため、請求項3の発明では、半導体パッケージは、その接点部を位置決め孔に嵌入させて可動ガイドプレート上にセットされる。セット後、半導体パッケージを可動ガイドプレートと共に、圧縮コンタクトばねの圧縮方向に加圧して、半導体パッケージの接点部と圧縮コンタクトばねの一端部との間に適当な接触圧を付与して電気テストを行う。
【0019】
このとき、半導体パッケージの接点部と圧縮コンタクトばねの一端部とが溶着した場合でも、圧縮コンタクトばねの一端部は、その先端を、位置決め孔内の抜け止め部に係合させて半導体パッケージの離反に伴う変形を阻止することができる。
【0020】
また、請求項4の発明は、請求項3に記載の導電性接触子であって、
前記ホルダと前記可動ガイドプレートとの間には、前記可動ガイドプレートをホルダに対して後退方向に付勢する補助ばねが配設されていることを特徴とする。
【0021】
このため、請求項4の発明では、可動ガイドプレートとホルダとの間に補助ばねを配設したので、圧縮コンタクトばねの本数の多少に拘わらず、可動ガイドプレートの作動が安定すると共に、圧縮コンタクトばねの初期荷重の付加に起因する可動ガイドプレートの反りの発生をも阻止することができる。
【0022】
さらには、半導体パッケージの接点部と圧縮コンタクトばねの一端部とが溶着した場合でも、前記溶着部分を補助ばねのばね力により離反させることもできるし、このときの圧縮コンタクトばねの一端部は、その先端を抜け止め部に係合させて半導体パッケージの離反に伴う変形を阻止することができる。
【0023】
また、請求項5の発明は、請求項1または2に記載の導電性接触子であって、前記圧縮コンタクトばねを伸縮可能に収容するホルダの一側には、前記配線プレートが配設されており、かつ
前記位置決め孔は、前記圧縮コンタクトばねを伸縮可能に収容するホルダの側面に開口させ前記圧縮コンタクトばねを収容する支持孔に連通させて設けられていることを特徴とする。
【0024】
このため、請求項5の発明では、半導体パッケージは、その接点部を位置決め孔に嵌入させてホルダの側面上にセットされる。セット後、半導体パッケージに外力を付加して、圧縮コンタクトばねの圧縮方向に加圧して、半導体パッケージの接点部と圧縮コンタクトばねの一端部との間に適当な接触圧を付与して電気テストを行う。
【0025】
このとき、ホルダは、十分な厚みを有して形成されるので、圧縮コンタクトばねの初期荷重にも拘わらず、半導体パッケージのセット面となる他側面を、反りの無い平坦面に保持することができる。
【0026】
また、半導体パッケージの接点部と圧縮コンタクトばねの一端部とが溶着した場合でも、圧縮コンタクトばねの一端部は、その先端を、位置決め孔内の抜け止め部に係合させて半導体パッケージの離反に伴う変形を阻止することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づき説明する。なお、図5に示すものと同一部材および同一機能を奏する部材は、同一符号を付してある。
【0028】
図1は、本発明の第1実施形態としての導電性接触子1を示す。この導電性接触子1は、可動ガイドプレート付加タイプのもので、図1中、(a)は圧縮コンタクトばね2のセット状態、(b)は半導体パッケージPのセット状態、(c)は電気テストのテスト状態、および(d)は半導体パッケージPの離脱状態をそれぞれ示しており、圧縮コンタクトばね2は、1本しか図示していないが、実際には数本〜数千本備えて導電性接触子1を構成している、以下図3および図4においても同様である。
【0029】
この導電性接触子1は、半導体パッケージPの基板P1の接点部P2が嵌入する位置決め孔3が設けられており、位置決め孔3に嵌入した接点部P2が電気的に接続するように一端部2aを臨ませると共に、他端部2bを配線プレート4の導電部4aに電気的に接続して組み付けられる圧縮コンタクトばね2を備えて大略構成されている。ここで、接点部P2は、半田ボールで代表されるボールグリッドアレーや、ランドグリッドアレーのことである。
【0030】
本実施形態では、圧縮コンタクトばね2を伸縮可能に収容するホルダ6は、相互に重合する上部ホルダ61と、下部ホルダ62とからなり、配線プレート4は、下部ホルダ62の下面62bに配設されており、可動ガイドプレート5は、上部ホルダ61の上面61aに対して進退動可能に配設されている。
【0031】
上部ホルダ61には、その上面61aに開口する小径孔7aと、この小径孔7aに連通してその下面61bに開口する小径孔7aよりも大径な第1支持孔7bとが形成されており、かつ第1支持孔7bと小径孔7aとの境界部位に段部12が形成されている。下部ホルダ62には、その上面62aに開口する第1支持孔7bと同径の第2支持孔7cと、この第2支持孔7cに連通してその下面62bに開口する第2支持孔7cよりも小径な小径孔7dとが形成されており、かつ第2支持孔7cと小径孔7dとの境界部位に段部11が形成されている。
【0032】
圧縮コンタクトばね2は、一部分をピッチ巻きにした中間部2cと、この中間部2cの両端からそれぞれ軸方向に延設された、中間部2cよりも小径で密着巻きの一端部2aおよび他端部2bとを有して構成されている。このため圧縮コンタクトばね2には、中間部2cと、一端部2aおよび他端部2bとの境界部位に、ショルダ部2dおよび2eが形成される。
【0033】
そして、圧縮コンタクトばね2は、図1(a)に示すように、その中間部2cが第1支持孔7bおよび第2支持孔7cに収容されると共に、ショルダ部2dおよび2eがそれぞれ段部12および11に係合して、上部ホルダ61と下部ホルダ62との間に組み付けられる。この組み付け状態では、一端部2aおよび他端部2bは、上部ホルダ61の小径孔7aおよび下部ホルダ62の小径孔7dをそれぞれ貫通して外方へ突出している。他端部2bは、図1(b)に示すように、下部ホルダ62の下面62bに配設される配線プレート4の導電部4aに電気的に接続する。
【0034】
また、位置決め孔3は、可動ガイドプレート5に貫通形成されている。本実施形態では、位置決め孔3は、半導体パッケージPの基板P1の当接面となる可動ガイドプレート5の上面5aに開口する、半導体パッケージPの接点部P2が嵌入する嵌入口部3aと、この嵌入口部3aに連通して、可動ガイドプレート5の下面5bに開口する、嵌入口部3aよりも大径な端部収容孔3bとから構成されており、嵌入口部3aと端部収容孔3bとの境界部位には、抜け止め部としての段部3cが形成されている。端部収容孔3bには、図1(a)に示すように、圧縮コンタクトばね2の一端部2aの先端側部分が収容される。
【0035】
この導電性接触子1によれば、接点部P2を位置決め孔3の嵌入口部3aに嵌入させると共に、基板P1を可動ガイドプレート5の上面5aに面当接させることによって半導体パッケージPをセットすることができ(図1(b)参照)、その後適宜の外力を付加して半導体パッケージPを可動ガイドプレート5と共に押し下げて、接点部P2と圧縮コンタクトばね2の一端部2aとの間に適当な接触圧を付与して電気テストを行い(図1(c)参照)、テスト終了後は、前記外力を除去した後、半導体パッケージPを導電性接触子1から離反させる(図1(d)参照)。
【0036】
この構成によれば、テスト終了後に半導体パッケージPの接点部P2と圧縮コンタクトばね2の一端部2aとの間に溶着が生じたとしても、半導体パッケージPの離反時に、一端部2aの先端が、抜け止め部としての段部3cに係合して抜け止めされるので、半導体パッケージPの離反方向に伴う一端部2aのそれ以上の延びは阻止され(図1(d)参照)、これにより溶着部分の接点部P2と一端部2aとの剥離を、一端部2aの変形を伴うことなく行うことができる。
【0037】
また好ましくは、図1に示すように、ホルダ6と可動ガイドプレート5との間には、可動ガイドプレート5をホルダ6に対して後退方向に付勢する補助ばね15が配設されて構成される。この補助ばね15は、圧縮コンタクトばね2を数本〜数千本備える可動ガイドプレート5に対して、例えば2〜4個設けられる。本実施形態では、補助ばね15は、その両端部を、可動ガイドプレート5の下面5bに開口する凹部5cおよび上部ホルダ61の上面61aに開口する凹部61cにそれぞれ嵌入して取り付けられている。
【0038】
この構成によれば、圧縮コンタクトばね2の本数の多少に拘わらず、可動ガイドプレート5の作動が安定すると共に、圧縮コンタクトばね2の初期荷重の付加に起因する可動ガイドプレート5の反りの発生をも阻止することができる。
【0039】
さらには、半導体パッケージPの接点部P2と圧縮コンタクトばね2の一端部2aとが溶着した場合でも、前記溶着部分を補助ばね15のばね力により離反させることもできるし、このときも、圧縮コンタクトばね2の一端部2aは、その先端を段部3cに係合させて半導体パッケージPの離反に伴う変形を阻止することができる。
【0040】
図2は、抜け止め部の変形例を示す。位置決め孔3は、半導体パッケージPの基板P1の当接面となる可動ガイドプレート5の上面5aに開口する、半導体パッケージPの接点部P2が嵌入する嵌入口部3aと、この嵌入口部3aに連通して、可動ガイドプレート5の下面5bに開口する、嵌入口部3aよりも大径な端部収容孔3bとから構成されており、嵌入口部3aの孔壁が、抜け止め部としてのテーパ部3dに形成されている。このテーパ部3dの場合も、段部3cと同様に、圧縮コンタクトばね2の一端部2aの先端がテーパ部3dに係合して抜け止めされるので、半導体パッケージPの離反方向に伴う一端部2aのそれ以上の延びは阻止され、これにより前記溶着部分の接点部P2と一端部2aとの剥離を、一端部2aの変形を伴うことなく行うことができる。
【0041】
図3は、本発明の第2実施形態としての導電性接触子20を示す。この導電性接触子20は、可動ガイドプレート付加タイプのもので、圧縮コンタクトばね2の一端部2aをピッチ巻きの円錐形状に形成した点、圧縮コンタクトばね2を、1個の厚さの大きな可動ガイドプレート5と1個のホルダ6との間で保持した点、および位置決め孔3の端部収容孔3bを、一端部2aの外径形状に相応する円錐形状に形成した点が異なるだけで、他の構成は前述した導電性接触子1と同様に構成されている。
【0042】
すなわち、導電性接触子20における位置決め孔3は、半導体パッケージPの接点部P2が嵌入する嵌入口部3aと、圧縮コンタクトばね2の一端部2aを収容する端部収容孔3bと、嵌入口部3aと端部収容孔3bとの境界部位に形成される抜け止め部としての段部3cとを有して構成されている。このとき端部収容孔3bは、可動ガイドプレート5の下面5bに開口し圧縮コンタクトばね2の中間部2cの一部を収容する第3支持孔7eに連通して設けられている。
【0043】
この導電性接触子20においても、導電性接触子1と同様に、圧縮コンタクトばね2の一端部2aの先端が段部3cに係合して抜け止めされるので、半導体パッケージPの離反方向に伴う一端部2aのそれ以上の延びは阻止され、これにより溶着した接点部P2と一端部2aの剥離を、一端部2aの変形を伴うことなく行うことができる。
【0044】
また、この導電性接触子20においても、補助ばね15を追加構成することにより、前述した導電性接触子1と同様の作用効果を奏することができる。
【0045】
図4は、本発明の第3実施形態としての導電性接触子30を示す。この導電性接触子30は、可動ガイドプレート無付加タイプのもので、圧縮コンタクトばね2を伸縮可能に収容するホルダ6の一側には、配線プレート4が配設されており、かつ位置決め孔3は、ホルダ6の他側面63aに開口させ圧縮コンタクトばね2を収容するホルダ6内の支持孔7fに連通させて設けられている。
【0046】
具体的には、ホルダ6は、相互に積層される上部ホルダ63と、下部ホルダ62とを有して構成されており、圧縮コンタクトばね2は、この上部ホルダ63と、下部ホルダ62の内部に装着されており、配線プレート4は、下部ホルダ62の下面62bに積層されている。ここで、圧縮コンタクトばね2、下部ホルダ62、および配線プレート4は、前述した導電性接触子1と同様に構成されている。
【0047】
また、位置決め孔3は、半導体パッケージPの基板P1の当接面となる上部ホルダ63の上面63aに開口する、半導体パッケージPの接点部P2が嵌入する嵌入口部3aと、この嵌入口部3aに連通して、嵌入口部3aよりも大径に形成される端部収容孔3bとから構成されており、嵌入口部3aと端部収容孔3bとの境界部位には、抜け止め部としての段部3cが形成されている。端部収容孔3bは、上部ホルダ63の下面63bに開口する第4支持孔7fに連通させて、第4支持孔7fと同径に形成されている。
【0048】
そして、圧縮コンタクトばね2は、その一端部2aを端部収容孔3bに収容させると共にその先端を段部3cに当接させ、中間部2cを、上部ホルダ63の第4支持孔7fおよび下部ホルダ62の第2支持孔7cに収容すると共に、他端部2bを配線プレート4の導電部4aに電気的に接続させて取り付けられている。
【0049】
この導電性接触子30によれば、接点部P2を位置決め孔3の嵌入口部3aに嵌入させることによって半導体パッケージPをセットすることができ(図4(b)参照)、その後適宜の外力を付加して半導体パッケージPを押し下げて基板P1を上部ホルダ63の上面63aに面当接させ、接点部P2と圧縮コンタクトばね2の一端部2aとの間に適当な接触圧を付与して電気テストを行い(図4(c)参照)、テスト終了後は、前記外力を除去した後、半導体パッケージPを導電性接触子30から離反させる(図4(d)参照)。
【0050】
この構成によれば、テスト終了後に半導体パッケージPの接点部P2と圧縮コンタクトばね2の一端部2aとの間に溶着が生じたとしても、半導体パッケージPの離反時に、一端部2aの先端が、抜け止め部としての段部3cに係合して抜け止めされるので、半導体パッケージPの離反方向に伴う一端部2aのそれ以上の延びは阻止され(図4(d)参照)、これにより溶着部分の接点部P2と一端部2aとの剥離を、一端部2aの変形を伴うことなく行うことができる。
【0051】
【発明の効果】
以上説明してきたように、請求項1の発明によれば、半導体パッケージの離反時に、圧縮コンタクトばねの一端部の先端が抜け止め部に係合して、半導体パッケージの離反方向に伴う前記一端部のそれ以上の延びは阻止されるので、圧縮コンタクトばねの一端部と半導体パッケージの接点部とが溶着した場合でも、前記一端部の変形を伴うことなく、半導体パッケージの離反を容易に行うことができ、ひいては耐久性の向上した導電性接触子を提供することができる。
【0052】
また、請求項2の発明によれば、半導体パッケージの離反時に、圧縮コンタクトばねの一端部の先端が段部あるいはテーパ部に係合して、半導体パッケージの離反方向に伴う前記一端部のそれ以上の延びは阻止されるので、請求項1の発明と同等の効果を奏することができる。
【0053】
また、請求項3の発明によれば、抜け止め部を備えた位置決め孔を可動ガイドプレートに設けたので、可動ガイドプレート付加タイプの導電性接触子においても、請求項1または2の発明と同等の効果を奏することができる。
【0054】
また、請求項4の発明によれば、可動ガイドプレートとホルダとの間に補助ばねを配設したので、圧縮コンタクトばねの本数の多少に拘わらず、可動ガイドプレートの作動が安定すると共に、圧縮コンタクトばねの初期荷重の付加に起因する可動ガイドプレートの反りの発生をも阻止することができ、これにより請求項3の発明の効果に加えて、テストの信頼性を一層向上させることができる。
【0055】
また、請求項5の発明によれば、抜け止め部を備えた位置決め孔を、圧縮コンタクトばねを収容するホルダに設けたので、可動ガイドプレートを備えないタイプの導電性接触子においても、請求項1または2の発明と同等の効果を奏することができる。
【0056】
その上、ホルダは、十分な厚みを有して形成されるので、圧縮コンタクトばねの初期荷重にも拘わらず、半導体パッケージのセット面となる他側面を、反りの無い平坦面に保持することができ、これによりテストの信頼性を一層向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態としての導電性接触子の一部断面図で、(a)は圧縮コンタクトばねのセット状態、(b)は半導体パッケージのセット状態、(c)は電気テストのテスト状態、および(d)は半導体パッケージの離脱状態をそれぞれ示す。
【図2】本発明の第1実施形態の変形例を示す要部断面図である。
【図3】本発明の第2実施形態としての導電性接触子の一部断面図で、(a)は圧縮コンタクトばねのセット状態、(b)は半導体パッケージのセット状態、(c)は電気テストのテスト状態、および(d)は半導体パッケージの離脱状態をそれぞれ示す。
【図4】本発明の第3実施形態としての導電性接触子の一部断面図で、(a)は圧縮コンタクトばねのセット状態、(b)は半導体パッケージのセット状態、(c)は電気テストのテスト状態、および(d)は半導体パッケージの離脱状態をそれぞれ示す。
【図5】従来の可動ガイドプレート付加タイプの導電性接触子の一部断面図で、(a)は圧縮コンタクトばねのセット状態、(b)は半導体パッケージのセット状態、(c)は電気テストのテスト状態、および(d)は半導体パッケージの離脱状態をそれぞれ示す。
【符号の説明】
1,20,30 導電性接触子
2 圧縮コンタクトばね
2a 一端部(圧縮コンタクトばねの)
2b 他端部
3 位置決め孔
3c 段部(抜け止め部)
3d テーパ部(抜け止め部)
4 配線プレート
4a 導電部(配線プレートの)
5 可動ガイドプレート
6 ホルダ
7a 小径孔(支持孔)
7b 第1支持孔(支持孔)
7c 第2支持孔(支持孔)
7d 小径孔(支持孔)
7e 第3支持孔(支持孔)
7f 第4支持孔(支持孔)
15 補助ばね
61,63 上部ホルダ(ホルダ)
62 下部ホルダ(ホルダ)
P 半導体パッケージ
P1 基板(半導体パッケージの)
P2 接点部(半導体パッケージの)
Claims (5)
- 半導体パッケージの基板の接点部が嵌入する位置決め孔が設けられており、前記位置決め孔に嵌入した前記接点部が電気的に接続するように一端部を臨ませると共に、他端部を配線プレートの導電部に電気的に接続して組み付けられる圧縮コンタクトばねを備えた導電性接触子において、
前記位置決め孔の孔壁に、前記一端部の先端に係合して前記一端部の抜け止めを行う抜け止め部が設けられていることを特徴とする導電性接触子。 - 請求項1に記載の導電性接触子であって、
前記抜け止め部は、前記位置決め孔の他の部分よりも小径に形成されている、段部あるいはテーパ部で構成されていることを特徴とする導電性接触子。 - 請求項1または2に記載の導電性接触子であって、
前記圧縮コンタクトばねを伸縮可能に収容するホルダには、該ホルダに対して進退動可能に、可動ガイドプレートが配設されており、かつ
前記位置決め孔は、前記可動ガイドプレートに貫通形成されていることを特徴とする導電性接触子。 - 請求項3に記載の導電性接触子であって、
前記ホルダと前記可動ガイドプレートとの間には、前記可動ガイドプレートをホルダに対して後退方向に付勢する補助ばねが配設されていることを特徴とする導電性接触子。 - 請求項1または2に記載の導電性接触子であって、
前記位置決め孔は、前記圧縮コンタクトばねを伸縮可能に収容するホルダの側面に開口させ前記圧縮コンタクトばねを収容する支持孔に連通させて設けられていることを特徴とする導電性接触子。
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