JP4428038B2 - シリコン単結晶の製造システム及びシリコン単結晶の製造方法並びにシリコン単結晶 - Google Patents

シリコン単結晶の製造システム及びシリコン単結晶の製造方法並びにシリコン単結晶 Download PDF

Info

Publication number
JP4428038B2
JP4428038B2 JP2003405929A JP2003405929A JP4428038B2 JP 4428038 B2 JP4428038 B2 JP 4428038B2 JP 2003405929 A JP2003405929 A JP 2003405929A JP 2003405929 A JP2003405929 A JP 2003405929A JP 4428038 B2 JP4428038 B2 JP 4428038B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
single crystal
silicon single
manufacturing conditions
manufacturing
data
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2003405929A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005162558A (ja
Inventor
誠 飯田
隆弘 柳町
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Handotai Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Handotai Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Handotai Co Ltd filed Critical Shin Etsu Handotai Co Ltd
Priority to JP2003405929A priority Critical patent/JP4428038B2/ja
Priority to PCT/JP2004/016563 priority patent/WO2005054549A1/ja
Publication of JP2005162558A publication Critical patent/JP2005162558A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4428038B2 publication Critical patent/JP4428038B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C30CRYSTAL GROWTH
    • C30BSINGLE-CRYSTAL GROWTH; UNIDIRECTIONAL SOLIDIFICATION OF EUTECTIC MATERIAL OR UNIDIRECTIONAL DEMIXING OF EUTECTOID MATERIAL; REFINING BY ZONE-MELTING OF MATERIAL; PRODUCTION OF A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; SINGLE CRYSTALS OR HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; AFTER-TREATMENT OF SINGLE CRYSTALS OR A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; APPARATUS THEREFOR
    • C30B29/00Single crystals or homogeneous polycrystalline material with defined structure characterised by the material or by their shape
    • C30B29/02Elements
    • C30B29/06Silicon
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C30CRYSTAL GROWTH
    • C30BSINGLE-CRYSTAL GROWTH; UNIDIRECTIONAL SOLIDIFICATION OF EUTECTIC MATERIAL OR UNIDIRECTIONAL DEMIXING OF EUTECTOID MATERIAL; REFINING BY ZONE-MELTING OF MATERIAL; PRODUCTION OF A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; SINGLE CRYSTALS OR HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; AFTER-TREATMENT OF SINGLE CRYSTALS OR A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; APPARATUS THEREFOR
    • C30B15/00Single-crystal growth by pulling from a melt, e.g. Czochralski method
    • C30B15/20Controlling or regulating

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)

Description

本発明は、結晶欠陥が少ないシリコン単結晶を高歩留で効率よく生産するための最適製造条件の設計システム及びシリコン単結晶の製造方法並びにシリコン単結晶に関するものである。
近年は、半導体回路の高集積化に伴う素子の微細化に伴い、その基板材料となるチョクラルスキー法(以下、CZ法と略記する)で製造されたシリコン単結晶に対する品質要求が高まってきている。特に単結晶中には、FPD(Flow Pattern Defect)、LSTD(Laser Scattering Tomography Defect)、COP(Crystal Originated Particle)等のグローンイン(Grown−in)欠陥と呼ばれる、酸化膜耐圧特性やデバイスの特性を悪化させる単結晶成長起因の欠陥が存在し、その密度とサイズの低減が重要視されている。
これらの欠陥を説明するに当たって、先ず、結晶成長中にシリコン単結晶に取り込まれるベイカンシイ(Vacancy、以下Vと略記することがある)と呼ばれる空孔型の点欠陥と、インタースティシアル−シリコン(Interstitial−Si、以下Iと略記することがある)と呼ばれる格子間シリコン型の点欠陥のそれぞれの取り込まれる濃度を決定する因子について、一般的に知られていることを説明する。
シリコン単結晶において、V領域とは、シリコン原子の不足から発生するボイドが多い領域であり、I領域とは、シリコン原子が余分に存在することにより発生するシリコン原子の凝集体や転位ループクラスタが多い領域のことであり、そしてV領域とI領域の間には、原子の過不足が少ないニュートラル(Neutral、以下Nと略記することがある)領域が存在している。そして、前記グローンイン欠陥(FPD、LSTD、COP等)というのは、あくまでもVやIが過飽和な状態の時に発生するものであり、多少の原子に偏りがあっても、飽和以下であれば、上記グローンイン欠陥としては存在しないことが判ってきた。
この両点欠陥の濃度は、CZ法における結晶の引上げ速度(成長速度)と結晶中の固液界面近傍の温度勾配Gとの関係から決まり、V領域の周囲には、OSF(酸化誘起積層欠陥、Oxidation Induced Stacking Fault)と呼ばれる欠陥が、結晶成長軸に対する垂直方向(結晶径方向)の断面で見た時に、リング状に分布(以下、OSFリングということがある)していることが確認されている。
これらグローンイン欠陥を分類すると、例えば成長速度が0.6mm/min前後以上と比較的高速の場合には、空孔型の点欠陥が凝集して出来たボイド起因とされているFPD、LSTD、COP等のグローンイン欠陥が結晶径方向全域に高密度に存在し、V領域となる。また、成長速度が0.6mm/min以下の場合は、成長速度の低下に伴い、上記のOSFリングが結晶の周辺から発生し、このリングの外側には格子間シリコンの凝集に基づく転位ループ起因と考えられているL/D(Large Dislocation:格子間転位ループの略号、LSEPD(Large Secco Etch Pit Defect)、LFPD(Large Flow Pattern Defect)等)の欠陥が低密度に存在し、I領域となる。さらに、成長速度を0.4mm/min前後以下に低速にすると、OSFリングがウェーハ中心に収縮して消滅し、全面がI領域となる。
また、前述のように、V領域とI領域の中間でOSFリングの外側に、空孔起因のFPD、LSTD、COPも、格子間シリコンに基づく転位ループ起因のLSEPD、LFPDも、さらにはOSFも存在しないN領域が存在する。
このN領域は、通常は成長速度を下げた時に成長軸を含む面内において、成長軸方向に対して斜めに存在するため、単結晶を成長軸方向に垂直に切断した面内では一部分にしか存在しなかった。このN領域について、ボロンコフ理論(例えば非特許文献1参照)では、引上げ速度(V)と結晶固液界面軸方向温度勾配(G)の比であるV/Gというパラメータが点欠陥のトータルな濃度を決定すると唱えている。面内で引上げ速度は一定のはずであるが、面内でGが分布を持つために、例えば、ある引上げ速度では中心がV領域でN領域を挟んで周辺でI領域となるような結晶しか得られなかった。
そこで最近、面内のGの分布を改良して、例えば、引上げ速度Vを徐々に下げながら引上げることにより、ある引上げ速度では面内の一部にしか存在しなかったN領域を結晶径方向全面に広げた全面N領域の結晶を製造できるようになった。また、この全面N領域の結晶を長さ方向へ拡大するには、このN領域が結晶径方向全面に広がった時の引上げ速度を維持して引上げればある程度達成できる。また、結晶が成長するに従ってGが変化することを考慮し、それを補正して、あくまでもV/Gが一定になるように、引上げ速度を調節すれば、それなりに成長方向にも、全面N領域となる結晶が拡大できるようになった(例えば特許文献1参照)。
しかし、この全面N領域が得られる引上げ速度のマージン(制御範囲)は極端に狭く、一度単結晶の直胴部全長にわたりN領域の結晶製造が実現したとしても、引上げ装置の違いやHZ(ホットゾーン、炉内構造)等の炉内環境の経時変化の影響によりGが変化し、N領域が得られる引上げ速度Vが変化して上記マージンからも容易に外れてしまうため、一度設定した同一製造条件を用いて直胴部全長にわたり目標品質規格であるN領域となる結晶を継続して製造することは不可能であった。そこで、直胴部全長にわたってN領域を実現する製造条件の設計においては、絶えず製造条件の操業実績データ(引上げ速度、ルツボ回転数、温度パターン等)及び結晶品質実績データのような製造上実際に得られた実績のデータをまとめ、それらを解析する等のデータ処理を行い、その結果から製造条件の見直しを行うという作業を繰り返し行ってきた。
しかし、これらの製造条件の見直し作業は従来主に手作業で行われていたため、1本分の結晶データのまとめにも長時間を要していた。従って、特にN領域結晶等のような製造条件の厳しい低欠陥結晶の製造において、最適製造条件の設計を絶えず継続していくには多大なる時間と人的コストが消費されていた。また、例えばデータの勘違いや入力ミスなどの人為的ミスにより不適当な製造条件が設計されてしまうことによって、不良品もある頻度で発生し、大きな経済的損失を被っていた。
従って、N領域等の低欠陥結晶の製造条件の設計において、直胴部全長にわたり再現性よく所望の結晶品質となり、しかも作業負担が少ない単結晶製造システムが望まれていた。
特許第3460551号公報 V.V.Voronkov,Journal of Crystal Growth,vol.59(1982),pp.625〜643
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、引上げ装置の違いや炉内環境の経時変化を考慮して、単結晶の直胴部全長にわたりN領域等の目標とする結晶品質となる最適製造条件を設計する際の作業負担の軽減と設計時間の短縮を可能とし、且つ、不適切な製造条件の設計による不良品発生を防止することによって、目標品質規格の単結晶の生産性、歩留りの向上を実現するシリコン単結晶の製造システム及び製造方法並びにシリコン単結晶を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、チョクラルスキー法を用いた引上げ装置によって製造されるシリコン単結晶の結晶品質を目標規格内とするために、品質特性に影響する複数の製造条件を設計する製造システムであって、少なくとも、製造条件における設定と実績及び結晶品質における目標規格と実績のデータをデータベースに取り込む手段と、前記取り込まれた製造条件における設定と実績及び結晶品質における目標規格と実績のデータを突き合わせてデータ処理する手段と、前記実績データに基づいて、次に引上げるシリコン単結晶の製造条件を自動的に算出する手段とを具備していることを特徴とするシリコン単結晶の製造システムを提供する。
このように、製造条件における設定とその設定に対して実際に得られた実績及び結晶品質における目標規格とその目標に対して実際に得られた実績のデータをデータベースに取り込む手段と、これらの取り込まれたデータを突き合わせてデータ処理する手段とを備えるものであれば、実績データをまとめ、それらを解析する作業負担が軽減されたものとなり、人為的なミスも少ないものとできるし、前記実績データに基づいて、次に引上げる同じ品質のシリコン単結晶の製造条件を自動的に算出する手段を備えるものであれば、製造条件設計における作業負担の軽減と設計時間の短縮がなされた生産性の高いものとすることができる。
この場合、さらに前記製造条件を自動的に算出するための計算式を修正する手段と、前記自動的に算出した製造条件をチェックする手段と、前記自動的に算出した製造条件を修正する手段とを具備していることが好ましい。
このように、前記製造条件を自動的に算出するための計算式を修正する手段と、前記自動的に算出した製造条件をチェックする手段およびその製造条件を修正する手段とを備えるものであれば、炉内環境等の経時変化にもきめ細かく対応できるので、製造条件の設定精度を高いものとすることでき、さらに不適切な製造条件の設定を防ぐことができるので、単結晶の直胴部全長にわたり低欠陥等の目標とする品質の結晶を、安定して高歩留まりで製造する条件を設計できるものとなる。
また、前記製造条件における設定と実績のデータは、引上げ速度、引上げ単結晶直径、ルツボ回転数、種結晶回転数、炉内温度パターン、ヒーター温度、炉内圧力のうち1項目以上からなるものであり、かつ結晶品質における目標規格と実績のデータは、OSF、FPD、LSTD、COP、LSEPD、LFPD、酸素濃度のうち1項目以上からなるものであることが好ましい。
製造条件と結晶品質との関係については、引上げ速度、炉内温度パターン及びヒーター温度は上記のOSF、FPD、LSTD、COP、LSEPD、LFPD等の結晶欠陥の密度等に影響を及ぼし、結晶直径、ルツボ回転数、種結晶回転数及び炉内圧力は結晶内の酸素濃度に影響を及ぼすことが判っている。従って、これらの製造条件における設定と実績データ及び結晶品質における目標規格と実績データがこれらの1項目以上からなるものであれば、結晶品質の目標規格を達成する製造条件の設計のための高い精度のデータ解析が容易にできるようになる。
また、前記データ処理する手段は、バッチ終了を確認するキー操作を行なうことにより、少なくともシリコン単結晶の製造バッチ番号をキーとしてデータを抽出するものであることが好ましい。
このように、バッチ終了を確認するキー操作を行なうことにより、少なくともシリコン単結晶の製造バッチ番号をキーとしてデータを抽出するものであれば、目標規格に対する品質実績データを引上げ装置毎や製造バッチ毎に解析することによって、引上げ装置固有の特徴や炉内環境の経時変化の傾向を正確に把握することができ、より高い精度の製造条件の設計ができるものとなる。
また、前記製造条件を自動的に算出する手段は、同一引上げ装置で連続してシリコン単結晶を引上げる場合において、次バッチのシリコン単結晶の製造に適用する製造条件を算出するものであることが好ましい。
上記ですでに説明したように、引上げ装置の違いにより結晶品質に装置差が生じる場合があるので、正確な製造条件を算出するためには、前記製造条件を自動的に算出する手段が、同一引上げ装置で連続して同じ品質のシリコン単結晶を引上げる場合において、次バッチのシリコン単結晶の製造に適用する製造条件を算出するものであれば、そのように連続するバッチの製造条件は差異がわずかであるので、より正確な製造条件を安定して算出するものとできるし、そのように算出した製造条件に修正を加えれば、さらに正確な製造条件の設計ができるものとなる。
また、前記計算式を修正する手段は、前記自動的に算出された製造条件に基づき少なくとも1回製造されたシリコン単結晶の品質データの変化量に基づいて前記計算式の係数を修正するものであることが好ましい。
このように、自動的に算出された製造条件に基づき少なくとも1回製造されたシリコン単結晶の品質データの変化量に基づいて計算式の係数を修正するものであれば、精度の高い製造条件の設計ができるものとなる。
すなわち、前述のように、次バッチの製造条件は計算式により自動的に算出されるが、こうして算出された製造条件を用いて次バッチの製造を行い、製造された単結晶の品質が目標規格にならなかった場合に、さらにその次のバッチの結晶品質が目標規格になるように、計算式の係数を最適な値に修正してから、修正した計算式によりその次のバッチの製造条件が算出されるのが好ましい。
また、前記自動的に算出した製造条件をチェックする手段は、予め各製造条件について許容する変動量の範囲を設定しておき、前バッチのシリコン単結晶の製造に適用した各製造条件に対する、前記自動的に算出した次バッチのシリコン単結晶の製造に適用する各製造条件の変動量が、前記設定した範囲を越えたときに、自動的に警告するものであることが好ましい。
本発明の製造条件の設計は、例えばデータベースに取り込まれた同一引上げ装置の結晶欠陥及び酸素濃度の結果から、次バッチの引上げ速度、結晶直径、ルツボ回転数、種結晶回転数、炉内温度パターン、ヒーター温度、炉内圧力のうち1項目以上を設定することであって、ある程度目標とする結晶品質が得られている状況下では、次バッチの製造条件として算出される条件は、通常は前バッチの製造条件と大きく違うものではないから、算出された製造条件が大きく変動するような場合は何らかのミスにより不適当な製造条件となっている可能性がある。
そこで、このように、前記自動的に算出した製造条件をチェックする手段が、予め各製造条件について許容する変動量の範囲を設定しておき、前バッチのシリコン単結晶の製造に適用した各製造条件に対する、前記自動的に算出した次バッチのシリコン単結晶の製造に適用する各製造条件の変動量が、前記設定した範囲を越えたときに、自動的に警告するものであれば、人為的ミス等による不適切な製造条件の設計を確実に防止することができる。
また、前記自動的に算出した製造条件を修正する手段は、前記引上げ装置の特性及び/又は前記実績のデータに基づいて前記製造条件を修正するものであることが好ましい。
このように、引上げ装置毎の特性や過去の実績のデータの傾向などに基づいて、算出された製造条件を修正するものであれば、さらに精度の高い製造条件とすることができる。
また、本発明は、上記のいずれかのシリコン単結晶製造システムによりシリコン単結晶を製造することを特徴とするシリコン単結晶の製造方法を提供する。
このように、前記の製造システムでシリコン単結晶を製造すれば、製造条件の設計に係る作業負担の大幅な軽減と設計時間の短縮が実現でき、かつ、単結晶直胴部全長にわたり目標とする低欠陥等の品質の結晶を安定して製造することができる。
この場合、シリコン単結晶の製造方法は、N領域単結晶を製造することが好ましい。
このように、規格のマージンが狭く、製造条件を継続して設計するのが困難なN領域単結晶であっても、製造条件の設計に係る作業負担の大幅な軽減と設計時間の短縮が実現でき、かつ、単結晶直胴部全長にわたりN領域結晶を安定して製造することができる。
また、本発明は、チョクラルスキー法によりシリコン単結晶を製造する方法であって、少なくとも、製造条件における設定と実績及び結晶品質における目標規格と実績のデータをデータベースに取り込み、前記取り込まれた製造条件における設定と実績及び結晶品質における目標規格と実績のデータを突き合わせてデータ処理し、前記実績データに基づいて次に引上げるシリコン単結晶の製造条件を自動的に算出することを特徴とするシリコン単結晶の製造方法を提供する。
このように、製造条件における設定とその設定に対して実際に得られた実績及び結晶品質における目標規格とその目標に対して実際に得られた実績のデータをデータベースに取り込み、これらの取り込まれたデータを突き合わせてデータ処理すれば、実績データをまとめ、それらを解析する作業負担を軽減することができ、人為的なミスも少なくできるし、前記実績データに基づいて次に引上げる同じ品質のシリコン単結晶の製造条件を自動的に算出すれば、製造条件設計における作業負担の軽減と設計時間の短縮を実現できるので、目標とする品質のシリコン単結晶を高生産性で製造することができる。
この場合、前記製造条件を自動的に算出した後、前記製造条件を自動的に算出するための計算式を修正し、前記自動的に算出した製造条件をチェックし、前記自動的に算出した製造条件を修正することが好ましい。
このように、前記製造条件を自動的に算出した後、前記製造条件を自動的に算出するための計算式を修正し、前記自動的に算出した製造条件をチェックし、その製造条件を修正すれば、製造条件の設定精度を高くでき、炉内環境等の経時変化にもきめ細かく対応できるし、さらに不適切な製造条件の設定を防ぐことができるので、単結晶の直胴部全長にわたり低欠陥等の目標とする品質の結晶を安定して高歩留まりで製造することができる。
また、前記製造条件における設定と実績のデータを、引上げ速度、引上げ単結晶直径、ルツボ回転数、種結晶回転数、炉内温度パターン、ヒーター温度、炉内圧力のうち1項目以上とし、かつ結晶品質における目標規格と実績のデータを、OSF、FPD、LSTD、COP、LSEPD、LFPD、酸素濃度のうち1項目以上とすることが好ましい。
このように、これらの製造条件における設定と実績データ及び結晶品質における目標規格と実績データをこれらの1項目以上とすれば、これらの製造条件と結晶品質との関係を考慮した精度の高いデータ解析により、結晶品質の目標規格を達成するシリコン単結晶を容易に製造できる。
また、前記データ処理をする際に、バッチ終了を確認するキー操作を行なうことにより、少なくともシリコン単結晶の製造バッチ番号をキーとしてデータを抽出することが好ましい。
このように、データ処理をする際に、バッチ終了を確認するキー操作を行なうことにより、少なくともシリコン単結晶の製造バッチ番号をキーとしてデータを抽出すれば、目標規格に対する品質実績データを引上げ装置毎や製造バッチ毎に解析することによって、引上げ装置固有の特徴や炉内環境の経時変化の傾向を正確に把握できるので、目標規格の結晶品質を持つシリコン単結晶をより高い精度で製造することができる。
また、前記製造条件を自動的に算出する際に、同一引上げ装置で連続してシリコン単結晶を引上げる場合において、次バッチのシリコン単結晶の製造に適用する製造条件を算出することが好ましい。
上記ですでに説明したように、引上げ装置の違いにより結晶品質に装置差が生じる場合があるので、正確な製造条件を算出するためには、製造条件を自動的に算出する際に、同一引上げ装置で連続して同じ品質のシリコン単結晶を引上げる場合において、次バッチのシリコン単結晶の製造に適用する製造条件を算出すれば、そのように連続するバッチの製造条件は差異がわずかであるので、より正確な製造条件を安定して算出することができるし、そのように算出した製造条件に修正を加えれば、さらに正確な製造条件でシリコン単結晶を製造できる。
また、前記計算式を修正する際に、前記自動的に算出された製造条件に基づき少なくとも1回製造されたシリコン単結晶の品質データの変化量に基づいて前記計算式の係数を修正することが好ましい。
このように、計算式を修正する際に、自動的に算出された製造条件に基づき少なくとも1回製造されたシリコン単結晶の品質データの変化量に基づいて計算式の係数を修正すれば、その修正された計算式で算出された精度の高い製造条件設計に基づいてシリコン単結晶が高い精度で製造できる。
また、前記自動的に算出した製造条件をチェックする際に、予め各製造条件について許容する変動量の範囲を設定しておき、前バッチのシリコン単結晶の製造に適用した各製造条件に対する、前記自動的に算出した次バッチのシリコン単結晶の製造に適用する各製造条件の変動量が、前記設定した範囲を越えたときに、自動的に警告することが好ましい。
このように、自動的に算出した製造条件をチェックする際に、予め各製造条件について許容する変動量の範囲を設定しておき、前バッチのシリコン単結晶の製造に適用した各製造条件に対する、前記自動的に算出した次バッチのシリコン単結晶の製造に適用する各製造条件の変動量が、前記設定した範囲を越えたときに、自動的に警告すれば、人為的ミス等による不適切な製造条件の設計が確実に防止され、より確実に高歩留まりでシリコン単結晶を製造できる。
また、前記自動的に算出した製造条件を修正する際に、前記引上げ装置の特性及び/又は前記実績のデータに基づいて前記製造条件を修正することが好ましい。
このように、自動的に算出した製造条件を修正する際に、引上げ装置毎の特性や過去の実績のデータの傾向などに基づいて、算出された製造条件を修正すれば、さらに精度の高い製造条件に基づいてシリコン単結晶を高い精度で製造することができる。
また、本発明は、上記のいずれかのシリコン単結晶の製造方法により製造されたものであることを特徴とするシリコン単結晶を提供する。
このように、前記の製造方法で製造されたシリコン単結晶は、製造条件の設計に係る作業負担の大幅な軽減と設計時間の短縮がなされた生産性の高いものであり、かつ、単結晶直胴部全長にわたり低欠陥等の目標とする品質を有する高品質なものであり、かつ安定して製造された製造歩留まりの高いものである。
この場合、前記シリコン単結晶は、N領域単結晶であることが好ましい。
このように、継続して製造するのが困難なN領域単結晶であっても、製造条件の設計に係る作業負担の大幅な軽減と設計時間の短縮がなされた生産性の高いものであり、かつ、単結晶直胴部全長にわたりN領域となる高品質なものであり、かつ安定して製造された製造歩留まりの高いものである。
本発明に従い、製造条件における設定とその設定に対して実際に得られた実績及び結晶品質における目標規格とその目標に対して実際に得られた実績のデータをデータベースに取り込む手段と、これらの取り込まれたデータを突き合わせてデータ処理する手段とを備えることにより、実績データをまとめ、それらを解析する作業負担が軽減されたものとなり、人為的なミスも少ないものとできるし、前記実績データに基づいて製造条件を自動的に算出する手段を備えることにより、製造条件設計における作業負担の軽減と設計時間の短縮がされた生産性の高いものとすることができる。
さらに前記製造条件を自動的に算出するための計算式を修正する手段と、前記自動的に算出した製造条件をチェックする手段およびそれを修正する手段とを備えることにより、製造条件の設定精度をより高いものとすることでき、炉内環境等の経時変化にもきめ細かく対応できるし、さらに不適切な製造条件の設定を防ぐことができる。従って、単結晶の直胴部全長にわたりN領域等の目標とする品質の結晶を、高歩留まりで製造する条件が設計できる。
以下では、本発明の実施の形態について図を用いて説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
図1は、本発明に従うシリコン単結晶の製造システムの一例を示す概略図である。この、従来のCZ法を用いた単結晶引上げ装置1に係る製造システム10は、製造条件の設定と実績及び結晶品質の目標規格と実績のデータをデータベースに取り込む手段2と、これらの取り込まれたデータを突き合わせてデータ処理する手段3と、前記実績データに基づいて製造条件を自動的に算出する手段4を具備する。また、図1のように、さらに前記製造条件を自動的に算出するための計算式を修正する手段5と、前記算出した製造条件をチェックする手段6と、前記算出した製造条件を修正する手段7を具備することが好ましい。これらの手段は、例えば少なくとも1台の電子計算機及びプログラムによって構成することができる。
図2は、前記のシリコン単結晶の製造システムの工程フローの一例を示すフロー図である。
まず、初期条件として予め結晶品質の目標規格を満たすように設計された製造条件を用いて、CZ法によりシリコン単結晶(1バッチ目)を製造する(F1)。製造された単結晶を、結晶品質を確認するため所定の位置で切断し、そこから結晶品質測定用サンプルを作製して、ユーザーの要求する品質項目の測定を行う。
次に、製造条件における設定と実績及び結晶品質における目標規格と実績のデータをデータベースに取り込む。例えば、上記のように測定された品質項目の中から、OSF、FPD、LSTD、COP、LSEPD、LFPD、酸素濃度のうち1項目以上の測定データを、実績データとして測定器から電子計算機等により自動的にデータベースに取り込むかまたは上記実績データをデータベースに直接入力する。
また、前述の単結晶を製造したときの製造条件の設定データと操業実績データについても、引上げ装置から電子計算機等により自動的にデータベースに取り込むかまたは上記操業実績データをデータベースに直接入力する。この場合、製造条件についての各データは引上げ速度、引上げ単結晶直径、ルツボ回転数、種結晶回転数、炉内温度パターン、ヒーター温度、炉内圧力のうち1項目以上のデータを取り込むものとする。
さらに、ユーザー等の要求により設定された結晶品質の目標規格のデータを、仕様書から電子計算機等により自動的にデータデースに取り込むかまたは直接データベースに入力する。このとき、データベースに取り込む品質項目は上記品質実績データの品質項目と同一とする(F2)。
次に、前記取り込まれた製造条件における設定と実績及び結晶品質における目標規格と実績のデータを突き合わせてデータ処理する。例えば、上記のようにデータベースに取り込まれたこれらのデータは電子計算機等によりまとめられ、引上げ装置番号または製造バッチ番号またはその両方をキーとして突合せ、例えば結晶成長方向に対して結晶品質の目標規格と実績をグラフ化するなどして、結晶品質の目標規格を実績と比較して解析される(F3)。
このとき、この実績データに基づいて、予め設定された、各品質項目と各製造項目の関係を示す計算式を用いて、単結晶の直胴部全長にわたり結晶品質が目標規格となるように、次バッチ(2バッチ目)の製造条件を電子計算機等により自動的に算出する(F4)。
例えば、品質項目が酸素濃度で製造条件の項目がルツボ回転数の場合で説明する。ルツボ回転数と酸素濃度が比例し、ルツボ回転数1rpmが酸素濃度に与える影響量を1ppmaとした計算式で製造条件を設計する場合、このときの計算式の係数は1ppma/rpmとなる。そして、前バッチの酸素濃度実績が目標酸素濃度より1ppma高かったとすると、次バッチのルツボ回転数はこの計算式により自動的に算出され、前バッチよりも1rpm低く設計される。
また、このように算出された製造条件を、同一の引上げ装置で製造される次バッチの製造条件に適用すれば、より正確に製造条件を設計できる。
上記のように計算式により算出した製造条件により、次バッチの単結晶を製造する。なお、製造条件の算出後、後述するような製造条件のチェック(F7)、さらに、製造条件の微調整等の修正(F8)を行なった後、次バッチの製造を行うことが好ましい。但し、これらの製造条件のチェック、修正は必須ではない。
次いで、製造した単結晶に対して品質測定を行い、前のバッチと同様にして各データの取り込み(F2)、突合せ(F3)を行なうことができる。
上記のように製造した単結晶が目標の品質となっていれば問題ない。しかし、このようにして製造した次バッチ(2バッチ目)の品質実績が目標品質にならない場合がある。その場合は、電子計算機等により前記の計算式の係数等を修正する(F5)。
上記の例で説明すれば、上記の計算式に従い、ルツボ回転数を前バッチよりも1rpm低く設計して次バッチ結晶製造を行った結果、目標酸素濃度より1ppma下がりすぎてしまった場合、さらにその次のバッチ(3バッチ目)の製造条件の設計に使用する計算式の係数は2ppma/rpmに修正され、その次のバッチ(3バッチ目)の製造条件は前バッチ(2バッチ目)よりルツボ回転数が0.5rpm高めに設計される。このように、係数の修正は、一度算出された製造条件に基づいて少なくとも一回製造されたシリコン単結晶の品質実績データに基づいて修正することもできるが、このような修正のための製造を実際に行なわず、過去の製造で蓄積された実績データの傾向等に基づいて自動的に係数を修正してもよい。このような修正を行うことで、炉内環境の経時変化の対応も適切に行うことができるようになる。
上記のように係数等の修正が行なわれた場合は、修正された計算式を用いて、単結晶の直胴部全長にわたり結晶品質が目標規格になるように、製造条件を電子計算機等を用いて自動的に算出する(F6)。
次に、上記で自動的に算出された次のバッチ(3バッチ目)の製造条件が前バッチ(2バッチ目)の製造条件と比較して大きな変動がないことをチェックする(F7)。このようにチェックすることで、計算間違いや入力ミス等による不適切な製造条件の設計を防止することができる。このとき、予め各製造条件について許容する変動量の範囲を設定しておき、上記のチェックにおいてその変動量が許容範囲を超えたときに自動的に警告を出すようにすれば、不適切な製造条件の設計をより確実に防止することができる。そしてこのようにすれば、不適切な製造条件による不良品の発生等が起こらず、歩留まりが向上する。
そして、このように適正であることを確認した製造条件に対して、例えば引上げ装置の特徴や過去の実績データから例えば結晶成長方向に対する部分的な製造条件の微調整等の修正を電子計算機等により行う(F8)。こうすることで、次のバッチの結晶品質は直胴部全長にわたり目標規格とする品質がより得られ易くなり、N領域等の低欠陥結晶の生産性、歩留りを向上することができる。そして、このようにして設計された製造条件により次のバッチ(3バッチ目)の製造を行う。
上記のような工程で製造されたシリコン単結晶は、結晶品質等の目標規格が、N領域単結晶のような継続して製造するのが困難なものであっても、製造条件の設計に係る作業負担及びそれに伴う人為的ミス等の大幅な軽減と設計時間の短縮がなされた生産性の高いものであり、かつ、単結晶直胴部全長にわたり目標とする品質を有する高品質なものであり、かつ安定して製造された製造歩留まりの高いものである。
以下に本発明の実施例及び比較例をあげてさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
N領域単結晶が製造可能なHZを備えたCZ引上げ装置を用いて、シリコン融液150kgを収容した口径が600mmのルツボから、直径200mmで直胴部全長がN領域となるように、0.88〜0.50mm/minの引き上げ速度に制御してシリコン単結晶を引上げた。そして、本発明である引上げ速度、結晶直径、炉内温度パターンの設定と実績データ及びOSF密度、FPD密度、LSEPD密度の結晶欠陥の目標規格と実績データをコンピュータに自動でデータベースに取り込み、これらのデータをリンクさせてグラフを作成した。その結果、直胴部の一部でOSFリングが発生していた。そして、次バッチの操業条件の設計では、OSF発生を抑えるため、コンピュータにより自動的に引上げ速度が0.01mm/min低速化され、それに伴って炉内温度パターンは若干高めに補正された。
このとき、製造条件の設計に要した時間はわずか3分で、作業者は、コンピュータ上の「バッチの終了」というボタンを押すキー操作を行うのみで、自動的に製造条件を設計することができた。そして、製造条件の変更内容はコンピュータに接続されたプリンタにより自動的に印刷され、適切な補正が行われていることを確認した。そして、この後上記製造条件で次バッチの結晶製造を行ったところ、ほぼ目的とするN領域の結晶品質となった。
(実施例2)
引上げ装置10台でそれぞれ10本づつ連続したバッチで本発明である上記実施例1と同じ作業を繰り返し行った。その結果、製造条件の設計の際にデータの入力ミスは発生せず、全ての結晶において直胴部全長をN領域結晶とすることができた。
(実施例3)
通常の単結晶を製造するときのHZを備えたCZ引上げ装置を用いて、シリコン融液150kgを収容した口径が600mmのルツボから、直径200mmで直胴長さ120cmのシリコン単結晶を、酸素濃度14ppma(JEIDA)を目標規格として育成した。
育成した単結晶の酸素濃度を測定したところ、直胴部の肩部から20cm〜60cmにかけて目標酸素濃度より1ppma高い結果となった。そこで、前バッチと当バッチとの酸素濃度の変動から、次バッチの酸素濃度に対するルツボ回転数の計算式の係数は1ppma/rpmと求められ、次バッチの製造条件は、直胴部の肩部から20cm〜60cmにかけてルツボ回転数が前バッチより1rpm低めに設計された。次にこの製造条件を用いてシリコン単結晶を育成した結果、逆に直胴部の肩部から20cm〜60cmにかけて目標酸素濃度より1ppma低い結果となった。
そこで、その次のバッチの酸素濃度に対するルツボ回転数の計算式の係数は2ppma/1rpmに修正され、その次のバッチの製造条件は、直胴部の肩部から20cm〜60cmにかけてルツボ回転数が前バッチより0.5rpm高めに設計された。そして、このルツボ回転数が補正された製造条件を用いて、その次バッチの製造を行ったところ、直胴部全長にわたり、略14ppmaとなり、目標規格を達成した。
(比較例1)
実施例1と同じ引上げ装置を用いて、シリコン融液150kgを収容した口径が600mmのルツボから、直径200mmで直胴部全長がN領域となるように、0.88〜0.50mm/minの引き上げ速度に制御してシリコン単結晶を引上げた。そして、引上げ速度、結晶直径、温度パターンの設定及び実績データとOSF密度、FPD密度、LSEPD密度の結晶欠陥の目標規格および実績データをデータベースから手作業でダウンロードした。そして、表計算ソフトにて、これらの製造条件の設定と実績及び結晶品質の目標規格と実績のデータをリンクさせるようなグラフを手作業で作成した。その結果、結晶品質については結晶全長にわたりOSFリングが発生し、引上げ速度は結晶全長にわたり設定よりも高めとなっており、炉内温度パターンは全体的に設定より低めとなっていた。そこで、炉内温度パターンを手入力により修正し、次バッチの製造を行ったところ、ほぼ目標とする結晶品質となった。このとき、これらのデータ解析及び次バッチ製造条件の設計に要した時間は約3時間であった。
(比較例2)
引上げ装置10台でそれぞれ10本づつ連続したバッチで上記比較例1と同じ作業を繰り返し行った。その結果、製造条件の設計の際に、手作業によるデータの入力にミスが1件発生し、この結晶は全長にわたりLSEPDが発生した。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的事項と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明に包含される。
例えば、製造条件の自動算出後、製造条件のチェック、及び製造条件の微調整等の修正を行なった後、次バッチの製造を行うことが好ましいが、これらの製造条件のチェック、修正は必須ではなく、省略することもできる。
本発明に従うシリコン単結晶の製造システムの一例を示す概略図である。 本発明に従うシリコン単結晶の製造システムの工程フローの一例を示すフロー図である。
符号の説明
1…単結晶引上げ装置、 2…データベース取り込み手段、
3…データ処理手段、 4…製造条件自動算出手段、 5…計算式修正手段、
6…製造条件チェック手段、 7…製造条件修正手段、
10…シリコン単結晶製造システム。

Claims (15)

  1. チョクラルスキー法を用いた引上げ装置によって製造されるシリコン単結晶の結晶品質を目標規格内にしてN領域単結晶を引上げるために、品質特性に影響する複数の製造条件を設計する製造システムであって、少なくとも、製造条件における設定と実績のデータとして引上げ速度、炉内温度パターン、ヒーター温度のうち1項目以上からなるもの及び結晶品質における目標規格と実績のデータとしてOSF、FPD、LSTD、COP、LSEPD、LFPDのうち1項目以上からなるものをデータベースに取り込む手段と、前記取り込まれた製造条件における設定と実績及び結晶品質における目標規格と実績のデータを突き合わせてデータ処理する手段と、前記実績データに基づいて、同一引上げ装置で連続してシリコン単結晶を引上げる場合において、次バッチのシリコン単結晶の製造に適用する製造条件を自動的に算出する手段とを具備していることを特徴とするシリコン単結晶の製造システム。
  2. 請求項1に記載されたシリコン単結晶の製造システムであって、さらに前記製造条件を自動的に算出するための計算式を修正する手段と、前記自動的に算出した製造条件をチェックする手段と、前記自動的に算出した製造条件を修正する手段とを具備していることを特徴とするシリコン単結晶の製造システム。
  3. 前記製造条件における設定と実績のデータは、さらに、引上げ単結晶直径、ルツボ回転数、種結晶回転数炉内圧力のうち1項目以上からなるものであり、かつ結晶品質における目標規格と実績のデータは、さらに、酸素濃度からなるものであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載されたシリコン単結晶の製造システム。
  4. 前記データ処理する手段は、バッチ終了を確認するキー操作を行なうことにより、少なくともシリコン単結晶の製造バッチ番号をキーとしてデータを抽出するものであることを特徴とする請求項1乃至請求項3にいずれか1項に記載されたシリコン単結晶の製造システム。
  5. 前記計算式を修正する手段は、前記自動的に算出された製造条件に基づき少なくとも1回製造されたシリコン単結晶の品質データの変化量に基づいて前記計算式の係数を修正するものであることを特徴とする請求項2乃至請求項のいずれか1項に記載されたシリコン単結晶の製造システム。
  6. 前記自動的に算出した製造条件をチェックする手段は、予め各製造条件について許容する変動量の範囲を設定しておき、前バッチのシリコン単結晶の製造に適用した各製造条件に対する、前記自動的に算出した次バッチのシリコン単結晶の製造に適用する各製造条件の変動量が、前記設定した範囲を越えたときに、自動的に警告するものであることを特徴とする請求項2乃至請求項のいずれか1項に記載されたシリコン単結晶の製造システム。
  7. 前記自動的に算出した製造条件を修正する手段は、前記引上げ装置の特性及び/又は前記実績のデータに基づいて前記製造条件を修正するものであることを特徴とする請求項2乃至請求項のいずれか1項に記載されたシリコン単結晶の製造システム。
  8. 請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載されたシリコン単結晶製造システムによりシリコン単結晶としてN領域単結晶を製造することを特徴とするシリコン単結晶の製造方法。
  9. チョクラルスキー法によりN領域単結晶であるシリコン単結晶を製造する方法であって、少なくとも、製造条件における設定と実績のデータとして引上げ速度、炉内温度パターン、ヒーター温度のうち1項目以上を、及び結晶品質における目標規格と実績のデータとしてOSF、FPD、LSTD、COP、LSEPD、LFPDのうち1項目以上を、データベースに取り込み、前記取り込まれた製造条件における設定と実績及び結晶品質における目標規格と実績のデータを突き合わせてデータ処理し、前記実績データに基づいて、同一引上げ装置で連続してシリコン単結晶を引上げる場合において、次バッチのシリコン単結晶の製造に適用する製造条件を自動的に算出することを特徴とするシリコン単結晶の製造方法。
  10. 請求項に記載されたシリコン単結晶の製造方法であって、前記製造条件を自動的に算出した後、前記製造条件を自動的に算出するための計算式を修正し、前記自動的に算出した製造条件をチェックし、前記自動的に算出した製造条件を修正することを特徴とするシリコン単結晶の製造方法。
  11. 前記製造条件における設定と実績のデータを、さらに、引上げ単結晶直径、ルツボ回転数、種結晶回転数炉内圧力のうち1項目以上とし、かつ結晶品質における目標規格と実績のデータを、さらに、酸素濃度とすることを特徴とする請求項または請求項10に記載されたシリコン単結晶の製造方法。
  12. 前記データ処理をする際に、バッチ終了を確認するキー操作を行なうことにより、少なくともシリコン単結晶の製造バッチ番号をキーとしてデータを抽出することを特徴とする請求項乃至請求項11のいずれか1項に記載されたシリコン単結晶の製造方法。
  13. 前記計算式を修正する際に、前記自動的に算出された製造条件に基づき少なくとも1回製造されたシリコン単結晶の品質データの変化量に基づいて前記計算式の係数を修正することを特徴とする請求項10乃至請求項12のいずれか1項に記載されたシリコン単結晶の製造方法。
  14. 前記自動的に算出した製造条件をチェックする際に、予め各製造条件について許容する変動量の範囲を設定しておき、前バッチのシリコン単結晶の製造に適用した各製造条件に対する、前記自動的に算出した次バッチのシリコン単結晶の製造に適用する各製造条件の変動量が、前記設定した範囲を越えたときに、自動的に警告することを特徴とする請求項10乃至請求項13のいずれか1項に記載されたシリコン単結晶の製造方法。
  15. 前記自動的に算出した製造条件を修正する際に、前記引上げ装置の特性及び/又は前記実績のデータに基づいて前記製造条件を修正することを特徴とする請求項10乃至請求項14のいずれか1項に記載されたシリコン単結晶の製造方法。
JP2003405929A 2003-12-04 2003-12-04 シリコン単結晶の製造システム及びシリコン単結晶の製造方法並びにシリコン単結晶 Expired - Lifetime JP4428038B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003405929A JP4428038B2 (ja) 2003-12-04 2003-12-04 シリコン単結晶の製造システム及びシリコン単結晶の製造方法並びにシリコン単結晶
PCT/JP2004/016563 WO2005054549A1 (ja) 2003-12-04 2004-11-09 シリコン単結晶の製造システム及びシリコン単結晶の製造方法並びにシリコン単結晶

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003405929A JP4428038B2 (ja) 2003-12-04 2003-12-04 シリコン単結晶の製造システム及びシリコン単結晶の製造方法並びにシリコン単結晶

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005162558A JP2005162558A (ja) 2005-06-23
JP4428038B2 true JP4428038B2 (ja) 2010-03-10

Family

ID=34650240

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003405929A Expired - Lifetime JP4428038B2 (ja) 2003-12-04 2003-12-04 シリコン単結晶の製造システム及びシリコン単結晶の製造方法並びにシリコン単結晶

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP4428038B2 (ja)
WO (1) WO2005054549A1 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4548306B2 (ja) 2005-10-31 2010-09-22 株式会社Sumco シリコン単結晶の製造方法
JP4597062B2 (ja) * 2006-02-09 2010-12-15 京セラミタ株式会社 ビーム走査装置、画像形成装置、タイミング補正方法、及びタイミング補正プログラム
JP5125003B2 (ja) 2006-06-26 2013-01-23 信越半導体株式会社 シリコン単結晶の製造システムおよびこれを用いたシリコン単結晶の製造方法
JP5720426B2 (ja) * 2011-06-01 2015-05-20 株式会社Sumco 半導体単結晶の引上げ方法及びその引上げ装置
JP6152784B2 (ja) * 2013-11-27 2017-06-28 信越半導体株式会社 半導体結晶の製造方法
DE112020006173T5 (de) * 2019-12-18 2022-11-17 Sumco Corporation Einkristall-Herstellungssystem und Einkristall-Herstellungsverfahren
EP4321656A1 (de) * 2022-08-09 2024-02-14 Siltronic AG Verfahren zum herstellen eines monokristallinen kristalls aus silizium

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1983002464A1 (en) * 1982-01-04 1983-07-21 Seymour, Robert, Stephen Diameter control in czochralski crystal growth
FR2553793B1 (fr) * 1983-10-19 1986-02-14 Crismatec Procede de commande d'une machine de tirage de monocristaux
JPH078754B2 (ja) * 1986-12-23 1995-02-01 株式会社東芝 単結晶の製造方法
JP2979462B2 (ja) * 1995-09-29 1999-11-15 住友金属工業株式会社 単結晶引き上げ方法
JPH1129391A (ja) * 1997-07-08 1999-02-02 Sumitomo Metal Ind Ltd 結晶中酸素濃度の制御方法
JP3692812B2 (ja) * 1998-06-04 2005-09-07 信越半導体株式会社 窒素ドープした低欠陥シリコン単結晶ウエーハおよびその製造方法
JP4414504B2 (ja) * 1999-03-19 2010-02-10 Sumco Techxiv株式会社 結晶体の直径制御装置
JP2001220291A (ja) * 2000-02-01 2001-08-14 Komatsu Electronic Metals Co Ltd シリコンウエハの製造方法
JP2001261485A (ja) * 2000-03-21 2001-09-26 Mitsubishi Electric Corp 単結晶の製造装置及び単結晶の製造方法
JP3570343B2 (ja) * 2000-06-09 2004-09-29 三菱住友シリコン株式会社 単結晶製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
WO2005054549A1 (ja) 2005-06-16
JP2005162558A (ja) 2005-06-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2039811B1 (en) System for manufacturing silicon single crystal and method for manufacturing silicon single crystal using this system
JP5946001B2 (ja) シリコン単結晶棒の製造方法
JP2005350347A (ja) 軸方向長さの関数としてメルト−固体界面形状を制御することによってシリコン結晶を成長させる装置及び方法
JP4428038B2 (ja) シリコン単結晶の製造システム及びシリコン単結晶の製造方法並びにシリコン単結晶
JP2006352131A (ja) 結晶成長されたインゴットの品質評価方法
JP4701738B2 (ja) 単結晶の引上げ方法
US7226507B2 (en) Method for producing single crystal and single crystal
JP4792903B2 (ja) 半導体ウエーハの製造方法及び半導体インゴットの切断位置決定システム
JP6020311B2 (ja) 半導体ウェーハの製造方法及び半導体インゴットの切断位置決定システム
CN111601916A (zh) 硅块的品质判定方法、硅块的品质判定程序及单晶硅的制造方法
JP2005015313A (ja) 単結晶の製造方法及び単結晶
KR102353877B1 (ko) 실리콘 단결정의 제조 시에 있어서의 갭 사이즈 결정 방법 및, 실리콘 단결정의 제조 방법
KR101443494B1 (ko) 단결정 잉곳의 품질 제어방법
KR101339149B1 (ko) 잉곳 성장 장치의 제어 시스템 및 방법
JP5552875B2 (ja) 単結晶の製造方法および半導体ウェーハの製造方法
JP2005015290A (ja) 単結晶の製造方法及び単結晶
KR20150019780A (ko) 단결정 잉곳제조장치 및 단결정 잉곳제조방법
JP7238815B2 (ja) 単結晶製造管理システム
JP4881539B2 (ja) 単結晶の製造方法及び単結晶
JP6665797B2 (ja) シリコン単結晶育成方法、シリコン単結晶及びシリコン単結晶ウェーハ
JP2022057967A (ja) 単結晶シリコンブロックの結晶欠陥に関する品質評価方法、単結晶シリコンブロックの品質評価プログラム、単結晶シリコンブロックの製造方法およびシリコンウェーハの製造方法
JP2005015297A (ja) 単結晶の製造方法及び単結晶
TW202407169A (zh) 矽晶體的生產方法
JP2005015298A (ja) 単結晶の製造方法及び単結晶
JP2005015288A (ja) 単結晶の製造方法及び単結晶

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060823

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090804

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090907

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20091124

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121225

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4428038

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091207

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121225

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131225

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term