JP6020311B2 - 半導体ウェーハの製造方法及び半導体インゴットの切断位置決定システム - Google Patents

半導体ウェーハの製造方法及び半導体インゴットの切断位置決定システム Download PDF

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Description

本発明は、半導体インゴットを切断して半導体ウェーハを製造する技術に関し、特にグローンイン欠陥フリーの半導体ウェーハを確実に得るための半導体ウェーハの製造方法及び半導体インゴットの切断位置決定システムに関する。
従来、シリコンウェーハ等の半導体ウェーハを製造する場合、例えば、チョクラルスキー法(CZ法)により育成したシリコン単結晶インゴットを円筒状に研削して所定の直径に仕上げ、製品として使用不可能なトップとテールの部分を切り落とす。その後、インゴットを所定の位置で切断し、内周刃、ワイヤーソー等のスライシング装置で切断可能な長さのブロックにする。この時、ブロックの両端から品質検査用のサンプルも同時に切り出し、抵抗率、酸素濃度、OSF、FPDやLSTD等のグローンイン(Grown−in)欠陥等を評価することによってブロックの合否判定を行う。
このサンプルの検査結果が製品規格を満足していない場合は、さらにブロックを切り込み、再度品質検査用サンプルを切り出して再検査を行う。こうして、ブロックの両端が合格となったら、次いで、各ブロックを所定の厚さにスライスすることによりシリコンウェーハを得ることができる。
近年、結晶径方向全面(ウェーハ全面)においてグローンイン欠陥が存在しないN領域となるような単結晶の要求が益々強くなってきている。このようなN領域の単結晶を育成する方法として、引上げ機の炉内温度分布を改良し、引上げ速度を調節しながら単結晶を育成する方法がある。例えば、引上げ速度をV[mm/min]とし、シリコンの融点から1300℃の間の引上げ軸方向の結晶内温度勾配の平均値をG[℃/mm]とするとき、ウェーハの全面及び結晶全長に対してV/G値が0.20〜0.22mm/℃・minとなるように制御することでN領域をウェーハ全面に広げる方法が提案されている(特許文献1参照)。
しかし、このV/G値のマージンは極めて狭いため、ブロック両端にグローンイン欠陥が存在しない場合であっても、例えばブロック中央部で引上げ速度や直径が大きく変動している部位ではV/Gが変動し、当該箇所ではN領域とならず後工程で不良が発生するという問題を生じてしまう。そこで、引上げ速度や直径が大きく変動した部位の品質を検査するため、単結晶育成時の引上げ速度や直径の操業データを確認して、予め設定していた切断位置に対し、切断位置の変更または追加を行なう場合がある。
しかしながら、単結晶育成時の引上げ速度や直径の操業データの確認作業は、作業者の目視によって行われており、切断位置の判断ミスや切断位置の情報伝達ミスが生じ易いという問題がある。このような人為的なミスがもとでブロック長さが規格外となったり、後工程での不良などが度々発生し、全てのブロックにおいて全域をN領域とすることは極めて困難であった。
具体的には、N領域でないと推定される部位で、切断、検査サンプル採取、品質確認をすることに抜けが生じたり、必要以上に切断位置を多数設定してしまいブロック長さが規格外となったり、更にはN領域でない部位を効率的に排除するような切断位置を設定できなかったりという問題が生じていた。つまり、N領域を最大限効率的に得る(又はN領域でない部位を最小限のロスで排除する)ために、N領域でないと推定される部位で確実に品質確認を行うことは極めて困難であった。
このような背景から、グローンイン欠陥を考慮したインゴットの切断位置決定システムが考案されている(特許文献2参照)。これによれば、まず、半導体インゴットの成長軸に沿って該インゴットの直径及び/又は引上げ速度に係る操業データをコンピュータに取り込む。この操業データを基にインゴットをブロックに切断する位置を自動で決定する。具体的には、その操業データと目標値との差が所定の値以上となった場合には、少なくとも当該所定の値以上となった位置で切断するように切断位置を決定する。また、その操業データと目標値との差が所定の値未満となった場合には、ブロック数が最小になるように切断位置を決定する。
上記のように切断位置を自動で決定すれば、作業者の判断ミス等を防ぎ、育成中のインゴットの直径及び/又は引上げ速度の変動により欠陥等が発生し易い位置を判断して切断することができる。更に、切断したブロックの端部における品質を評価して合格していれば、そのブロック全体の品質も合格していると判断できる。
酸素濃度規格を考慮したインゴットの切断位置決定システムも考案されている(特許文献3参照)。これによれば、インゴットの成長軸方向の酸素濃度の分布を測定し、該測定結果に基づいて、所定の長さの範囲内において酸素濃度が最大値又は最小値となる位置を切断位置に決定する。このようにすれば、ブロック中の酸素濃度はその最小値と最大値の間の値となる。従って、ブロックの両端の酸素濃度(最大値及び最小値)が規格範囲内であれば、規格範囲内の酸素濃度を有するウェーハを確実に製造することができる。
一般に、インゴットのトップからボトムにかけて、グローンイン欠陥の存在しない結晶を得るには、上記のように、V/G値を規定の範囲となるように制御する必要がある。G値はインゴットのトップからボトムにかけて変化するので、インゴットの成長軸方向で適正なV値を設定する必要がある。
そこで、上記特許文献2では、引上げ速度Vとその目標値との差が所定の値以上になった場合には、その位置を切断位置と決定する。すなわち、引上げ速度Vの変動レベルに応じて、N領域ではない可能性がある部位を判断している。また、インゴットの直径とその目標値との差が所定の値以上になった場合には、その位置も切断位置と決定する。
インゴットの直径が変化したときには、引上げ軸方向の結晶内温度勾配Gも変化していると考えられるので、特許文献2では、直径の変動レベルで顕されるGの変動レベルに応じて、N領域ではない可能性がある部位を判断しているとも言える。
特開平8−330316号公報 特開2007−099556号公報 国際公開第2005/076333号
しかしながら、インゴット成長中においては、引上げ速度Vや直径の他にもGを変動させる要因があるが、これまでインゴット成長中のV/G値の変動要因に関し、引上げ速度Vとインゴットの直径以外には見出されていない。そのため、上記のように直径の変動レベルだけで切断位置を決定する方法では、N領域ではない可能性がある部位を全て正確に判断できない。そのため、ブロック両端の品質検査結果がN領域という判定結果でも、ブロック内部でN領域ではない箇所があることが後工程となるウェーハ製造後に発覚することがある。
このように、後工程の品質検査結果(グローンイン欠陥検査結果)が判明するまではN領域であるか否か、即ちGの変動の有無を正確に判断できないという問題がある。
同様に、引上げ速度Vやインゴットの直径が目標値通りであったにも関わらずブロック端部がN領域ではないということもある。この場合はブロック端部のその切断箇所において、Gの変動があったということを示しているものと推定される。
ずなわち、所望のグローンイン欠陥フリーの半導体ウェーハを確実に得るためには、インゴットを切断してブロックに分割する際において、N領域でない可能性がある位置で確実に品質確認がなされ、ブロック内部が均一にN領域となっているものをスライス加工することが必要である。
本発明は、上記のような問題点に鑑みなされたもので、N領域ではない部位を全て正確に検査でき、グローンイン欠陥のない半導体ウェーハの製造を可能にする製造方法及び半導体インゴットの切断位置決定システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明によれば、チョクラルスキー法により引上げ条件を制御してN領域のシリコン半導体インゴットを育成し、該インゴットを切断してブロックに分け、該各ブロックを半導体ウェーハにスライスすることによってグローンイン欠陥が存在しない半導体ウェーハを製造する方法において、前記シリコン半導体インゴットを育成した後、該シリコン半導体インゴットの成長軸方向の酸素濃度の分布を測定し、該測定した酸素濃度と目標値との差が所定の値以上となった場合は、該所定の値以上となった位置を含むように切断位置を決定し、前記測定した酸素濃度と目標値との差が所定の値未満となった場合は、ブロック数が最小になるように切断位置を決定し、前記決定した切断位置において前記シリコン半導体インゴットを切断した前記各ブロックを半導体ウェーハにスライスすることを特徴とする半導体ウェーハの製造方法が提供される。
このような製造方法であれば、グローンイン欠陥が存在している可能性が高い位置があれば、その位置を全て切断位置として決定でき、この位置が端部となるブロックを確実に得ることができる。この得られたブロックの端部にグローンイン欠陥が存在しないことを確認すれば、そのブロック全体にグローンイン欠陥が存在しないことを保証でき、ブロック全体からグローンイン欠陥のない半導体ウェーハを確実に製造できる。また、測定した酸素濃度と目標値との差が所定の値未満となった場合、すなわち、結晶品質が規格から外れるおそれがない場合は、ブロックの両端から切り出すサンプルを削減することができ、歩留まりを向上できる。
このとき、前記切断位置を決定する際、前記測定した酸素濃度と目標値との差が所定の値以上となった場合は、該所定の値以上となった位置の他に、前記各ブロックが所定の長さの範囲内となるように調整した位置、及び/又は予め設定した位置を前記切断位置として決定し、前記測定した酸素濃度と目標値との差が所定の値未満となった場合は、前記各ブロックが所定の長さの範囲内で等分となるように調整した位置を前記切断位置として決定することができる。
このようにすれば、ブロック長さの規格を確実に満足することができるため、ブロックの長さ不足による廃棄やブロック長さが長すぎることによって再切断を行うといったロスを防止することができる。また、測定した酸素濃度と目標値との差が所定の値未満となった場合、効率的なインゴットの切断が可能となり、さらにブロックの両端から切り出すサンプルを確実に削減することができる。
また、前記インゴットの無転位である部分について前記切断位置を決定することができる。
スリップ転位が生じたインゴットでは、転位が生じている部分から製品となる半導体ウェーハを得ることはできないため、予め無転位である部分を対象として切断位置を決定すれば、無転位のブロックだけを得ることができ、所望の品質の半導体ウェーハを確実に製造することができる。
また、前記シリコン半導体インゴットを切断したブロックの両端からサンプルを切り出し、各サンプルにグローンイン欠陥が存在するか調査し、該サンプルにグローンイン欠陥が存在しないことを確認した後、該ブロックを半導体ウェーハにスライスすることが好ましい。このとき、少なくとも一方のサンプルにグローンイン欠陥が存在する場合は、該グローンイン欠陥が存在するサンプルが切り出された側の端から再度サンプルを切り出してグローンイン欠陥の調査を繰り返し行い、該サンプルにグローンイン欠陥が存在しないことを確認した後、該ブロックを半導体ウェーハにスライスすることがより好ましい。
このようにすれば、本発明では酸素濃度と目標値との差が所定の値以上となった位置を含むように切断位置を決定するので、グローンイン欠陥が存在する可能性が高い全ての位置から切り出したサンプルを用いて品質判定を行うことができ、ブロックからグローンイン欠陥が存在する部位を確実に除去できるので、グローンイン欠陥のない半導体ウェーハをより確実に製造することができる。
また、本発明によれば、チョクラルスキー法により引上げ条件を制御して育成したN領域のシリコン半導体インゴットを切断してブロックに分ける際に前記シリコン半導体インゴットの切断位置を決定するシステムであって、前記シリコン半導体インゴットの成長軸方向の酸素濃度の分布を測定したデータをコンピュータに取り込む手段と、該取り込んだ酸素濃度のデータと目標値との差が所定の値以上となった場合に該所定の値以上となった位置を含むように切断位置を決定する手段と、該決定した切断位置を前記シリコン半導体インゴットを切断するための切断機に送る手段とを具備することを特徴とする半導体インゴットの切断位置決定システムが提供される。
このような切断位置決定システムであれば、グローンイン欠陥が存在している可能性が高い位置を切断位置として自動的に決定でき、その切断位置の情報を切断機に自動的に送ることができる。従って、このシステムを用いることにより作業者の負担が大幅に軽減される上、切断位置の判断ミスや情報伝達ミスによる不良発生やリードタイムロスを確実に防止することができる。この切断機に送られた切断位置でインゴットを切断すれば、端部においてグローンイン欠陥が存在している可能性が高いブロックを確実に得ることができる。
この得られたブロックの端部にグローンイン欠陥が存在しないことを確認すれば、そのブロック全体にグローンイン欠陥が存在しないことを保証でき、ブロック全体からグローンイン欠陥のない半導体ウェーハを確実に製造できる。
このとき、前記切断位置を決定する手段が、前記酸素濃度を測定したデータと目標値との差が所定の値以上となった場合は、該所定の値以上となった位置の他に、前記シリコン半導体インゴットを切断した各ブロックが所定の長さの範囲内となるように調整した位置、及び/又は予め設定した位置を前記切断位置として決定し、前記測定した酸素濃度と目標値との差が所定の値未満となった場合は、ブロック数が最小になるように切断位置を決定するものとすることができる。
このようなものであれば、ブロック長さの規格を確実に満足したブロックを得るための切断位置の決定を短時間で確実に行うことができる。そのため、ブロックの長さ不足による廃棄やブロック長さが長すぎることによって再切断を行うといったロスを効率良く確実に防止することができる。
本発明では、シリコン半導体インゴットの成長軸方向の酸素濃度の分布を測定し、該測定した酸素濃度と目標値との差が所定の値以上となった場合は、該所定の値以上となった位置を含むように切断位置を決定するので、グローンイン欠陥が存在している可能性が高い位置を切断位置として決定でき、この位置が端部となる全てのブロックを確実に得ることができる。この得られたブロックの端部にグローンイン欠陥が存在しないことを確認すれば、そのブロック全体にグローンイン欠陥が存在しないことを保証でき、ブロック全体からグローンイン欠陥のない半導体ウェーハを確実に製造できる。これにより、スライス以降の工程の無駄をなくすことができ、特に、デバイス工程でグローンイン欠陥起因の不良を確実に防止することができる。また、測定した酸素濃度と目標値との差が所定の値未満となった場合、ブロックの両端から切り出すサンプルを削減することができ、歩留まりを向上できる。
また、本発明の切断位置決定システムにより、作業者の違いや経験不足による切断位置の判断ミスや情報伝達ミス等の人為的なミスを防ぎ、不良発生やリードタイムロスを確実に防止することができる。
本発明の半導体ウェーハの製造方法のフロー図を示す図である。 本発明の半導体インゴットの切断位置決定システムの一例を示す概略図である。 実施例において設定した初期切断位置と決定した切断位置を示す図である。 実施例の酸素濃度の測定結果を示す図である。 実施例において得られたブロックの品質評価結果を示す図である。
以下、本発明について実施の形態を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
上記したように、従来、CZ法によるシリコン単結晶インゴットの製造において、結晶内温度勾配Gの変動の有無を正確に判断できないという問題がある。この問題を解決するために、本発明者等は鋭意検討を重ねた。
CZ法によりシリコン単結晶インゴットを育成する場合、原料となるシリコン融液を収容する容器として石英ルツボが使用されるが、育成中、石英ルツボから酸素が融液中に溶け込み、インゴット内に酸素が取り込まれる。近年は原料融液に磁場を印加して対流を抑制するMCZ法が採用されている。インゴット内の酸素濃度は、インゴット育成中のルツボの回転速度、炉内圧力やガス流量、引上げ速度、温度勾配等の各種操業条件を調整することにより制御される。
しかし、同一の引上げ機で同一の操業条件によって育成されたインゴットであっても、インゴットのトップからボトムまで同一の酸素濃度が得られる訳ではなく、インゴットの成長軸方向で酸素濃度のバラツキが生じることは避けられない。特に、MCZ法では、インゴット成長中のシリコン融液内部で複雑な自然対流、強制対流などの流れが生じており、このシリコン融液内部の対流は常に一様ではなく、複雑に変化し、製造毎の再現性も完全ではない。
上記で述べた、シリコン融液内部の対流の複雑さ及び再現性の不完全さは、インゴットを育成する各種操業条件や、引上げ機の炉内に配置される黒鉛部品の使用時間の差、石英ルツボの形状差など多種多様な要因によって生じ、その振る舞いも変化する。
このシリコン融液内部の対流は、育成するインゴットの成長軸方向の酸素濃度に影響を及ぼしており、インゴットのトップからボトムまでの間で酸素濃度が突然変化する部位が発生したり、同一の製造条件下で育成したにも係わらず、育成されたインゴットの間で酸素濃度に差が生じてしまうといった現象が見られている。すなわち、インゴット間の酸素濃度のバラツキや、インゴットのトップからボトムにかけての酸素濃度プロファイルのバラツキを生じる。
本発明者等は、このインゴットのトップからボトムにかけての酸素濃度プロファイルが、N領域のインゴットを得るのに重要なV/G値のGの変動を反映しているということを見出した。
V/G値が変動してグローンイン欠陥を生じ、N領域にならないケースは2つに分けられる。1つ目は、V/G値が規定の範囲よりも大きくなり、V−rich側にシフトするケースである。2つ目は、V/G値が規定の範囲よりも小さくなりI−rich側にシフトするケースである。
更に、本発明者等は、成長軸方向の酸素濃度プロファイルが目標値通りのフラットな通常状態から、酸素濃度が高めにシフトするとV/G値が規定の範囲よりも大きくなり、グローンイン欠陥がV−rich側にシフトすること、また、酸素濃度が低めにシフトするとV/G値が規定の範囲よりも小さくなり、グローンイン欠陥がI−rich側にシフトすることを見出した。
この酸素濃度のシフトとグローンイン欠陥のシフトには相関が見られる。例えば、酸素濃度の低下量が大きい場合は、酸素濃度の低下量が小さい場合よりも、グローンイン欠陥はより大きくI−rich側にシフトする。つまり、酸素濃度が目標値に対して一定値以上の差を有しているインゴットの部位はN領域でない可能性が高いということである。
上記したように、Gの値が変動すると、酸素濃度が目標値からずれるという事象を生じるが、ここで重要なのは、酸素濃度の変化がGの変化に繋がったという訳ではないということである。すなわち、酸素濃度の変化はGの変化を反映した結果である。上記のように、あくまでシリコン融液内部の対流の複雑さ再現性の不完全さがGの変動を招き、酸素濃度の変化はシリコン融液内部の対流の変化が原因である。
本発明者等が、インゴットの成長軸方向の酸素濃度の分布を解析した結果、以下のことを見出した。測定された酸素濃度がインゴットのトップからボトムまでフラットなプロファイルであり目標値との差が殆どない場合は、Gの変動が小さく、インゴットの各切断箇所にグローンイン欠陥が存在しない。これに対し、同一成長装置で同一操業条件で育成されたインゴットの成長軸方向の酸素濃度の分布がフラットにはならず、ボトム側で酸素濃度が目標値に対して上昇した場合は、Gの変動がより大きく、そのボトム側の酸素濃度の上昇部位にグローンイン欠陥が存在し(OSF発生)、N領域が得られない。
更に、N領域ではない部位を特定するために、インゴットの切断と品質検査を繰り返した結果、酸素濃度と目標値との差が所定の値以上に大きくなった箇所はN領域とならず、酸素濃度と目標値との差が所定の値より小さい箇所ではグローンイン欠陥が存在しないN領域となることを見出し、本発明を完成させた。
まず、本発明の半導体インゴットの切断位置決定システムについて図2を参照しながら説明する。図2に示すように、本発明の半導体インゴットの切断位置決定システム10は、酸素濃度分布のデータ取り込み手段4と、データベース6と、切断位置決定手段7と、切断位置送信手段8を有する。
引上げ機1で育成されたシリコン半導体インゴットは、円筒研削機2でその外周面が円筒研削される。データ取り込み手段4は、この円筒研削後のシリコン半導体インゴットの成長軸方向の酸素濃度の分布を酸素濃度測定器3で測定したデータをコンピュータ5に取り込む。
データベース6には、成長軸方向の酸素濃度の目標値が格納されている。
切断位置決定手段7は、取り込んだ酸素濃度のデータとデータベース6に格納されている目標値とを比較し、その差が所定の値以上となった場合に該所定の値以上となった位置を含むように切断位置を決定する。
切断位置送信手段8は、切断位置決定手段7で決定した切断位置をシリコン半導体インゴットを切断するための切断機9に送信する。
これらの各手段及びデータベースは、例えば少なくとも1台のコンピュータ5と該コンピュータ5上で動作するプログラムによって構成することができる。
この本発明の切断位置決定システムを用いれば、グローンイン欠陥が存在している可能性が高い位置を切断位置として自動的に決定でき、その切断位置の情報を切断機に自動的に送ることができる。これにより、作業者の負担が大幅に軽減される上、切断位置の判断ミスや情報伝達ミスによる不良発生やリードタイムロスを確実に防止することができる。
以下、本発明の半導体ウェーハの製造方法について、図1、図2を参照しながら、上記した本発明の切断位置決定システム10を用い、シリコン単結晶インゴットからシリコンウェーハを製造する場合を例として説明する。
まず、シリコン単結晶インゴットを育成する前に、育成すべきインゴットの長さ、直径、抵抗率、ブロック長さ規格等を考慮して、予め切断位置(初期切断位置)を設定しておく(図1のS1)。
次に、引き上げるシリコン単結晶インゴットがトップからボトムにかけてN領域となるように、予め準備した製造レシピに従い、単結晶引上げ速度Vと、固液界面における引上げ軸方向の結晶内温度勾配の平均値Gとの比(V/G)を制御しながらシリコン単結晶インゴットを育成する(図1のS2)。ここでは、育成するシリコン単結晶インゴットの成長軸方向の酸素濃度プロファイルが目標値となるように各種操業条件を設定する。
次に、育成したシリコン単結晶インゴットを円筒研削機2で円筒研削する(図1のS3)。円筒研削後、酸素濃度測定器3で酸素濃度を測定する(図1のS4)。この酸素濃度の測定方法は特に限定されず、円筒研磨されたインゴットの成長軸方向の酸素濃度分布を測定できれば良い。例えば、酸素濃度を自動的に測定する装置として、QS−FRSシステム(アクセント社製)が市販されている。このシステムは、インゴットの横方向(径方向)から赤外線を入射し、その吸収からインゴットの径方向の平均酸素濃度を自動的に測定することができる。これを成長軸方向にスキャンすることで、インゴットの成長軸方向の酸素濃度分布を測定することができる。
測定した酸素濃度の分布データを、データ取り込み手段4によりコンピュータ5に取り込んだ後、切断位置決定手段7により、そのデータとデータベース6に格納された酸素濃度の目標値とを比較し、酸素濃度と目標値との差が所定の値以上となった位置を自動的に比較・解析し(図1のS5)、この解析結果に基づいて切断位置を決定する(図1のS6)。
ここで、差の所定の値は製造する半導体ウェーハに応じて適宜決定される。例えば、グローンイン欠陥が生じた酸素濃度の変化量を過去の実績データにより予め求めておき、その値と同じ数値、又は品質保証上の安全率を考慮して、その値よりも小さい値に設定しておけば、グローンイン欠陥を生じる可能性がある箇所を厳しく判定することができる。
また、目標値というのは製造レシピの狙い酸素濃度である。一般的に、製造レシピは製品ユーザー仕様毎に制定されており、狙い酸素濃度はインゴットの製品仕様に記載される酸素濃度規格の上限値と下限値の中心値である。シリコン単結晶インゴットを引き上げる際には、酸素濃度が狙い酸素濃度となるように制定された製造レシピが用いられる。
切断位置を決定する際には、上記酸素濃度と目標値との差の他、予め設定した初期切断位置、インゴットの長さ、ブロックの規格長さなどに基づいて決定する。
測定した酸素濃度と目標値との差が所定の値以上となった場合は、少なくとも所定の値以上となった位置を含むように切断位置を決定する。このようにすれば、グローンイン欠陥が存在している可能性が高い位置を全て切断位置として決定できる。
それ以外の切断位置は、例えば予め設定した位置を基に切断後に得られるブロックが所定の長さの範囲内(規格長さ内)となるように調整した位置とすることができる。このようにすれば、ブロックの長さ不足による廃棄やブロック長さが長すぎることによって再切断を行うといったロスを防止することができる。
例えば、酸素濃度と目標値との差が所定の値以上となった位置が数箇所あり、これらの位置で切断してブロックに分割したときに全てのブロックが所定の長さの範囲内(長さ規格範囲内)となるようであれば、これらの位置を切断位置と決定することができる。
或いは、酸素濃度と目標値との差が所定の値以上となった位置が少ない場合(例えば1箇所)は以下のように切断位置を決定することができる。初期切断位置として、均等な長さのブロックに分割できるように切断位置を例えば4箇所設定しておき、その差が所定の値以上となった位置を5つ目の切断位置として追加してもよいし、初期切断位置の内の1箇所と交換したり、切断後に得られる全てのブロックが規格内の長さとなるように他の初期切断位置も変更して切断位置を調整してもよい。
また、育成したインゴットが短いものであれば、酸素濃度と目標値との差が所定の値以上となった位置だけを切断位置と決定してもよい。
測定した酸素濃度と目標値との差が所定の値未満となった場合は、グローンイン欠陥が存在しないと考えることができる。この場合には、後工程において切断機9で切断可能なブロック長で、かつブロック数が最小になるように切断位置を決定すれば良い。このようにすれば、ブロックの両端から切り出すサンプルを削減することができ、歩留まりを向上できると共に、効率的なインゴットの切断が可能となる。これら切断位置を初期切断位置として予め設定しておくこともできる。
切断位置を決定した後、その切断位置の情報を切断位置送信手段8により切断機9に送信する(図1のS7)。
上記のように、育成したインゴットの酸素濃度測定データを解析し、解析結果に基づいて切断位置を決定し、さらに決定された切断位置の情報を切断機に送信するまでの一連の作業は、本発明の切断位置決定システム10を用いることにより自動的に行うことができる。従って、これらの作業を短時間で行うことができ、作業者の負担を低減し、作業者の人為的ミスや経験不足により不適切な位置を切断位置としてしまうのを防止できる。
インゴットの育成の途中で転位が発生した場合は、インゴットの無転位である部分について切断位置を決定すればよい。また、例えばインゴットの酸素濃度測定データと目標値との差が連続して所定の値以上となり、グローンイン欠陥が存在する可能性がある部分が連続的に存在する場合には、その部位だけを含むブロックとして切断し除去すればよい。
次に、切断機9を用い、上記決定した切断位置において、成長軸に垂直な方向にシリコン単結晶インゴットを切断してブロックに分ける(図1のS8)。ここで、インゴットの切断に用いる切断機は特に限定されず、バンドソー、内周刃、外周刃などを適宜用いることができる。
その後、得られたブロックの両端からサンプルを切り出し、各サンプルがN領域であるか、すなわちグローンイン欠陥が存在するかを調査する。
本発明では、前記のように酸素濃度と目標値との差が所定の値以上となる位置があった場合、その位置を切断位置として決定するので、切断後に得られるブロックの端部にグローンイン欠陥が存在する可能性が高い。逆に、この端部にグローンイン欠陥が存在しないことを確認すれば、そのブロック全体にグローンイン欠陥が存在しないことを保証できる。このブロックを例えばワイヤソーなどを用いてスライスする(図1のS9)。これにより、ブロックからグローンイン欠陥のないN領域の半導体ウェーハを得ることができる。
一方、ブロックの両端から切り出したサンプルにグローンイン欠陥が存在すれば、そのサンプル切り出し後のブロックの端部付近にグローンイン欠陥が存在する可能性があると判断することができる。そこで、グローンイン欠陥が存在するサンプルが切り出された側の端から再度サンプルを切り出してグローンイン欠陥の調査を行う。この調査を繰り返し行い、ブロックの両端から切り出されたサンプルにグローンイン欠陥が存在しないことが確認されるまで、ブロックの両端を切り込んでサンプルを調査する。
このようにすれば、ブロックからグローンイン欠陥が存在する領域を確実に除去できるので、このブロックからグローンイン欠陥のないN領域の半導体ウェーハを確実に得ることができる。これにより、スライス以降の工程の無駄をなくすことができ、特に、デバイス工程でグローンイン欠陥起因の不良を確実に防止することができる。
以下、本発明の実施例及び比較例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例、比較例)
直径800mm(32インチ)の石英ルツボに400kgのシリコン多結晶をチャージし、抵抗率規格8〜12Ωcm、直径300mm、直胴長さ1600mmのシリコン単結晶インゴットを結晶径方向全面がN領域となるように引上げ速度を制御して育成した。製造レシピとして、少なくとも直胴部のトップ20cmからボトムまでN領域が得られ、かつ、その直胴部の範囲で酸素濃度が酸素濃度規格10〜14ppma(JEIDA)の中心値(目標値)である12ppma(JEIDA)となるような条件に設定した。
直胴部の長さが1630mmの無転位のシリコン単結晶インゴットが得られ、そのインゴットを円筒研削機により円筒研磨した。その後、酸素濃度測定器により、円筒研磨が完了した直後のインゴットの成長軸方向の酸素濃度を測定し、その測定データを取り込み、切断位置を決定した。
切断位置を決定する際、酸素濃度と目標値との差が0.6ppma(JEIDA)以上となった位置を含むようにした。図3に示すように、初期切断位置として、直胴部のトップから0cm、20cm、55cm、90cm、125cm、160cmの位置で切断して5つのブロックに分かれるような切断位置を予め設定した。
図4に、測定したインゴットの成長軸方向の酸素濃度プロファイルを示す。酸素濃度の測定ピッチは任意に設定出来るが、実施例では2cmピッチで測定した。成長軸方向の酸素濃度を正確に測定するためには、4cm以下のピッチで測定するのが好ましい。
図4に示すように、直胴部のトップから110cmの位置において、酸素濃度測定データと目標値との差が、0.6ppma(JEIDA)以上となったため、この位置を切断位置に含めることとした。
更に、図3に示すように、インゴットを切断して得られるブロックがブロック長さ規格及びスライスのためのスライシング装置で切断可能な長さの範囲内となるように、上記初期切断位置の一部を変更し、切断位置を直胴部のトップから0cm、20cm、50cm、80cm、110cm、138cm、163cmと決定した。
上記のように決定した切断位置でインゴットを切断し、6つのブロックに分割した。各ブロックの両端からスラブサンプルを切り出し、N領域(グローンイン欠陥が存在しない領域)を確認するための品質検査を行った。具体的には、OSF密度検査及びLEP検査を実施した。OSF密度は、切り出したスラブサンプルを4分割した1/4サンプルを1000℃、3時間+1150℃、100分の熱処理を施したのち、ライト(Wright)液でエッチング処理し、中心(C)、中心から75mm(R/2)、周辺から10mm(E)の各位置で測定した。また、LEPは切り出したスラブサンプルの別の1/4サンプルにセコ(Secco)エッチングを30分行ってから測定した。
その結果、図5に示すように、110cmの位置で切断した4番目のブロックのテール側と、5番目のブロックのトップ側でLEPが観察され、それ以外のブロックはN領域であった。そこで、LEPが観察された側のブロックの端部をそれぞれ5cm切り込み、切り込んだ各ブロックの端から再度スラブサンプルを切り出して、同様の品質検査を実施した。その結果、図5に示すように、切り込んだ位置のサンプルはいずれもN領域であった。
次に、1番目のブロックを除く、ブロック両端面でN領域と判定した5つのブロックをスライスしてシリコンウェーハを製造した。得られたウェーハにはグローンイン欠陥が存在せず、全面がN領域であった。
本発明の半導体ウェーハの製造方法に従うことなく、上記インゴットを初期切断位置で切断してブロックの評価を実施した場合(比較例)、90〜125cmのブロックは110cmの位置でグローンイン欠陥(I−rich領域欠陥のLEP)を含んでいるにもかかわらず、両端面の位置での品質評価は合格となり、不良部分を含むブロックが次工程に流れることになったと考えられる。このような不良部分は次工程以降でも発見されず、不良部分を含むウェーハがデバイス工程まで流出する可能性がある。
一方、本発明の半導体ウェーハの製造方法によれば、作業者の見落とし等によるミスも含め、インゴットの不良部分の流出を確実に防ぐことができ、品質保証上好ましい。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
1…引上げ機、 2…円筒研削機、 3…酸素濃度測定器、
4…データ取り込み手段、 5…コンピュータ、 6…データベース、
7…切断位置決定手段、 8…切断位置送信手段、 9…切断機、
10…切断位置決定システム。

Claims (7)

  1. チョクラルスキー法により引上げ条件を制御してN領域のシリコン半導体インゴットを育成し、該インゴットを切断してブロックに分け、該各ブロックを半導体ウェーハにスライスすることによってグローンイン欠陥が存在しない半導体ウェーハを製造する方法において、
    前記シリコン半導体インゴットを育成した後、
    該シリコン半導体インゴットの成長軸方向の酸素濃度の分布を測定し、該測定した酸素濃度と目標値との差が所定の値以上となった場合は、該所定の値以上となった位置を含むように切断位置を決定し、前記測定した酸素濃度と目標値との差が所定の値未満となった場合は、ブロック数が最小になるように切断位置を決定し、
    前記切断位置を決定する際、前記測定した酸素濃度と目標値との差が所定の値以上となった場合は、該所定の値以上となった位置の他に、前記各ブロックが所定の長さの範囲内となるように調整した位置、及び/又は予め設定した位置を前記切断位置として決定し、
    前記測定した酸素濃度と目標値との差が所定の値未満となった場合は、前記各ブロックが所定の長さの範囲内で等分となるように調整した位置を前記切断位置として決定し、
    前記決定した切断位置において前記シリコン半導体インゴットを切断した前記各ブロックを半導体ウェーハにスライスすることを特徴とする半導体ウェーハの製造方法。
  2. 前記インゴットがスリップ転位が生じたインゴットである場合、前記インゴットの無転位である部分を対象として前記切断位置を決定することを特徴とする請求項1に記載の半導体ウェーハの製造方法。
  3. 前記シリコン半導体インゴットを切断したブロックの両端からサンプルを切り出し、各サンプルにグローンイン欠陥が存在するか調査し、該サンプルにグローンイン欠陥が存在しないことを確認した後、該ブロックを半導体ウェーハにスライスすることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の半導体ウェーハの製造方法。
  4. 前記シリコン半導体インゴットを切断したブロックの両端からサンプルを切り出し、各サンプルにグローンイン欠陥が存在するか調査し、少なくとも一方のサンプルにグローンイン欠陥が存在する場合は、該グローンイン欠陥が存在するサンプルが切り出された側の端から再度サンプルを切り出してグローンイン欠陥の調査を繰り返し行い、該サンプルにグローンイン欠陥が存在しないことを確認した後、該ブロックを半導体ウェーハにスライスすることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の半導体ウェーハの製造方法。
  5. 前記所定の値は、グローンイン欠陥が生じた酸素濃度の前記目標値からの変化量を予め求めておき、前記変化量の値と同じ数値、又は、その値よりも小さい値に設定することを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の半導体ウェーハの製造方法。
  6. チョクラルスキー法により引上げ条件を制御して育成したN領域のシリコン半導体インゴットを切断してブロックに分ける際に前記シリコン半導体インゴットの切断位置を決定するシステムであって、
    前記シリコン半導体インゴットの成長軸方向の酸素濃度の分布を測定したデータをコンピュータに取り込む手段と、該取り込んだ酸素濃度のデータと目標値との差が所定の値以上となった場合に該所定の値以上となった位置を含むように切断位置を決定する手段と、該決定した切断位置を前記シリコン半導体インゴットを切断するための切断機に送る手段とを具備し、
    前記切断位置を決定する手段が、前記酸素濃度を測定したデータと目標値との差が所定の値以上となった場合は、該所定の値以上となった位置の他に、前記シリコン半導体インゴットを切断した各ブロックが所定の長さの範囲内となるように調整した位置、及び/又は予め設定した位置を前記切断位置として決定し、前記測定した酸素濃度と目標値との差が所定の値未満となった場合は、ブロック数が最小になるように切断位置を決定するものであることを特徴とする半導体インゴットの切断位置決定システム。
  7. 前記所定の値が、予め求められたグローンイン欠陥が生じた酸素濃度の前記目標値からの変化量の値と同じ値、又は、その値よりも小さい値に設定されたものであることを特徴とする請求項6に記載の半導体インゴットの切断位置決定システム。
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