JP4427872B2 - タンデム圧延設備の板プロフィル制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、タンデム圧延設備の板プロフィル制御方法に関する。詳しくは、本発明は、目標とする板クラウンを確保するとともに、良好な断面プロフィルの確保が可能なタンデム圧延設備の板プロフィル制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
圧延機で被圧延材を圧延する際には、圧延機のロール軸心のたわみやロールの扁平変形が主な要因となり、被圧延材には板プロフィルと呼ばれる幅方向の板厚分布が生じる。
【0003】
通常、被圧延材の全幅における板厚品質を保証するために、幅方向中央部の板厚と幅方向端部の任意の位置での板厚との差である板クラウンが予め与えられた目標値に一致するように圧延機の板プロフィル制御用アクチュエータを設定し板クラウンの制御が行われる。
【0004】
圧延機がタンデムに配置されたタンデム圧延設備を用いて板クラウンを目標値に一致させるためには、各圧延機の板プロフィル制御用アクチュエータの設定値の配分が問題となる。
【0005】
各圧延機出側の板クラウンは、下記式(1−1)で表される。
【0006】
【数1】
式(1−1)において、タンデム圧延設備入側における板クラウンCR0は実測または計算によって予め与えられ、また、板クラウン遺伝係数ηi、アクチュエータが板クラウンに及ぼす影響係数αiは、実測または予測モデルによって与えられる各圧延機の圧延荷重やロールプロフィルなどの情報を用いて予め求めることができる。式(1−1)を基に、タンデム圧延設備の最初の圧延機である第1圧延機から最終圧延機までの計算を行うことにより、最終圧延機出側の板クラウンが求まる。
【0007】
しかし、タンデム圧延設備は通常5〜7基の圧延機で構成されており、タンデム圧延設備出側すなわち最終圧延機出側の板クラウンを目標値に一致させるための板プロフィル用アクチュエータ設定値Jiの組合せは無数に存在する。
【0008】
そこで、圧延を安定して行う観点から、通板形状を下記式(1−2)で定量化し、これが予め設定した許容範囲に入るように各圧延機出側の板クラウンを決定する方法が実施されている。各圧延機出側の板クラウンCRiが決定すれば、式(1−1)を用いて板プロフィル用アクチュエータの設定値Jiを一意に決定することができる。
【0009】
【数2】
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、ワークロールのヒートアップや摩耗などの影響で、被圧延材の幅端部近傍において、エッジドロップと呼ばれる板厚減少が発生し、圧延が不安定になったり、圧延材全幅における板厚品質の保証が困難となる問題が生じる。
【0011】
図1は、エッジドロップを模式的に示す説明図である。
図1に示すように、エッジドロップは、板端部に生じる板幅方向の板厚変化であり、板クラウンとは定義する位置が異なるだけで、制御上は板クラウンと同様に扱うことができる。
【0012】
各圧延機のエッジドロップは下記式(2)で表される。
【0013】
【数3】
式(2)において、タンデム圧延設備入側におけるエッジドロップED0は実測または計算によって予め与えられ、また、エッジドロップ遺伝係数ζi、アクチュエータがエッジドロップに及ぼす影響係数βiは、実測または予測モデルによって与えられる各圧延機の圧延荷重やロールプロフィルなどの情報を用いて予め求めることができる。式(2)を基に、タンデム圧延設備の最初の圧延機である第1圧延機から最終圧延機までの計算を行うことにより、最終圧延機出側のエッジドロップが求まる。
【0014】
上記問題の対策として、幅方向の複数の点において板クラウンが目標値になるように、アクチュエータを設定する方法が提案されている。
特開平7−60323号公報には、タンデム圧延設備の各圧延機に板プロフィル制御用のアクチュエータを2種類以上設置し、各アクチュエータの設定値を適切に決定し、幅方向の二点の板クラウンを目標値に制御する方法が開示されている。
【0015】
しかしながら、同公報に開示された方法では、それぞれのアクチュエータが板クラウンに及ぼす影響に差がなければ幅方向二点以上の板クラウンを独立して制御することはできない。
【0016】
また、同公報に開示された方法では、各圧延機に2種類以上のアクチュエータを設ける必要があり、アクチュエータが1種類では、幅方向二点の板クラウンを独立に制御することができない。
【0017】
更に、前記公報には、幅方向の少なくとも二点のうちの一点に板クラウンの許容範囲を設定し、もう一点に板クラウンの目標値を設定し、タンデム圧延設備の出側で、一点の板クラウンが許容範囲内に収まり、かつ、もう一点の板クラウンが目標とする板クラウンに合致するようにアクチュエータを設定する方法が開示されている。
【0018】
この方法は、一方の板クラウンが許容範囲の上下限値に合致するとした場合のアクチュエータの設定から、他方の板クラウンの許容変動量を求め、その許容変動量と目標板クラウンとの関係により、許容範囲を内分することにより、一方の板クラウンにも目標値を設定するものである。すなわち、一方の板クラウンの目標値が決定すると、他方の板クラウンの目標値も従属的に定まる。従って、幅方向二点の板クラウンを独立して制御する事はできない。
【0019】
本発明の課題は、少なくとも1つのアクチュエータを備えた圧延機をタンデムに配置したタンデム圧延設備を用いた圧延において、タンデム圧延設備の出側で目標とする板クラウンを確保し、全幅の板厚品質を保証することが可能なタンデム圧延設備の板プロフィル制御方法を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、タンデム圧延設備の各圧延機の板プロフィル制御用アクチュエータ(以下、単にアクチュエータともいう)として、ワークロールベンダとロールクロス装置を用い、これらのアクチュエータがタンデム圧延設備の出側の板クラウン(以下、製品板クラウンともいう)ならびにタンデム圧延設備出側のエッジドロップ(以下、製品エッジドロップともいう)に及ぼす影響を調査した。
【0021】
図2(a)、(b)は、それぞれワークロールベンダのベンダ力およびロールクロス装置のロールクロス角が製品板クラウンならびに製品エッジドロップに及ぼす影響を示すグラフである。
【0022】
なお、各圧延機のアクチュエータが製品板クラウンへ与える影響係数は、式(1−1)中、当該圧延機のアクチュエータが当該圧延機出側の板クラウンへ与える影響係数αiとそれより下流の圧延機の板クラウン遺伝係数ηiを加算したものとの積となる。すなわち、第i圧延機のアクチュエータが製品クラウンへ与える影響係数Aiは、式(3−1)で表される。なお、第i圧延機のアクチュエータの板クラウン制御量は、Ai・Jiで表わされる。
【0023】
【数4】
また、各圧延機のアクチュエータが製品エッジドロップへ与える影響係数は、式(2)中、当該圧延機のアクチュエータが当該圧延機出側のエッジドロップへ与える影響係数βiとそれより下流の圧延機のエッジドロップ遺伝係数ζiを加算したものとの積となる。すなわち、第i圧延機のアクチュエータが製品エッジドロップへ与える影響係数Biは、式(3−2)で表される。
【0024】
【数5】
図2(a)、(b)に示すように、各圧延機のアクチュエータが製品板クラウンと製品エッジドロップに及ぼす影響は、各圧延機毎に異なる。
【0025】
従って、各圧延機のアクチュエータの設定値、すなわちベンダ力やロールクロス角などを圧延機毎に適正に配分することにより、幅方向二点以上の板クラウンを制御することができる。
【0026】
例えば、製品板クラウンに対して、製品エッジドロップへの影響を相対的に大きくする場合には、製品板クラウンへ与える影響係数に比べ、製品エッジドロップへ与える影響係数が相対的に大きい圧延機のアクチュエータの板クラウン制御量、すなわち、アクチュエータの影響係数Aiとアクチュエータの設定値Jiとの積(Ai・Ji)が大きくなるように、アクチュエータの設定値Jiを決定すればよい。
【0027】
本発明は、上記知見に基づいて完成されたもので、その要旨は以下の通りである。
(1)板クラウンとエッジドロップとを含んで規定される幅方向の板厚分布である板プロフィルの制御用の少なくとも1つのアクチュエータを有する圧延機をタンデムに配置した圧延設備を用いて板プロフィルを制御する方法において、複数の圧延機それぞれにおけるアクチュエータが圧延設備出側のエッジドロップに及ぼす影響係数Biとこのアクチュエータが圧延設備出側の板クラウンに及ぼす影響係数Aiとの比率(Bi/Ai)を、複数の圧延機それぞれ毎に算出しておき、この比率(B i /A i )の値が大きい圧延機の板クラウン制御量がこの圧延機を除く他の圧延機の板クラウン制御量よりも大きくなるように、複数の圧延機それぞれにおける前記アクチュエータの設定を行うことを特徴とするタンデム圧延設備の板プロフィル制御方法。
【0029】
(2)板クラウンとエッジドロップとを含んで規定される幅方向の板厚分布である板プロフィルの制御用の少なくとも1つのアクチュエータを有する圧延機をタンデムに配置した圧延設備を用いて板プロフィルを制御する方法において、圧延設備出側のエッジドロップに及ぼすアクチュエータの影響係数Biと、圧延設備出側の板クラウンに及ぼすアクチュエータの影響係数Aiとに基づいて、前記エッジドロップと前記板クラウンのそれぞれが、予め設定された目標値になるように、各圧延機のアクチュエータの設定を行うことを特徴とするタンデム圧延設備の板プロフィル制御方法。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、本実施形態の説明では、アクチュエータは1種類とし、アクチュエータとしてワークロールベンダを例にとるが、本発明はこれに限定されるものでない。例えば、アクチュエータとして、ロールクロス装置などのアクチュエータを用いることができる。また、2種類以上のアクチュエータを使用する場合でも、一方のアクチュエータの設定値を先に決定し、その後に他方のアクチュエータの設定値を決定するものとすれば、以下のアクチュエータ設定方法はそれぞれのアクチュエータの設定に対して適用できる。
【0031】
図3は、本発明を実施するタンデム圧延設備の一例を模式的に示す説明図で、各圧延機2はアクチュエータとしてワークロールベンダ3を備える。
図3において、被圧延材1は図中矢印の方向から挿入され、各圧延機2で圧延が施される。その際、板プロフィル制御装置4で各圧延機のワークロールベンダ3の設定値であるベンダ力を決定し、次いで、このベンダ力に基づきワークロールベンダ制御装置5で各圧延機のワークロールベンダの設定を行いタンデム圧延設備出側の板クラウンを制御する。なお、図3に示すように、タンデム圧延設備の出側に板プロフィル計6を設け、この板プロフィル計の出力を基に各圧延機のワークロールベンダの設定値を圧延中に修正することも可能である。
【0032】
図4は本発明に係るアクチュエータの設定要領の一例を示す制御フロー図であり、製品エッジドロップを可及的に小さくすることを目的とした場合である。図4において、ステップIでは、初期条件として、製品を通板する上で問題にならない程度の通板形状制約、すなわち式(1−2)の上、下限値を設定する。また、ワークロールベンダ不使用時の製品板クラウンを予測する。
【0033】
ステップIIでは、ワークロールベンダがエッジドロップに及ぼす影響係数Biと板クラウンに及ぼす影響係数Aiとを求め、その比率(Bi/Ai)を各圧延機毎に求める。
【0034】
ステップIIIでは、目標とする製品板クラウンを得るために各圧延機出側での通板形状(式(1−2))を考慮しながら各圧延機のワークロールベンダのベンダ力を仮決定する。
【0035】
ステップIVでは、ステップIIIで仮決定したベンダ力に基づく各圧延機のワークロールベンダの板クラウン制御量をステップIIで求めた各圧延機毎の影響係数の比率に基づいて比較する。ここで、影響係数の比率が相対的に大きい圧延機ほど板クラウン制御量が大きければ、ステップVを実行する。そうでなければ各圧延機での目標通板形状を変更したり、通板形状制約を緩和したりして、ステップIIIを再実行する。
【0036】
ステップVでは、上記ベンダ力に基づき、各圧延機のワークロールベンダ制御装置でワークロールベンダを制御する。
これら一連の作用によって、エッジドロップに及ぼす影響係数が大きい圧延機ほど、ワークロールベンダの板クラウン制御量が大きくなるので、エッジドロップを効果的に低減することができる。
【0037】
図5は、本発明に係るアクチュエータの設定要領の他の例を示す制御フロー図であり、製品板クラウンおよび製品エッジドロップを予め設定した目標値に一致させることを目的とした場合である。
【0038】
ステップIでは、初期条件として、製品を通板する上で問題にならない程度の通板形状制約、すなわち式(1−2)の上、下限値を設定する。また、ワークロールベンダ不使用時の製品板クラウンを予測する。
【0039】
ステップIIでは、各圧延機のワークロールベンダが製品エッジドロップに及ぼす影響係数Biと製品板クラウンに及ぼす影響係数Aiとを求める。
ステップIIIでは、目標とする製品板クラウンを得るために各圧延機出側での通板形状(式(1−2))を考慮しながら各圧延機のワークロールベンダの設定値すなわちベンダ力を仮決定する。
【0040】
ステップIVでは、ステップIIIで仮決定したベンダ力を用いて、製品エッジドロップを予測する。
ステップVでは、製品エッジドロップが目標値と一致している場合は、ステップVIを実行し、一致していない場合はステップVIIを実行する。
【0041】
ステップVIでは、上記ベンダ力に基づいて、各圧延機のワークロールベンダ制御装置でワークロールベンダを制御する。ステップVIIでは、式(4)、式(5)に示すように、製品板クラウンを目標値に保ったまま、製品エッジドロップの計算値と目標値とが一致するようにベンダ力の変更量を計算する。
【0042】
【数6】
式(4)、式(5)は、式(6)で表される。
【0043】
【数7】
式(6)を満たす解ΔJi(i=ss,・・・,ls)の組合せは無数に存在するが、ステップIIIで通板形状を考慮して求めたワークロールベンダの設定値からの変化量をできる限り小さく抑えるために、式(7)に示す条件を設定する。
【0044】
【数8】
式(6)と式(7)の双方を満足する解は、式(8)の最短距離解で得られる(例えば、実教出版社、“システム制御理論入門”、P.60)。
【0045】
【数9】
これら一連の作用によって、各圧延機が製品エッジドロップに及ぼす影響係数Biと製品板クラウンに及ぼす影響係数Aiに基づいて、ワークロールベンダの設定値を決定するので、製品エッジドロップと製品板クラウンの両方を目標値に制御できる。
【0046】
【実施例】
(実施例1)
図3に示す基本構成の、アクチュエータとしてワークロールベンダを備えた7基の圧延機を配置したタンデム圧延設備で本発明によるエッジドロップの低減効果を確認した。
【0047】
製品板クラウンの目標値(板端から幅方向に25mmの位置で30μm)を設定し、この目標値を確保すると共に、製品エッジドロップが小さくなるように、図4に示す制御フローに基づき、各スタンドのワークロールベンダのベンダ力を設定して、圧延を行い、得られた製品の板プロフィルを調査した。
【0048】
すなわち、各圧延機のワークロールベンダが製品板クラウンに及ぼす影響係数Aiと製品エッジドロップに及ぼす影響係数Biとの比率を求め、その比率が大きい圧延機ほどワークロールベンダの板クラウン制御量が大きくなるようにベンダ力を設定した。
【0049】
なお、比較のため、上記比率と板クラウン制御量との比較を実施しない方法、すなわち、図4のステップIIIの後にステップVを実行する従来方法も実施した。
【0050】
図6は、本発明を適用した場合の製品板プロフィルを示すグラフである。
図7は、従来方法を適用した場合の製品板プロフィルを示すグラフである。
図6に示すように、本発明に係る方法では、目標とする製品板クラウンを得るとともに、図7に示す従来方法に比べエッジドロップを小さく抑えることができた。
【0051】
一方、従来の方法では、目標とする製品板クラウンは得られるが大きなエッジドロップが生じた。
(実施例2)
図3に示す基本構成の、アクチュエータとしてワークロールベンダを備えた7基の圧延機を配置したタンデム圧延設備で本発明によるエッジドロップの低減効果を確認した。
【0052】
製品板クラウンの目標値(板端部から幅方向に25mmの位置と幅方向中央部の板厚偏差30μm)と製品エッジドロップの目標値(板端部から幅方向に25mmの位置と最板端部の板厚偏差30μm)とを設定し、これらの目標値が得られるように、図5に示す制御フローに基づき、各圧延機のワークロールベンダを設定し、圧延を行い、得られた製品の板プロフィルを調査した。すなわち、ワークロールベンダがエッジドロップに及ぼす影響係数Biと板クラウンに及ぼす影響係数Aiを求め、これらの影響係数に基づいて、ワークロールベンダの設定値を決定した。
【0053】
なお、比較のため、従来方法(2種類のアクチュエータのそれぞれの設定値を全ての圧延機において等しく設定した場合)による板クラウン制御も実施した。
図8は、本発明を適用した場合の製品板プロフィルを示すグラフである。
【0054】
図9は、従来方法を適用した場合の製品板プロフィルを示すグラフである。
図8に示すように、本発明に係る方法では、製品エッジドロップと製品板クラウンの両方を目標値に制御できた。
【0055】
一方、従来の方法では、製品板クラウンは目標値に制御することができたが、製品エッジドロップは目標値に制御することはできなかった。
【0056】
【発明の効果】
本発明によれば、少なくとも1つのアクチュエータを備えた圧延機をタンデムに配したタンデム圧延設備で、板クラウンとエッジドロップをそれぞれ独立に制御することができる。従って、被圧延材全幅にわたって板厚品質を保証することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、エッジドロップを模式的に示す説明図である。
【図2】図2(a)、(b)は、それぞれワークロールベンダのベンダ力およびロールクロス装置のロールクロス角が製品板クラウンならびに製品エッジドロップに及ぼす影響を示すグラフである。
【図3】本発明を実施するタンデム圧延設備の一例を模式的に示す説明図である。
【図4】本発明に係るアクチュエータの設定要領の一例を示す制御フロー図である。
【図5】本発明に係るアクチュエータの設定要領の他の例を示す制御フロー図である。
【図6】本発明を適用した場合の製品板プロフィルを示すグラフである。
【図7】従来方法を適用した場合の製品板プロフィルを示すグラフである。
【図8】本発明を適用した場合の製品板プロフィルを示すグラフである。
【図9】従来方法を適用した場合の製品板プロフィルを示すグラフである。
【符号の説明】
1 被圧延材
2 圧延機
3 ワークロールベンダ
4 板プロフィル制御装置
5 ワークロールベンダ制御装置
6 板プロフィル計
Claims (2)
- 板クラウンとエッジドロップとを含んで規定される幅方向の板厚分布である板プロフィルの制御用の少なくとも1つのアクチュエータを有する圧延機をタンデムに配置した圧延設備を用いて板プロフィルを制御する方法において、複数の前記圧延機それぞれにおける前記アクチュエータが圧延設備出側のエッジドロップに及ぼす影響係数Biと該アクチュエータが圧延設備出側の板クラウンに及ぼす影響係数Aiとの比率(Bi/Ai)を、前記圧延機それぞれ毎に算出しておき、前記比率(B i /A i )の値が大きい圧延機の板クラウン制御量が該圧延機を除く他の圧延機の板クラウン制御量よりも大きくなるように、複数の前記圧延機それぞれにおける前記アクチュエータの設定を行うことを特徴とするタンデム圧延設備の板プロフィル制御方法。
- 板クラウンとエッジドロップとを含んで規定される幅方向の板厚分布である板プロフィルの制御用の少なくとも1つのアクチュエータを有する圧延機をタンデムに配置した圧延設備を用いて板プロフィルを制御する方法において、圧延設備出側のエッジドロップに及ぼすアクチュエータの影響係数Biと、圧延設備出側の板クラウンに及ぼすアクチュエータの影響係数Aiとに基づいて、前記エッジドロップと前記板クラウンのそれぞれが、予め設定された目標値になるように、各圧延機のアクチュエータの設定を行うことを特徴とするタンデム圧延設備の板プロフィル制御方法。
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