JP4427687B2 - 子宮体癌の再発予防剤 - Google Patents

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Description

本発明は、シイタケ菌糸体培養物から抽出された糖質、蛋白質、水溶性リグニンを主成分とするシイタケ菌糸体培養物を含有する子宮体癌の再発予防剤に関する。
シイタケは日本、中国の代表的な食用キノコであり、日本では約300年前から人口栽培が行われてきた。日常的に食しているキノコは子実体と呼ばれ、菌類が子孫を残すために胞子を生じる生殖体であり、栄養体である菌糸細胞は地中や原木中で長い時間をかけて菌糸体を形成する。この菌糸体の抽出物を得るためには、バガス(サトウキビのしぼりかす)と脱脂米糠を基材とする個体培地上にシイタケ菌を接種して培養後、得られた菌糸体を抽出して使用される。シイタケ菌糸体培養抽出物は抗ガン作用、免疫調節作用、抗ウイルス作用や肝炎に対する治療効果も知られている。シイタケ菌糸体の培養抽出物は、このように多彩な作用を有するにも関わらず、副作用が極めて少ないのが特徴である。
特許文献1においては、植物繊維成分を含有する培地を用いて担子菌及び/又は子嚢菌の菌糸体を培養し、この培養物の菌糸体から抽出して得られた物質は糖質、蛋白質、リグニンを主成分としている。このようにして得られた菌糸体抽出物は、抗酸化機能を有するといわれている。又、特許文献2においては、シイタケ菌糸体の抽出成分中に、子実体を遙かに凌ぐ免疫賦活活性並びに抗腫瘍活性及び/又は抗癌活性があることを見出し、しかも当該抽出物を直接服用することにより、抗腫瘍剤および/または抗癌剤、特にLAK活性増強のための薬剤が開示されている。
他方、50〜60歳にかけて発症のピークを迎える子宮体癌は産婦人科の悪性腫瘍にしめる割合が、卵巣癌と並び年々増加する傾向にある。これは、高脂肪食、高カロリー食等の食生活からくる肥満、糖尿病等と関係し、さらに社会情勢として未出産女性の増加と排卵障害等とも深く関わっているものと考えられる。このように増加傾向にある子宮体癌の治療法、再発予防法には、放射線療法、化学療法、ホルモン療法等が取られているが、特に、副作用の少ない長期的に使用することが出来る再発予防法は確立されていない。
上記のシイタケ菌糸体の培養抽出物の抗癌効果は知られているが、子宮体癌の治療前の癌の性状と、治療後、すなわち手術+化学療法によって完全に治療された後に再発してきた癌とは性状が異なり、より抗癌剤に対して抵抗性を有している。これは、子宮体癌の術後ステイジIa〜IIbの進行度の3年再発率が20%前後であるのに対し、再発の3年生存率が20−30%と極めて予後の悪いものであり、初回投与に使用した抗癌剤が無効である場合が極めて多いことでも分る。このように、初回治療時とは異なり、薬物治療に極めて抵抗性を持った再発および再発傾向を認めた子宮体癌に対して再発を予防する有効な薬剤の出現が望まれていた。
特開平11−228441号公報 特開2000−15986号公報
本発明は上記事実に鑑みて、薬物治療に極めて抵抗性を持った再発および再発傾向を認めた子宮体癌に対する有効な薬剤を提供する。
本発明者は上記課題を解決するために鋭意研究を行った結果、シイタケ菌糸体培養抽出物を投与することにより、子宮体癌の術後の再発が著しく抑制されることを見出し、本発明を完成した。
本発明の特徴は、シイタケ菌糸体抽出物を含有することを特徴とする子宮体癌の再発予防剤である。薬物治療に極めて抵抗性を持った再発および再発傾向を認めた子宮体癌患者に対し、シイタケ菌糸体の培養抽出物を与えたところ、子宮体癌の再発が認められなくなった。
本発明の別の特徴は、シイタケ菌糸体抽出物の投与量が1回2−4gを1日1−5回投与することを特徴とする子宮体癌患者の再発予防方法である。シイタケ菌糸体抽出物の投与量を1回2−4gとし、1日に1−5回投与することによって、子宮体癌患者の再発が抑制された。
本発明の別の特徴は、シイタケ菌糸体抽出物を含有する子宮体癌患者の再発予防剤に抗ガン剤と併用することを特徴とする子宮体癌の再発予防方法である。他の抗癌剤と併用することによって、シイタケ菌糸体培養抽出物の効果がさらに増強することができる。
以下の実施例は、本発明を実施するいくつかの好ましい形態を例示するが、特許請求の範囲に記載された発明の範囲を限定することを意図するものではない。
シイタケ菌糸体培養抽出物を得る方法は、植物を主原料とした培地に胞子又は発芽した菌糸を接種して行う。個体培地の場合は、水分が60〜80%となるように調製し、常法に従い高圧蒸気滅菌した後、菌糸又は胞子を接種し、例えば温度が18〜25℃に空調された培養室で3〜6ヶ月間培養する。こうして菌糸体が蔓延した培地は、温度処理室に移して変温処理を行うことが好ましい。変温処理は、例えば最初に30〜40℃で24〜48時間加温し、次に低温室に移して3〜5日間処理する。その後培養室に移すと子実体の発生が始まるが、この時点で培養を終了し、培養物を破砕機で破砕する。
一方、液体培養の場合は、植物原料を細かく破砕し、通気培養もしくは振とう培養により、好ましくは20〜25℃の温度で2週間〜2ヶ月間程度培養を行う。培養は培地中に菌糸体が蔓延した状態で終了する。
培養終了後、菌糸体に内在する酵素を利用して菌糸体を自己消化させると共に培養物を抽出する。その好ましい方法として、個体培地の場合は培養が終了した培養物を破砕し、必要に応じて少量の水を加え、40〜90℃で3〜6時間処理し菌糸体の酵素反応を進め自己消化させる。次いで、この破砕物を50℃以上の温水又は熱水に浸潤させ、有効成分を抽出する。抽出は、例えば1.2kg/cmの蒸気圧下で120℃というような加圧高温下で行うことも出来る。抽出方法の好ましい態様を挙げると、上記破砕物800gに対して、約4Lの水を加え、70℃に加温して4〜16時間抽出する。なお、抽出方法は、抽出液を12〜16時間循環させる方法や、あるいは4〜6時間攪拌させる方法等が好ましく採用される。こうして得られた抽出懸濁液を、好ましくは濾過又は遠心分離して濾液又は上清を採取し、菌糸体の代謝産物及び菌糸体細胞中に含有される有効成分を得る。
また、液体培養の場合は、培養物全体を40〜90℃で3〜6時間処理し、菌糸体を自己消化させ、液状の懸濁培養物を得る。次いで、必要に応じて少量の水を加え、50℃以上、場合によっては高圧条件下(例えば1.2kg/cmの蒸気圧下)に加熱し、抽出物を得る。抽出物は、必要に応じて濾過又は遠心分離して濾液又は上清を採取し、有効成分を得る。
治療的有効量の上記シイタケ菌糸体の培養抽出物と薬学的に許容し得る1つまたは複数の薬学的に許容し得る担体(添加剤)および/または希釈剤とともに処方することができる。以下で詳細に説明するように、本発明のシイタケ菌糸体の培養抽出物は、以下のことに適応したものを含めて、固体での投与のために具体的に処方され得る。経口投与形態として、例えば、水薬(水溶液もしくは非水溶液または懸濁液)、錠剤、巨丸剤、粉末薬、顆粒剤、舌に塗布するためのペースト状にしてもよい。
治療的有効量とは、本明細書で使用される場合、いずれの医療にも適用可能な妥当な便益/リスク比で、何らかの所望の治療効果を生じるために有効な作用物質または組成物の量を意味する。
薬学的に許容し得るとは、本明細書では、正しい医学的判断の範囲内で、妥当な便益/リスク比に見合って、過剰な毒性、刺激、アレルギー反応等の問題や合併症なしに、人間および動物の組織に接触しての使用に好適な、化合物、材料、組成物、および/または投薬形態を指すために使用される。
薬学的に許容し得る担体とは、本明細書で使用される場合、体の一器官または一部から体の別の器官または一部へ本発明のシイタケ菌糸体を運搬または輸送することに関与する液体または固体の充填剤、希釈剤、補形薬、溶剤またはカプセル化材料のような、薬学的に許容し得る材料、組成物または賦形剤を意味する。各担体は、剤形の他の成分と適合し、患者に有害でないという意味で「許容し得る」ものでなければならない。薬学的に許容し得る担体として働き得る材料のいくつかの例には以下のものがある:(1)ラクトース、グルコースおよびスクロースのような糖;(2)トウモロコシデンプンおよびバレイショデンプンのようなデンプン;(3)カルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロースおよび酢酸セルロースのようなセルロースおよびその誘導体;(4)粉末トラガカント;(5)麦芽;(6)ゼラチン;(7)タルク;(8)ココアバターおよび座薬ワックスのような補形薬;(9)落花生油、綿実油、ベニバナ油、ゴマ油、オリーブ油、トウモロコシ油およびダイズ油のような油;(10)プロピレングリコールのようなグリコール;(11)グリセリン、ソルビトール、マンニトールおよびポリエチレングリコールのようなポリオール;(12)オレイン酸エチルおよびラウリン酸エチルのようなエステル;(13)寒天;(14)水酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウムのような緩衝剤;(15)アルギン酸;(16)パイロジェンフリー水;(17)等張食塩液;(18)リンガー溶液;(19)エチルアルコール;(20)リン酸緩衝溶液;ならびに(21)薬物処方で使用される他の非毒性の適合物質。いくつかの実施形態では、薬物製剤は非発熱性である。すなわち、患者の体温を上昇させない。
この点で「薬学的に許容し得る塩」とは、本発明のシイタケ菌糸体の培養抽出物中に存在する化合物の比較的非毒性の無機または有機酸付加塩を指す。これらの塩は、本発明のシイタケ菌糸体の培養抽出物中に存在する化合物の最終的に形成された塩を単離することによって調製してもよい。代表的な塩としては、臭化水素酸塩、塩酸塩、硫酸塩、硫酸水素塩、リン酸塩、硝酸塩、酢酸塩、吉草酸塩、オレイン酸塩、パルミチン酸塩、ステアリン酸塩、ラウリン酸塩、安息香酸塩、乳酸塩、リン酸塩、トシル酸塩、クエン酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、ナフチル酸塩、メシル酸塩、グルコヘプトン酸塩、ラクトビオン酸塩、およびラウリルスルホン酸塩等がある。
本発明のシイタケ菌糸体の培養抽出物中の化合物の薬学的に許容し得る塩としては、例えば非毒性の有機または無機酸からの、化合物の従来の非毒性塩または第四アンモニウム塩がある。例えば、このような従来の非毒性塩としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸、スルファミン酸、リン酸、硝酸等のような無機酸から誘導されたもの;ならびに酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、ステアリン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、パルミチン酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、フェニル酢酸、グルタミン酸、安息香酸、サリチル酸、スルファニル酸、2−アセトキシ安息香酸、フマル酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンジスルホン酸、シュウ酸、イソチオン酸等のような有機酸から調製された塩がある。
薬学的に許容し得る酸化防止剤の例には以下のものがある:(1)アスコルビン酸、塩酸システイン、硫酸水素ナトリウム、二亜硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム等のような水溶性酸化防止剤;(2)パルミチン酸アスコルビル、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、ブチルヒドロキシトルエン(BHT)、レシチン、没食子酸プロピル、α−トコフェロール等のような油溶性酸化防止剤;ならびに(3)クエン酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ソルビトール、酒石酸、リン酸等のような金属キレート剤。
本発明の剤形は、経口投与に好適なものを含む。剤形は、単位投薬形態で都合よく差し出されてもよく、薬学分野で周知のいかなる方法によって調製されてもよい。担体材料と組み合わせて単一投薬形態を作製することができる活性成分の量は、治療されるホスト、特定の投与方式に応じて変わるであろう。担体材料と組み合わせて単一投薬形態を作製することができる活性成分の量は一般に、治療効果を生じる化合物の量であろう。一般に、100パーセントのうち、この量は、約1%から約99%まで、好ましくは約5%から約70%まで、最も好ましくは約10%から約30%までの範囲の活性成分である。
これらの剤形または組成物を調製する方法は、本発明の1つまたは複数の作用物質を担体と、および随意に1つまたは複数の副成分と結びつけるステップを含む。一般に、剤形は本発明の1つまたは複数の作用物質を液体担体、もしくは微粉化した固体担体、またはその両方と均一かつ緊密に結びつけ、必要であれば製品を整形することによって調製される。
経口投与に好適な本発明の剤形は、カプセル、カシェ、丸薬、錠剤、ロゼンジ(味付けされた主薬、通常はスクロースおよびアラビアゴムまたはトラガカント、を用いる)、粉末、顆粒、の形態でもよく、または水性もしくは非水性液体中の溶液もしくは懸濁液として、または水中油もしくは油中水液体乳剤として、またはエリキシルもしくはシロップとして、または香錠(ゼラチンおよびグリセリン、またはスクロースおよびアラビアゴムのような不活性基剤を用いる)および/または含嗽剤等としてでもよく、それぞれ活性成分として所定量の本発明の化合物を含む。本発明の作用物質は、巨丸剤、舐剤、またはペーストとして投与されてもよい。
経口投与のための本発明の固体投薬形態(カプセル、錠剤、丸薬、糖衣錠、粉末薬、顆粒剤等)では、活性成分は、クエン酸ナトリウムまたはリン酸二カルシウムのような1つまたは複数の薬学的に許容し得る担体、および/または以下のもののいずれかと混合される:(1)デンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトール、および/またはケイ酸のような充填剤または増量剤;(2)例えばカルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、スクロースおよび/またはアラビアゴムのような粘結剤;(3)グリセロールのような保湿剤;(4)寒天、炭酸カルシウム、バレイショまたはタピオカデンプン、アルギン酸、ある特定のケイ酸塩、および炭酸ナトリウムのような崩壊剤;(5)パラフィンのような溶解遅延剤;(6)4級アンモニウム化合物のような吸収促進剤;(7)セチルアルコールおよびモノステアリン酸グリセロールのような湿潤剤;(8)カオリンおよびベントナイト粘土のような吸収剤;(9)タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム、およびそれらの混合物のような潤滑剤;ならびに(10)着色剤。カプセル、錠剤および丸薬の場合、薬物組成物は緩衝剤を含んでもよい。同様の種類の固体組成物が、ラクトースまたは乳糖のような補形薬と、高分子量ポリエチレングリコール等とを用いたソフトおよびハード充填ゼラチンカプセル内の充填剤としても使用可能である。
錠剤は、圧縮または成形によって、随意に1つまたは複数の副成分とともに、作製され得る。圧縮された錠剤は、粘結剤(例えば、ゼラチンもしくはヒドロキシプロピルメチルセルロース)、潤滑剤、不活性希釈剤、保存料、崩壊剤(例えば、グリコール酸ナトリウムデンプンもしくは架橋型カルボキシメチルセルロースナトリウム)、表面活性剤または分散剤を用いて調製され得る。成形タブレットは、不活性液体希釈剤で湿潤化された粉末化合物の混合物を好適な機械で成形することによって作製され得る。
糖衣錠、カプセル、丸薬および顆粒剤のような、本発明の薬物組成物の錠剤等の固体投薬形態は、随意に、刻み目を付けられ、または薬物調剤分野において周知の腸溶性被膜等の被膜のような被膜および殻を用いて調製されてもよい。それらは、例えば、所望の放出プロファイルを提供するための種々の比率でのヒドロキシプロピルメチルセルロース、他のポリマーマトリックス、リポソームおよび/またはミクロスフェアを用いて、内部の活性成分の緩徐なまたは制御された放出を提供するように調剤されてもよい。それらは、例えば、細菌保持フィルターを通す濾過によって、または使用直前に滅菌水等の滅菌注射可能媒質に溶解することができる滅菌固体組成物の形態で滅菌剤を組み込むことによって、滅菌してもよい。これらの組成物は、随意に乳白剤を含んでもよく、胃腸管のある特定の部分のみで、またはそこで優先的に、随意に遅延したやり方で、1つまたは複数の活性成分を放出する組成であってもよい。使用可能な埋込み組成物の例として、ポリマー物質およびワックスがある。活性成分は、適当であれば1つまたは複数の上記の補形薬とともに、マイクロカプセル化された形態であってもよい。
本発明の化合物の経口投与のための液体投薬形態としては、薬学的に許容し得る乳剤、マイクロエマルジョン、溶液、懸濁液、シロップおよびエリキシルがある。液体投薬形態は、活性成分に加えて、例えば水や他の溶媒のような当技術分野で一般に使用される不活性希釈剤、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブタジエングリコール、油(特に、綿実油、落花生油、トウモロコシ油、胚油、オリーブ油、ヒマシ油およびゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフリルアルコール、ポリエチレングリコールおよびソルビタンの脂肪酸エステルのような可溶化剤および乳化剤、およびそれらの混合物を含んでもよい。
不活性希釈剤の他に、経口組成物は、湿潤剤、乳化剤および懸濁剤、甘味料、香味剤、着色剤、香料および保存剤のような補助薬を含んでもよい。
懸濁液は、活性化合物に加えて、例えば、エトキシル化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトールおよびソルビタンエステル、微結晶セルロース、メタ水酸化アルミニウム、ベントナイト、寒天およびトラガカント、ならびにそれらの混合物のような懸濁剤を含んでもよい。
本発明の薬物組成物で使用可能な好適な水性および非水性担体の例としては、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール等)、およびそれらの好適な混合物、オリーブ油のような植物油、ならびにオレイン酸エチルのような注射可能有機エステルがある。固有の流動性は、例えば、レシチンのような被覆材料の使用によって、分散剤の場合には必要な粒子サイズの維持によって、および界面活性剤の使用によって、維持することができる。
これらの組成物は、保存料、湿潤剤、乳化剤および分散剤のような補助薬を含んでもよい。微生物の活動の防止は、例えば、パラベン、クロロブタノール、ソルビン酸フェノール等の種々の抗菌剤および抗真菌剤の含有によって確保し得る。糖、塩化ナトリウム等の等張剤を組成物に含めると望ましいかもしれない。さらに、注射可能薬物形態の持続性吸収が、モノステアリン酸アルミニウムおよびゼラチンのような吸収を遅延させる作用物質の含有により引き起こされ得る。
本発明のシイタケ菌糸体の培養抽出物は、薬剤としてヒトおよび動物に投与される場合、化合物それ自体で与えられてもよく、または、薬学的に許容し得る担体とともに例えば0.1〜99.5%(より好ましくは、0.5〜90%)の活性成分を含む薬物組成物として与えられてもよい。
実施例1
シイタケ菌糸体の培養は、バガス80%、脱脂米糠20%を配合し、水分を70%となるように調製して個体培地を作り、常法に従って殺菌し、これにシイタケ菌の種菌を接種した。培地を22°〜24℃に温度調整した室内で4ヶ月間培養し、培地中に菌糸体が蔓延した後、温度処理室に移して32℃〜34℃で24時間加温し、次いで10℃の低温室で5日間処理した。その後、培養室で培地を粉砕機で開粉砕した。粉砕した、培地を50℃で4時間処理し、自己消化を促進させた後、タンクに詰め、60℃の温水を循環させなから16時間抽出した。得られた懸濁液を珪藻土のフィルタケーキで予備濾過し、さらにメンブランフィルターで濾過除菌後、濃縮し、凍結乾燥により褐色の粉末を得た。
この粉末の成分を分析した結果は、糖質:35%、蛋白質:12%、水溶性リグニン:35%、無機質:13%であった。なお、それぞれの成分分析は、糖質がフェノール硫酸法、蛋白質がセミミクロケルダール法、水溶性リグニンがアセチルブロマイド法、無機質が直接灰化法により行った。
実施例2
患者は、当院に来診して診断・治療された子宮体癌患者14例で、患者の平均年齢は60.2±11.4歳(M±SD)、術後進行度Ia〜IIb(内、リンパ節転移を認めるもの2例)である。全例が広汎子宮全摘出例であり、術後、2週間目よりCAP療法(カルボプラチン、エンドキサン、アドリアマイシン)を3クール行った。同時にシイタケ菌糸体培養抽出物(LEM)を6g/日(3g×2回)投与した。退院後は、化学療法や、ホルモン療法を行わず、LEMの単独投与とした。また、2〜3ヶ月おきに、超音波、CTーscan、膣断端部スメア、及び腫瘍マーカー(CA−125、199)で治療経過をチェックした。
この結果、LEMの投与期間は27.5±13.5ヶ月で、この投与期間中に12例においては再発兆候は認められていない。また、退院半年後に腫瘍マーカーのCA−199が上昇した患者が1例いたが、LEMの摂取を6g/日(3g×2回)から9g/日(3g×3回)に増量させたところ、腫瘍マーカーは再び下降し始めた。また、同じく退院半年後に腫瘍マーカーのCA−125の上昇および傍腹部大動脈リンパ節の腫大を認めた患者が1例いたが、LEMの摂取を6g/日(3g×2回)から9g/日(3g×3回)に増量させたところ、腫瘍マーカーは再び下降し始め、その後リンパ節種大の縮小も認められた。以上の結果から、LEMは子宮体癌の術後患者に対して、再発を抑制する効果を有することが明らかとなった。

Claims (3)

  1. シイタケ菌糸体の培養物を40〜90℃で3〜6時間処理して、菌糸体を自己消化させたシイタケ菌糸体培養抽出物を含有することを特徴とする子宮体癌の再発予防剤。
  2. シイタケ菌糸体の培養物を40〜90℃で3〜6時間処理して、菌糸体を自己消化させたシイタケ菌糸体培養抽出物を2−4g含有することを特徴とする請求項1記載の子宮体癌の再発予防剤
  3. シイタケ菌糸体の培養物を40〜90℃で3〜6時間処理して、菌糸体を自己消化させたシイタケ菌糸体培養抽出物を含有する製剤と化学療法剤とからなることを特徴とする請求項1記載の子宮体癌の再発予防剤
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