JP5118333B2 - 新規抗酸化性リグナン化合物 - Google Patents
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Description
下記一般式(I)で表されることに特徴を有するリグナン化合物(以下、「本発明の化合物」とも称する。)、特に、2−(3,4−メチレンジオキシフェノキシ)−6−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−シス−3,7−ジオキサビシクロ[3.3.0]オクタン、2−(3,4−ジヒドロキシフェノキシ)−6−(3,4−メチレンジオキシフェニル)−シス−3,7−ジオキサビシクロ[3.3.0]オクタン、2−(3,4−メチレンジオキシフェノキシ)−6−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−シス−3,7−ジオキサビシクロ[3.3.0]オクタン、及びこれらの混合物から選択されるリグナン化合物を提供することができる。これらの化合物は光学活性体であってもよい。
本発明の化合物は、新規リグナン化合物、詳しくはセサモリンカテコール体又はセサモリンジカテコール体からなる抗酸化性の新規リグナン化合物、具体的には下記一般式(I)で表されるリグナン化合物、特に、2−(3,4−メチレンジオキシフェノキシ)−6−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−シス−3,7−ジオキサビシクロ[3.3.0]オクタン、2−(3,4−ジヒドロキシフェノキシ)−6−(3,4−メチレンジオキシフェニル)−シス−3,7−ジオキサビシクロ[3.3.0]オクタン、2−(3,4−メチレンジオキシフェノキシ)−6−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−シス−3,7−ジオキサビシクロ[3.3.0]オクタン、及びこれらの混合物から選択されるリグナン化合物である。これらの化合物は、その光学活性体であってもよい。
本発明の抗酸化剤は、前記記載のリグナン化合物(本発明の化合物)を有効成分として含有する。これに含まれるリグナン化合物(本発明の化合物)は、前記記載したように、何れも高い抗酸化活性を有するカテコール基を備えている。したがって、本発明の抗酸化剤も、低密度コレステロール(LDL)の酸化防止や、アルコールや薬物により誘導される肝臓や腎臓等の障害の予防・軽減、DNA酸化障害の予防・軽減(発ガン抑制作用)等のための薬剤として有用である。よって、本発明の抗酸化剤は、抗酸化剤を使用する飼料、飲食品及び医薬品等の分野において利用されうる。
本発明の医薬組成物は、前記記載のリグナン化合物(本発明の化合物)又は前記記載の抗酸化剤(本発明の抗酸化剤)を含有する。したがって、生体内に摂取又は投与することによって、活性酸素の消去等により高い健康増進効果を発揮させることができる。更に、前記記載したように、本発明の化合物は、生体内に摂取される以前に、予め酵素や微生物変換によって抗酸化活性を高めておいたものであるため、本発明の医薬組成物では、生体吸収性の向上や、新たな生理機能の付加も期待できることから、トータルとして生体内での健康増進機能をより一層上げることが可能になる。
本発明の飼料又は飲食品は、前記記載のリグナン化合物(本発明の化合物)又は前記記載の抗酸化剤(本発明の抗酸化剤)を含有する。したがって、生体内に摂取することによって、活性酸素の消去等により高い健康増進効果を発揮させることができる。更に、本発明の化合物は、生体内に摂取される以前に、予め酵素や微生物変換によって抗酸化活性を高めておいたものであるため、このような飼料又は飲食品では、生体吸収性の向上や、新たな生理機能の付加も期待できることから、トータルとして生体内での健康増進機能をより一層上げることが可能になる。
本発明の化合物については、医薬品(医薬組成物)、飼料及び飲食品のみならず化粧料や、外用剤等の各種分野で広く使用される抗酸化剤にも適用可能である。特に、他の分野で、抗酸化剤の使用を必要とする場合には、上記医薬品、飼料及び飲食品用に説明したリグナン化合物及び抗酸化剤が当該他の分野でも同様に採用可能である。
本発明の製造方法は、セサモリン又はセサモリンを含む原料を薬物代謝酵素と反応させて前記記載のリグナン化合物(本発明の化合物)を製造するものである。したがって、前記本発明の化合物における記載内容に基づいて容易に実施することができる。
下記表1の組成に基づいて本発明の化合物(セサモリンin vitro代謝物)を製造し、HPLC及びLC−MS分析を行った。即ち、下記の成分を混合した後、37℃で1日間、反応させた。その後、2倍量の酢酸エチルで2回抽出し、濃縮乾固後、メタノールで再溶解させHPLC、及びLC−MS分析を行った。分析条件を以下に示す。
HPLC :JASCO
カラム :デベロシルODS−HG−5 (4.6φ x 250mm)
溶離液 :A液;100% 水 / 0.01% 酢酸
B液;100% アセトニトリル / 0.01% 酢酸
流速 :0.8mL/分
検出波長 :285nm
プローブ :ESP−
溶出条件
下記表2の組成に基づいて本発明の化合物(セサモリンin vitro代謝物)を製造し、HPLC、及びLC−MS分析を行った。即ち、下記の成分を混合した後、37℃で1日間、反応させた。その後、2倍量の酢酸エチルで2回抽出し、濃縮乾固後、メタノールで再溶解させHPLC及びLC−MS分析を行った。分析条件を以下に示す。
HPLC :JASCO
カラム :デベロシルODS−HG−5 (4.6φ x 250mm)
溶離液 :A液;100% 水 / 0.01% 酢酸
B液;100% アセトニトリル / 0.01% 酢酸
流速 :0.8mL/分
検出波長 :285nm
プローブ :ESP−
溶出条件
下記表3の組成に基づいて各サンプルを作成し、DPPHラジカル捕捉活性評価を行った。即ち、下記の成分を遮光エッペンドルフチューブ中で混合させ、室温で10分間反応させた後、HPLCによりCompound AのDPPHラジカル捕捉活性評価を行った。尚、評価を、下記式を用いて行った:
{(コントロールのDPPHラジカルピーク面積)−(各サンプルのDPPHラジカルピーク面積)}/(コントロールのピーク面積)
HPLC分析条件を以下に示す。
HPLC :JASCO
カラム :TSKゲル Octyl−80Ts(4.6φ x 150mm)
溶離液 :70%メタノール
流速 :1.0mL/分
検出 :517nm
7週齢のF344/Nラット(雄性)4匹を、オリーブオイルのみを経口投与するControl群と180mg/kg セサモリン含有ゴマ抽出物を経口投与する群の2群に分け、20時間絶食させた後、2度の経口投与を行い、翌日採尿した。次に尿に対して2倍量の酢酸エチルを加えて酢酸エチル層を2回抽出し、濃縮乾固後、メタノールで再溶解させ、HPLCにより画分の分取を行い、再びメタノールに再溶解させ、LC−MS/MSを用いて分析を行った。このときのHPLC分取条件、及びLC−MS/MSによる分析条件を以下に示す。
カラム :デベロシル300C4−HG−5(4.6φ x 250mm)
溶離液 :A液;100%水/0.01%酢酸
B液;100%アセトニトリル/0.01%酢酸
流速 :0.8mL/分
検出 :285nm
溶出条件
画分として20〜40分を分取した。
LC−MS/MS(アプライドバイオシステム API2000 HPLC−MS/MSシステム)
カラム :デベロシルODS−HG−3(2φ x 50mm)
溶離液 :A液;100%水/0.1%蟻酸
B液;100%アセトニトリル/0.1%蟻酸
流速 :0.2mL/分
イオン源 :Turbo Spray Ionization positive(ESP−モード)
溶出条件
Compound A:356.8→219.0、及び356.8→108.0のフラグメントを各々検出する設定で実施。
Claims (7)
- 2−(3,4−メチレンジオキシフェノキシ)−6−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−シス−3,7−ジオキサビシクロ[3.3.0]オクタンであることを特徴とするリグナン化合物。
- 請求項1に記載のリグナン化合物を有効成分として含有することを特徴とする抗酸化剤。
- 請求項1に記載のリグナン化合物を含有することを特徴とする医薬組成物。
- 肝臓障害、腎臓障害若しくはDNA酸化障害の予防又は軽減用である請求項3に記載の医薬組成物。
- 請求項1に記載のリグナン化合物を含有することを特徴とする飼料又は飲食品。
- セサモリン又はセサモリンを含む原料を薬物代謝酵素と反応させることを特徴とする請求項1に記載のリグナン化合物の製造方法。
- 請求項6に記載の方法によって製造される請求項1に記載のリグナン化合物。
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