JP4424912B2 - 分散型発電システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、分散型発電システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、CO2排出量の削減や省エネルギを志向した分散型エネルギシステムの開発が活発であり実用化も進んでおり、一般家庭、集合住宅、オフィスなどにおいても電力消費地で発電を行う分散型発電システムの利用が今後急速に進展するものと考えられる。特に、熱電併給可能なガスエンジンコージェネレーションシステム等は、電力のみならず、ガスエンジンの発生する熱エネルギを同時に有効利用できるため、全体的なエネルギ効率の高さで注目を集めている。
【0003】
ところで、従来、エンジンの動力で発電機を駆動する一般的な分散型発電システムは、図2に示すように、発電機本体30とインバータ31と発電機本体30を駆動するエンジン32とエンジン始動用のスタータモータ33とスタータモータ33用の直流電源としての蓄電池34と、その蓄電池34を商用交流電源で充電する充電器35で構成されていた。ここで、蓄電池34は当然に商用交流電源の停電時にも使用可能であるため、停電時に分散型発電システムの始動が可能である。停電時の始動用電源として直流電源の蓄電池を用いる分散型発電システムとして、下記の特許文献1に例示するものがある。また、始動用電源としてではないが、商用交流電源の停電発生から分散型発電システムの始動までの間の電力供給を賄う目的で蓄電池を利用する分散型発電システムとして、下記の特許文献2に例示するものがある。
【0004】
しかし、スタータモータ33の大きな突入電流を賄うために蓄電池34が重量及び容積的に相当大型となるため、稀にしか発生しない停電時には始動を行わないようにすることで、当該蓄電池33を設けない仕様により小型化を図ったシステムもあった。分散型発電システムと商用交流電源を系統連系させて、電力負荷に応じて分散型発電システムの出力制御を行うシステムでは、系統連系ガイドラインに則って、商用交流電源の停電時には、運転を同時に停止させるものが一般的であった。このように、停電時に分散型発電システムも運転停止させる場合は、特に、大型の蓄電池の搭載は不要となる。
【0005】
【特許文献1】
特表2002−529647号公報
【特許文献2】
特開2002−165387号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、家庭用のガスエンジンコージェネレーションシステム等の小型の分散型発電システムでは、停電時の始動を想定した蓄電池の搭載は、小型化・低コスト化の要請から困難であるものの、停電時の始動を可能にしたいという要請も大きいため、これらの相反する要請を同時に満足させるのは困難であった。また、蓄電池を内蔵するシステムでも、後から外付けするシステムにおいても、蓄電池の寿命がシステム全体の寿命に比べて短いため、蓄電池を途中で交換しなければならないというメンテナンス上の問題もある。
【0007】
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、上記問題点を解消し、蓄電池等のバックアップ用の内蔵直流電源を使用せずに、システムの小型化と停電時の始動を可能とする分散型発電システムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するための本発明に係る分散型発電システムの第一の特徴構成は、交流電力を発生する発電部と交流電力の供給を受けて前記発電部を始動させる発電始動部とを備えてなる発電ユニットと、商用交流電源から電力供給を受けて電力を貯蔵し前記商用交流電源の停電時においても交流電力を出力可能な交流電源装置とを備えてなり、前記交流電源装置が、前記商用交流電源の停電時において前記発電部の始動に使用可能に構成され、前記交流電源装置の出力ラインに前記交流電源装置の出力電力を検出するための第1センサが設けてあり、前記商用交流電源の正常時には前記商用交流電源の電力検出用に設けてある第2センサの検出信号が、前記商用交流電源が停電時には前記第1センサの検出信号が、夫々前記発電ユニットの出力制御部に入力可能に構成され、前記出力制御部が、前記商用交流電源の正常時には前記第2センサの検出信号に基づいて前記商用交流電源との間の系統連系運転の制御を行い、前記商用交流電源が停電時には前記第1センサの検出信号に基づいて前記交流電源装置との間の系統連系運転の制御を行う点にある。
【0009】
上記分散型発電システムの第一の特徴構成によれば、停電時に始動可能で、且つ、蓄電池等の内蔵のバックアップ用の直流電源から直接始動する場合に比べて小型化が可能な分散型発電システムを提供できる。従って、発電ユニットが前記商用交流電源と系統連系している場合に、停電時にその連系を停止して運転を停止した後に系統から分離独立して始動及び運転可能となる。また、発電ユニットと交流電源装置は夫々独立した装置であるため、交流電源装置を設けずに発電ユニットだけを単独で使用することも、逆に、交流電源装置だけを別途独立して使用することも可能である。
【0010】
更に、発電ユニットが前記商用交流電源と系統連系している場合に、商用交流電源から電力供給を受けている負荷の負荷変動に対して、発電ユニットが発電する電力によって調整を行うことで、商用交流電源からの電力供給の安定化を図ることができる。また、商用交流電源の停電時に発電ユニットの連系が停止して系統から分離した状態でも発電ユニットの始動が可能なため、停電時の単独運転が可能となる。
【0011】
更に、発電ユニットが交流電源装置と系統連系している場合に、発電ユニットとの出力ラインと交流電源装置の出力ラインが接続して同じ負荷に対して電力供給可能な状態において、発電ユニット側から交流電源装置側への逆潮流を防止すべく発電ユニットの運転制御が可能となる。また、商用交流電源と発電ユニットとが系統連系している場合に、発電ユニット側から商用交流電源側への逆潮流を防止すべく発電ユニットの運転制御が可能となる。
【0012】
同第二の特徴構成は、前記商用交流電源の正常時は、前記商用交流電源が前記発電部の始動に使用可能に構成されている点にある。
【0013】
上記分散型発電システムの第二の特徴構成によれば、前記商用交流電源の正常時には、前記発電部の始動に前記交流電源装置の電力をしないので、前記交流電源装置の電力を正常時に他の用途に使用できるか、或いは、貯蔵された電力を停電時に備えることができる。
【0014】
同第三の特徴構成は、停電検出部を備え、前記商用交流電源が停電時に、前記発電部の始動用電源を前記商用交流電源から前記交流電源装置に切り替え可能に構成されている点にある。
【0015】
上記分散型発電システムの第三の特徴構成によれば、商用交流電源の正常時も停電時も同様に発電ユニットを始動させることができる。つまり、停電時に発電ユニットの始動のために特別な系統の切替処理が不要であり始動操作の簡素化が図れる。
【0016】
同第四の特徴構成は、前記交流電源装置が発生する交流電力と、前記発電部が発生する交流電力の電気方式が同一である点にある。
【0017】
上記分散型発電システムの第四の特徴構成によれば、発電ユニットが電力供給可能な負荷に対して交流電源装置から直接に電力供給可能なシステムを構築できる。これにより、発電ユニット始動までの電力供給を交流電源装置で賄うことができる。
【0018】
同第五の特徴構成は、前記交流電源装置は、前記商用交流電源の正常時においても常時交流電力を無停電で出力する出力端子を備えている点にある。
【0019】
上記分散型発電システムの第五の特徴構成によれば、特に完全な無停電で電力供給を受けなければならない重要な負荷に対して、前記出力端子から無停電電力供給ができる。
【0020】
同第六の特徴構成は、前記商用交流電源が停電時における前記発電ユニットの始動が手動操作に限定されている点にある。
【0021】
上記分散型発電システムの第六の特徴構成によれば、夜間等の停電に対して不要な発電ユニットの始動が制限されるために一層の省エネ運転を行うことができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明に係る分散型発電システム(以下、適宜「本発明システム」という。)の実施の形態につき、図面に基づいて説明する。
【0023】
以下、本発明システムにつき、ガスエンジンを備えた家庭用のガスエンジンコージェネレーションシステムを一実施例として説明する。
【0024】
図1に示すように、本発明システム1は、発電ユニット2、排熱利用給湯暖房ユニット20、及び、交流電源装置10を備えて構成されている。発電ユニット2は、天然ガス(都市ガス13A)を燃料として作動するガスエンジン3、ガスエンジン3によって駆動される発電機4、発電機4の発電電力を所定の電気方式の出力電圧と周波数の交流電力に変換するインバータ5、ガスエンジン3の排熱との熱交換により熱媒体(例えば水)を加熱して排熱利用給湯暖房ユニット3に供給する熱交換部6、及び、発電ユニット2の運転並びに出力制御を行う出力制御部7を備えて構成されている。本実施形態では、発電ユニット2は一般家庭用に単相3線式正弦波出力の100V/200Vを出力する。また、インバータ5は双方向に交流電力の電圧及び周波数を変換する機能を有し、発電ユニット2の電力端子2aは発電ユニットの定常運転時は発電電力の出力端子として機能し、発電ユニット2の起動時は、ガスエンジン3の始動用電源の供給を外部から受けるための入力端子として機能する。また、発電ユニット2の起動時は、発電機4がガスエンジン3のスタータモータとして機能し、外部から入力される交流電力を、インバータ5を介して発電機4に供給し、発電機4の回転運動によりガスエンジン3の始動を行うように構成されている。従って、本実施形態では、ガスエンジン3と発電機4とインバータ5が交流電力を発生する発電部8を構成する。また、発電部8を構成する発電機4とインバータ5は、発電部8のガスエンジン3を始動させる発電始動部9の機能をも有する。尚、インバータ5を出力用と入力用に分離させても構わない。出力制御部7はマイクロコンピュータ等を用いて構成され、発電ユニット3の定常運転時の出力制御や起動時のガスエンジン3の始動制御等を行う。
【0025】
排熱利用給湯暖房ユニット20は、貯湯槽、補助熱源機、ヒーター、熱交換器等からなり、家庭内の浴槽、浴室、台所等への給湯、及び、各室の暖房用の循環給湯を行うように構成されている。また、排熱利用給湯暖房ユニット20の運転に必要な電力は、発電ユニット2が発電する交流電力または交流電源装置10側から供給される交流電力によって賄われる。しかし、その具体的な構成は本発明の本旨と直接関係無いので、詳細な説明は割愛する。
【0026】
交流電源装置10は、図1に示すように、無停電電源装置11、無停電電源装置11の出力ラインに設けられた無停電電源装置11の出力電力を検出するための第1センサ12、3個のスイッチSW1〜SW3、1つの電力入力端子Ip、3つの電力出力端子Op1〜Op3、1つの信号入力端子Is、及び、1つの信号出力端子Osを備えて構成される。
【0027】
無停電電源装置11は、一般にパソコンやOA機器のバックアップ電源用に市販されているもの、或いは、それと同等製品が使用可能である。出力電力の電気方式は、発電ユニット2と同じで、単相3線式正弦波出力の100V/200Vを出力する。また、発電ユニット2の出力が1kWに対して、2kVA程度の能力があれば十分に発電ユニットの始動が可能である。
【0028】
第1センサ12は、具体的には、無停電電源装置11の出力ライン(単相3線式)の2本の電圧線に対し、夫々電流トランスを1個ずつ設けて構成されている。よって、第1センサ12は、無停電電源装置11の出力電流値、つまり、無停電電源装置11より下流側にある負荷の全消費電流を検出する。
【0029】
スイッチSW1はオンオフスイッチで、スイッチSW3は2入力と開放状態の3ステート切替スイッチで、スイッチSW3は2入力切替スイッチである。図1に示すように、電力入力端子IpとスイッチSW1の一方端が接続され、スイッチSW1の他方端は、スイッチSW2の一方の入力端に接続されている。スイッチSW2の出力端は電力出力端子Op1とOp2に接続されるとともに、無停電電源装置11の入力ラインに接続されている。無停電電源装置11の出力ラインは第1センサ12を経由した後に2系統に分岐して、一方の出力ラインはスイッチSW2の他方の入力端に接続され、他方の出力ラインは電力出力端子Op3に直接接続されている。第1センサ12の検出出力はスイッチSW3の一方の入力端に、信号入力端子IsはスイッチSW3の他方の入力端に、スイッチSW3の出力端は信号出力端子Osに接続されている。図1中の各スイッチSW1〜SW3の位置は系統正常時(商用交流電源が正常時)の場合を示している。
【0030】
本発明システム1を構成する発電ユニット2、排熱利用給湯暖房ユニット20、交流電源装置10の相互間の接続、及び、外部との接続につき説明する。
【0031】
商用交流電源PSは、第2センサ21と第1分電盤22を介して交流電源装置10の電源入力端子Ipに接続される。本実施形態では、商用交流電源PSの電気方式は発電ユニット2と同じで、商用交流電源PSは、単相3線式正弦波出力の100V/200Vを出力する。第2センサ21は、商用交流電源PSの第1分電盤22に入力する入力ライン上に設けられており、第1センサ12と同様に、商用交流電源PSの入力ライン(単相3線式)の2本の電圧線に対し、夫々電流トランスを1個ずつ設けて構成されている。よって、第2センサ21は、商用交流電源PSの入力電流値、つまり、第2センサ21より下流側にある負荷の全消費電流を検出する。
【0032】
第2センサ21の検出出力は、交流電源装置10の信号入力端子Isに接続される。また、交流電源装置10の信号出力端子Osと発電ユニット2の出力制御部7が接続され、第1センサ12または第2センサ21の何れか一方の検出出力信号がスイッチSW3によって選択され、信号出力端子Osを経由して、出力制御部7に入力される。
【0033】
交流電源装置10の電力出力端子Op1は、発電ユニット2の電力端子2aと排熱利用給湯暖房ユニット20の電力入力端子20aに接続されている。つまり、発電ユニット2の運転時は、発電ユニット2の出力ラインが電力出力端子Op1に接続する。また、発電ユニット2の起動時は、ガスエンジン3の始動用電源の供給を交流電源装置10の電力出力端子Op1から受ける。系統正常時であれば、図1に示すように、交流電源装置10の電力入力端子Ip、スイッチSW1、スイッチSW2、電力出力端子Op1の回路が形成されるので、ガスエンジン3の始動用電源の供給を商用交流電源PSから受けることになる。
【0034】
交流電源装置10の電力出力端子Op2には、第2分電盤23が接続している。第2分電盤23は、系統停電時(商用交流電源が停電時)においても使用する負荷24に対し電力供給(分電)を行う。他方、第1分電盤22は、系統停電時には電力供給されないので、系統停電時に使用しない負荷25に対し、系統正常時のみ電力供給(分電)を行う。
【0035】
交流電源装置10の電力出力端子Op2は、無停電電源装置11の出力ラインが直接引き出されているので、完全に無停電で運転させたい重要負荷26を接続して電力供給するのに適している。
【0036】
次に、本発明システム1の動作につき説明する。先ず、系統正常時に発電ユニット2が運転中(発電中)の場合、上述したように、交流電源装置10の電力入力端子Ip、スイッチSW1、スイッチSW2、電力出力端子Op1の回路が形成されるので、商用交流電源PSは交流電源装置10の電力出力端子Op1を経由して発電ユニット2の出力ラインと接続して、発電ユニット2は商用交流電源PSと系統連系する。従って、発電ユニット2の出力制御部7は、系統停電時に単独運転となる単独運転検知機能を有し、商用交流電源PS側への逆潮流による事故防止のため運転を強制停止する。つまり、出力制御部7は停電検出部としての機能を発揮する。
【0037】
図1に示すように、系統正常時には、第2センサ21の検出出力信号が出力制御部7に入力され、出力制御部7は同時に発電ユニット2の出力ラインにかかる電圧つまり商用交流電源PSの電圧値を測定し、第2センサ21の検出出力信号から得られる商用交流電源PSの電流値から電力を計算し、商用交流電源PS側への逆潮流とならないように発電ユニット2の出力制御を行う。
【0038】
次に、発電ユニット2の運転時に商用交流電源PSが停電になると、発電ユニット2の単独運転検知機能により、発電ユニット2の運転が一旦停止する。この時点で、第1分電盤22と第2分電盤23への電力供給が停止するので、負荷24及び25への電力供給も停止する。しかし、交流電源装置10の無停電電源装置11は運転状態にあるので、負荷26への電力供給は停止されずに維持される。
【0039】
交流電源装置10のスイッチSW1をオフし、スイッチSW2の入力を無停電電源装置11の出力ライン側に切り替え、スイッチSW3の入力を第1センサ12の検出出力側に切り替える。
【0040】
ここで、当該スイッチSW1、SW2、SW3の切り替えは、出力制御部7の停電検出によって自動的に実行される構成であっても、本発明システムの使用者のマニュアル操作で行うようにしても構わない。また、当該停電検出を発電ユニット2の出力制御部7とは別に、交流電源装置10に停電検出部を独立して設けて、その検出結果に基づいて、当該スイッチSW1、SW2、SW3の切り替えを自動的に実行する構成でもよい。
【0041】
この時点で、発電ユニット2の電源端子2aに無停電電源装置11からの交流電力が供給されるので、単独運転検知機能により一旦停止した運転を再起動させることができる。また、無停電電源装置11からの交流電力は、交流電源装置10のスイッチSW2と電力出力端子Op3と第2分電盤23を経由して負荷24にも供給される。
【0042】
発電ユニット2の起動時は、発電機4がガスエンジン3のスタータモータとして機能するので、無停電電源装置11から入力される交流電力を、インバータ5を介して発電機4に供給し、発電機4の回転運動によりガスエンジン3の始動を行う。発電ユニット2の再起動が完了すると、発電ユニット2が出力する交流電力が交流電源装置10の電力出力端子Op1とOp2、第2分電盤23を経由して負荷24に供給される。従って、系統停電時は、発電ユニット2は無停電電源装置11と系統連系することになる。そこで、スイッチSW3の入力が第1センサ12の検出出力側に切り替えられているので、第1センサ12の検出出力信号が出力制御部7に入力され、出力制御部7は同時に発電ユニット2の出力ラインにかかる電圧つまり無停電電源装置11の電圧値を測定し、第1センサ12の検出出力信号から得られる無停電電源装置11の電流値から電力を計算し、無停電電源装置11側への逆潮流とならないように発電ユニット2の出力制御を行う。
【0043】
また、発電ユニット2の再起動が完了すると、発電ユニット2が出力する交流電力が交流電源装置10の電力出力端子Op1を経由して無停電電源装置11に供給され、無停電電源装置11の充電が行われる。
【0044】
尚、発電ユニット2の停止中に商用交流電源PSが停電となった場合の発電ユニット2の始動は、発電ユニット2の運転中に商用交流電源PSが停電となり、単独運転検知機能により一旦発電ユニット2の運転が停止された場合と基本的に同じであるので、説明は割愛する。
【0045】
次に、商用交流電源PSが停電から復電した場合は、スイッチSW1、SW2、SW3を元の系統正常時の状態に戻すのであるが、スイッチSW2を瞬時に切り替えると、商用交流電源PSの電圧位相と発電ユニット2の出力する電圧位相が必ずしも整合せずに不具合が生じるため、スイッチSW2を一旦開放状態にして、発電ユニット2を停止してからスイッチSW2を系統正常時の状態に戻し、発電ユニット2を再起動する。
【0046】
以下に、別の実施形態につき説明する。
〈1〉上記実施形態では、交流電源装置10のスイッチSW2の出力端が電力出力端子Op1とOp2の両方に接続されていたが、スイッチSW2の出力端を電力出力端子Op1のみに接続し、電力出力端子Op1とOp2の間を、タイマースイッチを介して接続するようにするのも好ましい。つまり、スイッチSW2の入力が無停電電源装置11の出力ライン側に切り替わっても、当初は発電ユニット2のみに給電し、第2分電盤23側への給電をタイマースイッチの設定により遅延可能な構成とする。これにより、第2分電盤23に接続する負荷24の大小に影響されず、発電ユニット2の起動を安定して行うことができる。
【0047】
〈2〉上記実施形態では、交流電源装置10は3個のスイッチSW1〜SW3、1つの電力入力端子Ip、3つの電力出力端子Op1〜Op3、1つの信号入力端子Is、及び、1つの信号出力端子Osを備えていたが、必ずしも上記実施形態の回路構成に限定されない。例えば、電力出力端子Op3は無くても構わない。更に、信号入力端子Isも無くても構わない。この場合、スイッチSW3も設けずに、第1センサ12の検出出力を直接信号出力端子Osから出力し、第1センサ12の検出出力と第2センサ21の検出出力を直接に発電ユニット2の出力制御部7に入力し、出力制御部7において当該両検出出力の一方を選択するようにしても構わない。或いは、更に多くの電力出力端子を設けても構わない。
【0048】
上記実施形態では、交流電源装置10にスイッチSW1とSW2を設けて、無停電電源装置11の入力側と出力側の両方で二重に、商用交流電源PSと無停電電源装置11の切り替えを行っているが、一方側例えば出力側のスイッチSW2だけでも構わない。
【0049】
〈3〉上記実施形態では、無停電電源装置11の出力電力を検出するための第1センサ12、及び、商用交流電源PSの出力電力を検出するための第2センサ21として、電流トランスを用いたが、その他の電流或いは電力検出手段を使用しても構わない。
【0050】
〈4〉上記実施形態では、発電ユニット2が商用交流電源PSと系統連系する場合を説明したが、発電ユニット2の電力端子2aが電力入力端子と電力出力端子に分離独立していて、交流電源装置10の電力出力端子Op1が電力入力端子にのみ接続され、交流電源装置10の電力出力端子Op2と第2分電盤23の接続を切り離し、発電ユニット2の電力出力端子を直接、第2分電盤23に接続する構成でも構わない。この場合、無停電電源装置11の出力電力は、発電ユニット2と負荷26にのみ供給され、発電ユニット2の出力は、商用交流電源PSとも無停電電源装置11とも系統連系しない。従って、第1センサ12と第2センサ21はかかる使用状態では、発電ユニット2の出力制御には使用しない。
【0051】
〈5〉上記実施形態では、商用交流電源PS、発電ユニット2及び無停電電源装置11の出力電力は、同じ電気方式で同じ出力電圧であったが、必ずしも三者の電気方式や出力電圧が同一でなくても構わない。また、上記実施形態の電気方式や出力電圧に限定されるものではない。例えば、発電ユニット2が単相3線式正弦波出力の100V/200Vと単相2線式正弦波出力の100Vの両方を出力しても構わない。
【0052】
〈6〉上記実施形態では、発電ユニット2のガスエンジン3の始動用のスタータモータとして発電機4を流用する方式を採用していたが、ガスエンジン3の始動用に専用のスタータモータを設けても構わない。
【0053】
〈7〉上記実施形態では、本発明システム1は、ガスエンジンを備えた家庭用のガスエンジンコージェネレーションシステムであったが、それ以外に、燃料電池を備えたコージェネレーションシステムであっても構わない。また、本発明システム1は、必ずしも発電ユニット2の排熱を利用するコージェネレーションシステムである必要はなく、排熱利用給湯暖房ユニット20の無い、発電専用システムに適用しても構わない。その場合は、発電ユニット2には排熱利用を目的とした熱交換部6は不要である。
【0054】
【発明の効果】
本発明に係る分散型発電システムによれば、系統停電時に始動可能で、且つ、直流電源である蓄電池から直接始動する場合に比べて小型化が可能な分散型発電システムを提供できる。特に、発電ユニットが商用交流電源と系統連系している場合に、系統停電時にその連系を停止して系統から分離独立して始動及び運転可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る分散型発電システムの一実施形態を示す回路ブロック図
【図2】 従来の分散型発電システムの一例を示す回路ブロック図
【符号の説明】
1: 本発明に係る分散型発電システム
2: 発電ユニット
2a: 発電ユニットの電力端子
3: ガスエンジン
4: 発電機
5: インバータ
6: 熱交換部
7: 出力制御部
8: 発電部
9: エンジン始動部
10: 交流電源装置
11: 無停電電源装置
12: 第1センサ
20: 排熱利用給湯暖房ユニット
20a: 排熱利用給湯暖房ユニットの電力入力端子
21: 第2センサ
22: 第1分電盤
23: 第2分電盤
24: 系統停電時も使用する負荷
25: 系統停電時は使用しない負荷
26: 無停電で運転させたい重要負荷
Ip: 交流電源装置の電力入力端子
Is: 交流電源装置の信号入力端子
Op1: 交流電源装置の電力出力端子
Op2: 交流電源装置の電力出力端子
Op3: 交流電源装置の電力出力端子
Os: 交流電源装置の信号出力端子
SW1: スイッチ
SW2: スイッチ
SW3: スイッチ
Claims (6)
- 交流電力を発生する発電部と交流電力の供給を受けて前記発電部を始動させる発電始動部とを備えてなる発電ユニットと、商用交流電源から電力供給を受けて電力を貯蔵し前記商用交流電源の停電時においても交流電力を出力可能な交流電源装置とを備えてなり、
前記交流電源装置が、前記商用交流電源の停電時において前記発電部の始動に使用可能に構成され、
前記交流電源装置の出力ラインに前記交流電源装置の出力電力を検出するための第1センサが設けてあり、
前記商用交流電源の正常時には前記商用交流電源の電力検出用に設けてある第2センサの検出信号が、前記商用交流電源が停電時には前記第1センサの検出信号が、夫々前記発電ユニットの出力制御部に入力可能に構成され、
前記出力制御部が、前記商用交流電源の正常時には前記第2センサの検出信号に基づいて前記商用交流電源との間の系統連系運転の制御を行い、前記商用交流電源が停電時には前記第1センサの検出信号に基づいて前記交流電源装置との間の系統連系運転の制御を行う分散型発電システム。 - 前記商用交流電源の正常時は、前記商用交流電源が前記発電部の始動に使用可能に構成されている請求項1に記載の分散型発電システム。
- 停電検出部を備え、前記商用交流電源が停電時に、前記発電部の始動用電源を前記商用交流電源から前記交流電源装置に切り替え可能に構成されている請求項2に記載の分散型発電システム。
- 前記交流電源装置が発生する交流電力と、前記発電部が発生する交流電力の電気方式が同一である請求項1〜3の何れか1項に記載の分散型発電システム。
- 前記交流電源装置は、前記商用交流電源の正常時においても常時交流電力を無停電で出力する出力端子を備えている請求項1〜4の何れか1項に記載の分散型発電システム。
- 前記商用交流電源が停電時における前記発電ユニットの始動が手動操作に限定されている請求項1〜5の何れか1項に記載の分散型発電システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003030532A JP4424912B2 (ja) | 2003-02-07 | 2003-02-07 | 分散型発電システム |
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