JP4421720B2 - フローインジェクション分析装置及びフローインジェクション分析方法 - Google Patents

フローインジェクション分析装置及びフローインジェクション分析方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、フローインジェクション分析装置に関し、さらに詳しくは、試料溶液が有する固有の物理的性質に基づく定量誤差を除去するためのフローセルを設けたフローインジェクション分析装置、及びこれを用いたフローインジェクション分析方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
フローインジェクション分析装置は、細管流路中に試料溶液またはキャリアーを送液する送液部と、細管流路内を流通する試料溶液に検出用試薬を添加する試薬導入部と、細管とを組合せることにより、細管内で試料溶液と検出用試薬との反応、混合等を行なわせる操作部と、試料溶液と検出用試薬との反応、混合等により検出可能となった成分を検出する検出部と、検出部により得られた結果を記録する記録部とを有して構成される。前記検出部は、細管に接続されたフローセルを有し、フローセル中を流通する溶液中の目的成分を分光光度検出器、電気化学式検出器等の検出器により検出する。
従来のフローインジェクション分析装置では、試料溶液に検出用試薬を添加して、反応、混合等させた後の溶液について検出器により得られた結果のみから、試料溶液中の目的成分の定量を行っていた。この方法によると、試料溶液自体に、検出器により検出可能な成分が不純物として含まれている場合等には、その不純物量に相当する分が検出器により得られる結果に上乗せされることになり、分析結果に誤差、つまり試料溶液自体が有する物理量に基づく測定値の偏り(偏差)を生じ、正確な分析結果を得ることができない。
【0003】
このとき、試料溶液自体の検出器による測定値を予め求めておき、この測定値を、試料溶液を検出用試薬で処理した後の検出器による測定値から差引くことにより、上記の誤差は解消されるが、この場合、別途に試料溶液自体の測定が必要になるので分析操作が煩雑になり、また、試料溶液自体の測定値と試料溶液を検出用試薬で処理した後の測定値とは同時に得ることができないので、後にその測定値を用いて演算処理を行う上で不都合を生じる。
【0004】
また、検出器自体の感度についても、常に一定であるとは限らず、分析中に感度が変化し、分析結果に誤差をもたらすことが考えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、従来のフローインジェクション分析装置及びフローインジェクション分析方法が有する上記の欠点を解消すること、すなわち、試料溶液自体の不純物に基づく分析誤差(偏差)及び検出器の感度に基づく分析誤差(偏差)を解消し、さらに、分析操作が煩雑にならず、演算処理が容易であるフローインジェクション分析装置及びフローインジェクション分析方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決するために、この発明は、検出器により検出可能な成分を不純物として含有する試料溶液が流通する第1フローセルと、前記第1フローセル中の試料溶液の物理量を測定する物理量第1測定器と、検出用試薬を前記試料溶液に添加して得られる反応処理液が流通する第2フローセルと、前記第2フローセル中の反応処理液の前記物理量を測定する物理量第2測定器と、光量制御用セル、前記光量制御用セルを通過した、前記物理量第1測定器及び物理量第2測定器の光源からの光量を測定する光量第3測定器、並びに前記光量第3測定器で測定された光量が常に一定になるように前記光源を制御する制御部を備える検出器調整手段とを有し、前記第1フローセル、前記第2フローセル及び前記光量制御用セルは共通の光源から光を照射されることを特徴とするフローインジェクション分析装置であり、
この発明のフローインジェクション分析装置における好適な態様において、前記物理量第1測定器及び前記物理量第2測定器の測定値から試料溶液中の目的成分の濃度を計算する演算装置を設け、
この発明のフローインジェクション分析装置における好適な態様において、前記物理量第1測定器は、光源から出射し、前記第1フローセルを透過する光の量を測定する光量第1測定器であり、前記物理量第2測定器は、前記光源から出射し、前記第2フローセルを透過する光の量を測定する光量第2測定器であり、
また、他のこの発明は、検出器により検出可能な成分を不純物として含有する試料溶液を第1フローセルに送り、前記第1フローセル中の試料溶液の物理量を光量第1測定器により測定し、前記試料溶液に検出用試薬を添加して得られる反応処理液を第2フローセルに送り、前記第2フローセル中の反応処理液の物理量を光量第2測定器により測定し、前記光量第1測定器及び光量第2測定器から得られる測定値から前記試料中の目的成分の分析を行い、光量制御用セルを通過した光量第1測定器及び光量第2測定器の光源からの光の量を光量第3測定器で測定し、前記光量第3測定器で測定された光量が常に一定になるように前記光源を制御し、かつ前記第1フローセル、前記第2フローセル及び前記光量制御用セルは共通の光源から光を照射されることを特徴とするフローインジェクション分析方法である。
【0007】
【発明の実施の形態】
この発明においては物理量としては、原理的には電導度、pH値、濁度等を挙げることができるが、以下においては物理量として光量を測定するフローインジェクション分析装置を例にして、図面に基づいてこの発明を説明する。図1は、この発明のフローインジェクション分析装置の一具体例であるフローインジェクション分析装置1(以下、FIA1と記す)の系統図を示す。FIA1は、試料溶液中のシリカ量を測定するシリカ分析装置である。
【0008】
FIA1は、細管3、試料容器4、ポンプ5、試薬容器6、試料導入部7、反応器8、検出部9、及び廃液部10とを有して構成される。
【0009】
前記細管3は、試料溶液、検出用試薬、キャリア等を送液する管であり、FIA1を構成する各部位は細管3により接続される。その管径としては、内径0.25〜1.0mm、外径1.0〜2.0mmであり、その材質としては、目的に応じて耐薬品性、耐温度性を有するものが使用され、通常はフッ素樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等が使用される。
【0010】
前記試料容器4は、試料を収容する容器であり、ポンプ5に接続される細管、試料容器4に試料溶液を補給する細管及び直接廃液部10に接続されるオーバーフロー用の細管が設置されている。また、試料溶液を補給する細管には流量計31が設けられている。なお、検量線作成用の標準液を収容する標準液容器30に接続する細管が、試料容器4からポンプ5に至る細管に合流している。
【0011】
前記ポンプ5としては、通常、プランジャー型またはぺリスタ型ポンプが用いられる。ポンプ5は、送液する液の種類の数に応じた個数を使用し、また、その数に応じた多連式のものを使用することもできる。ポンプ5に使用されるポンプチューブの材質としては、送液する溶液の性質に応じて適宜選択され、通常、PVC、シリコーンゴム、フッ素樹脂等が使用される。
【0012】
前記試薬導入部7は、細管内を流れる試料溶液に検出用試薬を添加する部位である。試料導入部7は、三又コネクターの3つの接続部に、試料溶液が前記コネクターに流れ入るための細管と、前記試料溶液が前記コネクターから流れ出るための細管と、一端が試薬容器6に達する細管の他端とを接続して形成される。前記の、一端が試薬容器6に達する細管の途中にはポンプ5が設置され、ポンプ5により試薬容器6内の検出用試薬が試料導入部7に送られるようになっている。試薬導入部7は添加される検出用試薬の種類の数に応じた数だけ設けられ、FIA1においては3個設けられている。
【0013】
前記検出用試薬は、試料溶液中に存在する分析対象成分と反応させて、前記検出部で検出可能な成分を生成させるための試薬である。FIA1においては3種類の検出用試薬が使用される。
【0014】
前記反応器8は、試料溶液と試薬導入部7から添加された検出用試薬とを細管内で反応させる部位である。反応器8は、反応槽11と、反応槽内を一定温度に保つための加熱器12と、細管をコイル状に成形した反応コイル部13とから構成される。前記試薬導入部7は、反応コイル部13に設けられている。すなわち、細管中を流通してきた試料溶液は反応コイル部13に送られ、この試料溶液に試薬導入部7から検出用試薬が順次添加され、反応コイル部内を流通しながら、試料溶液と第1の検出用試薬との反応、前記反応の結果生成した反応液と第2の検出用試薬との反応、さらに前記反応の結果生成した反応液と第3の検出用試薬との反応が行なわれる。このとき、前記の各反応が所定の時間だけ行なわれるように、反応コイル部13の細管流路の長さ、及び試薬導入部7の設置位置が決定されている。そして、反応コイル部13を流通してきた反応処理液においては、試料溶液中に存在していた分析対象成分は、検出部で検出可能な成分に変換されている。なお、反応コイル13内の試料溶液に試料導入部7から検出用試薬が添加されて生成される反応液中の成分が一定濃度になる(平衡になる)までには、前記検出用試薬が添加されてからある程度の時間を要する。前記時間は、細管長及び流量等によって決定される。したがって、前記時間の経過前に後述の吸光度測定を行うと、反応液が一定濃度に達していないことに基づき、正確なデータを得られないことになる。この問題に対しては、前記時間に達するまでのデータについては後述の演算処理を行わず、前記時間に達した以降のデータについてのみ演算処理を行うことにより対処することができる。
前記反応液は、細管流路中をある程度進行する。前記反応液の平衡が達成される地点は、細管長と流量とによって決定される。
【0015】
FIA1における検出部9は、吸光光度計であって、光源14と、第1フローセル15と、第1受光素子16と、第2フローセル17と、第2受光素子18と、光量制御用セル19と、第3受光素子20と、検出室21とから構成される。そして、光源14と第1フローセル15と第1受光素子16とが一組となって第1検出部位を形成し、光源14と第2フローセル17と第2受光素子18とが一組となって第2検出部位を形成し、光源14と光量制御用セル19と第3受光素子20とが一組となって光源制御部位を形成する。すなわち、光源14は、第1検出部位と第2検出部位と光源制御部位との共通の構成要素となっている。また、この光源14には、特定波長の光が出射することができるように、特定波長の光を透過させるフィルターが装着される。検出室21は、検出部9の前記各構成要素を収容する容器である。
【0016】
第1フローセル15は、試料溶液が、試料容器4から細管を通り、試薬導入部7及び反応器8を経ることなく流通するセルである。第1受光素子16は、第1フローセル15を通過した光源14からの光を検出する受光素子である。すなわち、第1検出部位は、試料溶液が第1フローセル15内に流通している状態で、第1フローセル15に光源14の光が照射され、その透過光の光量を第1受光素子16で測定することにより、試料溶液に固有に含まれる、検出部9により検出可能な成分に基づく測定値を求めるための部位である。
【0017】
第2フローセル17及び第2受光素子18は、光源14に対して第1フローセル15及び第1受光素子16と同等の相対的位置関係になるように設置されている。第2フローセル17は第1フローセル15と、第2受光素子18は第1受光素子16とそれぞれ同規格のものである。第2フローセル17は、前記反応処理液が流通するセルである。FIA1においては、前記第1フローセル15を通過した試料溶液が反応器8に送られ、前記反応処理がされた後、第2フローセル17に送られるように構成されている。第2受光素子18は、第2フローセル17を通過した光源14からの光を検出する受光素子である。すなわち、第2検出部位は、反応処理液が第2フローセル17内に流通している状態で、第2フローセル17に光源14の光が照射され、その透過光の光量を第2受光素子18で測定することにより、反応処理液に基づく測定値を求めるための部位である。
【0018】
ここで、第2検出部位により求められる測定値は、試料溶液に固有に含まれる成分に基づく測定値と、反応器8内で、検出部により検出可能な成分に変換された、試料溶液中に存在していた分析対象成分に基づく測定値との和である。したがって、第2検出部位により求められる測定値から、第1検出部位により求められる測定値を差引くことにより、試料溶液に固有に含まれる成分による影響を排除した、試料溶液中に存在している分析対象成分のみに基づく測定値を得ることができる。
【0019】
第1検出部位及び第2検出部位で得られた測定値は、検出部に接続された記録部(図示せず)により表示することができる。FIA1において、第1受光素子16及び第2受光素子18から得られる出力信号を図2に示す。図2で実線で示した曲線が、第1検出部位で得られた、試料溶液に基づく出力信号であり、図2で点線で示した曲線が、第2検出部位で得られた、反応処理液に基づく出力信号である。両者の縦軸方向の差が、試料溶液中に存在している分析対象成分のみに基づく出力に相当することになる。
【0020】
具体的には、下記の式により、試料溶液中に存在している分析対象成分の濃度を求めることができる。
【0021】
C=A(1+(lnI0/In)/B)×lnI0/In+C0
C:試料溶液中の分析対象成分の濃度
0:ゼロ点の補正
0:試料溶液に対して第1検出部位により得られた出力
n:反応処理液に対して第2検出部位により得られた出力
A、B:検量線パラメータ
ln:自然対数
ここで、前記A及びBは、上記2次関数の定数項であって、濃度が既知である2つ試料に対して吸光度測定を行い、そのときの(lnI0/In)の値から求められる。
なお、吸光度に関する理論式は、通常(lnI0/In)についての1次式で表わされるが、FIA1においては、簡易型の検出器を使用していること、また1つの検出器で低濃度から高濃度までの測定に対応できるようにしていること等の理由から、上記のような(lnI0/In)についての2次式を用いて濃度計算をしている。また、この発明のフローインジェクション分析装置においては、使用する検出器の種類、性質及び使用方法等に応じた計算式を適宜使用することができる。
また、この発明のフローインジェクョン分析装置においては、演算装置を設けることにより、第1検出部位及び第2検出部位で得られた出力を前記演算装置に送り、上記式に基づき、試料溶液中の分析対象成分の濃度を自動計算可能にすることができる。この場合、濃度の自動計算にあたっては、分析対象成分における物理量の差を取ってから濃度差に換算してもよく、また分析対象成分における物理量から濃度を計算し、次いで濃度差を求めるようにしても良い。
【0022】
光量制御用セル19は、第1フローセル15と第2フローセル17との間に設置されるセルであり、第3受光素子20は、光量制御用セル19を通過した光源14からの光を検出する素子である。FIA1においては、この第3受光素子20で検出される光の量が常に一定に維持されるように、制御手段(図示せず)により光源14の駆動電流を制御する。このことにより、測定中に光源の光量が変動することに基づく測定誤差を排除することができる。
【0023】
廃液部10は、第2フローセル17を通過した反応処理液を装置外へ排出する器具である。FIA1においては、第2フローセル17と廃液部10とをつなぐ細管の途中に中和液導入部22が設けられ、中和液をポンプにより中和液導入部22から細管中の反応処理液に添加し、反応処理液のpHを調整した後に、反応処理液を廃液部から排出するように設計されている。また、第2フローセル17と中和液導入部22とをつなぐ細管の途中には、細管をコイル状に成形した背圧コイル29が設けられ、細管流路系の溶液の圧力を高めることによって、細管流路系における気泡の発生を防止している。
【0024】
次に、この発明のフローインジェクション分析方法を、FIA1の使用方法及び作用と共に説明する。
【0025】
ポンプ5を作動させて、試料容器4内の試料溶液を細管内に送液する。試料溶液は、ポンプを通って検出部9に達し、検出部9内の第1フローセル15を通過する。このとき、光源14から第1フローセル15に照射され、第1フローセル15を通過した光源14の光を第1受光素子16で検出することにより、試料溶液自体に基づく測定値が第1検出部位から得られる。
【0026】
第1フローセル15を通過した試料溶液は、反応器8に送られる。反応器8の反応槽11内は、加熱器12により所定の温度に維持されている。試料溶液は、反応コイル部13内を通過する。このとき反応コイル部13に設けられた試薬導入部7から、試料溶液中の目的成分を検出部9で検出可能な成分に変換するための反応試薬がポンプ5により順次添加され、反応コイル部13内で所定の反応が行なわれる。そして、試料溶液は、反応器8の外部に出るときには、その内部に含まれる分析対象成分が検出部9で検出可能な成分に変換された反応処理液になっている。
【0027】
反応処理液は、検出部9に入り、検出部内の第2フローセル17を通過する。このとき、光源14から光が第2フローセル17に照射され、第2フローセル17を通過した光源14の光を第2受光素子18で検出することにより、反応処理液に基づく測定値が第2検出部位から得られる。
【0028】
第1検出部位から得られた測定値と第2検出部位から得られた測定値との差から、試料溶液中の分析対象成分の定量分析を行うことができる。
【0029】
また、検出部9内に設置された光量制御用セル19には光源14の光が照射され、光量制御用セル19を通過した光を常時第3受光素子20で検出し、その第3受光素子20で検出される光量が常に一定に維持されるように光源14の駆動電流を制御する。このことにより、測定中に光源14の光量が変動することに基づく測定誤差を解消することができる。
【0030】
第2フローセル17を通過した反応処理液は、中和液導入部22からポンプ5により中和液容器23内に収容された中和液が添加されることにより中和された後、廃液部から排出される。
【0031】
図3及び図4に、FIA1における他の態様の系統図を示す。
図3に示したFIA1aは、FIA1における前記背圧コイル29の代わりに、反応器と第2フローセル17とを連結する細管に、その細管から分岐するベントを設けることにより、細管流路系に発生する気泡の除去を可能にしたものである。
【0032】
図4に示したFIA1bは、FIA1における試料容器4とポンプ5との間の細管に分岐点24を設けて、試料溶液を2経路で送液する装置である。すなわち、前記分岐点24で分岐した一方の経路を流通する試料溶液は、ポンプ5を経て、細管をコイル状に成形したコイル部25を通り、検出部9内の第1フローセル15内を通過し、その後は反応器8に至ることなくそのまま廃液部10に達する。一方、前記分岐点24で分岐した他方の経路を流通する試料溶液は、ポンプ5を経て、第1フローセル15を通ることなく、反応器8に至り、前記反応処理により反応処理液となって、第2フローセルを通過し、その後、中和処理を施されて廃液部10に達する。
【0033】
FIA1a及びFIA1bにおいては、第1受光素子及び第2受光素子により、図2と同様の出力信号が得られる。
【0034】
次に、この発明のフローインジェクション分析装置の、前記FIA1、FIA1a及びFIA1bとは異なる具体例であるFIA2について説明する。図5に、FIA2の系統図を示す。
【0035】
FIA2は、FIA1における試料容器とポンプとの間の細管部に、試料溶液導入用の切替バルブ26を設けた装置である。したがって、FIA2は、この切替バルブ26を設けた部位以外については、FIA1と基本的に同じ構造であり、FIA1と同様の態様とすることが可能である。
【0036】
前記切替バルブ26は6方バルブであって、その位置1には、試料容器4に至る細管が取り付けられ、位置2にはドレイン用の細管が取り付けられ、位置3には、位置6に接続される、サンプリング管27が取り付けられ、位置4には、ポンプ5に至る細管が取り付けられ、位置5には、キャリアを収容するキャリア容器28に至る細管が取り付けられる。
【0037】
試料を導入しないときには、切替バルブ26内の流路が、図5の実線で示す位置になるように切替バルブ26をセットする。このときキャリアは、キャリア容器28から位置5→位置6→位置3→位置4の順に切替バルブ26及びこれに接続する細管を通過し、以下、ポンプ5、第1フローセル15、反応器8及び第2フローセル17を通って、廃液部10から排出される。
【0038】
試料を導入するときには、切替バルブ26を切替え、切替バルブ26内の流路が、図5の点線で示す位置になるようにセットする。このときキャリアは、キャリア容器28から位置5→位置4の順に切替バルブ26及びこれに接続する細管を通過し、以下、上記と同様に流通する。一方、試料溶液は、試料容器4から位置1→位置6→位置3→位置2の順に切替バルブ26及びこれに接続する細管を通過し、ドレインされる。したがって、このとき、位置3と位置6とを結ぶサンプリング管27内は、試料溶液で満たされる。
【0039】
再度、切替バルブ26を切替え、切替バルブ26内の流路が、図5の実線で示す位置になるようにセットすると、キャリアは前記のように、キャリア容器28から位置5→位置6→位置3→位置4の順に切替バルブ26及びこれに接続する細管を流れ、これに伴い、サンプリング管27内の前記試料溶液は検出部9の方向に送られる。したがって、FIA2においては、上記操作を繰返すことにより、試料溶液は、サンプリング管27内の容積分ずつの試料溶液区分として、その前後をキャリアで挟まれる形で、断続的に細管内を流通する。
【0040】
以下、細管内を流通する各試料溶液区分は、FIA1の場合と同様に、第1検出部位、反応器及び第2検出部位を通過し、所定の吸光度測定、反応処理等が行なわれる。
【0041】
FIA2においては、第1検出部位及び第2検出部位により得られる出力信号は図6に示すような形状になる。図6で実線で示した曲線が、第1検出部位で得られた、試料溶液に基づく出力信号であり、図6で点線で示した曲線が、第2検出部位で得られた、反応処理液に基づく出力信号である。すなわち、第1フローセル15及び第2フローセル17内には、試料溶液とキャリアとが交互に流通するので、第1検出部位及び第2検出部位においては、試料溶液区分に基づく出力信号とキャリア区分に基づく出力信号とが交互に現れる。したがって、試料溶液中の分析対象成分の濃度は、第1検出部位から得られる、各試料溶液区分に基づく信号値と、第2検出部位から得られる、前記の各試料液区分に対応する各反応処理液区分に基づく出力信号の変化が最大になった時点における信号値との差に相当する量として得られる。
【0042】
FIA1、FIA2等においては、検出部に吸光光度計を使用しているが、この発明のフローインジェクション分析装置においては、その検出部に電気化学式検出器等を使用することも可能である。
【0043】
【発明の効果】
この発明のフローインジェクション分析装置は、試料溶液の反応処理後の溶液を測定するためのフローセル及び受光素子の他に、試料溶液自体を測定するためのフローセル及び受光素子を有するので、試料溶液自体に含まれる、検出器により検出可能な不純物質に基づく誤差を削除することができ、正確な分析値を得ることができる。
【0044】
また、この発明のフローインジェクション分析装置は、光源の光量が常に一定になるように制御する手段を有するので、光源の光量の変動に基づく分析誤差を除去することができる。
【0045】
この発明のフローインジェクション分析装置は、演算装置を設けることにより、検出部により得られる出力信号に基づき、試料溶液中の分析対象成分の濃度を自動計算することができる。
【0046】
この発明のフローインジェクション分析方法は、上記装置を用いることにより、上記誤差を排除して、試料溶液中の分析対象成分の濃度を正確に求めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、この発明のフローインジェクション分析装置の一具体例であるFIA1の系統図である。
【図2】 図2は、FIA1の第1検出部位及び第2検出部位により得られる出力信号の一例を示す説明図である。
【図3】 図3は、FIA1の他の態様であるFIA1aの系統図である。
【図4】 図4は、FIA1の他の態様であるFIA1bの系統図である。
【図5】 図5は、この発明のフローインジェクション分析装置の一具体例であるFIA2の系統図である。
【図6】 図6は、FIA2の第1検出部位及び第2検出部位により得られる出力信号の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
1・・FIA、1a・・FIA、1b・・FIA、2・・FIA、3・・細管、4・・試料容器、5・・ポンプ、6・・試薬容器、7・・試薬導入部、8・・反応器、9・・検出部、10・・廃液部、11・・反応槽、12・・加熱器、13・・反応コイル部、14・・光源、15・・第1フローセル、16・・第1受光素子、17・・第2フローセル、18・・第2受光素子、19・・光量制御用セル、20・・第3受光素子、21・・検出室、22・・中和液導入部、23・・中和液容器、24・・分岐点、25・・コイル部、26・・切替バルブ、27・・サンプリング管、28・・キャリア容器、29・・背圧コイル、30・・標準液容器、31・・流量計

Claims (4)

  1. 検出器により検出可能な成分を不純物として含有する試料溶液が流通する第1フローセルと、前記第1フローセル中の試料溶液の物理量を測定する物理量第1測定器と、検出用試薬を前記試料溶液に添加して得られる反応処理液が流通する第2フローセルと、前記第2フローセル中の反応処理液の前記物理量を測定する物理量第2測定器と、光量制御用セル、前記光量制御用セルを通過した、前記物理量第1測定器及び物理量第2測定器の光源からの光の量を測定する光量第3測定器、並びに前記光量第3測定器で測定された光量が常に一定になるように前記光源を制御する制御部を備える検出器調整手段とを有し、前記第1フローセル、前記第2フローセル及び前記光量制御用セルは共通の光源から光を照射されることを特徴とするフローインジェクション分析装置。
  2. 物理量第1測定器及び物理量第2測定器の測定値から試料溶液中の目的成分の濃度を計算する演算装置を設けた、請求項1に記載のフローインジェクション分析装置。
  3. 物理量第1測定器は、光源から出射し、第1フローセルを透過する光の量を測定する光量第1測定器であり、物理量第2測定器は、前記光源から出射し、第2フローセルを透過する光の量を測定する光量第2測定器である、請求項1又は請求項2に記載のフローインジェクション分析装置。
  4. 検出器により検出可能な成分を不純物として含有する試料溶液を第1フローセルに送り、前記第1フローセル中の試料溶液の物理量を光量第1測定器により測定し、前記試料溶液に検出用試薬を添加して得られる反応処理液を第2フローセルに送り、前記第2フローセル中の反応処理液の物理量を光量第2測定器により測定し、前記光量第1測定器及び光量第2測定器から得られる測定値から前記試料中の目的成分の分析を行い、光量制御用セルを通過した光量第1測定器及び光量第2測定器の光源からの光の量を光量第3測定器で測定し、前記光量第3測定器で測定された光量が常に一定になるように前記光源を制御し、かつ前記第1フローセル、前記第2フローセル及び前記光量制御用セルは共通の光源から光を照射されることを特徴とするフローインジェクション分析方法。
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