JP3533573B1 - 塩素濃度自動測定装置及び塩素濃度測定方法 - Google Patents
塩素濃度自動測定装置及び塩素濃度測定方法Info
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Abstract
を、精度よく、かつ、安価に、かつ自動で測定できる塩
素濃度自動測定装置及び塩素濃度測定方法を提供するこ
と。 【解決手段】 チオ硫酸ナトリウム水溶液に被測定物で
あるガスを吸収させて反応させた後、ヨウ化カリウム水
溶液を添加した上で電解電流を流し、電導電圧を引加
し、電気分解をして、電導電流が流れ始めるまでの時間
を測定することにより、ガスに含まれる塩素ガス濃度を
算出する。
Description
いる耐候光試験装置に導入する腐食ガスの塩素濃度自動
測定装置及び塩素濃度測定方法に関する。
ば0.1ppm以下の低濃度に調整する必要がある場合
があり、この場合の濃度調整は、一定量の空気に高濃度
の塩素ガスを一定量混合させることにより行われていた
(例えば、非特許文献1参照)。なお、本出願におい
て、1ppmとは、10−6vol/volを表す。
3−p4
置に導入する腐食ガスの塩素濃度は、一般に、吸引方式
の検知管で測定されていた。(例えば、非特許文献2参
照)。
21
おいては、オルトトリジン吸光光度法、あるいはABT
S法やPCP法、DPD試薬を用いる方法などの吸光光
度法による測定、ガスクロマトグラフを用いた測定も採
用されていた(例えば、非特許文献3、非特許文献4参
照)。
1
1
は、フェニルアルセノオキサイド溶液を用い、検水の適
量にリン酸緩衝液(pH7)1mlを加え、フェニルア
ルセノオキサイド溶液(0.0282mol/L)で滴
定する測定方法がある。また、カソードに金、アノード
に銀を用い、印加電圧に対する電流値の変化から遊離残
留塩素濃度を測定するポーラログラフ方式の測定方法も
ある(例えば、特許文献1参照)。
1段落)
腐食試験では、上記したように低濃度に調整される場合
が多い。しかし、従来の、吸引方式の検知管では、0.
1ppm以下は測定できないという問題があった。さら
に、塩素濃度を、検知管内の検知物質が白色から黄色に
変色する境界を目視で観察して決定するシステムであ
り、また、境界が不明瞭であることから、精度や信頼性
が低いという問題があった。
であることから、ガス腐食試験に用いる耐候光試験装置
に組み込むには、コストの面において問題があり、ま
た、発ガン性物質を用いることから、環境・衛生の面に
おいて問題があった。また、他の吸光光度法において
も、0.06ppmが測定限界で、低濃度の塩素ガスの
濃度を正確に測定できないという問題があった。
ると非常にコストがかかり、ガス腐食試験に用いる耐候
光試験装置に組み込むには問題があった。
のであり、したがって、本発明の目的は、ガス腐食試験
に用いるガス中の塩素ガス濃度を、精度よく、かつ、安
価に、かつ自動で測定できる塩素濃度自動測定装置及び
塩素濃度測定方法を提供することにある。本発明者ら
は、上記の目的を達成するために鋭意研究を重ねた結
果、試行錯誤の上、本発明を完成するに至った。
に、本発明の塩素濃度自動測定装置は、腐食試験を行う
耐候光試験装置に導入する腐食ガスの塩素ガス濃度又は
耐候光試験装置内のガスの塩素ガス濃度を自動測定する
装置であって、(A)チオ硫酸ナトリウム水溶液導入手
段、洗浄水導入手段及びヨウ化カリウム水溶液導入手
段、腐食ガス導入手段及びリファレンスガス導入手段、
電導電圧印加手段及び電解電流印加手段、排水手段、並
びに、攪拌手段を有する反応器を有し、かつ(B)反応
器への、前記各ガス及び液体の導入、排水、電導電圧印
加、電解電流印加及び電導電流検出の制御をシーケンス
コントロール回路で制御し、かつ(C)前記腐食ガス導
入手段及びリファレンスガス導入手段に接続された積算
流量計、前記電導電圧印加手段に接続された電流検出回
路、並びに、前記電解電流印加手段及び前記電流検出回
路に接続されたタイマー、及び演算回路を有する濃度算
出・表示手段を有することを特徴とする。
量積算流量計がある。
試験を行う耐候光試験装置に導入する腐食ガスの塩素ガ
ス濃度又は耐候光試験装置内の塩素ガス濃度を測定する
方法であって、(ア)耐候光試験装置に導入する腐食ガ
スの塩素ガス濃度を、塩素ガスボンベの塩素ガスとリフ
ァレンスガスを混合して調整する腐食ガス塩素濃度調整
ステップ、(イ)前記調整した腐食ガス又は前記調整し
た腐食ガスを導入した耐候光試験装置内のガスと、リフ
ァレンスガスとを、選択的にチオ硫酸ナトリウム水溶液
へ吸収させる送入ステップ、(ウ)該水溶液に吸引する
吸引ガス全量を自動計測するガス全量制御ステップ、
(エ)該水溶液にヨウ化カリウム水溶液を加え、電解電
流及び電導電圧を印加する電圧印加ステップ、(オ)電
圧印加開始から該水溶液に電導電流が流れ始めるまで
の、反応時間を測定する反応時間測定ステップ、(カ)
前記調整した腐食ガス又は前記調整した腐食ガスを導入
した耐候光試験装置内のガスと、リファレンスガスのう
ち、上記(イ)で選択しなかった方のガスを選択して行
う(イ)〜(オ)の各ステップ、(キ)リファレンスガ
スにおける上記反応時間と、耐候光試験装置に導入する
ガス又は耐候光試験装置内のガスにおける上記反応時間
との差を算出する時間差算出ステップ、(ク)上記時間
差算出ステップで算出された時間差、及び上記ガス全量
制御ステップで算出された吸収ガス全量から、ガスに含
まれる塩素濃度を算出する濃度算出ステップを有するこ
とを特徴とするものである。
腐食試験を行う耐候光試験装置に導入する腐食ガスの塩
素ガス濃度又は耐候光試験装置内のガスの塩素ガス濃度
を自動測定する装置であって、(ア)サンプルガスとリ
ファレンスガスとを選択的に第一反応器に導く三方電磁
弁つき配管、(イ)チオ硫酸ナトリウムを加えたヨウ化
カリウム水溶液に、ガスを接触させて該水溶液に吸収さ
せて反応させる第一反応器、(ウ)第一反応器内に吸引
するガス全量を測定してガス全量が一定量となったとき
に制御装置に信号を送信する手段を有する質量流量計、
ガスの流入配管に設けた閉止電磁弁、及び、質量流量計
からの信号を受信することにより閉止電磁弁に閉止の信
号を送信する制御装置を有する流量制御手段、(エ)電
解電極対及び電導電極対を接続して該水溶液を電気分解
する電解ビンを有する電解装置、(オ)前記電解電極対
に電解電流を流し、前記電導電極対に電導電圧を印加す
る電源、(カ)電導電圧印加開始から電導電流が流れる
までに要する時間を自動測定制御するシーケンスコント
ロール回路、(カ)前記リファレンスガスにおける反応
時間とサンプルガスにおける反応時間との差を算出する
自動計算手段、(キ)上記算出された時間差から、サン
プルガスに含まれる塩素濃度を算出する濃度自動算出手
段を有するものであってもよい。
照して詳細に説明する。
は、本発明の塩素濃度自動測定装置の実施例1の装置図
である。
は、反応器(5)、シーケンスコントロール回路
(9)、体積積算流量計(31)、電導電流検出回路
(7)、電解用定電流回路(32)、濃度表示部(1
9)を有する。
液導入手段、洗浄水導入手段及びヨウ化カリウム水溶液
導入手段、腐食ガス導入手段及びリファレンスガス導入
手段、電導電圧印加手段及び電解電流印加手段、排水手
段、並びに、攪拌手段を有する。
浄水導入手段及びヨウ化カリウム水溶液導入手段〕チオ
硫酸ナトリウム水溶液導入手段としては、計量器(23
a)及び閉止電磁弁(3a)を設けた配管(4)を通じ
て反応器(5)に接続されたチオ硫酸ナトリウム水溶液
タンク(22)を有する。また、洗浄水導入手段として
は、閉止電磁弁(3b)を設けた配管(4)を通じて反
応器(5)に接続された洗浄水タンク(20)を有す
る。さらに、ヨウ化カリウム水溶液導入手段としては、
計量器(23b)及び閉止電磁弁(3c)を設けた配管
(4)を通じて反応器(5)に接続されたヨウ化カリウ
ム水溶液タンク(21)を有する。洗浄水タンク(2
0)の配管(4)にも、計量器をつけてもよい。
(3a、3b、3c)は、シーケンスコントロール回路
(9)に接続され、閉止電磁弁の開閉及び各液の導入量
の制御を行う。
導入手段〕腐食ガス導入手段及びリファレンスガス導入
手段としては、フィルタ(34)、質量積算流量計(6
a、6b)、塩素ガスボンベ(33)、混合器(1
5)、三方電磁弁(2)、流量調整バルブ(24)、閉
止電磁弁(3d)、体積積算流量計(31)及び配管
(4)を有する。耐候光試験装置内のガスの塩素濃度を
測定する場合には、サンプルガスとして耐候光試験装置
内のガスを導入できる構成としてもよい。
ができ、取り入れた外気はフィルタ(34)でろ過され
る。フィルタ(34)によって、取り入れた外気から、
塩素ガスと反応性を有する物質を除去する。塩素ガスと
反応性を有する、測定妨害物質としては、NOXなどが
ある。本発明において、このようにフィルタ(34)を
通した、いわば清浄空気を、「リファレンスガス」とし
て用いる。また、かかる清浄空気は、塩素ガスボンベか
らの塩素ガスに混合させて耐候光試験装置に導入する腐
食ガスを調整するために希釈するための、希釈用の空気
として使用する。
量計(6a)を介して塩素ガスボンベ(33)から導入
し、リファレンスガスを質量積算流量計(6b)を介し
て外気から導入して、任意の割合で混合することによ
り、任意の濃度の塩素含有ガスを調整することができ
る。調整された塩素含有ガスは腐食ガスとして耐候光試
験装置の試験槽内に導かれる。
温度・湿度コントロール部を有し、槽内でガス腐食試験
を行うことができる。
外気をフィルタに通して測定妨害物質を除去した清浄空
気をリファレンスガスとして、試験槽内に導かれる塩素
含有ガスの塩素ガス濃度や試験槽内に当該塩素含有ガス
を導いた後の試験槽内の塩素ガス濃度を測定できる。本
発明において、塩素ガス濃度の被測定物であるガスを
「サンプルガス」という。本発明において、例えば、そ
の塩素ガス濃度を上記のように塩素ガスボンベの塩素ガ
スとリファレンスガスを混合して調整して耐候光試験装
置に導入する腐食ガスをサンプルガスとする。腐食ガス
を導入した耐候光試験装置内の雰囲気ガスの塩素濃度を
調べる場合においては、試験槽内から取り出したガスを
サンプルガスとする。
サンプルガスのいずれかを選択して反応器(5)内に導
くことができる。
配管(4)には、流量調整バルブ(24)、閉止電磁弁
(3d)及び体積積算流量計(31)が設けられてい
る。
5)とマノメータ(26)が附設されており、また、積
算流量設定器(27)が接続されている。温度計(2
5)とマノメータ(26)は流量計算の補正のために用
いる。体積積算流量計は、精度の点で質量積算流量計よ
り優れている。
d)及び流量調整バルブ(24)は、シーケンスコント
ロール回路(9)に接続された積算流量設定器(27)
を通じて、バルブ及び電磁弁の開閉や反応器(5)へ導
かれるリファレンスガスやサンプルガスの体積量を制御
する。
しては、電導電流検出回路(7)に接続された電導電極
対(14)を反応器(5)に設ける。
ントロール回路(9)に接続され、電導電極対(14)
へ印加する電圧のON−OFF及び電圧値を制御する。
ーケンスコントロール回路(9)に接続されたタイマー
機能を有するカウンター回路(28)が接続されてお
り、電導電極対(14)へ流れる電導電流が、電圧印加
開始からどれだけの時間で一定量に達したかの検出を行
う。例えば、電導電流が0.3μA流れたときにシーケ
ンスコントロール回路(9)へ、電圧印加開始から電導
電流が0.3μA流れるまでの時間データを送ることが
できる。
しては、電解用定電流回路(32)に接続された電解電
極対(13)を反応器(5)に設ける。
コントロール回路(9)に接続され、電解電極対(1
3)へ流す電流のON−OFF及び電流値を制御する。
は、反応器(5)下部に設けた閉止電磁弁(3f)付き
の配管(4)を有する。また、攪拌手段としては、反応
器(5)の底部に付設したスターラー(17)を有す
る。本発明の実施例1においては、スターラー(17)
としては、マグネティックスターラーを用いた。
ロール回路(9)は、三方電磁弁(2)、閉止電磁弁
(3a、3b、3c、3d、3e、3f)及び流量調整
バルブ(24)の開閉、並びに、ポンプ(12)の稼動
・休止を制御し、各計器及び各回路からのデータを読み
取りかつ制御する。また、シーケンスコントロール回路
(9)は、演算回路(18)に接続され、演算回路で算
出された塩素ガス濃度を付設した濃度表示部(19)に
表示できる。
(7)からシーケンスコントロール回路(9)に送信さ
れた時間データと、体積積算流量計(31)を通ったガ
ス全量と、電解電極対(13)へ流した電解電流値をシ
ーケンスコントロール回路(9)から取り込んでサンプ
ルガスの塩素ガス濃度を算出できる。
例1によれば、ガス腐食試験に用いるガス中の塩素ガス
濃度を、精度よく、かつ、安価に、かつ自動で測定でき
る。
発明の塩素濃度測定方法の実施例1のフロー図である。
本発明の塩素濃度測定方法においては、本発明の塩素濃
度自動測定装置の実施例1を用いることが望ましい。以
下、図1に示した塩素濃度自動測定装置(1)を用いて
具体的に説明する。
と、リファレンスガスとは、どちらを先に選択してもよ
い。リファレンスガスを先に選択した場合、リファレン
スガスについて、送入ステップ、ガス全量制御ステッ
プ、電圧印加ステップ、反応時間測定ステップを行った
後に、サンプルガスについて、送入ステップ、ガス全量
制御ステップ、電圧印加ステップ、反応時間測定ステッ
プを行い、その後に、時間差算出ステップと濃度算出ス
テップを行う。なお、サンプルガスを先に選択した場合
は、サンプルガスについて、送入ステップ、ガス全量制
御ステップ、電圧印加ステップ、反応時間測定ステップ
を行った後に、リファレンスガスについて、送入ステッ
プ、ガス全量制御ステップ、電圧印加ステップ、反応時
間測定ステップを行い、その後に、時間差算出ステップ
と濃度算出ステップを行う。以下は、リファレンスガス
を先に選択する場合の手順を示す。
試験装置に導入する腐食ガスの塩素ガス濃度を、塩素ガ
スボンベの塩素ガスとリファレンスガスを混合して調整
する。
て塩素ガスボンベ(33)から導入し、リファレンスガ
スを質量積算流量計(6b)を介して外気から導入し
て、混合器(15)にて任意の割合で混合することによ
り、任意の濃度の塩素含有ガスを調整する。
いて調整した腐食ガス又はその腐食ガスを導入した耐候
光試験装置内のガスをサンプルガスとして測定するの
で、リファレンスガスに混入する、NOxなどの反応性
ガスによる測定誤差を防止することができる。
ず、前記調整した腐食ガス又は前記調整した腐食ガスを
導入したガスと、リファレンスガスとから、リファレン
スガスを選択してチオ硫酸ナトリウム水溶液へ吸収させ
る。
(3b)を開いて洗浄水タンク(20)から反応器
(5)に洗浄水を導入する。導入量は、シーケンスコン
トロール回路(9)により制御された計量器(23b)
で管理される。反応器(5)内を洗浄後、閉止電磁弁
(3b)を閉じ、閉止電磁弁(3f)を開けて排水す
る。排水後、閉止電磁弁(3f)を閉じる。閉止電磁弁
の制御はすべてシーケンスコントロール回路(9)によ
って行う。
(23a)により、一定量のチオ硫酸ナトリウム水溶液
をチオ硫酸ナトリウム水溶液タンク(22)から反応器
(5)に導入する。導入後、閉止電磁弁(3a)を閉じ
る。チオ硫酸ナトリウム水溶液の量は、ガス中に含まれ
る塩素が全量吸収できる量以上を要する。
反応器(5)に導くリファレンス通路に切り替え、ポン
プ(12)を稼動させ、閉止電磁弁(3d)を開いて体
積積算流量計(31)でリファレンスガスを反応器
(5)内のチオ硫酸ナトリウム水溶液に吸収させる。
ス)〕チオ硫酸ナトリウム水溶液に吸引する吸引ガス全
量を自動計測する。
が一定量になったときに、積算流量設定器(27)を通
じたシーケンスコントロール回路(9)からの制御によ
り、ポンプ(12)を休止させ、閉止電磁弁(3d)を
閉じてガス供給を終了する。体積積算流量計(31)を
通過したガス量は、シーケンスコントロール回路(9)
において自動計測される。
ス)〕チオ硫酸ナトリウム水溶液にヨウ化カリウム水溶
液を加え、電解電流及び電導電圧を印加する。
c)により、一定量のヨウ化カリウム溶液をヨウ化カリ
ウム水溶液タンク(21)から反応器(5)に導入す
る。導入した水溶液中のヨウ化カリウムの量(モル)
は、先に導入したチオ硫酸ナトリウム水溶液中のチオ硫
酸ナトリウムの量(モル)より多く入れる必要がある。
ントロール回路(9)により動作させ、電解電極対(1
3)に定電流を流す。流す電流値は、ヨウ化カリウム水
溶液が電気分解反応するのに十分な電流(例えば200
μA)を流す。電流値は、シーケンスコントロール回路
(9)にデータとして送信される。電流が流れることに
より化1の反応が生じる。
に、電導電流検出回路(7)及びタイマー機能を有する
カウンター回路(28)をシーケンスコントロール回路
(9)により動作させ、電導電極対(14)へ定電圧を
印加する。印加する電圧値は、ヨウ化カリウムの電気分
解電圧である0.24Vより小さい電圧(例えば、0.1
5V)とする。ただし、0.10V未満では電圧が小さ
すぎて、ヨウ素を検出するための安定した電導電流が流
れないため、適当でない。
ス)〕電圧印加開始からチオ硫酸ナトリウム水溶液にヨ
ウ化カリウム水溶液を加えた混合水溶液に電導電流が流
れ始めるまでの、反応時間を測定する。
させた電導電流検出回路(7)及びタイマー機能を有す
るカウンター回路(28)によって、電導電極対(1
4)へ定電圧を印加してから電導電流が一定値(例えば
0.3μA)に達するまでの時間(T1)をカウントす
る。カウントされた時間データはシーケンスコントロー
ル回路(9)に送信される。測定精度を上げるために
は、以上の動作を複数回繰り返して、シーケンスコント
ロール回路(9)において、時間データ(t11、t
12、・・・、t1n)の平均値をT1とすることが望
ましい。
する。
ムが、ヨウ化カリウムの電気分解により生じたヨウ素と
反応して消失するまでの時間である。なぜなら、電導電
圧印加時、化2の反応により電流が流れて陰極表面に水
素皮膜が形成されて分極し、瞬時に電流は流れなくなる
が、電気分解により生じたヨウ素が残存するようになる
と化3の反応により電極表面の水素が消失して電流が流
れるからである。
じたヨウ素は、化4のようにチオ硫酸ナトリウムと反応
して消費され、したがって、水溶液に電導電圧を印加し
ても電導電流は流れない。
が全て反応により消失すると、ヨウ化カリウムの電気分
解により生じたヨウ素が水溶液中に残存し始める。ヨウ
素が存在すると、水溶液に電導電流が流れ始める。反応
時間として測定するのは、電導電圧印加開始から、電導
電流が流れ始めるまでの時間である。
前記調整した腐食ガス又は前記調整した腐食ガスを導入
したガスと、リファレンスガスとから、前記調整した腐
食ガス又は前記調整した腐食ガスを導入したガスをサン
プルガスとして選択してチオ硫酸ナトリウム水溶液へ吸
収させる。
(3b)を開いて洗浄水タンク(20)から反応器
(5)に洗浄水を導入する。導入量は、シーケンスコン
トロール回路(9)により制御された計量器(23b)
で管理される。反応器(5)内を洗浄後、閉止電磁弁
(3b)を閉じ、閉止電磁弁(3f)を開けて排水す
る。排水後、閉止電磁弁(3f)を閉じる。閉止電磁弁
の制御はすべてシーケンスコントロール回路(9)によ
って行う。
(23a)により、一定量のチオ硫酸ナトリウム水溶液
をチオ硫酸ナトリウム水溶液タンク(22)から反応器
(5)に導入する。導入後、閉止電磁弁(3a)を閉じ
る。チオ硫酸ナトリウム水溶液の量は、ガス中に含まれ
る塩素が全量吸収できる量以上要する。
合させ耐候光試験装置に導入するガス又は耐候光試験装
置内のガスをサンプルガスとして反応器(5)に導くサ
ンプルガス通路に切り替え、体積積算流量計(31)で
サンプルガスを反応器(5)内のチオ硫酸ナトリウム水
溶液に吸収させる。
ム水溶液中のチオ硫酸ナトリウムは化5のように反応し
て消費される。
ス)〕チオ硫酸ナトリウム水溶液に吸引する吸引ガス全
量を自動計測する。
が一定量になったときに、積算流量設定器(27)を通
じたシーケンスコントロール回路(9)からの制御によ
り、閉止電磁弁(3d)を閉じてガス供給を終了する。
体積積算流量計(31)を通過したガス量は、シーケン
スコントロール回路(9)において自動計測される。
オ硫酸ナトリウム水溶液にヨウ化カリウム水溶液を加
え、電解電流及び電導電圧を印加する。
c)により、一定量のヨウ化カリウム溶液をヨウ化カリ
ウム水溶液タンク(21)から反応器(5)に導入す
る。
ントロール回路(9)により動作させ、電解電極対(1
3)に定電流を流す。流す電流値は、ヨウ化カリウム水
溶液が電気分解反応するのに十分な電流(例えば200
μA)を流す。電流値は、シーケンスコントロール回路
(9)にデータとして送信される。電流が流れることに
より前記化1の反応が生じる。
に、電導電流検出回路(7)及びタイマー機能を有する
カウンター回路(28)をシーケンスコントロール回路
(9)により動作させ、電導電極対(14)へ定電圧を
印加する。印加する電圧値は、ヨウ化カリウム水溶液
に、ヨウ素不存在下でも電導電流が流れてしまう0.2
4Vより小さい電圧(例えば、0.15V)を印加す
る。
ス)〕電圧印加開始からチオ硫酸ナトリウム水溶液にヨ
ウ化カリウム水溶液を加えた混合水溶液に電導電流が流
れ始めるまでの、反応時間を測定する。
させた電導電流検出回路(7)及びタイマー機能を有す
るカウンター回路(28)によって、電導電極対(1
4)へ定電圧を印加してから電導電流が一定値(例えば
0.3μA)に達するまでの時間(T2)をカウントす
る。カウントされた時間データはシーケンスコントロー
ル回路(9)に送信される。測定精度を上げるために
は、以上の動作を複数回繰り返して、シーケンスコント
ロール回路(9)において、時間データ(t21、t
22、・・・、t2n)の平均値をT2とすることが望
ましい。
の反応によって消費されている分、短くなる。ヨウ化カ
リウムの電気分解により生じたヨウ素と前記化4に示し
た反応をするためのチオ硫酸ナトリウム量が少ないから
である。
例1におけるT1とT2の関係図である。T1とT2は
ともに、ガスを吸収させた後のチオ硫酸ナトリウム水溶
液中にあったチオ硫酸ナトリウムが、ヨウ化カリウムの
電気分解により発生したヨウ素と反応して全て消失する
のに要する時間を表す。T1は、リファレンスガスにお
けるもので、T2はサンプルガスにおけるものである。
ガスに塩素が含まれていると、当初水溶液中に存在した
チオ硫酸ナトリウムの一部は塩素と反応して消費され
る。リファレンスガスには塩素が含まれていないので、
T1は、当初水溶液中に存在したチオ硫酸ナトリウム量
(モル)に比例する。一方、サンプルガスに塩素が含ま
れていると、当初水溶液中に存在したチオ硫酸ナトリウ
ム量からサンプルガスの含有塩素量を差し引いた量(モ
ル)に比例する。したがって、T1からT2を差し引い
た値は、サンプルガスの含有塩素量(モル)に比例する
ことになる。
における上記反応時間と、サンプルガスにおける上記反
応時間との差を算出する。
ントロール回路(9)に送られた電圧印加開始から電導
電流が0.3μA流れるまでの時間データは、演算回路
(18)に送信される。ここで、リファレンスガスにお
ける上記反応時間とサンプルガスにおける上記反応時間
との差、すなわち、(T1−T2)の値(単位:秒)を
算出する。
ップで算出された時間差、及び上記ガス全量制御ステッ
プで算出された吸収ガス全量から、ガスに含まれる塩素
濃度を算出する。
ロール回路(9)から、さらに、吸収ガス全量(V)デ
ータ(単位:リットル)及び電解電流値(I)データ
(単位:μA)が送信される。また、マノメータ差圧
(P)データ(単位:mmHg)、温度(K)データ
(単位:ケルビン)も送信される。
ンプルガス中の塩素ガス濃度(C)(単位:ppm)が
算出される。ここで、tはT1−T2とする。
濃度表示部(19)に送信され、表示される。
によれば、ガス腐食試験に用いるガス中の塩素ガス濃度
を、精度よく、かつ、安価に、かつ自動で測定できる。
発明の塩素濃度測定方法の実施例2のフロー図である。
本発明の塩素濃度測定装置の実施例1は、下記に示す本
発明の塩素濃度測定方法の実施例2をも行うことができ
る。
応器(5)にヨウ化カリウム水溶液とチオ硫酸ナトリウ
ム水溶液の両水溶液を自動制御により導入できる構成で
あるので、本発明の塩素濃度測定方法の実施例2とし
て、本発明の塩素濃度測定方法の実施例1における送入
ステップにおいて、チオ硫酸ナトリウム水溶液と共に、
ヨウ化カリウム水溶液をも反応器(5)に導入して、チ
オ硫酸ナトリウムとヨウ化カリウムの混合水溶液とし、
電圧印加ステップでは、改めてヨウ化カリウム水溶液を
導入しないという塩素濃度測定もできる。
て、塩素ガスが存在すると、チオ硫酸ナトリウムとヨウ
化カリウムとの混合水溶液中のチオ硫酸ナトリウムは、
化5のように反応して消費される上、ヨウ化カリウムも
化6のように反応する。
とヨウ化カリウムの混合水溶液中にあったチオ硫酸ナト
リウムは、ヨウ化カリウムが塩素と反応して生じたヨウ
素と化4の反応をして消費される。
は、本発明の塩素濃度自動測定装置の実施例2の構成図
である。本発明の塩素濃度自動測定装置の実施例2の、
本発明の塩素濃度自動測定装置の実施例1と異なる点
は、体積積算流量計(31)、マノメータ(26)、温
度計(25)、流量調整バルブ(24)及び積算流量設
定器(27)の代わりに、質量積算流量計(6)を設け
てある点である。また、反応器(5)に、排気のための
ポンプ(12b)が設けてある。さらに、ヨウ化カリウ
ム水溶液には、安定化剤として、チオ硫酸ナトリウムが
少量含まれている。
いては、シーケンスコントロール回路(9)によって、
閉止電磁弁(3d)と質量積算流量計(6)が制御され
る。質量積算流量計(6)は、流量(リットル/時間)
を設定しておき、シーケンスコントロール回路(9)で
設定したガス全量が流れるのに必要な時間だけ閉止電磁
弁(3d)を開けるように制御を行う。
では、標準状態での表示を行うために温度と圧力につい
て補正して計算しなければガス全容積が判明せず、スト
ップウォッチで管理する必要があり、一部手動でガス全
容積を管理する必要があるが、本発明の塩素濃度測定装
置の実施例2では、質量積算流量計(6)を用いるの
で、2箇所に発熱抵抗線を有するセンサあるいは発熱抵
抗体を有するセンサのペアを用いて、検知した温度差か
ら質量を測定して流量を測定するため、ガス全量の算出
に温度や圧力の補正が不要であるため、所望のガス量に
なった時点で自動制御することが可能となり、全自動が
可能となる。
素濃度測定方法の実施例3においては、本発明の塩素濃
度自動測定装置の実施例2を用いることが望ましい。以
下、図5に示した塩素濃度自動測定装置(1)を用いて
説明する。本発明の塩素濃度測定方法の実施例3は、以
下に示した点以外については、本発明の塩素濃度測定方
法の実施例2と共通する。
おいて、三方電磁弁(2)を、リファレンスガスを反応
器(5)に導くリファレンス通路に切り替え、ポンプ
(12)を稼動させ、閉止電磁弁(3d)を開いて質量
積算流量計(6)でリファレンスガスを反応器(5)内
のチオ硫酸ナトリウムとヨウ化カリウムの混合水溶液に
吸収させる。
ス)〕において、質量積算流量計(6)を通過するガス
量が一定量になったときに、シーケンスコントロール回
路(9)からの制御により、ポンプ(12)を休止さ
せ、閉止電磁弁(3d)を閉じてガス供給を終了する。
質量積算流量計(6)を通過したガス量は、シーケンス
コントロール回路(9)において自動計測される。
て、三方電磁弁(2)を、混合器(15)で混合させ耐
候光試験装置に導入するガス又は耐候光試験装置内のガ
スをサンプルガスとして反応器(5)に導くサンプルガ
ス通路に切り替え、質量積算流量計(6)でサンプルガ
スを反応器(5)内のチオ硫酸ナトリウムとヨウ化カリ
ウムの混合水溶液に吸収させる。
ス)〕において、質量積算流量計(6)を通過するガス
量が一定量になったときに、シーケンスコントロール回
路(9)からの制御により、閉止電磁弁(3d)を閉じ
てガス供給を終了する。質量積算流量計(6)を通過し
たガス量は、シーケンスコントロール回路(9)におい
て自動計測される。
T2の関係は、本発明の塩素濃度測定方法の実施例1と
異なる点がある。図6は、本発明の塩素濃度測定方法の
実施例3におけるT1とT2の関係図である。かかる関
係は本発明の塩素濃度測定方法の実施例2についても成
立する。T1とT2はともに、ガスを吸収させた後のチ
オ硫酸ナトリウムとヨウ化カリウムの混合水溶液中にあ
ったチオ硫酸ナトリウムが、ヨウ化カリウムの電気分解
により発生したヨウ素と反応して全て消失するのに要す
る時間を表す。T1は、リファレンスガスにおけるもの
で、T2はサンプルガスにおけるものである。ガスに塩
素が含まれていると、当初水溶液中に存在したチオ硫酸
ナトリウムの一部とヨウ化カリウムの一部は塩素と反応
して消費される。さらに、ヨウ化カリウムが塩素と反応
して生じたヨウ素と反応してチオ硫酸ナトリウムの一部
が消費される。リファレンスガスには塩素が含まれてい
ないので、T1は、当初水溶液中に存在したチオ硫酸ナ
トリウム量(モル)に比例する。一方、サンプルガスに
塩素が含まれていると、当初水溶液中に存在したチオ硫
酸ナトリウム量からサンプルガスの含有塩素量を差し引
いた量(モル)に比例する。なお、ヨウ化カリウム水溶
液に安定化剤として入れたチオ硫酸ナトリウムを消費す
る時間については、リファレンスガスの場合も、サンプ
ルガスの場合も同じである。したがって、T1からT2
を差し引いた値は、サンプルガスの含有塩素量(モル)
に比例することになる。
(18)へは、シーケンスコントロール回路(9)か
ら、電解電流値(I)データ(単位:μA)及び吸収ガ
ス全量(L)データ(単位:リットル)が送信される。
ンプルガス中の塩素ガス濃度(X)(単位:ppm)が
算出される。ここで、tはT1−T2とする。
例3における塩素濃度測定結果である。測定条件は、電
解電流値(I)を200μA、電導電圧値を0.15
V、ガス全量(L)を18リットルとした。電解電圧値
は1.5Vであった。電導電圧を印加してから電導電流
値が0.3μAとなったとき間での時間を反応時間(単
位:秒)として計算した。すなわち、塩素ガス濃度
(X)(単位:ppm)は、数3のように算出される。
ガスを質量積算流量計(6a)を介して塩素ガスボンベ
(33)から導入し、一定量のリファレンスガスを質量
積算流量計(6b)を介して外気から導入して混合器
(15)で混合したガスの理論濃度である。設定濃度
と、測定により算出した濃度との関係は、0.01pp
mという低濃度から1ppmという高濃度まで、ほぼ直
線関係にあり、相関係数は、0.9993であった。し
たがって、本発明によれば、塩素濃度が0.1ppm以
下であっても、精度よく測定できることがわかった。
実施例2を用いた本発明の塩素濃度測定方法の実施例3
によれば、ガス腐食試験に用いるガス中の塩素ガス濃度
を、精度よく、かつ、安価に、かつ自動で測定できる上
に、圧力、温度にかかわりなく全自動で塩素ガス濃度が
測定できる。
素濃度測定方法の実施例4においては、本発明の塩素濃
度自動測定装置の実施例2を用いることが望ましい。本
発明の塩素濃度測定方法の実施例4は、本発明の塩素濃
度測定方法の実施例1と同様に最初にヨウ化カリウム水
溶液を入れずにチオ硫酸ナトリウム水溶液のみに塩素を
反応させる点以外については、本発明の塩素濃度測定方
法の実施例3と共通する。
実施例2を用いた本発明の塩素濃度測定方法の実施例4
によっても、ガス腐食試験に用いるガス中の塩素ガス濃
度を、精度よく、かつ、安価に、かつ自動で測定できる
上に、圧力、温度にかかわりなく全自動で塩素ガス濃度
が測定できる。
は、本発明の塩素濃度自動測定装置の実施例3の構成図
である。図8に示した、塩素濃度自動測定装置(1)
は、三方電磁弁(2)、閉止電磁弁(3)、配管
(4)、反応器(5)、質量積算流量計(6)、ポンプ
(12)、制御・表示部(8)を有し、電導電圧印加開
始から電導電流が流れるまでに要する時間を自動測定
し、電解時間の計算手段及び塩素濃度算出手段が自動で
あるものである。また、流量制御手段が、反応器内に吸
引するガス全量を測定してガス全量が一定量となったと
きに制御・表示部(8)へ信号を送信する手段を有する
質量積算流量計(6)、ガスの流入配管に設けた閉止電
磁弁(3)、及び、質量積算流量計(6)からの信号を
受信することにより閉止電磁弁(3)に閉止の信号を送
信する制御・表示部(8)である。
は、配管(4)に設けられている。三方電磁弁(2)
は、反応器(5)と、サンプルガスを導き貯蔵したサン
プルガス供給部(11)と、リファレンスガスを外気か
ら導くリファレンスガス供給部(10)とを、それぞ
れ、配管(4)を介して接続している。三方電磁弁
(2)は、サンプルガスとリファレンスガスとを選択的
に反応器(5)に導く。閉止電磁弁(3)を「閉」にす
るとサンプルガスとリファレンスガスのいずれも反応器
(5)に流入せず、一方、閉止電磁弁(3)を「開」に
すると選択したガスが反応器(5)に流入に流入する。
えたヨウ化カリウム水溶液に、ガスを接触させて該水溶
液にガス中に含まれる塩素を吸収させて反応させる役目
をする。反応器(5)の内部には、チオ硫酸ナトリウム
を加えたヨウ化カリウム水溶液が満たしてある。配管
(4)を介して反応器(5)に吸引されたガスのうち、
塩素は該水溶液に吸収される。
するガス全量を制御する流量制御手段として、質量積算
流量計(6)及びポンプ(12)が接続されている。ポ
ンプ(12)は吸引ポンプであり、吸引することによ
り、質量積算流量計(6)に反応器(5)を通過させた
ガスを通して、チオ硫酸ナトリウムを加えたヨウ化カリ
ウム水溶液に接触させたガス全量を算出する。
(7)、シーケンスコントロール回路(9)及び電解用
定電流回路(32)を有する。電解用定電流回路(3
2)は、電解電極対(13)に接続されている。電導電
流検出回路(7)は、電導電極対(14)に接続されて
いる。混合器(15)は、電解電極対(13)及び電導
電極対(14)を有し、スターラー(17)の上に配置
する。電解電極対(13)及び電導電極対(14)は、
それぞれ電解用定電流回路(32)と電導電流検出回路
(7)を介してシーケンスコントロール回路(9)に接
続されている。
(5)内の水溶液を全量移し採る。混合器(15)内の
水溶液は、スターラー(17)によって撹拌される。シ
ーケンスコントロール回路(9)により、制御・表示部
(8)により電解電圧が印加された電解電極対(13)
により水溶液は電気分解する。本発明の塩素濃度自動測
定装置の実施例3においては、電解電流は200μAと
する。また、シーケンスコントロール回路(9)によ
り、電導電流検出回路(7)の電導電極対(14)に電
導電圧が印加される。電導電圧は0.10V以上0.20
V以下が望ましい。
導電圧印加開始から、電導電流が流れるまでに要する時
間を自動測定する。さらに、シーケンスコントロール回
路(9)には、また、リファレンスガスにおける反応時
間とサンプルガスにおける反応時間との差を算出する計
算手段及び算出された時間差から、サンプルガスに含ま
れる塩素濃度を算出する濃度算出手段を有する。
ンス」のサンプリングスタートボタンを押すと三方電磁
弁(2)でリファレンスガスを選択し、閉止電磁弁
(3)に「開」とする制御をする。ストップボタンで閉
止電磁弁(3)及びポンプ(12)に「閉」とする制御
をする。質量積算流量計(6)からガス全量が所望の量
となった信号をシーケンスコントロール回路(9)が受
けたときも閉止電磁弁(3)及びポンプ(12)に
「閉」とする制御をする。シーケンスコントロール回路
(9)で、混合器(15)をスターラー(17)の上に
配置して、リファレンスガス測定スタートボタンを押す
と、電解電極対(13)に電解電流を流すとともに、ス
トップウォッチ機能が作動開始する。電導電極対(1
4)には電導電圧をかけ続け、電導電流が一定値、たと
えば0.3μAになったらストップウォッチ機能が作動
停止し、作動開始から停止までの時間をデータとして保
存する。サンプルガスについても、同様に、サンプルの
スタートボタン等で制御をする。サンプルガスとリファ
レンスガスでそれぞれ測定した後、それぞれのデータを
呼び出し、シーケンスコントロール回路(9)から、か
けた電解電流値を呼び出し、質量積算流量計(6)から
送られたガス全量のデータと、クーロン定数と気体定数
とから、数1で示した計算を行い、サンプルガスに含ま
れる塩素濃度の値を自動的に算出し、制御・表示部
(8)に表示する構成となっている。
いては、ガス腐食試験に用いるガス中の塩素濃度を、簡
易ながら、精度よく、かつ、安価に、自動で測定でき、
かつ、簡便に測定することができる。
濃度測定方法は、上述したとおりであるので、ガス腐食
試験に用いるガス中の塩素ガス濃度を、精度よく、か
つ、安価に、かつ自動で測定できる。
置図である。
図である。
T1とT2の関係図である。
図である。
成図である。
T1とT2の関係図である。
塩素濃度測定結果である。
成図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 腐食試験を行う耐候光試験装置に導入す
る腐食ガスの塩素ガス濃度又は耐候光試験装置内のガス
の塩素ガス濃度を自動測定する装置であって、 (A)チオ硫酸ナトリウム水溶液導入手段、洗浄水導入
手段及びヨウ化カリウム水溶液導入手段、腐食ガス導入
手段及びリファレンスガス導入手段、電導電圧印加手段
及び電解電流印加手段、排水手段、並びに、攪拌手段を
有する反応器を有し、かつ (B)反応器への、前記各ガス及び液体の導入、排水、
電導電圧印加、電解電流印加及び電導電流検出の制御を
シーケンスコントロール回路で制御し、かつ (C)前記腐食ガス導入手段及びリファレンスガス導入
手段に接続された積算流量計、前記電導電圧印加手段に
接続された電流検出回路、並びに、前記電解電流印加手
段及び前記電流検出回路に接続されたタイマー、及び演
算回路を有する濃度算出・表示手段を有することを特徴
とする塩素濃度自動測定装置。 - 【請求項2】 腐食試験を行う耐候光試験装置に導入す
る腐食ガスの塩素ガス濃度又は耐候光試験装置内の塩素
ガス濃度を測定する方法であって、(ア)耐候光試験装
置に導入する腐食ガスの塩素ガス濃度を、塩素ガスボン
ベの塩素ガスとリファレンスガスを混合して調整する腐
食ガス塩素濃度調整ステップ、(イ)前記調整した腐食
ガス又は前記調整した腐食ガスを導入した耐候光試験装
置内のガスと、リファレンスガスとを、選択的にチオ硫
酸ナトリウム水溶液へ吸収させる送入ステップ、(ウ)
該水溶液に吸引する吸引ガス全量を自動計測するガス全
量制御ステップ、(エ)該水溶液にヨウ化カリウム水溶
液を加え、電解電流及び電導電圧を印加する電圧印加ス
テップ、(オ)電圧印加開始から該水溶液に電導電流が
流れ始めるまでの、反応時間を測定する反応時間測定ス
テップ、(カ)前記調整した腐食ガス又は前記調整した
腐食ガスを導入した耐候光試験装置内のガスと、リファ
レンスガスのうち、上記(イ)で選択しなかった方のガ
スを選択して行う(イ)〜(オ)の各ステップ、(キ)
リファレンスガスにおける上記反応時間と、耐候光試験
装置に導入するガス又は耐候光試験装置内のガスにおけ
る上記反応時間との差を算出する時間差算出ステップ、
(ク)上記時間差算出ステップで算出された時間差、及
び上記ガス全量制御ステップで算出された吸収ガス全量
から、ガスに含まれる塩素濃度を算出する濃度算出ステ
ップを有することを特徴とする塩素濃度測定方法。 - 【請求項3】 腐食試験を行う耐候光試験装置に導入す
る腐食ガスの塩素ガス濃度又は耐候光試験装置内のガス
の塩素ガス濃度を自動測定する装置であって、 (ア)サンプルガスとリファレンスガスとを選択的に第
一反応器に導く三方電磁弁つき配管、 (イ)チオ硫酸ナトリウムを加えたヨウ化カリウム水溶
液に、ガスを接触させて該水溶液に吸収させて反応させ
る第一反応器、 (ウ)第一反応器内に吸引するガス全量を測定してガス
全量が一定量となったときに制御装置に信号を送信する
手段を有する質量流量計、ガスの流入配管に設けた閉止
電磁弁、及び、質量流量計からの信号を受信することに
より閉止電磁弁に閉止の信号を送信する制御装置を有す
る流量制御手段、 (エ)電解電極対及び電導電極対を接続して該水溶液を
電気分解する電解ビンを有する電解装置、 (オ)前記電解電極対に電解電流を流し、前記電導電極
対に電導電圧を印加する電源、 (カ)電導電圧印加開始から電導電流が流れるまでに要
する時間を自動測定制御するシーケンスコントロール回
路、 (カ)前記リファレンスガスにおける反応時間とサンプ
ルガスにおける反応時間との差を算出する自動計算手
段、 (キ)上記算出された時間差から、サンプルガスに含ま
れる塩素濃度を算出する濃度自動算出手段を有すること
を特徴とする塩素濃度自動測定装置。
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