JP4420509B2 - 直列4気筒内燃機関の可変吸気装置におけるロータリーバルブのシール構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本願の発明は、内燃機関の低回転速度域から高回転速度域まで広い回転速度域にわたって高い吸気充填効率と高い出力トルクとが得られるようにされた4気筒内燃機関の可変吸気装置に使用されるロータリーバルブのシール構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、多気筒内燃機関の各気筒に連通接続される吸気通路に発生する吸気圧力振動を利用して、各気筒における吸気行程の後半に、その気筒の吸気ポート部分の圧力を上昇させて、吸気過給効果を得るようにした吸気装置が種々提案されている。
【0003】
例えば、内燃機関の吸気管の管路長や容積を内燃機関の回転数に応じて変えて、吸気の慣性過給効果や共鳴過給効果を得て、これらを適切に組み合わせ利用することにより、低回転速度域から高回転速度域まで広い回転速度域にわたって吸気充填効率を高く維持して、出力トルクを向上させることが行なわれている。
【0004】
4気筒内燃機関においては、各気筒に連通する吸気管路長を内燃機関の低回転速度域、中回転速度域、高回転速度域の3段階に変えて、いずれも吸気の慣性過給効果を利用して、高い吸気充填効率を得て、出力トルクの向上を図ったもの(特公平7−30698号公報)や、各気筒に連通する吸気管路を吸気行程が互いに連続しない気筒群毎に合流させた合流部を共鳴室とし、その上流側に共鳴管を気筒配列方向に沿って接続し、これら一対の共鳴管の上流側に集合部を設け、一対の共鳴室間の連通を内燃機関の低中回転速度域、高回転速度域にしたがって遮断、連通させて、吸気の共鳴過給効果および慣性過給効果を利用して、高い吸気充填効率を得て、出力トルクの向上を図ったもの(特開平10−73024号公報)等がある。
【0005】
しかしながら、前者のものにおいては、各々が個別に作動し得る2つの吸気制御弁が必要であり、部品点数、重量が増大して、スペース的にも不利であるという難点があった。また、低中回転速度域において共鳴過給効果を利用した後者のものにおいては、共鳴室、共鳴管、集合部の設置が必要であり、一対の共鳴管を有することで気筒配列方向に吸気装置自体が大型化し、気筒配列方向にスペース的に不利があった。また、低中回転速度域と高回転速度域との狭間の部分におけるフラットな吸気充填効率が得られにくかった。
【0006】
内燃機関の可変吸気装置において、ロータリーバルブが使用されたもの(特開平7−253063号)も存するが、このロータリーバルブは内燃機関の低・高回転速度域に応じて2段階に切り換えられ、吸気の慣性過給効果を利用するものであり、隣接する吸気通路間のシールは単純なO型のシールリングにより行なわれているに過ぎなく、隣接する吸気通路間のシールのみを行なうものであった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本願の発明は、3段切換式のロータリーバルブが使用される直列4気筒内燃機関の可変吸気装置において、ロータリーバルブに使用されて好適なシール構造を提供することを課題とするものであって、特に構造が簡単で、軽量、安価であり、組付け性がよく、シール性能の優れた、直列4気筒内燃機関の可変吸気装置におけるロータリーバルブのシール構造を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段および効果】
本発明は、前記のような課題を解決した直列4気筒内燃機関の可変吸気装置におけるロータリーバルブのシール構造に係り、その請求項1に記載された発明は、直列4気筒内燃機関の各気筒に一端がそれぞれ連通接続され、単一の吸気集合室に他端が連通接続される4つの互いに独立な吸気通路が、気筒配列方向に並設され、前記吸気通路の途中には、その外周の一部円弧長が突出するようにして、ロータリーバルブが設けられ、前記ロータリーバルブは、前記内燃機関の回転速度に応じて3段階に切換可能な制御手段を備えて、隣接する全ての吸気通路間を連通もしくは遮断するとともに、吸気行程が互いに連続しない気筒群における各気筒に一端がそれぞれ連通接続される1対の吸気通路間を連通することができるようにされてなる直列4気筒内燃機関の可変吸気装置におけるロータリーバルブのシール構造であって、前記ロータリーバルブの外周面には、該ロータリーバルブの軸長手方向に延びるシールプレートが該ロータリーバルブの周方向に間隔を置いた3箇所に装着されるとともに、前記周方向に延びるシールリングが前記軸長手方向に間隔を置き且つ吸気通路間の連通を遮断する部位に装着され、前記シールリングは、前記シールプレートと交差する少なくとも2個所で保持され一体化されるようにされたことを特徴とする直列4気筒内燃機関の可変吸気装置におけるロータリーバルブのシール構造である。
【0009】
請求項1に記載された発明は、前記のように構成されているので、直列4気筒内燃機関の各気筒に一端がそれぞれ連通接続され、単一の吸気集合室に他端が連通接続される4つの互いに独立な吸気通路が気筒配列方向に並設され、該吸気通路の途中には、その外周の一部円弧長が突出するようにして、ロータリーバルブが設けられ、該ロータリーバルブは、内燃機関の回転速度に応じて3段階に切換可能な制御手段を備えて、隣接する全ての吸気通路間を連通もしくは遮断するとともに、吸気行程が互いに連続しない気筒群における各気筒に一端がそれぞれ連通接続される1対の吸気通路間を連通することができるようにされてなる直列4気筒内燃機関の可変吸気装置におけるロータリーバルブのシール構造が、ロータリーバルブの外周面には、該ロータリーバルブの軸長手方向に延びるシールプレートが該ロータリーバルブの周方向に間隔を置いた3箇所に装着されるとともに、その周方向に延びるシールリングが前記軸長手方向に間隔を置き且つ吸気通路間の連通を遮断する部位に装着され、該シールリングは、該シールプレートと交差する少なくとも2個所で保持され一体化されるようにされる。
【0010】
この結果、シール部材をなすシールプレートやシールリングを単独で成形することができるようになり、金型構造が簡素化されて、コストの低減を図ることができる。また、シールリングの保持構造が簡単化されて、シールリングはシールプレートにより確実に保持されるとともに、これらのシール部材のロータリーバルブへの組付け作業が容易になる。また、組付け後、雰囲気温度の上昇等により、各シール部材が膨張変形したとしても、各シール部材の組合せ部のクリアランスにより吸収されるので、3段階に切換可能なロータリーバルブが内燃機関の低、中、高回転速度域に対応するどの回転位置にあっても、所期のシール機能を確実に維持することができる。
【0011】
さらに、これらのシール部材の組合せ適用により、直列4気筒内燃機関の可変吸気装置における3段切換のロータリーバルブの隣接する段間および隣接する全ての吸気通路間のシールが確実に行なわれるので、吸気通路間の吸気干渉を抑えて、吸気充填効率を高く維持することができ、出力トルクの向上を図ることができる。
【0012】
また、請求項2記載のように請求項1記載の発明を構成することにより、シールプレートとシールリングとは、それぞれに形成された凹部同志の嵌合により一体化されるので、シールプレートとシールリングとの組合せ一体化構造が簡単化されて、これらのロータリーバルブへの組付け作業がさらに容易になる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図1ないし図10に図示される本願の請求項1および請求項2に記載された発明の一実施形態(実施形態1)について説明する。
図1は、本実施形態1におけるロータリーバルブのシール構造が適用される直列4気筒内燃機関の可変吸気装置を、吸気通路部分について吸気通路に沿って上半分を切断して仮想して見た概略斜視図であって、内燃機関が低回転速度域にあるときのロータリーバルブの回転状態と吸気の流れ状態とを併せて示した図、図2は、図1の可変吸気装置の横断面図であって、吸気通路を完全体で示した図、図3は、図1と同様の図であって、内燃機関が中回転速度域にあるときのロータリーバルブの回転状態と吸気の流れ状態とを併せて示した図、図4は、図2と同様の図であって、図3の可変吸気装置の横断面図、図5は、図1と同様の図であって、内燃機関が高回転速度域にあるときのロータリーバルブの回転状態と吸気の流れ状態とを併せて示した図、図6は、図2と同様の図であって、図5の可変吸気装置の横断面図、図7は、図1のロータリーバルブと該ロータリーバルブのシール構造に使用されるシール部材の斜視図、図8は、同ロータリーバルブの拡大横断面図、図9は、図1の可変吸気装置の作用を説明するための図、図10は、図1の可変吸気装置の特性線図である。なお、以下において、気筒配列方向を左右方向とし、図1において左方を左方とする。
【0014】
図1および図2において、本実施形態1におけるロータリーバルブ3のシール構造が適用される直列4気筒内燃機関の可変吸気装置1は、内燃機関の第1〜第4気筒♯1〜♯4(図示されず)の各気筒に一端がそれぞれ連通接続され、単一の吸気集合室5に他端が連通接続された4つの互いに独立な第1〜第4吸気通路41 〜44 が並設されて構成された吸気マニホールド2を備えている。
【0015】
第1〜第4気筒♯1〜♯4は、第1気筒♯1、第3気筒♯3、第4気筒♯4、第2気筒♯2の順に点火される。したがって、各気筒における吸気行程も、この順となり、吸気行程が互いに連続しない気筒群は、第1、第4気筒♯1、♯4からなる気筒群と、第2、第3気筒♯2、♯3からなる気筒群とである。
【0016】
これより、吸気行程が互いに連続しない気筒群における各気筒に一端がそれぞれ連通接続される1対の吸気通路は、第1、第4気筒♯1、♯4からなる気筒群における各気筒に一端がそれぞれ連通接続される1対の第1、第4吸気通路41 、44 と、第2、第3気筒♯2、♯3からなる気筒群における各気筒に一端がそれぞれ連通接続される1対の第2、第3吸気通路42 、43 とである。
【0017】
第1〜第4吸気通路41 〜44 は、略等長にされ、図2に図示されるように、丸く内側に巻き込まれるようにして湾曲されて形成されており、その先端に吸気集合室5が連通接続されている。この吸気集合室5は、この吸気集合室5に隣接して設けられる吸気ダクト6とともに、第1〜第4吸気通路41 〜44 の湾曲の内部空間に抱持されるようにして設けられている。
【0018】
図示されないエアクリーナ、スロットルボディを経て吸気ダクト6に導かれた吸気は、次いで、大容積からなる吸気集合室5に流入し、ここに集合させられる。そして、内燃機関の回転数が低中回転速度域にあるとき、ここからさらに第1〜第4吸気通路41 〜44 のそれぞれに分かれて流入して、これらの比較的長い通路を流れて、第1〜第4気筒♯1〜♯4のそれぞれに吸入される。吸気ダクト6と吸気集合室5との連通路は、図示されてはいないが、吸気集合室5の長さ方向の中央部に設けられ、これにより、吸気集合室5から各気筒♯1〜♯4に至る第1〜第4吸気通路41 〜44 を含む吸気通路長の等長化が図られている。
【0019】
第1〜第4吸気通路41 〜44 のそれぞれの途中の底壁には、正面視略矩形状の第1〜第4開口71 〜74 が形成されており、これらの第1〜第4開口71 〜74 からその一部を第1〜第4吸気通路41 〜44 のそれぞれに露出させるようにして、また、その軸方向から側面視した場合、その一部(1/3円弧長)を第1〜第4吸気通路41 〜44 のそれぞれに突出させるようにして(図2参照)、単一体からなるロータリーバルブ3が設けられている。
【0020】
このロータリーバルブ3は、第1〜第4吸気通路41 〜44 のそれぞれの途中と吸気集合室5との間の収容室内にあって、後述するように内燃機関の回転速度に応じて切り換えられることにより、このロータリーバルブ3内の後述する連通室10、2つの連通口111 、112 と第1〜第4開口71 〜74 とを介して各吸気通室10、2つの連通口111 、112 と第1〜第4開口71 〜74 とを介して各吸気通路41 〜44 と吸気集合室5との間を短絡的に連通もしくは遮断することができる。
【0021】
ロータリーバルブ3の収容室と吸気ダクト6との間を仕切る吸気マニホールド2の本体壁部分8は、ロータリーバルブ3の仮想略1/3外周面に対向する円弧状面を有し、ロータリーバルブ3の回転動を支持するとともに、ロータリーバルブ3内に形成される後述する第1の連通室10、第2の連通室(連通室12、13)を塞ぐ役目をする。
【0022】
次に、ロータリーバルブ3の構造と作用、効果について詳細に説明する。
ロータリーバルブ3は、図2に図示されるように、その外周に、その軸方向から側面視して周方向に等間隔に仕切られた仮想3面a、b、cを有し、これら仮想3面a、b、cが内燃機関の回転速度に応じて周方向に3段階に順次切り換えられることにより、以下に詳しく説明されるように、隣接する吸気通路41 と42 、42 と43 、43 と44 間もしくは吸気行程が互いに連続しない気筒群における各気筒に一端がそれぞれ連通接続される1対の吸気通路41 と44 、42 と43 間を連通もしくは遮断するとともに、各吸気通路41 〜44 と吸気集合室5との間を短絡的に連通もしくは遮断することができるようにされている。
【0023】
ロータリーバルブ3の仮想3面a、b、cのうちの1面a側は、図5および図6に図示されるように、隣接する全ての吸気通路41 と42 、42 と43 、43 と44 間を連通する第1の連通室10を有する。この第1の連通室10は、図3に図示されるように、他の1面b側において、第1、第4吸気通路41 、44 の第1、第4開口71 、74 に合致するように形成された連通口111 、112 と連通状態にあるので、ロータリーバルブ3が図5および図6に図示される回転位置にあるとき、吸気集合室5内の吸気は、これら第1の連通室10、2つの連通口111 、112 (これらの連通口111 、112 は、吸気集合室5に面している。)を介してロータリーバルブ3内を横断し、かつ、その軸と平行な方向に流れて、第1〜第4吸気通路41 〜44 にそれぞれ流出することができる。このようにして、各吸気通路41 〜44 と吸気集合室5との間が短絡的に連通される。
【0024】
ロータリーバルブ3の仮想3面a、b、cのうちの他の1面b側は、図3および図4に図示されるように、吸気行程が互いに連続しない気筒群♯1、♯4、気筒群♯2、♯3における各気筒に一端がそれぞれ連通接続される1対の第1、第4吸気通路41 、44 間、1対の第2、第3吸気通路42 、43 間をそれぞれ連通する第2の連通室を、これら2対の吸気通路の各対について有している。
【0025】
これら2つの第2の連通室のうちの1つは、隣接する1対の第2、第3吸気通路42 、43 間を連通する連通室12であり、他の1つは、離隔する1対の第1、第4吸気通路41 、44 間を連通する連通室13である。後者の連通室13は、前記した第1の連通室10と重なり合っている。この第1の連通室10は、ロータリーバルブ3が図3および図4に図示される回転位置にあるとき、吸気マニホールド2の本体壁部分8により閉鎖されており、その2つの連通口111 、112 に連通する両端部分のみが、第1、第4開口71 、74 を介して第1、第4吸気通路41 、44 に開放されている。このように、吸気マニホールド2の本体壁部分8は、ロータリーバルブ3の外周の略1/3円弧長を閉鎖する。
【0026】
第2の連通室のうちの1つである連通室12は、1面a側と他の1面b側とを第2、第3吸気通路42 、43 にまたがる長さ範囲において仕切る仕切壁(第3の仕切壁)14と、1面a側および他の1面b側とさらに他の1面c側とをロータリーバルブ3の全長にわたって仕切る仕切壁(第1の仕切壁)15と、第1、第2吸気通路41 、42 間を仕切る仕切壁(第4の仕切壁の1)16と、第3、第4吸気通路43 、44 間を仕切る仕切壁(第4の仕切壁の2)17とにより囲まれて形成されている。仕切壁(第3の仕切壁)14は、連通室12の断面積が第2、第3吸気通路42 、43 の各吸気通路の断面積に略等しくなるように、ロータリーバルブ3の内方に凹まされた形状に形成されている。
【0027】
ロータリーバルブ3の仮想3面a、b、cのうちのさらに他の1面c側は、図1および図2に図示されるように、隣接する吸気通路41 と42 、42 と43 、43 と44 間をそれぞれ遮断する仕切壁を有している。この仕切壁は、これらの吸気通路間をそれぞれ仕切る三日月状仕切壁(第2の仕切壁の1〜3)18〜20と、前記した仕切壁(第1の仕切壁)15とから構成されている。そして、ロータリーバルブ3が図1および図2に図示される回転位置にあるとき、隣接する吸気通路41 と42 、42 と43 、43 と44 間をそれぞれ遮断して、完全に独立した長い吸気通路41 〜44 を形成する4つの通路部分(断面三日月状)をそれぞれ提供する。
【0028】
この仕切壁15は、各吸気通路41 〜44 の通路長さ方向に沿う断面形状を変化させないように、各通路内に突出するように湾曲され、また、各吸気通路41 〜44 の通路長さ方向と直交する方向に沿う断面形状を変化させないように、ロータリーバルブの内方にわずかに凹むように湾曲されて、形成されている。
【0029】
第1〜第4の仕切壁14〜20、第1、第2の連通室10、12、13について、さらに詳細に説明する。
第1の仕切壁15は、ロータリーバルブ3の外周を周方向に等間隔に3分割して得られる正三角形の2つの頂点間にまたがり、4つの互いに独立な吸気通路41 〜44 の並設長に及ぶ長さを有している。3つの第2の仕切壁18〜20は、第1の仕切壁15に連設されて、隣接する吸気通路41 と42 、42 と43 、43 と44 間を遮断する。第3の仕切壁14は、正三角形の残りの1つの頂点と第1の仕切壁15の一方(図2において上方)の端縁の近傍の点との間にまたがり、中央の2つの互いに独立な吸気通路42 と43 の並設長に及ぶ長さを有している。2つの第4の仕切壁16、17は、第3の仕切壁14の左右両端縁にそれぞれ連設されて、左半2つの隣接する吸気通路41 と42 間および右半2つの隣接する吸気通路43 と44 間をそれぞれ遮断する。第1の連通室10と2つの第2の連通室のうちの他の1つである連通室13とは重なり合っているので、ロータリーバルブ3は、実質的に連通室10と連通室12との2つの連通室を有する。
【0030】
ロータリーバルブ3は、仮想3面a、b、cのうちのいずれかが第1〜第4吸気通路41 〜44 の第1〜第4開口71 〜74 に面するように、内燃機関の回転速度に応じて等間隔に3段階に順次切換可能な制御手段を備えている。この制御手段には、電動もしくは負圧アクチュエータ(図示されず)が使用される。
【0031】
これらのアクチュエータは、ロータリーバルブ3の一側端側の吸気装置1に配設される。ロータリーバルブ3は、内燃機関の回転速度に応じて段階的に順次作動するようになっており、内燃機関の回転速度の増減に応じて正方向に、また、逆方向に回転する。電動アクチュエータの場合、制御手段の信号により、電動モータを段階的に作動させるだけでよい。負圧アクチュエータの場合、負圧室を少なくとも2室備えたダイヤフラムが必要であり、その各々に制御弁を設け、内燃機関の回転速度に応じて負圧導入して順に制御弁を作動させることで、ロータリーバルブ3の段階的な作動が可能になり、その負圧の導入(指示)を制御手段が行なう。その負圧は、スロットルバルブの下流から導入され、負圧チャンバーを介して各制御弁に分配される。
【0032】
この制御手段は、内燃機関の回転速度に応じて、ロータリーバルブ3を次のように切換制御する。
先ず、この制御手段は、内燃機関の回転数が所定の回転数N1 より低い低回転速度域ある場合(N<N1 )においては、図1および図2に図示されるように、ロータリーバルブ3の仮想3面a、b、cのうちのさらに他の1面c側が第1〜第4吸気通路41 〜44 の第1〜第4開口71 〜74 に面するようにロータリーバルブ3を切換制御する。これにより、隣接する吸気通路41 と42 、42 と43 、43 と44 間が仕切壁15、三日月状仕切壁18〜20により全て遮断され、完全に独立した長い第1〜第4吸気通路41 〜44 が形成される。
【0033】
そして、吸気集合室5内の吸気は、これらの長い第1〜第4吸気通路41 〜44 にそれぞれ流入し、これらの吸気通路41 〜44 を流れて、各気筒♯1〜♯4に供給される。このとき、吸気集合室5は、大気開放部として作用して、ここが吸気圧力振動の反転室となり、燃焼室から吸気集合室5までの長い吸気通路41 〜44 内での低い固有振動数の吸気圧力振動と機関の低回転に基づく吸気弁の長い開閉サイクルとが同調して、高い慣性過給効果が得られ、全ての気筒について高い吸気充填効率が得られて、出力トルクを向上させることができる(図9、図10の▲1▼参照)。
【0034】
この場合において、吸気集合室5には、ロータリーバルブ3の仮想3面a、b、cのうちの1面a側が面しているので、この1面a側が有する第1の連通室10の容積が付加されて、吸気集合室5の容積が増大し、ここにおける吸気圧力振動の反転機能はさらに大きくなり、前記のような効果がさらに助長される。
【0035】
次に、この制御手段は、内燃機関の回転数がN1 より高く、所定の回転数N2 (N1 <N2 )より低い中回転速度域にある場合(N1 <N<N2 )においては、図3および図4に図示されるように、ロータリーバルブ3の仮想3面a、b、cのうちの他の1面b側が第1〜第4吸気通路41 〜44 の第1〜第4開口71 〜74 に面するようにロータリーバルブ3を切換制御する。これにより、吸気行程が互いに連続しない気筒群♯1、♯4、気筒群♯2、♯3における各気筒に一端がそれぞれ連通接続される1対の第1、第4吸気通路41 、44 間、1対の第2、第3吸気通路42 、43 間が、それぞれ連通室12、連通室13(連通室10)を介して連通される。
【0036】
そして、これら1対の第1、第4吸気通路41 、44 間、1対の第2、第3吸気通路42 、43 間の各連通部(連通室12、連通室13)より上流側の各吸気通路部分41u、44uの組と42u、43uの組とが、各気筒群の共鳴系を構成して、各吸気通路41 〜44 および各吸気連通部(連通室12、連通室13)内を吸気圧力波が2転することなく、同一気筒群における他の気筒の次の吸気行程にその吸気圧力波を伝播させることができ、高い共鳴過給効果が得られ、吸気行程が互いに連続しない気筒群♯1と♯4、♯2と♯3における各気筒について高い吸気充填効率が得られて、出力トルクを向上させることができる。このようにして、低回転速度域と高回転速度域との間の吸気充填効率と出力トルクとが低下する谷間の部分を埋め合わせることができる(図9、図10の▲2▼参照)。
【0037】
この場合において、吸気集合室5には、ロータリーバルブ3の仮想3面a、b、cのうちのさらに他の1面c側が面していて、それが有する仕切壁15が、各吸気通路41 〜44 と吸気集合室5との間を遮断している。このように、仕切壁15は、隣接する吸気通路41 と42 、42 と43 、43 と44 間をそれぞれ遮断する遮断壁の構成部材として、また、各吸気通路41 〜44 と吸気集合室5との間を遮断する遮断壁として、両方に兼用されるので、ロータリーバルブ3の内部構造を簡単化することができる。
【0038】
さらに次に、この制御手段は、内燃機関の回転数がN2 より高い高回転速度域にある場合(N2 <N)においては、図5および図6に図示されるように、ロータリーバルブ3の仮想3面a、b、cのうちの1面a側が第1〜第4吸気通路41 〜44 の第1〜第4開口71 〜74 に面するようにロータリーバルブ3を切換制御する。これにより、隣接する全ての吸気通路41 と42 、42 と43 、43 と44 間が連通されるとともに、各吸気通路41 〜44 と吸気集合室5とが第1の連通室10、2つの連通口111 、112 を介して短絡的に連通される。
【0039】
そして、吸気集合室5内の吸気は、これらの2つの連通口111 、112 、第1の連通室10、第1〜第4開口71 〜74 を介して第1〜第4吸気通路41 〜44 に流入し、第1の連通室10より下流側の短い吸気通路部分41d〜44dを流れて、各気筒♯1〜♯4に供給される。このとき、比較的大容積に形成される第1の連通室10は吸気集合室5にも開放されているので、ここが大気開放部として作用して、吸気圧力振動の反転室となり、燃焼室から該連通室10までの短い吸気通路部分41d〜44d内での高い固有振動数の吸気圧力振動と機関の高回転に基づく吸気弁の短い開閉サイクルとが同調して、高い慣性過給効果が得られ、全ての気筒について高い吸気充填効率が得られて、出力トルクを向上させることができる(図9、図10の▲3▼参照)。
【0040】
このようにして、内燃機関の低回転速度域から高回転速度域までの広い回転速度域にわたって、フラットな高い吸気充填効率と高い出力トルクとを得ることができる。一般に、慣性過給と共鳴過給とを比較すると、その効果は、慣性過給の方が大きく、共鳴過給は慣性過給を補う効果として位置付けられるが、本実施形態1においては、前記のとおり、低回転速度域において得られる慣性過給効果に基づく高い吸気充填効率と高回転速度域において得られる慣性過給効果に基づく高い吸気充填効率との間の谷間の部分が、中回転速度域において得られる共鳴過給効果に基づく吸気充填効率の向上により十分に補われている。
【0041】
次に、ロータリーバルブ3のシール構造について、詳細に説明する。
ロータリーバルブ3は、図2等に図示されるように、第1〜第4開口71 〜74 が形成される母体となった第1〜第4吸気通路41 〜44 の裏側壁面と本体壁部分8の円弧状面とにより、回転自在に抱持されているが、ロータリーバルブ3が、その回転に際して、これら両面と擦れ合う外周面部分には、シール部材が装着される。
【0042】
ロータリーバルブ3のこのような外周面部分としては、次の8つがある。すなわち、図7および図8に図示されるように、ロータリーバルブ3の一端から他端にかけて軸長手方向に等間隔に形成されて周方向に走る第1〜第5摺動面211 〜215 と、ロータリーバルブ3の周方向に等間隔に形成されて軸長手方向に走る第1〜第3摺動面221 〜223 とである。
【0043】
周方向に走る第1、第5摺動面211 、215 は、ロータリーバルブ3の両端外周面をなし、全周に連なる完全円周面である。周方向に走る第2摺動面212 は、第2の仕切壁の1をなす三日月状仕切壁18(図1参照)と第4の仕切壁の1をなす仕切壁16(図3参照)とが連ねられた仕切壁体の外周面をなし、略2/3円弧状面である。また、軸長手方向中央に位置する周方向に走る第3摺動面213 は、第2の仕切壁の2をなす三日月状仕切壁19(図1参照)の外周面をなし、略1/3円弧状面である。さらに、周方向に走る第4摺動面214 は、第2の仕切壁の3をなす三日月状仕切壁20(図1参照)と第4の仕切壁の2をなす仕切壁17(図3参照)とが連ねられた仕切壁体の外周面をなし、略2/3円弧状面である。
【0044】
周方向に走る第3摺動面213 は、その周方向延長面が第1の連通室10および第2の連通室の1である連通室12(図3参照)を形成するために切り欠かれるので、その周方向にわずかに略1/3円弧状面を残すのみである。
【0045】
軸長手方向に走る第1、第3摺動面221 、223 は、第1の仕切壁15の両側縁に形成される。また、軸長手方向に走る第2摺動面222 は、第3の仕切壁14の第1の仕切壁15と接合される側と反対側の側縁に形成される。これら3つの摺動面221 〜223 は、互いに120°間隔で離間されている。
【0046】
周方向に走る第1〜第5摺動面211 〜215 、軸長手方向に走る第1〜第3摺動面221 〜223 には、それぞれの摺動面の長さ方向に沿って、シールリング装着用の溝が形成されており、これらの溝に、各摺動面の長さに見合った長さのシール部材が装着されている。
【0047】
これら第1〜第3シールプレート241 〜243 のうち、第1、第3シールプレート241 、243 は、いずれも第1〜第5シールリング231 〜235 と嵌合し合う凹部26を5個有し、同形状である。第2シールプレート242 は、第1、第2、第4、第5シールリング231 、232 、234 、235 と嵌合し合う凹部26を4個有する。
【0048】
第1、第2、第4、第5シールリング231 、232 、234 、235 は、第1〜第3シールプレート241 〜243 とそれぞれ嵌合し合うための3個の凹部25を有する。また、第3シールリング233 は、第1、第3シールプレート241 、243 とそれぞれ嵌合し合うための2個の凹部25を有する。
【0049】
したがって、第1〜第5シールリング231 〜235 と第1〜第3シールプレート241 〜243 とは、それぞれ少なくとも2個所において嵌合し合って、組み合わせられ、一体化される。これより、これらがロータリーバルブ3の各摺動面に装着されたときには、第1〜第5シールリング231 〜235 は、第1〜第3シールプレート241 〜243 により少なくとも2個所において特に周方向移動不能に保持される。そして、これらのシール部材の組合せにより、内燃機関の回転速度に応じて周方向に3段階に切り換えられるロータリーバルブ3の隣接する全ての段間および隣接する全ての吸気通路41 と42 、42 と43 、43 と44 間のシールが行なわれるようになっている。
【0050】
図7において、第1〜第5シールリング231 〜235 は、これらがロータリーバルブ3の対応する摺動面にそれぞれ装着されたときの位置関係を示しており、同じ周方向位置にある凹部25には、矢印で示される同一のシールプレートの対応する凹部26が嵌合される。
【0051】
第1、第5シールリング231 、235 は同形状であり、第2、第4シールリング232 、234 は同形状であり、また、第1、第3シールプレート241 、243 は同形状であるから、ロータリーバルブ3のシール構造に使用されるシール部材の種類は、合計5種類となるが、シールプレートについては全て同形状であってもよく、その場合には、合計4種類となり、部品点数を削減することができる。また、これらのシール部材の製作には樹脂材料が使用されて、軽量化が図られている。なお、吸気マニホールド2とロータリーバルブ3とも樹脂材料を使用することにより、可変吸気装置1全体のさらなる軽量化を図ることができる。
【0052】
本実施形態1における直列4気筒内燃機関の可変吸気装置1に適用されるロータリーバルブ3のシール構造は、前記のように構成されているので、次のような効果を奏することができる。
【0053】
直列4気筒内燃機関の各気筒♯1〜♯4に一端がそれぞれ連通接続され、単一の吸気集合室5に他端が連通接続される4つの互いに独立な吸気通路41 〜44 が気筒配列方向に並設され、該吸気通路41 〜44 の途中には、その外周の略1/3円弧長が突出するようにして、ロータリーバルブ3が設けられ、該ロータリーバルブ3は、内燃機関の回転速度に応じて3段階に切換可能な制御手段を備えて、隣接する全ての吸気通路41 と42 、42 と43 、43 と44 間を連通もしくは遮断するとともに、吸気行程が互いに連続しない気筒群における各気筒に一端がそれぞれ連通接続される1対の吸気通路41 と44 、42 と43 (合計2対)の各間を連通することができるようにされてなる直列4気筒内燃機関の可変吸気装置におけるロータリーバルブのシール構造が、ロータリーバルブ3の外周面には、その軸長手方向に指向して周方向に間隔を置いた3個所にシールプレート241 〜243 が装着されるとともに、その周方向に指向して軸長手方向に間隔を置き、かつ吸気通路間の連通を遮断する部位にシールリング232 〜234 が装着され、該シールリング232 〜234 は、シールプレート241 〜243 と交差する少なくとも2個所で保持され一体化されるようにされている。
【0054】
この結果、シール部材をなすシールプレート241 〜243 やシールリング232 〜234 を含むシールリング231 〜235 全体を単独で樹脂成形することができ、そのための金型構造が簡素化されて、軽量化とコストの低減とを図ることができる。また、シールリング232 〜234 の保持構造が簡単化されて、シールリング232 〜234 はシールプレート241 〜243 により確実に保持されるとともに、これらのシール部材のロータリーバルブ3への組付け作業が容易になる。
【0055】
また、組付け後、雰囲気温度の上昇等により、各シール部材が膨張変形したとしても、各シール部材の組合せ部のクリアランスにより吸収されるので、3段階に切換可能なロータリーバルブ3が内燃機関の低、中、高回転速度域に対応するどの回転位置にあっても、所期のシール機能を確実に維持することができる。
【0056】
さらに、シールプレート241 〜243 とシールリング231 〜235 とは、それぞれに形成された凹部25、26同志の嵌合により一体化されるので、シールプレート241 〜243 とシールリング231 〜235 との組合せ一体化構造が簡単化されて、これらのロータリーバルブ3への組付け作業がさらに容易になる。
【0057】
次に、図11ないし図13に図示される本願の請求項1および請求項2に記載された発明の他の実施形態(実施形態2)について説明する。
図11は、ロータリーバルブの構造を異ならせた直列4気筒内燃機関の可変吸気装置の概略斜視図であって、図3に対応する図、図12は、図6と同様の図であって、図11の可変吸気装置の横断面図、図13は、図7に対応する図であって、図11のロータリーバルブと該ロータリーバルブのシール構造に使用されるシール部材の斜視図である。なお、対応する部分には同一の符号を付している。
【0058】
本実施形態2における直列4気筒内燃機関の可変吸気装置1に適用されるロータリーバルブ3のシール構造は、実施形態1におけるロータリーバルブ3のシール構造と比較して、ロータリーバルブ3の構造が異なることに起因して、以下に説明するように異なっている。
【0059】
先ず、本実施形態2におけるロータリーバルブ3は、実施形態1におけるロータリーバルブ3と比較して、図11および図12に図示されるように、第3の仕切壁14が4つの互いに独立な吸気通路41 〜44 の並設長に及ぶ長さを有し、第2の2つの連通室121 、122 が該第3の仕切壁14の一面側に並設されている。また、吸気通路41 〜44 と吸気集合室5との間を短絡的に連通させる連通路を内部に有しない。そして、本実施形態2において、このような構造を可能にするために、吸気通路44 は、気筒♯4に一端が連通接続される部分の近傍を除いて、吸気通路41 に隣接して配置され、気筒♯4に一端が連通接続される部分の近傍においては、気筒♯2、♯3に交差するように湾曲され、内燃機関の中回転速度域で隣接する吸気通路41 、44 と42 、43 の各間における気筒群連通を可能にするものである。
【0060】
また、吸気集合室5は、吸気通路41 〜44 の途中に対して完全に閉塞されていて、吸気通路41 〜44 と吸気集合室5との間を短絡的に連通させることが不可能にされている。そのために、本体壁部分8は、同じ曲率をもって吸気通路41 〜44 の底壁の開口71 〜74 の各下縁がある位置にまで延設されて、そこに接合されていて、ロータリーバルブ3の外周の略2/3円弧長に及ぶ部分を抱持している。なお、第1の仕切壁15と第2の3つの三日月状仕切壁18〜20(図示されず)の構成については、実施形態1と異なるところはない。
【0061】
本実施形態2においては、ロータリーバルブ3が前記のように構成されているので、該ロータリーバルブ3の周方向に走る第2、第3、第4摺動面212 、213 、214 (図15参照)は、それぞれ略1/3、略2/3、略1/3の各円弧状面をなし、これらの円弧長に見合った円弧長を有する第2、第3、第4シールリング232 、233 、234 が、これら第2、第3、第4摺動面212 、213 、214 にそれぞれ装着される。また、軸長手方向に走る第2摺動面222 に装着される第2シールプレート242 は、第1、第3、第5シールリング231 、233 、235 と嵌合し合う凹部26を3個有するのみである。
【0062】
本実施形態2は、以上の点において実施形態1と異なっているが、その他の点において異なるところはないので、詳細な説明を省略する。
【0063】
本実施形態2は、前記のように構成されているので、実施形態1における直列4気筒内燃機関の可変吸気装置と略同様に作用して、実施形態1における直列4気筒内燃機関の可変吸気装置に適用されるロータリーバルブのシール構造と同様の効果を奏することができる。特に両実施形態1、2を通じて、シール部材の部品の共用化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願の請求項1および請求項2に記載された発明の一実施形態(実施形態1)におけるロータリーバルブのシール構造が適用される直列4気筒内燃機関の可変吸気装置を、吸気通路部分について吸気通路に沿って上半分を切断して仮想して見た概略斜視図であって、内燃機関が低回転速度域にあるときのロータリーバルブの回転状態と吸気の流れ状態とを併せて示した図である。
【図2】図1の可変吸気装置の横断面図であって、吸気通路を完全体で示した図である。
【図3】図1と同様の図であって、内燃機関が中回転速度域にあるときのロータリーバルブの回転状態と吸気の流れ状態とを併せて示した図である。
【図4】図2と同様の図であって、図3の可変吸気装置の横断面図である。
【図5】図1と同様の図であって、内燃機関が高回転速度域にあるときのロータリーバルブの回転状態と吸気の流れ状態とを併せて示した図である。
【図6】図2と同様の図であって、図5の可変吸気装置の横断面図である。
【図7】図1のロータリーバルブと該ロータリーバルブのシール構造に使用されるシール部材の斜視図である。
【図8】同ロータリーバルブの拡大横断面図である。
【図9】図1の可変吸気装置の作用を説明するための図である。
【図10】図1の可変吸気装置の特性線図である。
【図11】本願の請求項1および請求項2に記載された発明の他の実施形態(実施形態2)において、ロータリーバルブの構造を異ならせた直列4気筒内燃機関の可変吸気装置の概略斜視図であって、図3に対応する図である。
【図12】図6と同様の図であって、図11の可変吸気装置の横断面図である。
【図13】図11のロータリーバルブと該ロータリーバルブのシール構造に使用されるシール部材の斜視図であって、図7に対応する図である。
【符号の説明】
1…可変吸気装置、2…吸気マニホールド、3…ロータリーバルブ、41 〜44 …第1〜第4吸気通路、41u〜44u…上流側吸気通路部分、41d〜44d…下流側吸気通路部分、5…吸気集合室、6…吸気ダクト、71 〜74 …第1〜第4開口、8…本体壁部分、10…第1の連通室、111 、112 …連通口、12、121 、122 、13…第2の連通室、14…第3の仕切壁、15…第1の仕切壁、16、17…第4の仕切壁、18〜20…第2の仕切壁、211 〜215 …周方向の第1〜第5摺動面、221 〜223 …軸長手方向の第1〜第3摺動面、231 〜235 …第1〜第5シールリング、241 〜243 …第1〜第3シールプレート、25、26…凹部、a〜c…仮想3面。
Claims (2)
- 直列4気筒内燃機関の各気筒に一端がそれぞれ連通接続され、単一の吸気集合室に他端が連通接続される4つの互いに独立な吸気通路が、気筒配列方向に並設され、
前記吸気通路の途中には、その外周の一部円弧長が突出するようにして、ロータリーバルブが設けられ、
前記ロータリーバルブは、前記内燃機関の回転速度に応じて3段階に切換可能な制御手段を備えて、隣接する全ての吸気通路間を連通もしくは遮断するとともに、吸気行程が互いに連続しない気筒群における各気筒に一端がそれぞれ連通接続される1対の吸気通路間を連通することができるようにされてなる直列4気筒内燃機関の可変吸気装置におけるロータリーバルブのシール構造であって、
前記ロータリーバルブの外周面には、該ロータリーバルブの軸長手方向に延びるシールプレートが該ロータリーバルブの周方向に間隔を置いた3箇所に装着されるとともに、前記周方向に延びるシールリングが前記軸長手方向に間隔を置き且つ吸気通路間の連通を遮断する部位に装着され、
前記シールリングは、前記シールプレートと交差する少なくとも2個所で保持され一体化されるようにされたことを特徴とする直列4気筒内燃機関の可変吸気装置におけるロータリーバルブのシール構造。 - 前記シールプレートと前記シールリングとは、それぞれに形成された凹部同志の嵌合により一体化されることを特徴とする請求項1記載の直列4気筒内燃機関の可変吸気装置におけるロータリーバルブのシール構造。
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