JP4420342B2 - クリップネット配線の配線方法、配線プログラム及び配線設計支援装置 - Google Patents

クリップネット配線の配線方法、配線プログラム及び配線設計支援装置 Download PDF

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Description

本発明は、LSIのレイアウト設計におけるクリップネット配線の配線方法、配線プログラム及び配線設計支援装置に関し、特に、高密度で高速の配線処理を可能とするクリップネット配線の配線方法、配線プログラム及び配線設計支援装置に関する。
近年、LSI設計システムについては、トランジスタサイズの微細化によって高密度設計システム、また開発サイクルの短縮化によって、より短期間で設計終了する高速な設計システムが要求されている。これに伴ってLSI設計システム内の自動配線システムにおいても、高密度で高速の自動配線が求められている。
自動配線システムは、ネット情報によって配置された素子間の結線を設計ルールや各種の制約条件を満たすように処理するものであり、通常、グローバル配線と詳細配線に分けて処理する。
グローバル配線は、各ネットを特定の配線領域に分けて配線割当てを行うもので、局所的な混雑を避けてどの配線領域を使用するかを決定する。詳細配線は、各ネットの実際の配線を行うもので、2点間又は多点間のネットを一本ずつ順番に最短距離で配線する。配線アルゴリズムとしては、迷路法、線分探索法、チャネル配線法などが使用される。
このような従来の自動配線システムの詳細配線にあっては、1ネットの配線についてはチップ全面を配線領域とする方法を採用している。
特開平5−181936号 特開平6−124321号 特開平5−160375号 特開平5−243383号 特開平9−147009号 特開平10−189746号 特開2003−303217号
しかしながら、このような従来の自動配線システムにあっては、1ネットの配線についてチップ全面を配線領域としていたため、迷路法、線分探索法、チャネル配線法等の配線アルゴリズムに従った配線処理をチップ全面の広い領域を対象に実行しており、このため自動配線の処理時間が長時間化してしまい、仮に配線処理が成功せずに例えば論理設計等の上流から再度設計をやり直すような場合も考慮すると、自動配線に時間がかかることに伴いLSI設計自体のTAT(Turn Around Time)も延びてしまうという問題がある。
本発明は、1ネットを配線するにあたって配線領域に制限を加えて効率的に短時間で配線を完了するクリップネット配線の配線方法、配線プログラム及び配線設計支援装置を提供することを目的とする。
図1は本発明の原理説明図である。
本発明は、一般ネットを対象とした配線方法を提供する。本発明は、半導体回路につき1ネット単位に配線を決定する配線方法に於いて、
ネットを構成する端子の集合を含む最大矩形を配線領域に設定する配線領域設定ステップと、
配線領域を対象に最短距離となるネット間の配線を決定する配線決定ステップと、
配線決定ステップで未結線端子や規則違反(バイオレーション)が存在した場合、現在の配線領域を予め設定したパラメータに従って拡大した後に配線決定ステップで配線を決定させる配線領域拡大ステップと、
を備えたことを特徴とする。
また本発明はクリップネットを対象とした配線方法を提供する。本発明は、半導体回路に配置したセルの同一機能をもつ複数の入力端子の1つを使用した場合の未使用の入力端子をクリップ端子として電源端子に配線するクリップネットの配線方法に於いて、
セル領域を配線領域に設定する配線領域設定ステップと、
配線領域を対象に最短距離となるクリップ端子と電源端子との間の配線を決定する配線決定ステップと、
配線決定ステップで未結線のクリップ端子や規則違反が存在した場合、現在の配線領域を予め設定したパラメータに従って拡大した後に配線決定ステップで配線を決定させる配線領域拡大ステップと、
を備えたことを特徴とする。
ここで、配線領域拡大ステップで使用するパラメータは、全てのネットを対象とするデフォルトの拡大関数を含む。また配線領域拡大ステップで使用するパラメータは、ネットの種別に応じて異なる拡大関数を含む。配線領域拡大ステップで使用するパラメータは、特定のネットについて拡大関数をゼロとしても良い。
配線領域拡大ステップで使用するパラメータは、配線層に応じて異なる拡大関数を含む。配線領域拡大ステップで使用するパラメータの拡大関数は、拡大率、グリット数又は増加寸法である。配線領域拡大ステップで使用するパラメータは、矩形配線領域の水平方向と垂直方向の両方又は何れか一方の拡大関数である。
本発明は、コンピュータで実行される、一般ネットを対象としたプログラムを提供する。本発明のプログラムは、コンピュータに、
ネットを構成する端子の集合を含む最大矩形を配線領域に設定する配線領域設定ステップと、
配線領域を対象に最短距離となるネット間の配線を決定する配線決定ステップと、
配線決定ステップで未結線端子又は規則違反が存在した場合、現在の配線領域を予め設定したパラメータに従って拡大した後に配線決定ステップで配線を決定させる配線領域拡大ステップと、
を実行させることを特徴とする。
本発明は、コンピュータで実行されるクリップネットを対象とした配線プログラムを提供する。本発明の配線プログラムは、コンピュータに、
同一機能をもつ複数の入力端子の1つを使用した場合の未使用の入力端子となるクリップ端子と電源端子を備えたセル領域を配線領域に設定する配線領域設定ステップと、
配線領域を対象に最短距離となるクリップ端子と電源端子との間の配線を決定する配線決定ステップと、
配線決定ステップで未結線のクリップ端子又は規則違反が存在した場合、現在の配線領域を予め設定したパラメータに従って拡大した後に配線決定ステップで配線を決定させる配線領域拡大ステップと、
を備えたことを特徴とする。
本発明は、一般ネットを対象とした配線装置を提供する。本発明は、半導体回路につき1ネット単位に配線を決定する配線装置に於いて、
ネットを構成する端子の集合を含む最大矩形の配線領域に設定する配線領域設定部と、
配線領域を対象に最短距離となるネット間の配線を決定する配線決定部と、
配線決定部で未結線端子又は規則違反が存在した場合、現在の配線領域を予め設定したパラメータに従って拡大した後に配線決定部で配線を決定させる配線領域拡大部と、
を備えたことを特徴とする。
本発明は、クリップネットを対象としたネット配線装置を提供する。本発明は、半導体回路に配置したセルの同一機能をもつ複数の入力端子の1つを使用した場合の未使用の入力端子をクリップ端子として電源端子に配線するクリップネットの配線装置に於いて、
セル領域を配線領域に設定する配線領域設定部40と、
配線領域を対象に最短距離となるクリップ端子と電源端子との間の配線を決定する配線決定部42と、
配線決定部42で未結線のクリップ端子又は規則違反が存在した場合、現在の配線領域を予め設定したパラメータに従って拡大した後に配線決定部で配線を決定させる配線領域拡大部44と、
を備えたことを特徴とする。
なお、本発明の配線プログラム及び配線装置の詳細は、本発明の配線方法の場合と基本的に同じになる。
本発明によれば、1ネットを配線するにあたって、その配線領域に制限を与えて処理することで、必要最小限の配線領域で配線処理を終了でき、配線領域をチップ全面とした場合に比べ配線処理が効率的に実行され、短時間で配線処理を終了することができる。
例えば一般ネットについてはネットを構成する端子の集合の最大矩形を配線領域として配線を決定し、もし未結線の端子や規則違反があった場合には、予め設定したパラメータにより現在の配線領域を拡大しながら未結線の端子や規則違反がなくなるまで配線処理を繰り返すことで、常に配線可能な最小領域を配線領域とした効率的な配線処理ができる。
またセルのクリップ端子を電源端子に落とすクリップネットの配線についても、セル領域を配線領域として配線を決定し、もし未結線のクリップ端子や規則違反があった場合には、予め設定したパラメータにより現在の配線領域を拡大しながら未結線のクリップ端子や規則違反がなくなるまで配線処理を繰り返すことで、常に配線可能な最小領域を配線領域とした効率的な配線処理ができる。通常、VLSIにあっては、クリップ端子数は100万〜200万と非常に多く、このクリップ端子の配線領域をセル内に抑えることで配線処理の負荷を大幅に低減できる。
また配線領域の拡大に使用するパラメータとして、クロックネットについてはシビアな拡大率を設定し、一方、スキャンネットについては緩やかな拡大率を設定するというようにネットの種別に応じて未結線端子が残った場合の配線領域の拡大率をコントロール可能とする。
更に配線領域の拡大に使用するパラメータとして、例えば厳格な回路設計が要求されるネットについては、拡大のためのパラメータをゼロとして未結線端子又は規則違反が存在した場合にも配線領域の拡大を許さず、配線処理を失敗させて論理設計などの上流の設計からやり直しをさせるといった手法をとることも可能とする。
図2は本発明の配線方法が適用されるLSI設計システムの全体構成のブロック図である。図2において、LSI設計システムは、システム仕様設計部10、機能設計部12、論理設計部14、回路設計部16、レイアウト設計部18、設計検証部20及びLSI製造部22から構成されている。このうちレイアウト設計部18には配置処理部24と配線処理部26が設けられ、本発明の配線方法は配線処理部26について適用される。
システム仕様設計部10は、目的とするLSIのシステム仕様を実現するため、システム全体を、どのような機能ブロックに分け、どのように動作させるかを決定する。設計結果の妥当性を調べるためには動作シミュレータや方式シミュレータなどが使用される。
機能設計部12は機能ブロックの内部構造と動作を決定するレジスタトランスファレベル(RTレベル)の設計を行う。設計結果の検証には機能シミュレータが使用される。論理設計部14はゲートレベルでの論理回路設計を行う。動作確認には論理シミュレータやタイミングシミュレータなどが使用される。回路設計部16はトランジスタ回路の設計を行う。設計した回路特性を調べるためには回路シミュレータが使用される。
レイアウト設計部18は回路図を物理的形状と寸法を持つ素子の配置配線に変換する処理であり、自動設計に対応する配置配線プログラムなどが使用される。レイアウト設計部18における配置処理部24は、論理回路やトランジスタ回路のようなトポロジカルな情報から、実際の物理的な寸法を持つトランジスタやセルなどの素子の形と、それを配置する場所を決定する。
レイアウト設計部18に設けた配線処理部26は、配置処理部24によって配置された素子間の結線を、設計ルールや各種の制約条件を満足するように決定する。配線手法としてはグローバル配線と詳細配線の2段階に分ける方法が通常使用される。本発明は、このうちの詳細配線について適用される。
詳細配線は各ネットの実際の配線を行うもので、2点間もしくは多点間のネットを1本ずつ順番に最短距離で配線する。配線アルゴリズムとしては、迷路法、線分探索法、チャネル配線法などが使用される。
設計検証部20は、設計されたレイアウトについて、設計寸法の規則違反を調べるデザインルールチェック(DRC)、レイアウトから回路結線情報を作り出す回路抽出、結線誤りを調べる結線チェック、トランジスタの寸法要求特性や電源配線短絡の有無などを調べる電気的ルールチェックなどがある。この設計検証が終了するとマスクデータが作成され、LSI製造部22に引き渡されて、LSIの製造が行われることになる。
図3は本発明による配線装置の機能構成のブロック図である。図3において、本発明の配線装置30に対してはネットリスト32が設けられ、ネットリスト32には図2に示したように回路設計部16で設計の済んだネットリスト情報が格納されている。
また配線装置30に対してはパラメータファイル34が設けられる。パラメータファイル34には、後の説明で明らかにする本発明の配線処理における配線領域拡大のために使用する拡張関数としてのパラメータが予め格納されている。
配線装置30は、一般ネット抽出部36、クリップネット抽出部38、配線領域設定部40、配線決定部42及び配線領域拡大部44の機能ブロックで構成されている。配線装置30で処理の済んだレイアウト設計データは、設計検証が済んだ後にマスクパターンデータ46として出力される。
配線装置30に設けた一般ネット抽出部36は、ネットリスト32からクリップネットを除く配線ネットを選択して配線領域設定部40に出力する。クリップネット抽出部38は、ネットリスト32からクリップ端子を含むセルを検索して配線領域設定部40に出力する。
配線領域設定部40、配線決定部42及び配線領域拡大部44は、一般ネットとクリップネットに分けて配線処理を実行する。一般ネットの場合、配線領域設定部40はネットを構成する端子の集合を含む最大矩形を配線領域として設定する。配線決定部42は、配線領域設定部40で設定された配線領域を対象に、最短距離となるネット間の配線を決定する。このネット間の配線決定については、2点間の配線経路の決定には迷路法または線分探索法が使用され、一方、多点間の配線経路の決定についてはチャネル配線法が例えば使用される。
配線領域拡大部44は、配線決定部42による配線処理の結果について、バイオレーション(規則違反)や未結線端子が存在した場合、現在の配線領域をパラメータファイル34に格納したパラメータに従って拡大した後に、配線決定部42で配線を決定させる処理を行わせる。
配線領域拡大部44による配線領域の拡大は、パラメータファイル34に設定しているパラメータの範囲で配線が成功するまで繰り返し行われる。パラメータファイル34に格納されている配線領域を拡大するために使用するパラメータとしては、拡大率(パーセント)、グリット数、増加寸法(μm)などを使用している。
また配線決定部42で配線結果の判定に使用するバイオレーション(規則違反)としては
(1)スペーシングルール
(2)クロスルール
の2つを基本としている。
次にクリップネットの場合を説明する。クリップネットは、LSIチップに配置したセルについて、セルが同一の機能を持つ複数の入力端子を持つ場合に、そのうちのいずれか1つを選択して使用した場合、未使用となっている残りの入力端子をクリップ端子とし、このクリップ端子をセル内の電源端子に配線する配線処理を行う。
例えば、あるセルにつき同一の入力機能を備えた3つの入力端子があり、それぞれの入力容量が例えば40pF、60pF、80pFと異なっているような場合に、例えば40pFの入力端子を使用し、残り60pFと80pFの入力端子はクリップ端子として電源端子に接続してグランドに落とすような場合である。
このようなクリップネットを対象とした配線処理の場合、配線領域設定部40はクリップネット抽出部38で抽出したクリップ端子を含むセルの領域を配線領域に設定し、配線決定部42は配線領域として設定されたセル領域を対象に、最短距離となるようにクリップ端子と電源端子の間の配線を決定する。
これによってクリップネットについては、セル内に禁止領域が存在しない限り、原則としてセル内部の配線に抑え込むことができる。配線領域拡大部44は、配線決定部42による配線結果について、スペーシングとクロッシングのバイオレーションチェック(違反チェック)及び未結線のクリップ端子の有無を判別し、バイオレーション又は未結線のクリップ端子を発見した場合、現在のセル領域について設定した配線領域をパラメータファイル34に設定したパラメータに従って拡大した後に、配線決定部42で再度配線を行って、クリップネットの配線を決定させる。
図3における配線装置30は、例えば図4のようなコンピュータのハードウェア資源により実現される。図4のコンピュータにおいて、CPU110のバス111にはRAM112、ハードディスクコントローラ(ソフト)114、フロッピィディスクドライバ(ソフト)120、CD−ROMドライバ(ソフト)124、マウスコントローラ128、キーボードコントローラ132、ディスプレイコントローラ136、通信用ボード140が接続される。
ハードディスクコントローラ114はハードディスクドライブ116を接続し、本発明の配線処理を実行するプログラムをローディングしており、コンピュータの起動時にハードディスクドライブ116から必要なプログラムを呼び出して、RAM112上に展開し、CPU110により実行する。
フロッピィディスクドライバ120にはフロッピィディスクドライブ(ハード)122が接続され、フロッピィディスク(R)122に対する読み書きができる。CD−ROMドライバ124に対しては、CDドライブ(ハード)126が接続され、CDに記憶されたデータやプログラムを読み込むことができる。
マウスコントローラ128はマウス130の入力操作をCPU110に伝える。キーボードコントローラ132はキーボード134の入力操作をCPU110に伝える。ディスプレイコントローラ136は表示部138に対して表示を行う。通信用ボード140はLAN142を介してネットワーク内の装置や外部のインターネット上の装置との間で通信を行う。
図5は図3のパラメータファイルに格納されるパラメータ情報の説明図である。図5(A)はネット名パラメータファイル48であり、ネット名に対応して拡大関数として水平拡大と垂直拡大の各パラメータを設定している。ネット名にはディフォルトに続いてnet1〜net4のネット名が登録されている。
ディフォルトの水平拡大10パーセント、垂直拡大20パーセントであり、ネット名net1〜net4以外の一般ネットに適用される。ネット名net1、net2については、水平拡大及び垂直拡大はパーセント表示となっている。またネット名net3についてはレイアウト設計における格子グリッドを単位として、水平拡大が5grid、垂直拡大が20gridとして、グリッド数で領域拡大量を定義している。更にネット名net4については、水平拡大が5μm、垂直拡大が10μmと、チップ上における領域の増加寸法が定義されている。
ここでネット名パラメータファイル48にあっては、水平拡大と垂直拡大の度合を異なった値としているが、同じ値としてもよい。また配線領域の拡大を許容できないネットについては、水平拡大及び垂直拡大について、それぞれの拡大関数をゼロとすることもできる。この拡大関数をゼロとする設定は、水平拡大と垂直拡大のいずれか一方の拡大関数をゼロとする場合を含む。
図5(B)はネット種別パラメータファイル50であり、ネット種別に応じて配線領域の水平拡大と垂直拡大の拡大関数を設定したことを特徴とする。このネット種別パラメータファイル50についても、ディフォルトはネット種別Kind1〜Kind4以外のネットに適用される。また水平拡大及び垂直拡大の拡大関数としては、パーセント、グリッド数及び増加寸法(μm)のいずれかとする。またネット種別としては、電気的条件の厳しいクロックネットと電気的条件の緩やかなスキャンネットなどに分類する。
図5(C)は配線層パラメータファイル52の説明図であり、配線層に分けて配線領域の水平拡大と垂直拡大の拡大関数となるパラメータを設定している。配線層としてはデフォルト、MET1〜MET4があり、配線層MET1〜MET4以外の配線層についてはデフォルトのパラメータが使用される。水平拡大と垂直拡大の拡大関数のパラメータは、パーセント、グリッド数及び増加寸法(μm)のいずれかとする。
図5(D)は、クリップネット用パラメータファイル54の説明図である。図5(A)〜(C)は一般ネットを対象とした配線領域の拡大に使用するパラメータファイルであるが、図5(D)はクリップ端子を電源端子に接続するクリップネットの配線領域の拡大に使用され、セル名に対応して水平拡大と垂直拡大の増加関数が拡大率(パーセント)で設定されている。
図6は本発明による一般ネットを対象とした配線処理の説明図である。図6(A)は1回目の配線処理であり、ネットリスト32から選択されたネットに基づいて、チップ56に配置された複数の端子60−1〜60−6を対象に配線処理を行う場合、まず端子60−1〜60−6の集合を含む最大矩形として配線領域62を設定する。
この図6(A)のように設定した配線領域62を対象に配線処理を実行し、図6(B)のように配線64を決定し、端子60−1〜60−6を結ぶ配線64を配線領域62の内部に収めている。
これに対し従来のチップ56の全体を配線領域とした配線処理にあっては、例えば端子60−1、60−2、60−3の部分のように、配線領域内がある程度混雑している場合には、チャネルの空きを求めて、自分のネット内端子矩形領域以外のエリアに、図6(B)の従来配線61に示すように迂回して配線を行っている。
これに対し本発明にあっては、端子の集合に対し設定した最大矩形となる配線領域62内に配線64が収まることで、迂回配線の発生を最小限に抑えることができる。また配線処理はチップ56全体ではなく、配線領域62というチップ56の一部分の領域について処理を実行するだけでよいことから、配線処理に要する処理負担が低減し、処理時間を短縮することができる。
図7はネット内に配線禁止領域がある場合の本発明による配線処理の説明図である。図7(A)は1回目の配線処理であり、チップ56に展開したネット内に配線禁止領域66が存在しており、この場合についても、まず端子60−1〜60−6の集合を含む最大矩形となる配線領域62−1を設定し、配線処理を行って配線64−1を決定する。
しかしながら、配線結果を見ると、配線禁止領域66の存在により端子60−1が未結線となっている。そこで本発明にあっては、図7(B)に示すように、図7(A)の配線領域62−1を、外部のパラメータファイル34から得られた拡大関数に従って図7(B)の配線領域62−2のように拡大した後、再度、配線処理を実行し、配線禁止領域66を迂回して端子60−1と端子60−2を結ぶ配線64−2を決定し、配線処理を終了する。
図8は特殊なケースとして直線上に並んだ端子を対象とした本発明による配線処理の説明図である。図8(A)のチップ56にあっては、既に配線処理の済んだ既配線68の両側に端子70−1、70−2が配置されており、端子70−1、70−2は直線上に並んでいる。このような場合についても、端子70−1、70−2について最大矩形となる配線領域72−1を設定すると、この場合には配線領域72−1は矩形領域とはならず、直線となってしまう。
このように直線となる配線領域72−1については配線できない可能性があることから、図8(B)の配線領域72−2のように矩形の配線領域に拡大した後に配線処理を行うことで、既配線68を迂回して端子70−1、70−2を結ぶ配線74を決定することができる。
次に本発明による配線処理を、配線アルゴリズムである迷路法に適用した場合について、具体的に説明する。
図9は従来の迷路法による配線処理の説明図である。迷路法は、配線するチップ76の平面を配線幅と線間間隔の和を中心点間の距離とする正方格子で区切り、格子の中心点間を結ぶ経路を見つけ出す。図9にあっては、出発端子Aと目標端子Bの配線経路を求める場合を例にとっている。
まず出発端子Aを中心に、上下左右の4箇所のマスに「1」とラベルを付ける。次に「2」の左右上下の空いているマス目にラベル「2」を入れる。以下同様にして、波紋が伝わるように順番に数字の大きなラベルが付されたマス目を形成している。このようにしてラベルの数字が目標端子Bに到達したならば、目標端子Bよりラベルの数字を降順に辿って、矢印で示すように出発端子Aに至る最短経路を見つけ出す。
図10は本発明を適用した迷路法による配線処理の説明図である。図10(A)にあっては、チップ76について配置した出発端子Aと目標端子Bに対し、最大矩形となる配線領域80−1を設定する。この配線領域80−1について、出発端子Aを中心に領域内の上下左右にラベル「1」を付し、次にラベル「1」に対し領域内で上下左右となる位置にラベル「2」を付す。以下同様にこれを繰り返す。
しかしながら、この場合には配線領域80−1内で数字が目標端子Bに到達せず、配線が失敗となる。そこで図10(B)のように、配線領域80−1を外部のパラメータファイル34のパラメータに従って配線領域80−2のように拡大した後、同様にしてラベルの数字を増加させる処理を繰り返すと、最終的に目標端子Bに数字が到達する。そして、目標端子Bからラベルの数字を降順に辿って目標端子Aに至る配線経路を矢印のように見つけ出す。
この図10における本発明を適用した迷路法による配線処理にあっては、チップ76に対し設定した配線領域80−1、80−2の範囲内で迷路法によるラベル数字付けを行っており、図9の従来例に比べ、数字を設定する領域が制約されており、その分、探索処理に要する処理負担を低減し、高速で配線処理を行うことができる。
図11は従来の線分探索法による配線処理と、本発明を適用した線分探索法による配線処理の説明図である。図11(A)は従来の線分探索法による配線処理であり、チップ80に配置した出発端子82と目標端子84について、それぞれより水平及び垂直の4方向に配線禁止領域85または外枠にぶつかるまで、試行線を延ばす。
即ち、出発端子82からは水平試行線82−1と垂直試行線82−2を延ばし、また目標端子84からは水平試行線84−1と垂直試行線84−2を延ばす。続いて、出発端子82に対し配線間隔で交点を例えば上方に移動しながら水平試行線を設定し、配線禁止領域85を回避する交点86を持つ水平試行線86−1を設定する。
また目標端子84については、配線間隔で交点を水平試行線84−1に沿って水平方向に移動し、配線禁止領域85を外れる交点90を持つ垂直試行線90−2を設定する。そして目標端子82側から順次設定した水平試行線86−1と目標端子84側から出発した垂直試行線90−2の交点88が得られることで、出発端子82と目標端子84を結ぶ配線経路を決定する。
図11(B)は本発明を適用した線分探索法による配線処理の説明図であり、出発端子82と目標端子84について、最大矩形となる配線領域92−1が1回目に設定され、この場合には配線は失敗することから、パラメータファイル34のパラメータに従って拡大した配線領域92−2を設定し、この場合にも線分探索法による配線は失敗することから、更に拡大した配線領域92−3を設定し、この場合には線分探索法による配線経路を設定することができる。
このような線分探索法についても、図11(A)がチップ80全体を対象に水平及び垂直の各試行線を設定して交点を求めているのに対し、図11(B)の本発明による配線処理にあっては、配線領域92−1、92−2、92−3のように制限された領域内で線分探索法による試行線の設定と交点の探索が行われることで、線分探索法の処理負担を低減し、探索処理を短時間で行うことができる。
なお複数の端子間の配線経路を決定するチャネル配線法についても、従来はセル全体を対象としているが、本発明にあっては、端子の集合に対し最大矩形となる配線領域を設定し、これにつきチャネル配線法による配線が不成功となった場合には、パラメータにより配線領域を拡大して処理を行うことで配線領域を制約して、処理負担を低減し、処理時間を短縮することができる。この点は、それ以外の適宜の配線処理のアルゴリズムにつき同様である。
図12は一般ネットを対象にした本発明による配線処理のフローチャートである。図12において、ステップS1でネットリスト32から配線ネットを選択し、ステップS2でネットを構成する端子集合を含む最大矩形について配線領域を設定し、ステップS3に進んで設定した配線領域を対象に配線処理を実行する。
続いて、ステップS4でスペーシングルールまたはクロッシングルールに違反しているか否かのバイオレーションチェックまたは未結線の端子があるか否かチェックし、もしルール違反や未結線の端子があった場合にはステップS6に進み、パラメータファイル34からパラメータとして例えば拡大率(%)を取得し、現在の配線領域を拡大する処理を行った後、ステップS3で拡大した配線領域を対象に配線処理を実行する。
このステップS6による配線領域の拡大は、ステップS4でルール違反または未結線端子がなくなるまで繰り返し行われる。もちろん配線領域の拡大率の上限を設け、上限に達した場合には配線エラーとして処理を終了することになる。ステップS4でルール違反及び未結線の端子がなかった場合には、ステップS5に進み、全てのネットを配線したか否かチェックし、未処理の場合にはステップS1からの処理を繰り返し、全てのネットの配線を確認すると処理を終了する。
図13は従来のクリップネットの配線処理と本発明を適用したクリップネットの配線処理の説明図である。図13(A)は従来のクリップネットの配線処理であり、チップ94上に例えば3つのセル96−1〜96−3が配置されており、セル96−1〜96−3のそれぞれはクリップ端子98−1〜98−3と電源端子100−1〜100−3を設けている。
このようなクリップ端子98−1〜98−3を対象に、電源端子100−1〜100−3側と結線する従来の配線処理は、チップ94の全体を配線領域として配線処理を実行するため、クリップ端子98−1〜98−3を相互に結線した後にセル96−3の電源端子100−3に接続するクリップ配線102を決定する。
図13(B)は本発明によるクリップネットの配線処理であり、本発明にあっては、例えばセル96−1について示すように、セル領域を配線領域104に設定して配線処理を実行する。このためセル96−1のクリップ端子98−1は、同じセル内の電源端子100−1に結線されるクリップ配線106−1を決定することになる。この点は他のセル96−2、96−3についても同様である。
その結果、本発明のクリップ配線処理にあっては、セル内に配線禁止領域が存在しない限り、セルのクリップ端子は同じセルの電源端子に結線されるクリップネットが構成され、図13(A)のようにクリップ配線102がセルの外部に配線されることで、他の配線経路を決定するための配線領域を制約することがなくなる。また配線領域は原則としてセル内に抑えられることから、配線処理の負担も小さく、処理時間を短縮できる。
図14は配線禁止領域がある場合の本発明によるクリップネットの配線処理の説明図である。図14(A)は1回目の配線処理であり、セル96−1に対し配線禁止領域108が設定されている。この場合、セル96−1について、1回目の配線領域は、セル領域につき配線領域104−1のように設定される。なお説明を分かりやすくするため、セル96−1の外側に配線領域104−1を示しているが、実際には両者は重なっている。
この配線領域104−1の設定による配線処理を実行すると、クリップ端子98−1から電源端子100−1を結ぶクリップ配線106−1が結線されるが、これは禁止領域108を通ることからバイオレーションチェックにより違反となり、配線は不成功となる。
そこで図14(B)のように、配線領域104−1を拡大して配線領域104−2を設定し、配線領域104−2を対象に配線処理を実行する。この場合、配線領域104−2には隣接するセル96−2の電源端子100−2の一部も含まれることから、セル96−1のクリップ端子98−1から隣接するセル96−2の電源端子100−2に至る最短経路となるクリップ配線106−3が決定される。
図15はクリップネットを対象とした本発明による配線処理のフローチャートである。図15において、ステップS1でネットリスト32からクリップ端子を検索し、ステップS2でクリップ端子の属するセルを検索し、更にステップS3で検索したセルに属する全てのクリップ端子を検索する。続いてステップS4でセル枠の領域を配線領域に設定し、ステップS5でクリップ配線を実行する。
続いてステップS6でクリップ配線をチェックし、ステップS7でスペーシングルールまたはクロッシングルールのルール違反または未結線のクリップ端子があるか否かチェックし、もしルール違反または未結線のクリップ端子があった場合には、ステップS8でルール違反または未結線のクリップ端子の配線を削除した後、ステップS9でパラメータファイル34に基づいて配線領域を拡大した後、ステップS5に戻ってクリップ配線を実行し、ステップS7でルール違反または未結線のクリップ端子がなくなるまで、ステップS5〜S9の処理を繰り返す。
ステップS7で配線に成功すると、ステップS10で全てのクリップ端子を配線したか否かチェックし、クリップ端子の未配線が残っている場合には、ステップS1に戻って同様な処理を繰り返し、ステップS10で全てのクリップ端子の配線終了を判別した場合には処理を終了する。
なお本発明は上記の実施形態に限定されず、その目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。

ここで本発明の特徴を列挙すると次の付記のようになる。
(付記)
(付記1)
半導体回路につき1ネット単位に配線を決定する配線方法に於いて、
ネットを構成する端子の集合を含む最大矩形を配線領域に設定する配線領域設定ステップと、
前記配線領域を対象に最短距離となるネット間の配線を決定する配線決定ステップと、
前記配線決定ステップで未結線端子又は規則違反が存在した場合、現在の配線領域を予め設定したパラメータに従って拡大した後に前記配線決定ステップで配線を決定させる配線領域拡大ステップと、
を備えたことを特徴とする配線方法。(1)
(付記2)
半導体回路に配置したセルの同一機能をもつ複数の入力端子の1つを使用した場合の未使用の入力端子をクリップ端子として電源端子に配線するクリップネットの配線方法に於いて、
前記セル領域を配線領域に設定する配線領域設定ステップと、
前記配線領域を対象に最短距離となるクリップ端子と電源端子との間の配線を決定する配線決定ステップと、
前記配線決定ステップで未結線のクリップ端子又は規則違反が存在した場合、現在の配線領域を予め設定したパラメータに従って拡大した後に前記配線決定ステップで配線を決定させる配線領域拡大ステップと、
を備えたことを特徴とする配線方法。(2)
(付記3)
付記1又は2記載の配線方法に於いて、前記配線領域拡大ステップで使用する前記パラメータは、全てのネットを対象とするデフォルトの拡大関数を含むことを特徴とする配線方法。
(付記4)
付記1又は2記載の配線方法に於いて、前記配線領域拡大ステップで使用する前記パラメータは、ネットの種別に応じて異なる拡大関数を含むことを特徴とする配線方法。
(付記5)
付記4記載の配線方法に於いて、前記配線領域拡大ステップで使用する前記パラメータは、特定のネットについて拡大関数をゼロとしたことを特徴とする配線方法。
(付記6)
付記1又は2記載の配線方法に於いて、前記配線領域拡大ステップで使用する前記パラメータは、配線層に応じて異なる拡大関数を含むことを特徴とする配線方法。
(付記7)
付記1又は2記載の配線方法に於いて、前記配線領域拡大ステップで使用する前記パラメータの拡大関数は、拡大率、グリット数又は増加寸法であることを特徴とする配線方法。
(付記8)(拡大パラメータの水平垂直)
付記1又は2記載の配線方法に於いて、前記配線領域拡大ステップで使用する前記パラメータは、矩形配線領域の水平方向と垂直方向の両方又は何れか一方の拡大関数であることを特徴とする配線方法。
(付記9)
コンピュータに、
ネットを構成する端子の集合を含む最大矩形を配線領域に設定する配線領域設定ステップと、
前記配線領域を対象に最短距離となるネット間の配線を決定する配線決定ステップと、
前記配線決定ステップで未結線端子又は規則違反が存在した場合、現在の配線領域を予め設定したパラメータに従って拡大した後に前記配線決定ステップで配線を決定させる配線領域拡大ステップと、
を実行させることを特徴とするプログラム。(3)
(付記10)
コンピュータに、
同一機能もつ複数の入力端子の1つを使用した場合の未使用の入力端子となるクリップ端子と電源端子を備えたセル領域を配線領域に設定する配線領域設定ステップと、
前記配線領域を対象に最短距離となるクリップ端子と電源端子との間の配線を決定する配線決定ステップと、
前記配線決定ステップで未結線のクリップ端子又は規則違反が存在した場合、現在の配線領域を予め設定したパラメータに従って拡大した後に前記配線決定ステップで配線を決定させる配線領域拡大ステップと、
を備えたことを特徴とするプログラム。(4)
(付記11)
付記9又は10記載のプログラムに於いて、前記配線領域拡大ステップで使用する前記パラメータは、全てのネットを対象とするデフォルトの拡大関数を含むことを特徴とするプログラム。
(付記12)
付記9又は10記載のプログラムに於いて、前記配線領域拡大ステップで使用する前記パラメータは、ネットの種別に応じて異なる拡大関数を含むことを特徴とするプログラム。
(付記13)
付記12記載のプログラムに於いて、前記配線領域拡大ステップで使用する前記パラメータは、特定のネットについて拡大関数をゼロとしたことを特徴とするプログラム。
(付記14)
付記9又は10記載のプログラムに於いて、前記配線領域拡大ステップで使用する前記パラメータは、配線層に応じて異なる拡大関数を含むことを特徴とするプログラム。
(付記15)
付記9又は10記載のプログラムに於いて、前記配線領域拡大ステップで使用する前記パラメータの拡大関数は、拡大率、グリット数又は増加寸法であることを特徴とするプログラム。
(付記16)
付記9又は10記載のプログラムに於いて、前記配線領域拡大ステップで使用する前記パラメータは、矩形配線領域の水平方向と垂直方向の両方又は何れか一方の拡大関数であることを特徴とするプログラム。
(付記17)
半導体回路につき1ネット単位に配線を決定する配線装置に於いて、
ネットを構成する端子の集合を含む最大矩形を配線領域に設定する配線領域設定部と、
前記配線領域を対象に最短距離となるネット間の配線を決定する配線決定部と、
前記配線決定部で未結線端子又は規則違反が存在した場合、現在の配線領域を予め設定したパラメータに従って拡大した後に前記配線決定部で配線を決定させる配線領域拡大部と、
を備えたことを特徴とする配線装置。(5)
(付記18)
半導体回路に配置したセルの同一機能もつ複数の入力端子の1つを使用した場合の未使用の入力端子をクリップ端子として電源端子に配線するクリップネットの配線装置に於いて、
前記セル領域を配線領域に設定する配線領域設定部と、
前記配線領域を対象に最短距離となるクリップ端子と電源端子との間の配線を決定する配線決定部と、
前記配線決定部で未結線のクリップ端子又は規則違反が存在した場合、現在の配線領域を予め設定したパラメータに従って拡大した後に前記配線決定部で配線を決定させる配線領域拡大部と、
を備えたことを特徴とする配線装置。
(付記19)
付記17又は18記載の配線装置に於いて、前記配線領域拡大部で使用する前記パラメータは、全てのネットを対象とするデフォルトの拡大関数を含むことを特徴とする配線装置。
(付記20)
付記17又は18記載の配線装置に於いて、前記配線領域拡大部で使用する前記パラメータは、ネットの種別に応じて異なる拡大関数を含むことを特徴とする配線装置。
(付記21)
付記20記載の配線装置に於いて、前記配線領域拡大部で使用する前記パラメータは、特定のネットについて拡大関数をゼロとしたことを特徴とする配線装置。
(付記22))
付記17又は18記載の配線装置に於いて、前記配線領域拡大部で使用する前記パラメータは、配線層に応じて異なる拡大関数を含むことを特徴とする配線装置。
(付記23)
付記17又は18記載の配線装置に於いて、前記配線領域拡大部で使用する前記パラメータの拡大関数は、拡大率、グリット数又は増加寸法であることを特徴とする配線装置。
(付記24)
付記17又は18記載の配線装置に於いて、前記配線領域拡大部で使用する前記パラメータは、矩形配線領域の水平方向と垂直方向の両方又は何れか一方の拡大関数であることを特徴とする配線装置。
本発明の原理説明図 LSI設計システムの全体構成のブロック図 本発明による配線装置の機能構成のブロック図 図3の配線装置が適用されるコンピュータのハードウェア環境の説明図 図3のパラメータファイルの説明図 本発明による一般ネットを対象とした配線処理の説明図 配線禁止領域がある場合の本発明による配線処理の説明図 直線上に並んだ端子を対象とした本発明による配線処理の説明図 従来の迷路法による配線処理の説明図 本発明を適用した迷路法による配線処理の説明図 従来の線分探索法による配線処理と本発明を適用した線分探索法による配線処理の説明図 一般ネットを対象とした本発明による配線処理のフローチャート 従来のクリップネットの配線処理と本発明を適用したクリップネットの配線処理の説明図 配線禁止領域がある場合の本発明によるクリップネットの配線処理の説明図 クリップネットを対象とした本発明による配線処理のフローチャート
符号の説明
10:システム仕様設計部
12:機能設計部
14:論理設計部
16:回路設計部
18:レイアウト設計部
20:設計検証部
22:LSI製造部
24:配置処理部
26:配線処理部
30:配線装置
32:ネットリスト
34:パラメータファイル
36:一般ネット抽出部
38:クリップネット抽出部
40:配線領域設定部
42:配線決定部
44:配線領域拡大部
46:マスクパターンデータ
48:ネット名パラメータファイル
50:ネット種別パラメータファイル
52:配線層パラメータファイル
54:クリップネット用パラメータファイル
56、76、80、94:チップ
60−1〜60−6、70−1、70−2:端子
62、62−1、62−2、72−1、74、80−1、80−2、92−1〜92−3、104:配線領域
64、74:配線
66、78、85、90−1〜90−3、108:配線禁止領域
68:既配線
76:グリットチップ
82:出発端子
82−1、84−1、86−1:水平試行線
82−2、84−2、90−2:垂直試行線
84:目標端子
86、88、90:交点
96−1〜96−3:セル
98−1〜98−3:クリップ端子
100−1〜100−3:電源端子
102、106−1〜106−3:クリップ配線

Claims (6)

  1. 半導体基板に配置する半導体回路のセルにおける未使用の入力端子を電源端子に接続するクリップネット配線の配線方法において、
    演算を行う演算処理装置
    前記セルが前記半導体基板に占める領域を、配線領域として設定するステップと、
    前記半導体回路の接続情報に基づいて、前記セルにおける未使用の入力端子を抽出するステップと、
    前記配線領域において、電源端子と前記抽出された未使用の入力端子が最短距離となるクリップネット配線を決定し、前記決定されたクリップネット配線の情報を前記配線領域の情報に追加するステップと、
    前記配線領域の情報について、設計規則違反の有無又は未接続の入力端子を検査するステップと、
    前記クリップネット配線の情報に設計規則違反が検出された場合、前記配線領域を所定の変数に基づいて拡大するとともに、前記拡大後の配線領域において、
    電源端子と前記抽出された未使用の入力端子が最短距離となるクリップネット配線を決定し、前記配線領域の情報に前記クリップネット配線の情報を追加するステップを実行することを特徴とする配線方法。
  2. 前記配線方法はさらに、
    前記未接続の入力端子が検出された場合、前記配線領域の情報に前記クリップネット配線の情報を追加するステップは、前記配線領域を所定の変数に基づいて拡大するとともに、前記拡大後の配線領域の情報において、電源端子と前記検出された未接続の入力端子が最短距離となるクリップネット配線を決定し、前記拡大後の配線領域の情報に前記クリップネット配線の情報を追加することを特徴とする請求項1記載の配線方法。
  3. 半導体基板に配置する半導体回路のセルにおける未使用の入力端子を電源端子に接続するクリップネット配線の配線プログラムにおいて、
    演算を行う演算処理装置に、
    前記セルが前記半導体基板に占める領域を、配線領域として設定するステップと、
    前記半導体回路の接続情報に基づいて、前記セルにおける未使用の入力端子を抽出するステップと、
    前記配線領域において、電源端子と前記抽出された未使用の入力端子が最短距離となるクリップネット配線を決定し、前記決定されたクリップネット配線の情報を前記配線領域の情報に追加するステップと、
    前記配線領域の情報について、設計規則違反の有無又は未接続の入力端子を検査するステップと、
    前記クリップネット配線の情報に設計規則違反が検出された場合、前記配線領域を所定の変数に基づいて拡大するとともに、前記拡大後の配線領域において、電源端子と前記抽出された未使用の入力端子が最短距離となるクリップネット配線を決定し、前記配線領域の情報に前記クリップネット配線の情報を追加するステップを実行させることを特徴とする配線プログラム。
  4. 前記配線プログラムはさらに、
    前記未接続の入力端子が検出された場合、前記配線領域の情報に前記クリップネット配線の情報を追加するステップは、前記配線領域を所定の変数に基づいて拡大するとともに、前記拡大後の配線領域の情報において、電源端子と前記検出された未接続の入力端子が最短距離となるクリップネット配線を決定し、前記拡大後の配線領域の情報に前記クリップネット配線の情報を追加することを特徴とする請求項3記載の配線プログラム。
  5. 半導体基板に配置する半導体回路のセルにおける未使用の入力端子を電源端子に接続するクリップネット配線の配線設計支援装置において、
    前記セルが前記半導体基板に占める領域をクリップネット配線の配線領域として設定する配線領域設定部と、
    前記半導体回路の接続情報に基づいて前記セルにおける論理的に未使用の入力端子を抽出するクリップネット配線抽出部と、
    前記配線領域の情報について設計規則違反又は未使用の入力端子を検出する設計規則検査部と、
    前記設計規則検査部が前記クリップネット配線の追加後の配線領域の情報について設計規則違反を検出した場合、前記配線領域を所定の変数に基づいて拡大する配線領域拡大部と、
    前記配線領域において電源端子と前記抽出された論理的に未使用の入力端子が最短距離となる第1のクリップネット配線を決定し前記配線領域の情報に前記第1のクリップネット配線の情報を追加するとともに、前記拡大後の配線領域において、電源端子と前記抽出された論理的に未使用の入力端子が最短距離となる第2のクリップネット配線を決定し、前記配線領域の情報に前記第2のクリップネット配線の情報を追加する配線決定部を有することを特徴とする配線設計支援装置。
  6. 前記配線設計支援装置において、
    前記設計規則検査部が前記配線領域の情報について前記未接続の入力端子を検出した場合、前記配線決定部は前記拡大後の配線領域において、電源端子と前記検出された論理的に未接続の入力端子が最短距離となる第3のクリップネット配線を決定し、前記配線領城に前記第3のクリップネット配線を追加することを特徴とする請求項5記載のクリップネット配線の配線設計支援装置。
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