JP4419666B2 - 光情報記録再生装置 - Google Patents

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本発明は、光ディスク等の光記録媒体に対して情報を記録、または記録された情報を再生する光情報記録再生装置に係り、特に、光ディスクのカバー層の厚みずれによって生ずる球面収差を補正することが可能な光情報記録再生装置に関するものである。
従来、DVD(Digital Versatile Disc)、CD(Compact Disc)等の光記録媒体に代表される低記録密度の光ディスクにおいては、ディスクのカバー層の厚さずれによって生じる球面収差は、無視できていた。しかし、最近の短波長のレーザ光及び高開口数の対物レンズを使った高記録密度の光情報記録再生装置においては、ディスクのカバー層の厚さの誤差許容量が小さくなって、この厚みが設計値からずれると、記録層に結ぶ像にずれが生じ、許容量以上の球面収差が発生してしまう。これによりレーザ光の集光スポットの形状が乱れ、記録再生特性が悪化する。この球面収差は光源の波長に反比例し、対物レンズの開口数の4乗に比例するため、光源からのレーザ光の波長が短く、対物レンズの開口数が高いほど記録再生特性に対するディスクのカバー層の厚さずれのマージンは狭くなる。従って、記録密度を高めるために光源からのレーザ光の波長を短くし、対物レンズの開口数を高くした光情報記録再生装置においては、記録再生特性を悪化させないために、光ディスクのカバー層の厚さずれによって生じる球面収差を補正することが必要になる。
従来装置では、光ピックアップにおける光検出器の各受光部からの出力に基づいてフォーカス誤差信号、フォーカス和信号を用いた方法が採用されている(例えば特許文献1)。このフォーカス誤差信号は、例えば非点収差法により得られる。具体的には、光路中にある光学素子を光軸方向に移動させると対物レンズにおける倍率が変化して、球面収差が変化する。そして、この球面収差が変化するとフォーカス誤差信号の振幅が変化するので、このような原理を利用して、光路中にある光学素子を所定の範囲で光軸方向に移動させることによって球面収差を所定の範囲で変化させ、この時の球面収差の変化に対するフォーカス誤差信号の振幅の変化を観測する。その後、フォーカス誤差信号の振幅が最大になるように光路中の光学素子を光軸方向の適正位置へ調整する、というものである。
またフォーカス和信号においてもそのレベルを観測して補正する。例えば球面収差が変化するとフォーカスサーボを行った状態でのフォーカス和信号のレベルが変化することを利用し、フォーカスサーボを行い、フォーカス誤差信号が”0”になるように対物レンズの光軸方向における位置を制御し、フォーカスサーボを行った後、光路中の光学素子を所定の範囲で光軸方向に移動させることによって球面収差を所定の範囲で変化させ、この時の球面収差の変化に対するフォーカス和信号レベルの変化を観測する。その後、フォーカス和信号のレベルが最大になるように光路中の光学素子を光軸方向の適正位置へ調整する。これにより、ディスクのカバー層の厚さずれに起因する球面収差を相殺する球面収差が対物レンズで発生し、総合的な球面収差は”0”になる、というものである。
特開2003−141766号公報
しかしながら、上記した従来の装置例では、光路中の光学素子を所定の範囲で光軸方向に移動させて球面収差を所定の範囲で変化させ、この時の球面収差の変化に対するフォーカス誤差信号の振幅の変化を観測する点において、また、フォーカスサーボを行った後、光路中の光学素子を所定の範囲で光軸方向に移動させて球面収差を所定の範囲で変化させ、球面収差の変化に対するフォーカス和信号レベルの変化を観測する点において、ディスクのカバー層の厚さずれが設計上の基準厚さに対して、どの程度ずれているか予測できなければ、光学素子の稼動範囲内全てについて上記信号レベルの観測をしなければならない。そのため、球面収差の調整のために多くの時間が必要となり、高記録密度の光記録媒体に対応する光情報記録再生装置の初期立ち上げ時間が長くなってしまう、という不都合があった。
本発明は、以上のような問題点に着目し、これを有効に解決すべく創案されたものである。本発明の目的は、高記録密度の光記録媒体のカバー層の厚さずれがあっても、この時に発生する球面収差を短時間で補正して調整することが可能な光情報記録再生装置を提供することにある。
本発明の関連技術は、光源から出射されるレーザ光のビーム幅を調整するビームエキスパンダ手段と、前記ビームエキスパンダ手段から出射される前記ビーム幅が調整された前記レーザ光を光記録媒体に集光する対物レンズと、前記ビームエキスパンダ手段を介して前記光記録媒体からの反射光を受光する光検出器と、前記光検出器からの出力信号に基づいてフォーカス誤差信号を求める演算回路と、前記ビームエキスパンダ手段を前記レーザ光の光軸方向に移動させる駆動手段と、からなる光情報記録再生装置において、前記ビームエキスパンダ手段を前記光軸上で任意の少なくとも3点の位置に移動させると共に、前記演算回路から受け取る前記フォーカス誤差信号より前記各移動位置でのS字特性を求め、前記S字特性よりそれぞれの振幅値を求めると共に、前記各移動位置とそれぞれの位置における前記振幅値から前記ビームエキスパンダ手段の位置と振幅値との関係を示す近似式を算出し、前記近似式に基づいて前記振幅値が最大となる前記ビームエキスパンダ手段の位置を求め、前記ビームエキスパンダ手段が前記求めた位置に設定されるように前記駆動手段に向けて指示信号を出力する収差制御手段を備えたことを特徴とする光情報記録再生装置である。
求項1に係る発明は、光源から出射されるレーザ光のビーム幅を調整するビームエキスパンダ手段と、前記ビームエキスパンダ手段から出射される前記ビーム幅が調整された前記レーザ光を光記録媒体に集光する対物レンズと、前記ビームエキスパンダ手段を介して前記光記録媒体からの反射光を受光する光検出器と、前記光検出器からの出力信号に基づいてフォーカス誤差信号を求める演算回路と、前記ビームエキスパンダ手段を前記レーザ光の光軸方向に移動させる駆動手段と、からなる光情報記録再生装置において、前記ビームエキスパンダ手段を前記光軸上で任意の少なくとも3点の位置に移動させると共に、前記演算回路から受け取る前記フォーカス誤差信号より前記各移動位置でのS字特性を求め、前記S字特性よりそれぞれのS字特性における合焦点から最大値までの第1振幅値と、合焦点から最小値までの第2振幅値と、前記第1の振幅値と前記第2の振幅値との比率である振幅値比率を求めると共に、前記各移動位置とそれぞれの位置における前記振幅値比率から前記ビームエキスパンダ手段の位置と振幅値との関係を示す近似式を算出し、前記近似式に基づいて前記振幅値比率が最大となる前記ビームエキスパンダ手段の位置を求め、前記ビームエキスパンダ手段が前記求めた位置に設定されるように前記駆動手段に向けて指示信号を出力する収差制御手段を備えたことを特徴とする光情報記録再生装置である。
本発明に係る光情報記録再生装置によれば、次のように優れた作用効果を発揮することができる。
請求項1に係る発明によれば、ビームエキスパンダ手段を光軸上の任意の少なくとも3点の位置に移動させて各移動位置でのフォーカスエラー信号のS字特性を求め、これらのS字特性における合焦点と最大値までの第1振幅値と最小値までの第2振幅値とを求めると共に、これらの第1及び第2振幅値の比率である振幅値比率が最大となる位置を求め、この位置にビームエキスパンダ手段が設定されるようにしたので、高記録密度の光記録媒体のカバー層の厚さずれがあっても、この時に発生する球面収差を短時間で補正して調整することができる。

以下に、本発明に係る光情報記録再生装置の一実施例を添付図面に基づいて詳述する。
図1は本発明に係る光情報記録再生装置の一例に示す構成図、図2はフォーカス誤差信号と対物レンズとの関係を示すグラフ、図3はビームエキスパンダ手段の第2ビームエキスパンダレンズの位置とフォーカス誤差信号の上側半波の振幅値との関係を示すグラフ、図4はビームエキスパンダ手段の第2ビームエキスパンダレンズの位置とフォーカス誤差信号の振幅値比率との関係を示すグラフである。
まず、図1に示すように、この光情報記録再生装置2は、光源である例えば半導体レーザ素子4より出射されるレーザ光L1を、光記録媒体である例えば光ディスクDへ導き、この反射光を検出する光ピックアップを構成する光学系6を有している。具体的には、この光学系6は以下に示す光学部品を有している。図中、8はレーザ光L1を平行光化するコリメータレンズ、10はグレーティング、12はレーザ光L1を偏光させつつその一部を反射する偏光ビームスプリッタ、14はレーザ光L1の一部を受けるレーザモニタ検出器、16は上記偏光ビームスプリッタ12を通過した光を透過してビームの幅調整を行うビームエキスパンダ手段であり、このビームエキスパンダ手段16は光軸上に配置された第1ビームエキスパンダレンズ16Aと第2ビームエキスパンダレンズ16Bとを有している。
また、18はビームエキスパンダ手段16を透過したレーザ光L1を立ち上げる立ち上げミラー、20は立ち上げミラー18からのレーザ光L1を通す1/4波長板、22は1/4波長板20を通過したレーザ光L1を光ディスクDに集光して光スポットを形成する対物レンズである。また、24は上記光ディスクDにて反射されて戻ってきて更に上記偏光ビームスプリッタ12にて反射された光を通す検出レンズ、26は検出レンズ24を通過した反射光を通すシリンドリカルレンズ、28はシリンドリカルレンズ26を通過した反射光を受ける光検出器であり、この光検出器28は例えば周知の4分割センサ等よりなる。
上記光検出器28の検出信号に基づいて、再生信号やトラッキング信号等の必要な信号が図示しない回路により得られるが、ここでは演算回路30によりフォーカス誤差信号S1が得られるようになっている。32は本発明の特徴とする収差制御手段であり、例えばマイクロコンピュータ等により構成されている。この収差制御手段32では、後述する第1実施例、或いは第2実施例に示すような動作を行って、上記ビームエキスパンダ手段16に関する指示信号S2を出力するようになっている。
34は、上記指示信号S2を受けて上記ビームエキスパンダ手段16を移動させる駆動手段であり、この駆動手段34は、上記指示信号S2を直接的に受けて駆動信号S3を出力する駆動回路36と、上記ビームエキスパンダ手段16を実際に動かす駆動機構38とにより構成されている。
上記駆動機構38は、リードスクリュー40が連結されて上記駆動信号S3によって動作するステッピングモータ42を有している。そして、このリードスクリュー40には、上記第1及び第2ビームエキスパンダレンズ16A、16Bの内の一方のレンズである第2ビームエキスパンダレンズ16Bを保持するレンズホルダ44のネジ部が螺合されており、上記リードスクリュー40の正逆回転によってこれに沿って移動できるようになっている。これに対して、上記第1ビームエキスパンダレンズ16Aは、上記レンズ16Bの移動を案内するガイドロッド46の一端に固定されており、このガイドロッド46には、レンズ16Bの原点位置を検出するための原点検出器48が設置されている。
ここで上記収差制御手段32について説明すると、第1実施例では、収差制御手段32は、前記ビームエキスパンダ手段16を前記光軸上で任意の少なくとも3点の位置に移動させると共に、前記演算回路30から受け取る上記フォーカス誤差信号S1より上記各移動位置でのS字特性を求め、該S字特性よりそれぞれの振幅値を求めると共に、該求められた3つ以上の振幅値に基づいて前記振幅値が最大となる前記ビームエキスパンダ手段16の位置を求め、前記ビームエキスパンダ手段16が前記求めた位置に設定されるように前記駆動手段34に向けて指示信号S2を出力するように動作する。
また第2実施例では、収差制御手段32は、前記ビームエキスパンダ手段16を前記光軸上で任意の少なくとも3点の位置に移動させると共に、前記演算回路30から受け取る前記フォーカス誤差信号S1より前記各移動位置でのS字特性を求め、該S字特性よりそれぞれのS字特性における合焦点から最大値までの第1振幅値と、合焦点から最小値までの第2振幅値とを求めると共に、該求められた第1及び第2振幅値の比率である振幅値比率が最大となる前記ビームエキスパンダ手段16の位置を求め、前記ビームエキスパンダ手段16が前記求めた位置に設定されるように前記駆動手段34に向けて指示信号を出力するように動作する。尚、以下の説明では3点の異なる移動位置でそれぞれS字特性を求めるようにしているが、3点に限らず、それ以上の数の移動位置でS字特性を求めるようにしてもよい。
次に、以上のように構成された本発明の動作について説明する。
まず一般的な動作について説明する。
半導体レーザ素子4から出射されたレーザ光L1はコリメータレンズ8で平行光化され、偏光ビームスプリッタ12により、レーザモニタ検出器14側と対物レンズ22側に向かう光に分けられる。対物レンズ22側に向かう光はビームエキスパンダ手段16の第1ビームエキスパンダレンズ16A及び第2ビームエキスパンダレンズ16Bを透過し、全反射の立ち上げミラー18により光ディスクDの面上に向けて折り曲げられ、1/4波長板20を透過して対物レンズ22により光ディスクD上に集光される。この光ディスクDからの反射光は対物レンズ22を逆向きに透過し、上記した光路を偏光ビームスプリッタ12まで逆向きに進み、この偏光ビームスプリッタ12により折り曲げられて、検出レンズ24、シリンドリカルレンズ26を透過して光検出器28で受光される。そして、所定の検出信号Soは演算回路30へ入力される。尚、再生信号やトラッキング誤差信号は図示しない他の回路で形成される。
上記演算回路30は、光検出器28の各受光部からの出力に基づいてフォーカス誤差信号S1を演算する。ここではフォーカス誤差信号S1は非点収差法により得られる。このフォーカス誤差信号S1は2分割されて、一方は図示しないフォーカス制御系に供給されて対物レンズ22に対して実際にフォーカス制御を行うが、他方は上記収差制御手段32側に供給されて、装置の立ち上げ時には、実施例1または実施例2に示すような収差補正動作を行う。例えば駆動回路36は上記収差制御手段32より出力される指示信号S2に基づいて駆動信号S3をステッピングモータ42へ出力し、これを駆動してリードスクリュー40を回転する。このリードスクリュー40の回転に伴って第2ビームエキスパンダレンズ16Bを光軸方向に沿って移動すると、球面収差が変化することになる。このように球面収差が変化すると上記フォーカス誤差信号S1の振幅値が変化し、この振幅値は球面収差の量が”0”になる位置で最大値をとる。
例えば図2は対物レンズ22の位置とフォーカス誤差信号との関係を示しており、光ディスクDに対して対物レンズ22を接近、或いは離間させるとS字を描くような特性を示し、これをS字特性と称する。このS字特性の中心点P0が合焦点であり、上向きに突となる最大値と、下向きに突となる最大値を有している。図2中において、曲線X1は第2ビームエキスパンダレンズ16Bの位置が球面収差を”0”とする位置にある場合を示し、曲線X2は第2ビームエキスパンダレンズ16Bの位置が球面収差を”0”とする位置から負側にある場合を示し、曲線X3は第2ビームエキスパンダレンズ16Bの位置が球面収差を”0”とする位置から正側にある場合を示す。ここで「正側」とは光ディスクDに対して対物レンズ22を接近させる方向を示し、「負側」とは光ディスクDに対して対物レンズ22を離間させる方向を示す。
このように、第2ビームエキスパンダレンズ16Bの位置を、球面収差”0”とする位置及びこれより前後に移動させたときのフォーカス誤差信号S1は、第2ビームエキスパンダレンズ16Bの位置が球面収差”0”とする位置の場合(曲線X1)、上側の最大値から合焦点P0までの量M1と合焦点P0から下側の最小値までの量M2が等しく、それらの振幅値も最大になる。これに対して、第2ビームエキスパンダレンズ16Bの位置が球面収差”0”とする位置から負側に移動させた場合(曲線X2)、上側の最大値から合焦点P0までの量N1より、合焦点P0から下側の最小値までの量N2の方が小さくなり振幅値も減少する。逆に球面収差”0”とする位置から正側に移動させるた場合(曲線X3)、上側の最大値から合焦点P0までの量T1より、合焦点P0から下側の最小値までの量T2の方が大きくなり振幅値も減少する。
また図3は第2ビームエキスパンダレンズ16Bの位置とフォーカス誤差信号S1の上側半波の振幅値との関係を示しており、曲線Y1は、光ディスクDのカバー層の厚さが厚さずれ”0”の場合、曲線Y2は、光ディスクDのカバー層の厚さが厚さずれ”0”よりも厚いディスクの場合、曲線Y3は、光ディスクDのカバー層の厚さが厚さずれ”0”よりも薄いディスクの場合である。図示するように、光ディスクのカバー層の厚さが設計値よりもずれると、上側半波の振幅値は変化しないが、その頂点の位置が横方向にシフトしている。
さて、上記したような特性を前提とし、以下に第1実施例の動作について説明する。
<第1実施例>
上記のように第2ビームエキスパンダレンズ16Bの位置を変化させると球面収差が変化し、更に図3に示すように、球面収差が変化するとフォーカス誤差信号S1の振幅値が変化する。この振幅値は球面収差量が”0”になる位置で最大値をとる(図2参照)。そして、その特性は2次関数で近似できるため、第2ビームエキスパンダレンズ16Bの任意の位置3点において振幅値をそれぞれ計測し、2次関数の最大値となる位置を算出する。例えば図3中の曲線Y1を例にとれば、点P1、P2、P3が測定点となる。そして、その数値に補正係数を掛けて球面収差の補正の適正位置とする。この補正係数は、前記振幅値と第2ビームエキスパンダレンズ16Bのレンズ位置に対する特性に起因する係数であり、振幅値の最大値を軸とした場合、前後非対称であることによる計算誤差を補正する係数である。
以下、手順について図5に示すフローチャートも参照して説明する。尚、この図5は本発明の第1実施例の動作を示すフローチャートである。
電源投入後、初期準備の実行を行う(S1)。この初期準備では、第2ビームエキスパンダレンズ16Bの位置を原点まで移動させる。このとき原点検出器48が検出するまで移動させ、その後、逆方向に原点検出器48が未検出になるまで移動させる。この位置において移動ステップ数を”0”にセットする。また原点検出器48の検出から未検出までのステップ数をバックラッシュ量として保存する。第2ビームエキスパンダレンズ16Bをこの位置からカバー層の厚さずれが”0”である場合の位置まで移動させる。この位置において、フォーカスランプを行う上で必要なパラメーターのキャリブレーションを行い、フォーカスランプを行う。
次に、n=1に設定し、上記第2ビームエキスパンダレンズ16Bを3点測定の内の第1点目の位置に移動させる(S3)。そして、この第1点目においてフォーカスランプを行って図2に示すようなS字特性を求める(S4)。
次に、上記S字特性の振幅値Wを求める(S5)。この振幅値は一定時間のフォーカス誤差信号S1において最大値及び最小値を計測し、”振幅値=最大値−最小値”によって求め、所定の回数を繰り返し行って平均化した後その数値を保存する。この場合の最小値はマイナス値であり、図2中の例えば曲線X2を例にとれば、絶対値の”N1”と絶対値の”N2”の和を求める。
次に、nを”2”、”3”と順次増加して(S6、S7)、第2点目、第3点目に第2ビームエキスパンダレンズ16Bを順次移動し、その都度、上記したS字特性を求め、このS字特性の振幅値を上記のようにして求める(S3〜S5)。
次に上記した3つの振幅値に基づいてこの振幅値が最大となる第2ビームエキスパンダレンズ16Bの適正位置を求める(S8)。この場合、上記3点の位置及びその時の各振幅値から以下の計算により上記適正位置を算出する。3点の位置(x)及び振幅値(y)をそれぞれ(x1、y1)、(x2、y2)、(x3、y3)とした場合、球面収差を”0”にする第2ビームエキスパンダレンズ16Bの位置xは、下記の3つの式から求まる係数A、Bから、”x={−B/(2×A)}×K”より算出する。このKは補正係数である。
y1=A×(x1) +B×x1+C …式1
y2=A×(x2) +B×x2+C …式2
y3=A×(x3) +B×x3+C …式3
そして、上記得られた適正位置に基づいて、駆動回路36に向けて指示信号S2を出力し、上記第2ビームエキスパンダレンズ16Bを適正位置へ移動させて(S9)、これにより球面収差の補正操作を終了する。
以上のように、計算結果から得られた適正位置へ第2ビームエキスパンダレンズ16Bを移動させることにより、短時間で光ディスクのカバー層の厚さずれにより生じる球面収差を”0”にすることが可能となる。以後は、通常の再生動作や記録動作へ移行することになる。
<第2実施例>
次に、第2実施例について説明する。
上記第1実施例の場合には、S字特性の振幅値、すなわち最大値と最小値との間の値を求め、この振幅値が最大となるように第2ビームエキスパンダレンズ16Bの適正位置を求めたが、この第2実施例では、S字特性の合焦点から最大値までの第1振幅値と、合焦点から最小値までの第2振幅値との比率である振幅値比率が最大となるように第2ビームエキスパンダレンズ16Bの適正位置を求めている。
すなわち、フォーカス誤差信号S1の最大値から合焦点までの量と、合焦点から最小値までの量の振幅値比率を用いて球面収差を補正することが可能である。この球面収差が変化すると前記振幅値比率が変化する。この振幅値比率は球面収差の量が”0”になる位置で最大値をとる。そのプロフィールは2次関数で近似できるため、第2ビームエキスパンダレンズ16Bの任意の位置3点において、振幅値比率を計測し、近似された2次関数の最大値をとる位置を算出する。その算出数値に補正係数を掛けて球面収差補正の適正位置とする。この時の補正係数は、前記振幅値比率のレンズ位置に対する特性に起因する係数で、最大値を軸とした場合、前後非対称であることによる計算誤差を補正する係数である。
例えば図4は第2ビームエキスパンダレンズ16Bの位置とフォーカス誤差信号の振幅値比率との関係を示すグラフである。図示するように、第2ビームエキスパンダレンズ16Bの位置変化に対して極値を持っており、球面収差が”0”の時に最大値となる。従って、図4中の任意の異なる3点の位置P1、P2、P3の振幅値比率を求めることにより、極値を算出することができる。
図6は本発明の第2実施例の動作を示すフローチャートである。図6中において、ステップS1〜S4、S6、S7、S9は、図5中の第1実施例の場合と全く同じなので、ここでは上記各ステップの説明を省略し、ステップS5−1、S5−1、S8−1を中心として説明する。
この第2実施例では、ステップS4において、フォーカスランプを行ってフォーカス誤差信号のS字特性を求めたならば、次に、ステップS5−1において上記S字特性における合焦点から最大値までの第1振幅値a及び合焦点から最小値までの第2振幅値bをそれぞれ求める。ここで図2中の例えば曲線X2を例にとれば、上記第1振幅値aは”N1”となり、上記第2振幅値bは”N2”となる。
このように、ステップS5−1において、第1及び第2振幅値a、bが求まったならば、次に、ステップS5−2において、上記S字特性における第1振幅値aと第2振幅値bとの比率である振幅値比率rを求める。ここで上記ステップS5−1、S5−2においては、振幅値比率の計測は一定時間のフォーカス誤差信号において、最大値、最小値及び合焦点を計測し、a=最大値−合焦点、b=合焦点−最小値とした場合、”a≦b”の時は”r=a/b”と定義され、”a>b”の時は”r=b/a”と定義される。そして、上記操作を所定の回数を繰り返し計測した後に平均化し、その数値を保存する。
そして、ステップS6、S7を経由して”n”を1つずつ増加することにより、上記ステップS3、S4、S5−1、S5−2を繰り返し行って、第2点目、第3点目においても上記振幅値比率rをそれぞれ求める。
次に、ステップ8−1において、上記3点の位置及びそれぞれの振幅値比率rに基づいて振幅値が最大となる第2ビームエキスパンダレンズ16Bの適正位置を求める。具体的には、上記3点の位置及び振幅値比率から次の計算式で、球面収差を”0”にする第2ビームエキスパンダレンズ16Bの適正位置を算出する。上記3点の位置(x)及び振幅値比率(r)を(x1、r1)、(x2、r2 )、(x3、r3)とした場合、球面収差を”0”にする第2ビームエキスパン ダレンズ16Bの位置xは、下記の3つの式から求まる係数D、Eから、”X={−E/(2×D)}×K2”より算出する。このK2は補正係数である。
r1=D×(x1) +E×x1+F …式4
r2=D×(x2) +E×x2+F …式5
r3=D×(x3) +E×x3+F …式6
尚、式4〜式6で表される2次式の近似式のグラフが図4に示すグラフに対応する。上記計算結果から得られた適正位置へ第2ビームエキスパンダレンズ16Bを移動させることにより(S9)、短時間でディスクカバー層の厚さずれにより生じる球面収差を”0”にすることが可能となる。
ここで、本実施例では、ビームエキスパンダ手段16の内、第2ビームエキスパンダレンズ16Bを球面収差の補正のために動かすようにしているが、これは単に名称の付与の問題であり、2つのビームエキスパンダレンズの内のいずれか一方のレンズが移動調整可能になされているので、その移動調整可能なレンズを第2ビームエキスパンダレンズ16Bとして定義している。
本発明に係る光情報記録再生装置の一例に示す構成図である。 フォーカス誤差信号と対物レンズとの関係を示すグラフである。 ビームエキスパンダ手段の第2ビームエキスパンダレンズの位置とフォーカス誤差信号の上側半波の振幅値との関係を示すグラフである。 ビームエキスパンダ手段の第2ビームエキスパンダレンズの位置とフォーカス誤差信号の振幅値比率との関係を示すグラフである。 本発明の第1実施例の動作を示すフローチャートである。 本発明の第2実施例の動作を示すフローチャートである。
符号の説明
2…光情報記録再生装置、4…半導体レーザ素子、8…コリメータレンズ、10…グレーティング、12…偏光ビームスプリッタ、14…偏光ビームスプリッタ、16…ビームエキスパンダ手段、16A…第1ビームエキスパンダレンズ、16B…第2ビームエキスパンダレンズ、22…対物レンズ、28…光検出器、30…演算回路、32…収差制御手段、34…駆動手段、36…駆動回路、38…駆動機構、40…リードスクリュー、42…ステッピングモータ、D…光ディスク(光記録媒体)、S1…フォーカス誤差信号、S2…指示信号、S3…駆動信号。

Claims (1)

  1. 光源から出射されるレーザ光のビーム幅を調整するビームエキスパンダ手段と、前記ビームエキスパンダ手段から出射される前記ビーム幅が調整された前記レーザ光を光記録媒体に集光する対物レンズと、前記ビームエキスパンダ手段を介して前記光記録媒体からの反射光を受光する光検出器と、前記光検出器からの出力信号に基づいてフォーカス誤差信号を求める演算回路と、前記ビームエキスパンダ手段を前記レーザ光の光軸方向に移動させる駆動手段と、からなる光情報記録再生装置において、
    前記ビームエキスパンダ手段を前記光軸上で任意の少なくとも3点の位置に移動させると共に、前記演算回路から受け取る前記フォーカス誤差信号より前記各移動位置でのS字特性を求め、前記S字特性よりそれぞれのS字特性における合焦点から最大値までの第1振幅値と、合焦点から最小値までの第2振幅値と、前記第1の振幅値と前記第2の振幅値との比率である振幅値比率を求めると共に、前記各移動位置とそれぞれの位置における前記振幅値比率から前記ビームエキスパンダ手段の位置と振幅値との関係を示す近似式を算出し、前記近似式に基づいて前記振幅値比率が最大となる前記ビームエキスパンダ手段の位置を求め、前記ビームエキスパンダ手段が前記求めた位置に設定されるように前記駆動手段に向けて指示信号を出力する収差制御手段を備えたことを特徴とする光情報記録再生装置。
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