JP3148590B2 - フォーカスサーボの自動調整方法 - Google Patents

フォーカスサーボの自動調整方法

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JP3148590B2
JP3148590B2 JP21286895A JP21286895A JP3148590B2 JP 3148590 B2 JP3148590 B2 JP 3148590B2 JP 21286895 A JP21286895 A JP 21286895A JP 21286895 A JP21286895 A JP 21286895A JP 3148590 B2 JP3148590 B2 JP 3148590B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はフォーカスサーボの自動
調整方法に係り、とくにCDプレーヤ、ミニディスクシ
ステム、LDプレーヤ、DVDシステムなどの光ディス
ク装置においてフォーカスサーボ系のバイアス調整を自
動的に行うようにしたフォーカスサーボの自動調整方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】CD(コンパクトディスク),LD(レ
ーザディスク),MD(ミニディスク),PD(相変化
光ディスク),DVD(ディジタルビデオディスク)な
どの光ディスクを対象に記録または再生を行う光ディス
ク装置では、光ディスクの面振れに関わらず光ピックア
ップから光ディスクに照射したレーザビームを信号面に
合焦させる必要があり、フォーカスサーボ系を用いて合
焦制御を行っている。図6はCDプレーヤのフォーカス
サーボ系を示す回路図である。光ディスク1はスピンド
ルモータ2により一定線速度で回転される。光ピックア
ップ3から光ディスク1の信号面に照射されたレーザビ
ームの反射ビームは光ピックアップ3の4分割光検出器
で検出され、A,B,C,Dの検出信号が出力される。
RFアンプ4はRF信号演算回路4Aにて(A+B+C
+D)の演算を行いRF信号を作成し、波形整形回路4
Bで波形整形して2値化RF信号に変換し、ディジタル
信号処理回路5へ出力する。ディジタル信号処理回路5
は2値化RF信号からオーディオデータの復調を行う。
【0003】また、RFアンプ4ではFE信号演算回路
4Cにより、FE=(A+C)−(B+D)の演算がな
されてフォーカスエラー信号FEも作成される。フォー
カスエラー信号FEは位相補償回路7で位相補償がされ
たあとフォーカスドライバ8に入力され、該フォーカス
ドライバ8が光ピックアップ3に設けられたフォーカス
アクチュエータ3Aを駆動して対物レンズを信号面に対
し垂直方向に移動し、レーザビームを合焦状態に保つ。
光ピックアップ3、FE信号演算回路4C、位相補償回
路7、フォーカスドライバ8、フォーカスアクチュエー
タ3Aによりフォーカスサーボ系が構成されている。
【0004】ところで、フォーカスサーボ系では光ピッ
クアップ光学系のオフセットや、光ピックアップや位相
補償回路、フォーカスドライバ等の回路系のオフセット
の存在から、レーザビームが信号面に対し完全な合焦状
態となってもフォーカスエラー信号FEは零とならず、
セット毎に異なった或るオフセット分を持つ。フォーカ
スサーボ系はフォーカスエラー信号FEが零となるよう
に制御を行うから、オフセット分の存在によりレーザビ
ームが信号面に対し完全な合焦状態とならなくなってし
まう。このまま再生するとデータを復調する際のエラー
発生率が高くなってしまう。このため、従来から、フォ
ーカスサーボ系にはオフセット調整用のバイアス電圧発
生回路9と、該バイアス電圧発生回路9で発生させたバ
イアス電圧をサーボ系に印加するための加算器6とが設
けられており、セット毎に適切なバイアス電圧を印加す
ることで光学系や回路系のオフセットを打ち消すように
している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】サーボ系に印加するバ
イアス電圧の調整は、従来、オシロスコープでRF信号
のアイパターンを見ながら目がはっきり開くように手動
調整したり、ジッターメータで測定したRF信号のジッ
ター量が最小となるように手動調整したり、オシロスコ
ープでRF信号の振幅レベルを見ながら振幅レベルが最
大となるように手動調整して行っていたが、手間が掛か
ること、個人差による調整のバラツキが大きいことか
ら、調整精度を上げたり自動調整できるようにした幾つ
かの提案がある。この内、実開平2−26122号公報
の第3図の例は、フォーカスサーボ系に正弦波信号、方
形波信号を印加したときのジッター量変動信号を同期検
波し、LPFを通してフォーカスずれ方向とずれ量を表
す信号を得、フォーカスサーボ系に帰還することで自動
調整するようにしている。しかし、フォーカスサーボ系
に印加する正弦波信号や方形波信号等の変動外乱成分を
印加しながらRF信号のジッター量を正確に検出するこ
とは難しく、最適なバイアス電圧値が得にくいという問
題がある。また、サーボループが2重になるのでサーボ
の安定性が悪化してしまう問題もある。また、特開平2
−187930号公報は、フォーカスバイアス信号に平
均値を変化させながら周期性の調整用信号を重畳し、R
F信号の振幅レベルが一定化したときのバイアス信号値
とジッター量が一定化したときのバイアス信号値の中間
にバイアス信号値を固定するようにしている。しかし、
RF信号の振幅レベルが一定化したときのバイアス信号
値とジッター量が一定化したときのバイアス信号値の両
方を探索するために多大の時間が掛かり、回路構成も複
雑化する。また、最終的には作業者が手動調整しなけれ
ばならないという問題がある。
【0006】また、特開平6−231477号公報は、
ジッター量が最小となるバイアス電圧値を計測して最小
ジッター量より所定量大きな閾値を設定し、該閾値での
バイアス電圧値を計測し、平均化して最適バイアス値と
することで自動調整するものである。しかし、ジッター
量が最小となるバイアス電圧値を探索するだけでもかな
りの時間が掛かる上、更に、閾値設定と閾値を満たす2
つのバイアス電圧値の計測にもかなりの時間が掛かり、
最適バイアス値を迅速に求めることができないという問
題がある。また、特開平7−44882号公報は、バア
イス電圧とジッター量の関係を示す特性線図における両
外側領域で、同一ジッター量となる2つのバイアス電圧
を探索し、平均を取ることで最適バイアス値を求めるも
のであるが、同一ジッター量となる2つのバイアス電圧
を探索するのに多大の時間が掛かり、また、最終的に作
業者がバイアス電圧を最適調整しなければならない。
【0007】本発明は上記した従来技術の問題に鑑み、
短い時間で精度良く最適バイアス値を見出すことのでき
るフォーカスサーボの自動調整方法を提供することを、
その目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のフォーカスサー
ボの自動調整方法は、光ピックアップの合焦制御を行う
フォーカスサーボ系のバイアス調整用のバイアス電圧を
発生するバイアス電圧発生回路と、光ディスクから再生
したRF信号のジッター量を計測するジッター量検出回
路と、を備えた光ディスク装置において、光ディスクの
再生状態下でバイアス電圧発生回路を制御して3つの異
なるバイアス電圧値に可変したときのジッター量検出回
路での計測値を求め、バイアス電圧の変化に対するジッ
ター量の変化が2次曲線に従うと仮定して、バイアス電
圧値とジッター量の3組の計測データからジッター量が
最小となる最適バイアス電圧値を推定し、しかるのち、
バイアス電圧発生回路を先に推定した最適バイアス電圧
値に調整すること、を特徴としている。
【0009】また、他のフォーカスサーボの自動調整方
法は、光ディスクの再生状態下でバイアス電圧発生回路
を制御して所定の条件を満たす低,中,高の3つの異な
るバイアス電圧値に可変したときのジッター量検出回路
での計測値を求め、前記所定の条件は低バイアス電圧値
と中バイアス電圧値の間のジッター量変化極性と中バイ
アス電圧値と高バイアス電圧値の間のジッター量変化極
性が逆であることとし、バイアス電圧の変化に対するジ
ッター量の変化が2次曲線に従うと仮定して、バイアス
電圧値とジッター量の3組の計測データからジッター量
が最小となる最適バイアス電圧値を推定し、しかるの
ち、バイアス電圧発生回路を先に推定した最適バイアス
電圧値に調整すること、を特徴としている。
【0010】
【0011】
【0012】
【作用】本発明のフォーカスサーボの自動調整方法によ
れば、光ディスクの再生状態下でバイアス電圧発生回路
を制御して3つの異なるバイアス電圧値に可変したとき
のジッター量検出回路での計測値を求め、バイアス電圧
の変化に対するジッター量の変化が2次曲線に従うと仮
定して、バイアス電圧値とジッター量の3組の計測デー
タからジッター量が最小となる最適バイアス電圧値を推
定し、しかるのち、バイアス電圧発生回路を先に推定し
た最適バイアス電圧値に調整する。これにより、互いに
バイアス電圧値の異なる3つの点のバイアス電圧値とジ
ッター量の関係を計測するだけで良く、ジッター量が最
小値や所定値となっているなど特定の固定点を探索しな
くて良いので最適バイアス電圧値を迅速に見出すことが
できる。
【0013】また、本発明の他のフォーカスサーボの自
動調整方法によれば、光ディスクの再生状態下でバイア
ス電圧発生回路を制御して所定の条件を満たす低,中,
高の3つの異なるバイアス電圧値に可変したときのジッ
ター量検出回路での計測値を求め、前記所定の条件は低
バイアス電圧値と中バイアス電圧値の間のジッター量変
化極性と中バイアス電圧値と高バイアス電圧値の間のジ
ッター量変化極性が逆であることとし、バイアス電圧の
変化に対するジッター量の変化が2次曲線に従うと仮定
して、バイアス電圧値とジッター量の3組の計測データ
からジッター量が最小となる最適バイアス電圧値を推定
し、しかるのち、バイアス電圧発生回路を先に推定した
最適バイアス電圧値に調整する。これにより、広範囲の
測定結果を利用して精度の高いジッター量最小ポイント
の推定を行うことができ、調整精度が増す。また、3つ
の測定ポイントの条件が緩く、自由度が高いのでジッタ
ー量が最小値や所定値となっているなど特定の固定点を
探索するより最適バイアス電圧値を迅速に見出すことが
できる。
【0014】
【0015】
【0016】
【実施例】図1は本発明に係るフォーカスサーボの自動
調整方法を具現したCDプレーヤのフォーカスサーボ系
を示す回路図である。光ディスク1はスピンドルモータ
2により一定線速度で回転される。光ピックアップ3か
ら光ディスク1の信号面に照射されたレーザビームの反
射ビームが光ピックアップ3の4分割光検出器で検出さ
れ、A,B,C,Dの検出信号が出力される。RFアン
プ4はRF信号演算回路4Aにて(A+B+C+D)の
演算を行いRF信号を作成し、波形整形回路4Bで波形
整形して2値化RF信号に変換し、ディジタル信号処理
回路5へ出力する。ディジタル信号処理回路5は2値化
RF信号からオーディオデータの復調を行う。
【0017】また、RFアンプ4ではFE信号演算回路
4Cにより、FE=(A+C)−(B+D)の演算がな
されてフォーカスエラー信号FEも作成される。フォー
カスエラー信号FEは位相補償回路7で位相補償がされ
たあとフォーカスドライバ8に入力され、該フォーカス
ドライバ8が光ピックアップ3に設けられたフォーカス
アクチュエータ3Aを駆動して対物レンズを信号面に対
し垂直方向に移動し、レーザビームを合焦状態に保つ。
光ピックアップ3、FE信号演算回路4C、位相補償回
路7、フォーカスドライバ8、フォーカスアクチュエー
タ3Aによりフォーカスサーボ系が構成されている。
【0018】このフォーカスサーボ系には、光学系と回
路系の持つオフセットを打ち消すためのオフセット調整
回路が設けられている。このオフセット調整回路は、後
述するコントローラの制御で出力電圧値を可変するバイ
アス電圧発生回路90と、FE信号演算回路4Cと位相
補償回路7の間に設けられてサーボ系にバイアス電圧発
生回路90で発生したバイアス電圧を印加する加算器6
と、波形整形回路4Bの出力側に設けられてRF信号の
ジッター量を検出するジッター量検出回路10と、バイ
アス電圧発生回路90を制御して最適な値のバイアス電
圧を出力させるマイコン構成のコントローラ11とから
構成されている。
【0019】コントローラ11は光ディスク1の再生状
態下において、内蔵プログラムに従いフォーカスオフセ
ット調整制御を実行する。具体的な調整方法を図2の線
図を参照して説明する。図2はバイアス電圧(x)とR
Fジッター量(y)の関係を示す線図であり、2次曲線
で近似可能である。コントローラ11はバイアス電圧発
生回路90を制御して3つの異なるバイアス電圧xA
B ,xC を発生させ、各電圧値においてジッター量検
出回路10で検出されたジッター量yA ,yB ,yc
入力し、バイアス電圧と対応付けて内蔵RAMに記憶す
る。次に、3組の測定ポイントA,B,Cはいずれも一
般式が次式、 y=ax2 +bx+d ・・(1) の2次曲線上に乗っているとして、 yA =axA 2 +bxA +d ・・(2) yB =axB 2 +bxB +d ・・(3) yC =axC 2 +bxC +d ・・(4) の3式から成る連立方程式を解き、a,b,dを求め
る。
【0020】(1)式を変形すると、 y=a(x+e)2 +f 但し、e=b/2a、f=d−(b2 /4a)となる。
よって、バイアス電圧値が xN =−b/2a ・・(5) のとき、RFジッター量がyN =fの最小値となる。コ
ントローラ11はa,b,dを求めたあと(5)の計算
を行って、ジッター量を最小とできるバイアス電圧値x
N を推定し、バイアス電圧発生回路90を制御してxN
を発生させ、バイアス電圧の自動調整を終える。
【0021】この自動調整を、電源オン操作後のTOC
情報の読み取り中または読み取り開始直前に行ったり、
各曲の演奏開始時に行うことで、フォーカスサーボ系の
特性の経時変化にも対応することができる。
【0022】また、コントローラ11が不揮発性メモリ
を有する場合、メーカ側で組立調整時に上記した手法に
より推定値xN を求め、不揮発性メモリに保存してお
き、その後、ユーザが電源オン操作をする度に、コント
ローラ11が保存データを読み出し、バイアス電圧発生
回路90の調整を行うようにしても良い。また、ユーザ
がセット購入後、最初に電源オン操作をしたときに上記
した手法により推定値xN を求め、不揮発性メモリに保
存しておき、その後、ユーザが電源オン操作をする度
に、コントローラ11が保存データを読み出し、バイア
ス電圧発生回路90の調整を行うようにしても良い。
【0023】この実施例によれば、コントローラ11は
互いに電圧値の異なる3つのバイアス電圧値におけるジ
ッター量を計測するだけで良く、ジッター量が最小値や
所定値となっているなど特定の固定点を探索しなくて良
いので最適バイアス値を短時間かつ自動的に見出すこと
ができ、調整のためメーカ作業者やユーザが長く待たさ
れることはない。また、最適バイアス値の探索に続いて
バイアス電圧発生回路90の調整を行う場合には、フォ
ーカスバイアス調整全体を短時間で済ますこともでき
る。これに対し、特定のジッター量となっている点を測
定ポイントとする場合、ジッター量を監視しながらバイ
アス電圧値を連続的に可変させていき、所望ジッター量
となっているバイアス電圧値を探索しなければならず、
探索に時間が掛かるとともに、プログラムも複雑となっ
て多くのメモリ容量を要する。なお、3つの測定ポイン
トのバイアス電圧値は、任意で良いが、予め、1つまた
は2つまたは3つのバイアス電圧値を固定しておいても
良く、固定値の内、1つは電圧値=零としても良い。
【0024】また、3つの測定ポイントはバイアス電圧
−RFジッター量の特性線図の広い範囲から選び出した
方がa,b,dの演算精度が向上することから、特性線
図の中心から見て片側に2の測定ポイントを選び、他の
片側に1つの測定ポイントを選ぶようにしても良い。こ
の具体的な手法を図3を参照して説明すると、コントロ
ーラ11が再生状態下でバイアス電圧発生回路90を制
御して、まず、3つの異なるバイアス電圧値に可変した
ときのジッター量検出回路10での計測値を求める。こ
のときの測定ポイントが低バイアス電圧のL(xL ,y
L )、中バイアス電圧のM(xM ,yM )、高バイアス
電圧のH(xH ,yH )であったとき、低バイアス電圧
値と中バイアス電圧値の間のジッター量変化極性である
(yM−yL )の符号と、中バイアス電圧値と高バイア
ス電圧値の間のジッター量変化極性である(yH
M )の符号が逆か否か判定する。逆極性の関係にある
とき、低バイアス電圧の測定ポイントLは必ず特性線図
の中心線Tの左に存在し、高バイアス電圧の測定ポイン
トHは必ず特性線図の中心線Tの右に存在し、中バイア
ス電圧の測定ポイントMは中間に存在し、測定ポイント
がTの両側に広く分布しているので(図3のA,B,C
参照)、そのまま(2)〜(4)に代入してa,b,d
を求めれば精度良くxN を推定することができる。
【0025】反対に、(yM −yL )の符号と、(yH
−yM )の符号が同じ場合、L,M,HがTの左側また
は右側に偏って存在しているか、または、中心線Tを跨
いで両側に広く分布していない可能性が有り、符号がと
もに−の場合はH、符号がともに+の場合はLを測定ポ
イントとはしない。例えば、図3のA,B,C´の如く
なり、C´を測定ポイントから外す場合、Cよりバイア
ス電圧を大きくした測定ポイントで(yH −yM )の符
号が(yM −yL )の符号と反対となるポイント、例え
ば、Eを探し、A,Bと合わせて3つの測定ポイントと
すれば、各測定ポイントがTの両側に広く分布するの
で、(2)〜(4)に代入してa,b,dを求めて精度
良くxN を推定することができる。なお、最初に3つの
異なるバイアス電圧値のポイントのジッター量を測定す
る際、3つとも任意のバイアス電圧値としても良いが、
1つまたは2つは予め、定められたバイアス電圧値とし
ても良く、内、1つは電圧値=零としても良い。
【0026】このように、光ディスクの再生状態下でバ
イアス電圧発生回路90を制御して所定の条件を満たす
低,中,高の3つの異なるバイアス電圧値に可変したと
きのジッター量検出回路10での計測値を求め、このと
き前記所定の条件は低バイアス電圧値と中バイアス電圧
値の間のジッター量変化極性と中バイアス電圧値と高バ
イアス電圧値の間のジッター量変化極性が逆となってい
ることとしたことで、各測定ポイントをTの両範囲にな
るべく広く分布させることができ、精度良くxN を推定
することができる。そして、3つの測定ポイントの条件
はジッター量変化極性の関係だけで自由度が高いので、
バイアス電圧値を可変しながらジッター量が最小値や所
定値となっている特定の固定点を探索するよりも、最適
バイアス電圧値を かに迅速に見出すことができる。
【0027】なお、上記した実施例ではコントローラ1
1はRFアンプ4の波形整形回路4Cの出力側にジッタ
ー量検出回路10を設けて、ジッター量が最小となるバ
イアス電圧値を直接推定するようにしたが、ジッター量
が最小となるときのバイアス電圧値とRF振幅レベルが
最大となるときのバイアス電圧値が近いことから、ジッ
ター量検出回路10の代わりにRFアンプ4のRF信号
の出力側に包絡線検波回路等で構成された振幅レベル検
出回路12を設け、RF振幅レベルが最大となるバイア
ス電圧値を推定することで、ジッター量が最小となるバ
イアス電圧値を間接的に推定するようにしても良い。
【0028】具体的な調整方法を図4の線図を参照して
説明する。図4はバイアス電圧(x)とRF振幅レベル
(y)の関係を示す線図であり、2次曲線で近似可能で
ある(ジッター量の場合と異なり上に凸な曲線となって
いる)。コントローラ11はバイアス電圧発生回路90
を制御して3つの異なるバイアス電圧xA ,xB ,xC
を発生させ、各電圧値において振幅レベル検出回路12
で検出された振幅レベルyA ,yB ,yc を入力し、バ
イアス電圧と対応付けて内蔵RAMに記憶する。次に、
ジッター量を直接推定した場合と同様に、3組の測定ポ
イントA,B,Cはいずれも一般式が(1)式の2次曲
線上に乗っているとして、(2)〜(4)の3式から成
る連立方程式を解き、a,b,dを求める。
【0029】バイアス電圧値が、 xN =−b/2a ・・(6) のとき、RF振幅レベルがyN =d−(b2 /4a)の
最大値となる。コントローラ11はa,b,dを求めた
あと(6)の計算を行って、RF振幅レベルを最大とで
き、間接的にジッター量を最小とできるバイアス電圧値
N を推定し、バイアス電圧発生回路90を制御してx
N を発生させ、バイアス電圧の自動調整を終える。
【0030】この変形例によっても、コントローラ11
は互いに電圧値の異なる3つのバイアス電圧値における
RF振幅レベルを計測するだけで良く、RF振幅レベル
が最大値や所定値となっているなど特定の固定点を探索
しなくて良いので最適バイアス値を短時間かつ自動的に
見出すことができ、調整のためメーカ作業者やユーザが
長く待たされることはない。また、最適バイアス電圧値
の探索に続いてバイアス電圧発生回路90の最適調整が
なされるので、フォーカスバイアス調整全体を短時間で
済ますこともできる。これに対し、特定のRF振幅レベ
ル(例えば、最大振幅レベル)となっている点を測定ポ
イントとする場合、RF振幅を監視しながらバイアス電
圧値を連続的に可変させていき、所望振幅レベルとなっ
ているバイアス電圧値を探索しなければならず、探索に
時間が掛かるとともに、プログラムも複雑となって多く
のメモリ容量を要する。なお、3つの測定ポイントのバ
イアス電圧値は、任意で良いが、予め、1つまたは2つ
または3つのバイアス電圧値を固定しておいても良く、
固定値の内、1つは電圧値=零としても良い。
【0031】また、3つの測定ポイントはバイアス電圧
−RF振幅レベルの特性線図の広い範囲から選び出した
方が推定精度が向上することから、特性線図の中心から
見て片側に2の測定ポイントを選び、他の片側に1つの
測定ポイントを選ぶようにしても良い。この具体的な手
法を図5を参照して説明すると、コントローラ11が再
生状態下でバイアス電圧発生回路90を制御して、ま
ず、3つの異なるバイアス電圧値に可変したときの振幅
レベル検出回路12での計測値を求める。このときの測
定ポイントが低バイアス電圧のL(xL ,yL )、中バ
イアス電圧のM(xM ,yM )、高バイアス電圧のH
(xH ,yH )であったとき、低バイアス電圧値と中バ
イアス電圧値の間のRF振幅レベル変化極性である(y
M −yL )の符号と、中バイアス電圧値と高バイアス電
圧値の間のRF振幅レベル変化極性である(yH
M )の符号が逆か否か判定する。逆極性の関係にある
とき、低バイアス電圧の測定ポイントLは必ず特性線図
の中心線Tの左に存在し、高バイアス電圧の測定ポイン
トHは必ず特性線図の中心線Tの右に存在し、中バイア
ス電圧の測定ポイントMは中間に存在し、測定ポイント
がTの両側に広く分布しているので(図5のA,B,C
参照)、そのまま(2)〜(4)に代入してa,b,d
を求めれば精度良くxN を推定することができる。
【0032】反対に、(yM −yL )の符号と、(yH
−yM )の符号が同じ場合、L,M,HがTの左側また
は右側に偏って存在しているか、または、中心線Tを跨
いで両側に広く分布していない可能性が有り、符号がと
もに+の場合はH、符号がともに−の場合はLを測定ポ
イントとはしない。例えば、図5のA,B,C´の如く
なり、C´を測定ポイントから外す場合、Cよりバイア
ス電圧を大きくした測定ポイントで(yH −yM )の符
号が(yM −yL )の符号と反対となるポイント、例え
ば、Eを探し、A,Bと合わせて3つの測定ポイントと
すれば、各測定ポイントがTの両側に広く分布するの
で、(2)〜(4)に代入してa,b,dを求めて精度
良くxN を推定することができる。なお、最初に3つの
異なるバイアス電圧値のポイントのRF振幅レベルを測
定する際、3つとも任意のバイアス電圧値としても良い
が、1つまたは2つは予め、定められたバイアス電圧値
としても良く、内、1つは電圧値=零としても良い。
【0033】このように、光ディスクの再生状態下でバ
イアス電圧発生回路90を制御して所定の条件を満たす
低,中,高の3つの異なるバイアス電圧値に可変したと
きの振幅レベル検出回路12での計測値を求め、このと
き前記所定の条件は低バイアス電圧値と中バイアス電圧
値の間のRF振幅レベル変化極性と中バイアス電圧値と
高バイアス電圧値の間のRF振幅レベル変化極性が逆と
なっていることとしたことで、各測定ポイントをTの両
範囲になるべく広く分布させることができ、精度良くx
N を推定することができる。そして、3つの測定ポイン
トの条件はRF振幅レベル変化極性の関係だけであり自
由度が高いので、バイアス電圧値を可変しながらRF振
幅が最大値や所定値となっている特定の固定点を探索す
るよりも、最適バイアス電圧値を かに迅速に見出すこ
とができる。
【0034】なお、上記した実施例、変形例ではCDプ
レーヤを例に挙げたが、ミニディスクシステム、LDプ
レーヤ、DVDプレーヤ等、光ディスクの再生または記
録が可能な他の種類の光ディスク装置にも同様に適用す
ることができる。
【0035】
【発明の効果】本発明のフォーカスサーボの自動調整方
法によれば、光ディスクの再生状態下でバイアス電圧発
生回路を制御して3つの異なるバイアス電圧値に可変し
たときのジッター量検出回路での計測値を求め、バイア
ス電圧の変化に対するジッター量の変化が2次曲線に従
うと仮定して、バイアス電圧値とジッター量の3組の計
測データからジッター量が最小となる最適バイアス電圧
値を推定し、しかるのち、バイアス電圧発生回路を先に
推定した最適バイアス電圧値に調整するようにしたの
で、互いにバイアス電圧値の異なる3つの点のバイアス
電圧値とジッター量の関係を計測するだけで良く、ジッ
ター量が最小値や所定値となっているなど特定の固定点
を探索しなくて良いので最適バイアス電圧値を迅速に見
出すことができる。
【0036】また、本発明の他のフォーカスサーボの自
動調整方法によれば、光ディスクの再生状態下でバイア
ス電圧発生回路を制御して所定の条件を満たす低,中,
高の3つの異なるバイアス電圧値に可変したときのジッ
ター量検出回路での計測値を求め、前記所定の条件は低
バイアス電圧値と中バイアス電圧値の間のジッター量変
化極性と中バイアス電圧値と高バイアス電圧値の間のジ
ッター量変化極性が逆であることとし、バイアス電圧の
変化に対するジッター量の変化が2次曲線に従うと仮定
して、バイアス電圧値とジッター量の3組の計測データ
からジッター量が最小となる最適バイアス電圧値を推定
し、しかるのち、バイアス電圧発生回路を先に推定した
最適バイアス電圧値に調整するようにしたので、広範囲
の測定結果を利用して精度の高いジッター量最小ポイン
トの推定を行うことができ、調整精度が増す。また、3
つの測定ポイントの条件が緩く、自由度が高いのでジッ
ター量が最小値や所定値となっているなど特定の固定点
を探索するより最適バイアス電圧値を迅速に見出すこと
ができる。
【0037】
【0038】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明に係るフォーカスサーボの自動調
整方法を具現したCDプレーヤのフォーカスサーボ系を
示す回路図である。
【図2】図2はバイアス電圧とジッター量の関係を示す
線図である。
【図3】図3は測定ポイントの選択方法を説明する説明
図である。
【図4】図4はバイアス電圧とRF振幅レベルの関係を
示す線図である。
【図5】図5は本発明の変形例に係る測定ポイントの選
択方法を説明する説明図である。
【図6】従来のCDプレーヤのフォーカスサーボ系を示
す回路図である。
【符号の説明】 1 光ディスク 3 光ピックアップ 4 RFアンプ 4A RF信号演算
回路 4C FE信号演算回路 6 加算器 7 位相補償回路 8 フォーカスドラ
イバ 10 ジッター量検出回路 11 コントローラ 12 振幅レベル検出回路 90 バイアス電圧
発生回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 7/09 - 7/095

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ピックアップの合焦制御を行うフォー
    カスサーボ系のバイアス調整用のバイアス電圧を発生す
    るバイアス電圧発生回路と、光ディスクから再生したR
    F信号のジッター量を計測するジッター量検出回路と、
    を備えた光ディスク装置において、 光ディスクの再生状態下でバイアス電圧発生回路を制御
    して3つの異なるバイアス電圧値に可変したときのジッ
    ター量検出回路での計測値を求め、 バイアス電圧の変化に対するジッター量の変化が2次曲
    線に従うと仮定して、バイアス電圧値とジッター量の3
    組の計測データからジッター量が最小となる最適バイア
    ス電圧値を推定し、 しかるのち、バイアス電圧発生回路を先に推定した最適
    バイアス電圧値に調整すること、 を特徴とするフォーカスサーボの自動調整方法。
  2. 【請求項2】 光ピックアップの合焦制御を行うフォー
    カスサーボ系のバイアス調整用のバイアス電圧を発生す
    るバイアス電圧発生回路と、光ディスクから再生したR
    F信号のジッター量を検出するジッター量検出回路と、
    を備えた光ディスク装置において、 光ディスクの再生状態下でバイアス電圧発生回路を制御
    して所定の条件を満たす低,中,高の3つ前記3つの異
    なるバイアス電圧値に可変したときのジッター量検出回
    路での計測値を求め、このとき前記所定の条件は低バイ
    アス電圧値と中バイアス電圧値の間のジッター量変化極
    性と中バイアス電圧値と高バイアス電圧値の間のジッタ
    ー量変化極性が逆であることとし、 バイアス電圧の変化に対するジッター量の変化が2次曲
    線に従うと仮定して、バイアス電圧値とジッター量の3
    組の計測データからジッター量が最小となる最適バイア
    ス電圧値を推定し、 しかるのち、バイアス電圧発生回路を先に推定した最適
    バイアス電圧値に調整すること、 を特徴とするフォーカスサーボの自動調整方法。
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