JP4418270B2 - 画像処理装置及びプリンタドライバ - Google Patents

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Description

多色原稿を複数の色インクで重ね刷りするために、多色原稿画像データの原稿色(色光)に対応した原稿色空間の多値画素値を、印刷に用いる色インクに対応した色空間の多値画素値に変換する画像処理装置及びプリンタドライバに関する。
一般に、多色原稿を複数の色インクで重ね刷りする際には、多色原稿画像の原稿色(色光)に対応した色空間(例えば、RGB色空間)の多値画素値を、印刷に用いる色インクに対応した色空間(例えば、CMY色空間)の多値画素値に変換する、所謂「分版」が行われる。
分版処理のアルゴリズムとしては、ノイゲバウアーの方程式に代表される変換式でRGB色空間をCMY色空間に変換する方式(例えば、特許文献1参照)と、色変換ルックアップテーブル(以下「色変換LUT」と省略する)用いてRGB色空間をCMY色空間に変換する方式(例えば、特許文献2参照)とに大別されるが、意図的な色域シフト(好ましい色再現)を行うことが容易な、色変換LUTによる分版処理アルゴリズムが用いられることが多い。
特開2001−277473号公報 特開2001−186368号公報
複数の色インクで重ね刷りする場合、即ち先に印刷する色インク(以下「先刷り色インク」と称する)が乾燥しないうちに後から印刷する色インク(以下「後刷り色インク」と称する)を重ね刷りするため、先刷り色インクと後刷り色インクの間でブリーディング現象、トラッピング現象、バックトラッピング現象などの問題が発生するため、所望する印刷結果は得られない。
尚、ブリーディング現象とは先刷り色インクと後刷り色インクとが混ざり合う現象で、トラッピング現象とは先刷り色インク上へ後刷り色インクが転移する現象で、バックトラッピング現象とは後刷り用の画像担持体(本発明に係わる孔版印刷装置でいえば版胴)へ先刷り色インクが吸収される現象である。中でも、トラッピング現象とバックトラッピング現象の印刷結果に及ぼす影響は無視できない。
そこで、トラッピング現象やバックトラッピング現象を考慮した色変換LUTを用意する必要があったが、トラッピング現象やバックトラッピング現象による影響は、重ね刷りに用いる色インクのやその重ね刷り順序によっても変動するため、それぞれのケースに応じた色変換LUTを用意しておく必要があった。
そのため、色変換LUTを作成するために多大なコストや時間を要し、また、色変換LUTを記憶しておく記憶装置の記憶容量も肥大化していた。
本発明は、以上のような状況を鑑みてなされたものであり、多色原稿を複数の色インクで重ね刷りするために、トラッピング現象やバックトラッピング現象を考慮した色変換LUTを予め用意しておかなくても、所望の重ね刷り結果を得ることができる画像処理装置及びプリンタドライバを提供することを目的とする。
本発明の一態様によれば、多色原稿を複数の色インクで重ね刷りする場合に、前記多色原稿に対応する色空間の多値画素値を前記色インクに対応する色空間の多値画素値に変換する画像処理装置であって、前記色インクを重ね刷りしたときにトラッピング現象が発生しない場合の、前記多色原稿に対応する色空間の多値画素値と前記色インクに対応する色空間の多値画素値との対応関係を記憶する色変換LUTを参照して、前記多色原稿に対応する色空間の多値画素値を前記色インクに対応する色空間の多値画素値に変換する色空間座標変換部と、前記色変換LUTに基づいて変換された前記色インクに対応する色空間の多値画素値もしくは前記色変換LUTに記憶されている前記色インクに対応する色空間の多値画素値の少なくとも一方を、前記色インクと該色インクの重ね刷り順序に従って補正する補正処理部とを備え、前記補正処理部は、前記重ね刷り順序に従って、後刷り色インクに対応する色空間の多値画素値が所定の閾値以上である場合に、先刷り色インクに対応する色空間の多値画素値を補正するための補正係数を、後刷り色インクに対応する色空間の多値画素値に対して、1を最大値とし、1以下の所定の最小補正係数を最小値とするリニア特性を有するものとして、前記後刷り色インクに対応する色空間の多値画素値に対応する第1の補正係数を算出し、算出した前記第1の補正係数を前記先刷り色インクに対応する色空間の多値画素値に乗じることで、前記先刷り色インクに対応する色空間の多値画素値を低くする補正を行うことを特徴とする画像処理装置が提供される。
本発明の他の態様によれば、多色原稿を複数の色インクで重ね刷りする場合に、前記多色原稿に対応する色空間の多値画素値を前記色インクに対応する色空間の多値画素値に変換する画像処理装置であって、前記色インクを重ね刷りしたときにトラッピング現象が発生しない場合の、前記多色原稿に対応する色空間の多値画素値と前記色インクに対応する色空間の多値画素値との対応関係を記憶する色変換LUTを参照して、前記多色原稿に対応する色空間の多値画素値を前記色インクに対応する色空間の多値画素値に変換する色空間座標変換部と、前記色変換LUTに基づいて変換された前記色インクに対応する色空間の多値画素値もしくは前記色変換LUTに記憶されている前記色インクに対応する色空間の多値画素値の少なくとも一方を、前記色インクと該色インクの重ね刷り順序に従って補正する補正処理部とを備え、前記補正処理部は、前記重ね刷り順序に従って、先刷り色インクに対応する色空間の多値画素値に後刷り色インクのトラッピング率の逆数を乗じた値に、前記先刷り色インクが印刷されない割合である、1から前記先刷り色インクに対応する色空間の多値画素値を減算した値を加算することにより、1以上の値となる補正係数を算出し、算出した前記補正係数を前記後刷り色インクに対応する色空間の多値画素値に乗じることで、前記後刷り色インクに対応する色空間の多値画素値を高くする補正を行うことを特徴とする画像処理装置が提供される。
本発明の他の態様によれば、多色原稿を複数の色インクで重ね刷りする場合に、前記多色原稿に対応する色空間の多値画素値を前記色インクに対応する色空間の多値画素値に変換する画像処理装置であって、前記色インクを重ね刷りしたときにバックトラッピング現象が発生しない場合の、前記多色原稿に対応する色空間の多値画素値と前記色インクに対応する色空間の多値画素値との対応関係を記憶する色変換LUTを参照して、前記多色原稿に対応する色空間の多値画素値を前記色インクに対応する色空間の多値画素値に変換する色空間座標変換部と、前記色変換LUTに基づいて変換された前記色インクに対応する色空間の多値画素値もしくは前記色変換LUTに記憶されている前記色インクに対応する色空間の多値画素値の少なくとも一方を、前記色インクと該色インクの重ね刷り順序に従って補正する補正処理部とを備え、前記補正処理部は、前記重ね刷り順序に従って、後刷り色インクに対応する色空間の多値画素値に先刷り色インクのバックトラッピング率の逆数を乗じた値に、前記後刷り色インクが印刷されない割合である、1から前記後刷り色インクに対応する色空間の多値画素値を減算した値を加算することにより、1以上の値となる補正係数を算出し、算出した前記補正係数を前記先刷り色インクに対応する色空間の多値画素値に乗じることで、前記先刷り色インクに対応する色空間の多値画素値を高くする補正を行うことを特徴とする画像処理装置が提供される。
本発明の他の態様によれば、アプリケーションプログラムで作成された多色原稿を複数の色インクで重ね刷りする印刷装置のプリンタドライバであって、前記色インクを重ね刷りしたときにトラッピング現象が発生しない場合の、前記多色原稿に対応する色空間の多値画素値と前記色インクに対応する色空間の多値画素値との対応関係を記憶する色変換LUTを参照して、前記多色原稿に対応する色空間の多値画素値を前記色インクに対応する色空間の多値画素値に変換する色空間座標変換部と、前記色変換LUTに記憶されている前記色インクに対応する色空間の多値画素値もしくは前記色変換LUTを参照して変換された前記色インクに対応する色空間の多値画素値の少なくとも一方を、前記色インクと該色インクの重ね刷り順序に従って補正する補正処理部とを備え、前記補正処理部は、前記重ね刷り順序に従って、後刷り色インクに対応する色空間の多値画素値が所定の閾値以上である場合に、先刷り色インクに対応する色空間の多値画素値を補正するための補正係数を、後刷り色インクに対応する色空間の多値画素値に対して、1を最大値とし、1以下の所定の最小補正係数を最小値とするリニア特性を有するものとして、前記後刷り色インクに対応する色空間の多値画素値に対応する第1の補正係数を算出し、算出した前記第1の補正係数を前記先刷り色インクに対応する色空間の多値画素値に乗じることで、前記先刷り色インクに対応する色空間の多値画素値を低くする補正を行うことを特徴とするプリンタドライバが提供される。
本発明の他の態様によれば、アプリケーションプログラムで作成された多色原稿を複数の色インクで重ね刷りする印刷装置のプリンタドライバであって、前記色インクを重ね刷りしたときにトラッピング現象が発生しない場合の、前記多色原稿に対応する色空間の多値画素値と前記色インクに対応する色空間の多値画素値との対応関係を記憶する色変換LUTを参照して、前記多色原稿に対応する色空間の多値画素値を前記色インクに対応する色空間の多値画素値に変換する色空間座標変換部と、前記色変換LUTに記憶されている前記色インクに対応する色空間の多値画素値もしくは前記色変換LUTを参照して変換された前記色インクに対応する色空間の多値画素値の少なくとも一方を、前記色インクと該色インクの重ね刷り順序に従って補正する補正処理部とを備え、前記補正処理部は、前記重ね刷り順序に従って、先刷り色インクに対応する色空間の多値画素値に後刷り色インクのトラッピング率の逆数を乗じた値に、前記先刷り色インクが印刷されない割合である、1から前記先刷り色インクに対応する色空間の多値画素値を減算した値を加算することにより、1以上の値となる補正係数を算出し、算出した前記補正係数を前記後刷り色インクに対応する色空間の多値画素値に乗じることで、前記後刷り色インクに対応する色空間の多値画素値を高くする補正を行うことを特徴とするプリンタドライバが提供される。
本発明の他の態様によれば、アプリケーションプログラムで作成された多色原稿を複数の色インクで重ね刷りする印刷装置のプリンタドライバであって、前記色インクを重ね刷りしたときにバックトラッピング現象が発生しない場合の、前記多色原稿に対応する色空間の多値画素値と前記色インクに対応する色空間の多値画素値との対応関係を記憶する色変換LUTを参照して、前記多色原稿に対応する色空間の多値画素値を前記色インクに対応する色空間の多値画素値に変換する色空間座標変換部と、前記色変換LUTに記憶されている前記色インクに対応する色空間の多値画素値もしくは前記色変換LUTを参照して変換された前記色インクに対応する色空間の多値画素値の少なくとも一方を、前記色インクと該色インクの重ね刷り順序に従って補正する補正処理部とを備え、前記補正処理部は、前記重ね刷り順序に従って、後刷り色インクに対応する色空間の多値画素値に先刷り色インクのバックトラッピング率の逆数を乗じた値に、前記後刷り色インクが印刷されない割合である、1から前記後刷り色インクに対応する色空間の多値画素値を減算した値を加算することにより、1以上の値となる補正係数を算出し、算出した前記補正係数を前記先刷り色インクに対応する色空間の多値画素値に乗じることで、前記先刷り色インクに対応する色空間の多値画素値を高くする補正を行うことを特徴とするプリンタドライバが提供される。
本発明によれば、トラッピング現象やバックトラッピング現象を考慮した色変換LUTを予め用意しておかなくても、所望の重ね刷り結果を得ることができる画像処理装置及びプリンタドライバを提供することができる。


以下、図1から図16を参照して、本発明の実施の形態について詳しく説明する。なお、各図面を通じて同一もしくは同等の部位や構成要素には、同一もしくは同等の参照符号を付し、その説明を省略もしくは簡略化する。
[実施例1]
図1は、孔版印刷装置100と原稿作成装置200による印刷システムを例示している。
孔版印刷装置100は、原稿読み取り部101、製版部102、印刷部103、制御部104、外部インタフェース部105、データ部130、画像処理装置140などを備え、色インクの異なる複数の版胴(図1に示した例では、版胴1及び版胴2)を同時に装着できる、多色印刷装置である。
制御部104は、いずれも図示しない処理装置(CPU)、RAM、ROM、等で構成され、処理装置はROMやデータ部130及び図示しない記憶手段に記憶されたプログラムやデータをRAMに読み出して処理し、処理結果に基づいて孔版印刷装置100全体を制御する。
外部インタフェース部105は、孔版印刷装置100がネットワーク等を介して他装置(例えば原稿作成装置200)と接続するための機能を有する。
原稿読み取り部101は、印刷すべき多色原稿の画像を光学的に読み取る。製版部102は、原稿読み取り部101で読み取られ、画像処理装置140で分版処理された単色画像データに基づき、分版された版、即ち印刷に使用する色インク毎に孔版原紙を感熱穿孔して製版する。
印刷部103は、2つの版胴を装着できる装着位置1及び装着位置2を有し、装着位置1、装着位置2の順番で各装着位置に装着された版胴に印刷用紙を押圧して、各版胴から供給される色インクが、着版された孔版原紙の穿孔を介して印刷用紙に転写されることで印刷する。尚、装着位置1に装着される版胴を版胴1、装着位置2に装着される版胴を版胴2とする。
データ部130は、色変換LUT131、変数エリア132、変数エリア133から構成される。色変換LUT131は、RGB色空間の多値画素値とCMY色空間の多値画素値との対応関係を記憶する。尚、色変換LUT131は、トラッピング現象やバックトラッピング現象を考慮しないRGB色空間−CMY色空間の対応関係だけを記憶しておくたけで良い。変数エリア132は、閾値M、最小補正係数Hmin 等を記憶し、変数エリア133は、トラッピング率、バックトラッピング率等を記憶する。尚、色変換LUT131や変数エリア132、変数エリア133は、画像処理装置140に設けても良い。
画像処理装置140は、色空間座標変換部141と補正処理部142を備え、原稿読み取り部101にて読み取られた多色原稿画像データをRGB色空間の多値画素値に変換し、変換されたRGB色空間の多値画素値を印刷に用いる色インクに対応したCMY色空間の多値画素値に変換し、印刷に用いる色インクと、その重ね刷り順序に応じて補正する。あるいは、原稿作成装置200から送信されてきた多色原稿画像データのRGB色空間の多値画素値を、印刷に用いる色インクに対応したCMY色空間の多値画素値に変換し、印刷に用いる色インクと、その重ね刷り順序に応じて補正する。また、画像処理装置140は、印刷に用いる色インクと重ね刷り順序情報を、制御部104から取得する。
色空間座標変換部141は、色変換LUT131を参照して、多色原稿画像データに対応するRGB色空間の多値画素値を印刷に用いる色インクに対応したCMY色空間の多値画素値に変換する。補正処理部142は、色変換LUT131に記憶されているCMY色空間の多値画素値もしくは色変換LUT131に基づいて変換されたCMY色空間の多値画素値を、印刷に用いる色インクとその重ね刷り順序に応じて補正する。
図2は、印刷すべき多色原稿画像を原稿読み取り部101で読み取って、読み取った画像データを画像処理装置140で分版処理した単色画像データに基づいて刷版、印刷処理する場合の孔版印刷装置100の処理動作の一例を示すフローチャートである。尚、以下に示す孔版印刷装置100の処理動作は、操作パネル106に表示された製版・印刷画面(図示しない)が選択されると、処理が開始され、制御部104が孔版印刷装置100の各部を制御することにより実現される。
ステップS01において、制御部104は、操作パネル106からユーザにより入力された印刷に使用する色インク、重ね刷り順序等の条件設定を受け付け、ステップS02の処理において、設定された設定内容を操作パネル106に表示する。
ステップS03において、制御部104は、原稿読み取り部101に原稿がセットされているか否かを判別する。原稿がセットされていると判別した場合は、処理をステップS04に進め、原稿がセットされていないと判別した場合は待機する。
ステップS04において、制御部104は、操作パネル106から製版開始が指示されたか否かを判別する。制御部104は、製版開始が指示されたと判別した場合は処理をステップS05に進め、指示されていないと判別した場合は待機する。
ステップS05において、原稿読み取り部101は、原稿セット台にセットされている原稿の画像を読み取り、読み取った画像データを画像処理装置140に送る。
ステップS06において、画像処理装置140は、後述する分版処理を実行し、分版処理した原稿画像データ(製版画像データ)を製版部102に送る。
ステップS07において、制御部104は、版胴1、版胴2に着版されている使用済みの孔版原紙を排版する。
ステップS08において、製版部102は、画像処理装置140から送られた製版画像データに基づいて孔版原紙を製版処理する。
ステップS08において、制御部104は、製版された孔版原紙を版胴1、版胴2に着版する。その後、制御部104は、印刷処理へ処理を進める。
図3は、図2のステップS06に示した分版処理の詳細な処理手順を例示するフローチャートである。ここでは、多色原稿画像を異なる色の2つのインクC1、インクC2を用いて印刷する場合を例に説明する。
画像処理装置140は、ステップS41において、印刷に用いる色インク情報と、重ね刷り順序情報(インクC1→インクC2またはインクC2→インクC1)を制御部104から取得する。
ステップS42において、画像処理装置140は、原稿読み取り部101にて読み取られた多色原稿画像データをRGB色空間の多値画素値(ビットマップ画像)に展開する。
ステップS43において、色空間座標変換部141は、色変換LUT131に基づいて変換するRGB多値画像データの任意の画素i(r,g,b)をパラメータとして選択する。
ステップS44において、色空間座標変換部141は、選択された任意の画素i(r,g,b)に応じて、色変換LUT131を参照して、CMY色空間の画素i(C1rgb,C2rgb)に変換し、補正処理部142に渡す。
ステップS45において、補正処理部142は、色変換LUT131から受け取ったCMY色空間の画素i(C1rgb,C2rgb)を、印刷に用いる色インクとその重ね刷り順序に応じて補正する。補正処理の詳細は後述する。
ステップS46において、制御部104は、CMY色空間の補正された画素i’(C1rgb,C2rgb)を制御部104のRAMに記憶する。
ステップS47において、画像処理装置140は、RGB多値画像データの全画素について補正処理が完了したか否かを判別し、全画素について補正処理が完了していれば、この分版処理を終了する。逆に、補正処理未完了の画素が残っていれば、処理をステップS43に戻す。
図4は、図3のステップS45に示した補正処理の、実施例1における詳細な処理手順を例示するフローチャートである。RGB多値画像データの任意の画素i(r,g,b)は、色変換LUT131を参照してCMY色空間の画素i(C1rgb,C2rgb)に変換されている(但し、0≦C1rgb≦1、0≦C2rgb≦1である)。
ステップS51において、補正処理部142は、ステップS41で取得した重ね刷り順序情報を参照し、先刷り色インクがインクC1の場合、ステップS52に処理を進め、先刷り色インクがインクC2の場合、ステップS55に処理を進める。
ステップS52において、補正処理部142は、変数エリア132に記憶されているインクC2の閾値M2(0≦M2≦1)とインクC2のCMY色空間の画素値C2rgbとを比較する。比較の結果、画素値C2rgbが閾値M2未満であれば、つまり画素値C2rgbの濃度が所定の濃度未満であれば、トラッピング現象による印刷濃度低下は少ないため、補正を行わずに処理を終了する。
ステップS52の比較の結果、画素値C2rgbが閾値M2以上である場合、ステップS53において、補正処理部142は、式1により、後刷り色インクのインクC2(以下「後刷り色インクC2」と略す)の多値画素値C2rgbと閾値M2から、先刷り色インクのインクC1(以下「先刷り色インクC1」と略す)の画素値C1rgbを補正するための補正係数H1を算出する。
但し、H1minは画素値C1rgbを補正する際の所定の最小補正係数(0≦H1min≦1)であり、変数エリア132に予め記憶されている。また、補正係数H1は、H1min≦H1≦1である。
H1 = 1-{(1-H1min)×(C2rgb-M2)}/(1-M2) (1)
図5(a)は、先刷り色インクC1の補正係数H1の例を示しており、後刷り色インクC2の閾値M2を境に、画素値C2rgb<閾値M2の場合、補正係数H1はH1=1のフラット特性(補正なし)とし、画素値C2rgb≧閾値M2の場合、補正係数H1は最小補正係数H1minを最小値としたリニア特性を有している。このことは、後刷り色インクC2の画素値が所定の値(閾値)未満になると、トラッピング現象が無視できる程度に小さくなるという実験結果に基づくものである。また、後刷り色インクC2の画素値が所定の値(閾値)以上になると、補正係数H1は非線形特性を有するが、実用的には図5に示すように線形特性で近似しても問題ないことが確かめられている。
次に、ステップS54において、補正処理部142は、算出した補正係数H1を用いて、式2により先刷り色インクC1の画素値C1rgbを補正し、補正後の画素値C1’rgbを得る。
C1’rgb = C1rgb×H1 (2)
このように、後刷り色インクC2のCMY色空間の画素値C2rgbが閾値M2以上の場合、後刷り色インクC2の画素値C2rgbと閾値M2から補正係数H1を算出し、算出した補正係数H1を用いて、先刷り色インクC1に対応するCMY色空間の画素値C1rgbを低く補正することで、トラッピング現象による後刷り色インクC2の印刷濃度低下を防止することができる。
一方、ステップS51の判別の結果、先刷り色インクがインクC2の場合、つまり重ね刷り順序がインクC2→インクC1の場合は、ステップS55に処理を進め、補正処理部142は同様の補正処理を実行する。
ステップS55において、補正処理部142は、記憶部130の変数エリア132に予め記憶されているインクC1の閾値M1(0≦M1≦1)とインクC1のCMY色空間の画素値C1rgbとを比較する。比較の結果、画素値C1rgbが閾値M1未満であれば、つまり画素値C1rgbの印刷濃度が所定の濃度未満であれば、トラッピング現象による印刷濃度低下は少ないため、補正を行わずに処理を終了する。
ステップS55の比較の結果、画素値C1rgbが閾値M1以上である場合、ステップS56において、補正処理部142は、式3により、後刷り色インクC1の多値画素値C1rgbと閾値M1から、先刷り色インクC2の画素値C2rgbを補正するための補正係数H2(図5(b)に示す)を算出する。
但し、H2minは画素値C2rgbを補正する際の所定の最小補正係数(0≦H2min≦1)であり、変数エリア132に予め記憶されている。また、補正係数H2は、H2min≦H2≦1である。
H2 = 1-{(1-H2min)×(C1rgb-M1)}/(1-M1) (3)
次に、ステップS57において、補正処理部142は、算出した補正係数H2を用いて、式4により先刷り色インクC2の画素値C2rgbを補正し、補正後の画素値C2’rgbを得る。
C2’rgb = C2rgb×H2 (4)
即ち、後刷り色インクC1のCMY色空間の画素値C1rgbが閾値M1以上の場合、後刷り色インクC1の画素値C1rgbと閾値M1から補正係数H2を算出し、算出した補正係数H2を用いて、先刷り色インクC2のCMY色空間の画素値C2rgbを低く(印刷濃度を低く)補正することで、トラッピング現象による後刷り色インクC1の印刷濃度低下を防止することができる。
[実施例2]
図6は、図3のステップS45に示した補正処理の、実施例2における詳細な処理手順を例示するフローチャートである。
ステップS61において、補正処理部142は、ステップS41で取得した重ね刷り順序の情報を参照し、先刷り色インクがインクC1の場合、ステップS62に処理を進め、先刷り色インクがインクC2の場合、ステップS66に処理を進める。
ステップS62において、補正処理部142は、先刷り色インクC1のCMY色空間の多値画素値C1rgbと後刷り色インクC2のトラッピング率a1とから、CMY色空間の後刷り色インクC2の画素値C2rgbを補正するための補正係数H3を算出する。但し、トラッピング率a1は、インクC1がベタ印刷されている上にインクC2をベタで重ね刷りした場合のインクC2が印刷される割合(0≦a1≦1)であり、変数エリア133に予め記憶されている。尚、トラッピング現象が発生しない場合は、トラッピング率a1=1であり、色変換LUT131はトラッピング現象が発生しない場合(a1=1)で作成されている。
ここで、CMY色空間の任意の画素i(C1rgb,C2rgb)において、先刷り色インクC1の画素値(印刷濃度)はC1rgbであるから、画素値C2rgbを補正するための補正係数H3は、インクC1の印刷濃度C1rgbにインクC2が印刷される割合a1の逆数を乗じたものから、先刷り色インクC1が印刷されない割合(1-C1rgb)を加算する(先刷り色インクC1が印刷されない部分は補正しない)ことで求められ、式5により算出できる(但し、0≦C1rgb≦1、0≦C2rgb≦1である)。
H3 = {C1rgb×(1/a1)}+(1-C1rgb)
= {C1rgb+a1-a1×C1rgb}/a1
= {1-(1-a1-C1rgb+a1×C1rgb)}/a1
= {1-(1-a1)×(1-C1rgb)}/a1 (5)
次に、ステップS63において、補正処理部142は、算出した補正係数H3を用いて、式6により後刷り色インクC2の画素値C2rgbを補正した画素値C2’rgbを算出する。
C2’rgb = C2rgb×H3 (6)
尚、式6による算出の結果、補正後の画素値C2’rgbが、C2’rgb≧1の場合(ステップS64)、補正後の画素値C2’rgbを値「1」にクリッピングする(ステップS65)。
このように、先刷り色インクC1のCMY色空間の画素値C1rgbと、後刷り色インクC2のトラッピング率a1とから補正係数H3を算出し、算出した補正係数H3を用いて、後刷り色インクC2のCMY色空間の画素値C2rgb、即ち印刷濃度を高く補正することで、トラッピング現象による後刷り色インクC2の印刷濃度低下を防止することができる。
一方、ステップS61の判別の結果、先刷り色インクがインクC2の場合、つまり重ね刷り順序がインクC2→インクC1の場合は、ステップS66に処理を進め、補正処理部142は同様の補正処理を実行する。
ステップS66において、補正処理部142は、先刷り色インクC2のCMY色空間の多値画素値C2rgbと後刷り色インクC1のトラッピング率a2とから、CMY色空間の画素値C1rgbを補正するための補正係数H4を式7により算出する。但し、トラッピング率a2は、インクC2がベタ印刷されている上にインクC1をベタで重ね刷りした場合のインクC1が印刷される割合(0≦a2≦1)であり、変数エリア133に予め記憶されている。
H4 = {C2rgb×(1/a2)}+(1-C2rgb)
= {C2rgb+a2-a2×C2rgb}/a2
= {1-(1-a2-C2rgb+a2×C2rgb)}/a2
= {1-(1-a2)×(1-C2rgb)}/a2 (7)
次に、ステップS67において、補正処理部142は、式8により、算出した補正係数H4を用いて後刷り色インクC1の画素値C1rgbを補正した画素値C1’rgbを算出する。
C1’rgb = C1rgb×H4 (8)
尚、式8による算出の結果、補正後の画素値C1’rgbが、C1’rgb≧1の場合(ステップS68)、補正後の画素値C1’rgbを値「1」にクリッピングする(ステップS69)。
すなわち、重ね刷り順序がインクC2→インクC1の場合、トラッピング現象により、後刷り色インクC1(図7(b)における斜線部)の画素値C1rgb(印刷濃度)が低下するため、先刷り色インクC2のCMY色空間の画素値C2rgbと後刷り色インクC1のトラッピング率a2とから補正係数H4を算出し、算出した補正係数H4を用いて後刷り色インクC1のCMY色空間の画素値C1rgb、即ち印刷濃度を高く補正する(印刷濃度を増加させる)ことにより、トラッピング現象を考慮した好適な印刷結果を得ることができる。
[実施例3]
図8は、図3のステップS45に示した補正処理の、実施例3における詳細な処理手順を例示するフローチャートである。
まず、ステップS71において、補正処理部142は、ステップS41で取得した重ね刷り順序情報を参照し、先刷り色インクがインクC1の場合、ステップS72に処理を進め、先刷り色インクがインクC2の場合、ステップS76に処理を進める。
ステップS72において、補正処理部142は、後刷り色インクC2のCMY色空間の多値画素値C2rgbとバックトラッピング率b1とから、先刷り色インクC1のCMY色空間の画素値C1rgbを補正するための補正係数H5を、式9により算出する。但し、バックトラッピング率b1は、インクC1がベタ印刷されている上にインクC2をベタで重ね刷りした場合のインクC1が印刷される割合(0≦b1≦1)であり、変数エリア133に予め記憶されている。尚、バックトラッピング現象が発生しない場合は、バックトラッピング率b1=1であり、色変換LUT131はバックトラッピング現象が発生しない場合(b1=1)で作成されている。
H5 = {1-(1-b1)×(1-C2rgb)}/b1 (9)
次に、ステップS73において、補正処理部142は、算出した補正係数H5を用いて、式10により先刷り色インクC1の画素値C1rgbを補正した画素値C1’rgbを算出する。
C1’rgb = C1rgb×H5 (10)
尚、式10による算出の結果、補正後の画素値C1’rgbが、C1’rgb≧1の場合(ステップS74)、補正後の画素値C1’rgbを値「1」にクリッピングする(ステップS75)。
このように、後刷り色インクC2のCMY色空間の画素値C2rgbと、先刷り色インクC1のバックトラッピング率b1とから補正係数H5を算出し、算出した補正係数H5を用いて、先刷り色インクC1のCMY色空間の画素値C1rgbを補正することで、バックトラッピング現象による先刷り色インクC1の印刷濃度低下を防止することができる。
一方、ステップS71の判別の結果、先刷り色インクがインクC2の場合、つまり重ね刷り順序がインクC2→インクC1の場合は、ステップS76に処理を進め、補正処理部142は同様の補正処理を実行する。
ステップS76において、補正処理部142は、後刷り色インクC1のCMY色空間の多値画素値C1rgbと先刷り色インクC2のバックトラッピング率b2とから、CMY色空間の画素値C1rgbを補正するための補正係数H6を式11により算出する。但し、バックトラッピング率b2は、インクC2がベタ印刷されている上にインクC1をベタで重ね刷りした場合のインクC2が印刷される割合(0≦b2≦1)であり、変数エリア133に予め記憶されている。
H6 = {1-(1-b2)×(1-C1rgb)}/b2 (11)
次に、ステップS77において、補正処理部142は、算出した補正係数H6を用いて、式12により先刷り色インクC2の画素値C2rgbを補正した画素値C2’rgbを算出する。
C2’rgb = C2rgb×H6 (12)
尚、式12による算出の結果、補正後の画素値C2’rgbが、C2’rgb≧1の場合(ステップS78)、補正後の画素値C2’rgbを値「1」にクリッピングする(ステップS79)。
すなわち、重ね刷り順序がインクC2→インクC1の場合、バックトラッピング現象により、先刷り色インクC2(図9(b)における斜線部)の画素値C2rgb(印刷濃度)が低下する。従って、後刷り色インクC1のCMY色空間の画素値C1rgbと先刷り色インクC2のバックトラッピング率b2とから補正係数H6を算出し、算出した補正係数H6を用いて先刷り色インクC2のCMY色空間の画素値C2rgbを高く補正する(印刷濃度を増加させる)ことにより、バックトラッピング現象を考慮した好適な印刷結果を得ることができる。
[実施例4]
図10は、図3のステップS45に示した補正処理の、実施例4における詳細な処理手順を例示するフローチャートである。この実施例4における補正処理は、図4〜図5に示した補正処理(実施例1)と、図6〜図7に示した補正処理(実施例2)とを組み合わせることで、トラッピング現象による影響を、より効果的に低減する補正処理である。
図10に示すように、先刷り色インクがインクC1の場合(ステップS51)、補正処理部142は、実施例1におけるステップS52〜ステップS54の処理と同様に、後刷り色インクC2に対応するCMY色空間の画素値C2rgbと閾値M2から補正係数H1を算出し、算出した補正係数H1を用いて、先刷り色インクC1のCMY色空間の画素値C1rgbを低く補正することで、トラッピング現象による後刷り色インクC2の印刷濃度低下を防止する。
更に、補正処理部142は、実施例2におけるステップS62〜ステップS65の処理と同様に、先刷り色インクC1のCMY色空間の画素値C1rgbと、後刷り色インクC2のトラッピング率a1とから補正係数H3を算出し、算出した補正係数H3を用いて、後刷り色インクC2のCMY色空間の画素値C2rgbを高く補正することで、トラッピング現象による後刷り色インクC2の印刷濃度低下を防止する。
このように、トラッピング現象による影響を取り除くために、先刷り色インクC1の印刷濃度を低く補正し、且つ後刷り色インクC2の印刷濃度を高く補正することで、トラッピング現象による後刷り色インクC2の印刷濃度低下を、より効果的に防止することができる。
同様に、先刷り色インクがインクC2の場合(ステップS51)、補正処理部142は、実施例1におけるステップS55〜ステップS57の処理と同様に、後刷り色インクC1のCMY色空間の画素値C1rgbと閾値M1から補正係数H2を算出し、算出した補正係数H2を用いて、先刷り色インクC2のCMY色空間の画素値C2rgbを低く補正することで、トラッピング現象による後刷り色インクC1の印刷濃度低下を防止する。
更に、補正処理部142は、実施例2におけるステップS66〜ステップS69の処理と同様に、先刷り色インクC2のCMY色空間の画素値C2rgbと、後刷り色インクC1のトラッピング率a2とから補正係数H4を算出し、算出した補正係数H4を用いて、後刷り色インクC1のCMY色空間の画素値C1rgbを高く補正することで、トラッピング現象による後刷り色インクC1の印刷濃度低下を防止する。
即ち、先刷り色インクC2の印刷濃度を低く補正し、且つ後刷り色インクC1の印刷濃度を高く補正することで、トラッピング現象による後刷り色インクC1の印刷濃度低下をより効果的に防止することができる。
[実施例5]
実施例1〜実施例4では、色変換LUT131を参照して変換されたCMY多値画像データの任意の画素i(C1rgb,C2rgb)を、印刷に用いる色インクとその重ね刷り順序に応じて補正する例を示した。
それに対して、実施例5では、色変換LUT131に記憶されているRGB色空間の画素値と、CMY色空間の画素値の対応関係のCMY色空間の各画素値を、実施例1〜実施例4で説明した補正処理により補正することで、トラッピング現象やバックトラッピング現象などによる影響を除去する例を説明する。
図11は、本実施例において補正処理された色変換LUT’131を用いて、図2のステップS06に示した分版処理を行う場合の処理手順を例示するフローチャートである。
ステップS91において、画像処理装置140は、色変換LUT131を印刷に使用する色インクとその重ね刷り順序に応じて補正処理する。色変換LUT131に対する補正処理については、後で説明する。
ステップS92において、画像処理装置140は、原稿読み取り部101にて読み取られた多色原稿画像データをRGB色空間の多値画素値(ビットマップ画像)に展開する。
ステップS93において、色空間座標変換部141は、色変換LUT’131に基づいてRGB多値画像データの任意の画素i(r,g,b)をパラメータとして、選択する。
ステップS94において、色空間座標変換部141は、選択された任意の画素i(r,g,b)に応じて、色変換LUT’131を参照して、CMY色空間の画素i(C1rgb,C2rgb)に変換する。
ステップS95において、制御部104は、色空間座標変換部141で変換された色変換後のCMY多値画像の画素i(C1’rgb,C2rgb)を制御部104のRAMに記憶する。
ステップS96において、画像処理装置140は、RGB多値画像データの全画素について色変換処理が完了したか否かを判別し、全画素について色変換処理が完了していれば、この分版処理を終了する。逆に、未完了の画素が残っていれば、処理をステップS92に戻す。
図12は、色変換LUT131に対する補正処理の処理手順例を示している。
画像処理装置140は、ステップS81において、印刷に用いる色インクと、重ね刷り順序情報(インクC1→インクC2またはインクC2→インクC1)を制御部104から取得する。
ステップS82において、色変換LUT131からRGB色空間の任意の画素値jを読み出し、ステップS83において、読み出したRGB色空間の任意の画素値jに対応するCMY色空間の画素値jを、実施例1〜実施例4で説明した補正処理により補正し、ステップS84において、RGB色空間の任意の画素値jと補正処理されたCMY色空間の画素値j’ により色変換LUT’131を作成する。
ステップS85において、画像処理装置140は、色変換LUT131のRGB色空間の全画素jについて処理が完了したか否かを判別し、全画素jについて処理が完了していれば、この補正処理を終了する。逆に、未完了の画素jが残っていれば、処理をステップS82に戻す。
以上の処理により、補正された色変換LUT’131が作成される。
このように、RGB色空間の多値画素値に対応付けられて色変換LUT131に記憶されているCMY色空間の多値画素値を、印刷に用いるインクC1、インクC2とその重ね刷り順序に応じて補正し、補正された色変換LUT’131を参照して、RGB色空間の多値画素値を印刷に用いるインクC1、インクC2に対応したCMY色空間の多値画素値に変換する。これにより、重ね刷り時に発生するトラッピング現象やバックトラッピング現象などによる影響を除去することができ、より良好な印刷結果を得ることができる。
[実施例6]
実施例1〜実施例5では、孔版印刷装置100に組み込まれた画像処理装置140において補正処理を実行する例を示したが、実施例6では、原稿作成装置200に組み込まれるプリンタドライバ240において上記補正処理を実行する例を示す。
図13に示すように、原稿作成装置200は、例えばパーソナルコンピュータ等により実現され、情報を入力するキーボードやマウス等の入力部201、処理した情報やデータを表示する表示装置等の出力部202、ネットワーク等を介して外部と接続するための外部インタフェース部210、いずれも図示しない中央処理装置(CPU)、プログラムやデータを記憶するROM、ワークエリアとしてのRAM等で構成される制御部220、データ部230、プリンタドライバ240、1つ以上のアプリケーションプログラム250等を記憶する大容量の(図示しない)ハードディスク等を備えている。また、データ部230は色変換LUT231、変数エリア232、変数エリア233を有し、プリンタドライバ240は、色空間座標変換部241、補正処理部242を有する。
尚、色変換LUT231、変数エリア232、変数エリア233、色空間座標変換部241、補正処理部242は、実施例1で説明した色変換LUT131、変数エリア132、変数エリア133、色空間座標変換部141、補正処理部142と同等であり、詳細は省略する。
例えば、実施例1と同様の方法で実現する場合の処理手順を以下、簡単に説明する。
ユーザによりアプリケーションプログラム250等で作成された多色原稿画像データを印刷するよう指示されると、プリンタドライバ240は外部インタフェース部210を介して孔版印刷装置100から印刷に用いるインクと、その重ね刷り順序情報を取得する。
次に、色空間座標変換部241は、アプリケーションプログラム250等で作成された多色原稿画像データのRGB色空間の多値画素値の任意の画素iを選択し、色変換LUT231を参照してRGB色空間からCMY色空間への色変換を実行し、変換されたCMY色空間の画素値(画像データ)を補正処理部242に渡す。
そして、補正処理部242は、受け取ったCMY色空間の画素iを、孔版印刷装置100から取得した印刷に用いるインクと、その重ね刷り順序情報に基づいて補正処理し、製版画像データを生成する(詳細は図4参照)。
多色原稿画像データのRGB色空間の多値画素値について変換処理が終了するまで、この処理を繰り返す。
そして、変換処理が終了したら、製版画像データを外部インタフェース部210を介して孔版印刷装置100に送信する。尚、製版画像データはプリンタドライバ240で孔版印刷装置100が理解できる形式に変換される変換されることは言うまでもない。
そして、プリンタドライバ240の色空間座標変換部241、補正処理部242が、実施例2から実施例5で説明した処理動作を実行することで、トラッピング現象やバックトラッピング現象による影響を排除でき、良好な印刷結果を得ることができる。
[実験例]
トラッピング現象やバックトラッピング現象は、印刷に使用する色インクの種類やそのメーカ、及び印刷機等によっても発生する度合いが相違する。従って、予め実験的に最小補正係数、閾値、トラッピング率、バックトラッピング率等を決定する例を簡単に説明する。
図14(a)は、先刷り色インクを横軸方向に印刷濃度1(ベタ)から印刷濃度0(全く印刷しない)までの間を5段階(0.25刻み)に印刷したイメージ例を示す。縦軸方向の区切りは単なる目印である。
図14(b)は、後刷り色インクを縦軸方向に印刷濃度1(ベタ)から印刷濃度0(全く印刷しない)までの間を5段階(0.25刻み)に印刷したイメージ例を示す。縦軸方向の区切りは単なる目印である。
図14(c)は、先刷り色インクと後刷り色インクを重ね刷りしたイメージ例を示す。このようにすることで、先刷り色インクの印刷濃度1と後刷り色インクの印刷濃度1が重ね刷りされたエリアNo.1から、先刷り色インクの印刷濃度0と後刷り色インクの印刷濃度0が重ね刷りされたエリアNo.25まで、25通りの重ね刷りエリアを作成することができる。必要に応じて印刷濃度の段階を細かく区切ることで、重ね刷りエリアの数を増加できる。
このように図14(c)に示す重ね刷りされたエリアを、色差計等により測定することで、最小補正係数、閾値、トラッピング率、バックトラッピング率等を求めることができる。尚、トラッピング現象、バックトラッピング現象は、同時に発生していると思われるが、両者をそれぞれ分離できないので、強く現れた現象を一義的に選択することになる。
図15(a)は、図14(c)を孔版印刷装置(理想科学工業株式会社製 RISO V8000)、先刷り色インク(赤色インク:RISO INK V TYPE S-3487)、後刷り色インク(黒色インク:RISO INK V TYPE S-4170)を用いて印刷し、色差計(日本電色工業株式会社製 NR-3000)で計測したL*a*b*値のa*(先刷り色インク)を例示する図である。
尚、「パターン1」は、トラッピング現象、バックトラッピング現象を無視できる条件、即ち先刷り色インクを印刷し完全に乾燥した後、後刷り色インクを重ね刷りした例である。
「パターン2」は、先刷り色インクを印刷した後、後刷り色インクを重ね刷りした例である。(この場合は、トラッピング現象がバックトラッピング現象より強く発生しているので、トラッピング現象が発生していると見なす。)
「パターン3」は、トラッピング現象が発生するものと見なして、色変換LUTに基づいて先刷り色インクを補正した印刷濃度で印刷した例である。
図15(b)は「パターン1」の測定値a*を「1」としたときの「パターン2」「パターン3」の測定値a*の割合を示す図である。図16は、図15(b)をグラフで表した図である。
図15、図16に示すように、「パターン3」(トラッピング現象に対する補正処理を実施)は、「パターン2」(トラッピング現象に対する補正処理を未実施)に比べ「パターン1」(トラッピング現象が発生しない理想的な印刷結果)に近づいていることがわかる。また、先刷り色インクの印刷濃度が濃く印刷されているエリアNo.1,6,11,21のうち、後刷り色インクの印刷濃度がある程度濃く印刷されているエリアNo.11,16,21では、トラッピング現象の影響はほとんどないことがわかる。
以上の説明から明らかなように、本実施形態による画像処理装置140、画像処理方法、及びプリンタドライバ240によれば、色変換LUT131を参照して変換されたCMY色空間の多値画素値もしくは色変換LUT131に記憶されているCMY色空間の多値画素値を、印刷に用いる色インクとその重ね刷り順序に応じて補正するため、トラッピング現象やバックトラッピング現象を考慮した色変換LUT131を用意しておかなくても、好適な重ね刷り結果を得ることができる。
また、後刷り色インクに対応するCMY色空間の多値画素値と閾値から補正係数H1,H2を算出し、算出した補正係数H1,H2を用いて、先刷り色インクに対応するCMY色空間の多値画素値を補正することで、トラッピング現象による後刷り色インクの印刷濃度低下を防止することができる。
あるいは、先刷り色インクに対応するCMY色空間の多値画素値と後刷り色インクのトラッピング率a1,a2とから補正係数H3,H4を算出し、算出した補正係数H3,H4を用いて、後刷り色インクに対応するCMY色空間の多値画素値を補正することで、トラッピング現象による後刷り色インクの印刷濃度低下を防止することができる。
さらに、後刷り色インクに対応するCMY色空間の多値画素値と後刷り色インクのバックトラッピング率b1,b2とから補正係数H5,H6を算出し、算出した補正係数H5,H6を用いて、先刷り色インクに対応するCMY色空間の多値画素値を補正することで、バックトラッピング現象による先刷り色インクの印刷濃度低下を防止することができる。
従って、印刷に用いる色インクや重ね刷り順序を考慮した色変換LUTを予め用意しておかなくても、好適な印刷結果を得ることができる。
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明は、その精神または主要な特徴から逸脱することなく、他の色々な形で実施することができる。
例えば、本実施形態においては、2つの版胴を装着して二色印刷可能な孔版印刷装置100を例に説明したが、3つ以上の版胴を備えた多色印刷装置にも適用することができるし、孔版印刷装置に限らず、例えばオフセット印刷装置やインクジェット印刷装置など、他の印刷装置に適用することもできる。
また、画像処理装置140は、孔版印刷装置100以外にも、例えば、プリンタサーバやラスターイメージプロセッサなどに組み込んでも良いし、独立した装置として構成しても良い。
このように、前述の実施例はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には何ら拘束されない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
本実施形態による印刷システムの構成を例示する概略ブロック図である。 図1に示す印刷システムのうち孔版印刷装置の処理動作の一例を示すフローチャートである。 図2のステップS06に示した分版処理の詳細な処理手順を例示するフローチャートである。 図3のステップS47に示した補正処理の詳細な処理手順(実施例1)を例示するフローチャートである。 図4のステップS53,S56で算出する補正係数の一例を示す図である。 図3のステップS47に示した補正処理の詳細な処理手順(実施例2)を例示するフローチャートである。 トラッピング現象を説明するための図である。 図3のステップS47に示した補正処理の詳細な処理手順(実施例3)を例示するフローチャートである。 バックトラッピング現象を説明するための図である。 図3のステップS47に示した補正処理の詳細な処理手順(実施例4)を例示するフローチャートである。 実施例5における色変換LUTに対する補正処理の処理手順例を示すフローチャートである。 図11に示した補正処理が施された色変換LUTを用いて、図2のステップS06に示した分版処理を行う場合の処理手順を例示するフローチャートである。 実施例6における印刷システムの構成例を示す概略ブロック図である。 実験例における印刷物のイメージを示す図であり、(a)は先刷り色インクのみで印刷した場合の印刷結果のイメージ、(b)は後刷り色インクのみで印刷した場合の印刷結果のイメージ、(c)は先刷り色インクで印刷した後、後刷り色インクを重ね刷りした場合の印刷結果のイメージを示している。 (a)は実験例における印刷物の各エリアを測定したL*a*b*値のうち、a*(赤み)の測定値を示す図であり、(b)は(a)に示したパターン1の測定値を1としたときのパターン2,3の割合を示す図である。 図15(b)に示した割合をグラフで示す図である。
符号の説明
100…孔版印刷装置
101…原稿読み取り部
102…製版部
103…印刷部
104…制御部
105…外部インタフェース部
106…操作パネル
130…データ部
131…色変換LUT
132…変数エリア
133…変数エリア
140…画像処理装置
141…色空間座標変換部
142…補正処理部
200…原稿作成装置
201…入力部
202…出力部
210…外部インタフェース部
220…制御部
230…データ部
231…色変換LUT
240…プリンタドライバ
241…色空間座標変換部
242…補正処理部
250…アプリケーションプログラム

Claims (6)

  1. 多色原稿を複数の色インクで重ね刷りする場合に、前記多色原稿に対応する色空間の多値画素値を前記色インクに対応する色空間の多値画素値に変換する画像処理装置であって、
    前記色インクを重ね刷りしたときにトラッピング現象が発生しない場合の、前記多色原稿に対応する色空間の多値画素値と前記色インクに対応する色空間の多値画素値との対応関係を記憶する色変換LUTを参照して、前記多色原稿に対応する色空間の多値画素値を前記色インクに対応する色空間の多値画素値に変換する色空間座標変換部と、
    前記色変換LUTに基づいて変換された前記色インクに対応する色空間の多値画素値もしくは前記色変換LUTに記憶されている前記色インクに対応する色空間の多値画素値の少なくとも一方を、前記色インクと該色インクの重ね刷り順序に従って補正する補正処理部とを備え、
    前記補正処理部は、前記重ね刷り順序に従って、後刷り色インクに対応する色空間の多値画素値が所定の閾値以上である場合に、先刷り色インクに対応する色空間の多値画素値を補正するための補正係数を、後刷り色インクに対応する色空間の多値画素値に対して、1を最大値とし、1以下の所定の最小補正係数を最小値とするリニア特性を有するものとして、前記後刷り色インクに対応する色空間の多値画素値に対応する第1の補正係数を算出し、算出した前記第1の補正係数を前記先刷り色インクに対応する色空間の多値画素値に乗じることで、前記先刷り色インクに対応する色空間の多値画素値を低くする補正を行うことを特徴とする画像処理装置。
  2. 多色原稿を複数の色インクで重ね刷りする場合に、前記多色原稿に対応する色空間の多値画素値を前記色インクに対応する色空間の多値画素値に変換する画像処理装置であって、
    前記色インクを重ね刷りしたときにトラッピング現象が発生しない場合の、前記多色原稿に対応する色空間の多値画素値と前記色インクに対応する色空間の多値画素値との対応関係を記憶する色変換LUTを参照して、前記多色原稿に対応する色空間の多値画素値を前記色インクに対応する色空間の多値画素値に変換する色空間座標変換部と、
    前記色変換LUTに基づいて変換された前記色インクに対応する色空間の多値画素値もしくは前記色変換LUTに記憶されている前記色インクに対応する色空間の多値画素値の少なくとも一方を、前記色インクと該色インクの重ね刷り順序に従って補正する補正処理部とを備え、
    前記補正処理部は、前記重ね刷り順序に従って、先刷り色インクに対応する色空間の多値画素値に後刷り色インクのトラッピング率の逆数を乗じた値に、前記先刷り色インクが印刷されない割合である、1から前記先刷り色インクに対応する色空間の多値画素値を減算した値を加算することにより、1以上の値となる補正係数を算出し、算出した前記補正係数を前記後刷り色インクに対応する色空間の多値画素値に乗じることで、前記後刷り色インクに対応する色空間の多値画素値を高くする補正を行うことを特徴とする画像処理装置。
  3. 多色原稿を複数の色インクで重ね刷りする場合に、前記多色原稿に対応する色空間の多値画素値を前記色インクに対応する色空間の多値画素値に変換する画像処理装置であって、
    前記色インクを重ね刷りしたときにバックトラッピング現象が発生しない場合の、前記多色原稿に対応する色空間の多値画素値と前記色インクに対応する色空間の多値画素値との対応関係を記憶する色変換LUTを参照して、前記多色原稿に対応する色空間の多値画素値を前記色インクに対応する色空間の多値画素値に変換する色空間座標変換部と、
    前記色変換LUTに基づいて変換された前記色インクに対応する色空間の多値画素値もしくは前記色変換LUTに記憶されている前記色インクに対応する色空間の多値画素値の少なくとも一方を、前記色インクと該色インクの重ね刷り順序に従って補正する補正処理部とを備え、
    前記補正処理部は、前記重ね刷り順序に従って、後刷り色インクに対応する色空間の多値画素値に先刷り色インクのバックトラッピング率の逆数を乗じた値に、前記後刷り色インクが印刷されない割合である、1から前記後刷り色インクに対応する色空間の多値画素値を減算した値を加算することにより、1以上の値となる補正係数を算出し、算出した前記補正係数を前記先刷り色インクに対応する色空間の多値画素値に乗じることで、前記先刷り色インクに対応する色空間の多値画素値を高くする補正を行うことを特徴とする画像処理装置。
  4. アプリケーションプログラムで作成された多色原稿を複数の色インクで重ね刷りする印刷装置のプリンタドライバであって、
    前記色インクを重ね刷りしたときにトラッピング現象が発生しない場合の、前記多色原稿に対応する色空間の多値画素値と前記色インクに対応する色空間の多値画素値との対応関係を記憶する色変換LUTを参照して、前記多色原稿に対応する色空間の多値画素値を前記色インクに対応する色空間の多値画素値に変換する色空間座標変換部と、
    前記色変換LUTに記憶されている前記色インクに対応する色空間の多値画素値もしくは前記色変換LUTを参照して変換された前記色インクに対応する色空間の多値画素値の少なくとも一方を、前記色インクと該色インクの重ね刷り順序に従って補正する補正処理部とを備え、
    前記補正処理部は、前記重ね刷り順序に従って、後刷り色インクに対応する色空間の多値画素値が所定の閾値以上である場合に、先刷り色インクに対応する色空間の多値画素値を補正するための補正係数を、後刷り色インクに対応する色空間の多値画素値に対して、1を最大値とし、1以下の所定の最小補正係数を最小値とするリニア特性を有するものとして、前記後刷り色インクに対応する色空間の多値画素値に対応する第1の補正係数を算出し、算出した前記第1の補正係数を前記先刷り色インクに対応する色空間の多値画素値に乗じることで、前記先刷り色インクに対応する色空間の多値画素値を低くする補正を行うことを特徴とするプリンタドライバ。
  5. アプリケーションプログラムで作成された多色原稿を複数の色インクで重ね刷りする印刷装置のプリンタドライバであって、
    前記色インクを重ね刷りしたときにトラッピング現象が発生しない場合の、前記多色原稿に対応する色空間の多値画素値と前記色インクに対応する色空間の多値画素値との対応関係を記憶する色変換LUTを参照して、前記多色原稿に対応する色空間の多値画素値を前記色インクに対応する色空間の多値画素値に変換する色空間座標変換部と、
    前記色変換LUTに記憶されている前記色インクに対応する色空間の多値画素値もしくは前記色変換LUTを参照して変換された前記色インクに対応する色空間の多値画素値の少なくとも一方を、前記色インクと該色インクの重ね刷り順序に従って補正する補正処理部とを備え、
    前記補正処理部は、前記重ね刷り順序に従って、先刷り色インクに対応する色空間の多値画素値に後刷り色インクのトラッピング率の逆数を乗じた値に、前記先刷り色インクが印刷されない割合である、1から前記先刷り色インクに対応する色空間の多値画素値を減算した値を加算することにより、1以上の値となる補正係数を算出し、算出した前記補正係数を前記後刷り色インクに対応する色空間の多値画素値に乗じることで、前記後刷り色インクに対応する色空間の多値画素値を高くする補正を行うことを特徴とするプリンタドライバ。
  6. アプリケーションプログラムで作成された多色原稿を複数の色インクで重ね刷りする印刷装置のプリンタドライバであって、
    前記色インクを重ね刷りしたときにバックトラッピング現象が発生しない場合の、前記多色原稿に対応する色空間の多値画素値と前記色インクに対応する色空間の多値画素値との対応関係を記憶する色変換LUTを参照して、前記多色原稿に対応する色空間の多値画素値を前記色インクに対応する色空間の多値画素値に変換する色空間座標変換部と、
    前記色変換LUTに記憶されている前記色インクに対応する色空間の多値画素値もしくは前記色変換LUTを参照して変換された前記色インクに対応する色空間の多値画素値の少なくとも一方を、前記色インクと該色インクの重ね刷り順序に従って補正する補正処理部とを備え、
    前記補正処理部は、前記重ね刷り順序に従って、後刷り色インクに対応する色空間の多値画素値に先刷り色インクのバックトラッピング率の逆数を乗じた値に、前記後刷り色インクが印刷されない割合である、1から前記後刷り色インクに対応する色空間の多値画素値を減算した値を加算することにより、1以上の値となる補正係数を算出し、算出した前記補正係数を前記先刷り色インクに対応する色空間の多値画素値に乗じることで、前記先刷り色インクに対応する色空間の多値画素値を高くする補正を行うことを特徴とするプリンタドライバ。
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