JPH07156362A - グラビア印刷用カラー画像校正装置 - Google Patents

グラビア印刷用カラー画像校正装置

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JPH07156362A
JPH07156362A JP5341462A JP34146293A JPH07156362A JP H07156362 A JPH07156362 A JP H07156362A JP 5341462 A JP5341462 A JP 5341462A JP 34146293 A JP34146293 A JP 34146293A JP H07156362 A JPH07156362 A JP H07156362A
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JP
Japan
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color
plate
density
dot
cell
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Application number
JP5341462A
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English (en)
Inventor
Shitai Hayashi
資泰 林
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Priority to US08/293,332 priority patent/US5528515A/en
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 重ね刷りの相加則不規を補償したカラー校正
画像を作成する。 【構成】 各色版の画像データからセル形成条件に応じ
た発色濃度SDy、SDm、SDc、SDkが特定さ
れ、K版が印刷されない部分はSDy、SDm、SDc
のままの発色濃度で、K版のみが印刷される部分はSD
kのY、M、C成分に相当する発色濃度で感光材料がB
GR光により露光される。K版と有彩色とが重ね刷りさ
られる部分は、重ね刷りさられる有彩色の発色濃度とK
版のY、M、C成分の発色濃度とが加算回路35Y、3
5M、35Cで加算され、その結果に応じて感光材料が
露光される。この被加算データの内、トラッピング不足
が生じる色版の発色濃度は、所定のトラッピングテーブ
ル31Yk〜32Kcで相加則不規による濃度減少分が
減少されているので、印刷物の濃度に等しい校正画像が
得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、グラビア印刷用のカラ
ー校正用画像を感光材料上に作成するためのグラビア印
刷用カラー画像校正装置に係り、特に、色版を重ね刷り
する部分で発生する相加則不規を補償したカラー校正用
画像を作成するための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】グラビア印刷は、版胴に規則正しい配列
で形成されるセルと呼ばれる微小な凹部に、グラビアイ
ンキを詰め込み、そのインキを印刷用紙等に転写する印
刷方式であり、印刷物の濃度階調をセルの深さの変化や
面積の変化によって表現するものである。
【0003】このような版胴を作成するグラビア製版に
は、コンベンショナルグラビア方式、網グラビア方式、
電子彫刻グラビア方式等の方式がある。各方式の特徴を
以下に説明する。
【0004】<(1)コンベンショナルグラビア方式>
この方式は、セルの面積を一定にし、セルの深さを変化
させることによって濃度階調を表現するものである。す
なわち、この方式では、露光量により腐食液の浸透速度
が変化するカーボンチッシュに連続調ポジ原板、グラビ
ア用白線スクリーンを順次重ねて露光し、その後、カー
ボンチッシュを版胴に転写し、現像、腐食工程を経て、
連続調ポジ原板の濃度階調に応じた深さのセルを版胴に
形成する。なお、版胴に形成された各セルの境界には、
インキの滲みを防止するためのいわゆる土手が形成され
ている。
【0005】<(2)網グラビア方式>この方式は、セ
ルの深さを一定にし、セルの面積を変化させることによ
って濃度階調を表現する方式(ダイレクトグラビア方式
ともいう)と、セルの深さと面積とを変化させることに
よって濃度階調を表現する方式(例えば、2枚ポジ法)
がある。前者は、感光液を版胴に塗布し、その版胴にグ
ラビア用網ポジ原板を重ねて露光し、その後、現像、腐
食工程を経て、グラビア用網ポジ原板の網面積に応じた
面積のセルを版胴に形成する。一方、後者は、カーボン
チッシュに連続調ポジ原板、グラビア用網ポジ原板を順
次重ねて露光し、その後、コンベンショナルグラビア方
式と同様に転写、現像、腐食工程を経て、連続調ポジ原
板の濃度階調に応じた深さと、グラビア用網ポジ原板の
網面積に応じた面積とを有するセルを版胴に形成する。
【0006】また、特公昭58-21259号公報に開示されて
いるTHグラビア方式と呼ばれる方式を一例とするオフ
セット・グラビア変換法も、セルの深さと面積とを変化
させることによって濃度階調を表現する方式の1つであ
り、カーボンチッシュに、グラビア用白線スクリーンを
重ねて露光し、次にディフュージョン(拡散)シートと
オフセット用網ポジ原板を重ねて露光し、その後、コン
ベンショナルグラビア方式と同様に、転写、現像、腐食
工程を経て、オフセット用網ポジ原板の網面積に応じた
面積と、ディフュージョンシートの拡散作用により形成
される深さとを有するセルを版胴に形成する。
【0007】<(3)電子彫刻グラビア方式>この方式
は、彫刻深度に応じて彫刻されたセルの深さとそれに応
じた面積の変化とによって濃度階調を表現するもので、
版胴をスタイラスと呼ばれる刃により画像信号に応じた
彫刻深度のセルを彫刻する。
【0008】グラビアカラー印刷は、上記のような製版
方式により、Y(イエロー)、M(マゼンダ)、C(シ
アン)、K(墨)版用の版胴を形成し、各色版用の版胴
を用いて用紙に各色版を順次重ね刷して行なわれてい
る。
【0009】ところで、印刷作業においては、本刷りの
前に校正刷りを作成して、最終的に印刷される印刷物の
品質を確認するのが普通である。
【0010】このような校正画像を簡便に得るために、
従来、校正画像を感光材料上に作成することが行なわれ
ている。この種のカラー校正画像作成装置として、例え
ば、本願出願人により提案されている、特開平5−66
557号公報に開示されているようなカラー画像校正装
置がある。
【0011】この装置は、Y、M、C、Kの画像データ
に基づいて、R(赤)、G(緑)、B(青)の各光ビー
ムの照射光量を、音響光学変調器に印加する電圧値で調
整しながら、カラー感光材料にカラー校正画像を作成す
るものである。従って、濃度階調が付けられたカラー校
正画像を作成することができ、濃度階調を表現するグラ
ビア印刷の校正にも適用することが可能である。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
カラー画像校正装置には、次のような問題がある。すな
わち、印刷物における各色版の重ね刷り部分の濃度は、
重ね刷りされる各色版の濃度を単純に加算した値よりも
小さくなる。つまり、相加則不規が生じる。これに対し
て、カラー画像校正装置は、感光材料上に網点画像を焼
き付ける構成であるが、印刷物における各色版の重ね刷
り部分に対応して感光材料上に各光ビームを重ねて露光
した網点では、実用上相加則不規は無視できる程度であ
る。したがって、各色版の画像データに基づいて、R、
G、Bの各光ビームの照射光量を特定し、印刷物におけ
る各色版の重ね刷り部分に対しては、特定された各光ビ
ームの照射光量で感光材料の1点を重ねて露光した場
合、その点の濃度は、その点に対応する本刷りの印刷物
の濃度よりも、本刷りの印刷物で発生する相加則不規の
分だけ大きくなる。
【0013】しかしながら、従来のカラー画像校正装置
には、グラビア印刷に関して上述のような相加則不規に
対処するための構成がなく、したがって、作成されたカ
ラー校正画像は各色版の重ね刷り部分で、本刷りの印刷
物を忠実に再現しないので、校正画像としては不十分な
ものとなるという問題がある。
【0014】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、印刷物の重ね刷り部分の相加則不規を
補償して、感光材料上にグラビア印刷のカラー校正画像
を正確に表現することができるグラビア印刷用のカラー
画像校正装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような目
的を達成するために、次のような構成をとる。すなわ
ち、請求項1に記載の発明は、有彩色であるY(イエロ
ー)、M(マゼンダ)、C(シアン)と無彩色であるK
(墨)の各色版の画像データに基づいて特定された発色
濃度に応じて光ビームの光量を調整しながら、グラビア
印刷用の版胴に形成されるセルのパターンに応じた網点
画像を感光材料上に露光してカラー校正用画像を得るグ
ラビア印刷用カラー画像校正装置において、前記色版を
重ね刷りする部分に対応する網点位置(ドット)を露光
する発色濃度を、前記色版を重ね刷りすることによって
起こる相加則不規により低下する濃度分を減少させるよ
うに調整する発色濃度調整手段を備えたものである。
【0016】また、請求項2に記載の発明は、上記請求
項1に記載のグラビア印刷用カラー画像校正装置におい
て、発色濃度調整手段は、無彩色の上に有彩色を重ね刷
りする部分に対応するドットを露光する前記有彩色の発
色濃度を、前記無彩色の上に前記有彩色を重ね刷りする
ことによって起こる相加則不規により低下する濃度分を
減少させるように調整するとともに、有彩色の上に無彩
色を重ね刷りする部分に対応するドットを露光する前記
無彩色の発色濃度を、前記有彩色の上に前記無彩色を重
ね刷りすることによって起こる相加則不規により低下す
る濃度分を減少させるように調整するものであり、か
つ、無彩色であるK版の発色濃度を有彩色であるY、
M、C成分に変換するK/YMC変換手段と、無彩色の
上に有彩色を重ね刷りする部分に対応するドットについ
ては、前記発色濃度調整手段によって調整された有彩色
の色版を含むY、M、C版と、前記K/YMC変換手段
によって変換されたY、M、C成分とをそれぞれ加算す
るとともに、有彩色の上に無彩色を重ね刷りする部分に
対応するドットについては、前記発色濃度調整手段によ
って調整されたK版を、前記K/YMC変換手段によっ
て変換されたY、M、C成分と、前記有彩色の各色版と
をそれぞれ加算する加算手段と、前記有彩色と無彩色と
の重ね刷り部分に対応するドットについては、前記加算
手段で加算された発色濃度で感光材料を露光するように
制御する制御手段と、を備えたものである。
【0017】
【作用】請求項1に記載の発明の作用は次のとおりであ
る。すなわち、Y、M、C、Kの各色版の画像データに
基づいて発色濃度を特定し、その発色濃度に応じて各光
ビームを調整しながら、版胴に形成されるセルのパター
ンに応じた網点画像を感光材料上に焼き付けてカラー校
正用画像を作成する。印刷物の重ね刷り部分に対応する
網点位置(ドット)を露光する発色濃度は、発色濃度調
整手段により、色版を重ね刷りすることによって起こる
相加則不規により低下する濃度分が減少させられる。従
って、印刷物の重ね刷り部分に対応するドットを露光し
た発色濃度は、本刷りの印刷物の重ね刷り部分で相加則
不規が起きた後の濃度とほぼ等しくなるので、作成され
たカラー校正画像は、色版が重ね刷りされる部分におい
ても、本刷りの印刷物の濃度を忠実に表現したものとな
る。
【0018】また、請求項2に記載の発明は、特に有彩
色と無彩色との重ね刷り部分の相加則不規を補償するも
のである。この種のカラー画像校正装置では、感光材料
をR、G、B光ビームで露光するので、K版をY、M、
Cで表現するために、K版の発色濃度をY、M、C成分
に変換し、K版が印刷される部分では、K版を変換して
得られたY、M、C成分の発色濃度で感光材料を露光す
る。このとき、K版と、Y版または/およびM版または
/およびC版とが重ね刷りされる部分では、上記K版か
ら得られたY、M、C成分の発色濃度と、K版と重ね刷
りされる色版の発色濃度とが加算された発色濃度で感光
材料を露光するのであるが、この請求項2に記載の発明
では、このような加算処理が行なわれる場合(無彩色で
あるK版と有彩色とが重ね刷りされる場合)について、
被加算データの発色濃度を、相加則不規で生じる濃度の
低下分を減少させるように調整することにより、有彩色
と無彩色との重ね刷り部分について、本刷りの印刷物の
濃度を忠実に表現するものである。
【0019】すなわち、加算手段は、無彩色の上に有彩
色を重ね刷りする部分に対応するドットについては、発
色濃度調整手段によって調整された有彩色の色版を含む
Y、M、C版と、K/YMC変換手段によって変換され
たY、M、C成分とをそれぞれ加算するとともに、有彩
色の上に無彩色を重ね刷りする部分に対応するドットに
ついては、発色濃度調整手段によって調整されたK版
を、K/YMC変換手段によって変換されたY、M、C
成分と、有彩色の各色版とをそれぞれ加算する。制御手
段は、有彩色と無彩色との重ね刷り部分に対応するドッ
トについては加算手段で加算されたY、M、C版の発色
濃度で感光材料を露光するように制御する。
【0020】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の一実施例を説
明する。まず、本発明の第一実施例装置を図1ないし図
4を参照して説明する。図1は、本発明の第一実施例に
係るカラー画像校正装置の構成を示すブロック図であ
り、図2は、第一実施例装置内のパターン信号編集回路
の構成を示すブロック図、図3は、第一実施例装置内の
濃度信号編集回路の構成を示すブロック図、図4は、濃
度信号編集回路内の色加算回路の構成を示すブロック図
である。この第一実施例装置は、コンベンショナルグラ
ビア方式で製版した版胴を用いて印刷する印刷物のカラ
ー校正画像を作成するための装置である。
【0021】図示しないレイアウトシステム(以下、シ
ステムという)に蓄積され、絵柄および線画・文字等を
含むカラー画像データより得られたY、M、C、Kの各
色版の画像データSy、Sm、Sc、Skは、I/F
(インターフェイス)回路1を介して装置内に取り込ま
れ、色演算回路2に与えられる。このように装置内に取
り込まれた各画像データSy、Sm、Sc、Skは、本
刷り用の版胴を作成する際に用いられる連続調ポジ原板
と同じ濃度階調を持つデータである。
【0022】色演算回路2では、本実施例装置で作成す
る校正用のカラー画像の色調と、本刷りの印刷物との色
調とが一致するように、色補正や階調補正が行なわれ
る。色演算回路2で補正されたデータSy1 、Sm1
Sc1 、Sk1 は、ケミカル要素調整LUT(ルックア
ップテーブル)3に与えられる。
【0023】ケミカル要素調整LUT3では、本刷り用
の版胴のセルを形成する条件に応じて、作成される校正
画像を構成する網点画像の発色濃度を特定するためのも
のである。版胴に形成されるセルの深さは、基本的に連
続調ポジ原板の濃度階調に依存しており、その原板の濃
度階調に応じて実際に形成されるセルの深さは、例え
ば、露光時間や腐食時間等の化学的な条件により変化す
る。例えば、原板で同じ濃度の明部であっても、腐食時
間が短ければセルの深さが浅く(例えば、0.04mm)
なり、腐食時間が長ければセルの深さが深く(例えば、
0.08mm)なる。
【0024】この関係の一例を図5に示す。図は、原板
の濃度値と形成されるセルの深さが、化学的な条件(図
では、腐食時間と露光時間)により変化する状態をグラ
フで表したものである。図5(a)は、腐食時間がta
で、露光時間がTa、Tb、Tcの場合(ここで、Ta
>Tb>Tc)の原板の濃度値に応じて形成されるセル
の深さの関係を示しており、図5(b)、(c)は、腐
食時間がそれぞれtb、tcで、露光時間がTa、T
b、Tcの場合の原板の濃度値に応じて形成されるセル
の深さの関係を示している。なお、ta<tb<tcで
ある。
【0025】この関係を本実施例装置に適用すると図6
のようになる。図6は、本装置に取り込まれ、色演算回
路2で補正されたデータSy1 (またはSm1 、S
1 、Sk1 )の濃度値と、セルの深さとに対して、感
光材料Fでの発色濃度がどのような関係をとるべきかを
示すものである。図6では、例えば、Sy1 の濃度値に
対して形成されるセルの深さが、図5と同様に化学的な
条件に応じて変化する関係を右半分の曲線群で示してい
る。また、セルの深さが決まれば、セルの深さと本刷り
による印刷物の濃度との関係に対応するように一義的決
まるセルの深さと感光材料Fでの発色濃度の関係を左半
分の曲線で示している。なお、図中、taTaは、腐食
時間がtaで、露光時間がTaの場合のデータSy1
セルの深さとの関係を決める曲線であり、その他の曲線
も同様に表記している。
【0026】ケミカル要素調整LUT3には、図6のよ
うな関係を、化学的な条件に応じてテーブルとして持っ
てる。化学的な条件としては、露光工程の露光時間、腐
食工程の腐食液の濃度や腐食時間、温度、湿度等があ
る。この化学的な条件は、本刷り用の版胴のセルを形成
するときの化学的な条件に従って設定装置4から設定さ
れる。ケミカル要素調整LUT3では、与えられたデー
タSy1 、Sm1 、Sc1 、Sk1 の濃度値を、それぞ
れ設定された化学的条件に応じて発色濃度を特定して出
力する。
【0027】ケミカル要素調整LUT3で特定された発
色濃度SDy、SDm、SDc、SDkは、後述する濃
度信号編集回路5に与えられる。
【0028】一方、ドットジェネレータ6には、版胴を
作成するときに用いられる各色版用のグラビア用白線ス
クリーンのパターンが、版胴を作成するときの各色版ご
とに角度付けがされた状態で記憶されている。システム
からの画像データの出力開始信号が与えられると、色演
算回路2に供給される各色版の画像データに対応する、
各色版用のグラビア用白線スクリーンのパターンをサー
チして、各ドットが、白線部分であるか否か、すなわ
ち、版胴を作成したときにセルを囲む土手になる部分か
セルになる部分かを判断し、土手になる部分であれば印
刷したときにインキが付かないので「0」を、セルにな
る部分であれば印刷したときにインキが付くので「1」
をそれぞれ出力する。dy信号は、Y版用のグラビア用
白線スクリーンのパターンについての判定結果であり、
dm、dc、dk信号は、それぞれM版、C版、K版用
のグラビア用白線スクリーンのパターンについての判定
結果である。dy、dm、dc、dk信号は、パターン
信号編集回路7に供給され、また、dy、dm、dc信
号は、濃度信号編集回路5にも供給される。
【0029】パターン信号編集回路7では、ドットジェ
ネレータ6から供給されるdy、dm、dc、dk信号
と、印刷物における各色版の重ね刷り順序とに基づい
て、後述する濃度信号編集回路5内のマルチプレクサの
入力端子を選択するための選択制御信号や、濃度信号編
集回路5内の色加算回路における色加算処理を制御する
ための色加算制御信号を編集する。なお、印刷物におけ
る各色版の重ね刷り順序を示すデータ(以下、「重ね刷
り順データ」ともいう)ODは、本刷りの印刷物を印刷
するときの各色版の重ね刷り順序に応じて設定装置4で
設定され、設定された重ね刷り順データODがパターン
信号編集回路7に供給されるように構成されている。
【0030】ここで、重ね刷り順データODと印刷物に
おける各色版の重ね刷り順序との関係の一例を以下の表
1に示す。
【0031】
【表1】
【0032】印刷順の番号は、版胴への重ね刷り順を示
しており、例えば、ODが「0」であれば、最初にY版
が印刷され、次にM版が印刷され、その上にC版が印刷
され、最後にK版が印刷されることを示す。設定装置4
からは、上記表1の関係から印刷物の重ね刷り順序に対
応する重ね刷り順データODが設定され、設定された重
ね刷り順データODがパターン信号編集回路7に供給さ
れる。
【0033】パターン信号編集回路7の具体的な構成を
図2を参照して説明する。パターン信号編集回路7は、
後述する濃度信号編集回路5内のマルチプレクサの入力
端子を選択するための選択制御信号を編集する選択制御
信号編集回路21と、後述する濃度信号編集回路5内の
色加算回路における色加算処理を制御するための色加算
制御信号を編集する色加算制御信号編集回路22とから
構成されている。
【0034】選択制御信号編集回路21では、与えられ
たdy、dm、dc、dk信号(いずれも「0」か
「1」の信号)を、次式で表される論理式に代入して、
Y版用のマルチプレクサの入力端子を選択するための選
択制御信号YS1、YS2、M版、C版用の各マルチプ
レクサの入力端子をそれぞれ選択するための選択制御信
号MS1、MS2、CS1、CS2を算出する。
【0035】
【数1】
【0036】例えば、Y版用のマルチプレクサの選択制
御信号YS1、YS2について、与えられたdy、d
m、dc、dk信号がそれぞれ「1」、「1」、
「1」、「1」であれば、上式(1)、(2)に基づ
き、YS1は、次式に示すように「0」が求められ、ま
たYS2は「1」が求められる。 YS1=1・(1−1)+1・(1−1)・(1−1)
・(1−1) =1・0+1・0・0・0 =0+0 =0 YS2=1+1・1+1・1 =1+1+1 =1 このYS1、YS2の算出結果は、「0」か「1」とな
り、Y版用のマルチプレクサの入力端子の選択は、後述
するように、YS1、YS2の「0」、「1」の組合わ
せで行なわれる。MS1、MS2、CS1、CS2につ
いても、YS1、YS2と同様に上記各式(3)〜
(6)によって「0」か「1」が算出され、その組合わ
せで、M版、C版用の各マルチプレクサの入力端子がそ
れぞれ選択される。
【0037】算出結果YS1、YS2、MS1、MS
2、CS1、CS2は、図1に示すように、濃度信号編
集回路5に供給される。
【0038】図2に戻って、色加算制御信号編集回路2
2では、与えられているdy、dm、dc信号のドット
においてK版の次に印刷される色版を示すデータθ
1 (2ビット)と、K版が最初に印刷されるか否か、す
なわち、K版の前に印刷される色版があるか否かを示す
データθ2 (1ビット)と、与えられているdy、d
m、dc信号のドットにおいてK版の前に印刷される色
版を示すデータθ3 (2ビット)とが求められる。
【0039】θ1 は、重ね刷り順データODにより、K
版の次に印刷される可能性がある色版を特定し、その色
版について、与えられているdy、dm、dcの
「0」、「1」により、そのdy、dm、dc信号のド
ットにおいてK版の次に印刷される色版を特定する。
【0040】例えば、与えられている重ね刷り順データ
ODが「18」であれば、K版は最初に印刷されるの
で、K版の次に印刷される可能性がある色版はY版、M
版、C版である。次に、重ね刷り順データODの示す重
ね刷り順序から、K版の次に印刷されるY版が、そのド
ットにおいて印刷されるか否かを、与えられているdy
信号で判定する。すなわち、与えられているdy信号が
「1」であれば、この重ね刷り順序で、このドットにつ
いて、K版の次に印刷される色版はY版であると判定す
る。また、与えられているdy信号が「0」であれば、
このドットでは、K版の次に印刷される色版はM版かC
版であるので、次に、K版の次に印刷される可能性があ
るM版が印刷されるか否かを、与えられているdm信号
で判定し、M版が印刷されないのであれば、C版が印刷
されるか否かを、与えられているdc信号で判定する。
このようにして、与えられているdy、dm、dc信号
のドットにおいてK版の次に印刷される色版を示すデー
タθ1 を求める。K版の次に印刷される色版がY版であ
れば「1」を、M版であれば「2」を、C版であれば
「3」を出力する。なお、例えば、上述の例で、重ね刷
り順データODが「18」、dy、dm、dc信号がい
ずれも「0」である場合や、重ね刷り順データODが
「0」のように、K版が最後に印刷される場合には、K
版の次に印刷される色版がないので、この場合にはθ1
として「0」を出力する。
【0041】また、θ2 は、与えられている重ね刷り順
データODと、dy、dm、dc信号により、K版が最
初に印刷されるか否かを判定する。例えば、重ね刷り順
データODが「18」であれば、重ね刷り順から、K版
が最初に印刷されると判別できる。また、例えば、重ね
刷り順データODが「0」のように、K版の前に色版が
印刷される可能性がある場合には、K版の前に印刷され
る可能性がある色版について、dy、dm、dc信号に
より、そのドットにおいて、K版の前に色版が印刷され
るか否かを判別する。重ね刷り順からK版が最初に印刷
される場合や、重ね刷り順からK版の前に色版が印刷さ
れる可能性があるが、K版の前に色版が印刷される可能
性がある色版はそのドットにおいて印刷されない場合、
すなわち、K版が最初に印刷される場合には「1」を出
力し、K版が最初に印刷されない場合には「0」を出力
する。
【0042】さらに、θ3 は、上述したθ1 を求めた手
順と同様の手順により、与えられているdy、dm、d
c信号のドットにおいてK版の直前に印刷される色版を
求める。K版の直前に印刷される色版がY版であれば
「1」、M版であれば「2」、C版であれば「3」、K
版の直前に印刷される色版がなければ「0」を出力す
る。
【0043】色加算制御信号編集回路22から出力され
る各データθ1 、θ2 、θ3 は、図1に示すように、濃
度信号編集回路5に供給される。
【0044】次に、濃度信号編集回路5の構成を説明す
る。この濃度信号編集回路5では、次のような役目を担
っている。すなわち、カラー感光材料Fは、B、G、R
の3波長成分の各光ビームで露光することにより、それ
ぞれの補色であるY、M、Cが発色するという性質を有
するネガ感材である。一方、本刷りでは、Y、M、C、
Kの各色版の版胴で重ね刷りしている。従って、本装置
では、K版の画像データをY、M、Cの各画像データで
表現して校正画像を作成する必要がある。
【0045】ここで、例えば、Y版におけるK版画像デ
ータの表現について図7を参照して考えてみる。図に示
すように、印刷物では、Y版HyとK版Hkとの重ね刷
りの様態により、Y版Hyだけが印刷される部分ARy
と、K版Hkだけが印刷される部分ARkと、Y版Hy
とK版Hkとが重ねられて印刷される部分ARwと、Y
版HyとK版Hk共に印刷されない部分ARnとが考え
られる。これらの様態に応じて、濃度信号編集回路5で
は、K版用の画像データをY、M、Cの3色データに変
換し、その内のY成分のデータについて、Y版用のみの
データ、K版のY成分のみのデータ、Y版用のデータと
K版のY成分のデータとを加算したデータ等を作成し、
版胴のパターンに応じて後述する音響光学変調器(AO
M)に出力するデータを選択するように構成されてい
る。なお、M版、C版についても同様に、K版のM成
分、C成分との重ね合わせ等を考慮して必要なデータが
作成され、AOMに出力するデータを選択する。このこ
とは、特開平3−145876号公報に開示されてい
る。
【0046】濃度信号編集回路5の具体的な構成を図3
を参照して説明する。ケミカル要素調整LUT3で特定
された発色濃度SDy、SDm、SDc、SDkの内、
Y、M、C版の発色濃度SDy、SDm、SDcは、発
色濃度/電圧値変換テーブル25aに与えられ、発色濃
度に対応する電圧値、すなわち、AOMに印加する電圧
値に変換され、また、K版の発色濃度SDkは、K/Y
MC変換テーブル26に与えられ、K版のY、M、C成
分の発色濃度に変換される。さらに、Y、M、C、K版
の各発色濃度SDy、SDm、SDc、SDkと、ドッ
トジェネレータ6からのdy、dm、dc信号と、パタ
ーン信号編集回路7からの色加算制御信号θ1 、θ2
θ3 とは、色加算回路28に与えられ、相加則不規を補
償した色加算が行なわれる。
【0047】ここで、発色濃度とAOM印加電圧との関
係を図8を参照して説明する。図8は、カラー感光材料
Fがネガ感材の場合におけるAOMへの印加電圧と、A
OMの変調率と、AOMの変調光量と、使用する感光材
料Fの発色濃度との関係を示しており、このうち、変調
光量と発色濃度は感光材料Fのγ特性として知られてい
るものである。図8の第1、第3、第4象限に示した関
係から、第2象限に示す感光材料Fの発色濃度に対する
AOMへの印加電圧の関係を求めることができる。
【0048】発色濃度/電圧値変換テーブル25aは、
上記のようにして求めた発色濃度に対するAOMへの印
加電圧の関係をテーブルにして持っている。発色濃度/
電圧値変換テーブル25aから出力されたデータは、そ
れぞれD/A(デジタルtoアナログ)変換器27に与
えられてアナログ信号に変換され、Y版用の印加電圧信
号DY、M版用の印加電圧信号DM、C版用の印加電圧
信号DCが、マルチプレクサ29Y、29M、29Cの
入力端子Iaにそれぞれ入力される。なお、これらの信
号DY、DM、DCは、校正画像を作成する際に、それ
ぞれK版と重ならないY版の部分(図7におけるAR
y)、M版の部分、C版の部分を作成するためのデータ
として使用される。
【0049】K/YMC変換テーブル26では、K版の
発色濃度SDkを、Y、M、C成分の発色濃度Ky、K
m、Kcに変換する。この変換方式は、Y、M、C、K
版の画像データSy、Sm、Sc、Skを本装置に供給
したシステムにおけるYMC/YMCK変換の変換方式
により決まる。すなわち、システムでは、画像をR、
G、B信号で読み取り、そのR、G、B信号をY、M、
C信号に変換し、そのY、M、C信号に基づいてY、
M、C、K信号に変換して出力する。従って、K/YM
C変換テーブル26は、システムのYMC/YMCK変
換方式の逆の変換方式により、K信号をY、M、C信号
に変換するようなテーブルを持っている。
【0050】なお、このK/YMC変換テーブル26
は、本発明におけるK/YMC変換手段に相当する。K
/YMC変換テーブル26からの出力データKy、K
m、Kcは、発色濃度/電圧値変換テーブル25bに与
えられる。
【0051】発色濃度/電圧値変換テーブル25bは上
述した発色濃度/電圧値変換テーブル25aと同様の構
成である。発色濃度/電圧値変換テーブル25bからの
出力データは、それぞれD/A変換器27に与えられて
アナログ信号に変換され、K版のY成分の印加電圧信号
DKy、K版のM成分の印加電圧信号DKm、K版のC
成分の印加電圧信号DKcがマルチプレクサ29Y、2
9M、29Cの入力端子Ibにそれぞれ入力される。な
お、これらの信号DKy、DKm、DKcは、校正画像
を作成する際に、Y版、M版、C版に対して、それぞれ
K版のみが印刷される部分(図7におけるARk)を作
成するためのデータとして使用される。
【0052】色加算回路28は、有彩色であるY、M、
C版の全てまたはいずれかと、無彩色であるK版とが重
ね刷りされる部分において、有彩色と無彩色との相加則
不規を補償して加算するように構成されている。なお、
本実施例では、有彩色と無彩色との相加則不規を補償し
たカラー校正画像を作成するように装置が構成されてお
り、以下では、そのような場合を例に採り説明する。
【0053】カラー印刷では、用紙上に、各色版のイン
キを重ね刷りしているが、このとき、一般的に、重なっ
ているインキ同士で相加則不規の現象が起こる。例え
ば、図9(a)に示すように、K版Hkの次に(K版H
kの上に)Y版Hyが重ね刷りされる場合には、上の版
であるY版Hyにトラッピング不足が生じ、その結果、
Y版Hyの濃度が実際の濃度よりも低下することにな
る。
【0054】ここで、図9(a)に示すような場合に起
きる相加則不規とその相加則不規の補償方法について図
10を参照して説明する。図10は、相加則不規を調べ
るためのグラビア印刷物の作成方法を示す図である。
【0055】まず、図10(a)、(b)に示すよう
に、Y版とK版の単色印刷物のサンプルとして、セルの
深さが複数段階に変化する短冊状の領域が平行に並んだ
グラビア印刷のサンプルPy 、Pk をそれぞれ作成す
る。図において、符号SDyi は、サンプルPy 上の版
胴のセル深さがiの領域におけるY版の単色濃度を示し
ており、符号SDkj は、サンプルPk 上の版胴のセル
深さがjの領域におけるK版の単色濃度を示している。
ただし、ここで言う濃度とは実測した濃度からサンプル
を印刷した用紙の濃度を差し引いたものである。以下も
同様である。
【0056】次に、単色パターンPy 、Pk を印刷する
のに使用したものと同じ版胴を使って、図10(c)に
示すように、K版の上にY版を重ね刷りしたグラビア印
刷のサンプルPykを印刷する。このサンプルPykにおい
て濃度SDyi とSDkj とで指定されるパッチを実測
して得られたY成分の単色濃度(この場合、青色光濃
度)をSDyi *SDkj とすると、この単色濃度SD
i *SDkj の値は、濃度SDyi とSDkj との単
純加算した濃度の値(SDyi +SDkj )よりも小さ
くなる。つまり、相加則不規が生じる。この相加則不規
は、単純加算濃度(SDyi +SDkj )が増大するに
従って増大する特性を有する。
【0057】相加則不規の結果としてのY成分濃度の充
足割合Ry は次式で与えられる。(以下、Ry を濃度充
足度という。従って(1−Ry )が濃度低下度を示すこ
とになる。) Ry =(SDyi *SDkj )/(SDyi +SDkj ) ……… (7) 相加則不規は印刷物上でインキが重ね刷りされることに
よって生じる現象であり、感光材料上では相加則不規は
実用上無視できる程度である。従って、K版の濃度SD
j の上にY版の濃度SDyi を組合わせすることによ
る濃度充足度Ry を、式(7)により予め求めておき、
濃度充足度Ry に応じてY成分の濃度SDyi を低下さ
せることにより、印刷物上での相加則不規を補償(模
擬)することができる。
【0058】例えば、Y版の発色濃度SDyとK版の発
色濃度SDkとが与えられた場合、それらの発色濃度S
Dy、SDkの組合わせに係る濃度充足度Ry を特定
し、特定した濃度充足度Ry と、与えられたY版の発色
濃度SDyとに基づき、次式により、相加則不規が補償
されたY版の発色濃度Ytを求めることができる。 Yt=Ry ×SDy ……… (8)
【0059】K版の上にM版が印刷される場合や、K版
の上にC版が印刷される場合についても、上述と同様に
して、M版、C版の相加則不規を補償することができ
る。
【0060】また、Y版またはM版またはC版の上にK
版が印刷される場合、例えば、図9(b)に示すよう
に、Y版Hyの上にK版Hkが重ね刷りされる場合に
は、上の版であるK版Hkにトラッピング不足が生じ、
K版Hkの濃度が実際の濃度よりも低下するが、この場
合には、上述の図10(c)のサンプルPykの代わり
に、Y版の上にK版を重ね刷りしたグラビア印刷のサン
プルを用いてK版の濃度充足度RK を求め、その濃度充
足度RK と与えられたK版の発色濃度とに基づき、次式
により、相加則不規が補償されたK版の発色濃度Kyt
を求めることができる。 Kyt=Rk ×SDk ……… (9)
【0061】M版の上にK版が印刷される場合や、C版
の上にK版が印刷される場合についても、上述と同様に
して、M版の上に印刷されるK版、C版の上に印刷され
るK版の相加則不規を補償することができる。
【0062】色加算回路28では、上述の各版の相加則
不規を補償した後、Y、M、C版と、K版との加算処理
が行なわれるように構成されている。
【0063】色加算回路28の具体的な構成を図4を参
照して説明する。Y−kトラッピングテーブル31Yk
は、K版の上にY版が重ね刷りされた場合の、Y版の相
加則不規を補償したY版の発色濃度Ytを求めるもので
あり、K版の発色濃度SDkとY版の発色濃度SDyと
が与えられると、その組合わせに応じた濃度充足度Ry
に、与えられたY版の発色濃度SDyを掛け合わせたY
t(上記の式(7)、(8)参照)を出力する。このY
−kトラッピングテーブル31Ykは、与えられたK版
の発色濃度SDk、Y版の発色濃度SDyと、それらの
データに基づき、式(7)、(8)で求められるYtと
の関係をテーブルとして持っている。
【0064】M−kトラッピングテーブル31Mk、C
−kトラッピングテーブル31Ckは、それぞれK版の
上にM版が重ね刷りされた場合の、M版の相加則不規を
補償したM版の発色濃度Mt、K版の上にC版が重ね刷
りされた場合の、C版の相加則不規を補償したC版の発
色濃度Ctを求めるものであり、Y−kトラッピングテ
ーブル31Ykと同様の構成を有する。
【0065】各トラッピングテーブル31Yk、31M
k、31Ckからの出力データYt、Mt、Ctは、そ
れぞれ切替え器33Y、33M、33Cの入力端子Ie
に与えられる。各切替え器33Y、33M、33Cの各
入力端子Ifには、Y版の発色濃度SDy、M版の発色
濃度SDm、C版の発色濃度SDcがそれぞれ入力さ
れ、また、各入力端子Igには、GND(グランド)が
それぞれ入力されている。このGNDは、感光材料Fを
発色させない印加電圧値に相当する発色濃度(例えば、
「0」)である。
【0066】各切替え器33Y、33M、33Cの各入
力端子IeとIfとは、色加算制御信号編集回路22か
ら与えられているデータθ1 によって切り替えられる。
データθ1 が「1」のとき、K版の上に印刷されるのは
Y版であるので、切替え器33YのみIeが選択され、
他の切替え器33M、33CではIfが選択される。ま
た、データθ1 が「2」のときには、切替え器33Mの
みIeが選択され、データθ1 が「3」のときには、切
替え器33CのみIeが選択される。さらに、データθ
1 が「0」のときには、K版の上にはいずれの色版も印
刷されないので、各切替え器33Y、33M、33Cで
はいずれもIfが選択される。
【0067】また、各切替え器33Y、33M、33C
の入力端子Ie、Ifの選択結果と、Igとは、ドット
ジェネレータ6から与えられているdy、dm、dc信
号によってそれぞれ切り替えられる。例えば、切替え器
33Yでは、dy信号が「0」であれば、そのドットで
はY版が印刷されないので、Ig(GND)が選択さ
れ、dy信号が「1」であれば、そのドットではY版が
印刷されるので、Ie、Ifの選択結果、すなわち、Y
tかSDyの選択結果が選択される。他の切替え器33
M、33Cにおいても、それぞれ与えられているdm信
号、dc信号によって、切替え器33Yと同様の切り替
え処理が行なわれる。
【0068】各切替え器33Y、33M、33Cからの
出力データSDyt(Yt、SDy、GNDの選択結
果)、SDmt、SDctは、Y版用加算回路35Y、
M版用加算回路35M、C版用加算回路35Cにそれぞ
れ与えられる。
【0069】一方、K−yトラッピングテーブル32K
yは、Y版の上にK版が重ね刷りされた場合の、K版の
相加則不規を補償したK版の発色濃度Kytを求めるも
のであり、K版の発色濃度SDkとY版の発色濃度SD
yとが与えられると、その組合わせに応じた濃度充足度
k に、与えられたK版の発色濃度SDkを掛け合わせ
たKyt((9)参照)を出力する。このK−yトラッ
ピングテーブル32Kyは、与えられたK版の発色濃度
SDk、Y版の発色濃度SDyと、Kytとの関係をテ
ーブルとして持っている。
【0070】K−mトラッピングテーブル32Km、K
−cトラッピングテーブル32Kcは、それぞれM版の
上にK版が重ね刷りされた場合の、K版の相加則不規を
補償したK版の発色濃度Kmt、C版の上にK版が重ね
刷りされた場合の、K版の相加則不規を補償したK版の
発色濃度Kctを求めるものであり、K−yトラッピン
グテーブル32Kyと同様の構成を有する。
【0071】各トラッピングテーブル32Ky、32k
M、32Kcからの出力データKyt、Kmt、Kct
は、切替え器34の入力端子Ie、If、Igにそれぞ
れ与えられる。切替え器34の入力端子Ihには、K版
の発色濃度SDkが入力されている。
【0072】切替え器34の入力端子Ie、If、Ig
は、色加算制御信号編集回路22から与えられているデ
ータθ3 によって切り替えられる。データθ3 が「1」
のとき、K版の前に印刷されるのはY版であるので、Y
版の上にK版が印刷された場合のK版の相加則不規を補
償した発色濃度Kyt、すなわちIeが選択され、デー
タθ3 が「2」のときにはIfが選択され、データθ3
がそれ以外(「3」か「0」)のときにはIgが選択さ
れる。また、その選択結果とIhとは、色加算制御信号
編集回路22から与えられているデータθ2 によって切
り替えられる。すなわち、データθ2 が「0」であれ
ば、K版の前に印刷される色版がなく、K版の相加則不
規を補償した発色濃度は不要であるので、このときには
K版の発色濃度SDk、すなわち、Ihが選択され、一
方、データθ2 が「1」であれば、K版の前に印刷され
る色版があるので、K版の前に印刷される色版に応じて
相加則不規を補償したK版の発色濃度、すなわち、I
e、If、Igの選択結果が選択される。
【0073】なお、上述の構成では、データθ3
「0」の場合、すなわち、K版の前に色版が印刷されな
い場合に、最初の選択でIgが選択されるが、K版の前
に色版が印刷されない場合には、次の選択でIhが選択
されるので、特に問題はない。また、例えば、データθ
2 を用いずに、データθ3 の値(「1」、「2」、
「3」、「0」)によって、Ie、If、Ig、Ihを
選択するように切替え器34を構成してもよい。
【0074】切替え器34からの出力データSDkt
(Kyt、Kmt、Kct、SDkの選択結果)は、K
/YMC変換テーブル26に与えられ、Y、M、C成分
の発色濃度SDkty、SDktm、SDktcに変換
された後、各色版用加算回路35Y、35M、35Cに
それぞれ与えられる。
【0075】各色版用加算回路35Y、35M、35C
では、与えられたデータの単純加算処理、すなわち、S
DytとSDkty、SDmtとSDktm、SDct
とSDktcとの加算処理をそれぞれ行なう。各色版用
加算回路35Y、35M、35Cからの出力データST
y、STm、STcは、図3に示すように、発色濃度/
電圧値変換テーブル25c(上述した発色濃度/電圧値
変換テーブル25aと同様の構成)に与えられ、各発色
濃度に対応する電圧値に変換されて後、それぞれD/A
変換器27に与えられてアナログ信号に変換され、Y版
用の印加電圧信号Dyk、M版用の印加電圧信号Dm
k、C版用の印加電圧信号Dckがマルチプレクサ29
Y、29M、29Cの入力端子Icにそれぞれ入力され
る。
【0076】なお、これらの信号Dyk、Dmk、Dc
kは、校正画像を作成する際に、Y版、M版、C版の全
てまたはいずれかと、K版とが重ね刷りされる部分(例
えば、図7におけるARw)を作成するためのデータと
して使用される。
【0077】各色版用加算回路35Y、35M、35C
では、それぞれ与えられているデータを単純加算してい
るが、被加算データは相加則不規に応じたた濃度低下分
を減少された結果であるので、各色版用加算回路35
Y、35M、35Cから出力されたデータは相加則不規
が補償されていることになる。なお、上述したY−kト
ラッピングテーブル31Yk、M−kトラッピングテー
ブル31Mk、C−kトラッピングテーブル31Ck、
K−yトラッピングテーブル32Ky、K−mトラッピ
ングテーブル32Km、K−cトラッピングテーブル3
2Kcは、本発明における発色濃度調整手段に相当し、
また、各色版用加算回路35Y、35M、35Cは、本
発明における加算手段に相当する。
【0078】ここで、Y版、M版、C版の全てまたはい
ずれかと、K版とが重ね刷りされる様態をY版を例に採
り、図11を参照して説明する。例えば、図11(a)
では、Y版Hyの上にK版Hkが重ね刷りされている
が、このときには、K版Hyにトラッピング不足が生
じ、切替え器34からは、K−yトラッピングテーブル
32Kyからの出力データKytが選択されて出力さ
れ、K/YMC変換テーブル26で変換されたY成分が
Y版用加算回路35Yに与えられる。一方、このとき、
Y版にはK版に対するトラッピングの問題が存在しない
ので、切替え器33YからはY版の発色濃度SDyが選
択されて出力され、Y版用加算回路35Yに与えられ
る。そして、Y版用加算回路35Yで、Y版の発色濃度
SDyと、相加則不規が補償されたK版の発色濃度Ky
tのY成分との加算が行なわれ、加算結果に応じたAO
Mへの印加電圧値が、マルチプレクサ29Yの入力端子
Icに与えられ、その印加電圧値がAOMに与えられて
B光ビームの変調光量が制御され感光材料F上に露光さ
れる。すなわち、Y版の発色濃度と、相加則不規が補償
されたK版のY成分とが加算された発色濃度で感光材料
Fが露光される。なお、このとき、M版、C版は印刷さ
れないが、K版が印刷されるので、K版のM成分、C成
分については、上記Y版を露光した感光材料F上のドッ
トをG、R光ビームで重ねて露光しなければならない。
従って、M版、C版の各マルチプレクサ29M、29C
には、相加則不規が補償されたK版KytのM成分、C
成分(切替え器33M、33CからはそれぞれGNDが
選択され出力される)に相当する印加電圧値が与えられ
ることになる。
【0079】また、図11(b)では、K版Hkの上に
Y版Hyが重ね刷りされているが、このときには、Y版
Hyにトラッピング不足が生じ、K版Hkにはトラッピ
ングの問題が存在しない。従って、マルチプレクサ29
Yには、相加則不規が補償されたY版の発色濃度Yt
と、K版の発色濃度SDkのY成分との加算結果に応じ
た印加電圧値が与えられる。なお、このとき、M版、C
版のマルチプレクサ29M、29Cには、K版の発色濃
度SDKのM成分、C成分がそれぞれ与えられる。
【0080】また、図11(c)では、M版Hm(また
はC版Hc)の上にK版Hkが重ね刷りされ、K版Hk
の上にY版Hyが重ね刷りされているが、このときに
は、Y版Hyにトラッピング不足が生じ、K版Hkに
も、M版Hm(またはC版Hc)に対するトラッピング
不足が生じることになる。従って、マルチプレクサ29
Yには、相加則不規が補償されたY版の発色濃度Yt
と、M版(またはC版)に対するトッラピング不足によ
り発生する相加則不規を補償したK版の発色濃度Ktm
(またはKtc)のY成分との加算結果に応じた印加電
圧値が与えられる。なお、マルチプレクサ29M(また
は29C)には、M版(またはC版)の発色濃度SDm
(またはSDc)と、M版(またはC版)に対する相加
則不規を補償したK版の発色濃度Ktm(またはKt
c)のM成分(またはC成分)との加算結果に応じた印
加電圧値が与えられることになる。
【0081】また、図11(d)では、M版Hm(また
はC版Hc)の上にK版Hkが重ね刷りされ、K版Hk
の上にC版Hc(またはM版Hm)が重ね刷りされ、さ
らに、C版Hc(またはM版Hm)の上にY版Hyが重
ね刷りされているが、このときには、Y版Hyには、K
版Hkに対するトラッピングの問題が存在せず、一方、
K版Hkには、M版Hm(またはC版Hc)に対するト
ラッピング不足が生じるになる。従って、マルチプレク
サ29Yには、Y版の発色濃度SDyと、M版(または
C版)に対するトッラピング不足により発生する相加則
不規を補償したK版の発色濃度Ktm(またはKtc)
のY成分との加算結果に応じた印加電圧値が与えられ
る。
【0082】また、図11(e)では、M版Hm(また
はC版Hc)の上にK版Hkが重ね刷りされ、Y版Hy
は印刷されないが、K版Hyが印刷されるので、K版H
kのY成分をB光ビームで感光材料F上に露光してやる
必要がある。従って、このときには、Y版用加算回路3
5Yでは、M版(またはC版)に対するトッラピング不
足により発生する相加則不規を補償したK版の発色濃度
Ktm(またはKtc)のY成分と、GND(Y版が印
刷されないので、切替え器33YからはGNDが出力さ
れる)との加算が行なわれ、その結果(M版(またはC
版)に対するトッラピング不足により発生する相加則不
規を補償したK版の発色濃度Ktm(またはKtc)の
Y成分)に応じた印加電圧値がマルチプレクサ29Yに
与えられる。
【0083】また、図11(f)では、K版Hkの上に
M版Hm(またはC版Hc)が重ね刷りされているが、
このときには、K版HyのY成分をB光ビームで感光材
料F上に露光してやるために、マルチプレクサ29Yに
は、K版の発色濃度SDk(K版にはトラッピングの問
題は存在しない)のY成分に応じた印加電圧値が与えら
れる。
【0084】M版、C版とK版との重ね刷りの様態にお
いても、上述したY版とK版との重ね刷りの様態の場合
と同様に処理される。
【0085】各マルチプレクサ29Y、29M、29C
の制御入力端子Ix、Iyには、選択制御信号編集回路
21で編集された選択制御信号YS1、YS2、YM
1、YM2、YC1、YC2がそれぞれ入力されてい
る。各マルチプレクサ29Y、29M、29Cでは、こ
の選択制御信号YS1、YS2、YM1、YM2、YC
1、YC2に応じて、すなわち、上述したように、各マ
ルチプレクサ29Y、29M、29Cの各制御入力端子
Ix、Iyにそれぞれ入力されている選択制御信号の
「0」、「1」の組合わせに応じて、それぞれ入力端子
Ia、Ib、Ic、Idに入力されている印加電圧信号
を切り替えて、各AOM8Y、8M、8Cに出力する。
なお、各入力端子IdにはGNDが入力されている。こ
のGNDは、感光材料Fを発色させない印加電圧値であ
り、校正画像を作成する際、上述したY版、M版、C版
について、何も印刷されない部分(図7におけるAR
n)を作成するためのデータとして使用される。
【0086】この切替えは、Ix、Iy共に「1」のと
き、入力端子Iaが選択され、Ixが「1」、Iyが
「0」のとき、入力端子Ibが選択され、Ixが
「0」、Iyが「1」のとき、入力端子Icが選択さ
れ、Ix、Iy共に「0」のとき、入力端子Idが選択
されるように制御される。
【0087】ここで、あるドットについて、各色版の重
ね刷りの組合わせと、その際にドットジェネレータ6か
ら出力されるdy、dm、dc、dk信号と、選択制御
信号編集回路21から出力される選択制御信号YS1、
YS2、YM1、YM2、YC1、YC2と、各マルチ
プレクサ29Y、29M、29Cの各入力端子Ia〜I
dの選択状態との関係を以下の表2に示す。また、Y、
K、C、M版の順で重ね刷りされる場合(重ね刷り順デ
ータOD=5の場合)における、表2の各色版の重ね刷
りの組合わせについての本刷りでの印刷物の重ね刷り状
態を図12に示す。
【0088】
【表2】
【0089】なお、表2において、対応図の符号は、図
12の図との対応を示し、MPはマルチプレクサの略で
ある。また、図12中、符号Hy、Hm、Hc、Hk
は、それぞれY版、M版、C版、K版を示す。
【0090】表2からも判るように、選択制御信号YS
1、YM1、YC1は、入力端子Ia、Ibを選択する
ような重ね刷り状態のとき「1」となり、入力端子I
c、Idを選択するような重ね刷り状態のとき「0」と
なる。上記の式(1)、(3)、(5)はそのような選
択制御信号YS1、YM1、YC1が求められるように
構成されている。また、選択制御信号YS2、YM2、
YC2は、入力端子Ia、Icを選択するような重ね刷
り状態のとき「1」となり、入力端子Ib、Idを選択
するような重ね刷り状態のとき「0」となる。上記の式
(2)、(4)、(6)はそのような選択制御信号YS
2、YM2、YC2を求められるように構成されてい
る。
【0091】なお、上述したようにドットジェネレータ
6に画像データの出力開始信号を入力することにより、
各マルチプレクサ29Y、29M、29Cの各入力端子
Ia〜Icへの電圧信号の入力タイミングと、各制御入
力端子Ix、Iyへの選択制御信号YS1、YS2、M
S1、MS2、CS1、CS2の入力タイミングの同期
をとることができ、後述するように、感光材料F上に露
光する網点画像を、グラビア印刷用の版胴に形成される
セルのパターンに応じたものとすることができる。
【0092】また、各マルチプレクサ29Y、29M、
29Cは、本発明における制御手段に相当する。
【0093】マルチプレクサ29Y、29M、29Cか
ら出力された印加電圧値VY、VM、VCは、図1に示
すように、それぞれAOM8Y、8M、8Cに与えられ
る。B、G、Rの各レーザー光源9B、9G、9Rから
出力される各光ビームは、各々に対応したAOM8Y、
8M、8Cによって、前記印加電圧に応じた変調光量に
変調される。AOM8Yで光量が変調された光ビームは
全反射ミラー10で、AOM8Mで光量が変調された光
ビームはダイクロイックミラー11で、AOM8Cで光
量が変調された光ビームはダイクロイックミラー12
で、それぞれ同一光軸上に反射され、結像レンズ13を
介して回転シリンダー14に装着された感光材料F上に
照射される。なお、システムから出力される画像データ
に対して、感光材料F上の所定位置に各光ビームが照射
されるように、回転シリンダー14の回転と副走査送り
とが、マルチプレクサ29Y、29M、29Cからの電
圧値の出力タイミングに応じて行なわれるように制御さ
れている。
【0094】なお、本実施例、および以下の各実施例で
は、音響光学変調器(AOM)8Y、8M、8Cを用い
ているが、その他の手段で、感光材料Fに網点画像を露
光する光ビームの光量を変調してもよい。
【0095】ここで、版胴に形成されるセルと、例え
ば、Y版に対応するB光ビームによる露光状態との関係
を図13に示す。図13(a)は、版胴に形成されるセ
ルの状態を示す図、図13(b)は、Y版に対応するB
光ビームによる露光状態を示す図、図13(c)は、図
13(b)の点線で囲まれた部分の拡大図である。図に
おいて、Cはセルを、CD は暗部のセル、CM は中間部
のセル、CT は明部のセルを、Tは土手を、また、Dは
露光単位ドットを、DD は発色濃度が高く露光されたド
ット、DM は発色濃度が中間値で露光されたドット、D
T は発色濃度が低く露光されたドット、D0 は発色され
なかったドットをそれぞれ示す。図に示すように、セル
のパターンに応じてセル部分に網点が露光され、土手部
分のドットは露光されていない。しかも、そのセル部分
は、画像データの濃度と化学的な条件とで決まるセルの
深さに応じた発色濃度でドットが発色されている。な
お、M版、C版についてもそれぞれのセルの配列角度に
応じて、Y版と同様に感光材料Fにドットが露光され
る。
【0096】また、有彩色であるY、M、C版の全てま
たはいずれかと、無彩色であるK版とが重ね刷りされる
部分においては、図11、12、表2等で説明したよう
に、K版の上に重ね刷りされるY版またはM版またはC
版については、Y版またはM版またはC版の相加則不規
を補償するとともに、Y版またはM版またはC版の上に
印刷されるK版については、K版の相加則不規を補償し
ているので、Y、M、C版の全てまたはいずれかとK版
とが重ね刷りされる部分におけるR、G、Bの発色濃度
は、それぞれ本刷りの印刷物の前記部分のR、G、Bの
濃度とほぼ等しくなる。従って、本刷りで印刷される印
刷物に対応した、カラー校正画像を感光材料F上に作成
することができる。
【0097】なお、上述の第一実施例装置では、D/A
変換器27をマルチプレクサ29Y、29M、29Cの
前に設けるように構成したが、例えば、図14に示すよ
うに構成してもよい。この場合、セレクタ39Y、39
M、39Cの各入力端子Ia、Ib、Ic、Idには、
印加電圧値がデジタルデータとして入力され、マルチプ
レクサ29Y、29M、29Cと同様の切替え処理によ
り出力されたデータをD/A変換器27でアナログ信号
に変換して、各AOM8Y、8M、8Cに供給する。こ
のように構成すれば、D/A変換器27の数を減らすこ
とができる。なお、図14は、第一実施例装置の変形例
の濃度信号編集回路部分の構成を示すブロック図であ
る。また、以下に説明する各実施例も同様に変形実施す
ることができる。
【0098】なお、上述の第一実施例およびその変形例
では、有彩色と無彩色との相加則不規を補償する場合に
ついて説明したが、有彩色同士の相加則不規についても
同様の原理に基づき補償することができる。
【0099】例えば、図15(a)に示すように、Y版
Hyの上にM版Hmが重ね刷りされる場合を例に採り説
明する。このとき、上の版であるM版Hmにトラッピン
グ不足が生じるので、M版Hmの発色濃度に濃度充足度
を掛け合わせてM版Hmの発色濃度を調整し、その結果
に応じてG光ビームの変調光量を調整する。このM版H
mの発色濃度を調整する手段は、上述した各トラッピン
グテーブルと同様に構成すればよい。一方、B光ビーム
はY版Hyの発色濃度に応じた変調光量で調整する。そ
して、これらB光とG光とを感光材料Fに重ねて露光し
てやれば、Y版とM版とが重ね刷りされる部分におい
て、感光材料F上には、相加則不規が補償された網点が
露光されることになる。なお、上記M版の発色濃度を調
整する濃度充足度は、上述した図10のサンプルをY版
の上にM版を重ねて作成することにより得ることができ
る。
【0100】また、その他の有彩色同士の重ね刷り部分
についても同様にして相加則不規を補償した網点を感光
材料Fに露光することができるし、例えば、図15
(b)に示すように、有彩色3色が重ね刷りされる部分
については、Y版Hyに対するM版Hmのトッラピング
に応じてM版Hmの発色濃度を調整するとともに、M版
Hmに対するC版Hcのトッラピングに応じてC版Hc
の発色濃度を調整してやればよい。
【0101】さらに、例えば、図15(c)に示すよう
に、Y、K、M、C版がその順で重ね刷りされる部分に
ついては、K版HkとM版Hmの発色濃度を上述した第
一実施例で説明したように調整することに加えて、M版
Hmに対するC版Hcのトッラピングに応じてC版Hc
の発色濃度を調整するようにすればよい。
【0102】なお、このように有彩色同士の相加則不規
を補償することは、以下の各実施例においても同様に実
施可能である。また、このような有彩色同士の相加則不
規を補償するために、トラッピング不足が生じる色版の
発色濃度を、相加則不規に応じて減少させるための手段
(テーブル)も、本発明における発色濃度調整手段に相
当する。
【0103】次に、本発明の第二実施例装置を図16を
参照して説明する。図16は、本発明の第二実施例に係
るカラー画像校正装置の構成を示すブロック図である。
この第二実施例装置は、網グラビア方式の内、セルの深
さが一定で、セルの面積を変化させて濃度階調を表現す
るダイレクトグラビア方式で製版した版胴を用いて印刷
する印刷物のカラー校正画像を作成するための装置であ
る。なお、図中、図1ないし図4と同一符号で示す部分
は、上述した第一実施例装置と同一の構成であるので、
ここでの詳述は省略する。
【0104】このダイレクトグラビア方式では、各セル
の網%、すなわち、面積の変化によって濃度階調を表現
している。しかし、版胴を作成する際の腐食等の化学的
な条件により、形成されるセルの深さが全体的に変化
し、それに応じて用紙に転写されるインキの量が変化す
るので、印刷物の仕上がりが変化する。従って、この第
二実施例装置では、版胴を作成する条件、すなわち、セ
ルの深さが変化する条件に応じて、感光材料F上の発色
濃度を調整するとともに、各セルの網%に応じてAOM
のON/OFFを制御するものである。
【0105】Y、M、C、K版用の条件/発色濃度変換
テーブル41Y、41M、41C、41Kでは、各色版
ごとに、セルの深さを決める条件に応じて、それぞれの
発色濃度が特定される。例えば、セルの深さを決める条
件である腐食時間の変化に対するセルの深さの変化、セ
ルの深さに対する発色濃度の変化の関係を図17に示
す。図に示すように、条件(図では、腐食時間)が特定
されれば、発色濃度が特定される。
【0106】条件/発色濃度変換テーブル41Y、41
M、41C、41Kは、図17に示すような関係をテー
ブルとして記憶している。設定装置4からセルの深さを
決める条件、すなわち、腐食液の濃度、腐食時間、温
度、湿度等が設定されると、条件/発色濃度変換テーブ
ル41Y、41M、41C、41Kは、その条件に応じ
た発色濃度SDy、SDm、SDc、SDkをそれぞれ
特定して出力する。出力されたデータSDy、SDm、
SDc、SDkは、濃度信号編集回路5に与えられる。
【0107】一方、図示しないレイアウトシステムより
得られたY、M、C、K版の各画像データSy、Sm、
Sc、Skは、ドットジェネレータ42に与えられる。
ドットジェネレータ42には、版胴を作成するときに用
いられる各色版用のグラビア用網ポジ原板のパターン
が、版胴を作成するときの各色版ごとの角度付けがされ
た状態で記憶されており、与えられる各画像データS
y、Sm、Sc、Skの濃度を、セル形成部分の網%に
変換し、その網%によるパターンから、版胴にセルが形
成されたとき、各露光単位ドットが凹部となる(インキ
が付くところ)か、凹部とならない(インキが付かない
ところ)かを判定し、凹部となるのであれば「1」を、
凹部とならないのであれば「0」を出力する。
【0108】例えば、図18は、Y版の原板パターンを
示しており、版胴を形成したとき、中央の斜線部分が凹
部を形成するところとなる。Y版の画像データの濃度
と、図18のパターンから、ドットジュネレータ42で
分割された各ドットについて、凹部となるか否かを判定
する。M、C、K版についても同様の判定を行なう。但
し、各色版のセルのパターンの配列角度は違えてあるの
で、ドットジェネレータ42では、それらの角度も考慮
して、感光材料Fの同じ位置(ドット)について各色版
の「1」、「0」を同期させて判定し、結果を出力す
る。
【0109】判定結果dy、dm、dc、dk信号は、
パターン信号編集回路7(第一実施例と同一構成、図2
参照)に与えられ、また、dy、dm、dc信号は、濃
度信号編集回路5にも与えられる。パターン信号編集回
路7から出力された選択制御信号YS1、YS2、MS
1、MS2、CS1、CS2と、色加算制御信号θ1
θ2 、θ3 は、濃度信号編集回路5に与えられる。
【0110】濃度信号編集回路5は、第一実施例装置の
ものと同一構成であるのでここでの説明は省くが、濃度
信号編集回路5で編集、選択された印加電圧値VY、V
M、VCがAOM8Y、8M、8Cにそれぞれ与えられ
る。以後は、上述した第一実施例と同様に、AOM8
Y、8M、8Cによって光量が変調されたB、G、R光
ビームで感光材料F上に網点画像が露光されカラー校正
画像が作成される。
【0111】なお、本実施例では、化学的な条件が設定
されれば、セルの深さはその条件に応じた値で一定とな
るため、第一実施例におけるように、画像データに応じ
て発色濃度を変える必要はなく、濃度信号編集回路5内
のマルチプレクサ29Y、29M、29C(図3参照)
の各制御入力端子Ix、Iyへの入力タイミングによ
り、感光材料F上に露光する網点画像を、グラビア印刷
用の版胴に形成されるセルのパターンに応じたものとす
ることができる。
【0112】作成された校正画像は、濃度階調に応じた
網%のパターンにより、本刷りでインキが付く部分は所
定の発光濃度とし、インキが付かない部分は発色しない
ように作成され、しかも、インキが付く部分の発色濃度
は、化学的な条件で決まるセルの深さに応じた発色濃度
となるようにしている。また、無彩色と有彩色との重ね
刷り部分については第一実施例と同様に相加則不規が補
償されたものとなるので、本刷りの印刷物と同様の仕上
がりの校正画像が得られる。
【0113】次に、本発明の第三実施例装置を図19を
参照して説明する。図19は、本発明の第三実施例に係
るカラー画像校正装置の構成を示すブロック図である。
この第三実施例装置は、セルの深さと面積とを変化させ
ることによって濃度階調を表現する方式の内、連続調ポ
ジ原板とグラビア用網ポジ原板を用いた2枚ポジ法で製
版した版胴を用いて印刷する印刷物のカラー校正画像を
作成するための装置である。なお、図中、図1ないし図
4、図16と同一符号で示す部分は、上述した各実施例
装置と同一の構成であるので、ここでの詳述は省略す
る。
【0114】この方式では、形成されるセルの深さが連
続調ポジ原板の濃度階調により決まり、各セルのパター
ンは、画像の濃度階調に応じたグラビア用網ポジ原板の
パターンにより決まる。
【0115】従って、本実施例装置では、セルの深さに
応じた発色濃度の調整のための構成を、上述した第一実
施例装置と同様に構成し、一方、各セルのパターンに応
じて、マルチプレクサの切替えを制御するための構成
を、上述した第二実施例装置と同様に構成した。
【0116】具体的には、システムからの各画像データ
Sy、Sm、Sc、Skが、I/F回路1、色演算回路
2、ケミカル要素調整LUT3を経て、濃度信号編集回
路5(図3参照)に与えられる。この構成は、上述した
第一実施例装置の構成と同様である。
【0117】また、システムからの各画像データSy、
Sm、Sc、Skは、ドットジェネレータ42にも与え
られ、その濃度値と対応付けて記憶されているグラビア
用網ポジ原板のパターンとに基づいて、インキが付く部
分と付かない部分とを判別し、判定結果dy、dm、d
c、dkが、パターン信号編集回路7(第一、第二実施
例と同一構成、図2参照)に与えられるとともに、判定
結果dy、dm、dcが、濃度信号編集回路5に与えら
れる。この構成は、上述した第二実施例装置の構成と同
様である。
【0118】濃度信号編集回路5では、上述した第一、
第二実施例と同様に、与えられる各データや信号に基づ
いて、所定の信号が編集され、AOM8Y、8M、8C
に印加する電圧値Vy、VM、VCが順次出力され、感
光材料Fに網点画像が露光されてカラー校正画像が作成
される。
【0119】なお、本実施例では、色演算回路2に与え
る画像データSy、Sm、Sc、Skをドットジェネレ
ータ42に与えるように構成したことにより、濃度信号
編集回路5内のマルチプレクサ29Y、29M、29C
(図3参照)の各入力端子Ia〜Icへの電圧信号の入
力タイミングと、各制御入力端子Ix、Iyへの選択制
御信号YS1、YS2、MS1、MS2、CS1、CS
2信号の入力タイミングの同期をとることができ、感光
材料F上に露光する網点画像を、グラビア印刷用の版胴
に形成されるセルのパターンに応じたものとすることが
できる。
【0120】このように、インキの付く部分と付かない
部分とを、画像データの濃度値とグラビア用網ポジ原板
のパターンにより判定し、インキが付く部分の発色濃度
をセルの深さに応じて調整し、しかも、無彩色と有彩色
との重ね刷り部分については相加則不規が補償されたも
のとなるので、作成されるカラー校正画像は、印刷され
たものと同じ仕上がりとなる。
【0121】次に、本発明の第四実施例装置を図20な
いし図22を参照して説明する。図20は、本発明の第
四実施例に係るカラー画像校正装置の構成を示すブロッ
ク図であり、図21は、第四実施例装置の発色濃度特定
部の構成を示すブロック図、図22は、第四実施例装置
のON/OFF判断部の構成を示すブロック図である。
この第四実施例装置は、セルの深さと面積とを変化させ
ることによって濃度階調を表現する方式の内、THグラ
ビア方式で製版した版胴を用いて印刷する印刷物のカラ
ー校正画像を作成するための装置である。なお、図中、
図1ないし図4、図16、図19と同一符号で示す部分
は、上述した各実施例装置と同一の構成であるので、こ
こでの詳述は省略する。
【0122】システムからの各画像データSy、Sm、
Sc、Skは、I/F回路1を介して、発色濃度特定部
45とON/OFF判断部50に与えられる。
【0123】発色濃度特定部45では、図21に示すよ
うに、画像データ/網%変換テーブル46で画像データ
をその濃度値に応じた各セルの網%に変換する。変換さ
れた網%は、網%/発色濃度変換テーブル47に与えら
れる。この網%/発色濃度変換テーブル47では、設定
装置43から設定された、版胴を作成するときの条件に
従って、網%に応じた発色濃度を特定する。
【0124】ここで、画像データの濃度値と、網%と、
セル深さと、発色濃度との関係を図23に示す。画像デ
ータ/網%変換テーブル46は、図23の第4象限の関
係をテーブルにして記憶させて構成されており、網%/
発色濃度変換テーブル47は、図23の第3象限、第2
象限の関係をテーブルにして記憶させて構成されてい
る。なお、図23の第3象限の関係は、セルを形成する
ときの条件によって変動する。
【0125】図中、TaDaは、露光時間がTaで、デ
ィフュージョンシート条件がDaの場合の網%とセル深
さとの関係を示すグラフであり、他のグラフも同様に表
記してある。なお、ディフュージョンシート条件とは、
グラビア製版における露光時にカーボンチッシュとオフ
セット用網ポジ原板間に設けられるディフュージョンシ
ートの種類と厚さであり、例えば、ディフュージョンシ
ート条件Daは、ディフュージョンシートの種類がA、
厚さがaと定義し、ディフュージョンシート条件Db
は、ディフュージョンシートの種類がB、厚さがbと定
義している。
【0126】網%/発色濃度変換テーブル47では、設
定装置43から設定された、セルを形成するときの条件
に応じて、網%/発色濃度の変換を行なう。なお、設定
される条件としては、露光時間、腐食液の濃度、腐食時
間、温度、湿度等の化学的な条件と、ディフュージョン
シート条件(ディフュージョンシートの種類、厚さ)等
がある。
【0127】網%/発色濃度変換テーブル47で特定さ
れた各色版の発色濃度は、色演算回路2で色補正や階調
補正が行なわれ、図20に示すように、濃度信号編集回
路5に与えられる。
【0128】一方、ON/OFF判断部50では、図2
2に示すように、Y、M、C、K版の各画像データS
Y、SM、SC、SKがドットジェネレータ42に与え
られる。ドットジェネレータ42には、オフセット用網
ポジ原板のパターンをディフュージョンシート条件に応
じて太らせたパターンが記憶されており、与えられる各
画像データSY、SM、SC、SKの濃度値により、セ
ルを形成する部分の網%を特定し、その網%によるパタ
ーンから、版胴にセルが形成されたとき、各ドットが凹
部となる(インキが付くところ)か、凹部とならない
(インキが付かないところ)かを判定する。そして、凹
部となるのであれば「1」を、凹部とならないのであれ
ば「0」を出力する。出力データoy、om、oc、o
kは、各切替え器51Y、51M、51C、51Kの入
力端子Ieにそれぞれ与えられる。
【0129】また、グラビア用白線スクリーンが記憶さ
れているドットジェネレータ6は、システムからの画像
データの出力開始信号により、システムの画像データの
出力タイミングと同期して、白線部分か否かを判定し、
白線部分であれば「0」を、白線部分でなければ「1」
を出力する。出力データgy、gm、gc、gkは、各
切替え器51Y、51M、51C、51Kの制御入力端
子Izにそれぞれ与えられる。
【0130】各切替え器51Y、51M、51C、51
Kの入力端子Ifには、「0」信号が与えられている。
各切替え器51Y、51M、51C、51Kでは、制御
入力端子Izに与えられる信号が「1」であれば、入力
端子Ieを選択し、「0」であれば、入力端子Ifを選
択して出力する。各切替え器51Y、51M、51C、
51Kからの出力信号dy、dm、dc、dkは、図2
0に示すように、パターン信号編集回路7(上記各実施
例と同一構成、図2参照)に与えられるとともに、d
y、dm、dcは濃度信号編集回路5にも与えられる。
【0131】これらの切替え器51Y、51M、51
C、51Kでは、画像データの濃度値とオフセット用網
ポジ原板のパターンとからインキが付く部分と付かない
部分とを判定した結果に、グラビア用白線スクリーンで
形成される、インキが付かない土手部分のパターンを加
味させるために設けたものである。すなわち、THグラ
ビア方式では、オフセット用網ポジ原板と、グラビア用
白線スクリーンとは互いに異なるスクリーン角度および
スクリーン線数で版胴が形成されるので、オフセット用
網ポジ原板でインキが付けられると判定された部分であ
っても、土手が形成される場合があり、その部分にはイ
ンキが付かないので、その部分については、「0」と判
定する必要がある。
【0132】なお、本実施例では、発色濃度特定部45
に与える画像データSY、SM、SC、SKをドットジ
ェネレータ42に与え、ドットジェネレータ6にシステ
ムからの画像データの出力開始信号を入力するように構
成したことにより、濃度信号編集回路5内のマルチプレ
クサ29Y、29M、29(図3参照)の各入力端子I
a〜Icへの電圧信号の入力タイミングと、各制御入力
端子Ix、Iyへの選択制御信号YS1、YS2、MS
1、MS2、CS1、CS2の入力タイミングの同期を
とることができ、感光材料F上に露光する網点画像を、
グラビア印刷用の版胴に形成されるセルのパターンに応
じたものとすることができる。
【0133】次に、本発明の第五実施例装置を説明す
る。この第五実施例装置は、電子彫刻グラビア方式で製
版した版胴を用いて印刷する印刷物のカラー校正画像を
作成するための装置である。
【0134】本実施例装置の構成を説明する前に本実施
例装置の原理を説明する。彫刻機では、図24に示すよ
うな関係に従って、原板の濃度階調に応じた彫刻深度
(スタイラスに与えられる深さの信号)により、セルの
深さ、面積等を表現する。なお、スタイラスの種類等が
違えば、彫刻深度を同じにしてセルを形成しても、セル
の面積が違うことになる。これに対して、複数本のビー
ムで網点を露光して校正画像を作成する本実施例装置で
は、ドットマトリックスを作り、各ドットに濃度値を持
たせてセルを表現するように構成する。
【0135】例えば、図25(a)(セルの面積を示す
平面図)、図25(b)(図25(a)のF−F部分の
セルの深さを示す断面図)に示すようなセルをドットマ
トリックスで表現する場合について考えてみる。
【0136】図25(c)に示すようなドットマトリッ
クスでセルの面積を表現する。ドットマトリックスを構
成する各ドットDは、それぞれ濃度値を持っており、そ
の濃度値でセルの深さを表現する。中央のドットD5
濃度値を最も大きく、周辺にいくに従って濃度値を小さ
くしていくように、各ドットDに濃度値を持たせる。セ
ルの深さと濃度値とは相関関係にある。従って、図25
(c)のF−F部分について、各ドットDの濃度値に応
じた深さで表現すると、図25(d)のようになる。
【0137】このようにセルをドットマトリックスで表
現して、ドットマトリックスを構成するドット部分だけ
露光されるようにAOMの「ON」、「OFF」を制御
し、ドットマトリックスの各ドットの濃度値に応じた印
加電圧値をAOMに供給するように制御する。
【0138】ところで、彫刻機に与えられる濃度階調
が、例えば、256階調である場合、ドットマトリック
スでセル形状を忠実に再現するためには、図26に示す
ように、縦最大512、横最大512の多数のドットで
ドットマトリックスを構成し、セルの形状に応じて各ド
ットに濃度値を与えるようにする必要がある。しかし、
このようなドットマトリックスに従って複数本の光ビー
ムを制御するのは、露光スピードやメモリ等の関係で現
実的ではない。
【0139】そこで、例えば、濃度階調に応じた数のド
ットでドットマトリックスを作成し、そのドットマトリ
ックスの濃度変化を可変にすることによって、セルを近
似的に表現する。濃度階調に応じたドットの数やドット
マトリックスの濃度変化の付け方等をパターンとして持
つことにより、例えば、スタイラスの種類の違い等によ
り、セルの形状が変化した場合にも対応することができ
る。
【0140】具体的なデータ展開を以下に説明する。図
27は、画像データの濃度値に応じたセルのドットの数
のパターンを示す。図27のパターンでは、例えば、濃
度値が「1」であれば、そのセルのドットマトリックス
を1ドットで作成し、濃度値が「3」であれば、そのセ
ルのドットマトリックスを4ドットで作成することを示
す。この画像データの濃度値に応じたセルドットの数の
パターンは、スタイラスの種類等に応じて可変とする。
また、このように決められたセル内のドットの配置を例
えば、図28に示すように行なう。このドットの配置の
パターンもスタイラスの種類等に応じて可変とする。な
お、図28中、各ドットに付けられた番号はドット番号
であり、セルの最深部に相当するドットの番号を”1”
としている。この番号に従って、各ドットに持たせる濃
度値が決められる。このドット番号の付け方のパターン
もスタイラスの種類等に応じて可変とする。
【0141】上述した図24の関係から、原板の濃度値
が決まれば、彫刻深度やセルの深さが決まり、セルの最
深部の濃度値が決まる。従って、校正装置に入力される
画像データの濃度値が決まれば、ドットマリリックスの
最大濃度を持つドットの濃度値(最大濃度値)が決ま
る。この関係を図29に示す。
【0142】ところで、スタイラスで彫られるセルの形
状は、(種類により異なる)スタイラスの形状とその振
動動作がsin波であることから、正確な正四角錐では
なく、2次または3次曲線で構成される。これを図30
に示す。図30(a)は、最大濃度(彫刻深度が最も深
い)のセルの形状を示すが、例えば、彫刻深度が(D0
−D1)のセルの形状は、図30(a)のD0(最深
部)からD1までの形状、すなわち、図30(b)のよ
うになり、彫刻深度が(D0−D2)のセルの形状は、
同様に、図30(c)のようになる。
【0143】そこで、まず、最大濃度のセルの場合に作
成されるドットマトリックスのドット番号に対する濃度
値の関係を図31に示すように作成する。この関係の曲
線は、上述した図30のセルの形状の微妙なカーブを表
現するものである。また、スタイラスの種類等に応じて
セルの形状が変化するので、図30の曲線もスタイラス
の種類等に応じて変化する。
【0144】このグラフにおいて、横軸はドット番号を
示し、Mmax は、最大濃度のセルに対するドットマトリ
ックスのドット数を示す。また、縦軸は、各ドット番号
に対する濃度値を示し、ドット番号1に対する濃度値D
max が最大の濃度値、すなわち、最深部の最大濃度値を
示す。
【0145】例えば、画像データPbが与えられると、
図29からPbに対する最大濃度Dbを決める。図30
に示したように、セルの形状は、最大濃度で形成される
セルの形状(図30(a)参照)に沿ったものとなるの
で、濃度変化のカーブは、Dmax から(Dmax −Db)
間のエリアBが利用される。すなわち、Dmax がDbと
なり、(Dmax −Db)が0として濃度変化カーブを利
用する。なお、この(Dmax −Db)に対応するドット
番号Mbは、図27の関係から求められる最大ドット数
に対応する。例えば、Dbが「3」であれば、図27の
関係からDb(「3」)に対するドット数が「4」とな
り、図31のMbは「4」となる。図32にエリアBを
抜き出したグラフを示す。これにより、各ドット番号の
ドットの濃度値を特定することができる。なお、このよ
うに特定された各ドット番号のドットの濃度値は、セル
の深さに対応したものであるので、その濃度値をそのま
ま発色濃度として感光材料Fを光ビームで露光すればよ
い。
【0146】次に、セルの彫刻位置について説明する。
彫刻機は、一般にスパイラル走査またはステップ送り走
査によってセルを彫刻する。スパイラル走査とは、図3
3(a)に示すように、版胴HDを定速度で回転させな
がらスタイラス(彫刻ヘッドCH)を定速度で副走査方
向に移動させることにより、スパイラス状にセルCを彫
刻する方法である。なお、スタイラスは一定の振動周期
(sin周期)でセルCを彫刻する。従って、スパイラ
ル走査の場合、主走査方向のセル間隔SDは、版胴HD
の回転速度RXとスタイラスの振動周期によって決ま
り、主走査方向に隣り合ったセルの副走査方向の間隔F
Dは、彫刻ヘッドCHを副走査方向に移動させる速度S
Yとスタイラスの振動周期によって決まるので、セルC
の彫刻位置は特定できる。セルCの彫刻位置が特定でき
れば、その位置をドットマトリックスの最深部のドット
に位置付けて感光材料F上に露光すればよい。感光材料
Fは、回転シリンダーに装着されているので、例えば、
図33(b)に示すように、画像校正装置では回転シリ
ンダー14の回転速度RX’を、版胴HDの回転数RX
によって調整し、結像レンズ13を含む露光ヘッドの副
走査方向への送りスピードSY’を、彫刻ヘッドCHの
移動速度SYとスタイラスの振動周期によって調整して
やれば、各セルCの彫刻位置に応じてドットマトリック
スDMを感光材料F上に露光することができる。通常、
校正画像の作成は、版胴の彫刻速度よりも短時間に行え
ることが要求されるが、例えば、本実施例の装置におい
て、シリンダー14の1回転でグラビアのセル1ライン
分を露光するものと想定すると、本装置のシリンダー1
4と版胴HDとがほぼ等しいサイズである場合には、本
装置のシリンダー回転速度RX’と露光ヘッドの副走査
送り速度SY’とを彫刻機の対応するそれぞれの速度に
対してほぼ同じ比で速くしてやればよい。なお、図中、
DDは、最深部のドットであり、SD’は、版胴HDの
主走査方向のセル間隔SDに対応し、FD’は、版胴H
Dの主走査方向に隣り合ったセルの副走査方向の間隔F
Dに対応する。
【0147】また、ステップ送り走査とは、図34
(a)に示すように、版胴HDを定速度で回転させ、彫
刻ヘッドCHを副走査方向に移動させずに、版胴HDの
主走査方向1ラインのセルCの彫刻を行ない、主走査方
向1ラインのセルCの彫刻が完了するごとに、彫刻ヘッ
ドCHを副走査方向に所定ピッチ(副走査送り量)ずつ
副走査方向に移動させることにより、主走査方向に延び
た線上にセルを彫刻する方法である。従って、ステップ
送り走査の場合、主走査方向のセル間隔SDは、版胴H
Dの回転速度RXとスタイラスの振動周期によって決ま
り、隣接する主走査方向セル列の間の副走査方向のセル
間隔FDは、彫刻ヘッドCHを副走査方向にステップ送
りさせる移動量SSYによって決まるので、セルCの彫
刻位置は特定できる。セルCの彫刻位置が特定できれ
ば、画像校正装置ではその位置をドットマトリックスの
最深部のドットに位置付けて感光材料F上に露光すれば
よい。例えば、図34(b)に示すように、回転シリン
ダー14の回転速度RX’を、版胴HDの回転速度RX
によって調整し、結像レンズ13を含む露光ヘッドの副
走査方向ステップ送りの移動量SSY’を、彫刻ヘッド
CHの副走査方向ステップ送りの移動量SSYによって
調整してやれば、各セルCの彫刻位置に応じてドットマ
トリックスDMを感光材料F上に露光することができ
る。
【0148】上述のような原理に基づいて、第五実施例
装置の構成を図35ないし図37を参照して以下に説明
する。図35は、本発明の第五実施例に係るカラー画像
校正装置の構成を示すブロック図であり、図36は、第
五実施例装置の発色濃度特定部の構成を示すブロック
図、図37は、第五実施例装置のON/OFF判断部の
構成を示すブロック図である。なお、図中、図1ないし
図4、図16、図19ないし図22と同一符号で示す部
分は、上述した各実施例装置と同一の構成であるので、
ここでの詳述は省略する。
【0149】システムから得られた画像データSy、S
m、Sc、Skは、I/F回路1を経て、発色濃度特定
部60とON/OFF判断部70とに与えられる。な
お、システムから得られた画像データSy、Sm、S
c、Skは、彫刻機の入力走査装置に与えられる原板と
同じ濃度階調を持つ。
【0150】発色濃度特定部60では、図36に示すよ
うに、画像データSY、SM、SC、SKを画像データ
/セル最大濃度点特定テーブル61に与える。画像デー
タ/セル最大濃度点特定テーブル61では、上述した図
29で示した関係をテーブルとして持っており、画像デ
ータの濃度値に応じたセルの最大濃度点が特定される。
特定された最大濃度点データNy、Nm、Nc、Nk
は、ドット濃度値特定テーブル62に与えられる。
【0151】ドット濃度値特定テーブル62では、上述
した図31で示したようなドット番号と濃度値との関係
をテーブルとして、スタイラスの種類等に応じて複数個
持っており、与えられた最大濃度点データNy、Nm、
Nc、Nkに基づいて、最大濃度点(Ny、Nm、N
c、Nk)に対応するドット番号1から、後述するON
/OFF判断部70から出力されるドット数(My1、
Mm1、Mc1、Mk1)に相当するドット番号までの
各ドット番号に対する濃度値を特定する。なお、図31
の関係は上述したようにスタイラスの種類等に応じて変
化する。従って、ドット濃度値特定テーブル62では、
設定装置80から設定され、後述するように制御部81
で特定されたセルの形状に応じた関係テーブルを使って
各ドット番号の濃度値を特定する。そして、特定された
各ドット番号に対する濃度値をビーム番号に割り付け
る。なお、ビーム番号に対する情報は、後述するドット
番号/ビーム番号割付テーブル73から与えられる。
【0152】ドット濃度値特定テーブル62からの出力
データSDy、SDm、SDc、SDkは、図35に示
すように濃度信号編集回路5に与えられる。各データS
Dy、SDm、SDc、SDkは、それぞれビーム本数
分のデータで構成されている。
【0153】ところで、設定装置80からは、走査種別
(スパイラル走査、ステップ送り走査)、スタイラスの
種類、彫刻ヘッドの振動周期、版胴の回転速度、彫刻ヘ
ッドの副走査方向への送り速度(スパイラル走査の場
合)、彫刻ヘッドの副走査方向へのステップ送りの移動
量(ステップ送り走査の場合)、および重ね刷り順デー
タOD等の情報が設定される。設定装置80から入力さ
れた重ね刷り順データODは、パターン信号編集回路7
に与えられ、それ以外の各情報は、制御部81に与えら
れる。制御部81では、与えられた情報に基づいて、版
胴に形成されるセルの形状や版胴上のセルの彫刻位置等
を特定する。
【0154】版胴に形成されるセルの形状は、スタイラ
スの種類と、版胴の回転速度、彫刻ヘッドの振動周期等
により特定される。スタイラスの種類、特にスタイラス
の形状が違えば、セルの形状が違うことは言うまでもな
いが、スタイラスの種類が同じであっても、版胴の回転
速度等が違えば、形成されるセルの形状が変化する。例
えば、ステップ送り走査において、主走査方向に彫刻さ
れるセルの場合、図38に示すように、例えば、版胴の
回転速度が速ければ、図38(b)に示すように、(図
38(a)に比べて)主走査方向に長い面積のセルCが
彫刻され、版胴の回転速度が遅ければ、図38(c)に
示すように、(図38(a)に比べて)主走査方向に短
い面積のセルCが彫刻される。なお、図38(a)は、
版胴を標準の回転速度で彫刻したときのセルCの面積を
示す。制御部81では、設定装置80から設定されたス
タイラスの種類と、版胴の回転速度、彫刻ヘッドの振動
周期等により、版胴に形成されるセルの形状を特定す
る。特定されたセルの形状の情報は、発色濃度特定部6
0内のドット濃度値特定テーブル62と、後述するON
/OFF判断部70の画像データ/ドット数変換テーブ
ル71、ドット番号割付テーブル72に与えられる。
【0155】また、版胴上のセルの彫刻位置は、図3
3、図34で説明したように、走査種別、彫刻ヘッドの
振動周期、版胴の回転速度、彫刻ヘッドの副走査方向へ
の送り速度(スパイラル走査の場合)、彫刻ヘッドの副
走査方向へのステップ送りの移動量(ステップ送り走査
の場合)等により特定される。制御部81では設定され
た情報に基づいて、セルの彫刻位置を特定し、さらに、
特定したセルの彫刻位置に基づいて、感光材料Fが装着
されている回転シリンダー14の回転速度RY’、副走
査方向への送りスピードSX’を特定する。特定した回
転シリンダー14の回転速度RY’、副走査方向への送
りスピードSX’により、回転シリンダー14の動作が
制御される。
【0156】一方、ON/OFF判断部70では、図3
7に示すように、与えられた画像データSY、SM、S
C、SKに基づいて、画像データ/ドット数変換テーブ
ル71で、画像データの濃度値に応じたドット数を特定
する。この画像データ/ドット数変換テーブル71に
は、上述した図27の関係をテーブルとして、セルの形
状に応じて複数個持っている。画像データ/ドット数変
換テーブル71は、制御部81で特定されたセルの形状
に応じたテーブルが参照されてドット数が特定される。
【0157】ドット番号割付テーブル72では、画像デ
ータ/ドット数変換テーブル71で特定されたドット数
My1、Mm1、Mc1、Mk1を、セルの形状に応じ
て図28に示すように配列するとともに、各ドットの番
号の割付を行なう。ドット番号割付テーブル72には、
この配列と番号の割付のパターンを、セルの形状に応じ
て複数個、テーブルとして持っている。ドット番号割付
テーブル72では、制御部81で特定されたセルの形状
に応じたテーブルが参照されてドットの配列と番号の割
付が行なわれる。
【0158】ドット番号/ビーム番号割付テーブル73
では、各ドット番号をビーム番号に割り付ける。例え
ば、1回の光ビームの照射(1網点)で、最大のドット
マトリックスを露光するように、AOMが構成されてい
る場合を考えてみる。いま暫定的に、図39(a)に示
すようにビームが構成されているとする。各ビームには
ビーム番号(図中の括弧内の数字)が付けられており、
全てのビームを照射すると、最大のドットマトリックス
(図では、41個のドットで形成される)が形成され
る。そして、例えば、7ドットで図39(b)のような
配列、番号でドットマトリックスが特定された場合、図
39(c)のように、各ドット番号をビーム番号に割り
付ける。図39(c)において、ドットマトリックスが
割り付けられたビーム番号は「1」、割り付けられなか
ったビーム番号は「0」となる。ドット番号/ビーム番
号割付テーブル73からは、各ビーム番号ごとの
「1」、「0」が出力される。My3は、Y版について
の結果であり、Mm3、Mc3、Mk3は、それぞれM
版、C版、K版についての結果である。これらの信号M
y3、Mm3、Mc3、Mk3は、図35に示すよう
に、パターン信号編集回路7に与えられるとともに、M
m3、Mc3、Mk3は、濃度信号編集回路5にも与え
られる。
【0159】なお、図39(c)のように割り付けられ
た場合、上述したドット濃度値特定テーブル62では、
ビーム番号(12)、(13)、(14)、(20)、
(21)、(22)、(30)に対して、特定したドッ
ト番号1〜7の各濃度値を割付ける。
【0160】次に、本実施例において、例えば、9本の
ビームでライン状にドットを露光する場合について考え
てみる。この場合、図40(a)に示すように9回の照
射で9ドット×9ドットの最大のドットマトリックスが
露光されることになる。従って、上述の図39(b)の
ドットマトリックスに対しては、図40(b)に示すよ
うに、4回目に照射するビームのビーム番号(4)、
(5)、(6)と、5回目に照射するビームのビーム番
号(4)、(5)、(6)と、6回目に照射するビーム
のビーム番号(6)とに各ドットを割り付ける。そし
て、各ラインのデータをラインバッファに記憶して、順
に照射していく。
【0161】パターン信号編集回路7(図2参照)で
は、上述した各実施例で説明したような色加算制御信号
θ1 、θ2 、θ3 と、選択制御信号YS1、YS2、M
S1、MS2、CS1、CS2を、ビーム番号ごとに編
集するようように構成されている。また、濃度信号編集
回路5(図3参照)では、上述した各実施例で説明した
ようなデータ編集と選択が、ビーム番号ごとに行なわれ
るように構成されている。
【0162】濃度信号編集回路5からの出力信号(印加
電圧値)VY、VM、VCは、AOM8Y、8M、8C
に与えられ、感光材料Fに1セルに対応する網点が露光
される。
【0163】この網点は、上述したように制御部81で
特定された回転シリンダー14の回転速度RY’、副走
査方向への送りスピードSXで回転シリンダー14が制
御されることにより、セルの彫刻位置に対応した露光位
置に露光される。
【0164】なお、制御部81では、マルチプレクサ2
9Y、29M、29Cからの信号の出力タイミングと、
回転シリンダー14の回転、副走査方向への移動制御の
タイミングとの同期をとるために、セルの彫刻位置に応
じて回転シリンダー14の回転、副走査方向への移動制
御を行なった後、発色濃度特定部60、ON/OFF判
断部70での計算処理を開始するように制御している。
【0165】また、本実施例では、ON/OFF判断部
70で求めたドットマトリックスを構成する各ドットの
「1」、「0」状態が、各セルごとのパターンとなり、
各ドットマトリックスを露光する位置を、セルの彫刻位
置に応じて調整することにより、グラビア印刷用の版胴
に形成されるセルのパターンに応じた網点画像を感光材
料F上に露光することができる。
【0166】上述のように装置を構成することにより、
各セルの形状に応じた濃度階調が擬似的に表現され、各
セルの彫刻位置に応じた網点の露光位置に、セルに対応
した網点を露光される。しかも、無彩色と有彩色との重
ね刷り部分については第一実施例と同様に相加則不規が
補償されたものとなるので、本刷りの印刷物と同じ仕上
がりの校正画像が作成される。
【0167】なお、この画像校正装置を、彫刻機に接続
した場合について考えてみる。この場合、I/F回路1
には、彫刻機で彫刻深度を特定するために用いられる画
像データが入力される。また、この画像データは、スタ
イラスのsin振動の1周期ごとに1セル分のデータが
送られてくる。従って、スタイラスのsin振動の周期
データを制御部81に与え、制御部81では、1網点に
ついての回転シリンダー14の移動制御や発色濃度特定
部60、ON/OFF判断部70での計算処理を、画像
データの入力タイミングに同期して行なうように構成す
る。また、設定装置80から設定される走査種別、スタ
イラスの種類、彫刻ヘッドの振動周期、版胴の回転速
度、彫刻ヘッドの副走査方向への送り速度、彫刻ヘッド
の副走査方向へのステップ送りの移動量等の情報は、彫
刻機から制御部81に与えられる。
【0168】次に、本発明の第六実施例装置を図41を
参照して説明する。図41は、本発明の第六実施例に係
るカラー画像校正装置の要部構成を示すブロック図であ
る。この第六実施例装置も、電子彫刻グラビア方式で製
版した版胴を用いて印刷する印刷物のカラー校正画像を
作成するための装置である。なお、図中、図1ないし図
4、図16、図19ないし図22、図35ないし図37
と同一符号で示す部分は、上述した各実施例装置と同一
の構成であるので、ここでの詳述は省略する。
【0169】この第六実施例装置は、上述した第五実施
例装置の発色濃度特定部60による各ドットの発色濃度
値の特定処理と、ON/OFF判断部70による各ドッ
トの「1」、「0」の判断を簡略化したことを特徴とす
る。
【0170】まず、最大濃度のセルに応じたドットマト
リックス(以下、最大ドットマトリックスという)を作
成し、各ドットの濃度値を割り付ける。この一例を図4
2に示す。図に示すように、中央のドットの濃度値が最
も大きく(濃度値50)、周辺にいくに従って濃度値が
小さくなっている。この最大ドットマトリックスは、版
胴に彫刻されるセルの形状に応じて可変である。
【0171】また、画像データの濃度値とドットの最大
濃度値とは、図29に示したように比例している。最大
セルを形成するときの画像データの濃度値に対するドッ
トの最大濃度値をDmax とする。例えば、画像データの
濃度値が256階調で表現されていれば、画像データの
最大濃度値(256)に対しては、図42の場合、ドッ
トの最大濃度値Dmax が50となる。
【0172】画像データが入力されたときの画像データ
の濃度値に対するドットの最大濃度値がDa(Da≦D
max )であるとすると、 Dmax − Da = DA …… (10) により、DAを求め、さらに、各ドットの濃度値Di
(但し、iは、1〜ドットマトリックスのドット数であ
り、図42の場合、1〜53)と、(10)式で求めたD
Aとの差分をそれぞれ求める。これを(11)式に記す。 Di −DA = Dxi …… (11) 但しDxiのiは、1〜ドットマトリックスのドット数
であり、図42の場合、1〜53である。
【0173】このようにして求めた各ドットの濃度値D
xiの内、0以下となった濃度値を持つこととなったド
ットはドットマトリックスを形成しないことにする。例
えば、画像データが256階調で、Dmax が50であ
り、入力された画像データの濃度値が100、そのとき
のドットの最大濃度値が20であるとする。この場合、
上記(10)式より、DAは30(50−20)となる。
そして、上記(11)式のように各ドットの濃度値Diと
DA(30)との差分を求め、0を越える濃度値のドッ
トのみでドットマトリックスを表現すると、図42のド
ットマトリックスは、図43のようになる。図において
点線のドットはドットマトリックスを形成しない。この
(10)式、(11)式の計算処理により、第五実施例で説
明した図31からBエリアを抜き出し、図32のように
表したのと同様の濃度値特定処理が行なわれたことにな
る。
【0174】また、(10)式、(11)式の計算処理によ
り、0以下となったドットを「0」、0を越えるドット
を「1」とすれば、各ドットの「1」、「0」の判断も
同時に行なうことができる。
【0175】第六実施例装置では、各ドットの濃度値の
特定処理と各ドットの「1」、「0」の判断とを、上述
の原理により行なうように構成した。
【0176】画像データ/セル最大濃度点特定テーブル
61では、最大濃度点データNy、Nm、Nc、Nkを
特定してその結果を信号調整部63に与える。
【0177】信号調整部63には、最大ドットマトリッ
クスをセル形状に応じて複数個持っている。信号調整部
63では、設定装置80から設定された情報に基づいて
制御部81で特定されたセルの形状に応じた最大ドット
マトリックスと、画像データ/セル最大濃度点特定テー
ブル61から与えられた最大濃度点データNy、Nm、
Nc、Nkとを用い、上記(10)式、(11)式の計算を
行なう。計算結果SDy、SDm、SDc、SDkは、
濃度信号編集回路5とON/OFF判断部74に与えら
れる。
【0178】ON/OFF判断部74では、0以下のド
ットを「0」、0を越えるドットを「1」と判定し、そ
の結果My、Mm、Mc、Mkを、パターン信号編集回
路7に与えるとともに、My、Mm、Mcを、濃度信号
編集回路5にも与える。
【0179】パターン信号編集回路7(図2参照)で
は、上述した各実施例で説明したような色加算制御信号
θ1 、θ2 、θ3 と、選択制御信号YS1、YS2、M
S1、MS2、CS1、CS2を、最大ドットマトリッ
クスを構成する各ドットごとに編集するようように構成
されている。
【0180】また、濃度信号編集回路5(図3参照)で
は、上述した各実施例で説明したようなデータ編集と選
択が、最大ドットマトリックスを構成する各ドットごと
に行なわれるように構成されている。
【0181】なお、最大ドットマトリックスの各ドット
とビーム番号とは予め設定されている。その他の構成
は、上述した第五実施例装置と同様であるので、ここで
の詳述は省略する。
【0182】以上のように上記各実施例装置では、版胴
に形成されるセル形状に一致する露光光量パターンで感
光材料を露光することにより校正画像を形成している。
実際、グラビア印刷に用いられるインキは流動性である
ため、版胴のセル形状と用紙に付着するインキの形状は
異なっているが、セル単位(校正画像においてはグラビ
ア網点単位)でみれば、印刷のセルの平均濃度と、校正
画像のグラビア網点の平均濃度は同じなので実用上問題
はない。従って、セル形状に一致する露光光量パターン
で感光材料を露光しなくても、セル形状によって決まる
セル(インキ)の容量に応じた露光光量で各セルに対応
するグラビア網点内を均一の露光光量で露光することに
より校正画像を形成してもよい。
【0183】ただし、さらに印刷物に忠実な校正画像を
得るためには、版胴のセル形状とグラビア印刷時の用紙
に付着するインキの形状を考慮して、校正画像形成時の
露光光量パターンを決定すればよい。例えば、電子彫刻
クラビア方式の場合は、図44に示すように版胴HDの
セルCの形状が図44(a)に示すように4角錐のよう
な場合、グラビア印刷後に用紙P上に付着するインキI
Nの形状は、図44(b)に示すように中央部より周辺
部のインキ付着量が多くなる。従って、このインキ付着
パターンに応じた露光光量パターンで感光材料を露光す
ればよい。
【0184】なお、上述の各実施例装置で説明した構成
は、一例を示すものであり、各製版方式で版胴を作成す
る手順に従って、セルのパターンに応じて網点画像を露
光し、重ね刷りにより発生する相加則不規を補償するよ
うに発色濃度を調整するように装置を構成するのであれ
ば、その他の構成で装置を実現してもよい。
【0185】また、上述の各実施例装置では、代表的な
製版方式で製版した版胴を用いて印刷される印刷物のカ
ラー校正画像を例に採り説明したが、本発明はこれに限
らず、その他の方式で版胴を作成するグラビア印刷方式
においても、版胴を作成する手順に従って、セルのパタ
ーンに応じて網点画像を露光し、重ね刷りにより発生す
る相加則不規を補償するように発色濃度を調整するよう
に構成することにより、カラー画像校正装置を実現する
ことができる。
【0186】さらに、上述の各実施例では、予め決めら
れたセルの形成条件に応じたカラー校正画像を作成し、
印刷物の仕上がり状態を確認するという利用方法につい
て説明したが、上述の各実施例装置を用いれば、最適な
セル(版胴)の形成条件を特定するために利用すること
もできる。すなわち、最適な仕上がりの校正画像が得ら
れるまで、設定装置4(または43、80)からセルの
形成条件を調整し、最適な仕上がりの校正画像が得られ
たときのセルの形成条件で版胴を作成してやれば、所望
の仕上がりの印刷物を得ることができる。
【0187】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1に記載の発明によれば、セルのパターンに応じて網点
画像を露光し、重ね刷り部分については、重ね刷りによ
り発生する相加則不規によって低下する濃度分を減少さ
せた発色濃度で感光材料を露光するように構成したの
で、重ね刷り部分に対応する感光材料上のドットの発色
濃度は、重ね刷りによる相加則不規が起きた濃度、すな
わち、本刷りの印刷物の濃度とほぼ等しくなり、本刷り
の印刷物の仕上がりと同じ仕上がりのカラー校正画像を
得ることができる。
【0188】また、請求項2に記載の発明によれば、感
光材料にカラー校正画像を作成するのに本刷りの印刷物
のK版をY、M、C版で表現するときに、無彩色である
K版と、有彩色であるY、M、C版との重ね刷りに応じ
て、無彩色と有彩色との重ね刷りで起きる相加則不規を
補償するようにしたので、簡便な構成で有彩色と無彩色
との重ね刷り部分の相加則不規が補償されたカラー校正
画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例に係るカラー画像校正装置
の構成を示すブロック図である。
【図2】第一実施例装置内のパターン信号編集回路の構
成を示すブロック図である。
【図3】第一実施例装置内の濃度信号編集回路の構成を
示すブロック図である。
【図4】濃度信号編集回路内の色加算回路の構成を示す
ブロック図である。
【図5】原板の濃度値と形成されるセルの深さとの関係
を示す図である。
【図6】画像データとセルの深さと発色濃度との関係を
示す図である。
【図7】Y版とK版との重ね刷りの状態を説明するため
の図である。
【図8】発色濃度とAOMへの印加電圧値との関係を示
す図である。
【図9】重ね刷りにより発生する相加則不規を説明する
ための図である。
【図10】相加則不規を調べるためのグラビア印刷物の
作成方法を示す図である。
【図11】Y版とK版との重ね刷りの様態を示す図であ
る。
【図12】重ね刷りの組合わせに対する本刷りの印刷状
態を示す図である。
【図13】版胴に形成されたセルと感光材料に露光され
た網点とを示す図である。
【図14】第一実施例装置の変形例の要部構成を示すブ
ロック図である。
【図15】有彩色同士の相加則不規を補償する場合の原
理を説明するための図である。
【図16】本発明の第二実施例に係るカラー画像校正装
置の構成を示すブロック図である。
【図17】セルの深さを決める化学的条件と形成される
セルの深さと発色濃度との関係を示す図である
【図18】グラビア用網ポジ原板のパターンを示す図で
ある。
【図19】本発明の第三実施例に係るカラー画像校正装
置の構成を示すブロック図である。
【図20】本発明の第四実施例に係るカラー画像校正装
置の構成を示すブロック図である。
【図21】第四実施例装置の発色濃度特定部の構成を示
すブロック図である。
【図22】第四実施例装置のON/OFF判断部の構成
を示すブロック図である。
【図23】画像データの濃度値と網%と形成されるセル
の深さと発色濃度との関係を示す図である。
【図24】原板の濃度値と彫刻深度とセルの深さとセル
の面積の関係を示す図である。
【図25】版胴に彫刻されるセルの形状と、ドットマト
リックスとの関係を示す図である。
【図26】彫刻機に与えられる濃度階調が256階調で
ある場合に、セル形状を忠実に再現するためのドットマ
トリックスの構成を示す図である。
【図27】画像データの濃度値とドットマトリックスを
構成するドットの数の関係を示す図である。
【図28】ドットマトリックスの配列の一例を示す図で
ある。
【図29】画像データの濃度値と最大濃度値との関係を
示す図である。
【図30】彫刻されるセルの形状を示す図である。
【図31】ドットマトリックスを構成する各ドットに付
られたドット番号とそのドットの濃度値との関係を示す
図である。
【図32】図27から利用する部分を抜き出した図であ
る。
【図33】スパイラル走査でセルを彫刻するときの彫刻
位置と、感光材料上の網点画像の露光位置の関係を説明
するための図である。
【図34】ステップ送り走査でセルを彫刻するときの彫
刻位置と、感光材料上の網点画像の露光位置の関係を説
明するための図である。
【図35】本発明の第五実施例に係るカラー画像校正装
置の構成を示すブロック図である。
【図36】第五実施例装置の発色濃度特定部の構成を示
すブロック図である。
【図37】第五実施例装置のON/OFF判断部の構成
を示すブロック図である。
【図38】版胴の回転速度に応じて彫刻されるセルの形
状が変化する状態を示す図である。
【図39】ドットマトリックスのビーム番号への割り付
けを説明するための図である。
【図40】ドットマトリックスのビーム番号への割り付
けを説明するための図である。
【図41】本発明の第六実施例に係るカラー画像校正装
置の要部構成を示すブロック図である。
【図42】第六実施例の原理を説明するための図であ
る。
【図43】第六実施例の原理を説明するための図であ
る。
【図44】グラビア印刷における版胴のセル形状と、用
紙へのインキ付着状態の関係を示す図である。
【符号の説明】
3 … ケミカル要素調整LUT 4、33、80 … 設定装置 5 … 濃度信号編集回路 6、42 … ドットジェネレータ 7 … パターン信号編集回路 8Y、8M、8C … 音響光学変調器(AOM) 14 … 回転シリンダー 25a、25b、25c … 発色濃度/電圧値変換テ
ーブル 26 … K/YMC変換テーブル 29Y、29M、29C … マルチプレクサ 21Y、21M、21C … 条件/発色濃度変換テー
ブル 31Yk … Y−kトラッピングテーブル 31Mk … M−kトラッピングテーブル 31Ck … C−kトラッピングテーブル 32Ky … K−yトラッピングテーブル 32Km … K−mトラッピングテーブル 32Kc … K−cトラッピングテーブル 35Y、35M、35C … 加算回路 45、60 … 発色濃度特定部 50、70、74 … ON/OFF判断部 63 … 信号調整部 81 … 制御部 F … 感光材料 C … セル T … 土手 D … ドット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04N 1/60 1/46

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有彩色であるY(イエロー)、M(マゼ
    ンダ)、C(シアン)と無彩色であるK(墨)の各色版
    の画像データに基づいて特定された発色濃度に応じて光
    ビームの光量を調整しながら、グラビア印刷用の版胴に
    形成されるセルのパターンに応じた網点画像を感光材料
    上に露光してカラー校正用画像を得るグラビア印刷用カ
    ラー画像校正装置において、 前記色版を重ね刷りする部分に対応する網点位置(ドッ
    ト)を露光する発色濃度を、前記色版を重ね刷りするこ
    とによって起こる相加則不規により低下する濃度分を減
    少させるように調整する発色濃度調整手段を備えたこと
    を特徴とするグラビア印刷用カラー画像校正装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のグラビア印刷用カラー
    画像校正装置において、 発色濃度調整手段は、無彩色の上に有彩色を重ね刷りす
    る部分に対応するドットを露光する前記有彩色の発色濃
    度を、前記無彩色の上に前記有彩色を重ね刷りすること
    によって起こる相加則不規により低下する濃度分を減少
    させるように調整するとともに、有彩色の上に無彩色を
    重ね刷りする部分に対応するドットを露光する前記無彩
    色の発色濃度を、前記有彩色の上に前記無彩色を重ね刷
    りすることによって起こる相加則不規により低下する濃
    度分を減少させるように調整するものであり、かつ、 無彩色であるK版の発色濃度を有彩色であるY、M、C
    成分に変換するK/YMC変換手段と、 無彩色の上に有彩色を重ね刷りする部分に対応するドッ
    トについては、前記発色濃度調整手段によって調整され
    た有彩色の色版を含むY、M、C版と、前記K/YMC
    変換手段によって変換されたY、M、C成分とをそれぞ
    れ加算するとともに、有彩色の上に無彩色を重ね刷りす
    る部分に対応するドットについては、前記発色濃度調整
    手段によって調整されたK版を、前記K/YMC変換手
    段によって変換されたY、M、C成分と、前記有彩色の
    各色版とをそれぞれ加算する加算手段と、 前記有彩色と無彩色との重ね刷り部分に対応するドット
    については、前記加算手段で加算された発色濃度で感光
    材料を露光するように制御する制御手段と、 を備えたことを特徴とするグラビア印刷用カラー画像校
    正装置。
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