JP4418149B2 - 樹脂被覆金属用水性接着剤及びこれを用いてなる樹脂被覆金属 - Google Patents

樹脂被覆金属用水性接着剤及びこれを用いてなる樹脂被覆金属 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリエステル樹脂とイソシアネート化合物とを含有し、金属と樹脂との接着性に優れる水性接着剤およびこれを用いてなる樹脂被覆金属に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
鋼鈑に塩化ビニル樹脂シートをラミネートし、又は、鋼鈑に塩化ビニル樹脂のゾルをコーティングして得られる、いわゆる塩ビ鋼鈑は、その優れた美粧性及び耐久性により、従来から、家電製品、家具製品、建築材料等の各種用途に広く使用されている。
一般的に塩ビ鋼鈑の製造方法としては、1)鋼鈑に接着剤を塗布して焼き付け、これに塩化ビニル樹脂シートをラミネートする方法、2)鋼鈑に接着剤を塗布して焼き付け、塩化ビニル樹脂ゾルを塗布し、焼き付ける方法、3)鋼鈑に接着剤を塗布して焼き付け、その上に塩化ビニル樹脂をシート状に溶融押出しながら加圧融着する方法等が知られている。上記製造方法1)〜3)いずれにおいても、鋼鈑と塩化ビニル樹脂との密着性や加工性等を確保するために、接着剤が使用されている。
【0003】
このような接着剤として、特許文献1〜6には、金属材料や塩化ビニル樹脂材料に対する接着性が良好であることから、ポリエステル樹脂又は変性ポリエステル樹脂等のポリエステル系樹脂を塩ビ鋼鈑用の接着剤として使用した例が開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平1−174582号公報
【特許文献2】
特開平5−70758号公報
【特許文献3】
特開平6−313162号公報
【特許文献4】
特開平9−31438号公報
【特許文献5】
特許第2525391号公報
【特許文献6】
特許第2618218号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記文献に記載されている接着剤は、いずれもポリエステル系樹脂を有機溶剤に溶解して接着剤を調製しており、近年の、環境保護、省資源、消防法等による危険物規制、職場環境改善の立場からは、敬遠される傾向にある。
また、ポリエステル系樹脂を用いた接着剤は、耐水性、特に耐熱水性が不充分であり、厳しい接着性能の要求される屋外用途等には、その使用が困難であった。
【0006】
本発明は上記現状を鑑みてなされたものであり、その課題は、金属と樹脂との接着性に優れた、低有機溶剤の樹脂被覆金属用水性接着剤及び該水性接着剤を用いて、接着性、加工性に優れる樹脂被覆金属を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、このような課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、特定の分子量、酸価、樹脂組成を有するポリエステル樹脂と、イソシアネート化合物とを含有する水性接着剤を使用することにより、接着性や加工性に優れる樹脂被覆金属が得られることを見出し、本発明に到達した。
【0008】
すなわち、本発明の要旨は、第一に、数平均分子量が4,000以上、12,000以下であり、酸価が8〜40mgKOH/gであり、多塩基酸成分としてテレフタル酸を60モル%以上含むポリエステル樹脂とイソシアネート化合物とが水性媒体中に分散して含有されていることを特徴とする樹脂被覆金属用水性接着剤であり、第二に、さらにシリカを含有する上記樹脂被覆金属用水性接着剤であり、第三に、上記の水性接着剤からなる樹脂被膜が挟持されていることを特徴とする樹脂被覆金属である。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体的に説明する。本発明の樹脂被覆金属用水性接着剤(以下、水性接着剤)は、数平均分子量が4,000以上、12,000以下であり、酸価が8〜40mgKOH/gであり、多塩基酸成分としてテレフタル酸を60モル%以上含むポリエステル樹脂とイソシアネート化合物とが水性媒体中に分散している液状物である。
【0010】
本発明においてポリエステル樹脂は多塩基酸成分としてテレフタル酸を60モル%以上含む必要がある。このテレフタル酸含有率は70モル%以上であることが好ましく、80モル%以上であることがより好ましく、90モル%以上であることが更に好ましく、95モル%以上であることが特に好ましい。テレフタル酸を60モル%以上含むことにより、接着性、加工性に優れる水性接着剤を得ることができる。
【0011】
テレフタル酸以外の多塩基酸としては、イソフタル酸、オルソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ビフェニルジカルボン酸、シュウ酸、コハク酸、無水コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、水添ダイマー酸、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸、シトラコン酸、無水シトラコン酸、ダイマー酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、2,5−ノルボルネンジカルボン酸及びその無水物、テトラヒドロフタル酸及びその無水物、5‐ナトリウムスルホイソフタル酸、5‐ヒドロキシイソフタル酸等が挙げられる。
【0012】
また、3官能以上の多塩基酸を用いることができ、例えばトリメリット酸、ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、無水べンゾフェノンテトラカルボン酸、トリメシン酸、エチレングリコールビス(アンヒドロトリメリテート)、グリセロールトリス(アンヒドロトリメリテート)、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸等が挙げられ、加工性を良好に保つ点において、トリメリット酸が最も好ましい。このとき、ポリエステル樹脂の多塩基酸成分に占める3官能以上の多塩基酸の割合としては、10モル%以下が好ましく、5モル%以下がより好ましく、3モル%以下が特に好ましい。
【0013】
また、本発明におけるポリエステル樹脂において、テレフタル酸以外の多塩基酸成分としては、本発明の水性接着剤から得られる樹脂被膜の耐熱性、加工性を向上することができることから、芳香族多塩基酸であることが好ましく、ポリエステル樹脂の多塩基酸成分に占める芳香族多塩基酸の割合としては、70モル%以上であることが好ましく、80モル%以上がより好ましく、90モル%以上がさらに好ましく、100モル%が特に好ましい。また、上記した芳香族多塩基酸の中でも、後述するポリエステル樹脂水性分散体の貯蔵安定性に優れることからイソフタル酸が好ましく、ポリエステル樹脂の多塩基酸成分に占めるテレフタル酸とイソフタル酸の合計の割合としては、70モル%以上であることが好ましく、80モル%以上がより好ましく、90モル%以上がさらに好ましく、95モル%以上が特に好ましい。
【0014】
ポリエステル樹脂の多価アルコール成分としては、エチレングリコール、1,2‐プロパンジオール、1,3‐プロパンジオール、1,4‐ブタンジオール、1,5‐ペンタンジオール、1,6‐ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、2‐メチル-1,3‐プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、2,2‐ジエチル-1,3‐プロパンジオール、3‐メチル‐1,5‐ペンタンジオール、2-メチル-3‐メチル‐1,5‐ペンタンジオール、2‐メチル‐2‐エチル-1,3-プロパンジオール、2‐エチル‐2‐ブチル-1,3-プロパンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノールAと称される2,2−ビス(4−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシエトキシフェニル)メタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシエトキシフェニル)エタン、2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシエトキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、4,4'−ヒドロキシベンゾフェノン、ビスフェノールSと称されるビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)サルファイド等のようなビスフェノール類の2つのフェノール性水酸基にエチレンオキサイド又はプロピレンオキサイドをそれぞれ1〜数モル付加して得られるビスフェノール構造を有するグリコール類、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等が挙げられる。
【0015】
上記の多価アルコール成分のうち、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−プロパンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール等の炭素数2〜10の直鎖脂肪族グリコールを全多価アルコール成分の30モル%以上含有していることが好ましく、40モル%以上であることがより好ましく、50モル%以上であることがさらに好ましい。炭素数2〜10の直鎖脂肪族グリコールの割合が30モル%未満では、水性接着剤から得られる樹脂被膜の加工性が悪くなる場合がある。炭素数2〜10の直鎖脂肪族グリコールは1種類でも2種類以上を組み合わせて用いてもよい。これらの中ではエチレングリコールが特に好ましく、この成分を用いる場合には、多価アルコール成分中20〜80モル%とすることが好ましく、30〜70モル%がより好ましい。
【0016】
また、分岐型脂肪族グリコールとしては、ネオペンチルグリコールを用いることが好ましく、多価アルコール成分中20〜80モル%とすることが好ましく、30〜70モル%がより好ましい。
【0017】
多価アルコール成分の中でも、エチレングリコールとネオペンチルグリコールとを併用することが特に好ましく、ポリエステル樹脂のアルコール成分に占めるエチレングリコールとネオペンチルグリコールの合計の割合としては、50モル%以上が好ましく、60モル%以上がより好ましく、70モル%以上が特に好ましい。両者の比率は特に限定されないが、エチレングリコール/ネオペンチルグリコール=10/90〜90/10(モル比)が好ましく、35/65〜65/35がより好ましい。
エチレングリコールとネオペンチルグリコールは工業的に量産されているので安価であり、しかも樹脂被膜の諸性能にバランスがとれている。エチレングリコールは特に樹脂被膜の耐薬品性を向上させ、ネオペンチルグリコールは特に樹脂被膜の耐候性を向上させる。
【0018】
また、3官能以上の多価アルコールとして、例えばグリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等が、全多価アルコール成分中10モル%以下含まれていてもよく、5モル%以下がより好ましく、3モル%以下がさらに好ましい。
【0019】
また、ポリエステル樹脂には、必要に応じて、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸等の脂肪酸やそのエステル形成性誘導体、安息香酸、p−tert−ブチル安息香酸、シクロヘキサン酸、4−ヒドロキシフェニルステアリン酸等の高沸点のモノカルボン酸、ステアリルアルコール、2−フェノキシエタノール等の高沸点のモノアルコール、ε-カプロラクトン、乳酸、β-ヒドロキシ酪酸、p-ヒドロキシ安息香酸等のヒドロキシカルボン酸やそのエステル形成性誘導体が共重合されていてもよい。
【0020】
ポリエステル樹脂の酸価としては、8〜40mgKOH/gとすることが必要であり、8〜30mgKOH/gが好ましく、8〜25mgKOH/gがより好ましく、8〜20mgKOH/gが特に好ましい。酸価が40mgKOH/gを超える場合は、接着性や加工性が不足する傾向がある。一方、酸価が8mgKOH/g未満では、水性媒体中にポリエステル樹脂を分散させるのが難しくなる。
【0021】
また、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)分析(ポリスチレン換算)により求められたポリエステル樹脂の数平均分子量としては、数平均分子量が4,000以上である必要がある。数平均分子量が4,000未満では、接着性や加工性が不足する傾向がある。なお、ポリエステル樹脂に十分な酸価を付与させ易い点及び水性接着剤の粘度を適正に保つ点から、数平均分子量は12,000以下である必要がある
【0022】
なお、ポリエステル樹脂の分子量分布の分散度(重量平均分子量を数平均分子量で除した値)としては特に限定されないが、5.0以下が好ましく、4.5以下がより好ましく、4.0以下がさらに好ましい。分子量分布の分散度を5.0以下にすることにより、樹脂被膜の耐水性が向上する。
【0023】
また、ポリエステル樹脂には、硬化剤との反応性を高めることを一つの目的として、加工性、基材への密着性等、ポリエステル樹脂の有する長所を損なわない範囲内で水酸基が導入されていてもよい。その場合には、20mgKOH/gを上限とすることが好ましく、15mgKOH/g以下がより好ましく、10mgKOH/g以下がさらに好ましく、5mgKOH/g以下とすることが特に好ましい。
【0024】
また、ポリエステル樹脂のガラス転移温度(以下、Tgとする)は、特に限定されないが、接着性と加工性とのバランスが取り易いという点から、0〜100℃が好ましく、20〜90℃がより好ましく、40〜80℃がさらに好ましい。
【0025】
ポリエステル樹脂は、上記した多塩基酸成分の1種類以上と多価アルコール成分の1種類以上とを公知の方法で重縮合させることによって製造することができる。
本発明の数平均分子量と酸価の範囲を有するポリエステルを得る方法としては、重縮合反応を目標とする分子量以上の段階まで進めた後、多塩基酸成分をさらに添加し、不活性雰囲気下、常圧〜加圧系で解重合を行う方法等を挙げることができる。
【0026】
次に、イソシアネート化合物について説明する。
本発明においてイソシアネート化合物とは、イソシアネート基を1分子中に2個以上有するものであり、3個以上有することにより、さらに接着性、加工性等を向上させることができるので好ましい。
イソシアネート化合物としては、例えば、2,4-トリレンジイソシアネート、2,6-トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタン2,4´-又は4,4´-ジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、1,4-ジイソシアナトブタン、ヘキサメチレンジイソシアネート、1,5-ジイソシアナト-2,2-ジメチルペンタン、2,2,4-又は2,4,4-トリメチル-1,6-ジイソシアナトヘキサン、1,10-ジイソシアナトデカン、1,3-又は1,4-ジイソシアナトシクロヘキサン、1-イソシアナト-3、3、5-トリメチル-5-イソシアナトメチル-シクロヘキサン、4,4´-ジイソシアナトジシクロヘキシルメタン、ヘキサヒドロトルエン2,4-又は2,6-ジイソシアネート、ぺルヒドロ-2,4´-又は4,4´-ジフェニルメタンジイソシアネート、ナフタレン1,5-ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、1,3-ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、テトラメチルキシリレンジイソシアネート等のジイソシアネート、あるいはそれらの改変生成物、あるいは上記ジイソシアネート、あるいはそれらの改変生成物のイソシアネート基の一部あるいは全てがカプロラクタム、フェノール、オキシム、有機アミン等、公知のブロック剤で安定化された、所謂ブロックイソシアネートが挙げられる。ここで、改変生成物とは、ジイソシアネートを公知の方法で変性することによって得られるものであり、例えば、アロファネート基、ビューレット基、カルボジイミド基、ウレトンイミン基、ウレトジオン基、イソシアヌレート基等を有するイソシアネート化合物、さらにはトリメチロールプロパン等の多官能アルコールで変性したアダクト型のイソシアネート化合物を挙げることができる。
【0027】
イソネシアート化合物としては、後述するポリエステル樹脂水性分散体との混合が容易であることから、親水性成分を導入することや乳化剤を使用すること等により、水性媒体中への分散が容易であるものを使用することが好ましい。
また、イソシアネート化合物の中でも、本発明の水性接着剤の可使時間が長くできることからブロックイソシアネートを使用することが好ましい。
【0028】
また、イソネシアート化合物の中でも、特に接着性、加工性を向上することができることから、改変生成物を使用することが好ましく、その中でも特にイソシアヌレート基を有する改変生成物を使用することが好ましい。
【0029】
また、その際、改変生成物に使用されるジイソシアネートとしては、本発明におけるポリエステル樹脂との反応性に優れることから、ヘキサメチレンジイソシアネートが好ましい。
【0030】
イソネシアート化合物としては、例えば住友バイエルウレタン株式会社よりバイヒジュール3100、デスモジュールN3400、デスモジュールDN等、三井武田ケミカル株式会社よりタケネートWD720、タケネートWD725、タケネートWD730等、旭化成工業株式会社よりデュラネートWB40-100、デュラネートWB40-80D、デュラネートWX-1741等として入手できる。ブロックイソシアネートとしては、例えば住友バイエルウレタン株式会社よりバイヒジュールBL5140、バイヒジュールBL5235等、第一工業製薬株式会社よりエラストロンBN−69、エラストロンBN−77、エラストロンBN−27、エラストロンBN−04等、三井武田ケミカル株式会社よりタケネートWB−700、タケネートWB−720、タケネートWB−730、タケネートWB−920、タケネートXWB−72−K55等として入手できる。
【0031】
本発明の水性接着剤は、ポリエステル樹脂とイソシアネート化合物とが水性媒体中に分散されている。なお、「分散」とは部分的に溶解していてもよい。水性媒体とは、水を主成分とする液体からなる媒体であり、後述する塩基性化合物を含有していてもよいし、水性化の際に用いる有機溶剤が含まれていてもよいが、水以外の溶媒の含有量は50質量%以下とすることが、本発明の目的上、好ましい。
【0032】
本発明の水性接着剤においてポリエステル樹脂とイソシアネート化合物との配合比は特に限定されないが、接着性、加工性が十分に得られることからポリエステル樹脂のカルボキシル基に対して0.5〜5当量のイソシアネート化合物を含有していることが好ましく、1〜4当量のイソシアネート化合物を含有していることがより好ましい。
ここで、ポリエステル樹脂のカルボキシル基に対して、ある当量数(Xとする)のイソシアネート化合物を含有しているとは、当該水性接着剤に含有しているポリエステル樹脂の質量と酸価から算出されるカルボキシル基のモル数に対して、イソシアネート化合物のイソシアネート基の全モル数がそのX倍であるという意味である。
【0033】
また、本発明の水性接着剤において、ポリエステル樹脂とイソシアネート化合物の合計の含有率としては、目的とする樹脂被膜の厚さや性能等により適宜選択できるが、水性接着剤の粘性を適度に保ちかつ良好な被膜形成能を発現させる点で、5〜40質量%が好ましく、8〜30質量%がより好ましい。
【0034】
また、本発明の水性接着剤には、必要に応じて、硬化触媒が配合されてもよく、好ましい硬化触媒としては、ジ-n-ブチル錫ジラウレート、テトラ-n-ブチル錫、テトラメチルブタンジアミン等、錫系の硬化触媒が挙げられる。
【0035】
本発明の水性接着剤には、さらなる性能の向上のため、イソシアネート化合物以外の硬化剤を含有していてもよい。硬化剤は、加工性、基材への密着性等、ポリエステル樹脂の有する長所を損なわない範囲で使用され、その配合量としては、水性接着剤中のポリエステル樹脂とイソシアネート化合物との質量の合計100質量部に対して、1〜40質量部が好ましく、2〜30質量部がより好ましく、3〜20質量部がさらに好ましい。硬化剤は水性媒体に溶解又は分散しているものを使用することができる。
【0036】
硬化剤としては、ポリエステル樹脂やイソシアネート化合物が有する官能基、一般的には、カルボキシル基やその無水物、水酸基、イソシアネート基等の官能基と反応性を有する化合物であれば特に限定されるものではなく、例えば、フェノール樹脂、尿素、メラミン、ベンゾグアナミン、アセトグアナミン等のホルムアルデヒド付加物、尿素、アクリルアミド等のグリオキザール付加物、さらに炭素数1〜6のアルコールによるそれら付加物のアルキル化物等のアミノ樹脂、多官能エポキシ化合物、アジリジン化合物、カルボジイミド基含有化合物、オキサゾリン基含有化合物等が挙げられる。
【0037】
本発明の水性接着剤には、防錆性を改善する目的でシリカが配合されていてもよい。シリカとは、無水珪酸を主成分とする金属酸化物であり、アルミナ成分等の他の酸化物が含まれていてもよい。配合に当たっては、水に分散させたコロイド状であるコロイダルシリカがもっとも好ましいが、メタノール、イソプロパノール、エチレングリコール、エチレングリコールモノプロピルエーテル、ジメチルスルホキシド(DMSO)、メチルエチルケトン(MEK)、キシレン、n−ブタノール、エチルイソブチルケトンなどの有機溶剤に分散させたオルガノシリカゾルや、粉末状シリカを溶媒に強制分散させたものも使用することができる。シリカの粒子の大きさとしては1〜1000nmのものが好ましい。また、その配合量としては、水性接着剤中のポリエステル樹脂とシリカとの質量比(ポリエステル樹脂/シリカ)を99/1〜60/40とすることが好ましく、95/5〜70/30がより好ましい。
コロイダルシリカとしては、例えば触媒化成工業株式会社よりカタロイド−S−20L、カタロイド−S−20H、カタロイド−S−30L、カタロイド−S−30H、カタロイド−SI−30、カタロイド−SI−40、カタロイド−SI−50、カタロイド−SI−350、カタロイド−SI−550、カタロイド−SI−45P、カタロイド−SI−80P、カタロイド−SN、カタロイド−SA等として入手でき、日産化学工業株式会社よりスノーテックス−20、スノーテックス−30、スノーテックス−40、スノーテックス−O、スノーテックス−S、スノーテックス−C、スノーテックス−N、スノーテックス−20L、スノーテックス−OL、スノーテックス−PS等として入手できる。
【0038】
さらに、本発明の水性接着剤には、必要に応じて、保護コロイド作用を有する化合物や、レベリング剤、消泡剤、ワキ防止剤、顔料分散剤、紫外線吸収剤等の各種薬剤や、水性ウレタン樹脂や水性アクリル樹脂等の水性樹脂組成物、酸化チタン、亜鉛華、カーボンブラック等の顔料あるいは染料等の添加剤が配合されていてもよい。
【0039】
次に、本発明の水性接着剤の製造方法について説明する。
本発明の水性接着剤は、後述するポリエステル樹脂水性分散体とイソシアネート化合物、更には必要に応じて、上述した親水性の有機溶剤、硬化触媒、イソシアネート化合物以外の硬化剤、無機化合物等の添加剤を一般的な撹拌装置を用いて、撹拌混合することにより製造することができる。
【0040】
本発明の水性接着剤においては、樹脂成分中のカルボキシル基が、塩基性化合物により中和されていることが好ましい。中和により生成したカルボキシルアニオン間の電気反発力によって微粒子間の凝集が防がれ、ポリエステル樹脂水性分散体に安定性が付与される。塩基性化合物の使用量としては、樹脂被膜形成時に揮散しやすい点から、アンモニア又は沸点が250℃以下、好ましくは160℃以下の有機アミンが好ましい。好ましく用いられる有機アミンの具体例としては、トリエチルアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、アミノエタノールアミン、N−メチル−N,N−ジエタノールアミン、イソプロピルアミン、イミノビスプロピルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、3−エトキシプロピルアミン、3−ジエチルアミノプロピルアミン、sec−ブチルアミン、プロピルアミン、メチルアミノプロピルアミン、ジメチルアミノプロピルアミン、メチルイミノビスプロピルアミン、3−メトキシプロピルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モルホリン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン等が挙げられ、なかでもトリエチルアミン、N,N−ジメチルエタノールアミンが最も好ましい。なお、塩基性化合物は2種以上を混合して使用してもよい。塩基性化合物の使用量としては、分散安定性と粘性の点から混合樹脂中に含まれるカルボキシル基に対して0.4〜1.8倍当量が好ましく、0.6〜1.6倍当量がより好ましく、0.8〜1.4倍当量がさらに好ましい。塩基性化合物の使用量が0.4倍当量以上であれば分散安定性が十分に付与でき、1.8倍当量以下であればポリエステル樹脂水性分散体を著しく増粘させることはないので好ましい。
【0041】
また、ポリエステル樹脂を水性媒体中に分散し、水性化させる際には、有機溶剤を用いると、速やかに達成されるので好ましい。ここで、有機溶剤としては、20℃における水に対する溶解性が5g/L以上であるものが好ましく、10g/L以上であるものがより好ましい。なお、有機溶剤の沸点としては、沸点が低いほうが樹脂被膜から乾燥によって揮散させやすくなることから、250℃以下が好ましく、180℃以下がより好ましく、100℃以下がさらに好ましい。このような有機溶剤の具体例としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、n−アミルアルコール、イソアミルアルコール、sec−アミルアルコール、tert−アミルアルコール、1−エチル−1−プロパノール、2−メチル−1−ブタノール、n−ヘキサノール、シクロヘキサノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、エチルブチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロン等のケトン類、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、酢酸エチル、酢酸−n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸−sec−ブチル、酢酸−3−メトキシブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、炭酸ジエチル、炭酸ジメチル等のエステル類、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート等のグリコール誘導体、さらには、3−メトキシ−3−メチルブタノール、3−メトキシブタノール、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジアセトンアルコール、アセト酢酸エチル等が挙げられ、なかでもイソプロパノール、メチルエチルケトン、エチレングリコールモノブチルエーテルが最も好ましい。なお、これらの有機溶剤は2種以上を混合して使用してもよい。
【0042】
また、上記した有機溶剤は、基材への濡れ性を改善する目的で添加してもよい。この場合にはメタノール、エタノール、イソプロパノール等の親水性の有機溶剤を用いることが好ましい。水性接着剤中の有機溶剤の含有量は50質量%以下が好ましく、40質量%以下がより好ましい。含有率が50質量%を超えると水性接着剤の粘度が上昇し使用が困難となる場合がある。
【0043】
水性接着剤における有機溶剤の含有量は、水性接着剤の被膜形成能、粘性及び貯蔵安定性の観点から適宜決めればよいが、30質量%以下であることが好ましく、25質量%以下がより好ましく、20質量%以下がさらに好ましい。なお、有機溶剤の含有量は、ポリエステル樹脂を水性化した後の過程で、有機溶剤を除去して所望量に調整することもできる。このとき、有機溶剤は、沸点が100℃以下のもの、あるいは水と共沸するものを使用しておくと除去しやすいので好ましい。
【0044】
次に水性接着剤の製造方法について説明する。
装置としては、液体を投入できる槽を備え、槽内に投入された水性媒体と樹脂との混合物を適度に撹拌できる装置であれば特に限定されず、固/液撹拌装置や乳化機として広く当業者に知られている装置を使用することができる。通常は簡易的な蓋部が備え付けられており、常圧又は微加圧下で使用される。また必要に応じて、0.1MPa以上の加圧が可能な装置を使用してもよい。
この装置の槽内に原料として水性媒体や、ポリエステル樹脂等を投入し、好ましくは40℃以下の温度で攪拌混合して粗分散させる。この際に、樹脂の形状が、粗分散が困難なシート状や大きな塊状である場合には、次の加熱工程に移行すればよい。次いで、槽内の温度をポリエステル樹脂のTg以上あるいは40℃以上の温度に保ちつつ、好ましくは15〜120分間撹拌を続けることにより、ポリエステル樹脂を水性化させ、その後、撹拌下で室温付近に冷却し、樹脂水性分散体を得る。
【0045】
この後、必要に応じてさらにジェット粉砕処理を行ってもよい。ここでいうジェット粉砕処理とは、樹脂水性分散体のような流体を、高圧下でノズルやスリットのような細孔より噴出させ、樹脂粒子同士や樹脂粒子と衝突板等とを衝突させて、機械的なエネルギーによって樹脂粒子をさらに細粒化することであり、そのための装置の具体例としては、A.P.V.GAULIN社製「ホモジナイザー」、みずほ工業社製、「マイクロフルイタイザーM−110E/H」等が挙げられる。
【0046】
また、製造工程においては、原料樹脂中の異物等を除去する目的で、濾過等を行ってもよい。例えば、300メッシュのステンレス製フィルター(線経0.035mm、平織)を用いて、加圧濾過(空気圧0.2MPa)する方法が挙げられる。
【0047】
そして、本発明の水性接着剤には、イソシアネート化合物、および必要に応じて親水性の有機溶剤、硬化触媒、イソシアネート化合物以外の硬化剤、無機化合物等の添加剤が添加される。なお、添加剤は十分に撹拌混合されることが好ましく、低速の撹拌では均一に分散しにくいという場合には、例えばホモミキサーのような高速で高せん断力が加えられる撹拌機を用いればよい。また、必要に応じて水性接着剤の粘度を下げたり、添加剤の分散性を向上させたりする目的で、有機溶剤又は水を追加することもできる。
【0048】
このようにして得られた水性接着剤は、ポリエステル樹脂とイソシアネート化合物とが水性媒体中に分散又は溶解された、均一な液状である。「均一な液状である」とは、外観上、沈殿、相分離、皮張りといった、固形分濃度が局部的に他の部分と相違する部分が見出されない状態をいう。
【0049】
本発明の水性接着剤は、樹脂被覆金属において、被覆樹脂と基材金属とを接着する用途に用いられ、接着性、加工性に優れる樹脂被覆金属を得ることができる。被覆樹脂と基材金属とに挟持される樹脂被膜の厚さとしては、目的によって適宜選択されるものであるが、接着性と加工性とのバランスがとりやすいことから、0.1〜10μmが好ましく、0.5〜7μmがより好ましく、1〜5μmが特に好ましい。
【0050】
基材金属としては、熱延鋼鈑、冷延鋼鈑、溶融亜鉛メッキ鋼鈑、電気亜鉛メッキ鋼鈑、すずメッキ鋼鈑、ニッケルメッキ鋼鈑、ステンレス鋼鈑等の各種鋼鈑やアルミ板等の金属板が挙げられ、厚みとしては、0.1〜1mm程度が好ましい。
【0051】
被覆樹脂としては、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、フッ化ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂やポリプロピレン樹脂等のポリオレフィン樹脂、ウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂等が挙げられ、その中でもポリエステル樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリオレフィン樹脂は、加工性等の諸性能にバランスがとれており好ましい。中でも塩化ビニル樹脂が最も適している。なお、被覆樹脂の形状がシート状である場合には、コロナ処理等の表面処理がなされていてもよく、また、その厚みとしては、0.1〜1mm程度が好ましい。
【0052】
本発明の水性接着剤の使用方法として、基材金属と被覆樹脂がシート状の場合についての接着方法について、その一例を説明すると、まず、基材金属に公知の成膜方法、例えばディッピング法、はけ塗り法、スプレーコート法、カーテンフローコート法等により、水性接着剤をコーティングし、必要に応じて室温付近でセッティングした後、乾燥及び焼き付けのための加熱処理に供することにより、均一な樹脂被膜を基材金属に密着させて形成させる。このときの加熱装置としては、通常の熱風循環型のオーブンや赤外線ヒーター等を使用すればよい。加熱温度や加熱時間としては、ポリエステル樹脂やイソシアネート化合物の種類や被コーティング物である基材金属の種類や厚み等により適宜選択されるものであるが、十分な接着性を有する樹脂被膜を形成させさせることと経済性とを考慮すると、加熱温度としては、80〜280℃が好ましく、100〜250℃がより好ましく、120〜230℃が特に好ましく、加熱時間としては、5秒〜10分間が好ましく、10秒〜5分がより好ましく、20秒〜3分が特に好ましい。
【0053】
次いで、このようにして樹脂被膜が形成された基材金属と被覆樹脂とを加圧下で接着させる。
このとき、被覆樹脂との十分な接着性を確保するために基材金属は加熱されていることが好ましく、その表面温度としては、80〜280℃が好ましく、100〜250℃がより好ましく、120〜230℃が特に好ましい。また、基材金属と被覆樹脂とを積層させる時の装置としては、連続して樹脂被覆金属が製造できることから、2本のロールで基材金属と被覆樹脂とを挟み込んで、加圧しながら両基材を供給することができるロールラミネーターが好ましく、その際の圧力としては、十分な接着性を確保でき、かつ被覆樹脂の有する特性を損なわない範囲であることが好ましく、この観点から、線圧1〜500N/cmが好ましく、5〜300N/cmがより好ましい。
【0054】
【実施例】
以下に実施例によって本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
なお、各種の特性については以下の方法によって測定又は評価した。
【0055】
(1)ポリエステル樹脂の構成
1H−NMR分析(バリアン社製,300MHz)より求めた。また、1H−NMRスペクトル上に帰属・定量可能なピークが認められない構成モノマーを含む樹脂については、封管中230℃で3時間メタノール分解を行った後に、ガスクロマトグラム分析に供し、定量分析を行った。
【0056】
(2)ポリエステル樹脂の数平均分子量
数平均分子量は、GPC分析(島津製作所製の送液ユニットLC−10ADvp型及び紫外−可視分光光度計SPD−6AV型を使用、検出波長:254nm、溶媒:テトラヒドロフラン、ポリスチレン換算)により求めた。また、同様にして得られる重量平均分子量を用いて重量平均分子量を数平均分子量で徐した値として得られる分子量分布の分散度を求めた。
【0057】
(3)ポリエステル樹脂の酸価
ポリエステル樹脂0.5gを50mlの水/ジオキサン=10/1(体積比)に溶解し、クレゾールレッドを指示薬としてKOHで滴定を行い、中和に消費されたKOHのmg数をポリエステル樹脂1gあたりに換算した値を酸価として求めた。
【0058】
(4)ポリエステル樹脂のガラス転移温度
ポリエステル樹脂10mgをサンプルとし、DSC(示差走査熱量測定)装置(パーキンエルマー社製 DSC7)を用いて昇温速度10℃/分の条件で測定を行い、得られた昇温曲線中のガラス転移に由来する2つの折曲点の温度の中間値を求め、これをガラス転移温度とした。
【0059】
(6)樹脂被膜の厚さ
厚み計(ユニオンツール(株)社製、MICROFINE Σ)を用いて、基材の厚みを予め測定しておき、基材上に樹脂被膜を形成した後、この樹脂被膜を有する基材の厚みを同様の方法で測定し、その差を樹脂被膜の厚さとした。
【0060】
(7)初期の接着性
水性接着剤を、亜鉛メッキ鋼鈑(0.5mm厚)上に、卓上型コーティング装置(安田精機製、フィルムアプリケータNo.542−AB型、バーコータ装着)を用いてコーティングした後、150℃に設定されたオーブン中で1分間加熱することにより、厚さ約3μmの樹脂被膜を形成した。次いで、320℃に設定されたオーブン中で、鋼鈑の表面温度が200℃になるまで加熱し、直ちにロールラミネーター(鋼鈑と接するロール部のみ200℃に加熱)を用いて軟質塩化ビニル樹脂シート(0.2mm厚)を線圧120N/cmで被覆し、水冷することにより、塩ビ鋼鈑を作製し測定に供した。測定はJIS K 6744に準じ、次のようにして行った。塩ビ鋼鈑を20mm幅にカットし、塩化ビニル樹脂シートの一部を剥離した後、万能引張試験機(株式会社インテスコ社製、Model 2020)を用いて、剥離速度20mm/分で180°剥離試験を行い、20℃での剥離強度(Kgf/20mm)を測定した。
尚、測定中に塩化ビニル樹脂シートが材料破壊したものについては、その時の最大剥離強度を記載した。
【0061】
(8)耐熱性試験後の接着性
(7)と同様にして作成した塩ビ鋼鈑を5cm×9cmにカットし、150℃の雰囲気下で1時間処理した後、(7)と同様にして剥離強度を測定した。
【0062】
(9)耐熱水性試験後の接着性
(7)と同様にして作成された塩ビ鋼鈑を5cm×9cmにカットし、95℃以上の沸騰水中で5時間処理した後、(7)と同様にして剥離強度を測定した。
【0063】
(10)加工性
塩ビ鋼鈑の塩化ビニル樹脂シート側を、幅5mmで2本線をそれぞれ直角に交叉するようにカッターナイフで切り込みを入れ、5mm角の部分(井形部分)が中央になるようにして、エリクセン試験機で鋼鈑側より8mm押し出した後、外観を目視にて観察した。加工性の評価基準は次の通りである。
◎:外観変化なし
○:井形部分の塩化ビニル樹脂シートの角部が若干めくれる
△:井形部分の塩化ビニル樹脂シートの辺部が若干めくれる
×:井形部分の塩化ビニル樹脂シートの半分以上の面積がめくれる
(11)防錆性
水性接着剤を、亜鉛メッキ鋼鈑(0.5mm厚)上に、卓上型コーティング装置(安田精機製、フィルムアプリケータNo.542−AB型、バーコータ装着)を用いてコーティングした後、170℃に設定されたオーブン中で10分間加熱することにより、厚さ約5μmの樹脂被膜を形成した。塗装鋼板を1日放置後、JIS B−7729のA法に規定のエリクセン試験機にて樹脂被膜が、ダイス側に向くようにし、JIS K−5400 8.2.1に準じて8mmのエリクセン加工を施し、JIS Z−2371規格の塩水噴霧試験機を用いて、35℃での5質量%NaCl水溶液の噴霧を行い、100時間後の塗膜状態を評価した。
◎:発生面積率5%未満、○:発生面積率5%以上、10%未満、△:発生面積率10%以上、50%未満、×:発生面積率50%以上
【0064】
また、実施例及び比較例で用いたポリエステル樹脂は下記のようにして得られた。
[ポリエステル樹脂P−1]
テレフタル酸2907g(17.5モル)、イソフタル酸1246g(7.5モル)、エチレングリコール1241g(20.0モル)、ネオペンチルグリコール1432g(13.7モル)からなる混合物をオートクレーブ中で、260℃で4時間加熱してエステル化反応を行った。次いで触媒として三酸化アンチモンを1質量%含有するエチレングリコール溶液を182g添加し、系の温度を280℃に昇温し、系の圧力を徐々に減じて1.5時間後に13Paとした。この条件下でさらに重縮合反応を続け、4時間後に系を窒素ガスで常圧にし、系の温度を下げ、270℃になったところでトリメリット酸105g(0.5モル)を添加し、250℃で2時間撹拌して、解重合反応を行った。その後、窒素ガスで加圧状態にしておいてシート状に樹脂を払い出した。そしてこれを室温まで十分に冷却した後、クラッシャーで粉砕し、篩を用いて目開き1〜6mmの分画を採取し、粒状のポリエステル樹脂P−1として得た。
【0065】
[ポリエステル樹脂P−2]
テレフタル酸4153g(25.0モル)、エチレングリコール1241g(20.0モル)、ネオペンチルグリコール1432g(13.7モル)からなる混合物をオートクレーブ中で、260℃で4時間加熱してエステル化反応を行った。次いで触媒として三酸化アンチモンを1質量%含有するエチレングリコール溶液を182g添加し、系の温度を280℃に昇温し、系の圧力を徐々に減じて1.5時間後に13Paとした。この条件下でさらに重縮合反応を続け、4時間後に系を窒素ガスで常圧にし、系の温度を下げ、270℃になったところでトリメリット酸105gを添加し、250℃で2時間撹拌して、解重合反応を行った。その後、窒素ガスで加圧状態にしておいてシート状に樹脂を払い出した。そしてこれを室温まで十分に冷却した後、クラッシャーで粉砕し、篩を用いて目開き1〜6mmの分画を採取し、粒状のポリエステル樹脂P−2として得た。
【0066】
[ポリエステル樹脂P−3]
テレフタル酸2077g(12.5モル)、イソフタル酸2077g(12.5モル)、エチレングリコール1241g(20.0モル)、ネオペンチルグリコール1432g(13.7モル)からなる混合物をオートクレーブ中で、260℃で4時間加熱してエステル化反応を行った。次いで触媒として三酸化アンチモンを1質量%含有するエチレングリコール溶液を182g添加し、系の温度を280℃に昇温し、系の圧力を徐々に減じて1.5時間後に13Paとした。この条件下でさらに重縮合反応を続け、4時間後に系を窒素ガスで常圧にし、系の温度を下げ、270℃になったところでトリメリット酸105gを添加し、250℃で2時間撹拌して、解重合反応を行った。その後、窒素ガスで加圧状態にしておいてシート状に樹脂を払い出した。そしてこれを室温まで十分に冷却した後、クラッシャーで粉砕し、篩を用いて目開き1〜6mmの分画を採取し、粒状のポリエステル樹脂P−3として得た。
【0067】
[ポリエステル樹脂P−4]
テレフタル酸4153g(25.0モル)、エチレングリコール1241g(20.0モル)、ネオペンチルグリコール1432g(13.7モル)からなる混合物をオートクレーブ中で、260℃で4時間加熱してエステル化反応を行った。次いで触媒として三酸化アンチモンを1質量%含有するエチレングリコール溶液を182g添加し、系の温度を280℃に昇温し、系の圧力を徐々に減じて1.5時間後に13Paとした。この条件下でさらに重縮合反応を続け、4時間後に系を窒素ガスで常圧にし、系の温度を下げ、270℃になったところでトリメリット酸263gを添加し、250℃で2時間撹拌して、解重合反応を行った。その後、窒素ガスで加圧状態にしておいてシート状に樹脂を払い出した。そしてこれを室温まで十分に冷却した後、クラッシャーで粉砕し、篩を用いて目開き1〜6mmの分画を採取し、粒状のポリエステル樹脂P−4として得た。
【0068】
上記のようにして得られたそれぞれのポリエステル樹脂P−1〜P−4について、製造時に用いた解重合剤の種類と量、並びに、得られたポリエステル樹脂の特性を分析又は評価した結果を表1に示す。
【0069】
【表1】
Figure 0004418149
【0070】
また、実施例および比較例で用いたイソシアネート化合物、硬化触媒、シリカ化合物の種類と特性は下記の通りである。
・タケネートXWB−72−K55(三井武田ケミカル株式会社製、ブロックイソシアネート)
固形分濃度=45質量%
イソシアネート基含有量=6.3質量%
・バイヒジュール3100(住友バイエルウレタン株式会社製、イソシアネート)
固形分濃度=100質量%
イソシアネート基含有率=約17質量%
・SCAT−1W(三共有機合成株式会社製、錫系の硬化触媒)
触媒有効成分量=10質量%
・スノーテックスO(日産化学株式会社製、コロイダルシリカ)
固形分濃度=約20質量%
【0071】
実施例1
(ポリエステル樹脂水性分散体の製造)
250gのポリエステル樹脂P−1、225gのイソプロパノール、7.8gのトリエチルアミン及び517gの蒸留水をジャケット付きの密閉できる2リットル用ガラス容器を備えた撹拌機(特殊機化工業株式会社製、T.K.ロボミックス)のガラス容器内に仕込み、撹拌翼(ホモディスパー)の回転速度を7,000rpmとして撹拌した。次いで、ジャケットに熱水を通して加熱し、系内温度を73〜75℃に保って、60分間撹拌した。その後、ジャケット内に冷水を流し、回転速度を5,000rpmに下げて撹拌しつつ室温(約25℃)まで冷却した後、300メッシュのステンレス製フィルターで濾過を行い、乳白色の均一なポリエステル樹脂水性分散体を得た。
【0072】
(水性接着剤の製造)
上記のようにして得られたポリエステル樹脂水性分散体を30g秤量し、これを低速撹拌機(EYELA社製、MDS−NS)で撹拌しながら、3.84gのタケネートXWB−72−K55(ポリエステルの酸価に対して3.0当量)と0.17gのSCAT−1Wを添加して、室温(約25℃)で約10分間撹拌した。次いで、蒸留水27.7gを添加し、室温(約25℃)で約10分間撹拌混合することにより、水性接着剤S−1を得た。
この水性接着剤、及びこの水性接着剤から得られた塩ビ鋼板について各種評価を行った。
【0073】
実施例2
実施例1においてポリエステル樹脂をP−2に変更した以外は、表2記載のように各種原料を仕込んで同様の方法で水性接着剤S−2を得、各種評価を行った。
【0074】
実施例3
実施例1においてポリエステル樹脂をP−2に変更し、イソシアネート化合物をバイヒジュール3100に変更し、硬化触媒を添加しない以外は、表2記載のように各種原料を仕込んで同様の方法で水性接着剤S−3を得、各種評価を行った。
【0075】
実施例4
実施例2において得られた水性接着剤S−2を室温(約25℃)にて20日間放置した後に使用した以外は、同様の操作を行い、各種評価を行った。
【0076】
実施例5
実施例1においてSCAT−1Wを添加した後にさらにスノーテックスOを添加した以外は、表2記載のように各種原料を仕込んで同様の方法で水性接着剤S−4を得、各種評価を行った。
【0077】
比較例1
実施例1においてポリエステル樹脂をP−3に変更した以外は、表2記載のように各種原料を仕込んで同様の方法で水性接着剤S−5を得、各種評価を行った。
【0078】
比較例2
実施例1においてポリエステル樹脂をP−4に変更した以外は、表2記載のように各種原料を仕込んで同様の方法で水性接着剤S−6を得、各種評価を行った。
【0079】
【表2】
Figure 0004418149
【0080】
表2の結果から、実施例1〜5の水性接着剤を使用することにより、接着性、加工性に優れる塩ビ鋼鈑が得られることがわかる。特に接着試験においてはすべて材料破壊が認められ、接着剤が十分な性能を有していることがわかる。
これに対して、比較例では次のような問題があった。
比較例1は、ポリエステル樹脂のテレフタル酸の共重合量が本発明の範囲を外れていたため、剥離強度、加工性、防錆性に劣っていた。
比較例2は、ポリエステル樹脂の数平均分子量が本発明の範囲を外れていたため、剥離強度、加工性、防錆性に劣っていた。
【0081】
【発明の効果】
本発明の水性接着剤は、樹脂と金属との接着性に優れ、さらに、耐熱性、耐熱水性にも優れることから、鋼鈑と塩化ビニル樹脂シートとの積層体、所謂、塩ビ鋼鈑用の接着剤や鋼鈑とポリエステル樹脂シートとの積層体、いわゆる、PETラミ鋼鈑用の接着剤や鋼鈑とポリオレフィン樹脂シートとの積層用の接着剤として好適に使用できる。

Claims (7)

  1. 数平均分子量が4,000以上、12,000以下であり、酸価が8〜40mgKOH/gであり、多塩基酸成分としてテレフタル酸を60モル%以上含むポリエステル樹脂とイソシアネート化合物とが水性媒体中に分散して含有されていることを特徴とする樹脂被覆金属用水性接着剤。
  2. イソシアネート化合物の含有量が、ポリエステル樹脂のカルボキシル基に対して0.5〜5当量であることを特徴とする請求項1に記載の樹脂被覆金属用水性接着剤。
  3. イソシアネート化合物がブロックイソシアネートであることを特徴とする請求項1又は2に記載の樹脂被覆金属用水性接着剤。
  4. さらにシリカを含有することを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載の樹脂被膜金属用水性接着剤。
  5. ポリエステル樹脂とシリカとの質量比が99/1〜60/40の範囲である請求項4記載の樹脂被膜金属用水性接着剤
  6. 基材金属とそれを被覆する被覆樹脂とからなる樹脂被覆金属において、請求項1〜5いずれかに記載の樹脂被覆金属用水性接着剤からなる樹脂被膜が、前記被覆樹脂と前記基材金属に挟持されていることを特徴とする樹脂被覆金属。
  7. 被覆樹脂が塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂からなる群より選ばれた樹脂であることを特徴とする請求項6記載の樹脂被覆金属。
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