JP4418050B2 - 熱可塑性樹脂製中空板の製造方法 - Google Patents
熱可塑性樹脂製中空板の製造方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、容器材料や緩衝材などに用いることができる折り曲げ可能な熱可塑性樹脂製中空板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、家具や建材等の緩衝材や容器材料として用いられる折り曲げ可能な熱可塑性樹脂製中空板として、合成樹脂で形成された板状のプラスチック段ボールを部分的に軟化させ、この軟化状態の部分を圧接することにより形成され、前記プラスチック段ボールの板厚以上の幅を有するヒンジを持つプラスチック段ボールが知られている(実開平4−73533号公報)。このプラスチック段ボールは、板厚以上の幅を持つヒンジ部を有するため180度折り曲げることが可能であるが、板厚以上の幅のヒンジ部を有するが故に所定長さの製品中に占めるヒンジ部の長さの割合が比較的大きく、緩衝機能を発揮する部分が小さいという問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、180度折り曲げ可能であって、従来の製品に比べてより有効に緩衝機能を発揮することができる熱可塑性樹脂製中空板を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題について鋭意検討をした結果、平行に対向する第一および第二のライナーと、両ライナー間にありこれらを橋絡する複数のリブとからなり、前記両ライナー同士が直線状に融着されてなる融着部分とそれに隣接し両ライナーが融着されていない非融着部分とを有する熱可塑性樹脂製中空板において、融着部分を一方のライナー側に偏在させることにより上記問題を解決することができることを見出し、本発明を完成した。
【0005】
すなわち本発明は、平行に対向する第一および第二のライナーと、両ライナー間にありこれらを橋絡する複数のリブとからなり、前記両ライナー同士が直線状に融着されてなる融着部分とそれに隣接し両ライナーが融着されていない非融着部分とを有する熱可塑性樹脂製中空板であって、融着部分とそれに隣接する二つの非融着部分とが下記式(1)乃至(3):
0≦b1<a1 (1)
0≦b2<a2 (2)
(b1+b2)≦w<t (3)
(式中、a1は、一方の非融着部分における第一のライナーの、融着部分からの高さであり、b1は、前記非融着部分における第二のライナーの、融着部分からの高さであり、a2は、他方の非融着部分における第一のライナーの、融着部分からの高さであり、b2は、前記非融着部分における第二のライナーの、融着部分からの高さであり、wは融着部分の幅であり、tは非融着部分における中空板の厚みである)を満たすことを特徴とする中空板を提供する。以下、本発明の熱可塑性樹脂製中空板を単に中空板と称することがある。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の中空板の代表例の斜視断面図を図1に示す。本発明の中空板1は、対向する互いに平行な二枚のライナー(平板)2、3を有する。本発明ではこれらをそれぞれ第一のライナーおよび第二のライナーと称する。両ライナーの間にはこれらを橋絡する複数のリブ4が設けられており、両ライナーとリブとによって中空部が形成されている。本発明の中空板は、前記両ライナー同士が直線状に融着された部分(融着部分)5と、それに隣接し両ライナーが融着されていない部分(非融着部分)6とを有している。中空板の全体は熱可塑性樹脂で構成されている。
【0007】
本発明の中空板を構成する熱可塑性樹脂の種類は特に限定されず、例えば、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ABS樹脂、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル等、種々の熱可塑性樹脂を広く用いることができる。
【0008】
ライナーの厚みおよび両ライナー間の間隔は中空板の用途に応じて適宜選択され、特に限定されない。
リブの厚み、形状および配置(方向や間隔)なども中空板の用途等に応じて適宜選択されるが、典型的には図1に示されるように、平板状のリブが四角柱状中空部を形成するように両ライナーに垂直に設けられる。また、例えば、平板状のリブが三角柱状中空部を形成するように両ライナーに対して傾斜して設けられてもよく、更には、リブは波形状のものであってもよい。
【0009】
図2に示すように、本発明の中空板1は、前記両ライナー2、3同士が直線状に融着した融着部分5と、それに隣接し両ライナーが融着されていない非融着部分6を有している。前記融着部分とそれに隣接する非融着部分とは、下記式(1)乃至(3)を満たす。
0≦b1<a1 (1)
0≦b2<a2 (2)
(b1+b2)≦w<t (3)
(式中、a1は、一方の非融着部分における第一のライナーの、融着部分からの高さであり、b1は、前記非融着部分における第二のライナーの、融着部分からの高さであり、a2は、他方の非融着部分における第一のライナーの、融着部分からの高さであり、b2は、前記非融着部分における第二のライナーの、融着部分からの高さであり、wは融着部分の幅であり、tは非融着部分における中空板の厚みである)
a1とa2とは等しくてもよく、また異なっていてもよい。b1とb2とも、等しくてもよく、また異なっていてもよい。
【0010】
本発明の中空板においては、図1に示されるように、複数の融着部分5が互いに平行に所定間隔をあけて反復して設けられるのが一般的であるが、この場合、融着部分間の間隔は特に限定されず、等しくても異なってもよい。また本発明においては、融着部分は必ずしも互いに平行である必要はなく、中空板の使用目的や中空板を巻き付ける対象物の形状などに応じて各融着部分の長手方向を決定することができる。
また、図1に示された中空板においては、融着部分はリブ4の長手方向に垂直に設けられているが、リブの長手方向と融着部分の長手方向とのなす角度は任意であり、例えば両者は平行であってもよい。
【0011】
本発明の中空板においては、融着部分5の幅は、隣接する非融着部分6における中空板の厚みよりも小さい。このため、本発明の中空板は、緩衝機能を持つ非融着部分の割合が高い。その結果、本発明の中空板は、従来の折り曲げ可能な中空板よりも優れた緩衝機能を有する中空板となる。前記式(1)乃至(3)を満たす本発明の中空板は、第二のライナーが物品に面するように巻かれることにより、優れた緩衝効果を発揮することができる。
【0012】
更に、本発明がその効果をより顕著に奏するためには、ライナーの融着部分と非融着部分とが下記式(4)および(5):
0≦b1<0.7a1 (4)
0≦b2<0.7a2 (5)
(式中、a1、b1、a2およびb2は前記と同じ意味を表す)を満たすことが好ましい。
【0013】
本発明の中空板の製造方法としては、まず二枚のライナーとそれらを橋絡する複数のリブとからなる熱可塑性樹脂製中空板を押出成形法によって作成し、次いでこれを前記両ライナーが融着可能な温度に加熱された部材で両ライナーの外側から挟み、両ライナーを融着させて融着部分を形成させる方法が例示される。
【0014】
本発明の中空板の製造例を以下に示す。
まず、ポリプロピレンの押出成形法により、ライナーに対して直角のリブを有する中空板を作製した。得られた中空板は幅1300mm、厚み3mm、リブ間隔5mm、単位目付け400g/m2であった。
得られた中空板を、図3に示すように100℃に加熱された平滑ロール7(面長1500mm、325mmφ)と、ロール長手方向に伸びる幅2mm、高さ5mmの歯を35mm間隔で有し、150℃に加熱された歯付ロール8との間に通すことにより、融着部分幅が2mm、非融着部分幅が35mm、b1とb2とがともにほぼ0mmである中空板を得ることができる。
【0015】
【発明の効果】
本発明によれば、180度折り曲げ可能であって、従来の製品に比べてより有効に緩衝機能を発揮することができる熱可塑性樹脂製中空板が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱可塑性樹脂製中空板の一例の斜視断面図である。
【図2】本発明の熱可塑性樹脂製中空板の一例の拡大断面図である。
【図3】本発明の熱可塑性樹脂製中空板の製造工程を示す。
【符号の説明】
1:熱可塑性樹脂製中空板
2:ライナー(第一のライナー)
3:ライナー(第二のライナー)
4:リブ
5:融着部分
6:非融着部分
7:平滑ロール
8:歯付きロール
9:歯
Claims (1)
- 平行に対向する第一および第二のライナーと、これらの両ライナー間にありこれらを橋絡する複数のリブとからなり、前記両ライナー同士が直線状に融着されてなる融着部分とそれに隣接し両ライナーが融着されていない非融着部分とを有し、180度折り曲げ可能な熱可塑性樹脂製中空板の製造方法であって、前記融着部分とそれに隣接する二つの非融着部分とを、下記式(3)乃至(5)を満たすように形成する工程を有することを特徴とする熱可塑性樹脂製中空板の製造方法。
(b1+b2)≦w<t (3)
0<b1<0.7a1 (4)
0<b2<0.7a2 (5)
(式中、a1は、一方の非融着部分における第一のライナーの、融着部分からの高さであり、b1は、前記非融着部分における第二のライナーの、融着部分からの高さであり、a2は、他方の非融着部分における第一のライナーの、融着部分からの高さであり、b2は、前記非融着部分における第二のライナーの、融着部分からの高さであり、wは融着部分の幅であり、tは非融着部分における中空板の厚みである)
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