JP4417743B2 - 木造建築物における柱梁架構 - Google Patents

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Description

本発明は、主としてリフォーム工事の際に用いられる木造建築物における柱梁架構に関する。
住宅においては、家族構成の変動や生活指向の変化等に伴い、新築当時の間取りを変更して下階に広い空間を確保したいというニーズが生じる。
かかるニーズに応えるためには、居室の中央付近や隣接居室の境界に立設されている柱や間仕切り壁を撤去するリフォーム工事を行うことになるが、この場合、柱や間仕切り壁を撤去すると、それらを含んでいた柱梁架構の水平剛性が低下してしまう。そのため、柱や間仕切り壁の撤去に伴い、上述した柱梁架構の水平剛性を高める補強工事が不可欠となる。
特開平6−99412
ここで、柱梁架構の水平剛性は、外壁であれば筋かいを設ける、補強合板を取り付けて耐震壁とするなどの対策をとることができるが、居室内の柱梁架構だと、下階居室に広い空間を確保したいがために柱や間仕切り壁を撤去するのであるから、当然ながら上述した対策を講じることはできない。
したがって、柱や間仕切り壁を撤去した分だけ、これらの柱等を含む柱梁架構の水平剛性が低下し、結果として木造建築物全体の耐震性が低下するという問題を生じていた。
本発明は、上述した事情を考慮してなされたもので、柱や間仕切り壁を撤去してもそれらを含む柱梁架構の水平剛性を確保することが可能な木造建築物における柱梁架構を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る木造建築物における柱梁架構は請求項1に記載したように、対向配置された一対の柱と該柱の頭部に架け渡された梁とからなり、前記一対の柱のうち、互いに向かい合う側面に添柱をそれぞれ接着するとともに、前記柱の頭部、前記添柱の頭部及び前記梁の接合部(フィンガージョイントを除く)に該接合部が両側方から挟み込まれるようにして木質系材料からなる一対の補強板を接着するとともに、該一対の補強板のうち、前記梁に直交する別の梁が前記柱に掛けられた側の補強板に切り欠きを設け、該切り欠きを前記別の梁の隅部に嵌め込んだものである。
本出願人は、下階の居室空間を拡げるべく、該居室空間に立設されている柱や間仕切り壁を撤去するリフォーム工事を行うにあたり、柱や間仕切り壁の撤去に伴う耐震性の低下をいかに防止すればよいかという点に着眼し、かかる着眼の下、さまざまな研究・実験を行った結果、ボルト、ラグスクリュー、ダボといったメカニカルな締結では、柱と梁といった2つの部材を一体化して剛接にするには限界があることを突き止めるとともに、それに代わる方法として、既存の柱に添柱を接着した上、柱梁の接合部に補強板を接着すれば、柱の曲げ剛性が高くなるとともに、接合部における接合度が向上し、柱梁架構をラーメン架構、すなわち柱と梁との接合部を剛接とした架構に近づけ、その結果として柱梁架構の面内水平剛性を高めるとともに、木造建築物全体の耐震性を向上させることができるという新たな知見を見出した。
すなわち、請求項1に係る木造建築物における柱梁架構においては、一対の柱のうち、互いに向かい合う側面に添柱をそれぞれ接着するとともに、前記柱の頭部と前記梁の接合部に該接合部が両側方から挟み込まれるようにして木質系材料からなる一対の補強板を該接合部に接着してある。
このようにすると、添柱によって柱梁架構の面内水平剛性が向上するとともに、柱の頭部と梁の接合部に補強板を接着してあるので、柱と梁の結合の度合いが高くなり、剛接合により近くなる。
そのため、柱梁架構内に元々存在した柱や間仕切り壁を撤去しても、柱梁架構の面内水平剛性が低下することはない。
以下、本発明に係る木造建築物における柱梁架構の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。なお、従来技術と実質的に同一の部品等については同一の符号を付してその説明を省略する。
(第1実施形態)
図1は、本実施形態に係る木造建築物における柱梁架構を示した正面図、図2は、該柱梁架構の接合部を示した分解斜視図である。これらの図でわかるように、本実施形態に係る柱梁架構1は、互いに対向配置され土台6に立設された一対の柱2,2と、該柱の頭部に架け渡された梁3とからなるとともに、一対の柱2,2のうち、互いに向かい合う側面に添柱4,4をそれぞれ接着し、柱2の頭部と梁3の接合部(二カ所)には該接合部が両側方から挟み込まれるようにして一対の補強板5,5を該接合部に接着してある。
一対の補強板5,5は、二カ所ある接合部にそれぞれ設けてあり、図1に示す構成では、計4枚の補強板5を用いてある。ここで、補強板5は、木質系材料からなる三角形状の板材で構成してあり、例えば厚みが24mm程度の構造用合板や、ソリッドの木材ラミナを接着した厚さ24〜35mm程度の積層板で構成することができる。
補強板5は、天井懐に収まる範囲でできるだけ補強効果が大きくなるよう、その形状や大きさを適宜決定するのがよい。なお、本実施形態では、梁3に直交する別の梁が柱2に掛かっていることを想定し、該梁と干渉することがなきよう、切り欠き11を設けてある。
添柱4は、土台6の天端から梁3の下端までをその高さとした後付けの補強部材である。
本実施形態に係る木造建築物における柱梁架構1においては、一対の柱2,2のうち、互いに向かい合う側面に添柱4,4をそれぞれ接着するとともに、二カ所ある柱2の頭部と梁3の接合部に該接合部が両側方から挟み込まれるようにして木質系材料からなる一対の補強板5,5をそれぞれ接着してある。
このようにすると、添柱4によって柱梁架構1の面内水平剛性が向上するとともに、柱2の頭部と梁3の接合部に補強板5を接着してあるので、柱2と梁4の結合の度合いが高くなり、剛接合により近くなる。その意味では、補強板5は、鉄骨材に用いるガセットプレートに相当するものと言える。
本実施形態に係る木造建築物における柱梁架構1をリフォーム工事として施工する手順を以下に説明する。
まず、柱梁架構1の構面内に存在する柱や間仕切り壁を撤去する。
次に、柱2と添柱4の当接面に対して必要に応じてプレーナー掛け(カンナがけ)を行い、接着工程に備える。
次に、添柱4,4を柱2,2の内方側面にそれぞれ接着し、面内の曲げ剛性を高める。なお、上階の荷重を仮受けする必要がある場合には、柱2,2間の既存柱を撤去する前に柱2と添柱4の接着を行うようにすればよい。
このようにすれば、添柱4を、リフォーム工事期間中、仮受け材として利用することができる。
使用する接着剤としては、市販されている任意の接着剤から適宜選択することが可能であり、例えば日本シーカ株式会社から「シーカデュア30」の商品名で市販されている二液混合型エポキシ樹脂接着剤を使用することができる。かかる接着剤は、粘性が高く液だれしないので作業性がよい、冬期以外であれば3日で最終強度の90%程度まで強度が発現する、混練ラティチュードが広いので多少の混練不足でも不具合は生じない等の長所がある。
次に、二カ所ある柱2の頭部と梁3の接合部を両側方から挟み込むようにして該接合部に一対の補強板5,5を接着する。接着に用いる接着剤は上述したと同様のものを用いればよい。
柱2や梁3へののり代は55mm程度以上を確保するのが望ましい。なお、補強板5は、柱2及び梁3のみならず、後付施工した添柱4にも接着されることは言うまでもない。
以上説明したように、本実施形態に係る木造建築物における柱梁架構1によれば、添柱4によって柱梁架構1の面内水平剛性が向上するとともに、柱2の頭部と梁3の接合部に補強板5を接着してあるので、柱2と梁4の結合の度合いが高くなり、剛接合により近くなる。
そのため、柱梁架構1の構面内に元々存在した柱や間仕切り壁を撤去しても、柱梁架構1の面内水平剛性が従前の架構より低下することはなく、したがって、木造建築物の耐震性も維持することが可能となる。
具体的には、柱2の断面を105mm×105mmとし、補強板を厚さ24mmの合板を用いて水平載荷試験を行ったところ、壁量換算で約1mの剛性を示した。したがって、柱2と同じ断面をもつ添柱4を用いれば、柱2と梁3の接合部が剛接であると仮定した場合、理論式から計算すると、壁量換算で3.1mとなり、三尺(住宅の基準単位でメートル法では約91cmとなる)の片筋かいの1.7倍の壁量となる。
本実施形態では、居室空間内に存在する既存の架構を耐震補強して柱梁架構1を構築することを前提として説明したが、必ずしも耐震補強、すなわち既存の建物への適用に限定されるものではなく、新築時から本実施形態に係る柱梁架構1を採用することも可能である。
かかる構成によれば、下階に大空間を設けた住宅を設計施工することが可能となる。なお、新築の場合には、柱2に添柱4を接着するという構成に代えて、例えば一方の幅が土台や梁の幅と同じで他方の幅がその倍程度の扁平柱を用いるのが望ましい。かかる柱は、例えば集成材で構成することができる。
また、本実施形態では、耐震補強する既存の架構が居室空間内に存在するものとしたが、外壁部分にも用いることができる。すなわち、開口を設ける必要がない外壁については、従来の筋かいや耐震壁を用いても耐震補強が可能であるが、大きな開口を設けたい場合、例えば、ビルトインガレージや店舗の出入り口の架構を耐震補強したい場合、本発明の柱梁架構を適用すれば、車両や多数の客が出入りできる大開口を残しても、十分な面内水平剛性を確保することが可能となる。また、テラスやサンルームに接した居室の外壁を耐震補強する場合に本発明に係る柱梁架構を適用すれば、該柱梁架構がもたらす大開口によって居室とテラスあるいはサンルームとを一体化して快適な居住空間を創りだすことが可能となる。
また、本実施形態では、一対の柱2,2と該柱の頭部に架け渡された梁3とからなる柱梁架構1を例に説明したが、本発明に係る柱梁架構は、上記説明や図に示すようないわゆる梁勝ち構造に限定されるものではなく、柱を通し柱としたいわゆる柱勝ち構造にも適用することができることは言うまでもない。
本実施形態に係る木造建築物における柱梁架構の図であり、(a)は正面図、(b)はA−A線に沿う鉛直断面図。 本実施形態に係る木造建築物における柱梁架構の分解斜視図。
符号の説明
1 木造建築物における柱梁架構
2 柱
3 梁
4 添柱
5 補強板

Claims (1)

  1. 対向配置された一対の柱と該柱の頭部に架け渡された梁とからなり、前記一対の柱のうち、互いに向かい合う側面に添柱をそれぞれ接着するとともに、前記柱の頭部、前記添柱の頭部及び前記梁の接合部(フィンガージョイントを除く)に該接合部が両側方から挟み込まれるようにして木質系材料からなる一対の補強板を接着するとともに、該一対の補強板のうち、前記梁に直交するように前記柱に別の梁が掛けられている側の補強板に切り欠きを設けて該切り欠きを前記別の梁の隅部に嵌め込んだことを特徴とする木造建築物における柱梁架構。
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