JP4417538B2 - 毛髪処理方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、酸化型の染毛剤で染毛した後の毛髪処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
染毛剤には、永久染毛剤、半永久染毛剤などがあり、いずれも美容的な目的のために広く一般に使用されている。永久染毛剤においては、酸化染料及びアルカリ剤を含む第1剤と、過酸化水素を含む第2剤とからなる酸化型の染毛剤が染毛力、褪色性能等から広く使用されている。
【0003】
このような酸化型の染毛剤に関しては、一般的に均一な浸透を助けるためにアルカリ剤を含有しているため、pHが高く、そのため毛髪がダメージを受けやすく、特に連用においては過度のアルカリ剤との接触や残留するアルカリ剤の影響等によりさらにダメージが進み、手触りが悪くなったり、色持ちが悪くなったりするという欠点がある。そのダメージを軽減するために種々の毛髪処理剤がヘアカラー毛用として一般的に使用されている。
【0004】
例えば、特開平2−212410号公報には、毛髪がアルカリ処理された後にその毛髪を等電点(pH6)に戻し、毛髪損傷の修復や毛髪劣化損傷を抑制するアルカリ処理毛髪のコンディショニング組成剤が開示されている。このコンディショニング組成剤は、pH緩衝剤、蛋白質加水分解物、アミノ変性シリコンを含むものであり、この組成剤で処理した毛髪がpH4〜7のpH値に戻るように配合されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記コンディショニング組成剤は、毛髪内pHをアルカリ側から急激に毛髪の等電点付近まで下げるため、毛髪の変色や過収れんを引き起こすおそれがあった。つまり、染毛後において、毛髪内に残るアルカリ成分は毛髪にダメージを与える大きな要因であるため、この残留アルカリの除去を図る必要がある一方で、このような残留アルカリの除去を目的としてアルカリ性に傾いた毛髪のpH値を急激に戻すと今度は毛髪の変色や過収れんを引き起こすという問題があった。
【0006】
本発明は上記問題点を解決することを課題とするものであり、毛髪の変色や過収れんを防ぎつつ残留アルカリを除去して毛髪のダメージを抑える毛髪処理方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段、発明の実施の形態及び発明の効果】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、アルカリ剤を含有する酸化型の染毛剤で染毛することにより毛髪内pHが8〜10になった毛髪に対して、この染毛剤を洗い流し、続いて10重量%水溶液のpHが3〜5.5のアフタートリートメント剤を毛髪に塗布し、放置したあと洗い流すことにより毛髪内pHを低下させて7.5〜9に調整し、続いて10重量%水溶液のpHが3.5〜6.5のアフターケア毛髪処理剤で複数回処理することにより毛髪内pHを毛髪の等電点の近傍(pH5.5〜6.5)に調整するという本発明の毛髪処理方法を見い出した。この毛髪処理方法によれば、毛髪の変色や過収れんを防ぎつつ残留アルカリを除去して毛髪のダメージを抑えることができる。
【0008】
本発明において、酸化型の染毛剤としては、例えば、酸化染料とアルカリ剤とを含む第1剤と、酸化剤を含む第2剤とを含んでなるものが挙げられる。ここで、第1剤につき、酸化染料としては、特に限定されるものではないが、例えばパラフェニレンジアミン類、パラトルイレンジアミン類、アミノフェノール類、アミノニトロフェノール類、ジフェニルアミン類、ジアミノフェニルアミン類、N−フェニルフェニレンジアミン類、ジアミノピリジン類等及びそれらの塩類が挙げられる。その配合量は、例えば第1剤の全重量に対して0.01〜10重量%である。また、アルカリ剤としては、特に限定されるものではないが、例えばアンモニア、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン、イソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール等が挙げられ、これらの中から選ばれる1種または2種以上が用いられる。これにより第1剤のpHは8〜11に調整される。更に、カップラーとして、ピロガロール、カテコール、メタフェニレンジアミン等を配合してもよいし、「医薬部外品原料規格」(薬事日報社、1991年6月発行)に収載されたものや、酸性染料や、カルボキシメチルセルロース、キサンタンガム、ポリアクリル酸及びその塩等の増粘剤などのほか、シリコンや香料などを配合してもよい。一方、第2剤につき、酸化剤としては、特に限定されるものではないが、例えば過酸化水素や過酸化尿素等が挙げられる。また、フェナセチン及びEDTA等の安定剤、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、カチオン化ポリマー、高級アルコール、炭化水素、脂肪酸、ロウ類、油脂類、溶剤、酸、pH調整剤及び香料などを必要に応じて適宜配合してもよい。第2剤は酸によりpH2〜5に調整される。
【0009】
この染毛剤を使用する場合は、染毛処理の直前に第1剤と第2剤を3:1〜1:3の割合で混合して毛髪に塗布する。使用時のpHは8〜10である。
本発明において、染毛剤を洗い流す場合には、例えば温水で洗い流すだけでもよいが、シャンプーを用いて洗い流したり、プレーンリンスにより乳化させたあと洗い流したりしてもよく、プレーンリンスを用いた場合にはその後シャンプーで洗い流すようにしてもよい。
【0010】
本発明において、アフタートリートメント剤としては、10重量%水溶液のpHが3〜5.5のものを用いる。このpHが3よりも低いと、毛髪内の残留アルカリを取り除く効果は高いが、染料の分解が始まってしまい、色調への影響が大きくなるため、好ましくない。また、pHが5.5よりも高いと、残留アルカリの除去効果が十分得られないため、好ましくない。
【0011】
このアフタートリートメント剤は、有機酸若しくはその塩又は無機酸若しくはその塩を含んでいるものが好ましい。有機酸、無機酸としては、通常化粧品で使用されるものであれば特に限定されるものではないが、有機酸としては、例えばクエン酸、酢酸、グリコール酸、ギ酸、レブリン酸、シュウ酸、乳酸、酒石酸、乳酸、コハク酸、リンゴ酸、L−グルタミン酸、L−アスパラギン酸、ピロリドンカルボン酸等が挙げられ、無機酸としては、例えば塩酸、リン酸等が挙げられる。これらの中で、有機酸、とりわけ酒石酸、乳酸、クエン酸、レブリン酸、グリコール酸、ピロリドンカルボン酸が好ましく、その中でも特に酒石酸が好ましい。酸の配合量は、特に限定されるものではないが、0.5〜5重量%が好ましい。
【0012】
また、このアフタートリートメント剤は、アルカリ剤を含んでいるものが好ましい。アルカリ剤としては、通常化粧品に用いられる無機アルカリ、有機アルカリであれば特に限定されるものではないが、無機アルカリとしては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属の水酸化物及び炭酸塩、強アンモニア水が挙げられ、有機アルカリとしては、例えばモルフォリン等の揮発性アルカリ剤、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、イソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、モノエタノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオールなどのアルカノールアミン類、L−アルギニン、リジンなどのアミノ酸類、および炭酸グアニジンが挙げられる。これらの中で、水酸化ナトリウム、Lーアルギニン、アンモニア、アミノメチルプロパノールが好ましく、その中でも特にLーアルギニンが好ましい。
【0013】
なお、このアフタートリートメント剤には、補修的効果や色素定着性の向上を目的として蛋白質誘導体やアミノ酸を配合してもよい。このような蛋白質誘導体として、例えば、ケラチン、小麦、コラーゲン、大豆等の蛋白質から誘導された加水分解蛋白質誘導体を用いることが好ましく、アミノ酸としては、例えば毛髪を構成するアミノ酸を用いることが好ましい。また、本発明の効果を妨げない範囲で、安定剤、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、油剤、増粘剤、カチオン化ポリマー、シリコン誘導体、有機溶剤、紫外線防止剤、香料、キレート剤、抗菌剤、植物抽出液などを必要に応じて適宜配合してもよい。更に、剤型は、特に限定されるものではなく、液状、ローション状、泡状、エアゾール状、クリーム状、固形等、化粧品に使用される形態であればどのような形態でも構わない。
【0014】
本発明において、アフタートリートメント剤を毛髪に塗布したあと放置するが、このときの放置時間は、例えば1〜20分であることが好ましい。1分を下回ると残留アルカリが十分除去されないおそれがあるので好ましくなく、20分を越えて放置しても効果上差がないため好ましくない。また、放置する際には室温でもよいし、場合によっては40〜50℃程度に加温してもよい。但し、加温する手間を考慮すれば、室温で放置するのが好ましい。そして、このように放置した後、アフタートリートメント剤を洗い流すことにより、毛髪内pHを7.5〜9、特に7.5〜8.5に調整する。つまり、酸化型の染毛剤で染毛することによりpHが8〜10になった毛髪内pHを1〜2だけ下げ、酸処理を適度に抑え、毛髪の変色や過収れんを引き起こさない理想的なポイント(毛髪内pH8近辺)にコントロールすることにより、染毛直後の毛髪の色とコンディションを理想的に保つ。これに対して、毛髪内pHが下限値を下回ると、毛髪の変色や過収れんが起きるおそれがあるため好ましくなく、毛髪pHが上限値を上回ると、残留アルカリによるダメージが蓄積するため好ましくない。
【0015】
本発明において、上述のようにして毛髪内pHを7.5〜9に調整した後、10重量%水溶液のpHが3.5〜6.5のアフターケア毛髪処理剤で複数回処理することにより毛髪内pHを毛髪の等電点の近傍(pH5.5〜6.5)に調整するここで、アフターケア毛髪処理剤としては、例えばシャンプー、リンス、コンディショナー、トリートメント等が挙げられる。このアフターケア毛髪処理剤による処理を複数回、好ましくは3回以上、特に好ましくは5回以上繰り返して毛髪内pHを毛髪の等電点付近に調整するため、毛髪内のアルカリを時間をかけて無理なく除去し、残留アルカリによるダメージの蓄積を防止すると共に、染毛を繰り返し行っても髪を元の状態に近づけることができる。なお、アフターケア毛髪処理剤による処理は、1日1回ずつ複数日にわたって行うことが好ましい。
【0016】
このアフターケア毛髪処理剤は、有機酸若しくはその塩又は無機酸若しくはその塩を含んでいるものが好ましい。また、アルカリ剤を含んでいるものが好ましい。有機酸、無機酸、アルカリ剤としては、アフタートリートメント剤と同様のものを用いればよい。但し、アフターケア毛髪処理剤は、複数回にわたって施用して残存アルカリを除去するものであるため、アフタートリートメント剤に比べて弱いアルカリ除去能を有することが好ましい。したがって、pHはアフタートリートメント剤ほど酸性でないことが好ましく、例えば、アフタートリートメント剤の10重量%水溶液のpHを3〜4.5とし、アフターケア毛髪処理剤の10重量%水溶液のpHを4〜6.5とすることが好ましい。また、有機酸、無機酸の配合量もアフタートリートメント剤に比べて同等又はそれ未満であることが好ましい。
【0017】
ここで、本発明の毛髪処理方法を適用した場合の毛髪内pHの回復曲線の一例を、従来例と比較して図1に示す。図1は毛髪内pHの回復曲線を表すグラフである。この図1において、染毛後特別な処理をしなかった場合には、一点鎖線で示すように、残存アルカリにより毛髪内pHが高く、毛髪にダメージが蓄積されるので好ましくない。また、染毛剤施用後に従来の処理方法を適用した場合には、点線で示すように、残存アルカリが除去されるため、ダメージの蓄積は回避されるものの、アルカリ性に傾いた毛髪内pHを急激に戻す過度な酸処理により毛髪の変色や過収れんを引き起こすおそれがあるので好ましくない。これに対して、本発明の毛髪処理方法を適用した場合には、実線で示すように、染毛直後では酸処理を適度に抑え、毛髪の変色や過収れんを引き起こさない理想的なポイントであるpH8の近傍までのpHコントロールを行い、その後数日にわたって毛髪内pHを毛髪の等電点近傍までコントロールする。つまり、染毛直後から数日にわたって、毛髪内のアルカリを少しずつ無理なく除去し、ダメージの蓄積を回避する。この結果、染毛を繰り返し行っても、髪を元の状態に近づけることができ、良好なコンディションを保つことができる。なお、図1において、便宜上、染毛直後に行う処理を1次ケア、染毛直後から数日にわたって行う処理を2次ケアと称する(以下同じ)。
【0018】
【実施例】
次に実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。また、実施例及び比較例中の[%]は特に断わらない限り[重量%]を示す。
【0019】
[1]染毛処理
表1に示す酸化型の染毛剤の第1剤と第2剤とを同量混合し、その混合物を毛束に適量塗布した後、室温(25℃)にて20分間放置するという染毛処理を行った。なお、毛束は、日本人女性のバージンヘア(ヘアカラー及びパーマ経験のない毛髪)で長さ15cmのものを用いた。
【0020】
【表1】
Figure 0004417538
【0021】
[2]1次ケアによる効果の調査
上記染毛処理後の毛束をシャンプーして染毛剤を洗い流し、表2に示す実施例1〜3及び比較例1,2のいずれかのアフタートリートメント剤を適量塗布し、3分放置したあと洗い流した(1次ケア)。その後、毛束を乾燥させ、その毛髪1gを液体窒素にて1mm以下まで凍結粉砕し、50℃の蒸留水100mlに10分間浸漬後、25℃に冷却し、その水溶液のpHを測定し、これを毛髪内pHとした。その結果を表2に示す。
【0022】
【表2】
Figure 0004417538
【0023】
また、1次ケア後の毛束につき、(1)毛髪の変色度合い、(2)褪色抑制効果、(3)ダメージ抑制効果を調べた。
(1)毛髪の変色度合い 1次ケア後の毛束を乾燥させ、その毛髪の変色度合いを専門パネラー10名にて視覚的に判断した。ここでは、アフタートリートメント剤として精製水を使用した場合の毛髪(未処理の毛髪)と対比させて変色度合いを判断した。その結果を表2に示す。なお、表2中、「○」は変色なし、「△」はやや変色あり、「×」は変色あり、である。
【0024】
(2)褪色抑制効果 1次ケア後の毛束を乾燥させ、50℃でラウリル硫酸ナトリウム1%水溶液に10分間浸漬したあと乾燥し、専門パネラー10名にて視覚的に判断をした。ここでも、アフタートリートメント剤として精製水を使用した場合の毛髪(未処理の毛髪)と対比させて褪色抑制効果を判断した。結果を表2に示す。なお、表2中、「◎」は未処理に比べて、かなり色残りがよい、「○」は未処理に比べて色残りがやや良い、「△」は未処理と変わらない、「×」は未処理より悪い、である。
【0025】
(3)ダメージ抑制効果 1次ケア後の毛束を乾燥させ、専門パネラー10名にてゴワつきやなめらかさなどの手触り感を評価した。結果を表2に示す。なお、表2中、「◎」は未処理と比べてかなり手触りがよい、「○」は未処理に比べてややよい、「△」は未処理と比べて変わらない、「×」は未処理よりも悪い、である。
【0026】
上記表2から、1次ケア後の毛髪内pHが6.5の場合には、過度の酸処理により髪が変色したうえ十分な褪色抑制効果が得られなかった(比較例1)。また、1次ケア後の毛髪内pHが9.0の場合には、毛髪の変色はみられなかったが、残存アルカリが除去されず、褪色抑制効果も得られなかった(比較例2)。これに対して、pHが8.0近傍の場合には、適度な酸処理のため、毛髪の変色や過収れんが起きることはなく、毛髪の変色度合い、褪色抑制効果のいずれについても良好な結果が得られた(実施例1〜3)。特に、蛋白質誘導体(加水分解小麦タンパク)を併用した場合には褪色抑制効果が極めて良好になった(実施例3)。
【0027】
[3]1次ケア及び2次ケアによる効果の調査
1次ケア及び2次ケアによる効果を調査した。即ち、上記染毛処理後の毛束をシャンプーして染毛剤を洗い流し、実施例3のアフタートリートメント剤を適量塗布し、3分放置したあと洗い流した(1次ケア)。1次ケア後の毛髪内pHは表2に示した通り7.5であった。そして、その翌日から、表3に示す実施例4及び比較例3,4のいずれかのシャンプー、リンス(アフターケア毛髪処理剤)を用いて毎日1回、5日間にわたって洗浄した(2次ケア)。その後、毛束を乾燥させ、その毛髪1gを液体窒素にて1mm以下まで凍結粉砕し、50℃の蒸留水100mlに10分間浸漬後、25℃に冷却し、その水溶液のpHを測定し、これを毛髪内pHとした。結果を表3に示す。
【0028】
【表3】
Figure 0004417538
【0029】
また、1次ケア及び2次ケアを施した毛束を用いて、変色度合い及びダメージ抑制効果を調べた。即ち、2次ケア後の毛束を乾燥させ、染毛直後の色調と比較しての変色度合いを専門パネラー10名にて視覚的に判断した。結果を表3に示す。なお、表3中、「○」は変色なし、「△」はやや変色あり、「×」は変色あり、である。
【0030】
また、2次ケア後の毛束を乾燥させ、専門パネラー10名にてゴワつきやなめらかさなどの手触り感を評価した。結果を表3に示す。なお、表3中、「◎」は未処理と比べてかなり手触りがよい、「○」は未処理に比べてややよい、「△」は未処理と比べて変わらない、「×」は未処理よりも悪い、である。
【0031】
上記表3から、2次ケア後の毛髪内pHが4.5の場合には、染毛直後に比べて変色してしまい(比較例3)、一方、2次ケア後の毛髪内pHが7.3の場合には、残存アルカリの除去が不十分なため毛髪にダメージが蓄積された(比較例4)。これに対して、2次ケア後の毛髪内pHが6.0の場合には、染毛直後から数日にわたって、毛髪内のアルカリを少しずつ無理なく除去したことになり、ダメージの蓄積を回避できるうえ、過度な酸化による変色も見られなかった(実施例4)。つまり、1次ケアとして実施例3を採用し、2次ケアとして実施例4を採用すれば、図1の実線に近いpH回復曲線が得られ、染毛を繰り返し行っても、髪を元の状態に近づけることができ、良好なコンディションを保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 毛髪内pHの回復曲線を表すグラフである。

Claims (4)

  1. アルカリ剤を含有する酸化型の染毛剤で染毛することにより毛髪内pHが8〜10になった毛髪に対して、この染毛剤を洗い流し、続いて10重量%水溶液のpHが3〜5.5のアフタートリートメント剤を毛髪に塗布し、放置したあと洗い流すことにより毛髪内pHを低下させて7.5〜9に調整し、その後、10重量%水溶液のpHが3.5〜6.5のアフターケア毛髪処理剤で複数回処理することにより毛髪内pHを5.5〜6.5に調整することを特徴とする毛髪処理方法。
  2. 前記アフターケア毛髪処理剤で3回以上処理することにより毛髪内pHを5.5〜6.5に調整する請求項1記載の毛髪処理方法。
  3. 前記アフターケア毛髪処理剤は、前記アフタートリートメント剤よりも10重量%水溶液のpHが高いことを特徴とする請求項1又は2記載の毛髪処理方法。
  4. 前記アフターケア毛髪処理剤は、10重量%水溶液のpHが4〜6.5であり、前記アフタートリートメント剤は、10重量%水溶液のpHが3〜4.5であることを特徴とする請求項3記載の毛髪処理方法。
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