JP4416541B2 - ステッピングモータ制御方法 - Google Patents
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Description
Type、以下、PM型ステッピングモータという)、又は、複合型ステッピングモータ(永久磁石と巻き線電流とで励磁されるステッピングモータで、固定子と回転子の誘導子部分がギャップに対向した構造になったもの、Hybrid
Type、以下、HB型ステッピングモータという)の場合、その回転子の永久磁石によるディテントトルクの不安定点が存在する。
Reluctance Type、以下、VR型ステッピングモータという)、又は、上記HB型ステッピングモータの場合、その固定子と回転子の小歯が1/2ピッチだけずれた位置での不安定点が存在する。これらは励磁電流の大きさや励磁する相に依存することなく存在するものであって、多相励磁した時の励磁安定点がこの不安定点と同位置であるとその安定度を損なう要因となる。特に、ステッピングモータに発生するトルクに対してディテントトルクの割合が大きくなるとその影響は顕著で、固定子巻線の微小なばらつきやステッピングモータの機械的精度による静止角度誤差を含むヒステリシス誤差と相俟って停止位置精度の信頼性を低下させるものとなる。
まず、2回の停止励磁動作によって安定した立上動作を実現する方法の場合であるが、1回目と2回目の停止励磁時間の大小にかかわらず、例えば、図8に示すように、1回目の停止励磁位置(P10)と2回目の停止励磁位置(P11)の位置関係で、通電開始時の回転子と固定子の位置関係(初期位置P13)が(P10)の位置を含む(P12)と(P11)の間にあったとする。この時、停止励磁通電を行えば、回転子は1、2回目ともCCW方向に回転する。
又、請求項2によるステッピングモータ制御方法は、請求項1記載のステッピングモータ制御方法において、予め上記電動アクチュエータの機械構成に起因した機械的制約の有無と方向を確認しておき、最初の回転指令通電による回転子の回転方向を決定しておくことを特徴とするものである。
又、請求項3によるステッピングモータ制御方法は、請求項1記載のステッピングモータ制御方法において、上記電動アクチュエータの機械構成に起因した機械的制約の有無と方向をセンサを使用した機械判定によって検出し、その検出結果に基づいて最初の回転指令通電による回転子の回転方向を決定するようにしたことを特徴とするものである。
又、請求項4によるステッピングモータ制御方法は、請求項1〜請求項3の何れかに記載のステッピングモータ制御方法において、最終目標停止励磁位置に対して180°ずれた位置から最初の回転指令通電を行うようにしたことを特徴とするものである。
まず、図1を参照して本発明によるステッピングモータ制御方法を採用した一軸タイプの電動アクチュエータの概略の構成を説明する。ハウジング1があり、該ハウジング1にはモーターカバ3が連結されている。上記モーターカバ3内にはステッピングモータ5が収容・配置されている。上記ステッピングモータ5は、2相HB型ステッピングモータである。図1中ステッピングモータ5の回転子を符号6で示す。
尚、エンコーダとしては磁気式エンコーダ以外にも光学式エンコーダの使用も考えられる。
図2はある1つの相に定格電流で励磁して回転子の軸に外部より角度変位を付与した時の角度とトルクの関係を示した図である。図2中、線図aはディテントトルクの変化を示しており、線図bは定格電流通電時における発生トルクの変化を示している。又、図2中P5は発生トルクの安定点を示し、P1、P9は発生トルクの不安定点を示している。又、P1、P3、P5、P7、P9は無励磁時の発生トルクの安定点を示し、P2、P4、P6、P8は無励磁時の発生トルクの不安定点を示している。
尚、この実施の形態では、初回通電位置を最終目標停止励磁位置(図2におけるP5)から電気角上180°だけオフセットした位置(図2におけるP1、P9)としたが、それに限定されるものではない。
尚、回転方向を決定する方法についてはこれに限定されるものではなく、例えば、センサー等による機械判定やソフトウェア的処理によるもの等が考えられる。
又、回転時の駆動方法はマイクロステップ駆動が望ましいが、これについてもそれに限定されるものではない。
以上の動作を時系列的に纏めると図6に示すようなものとなる。図6は動作を時系列的に示すタイミングチャートであり、まず、初期通電による磁極確定移動動作があり、次いで、安定点停止励磁動作がある。その後、通常の回転動作に入っていく。
まず、比較的簡単な構成で、機械的な干渉を生じさせることなく、所望の起動制御を行って、安定点である最終目標停止励磁位置(図2におけるP5)に位置決めすることが可能となり、それによって、安定した起動特性を得ることができる。又、起動に要する時間を短縮させることができると共に騒音等の低減を図ることができる。
まず、ステッピングモータ5のタイプであるが、前記一実施の形態の場合には、2相HB型ステッピングモータとしたが、それ以外にもVR型ステッピングモータ、PM型ステッピングモータ等に対しても同様に適用可能である。
又、ステッピングモータ5の相数に関しては特に制約はなく、単相、2相、3相、4相、5相、等、様々な構成のものが考えられる。
又、ステッピングモータ5の駆動方式に関しても制約はなく、例えば、ユニポーラ駆動(Unipolar Drive、巻き線に対して一方向にだけ電流を流す駆動方式)、バイポーラ駆動(Bipolar Drive、巻き線に対して双方向に電流を流す駆動方式)、等、様々なものが想定される。
又、ステッピングモータ5の励磁方式に関しても制約はなく、例えば、1相励磁(Single−Phase Excitation、常に1相だけに電流を流していく励磁方式)、2相励磁(Two−Phase Excitation、常に2相にわたって電流を流していく励磁方式)、1−2相励磁(Sigle−Two
Excitation、一つの相と二つの相に,交互に電流を流していく励磁方式)、多相励磁(Poly−Phase Excitation、常に多相にわたって電流を流していく励磁方式、3相励磁、4相励磁、5相励磁、2−3相励磁、3−4相励磁、4−5相励磁、等)、バーニア駆動(Vernier Drive、一般に基本ステップ角、またはその1/2で運転されるステッピングモータに対して、巻き線電流をコントロールし基本ステップ角を電気的にさらに再分割する励磁方式、マイクロステップ駆動、ミニステップ駆動とも呼ぶ)、等様々な駆動方式が想定される。
又、ステッピングモータ5の回転子における位置もしくは速度の検出器の有無に制約はなく、又、検出器を有する場合その検出器は、光学式、磁気式、レゾルバ、等、その方式を問わない。
6 回転子
23 制御装置
Claims (4)
- まず、電動アクチュエータ駆動用のステッピングモータ固有の無励磁時安定点を最終目標停止励磁位置として該最終目標励磁位置に対してオフセットした位置から最初の回転指令通電を行い、
上記最初の回転指令通電によってステッピングモータの回転子が回転する際、上記電動アクチュエータの機械構成に起因した機械的制約がある場合は反制約方向に、機械的制約がない場合は任意方向に回転させるようにし、
次いで、上記回転子が上記最終目標停止励磁位置まで回転・移動したところで停止励磁を行うようにしたことを特徴とするステッピングモータ制御方法。 - 請求項1記載のステッピングモータ制御方法において、
予め上記電動アクチュエータの機械構成に起因した機械的制約の有無と方向を確認しておき、最初の回転指令通電による回転子の回転方向を決定しておくことを特徴とするステッピングモータ制御方法。 - 請求項1記載のステッピングモータ制御方法において、
上記電動アクチュエータの機械構成に起因した機械的制約の有無と方向をセンサを使用した機械判定によって検出し、
その検出結果に基づいて最初の回転指令通電による回転子の回転方向を決定するようにしたことを特徴とするステッピングモータ制御方法。 - 請求項1〜請求項3の何れかに記載のステッピングモータ制御方法において、
最終目標停止励磁位置に対して180°ずれた位置から最初の回転指令通電を行うようにしたことを特徴とするステッピングモータ制御方法。
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