JP4144023B2 - ステッピングモータ制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はステッピングモータの制御装置に係り、特にマグネットロータを有するステッピングモータの通電遮断/再開時におけるマグネットロータの角度位置制御技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
ステッピングモータは開ループ制御でロータの回転速度制御や正確な位置決め制御が可能であり、被駆動部材を回転移動或いは直線移動するために使用されている。ステッピングモータではステータコアに巻かれている励磁コイルへ励磁電流を供給することで、励磁コイルの励磁状態を変化させ、ロータを一定の角度(ステップ角度)単位で正確に角度変位(回転変位)させることができる。
【0003】
図9はステッピングモータの駆動制御回路の構成図である。同図に示すように、ステッピングモータの駆動制御回路はパルスジェネレータ31、周波数可変部32、コントローラ14、電力増幅部23、及びステッピングモータ41を備えて構成されている。パルスジェネレータ31は一定周期のパルス信号をコントローラ14へ出力する。周波数可変部32はパルスジェネレータ31のクロック周波数を可変可能に構成されており、ステッピングモータ41のロータ61の回転速度を調整する。
【0004】
コントローラ14はCPU(Central Processing Unit)やメモリ等で構成される専用のICチップから成り、モード切替部15、励磁相制御部16、回転方向切換部17、及び起動・停止回路18を備えている。モード切替部15はステッピングモータ41の励磁シーケンスを切換える機能を有し、必要に応じて1相励磁、2相励磁、1−2相励磁を適宜切換える。励磁相制御部16はモード切替部15で指定される励磁シーケンスに従って、ステッピングモータ41の励磁コイル77の励磁順序を決定し、相励磁パルス信号を電力増幅部23へ出力する。
【0005】
電力増幅部23は励磁相制御部16から供給される相励磁パルス信号を電力増幅し、励磁コイル77へ励磁電流を供給する。ステッピングモータ41は回転軸に結合したロータ61及びステータに巻かれた励磁コイル77から構成され、励磁コイル77に供給される励磁電流によって励磁コイル77の励磁状態が変化し、ロータ61がステップ角度単位で角度変位する。回転方向切換部17はステッピングモータ41のロータ61の回転方向を着替える機能を有し、ロータ61の回転方向を正転方向或いは逆転方向へ切換える。起動・停止回路18はステッピングモータ41の動作のON/OFF制御を行う。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記の構成において、ステッピングモータ41がハイブリッド型(Hybrid Type)のタイプであるとし、ロータ61の外周に形成された歯車状突極の数を50、ロータ61の1回転のステップ数を200とすると、ステップ角度は1.8°になる。ハイブリッド型のステッピングモータではロータ61は永久磁石で構成されているため、コントローラ14の電源をOFFにし、励磁コイル77への励磁電流の供給を遮断すると、ロータ61はその外周面に形成されている歯車状突極とステータの極歯との間に形成される磁気回路の磁気抵抗が最も小さくなる角度、即ち、無励磁安定角度へ角度変位し、その状態で保持される。
【0007】
ロータ61の外周に形成された歯車状突極の数を50とすると、無励磁安定角度は360°/50=7.2°毎に存在する。従って、励磁コイル77へ供給される励磁電流を遮断すると、ロータ61は±3.6°の範囲で角度変位し、安定状態に保持される。この状態でロータ61を回転させるには無励磁保持トルク以上の外力が必要となる。
【0008】
このように、コントローラ14の電源をOFFにすると、ロータ61は無励磁安定角度に角度変位して安定状態に保持されるため、再びコントローラ14の電源をONにし、予め定められた所定の励磁シーケンスによってロータ61の回転を制御しようとしても正確な位置決め制御ができず、電源のON/OFF前後における連続的なロータ61の回転制御が困難となる。
【0009】
このような問題はマグネットロータを有するステッピングモータであれば、ハイブリッド型のステッピングモータに限らず、PM型(Permanent Magnet Type)のステッピングモータにも生じる。
【0010】
そこで、本発明はステッピングモータを通電状態と通電遮断状態との間で切換えた場合であっても、マグネットロータの安定した連続的な回転制御を可能にするステッピングモータ制御装置を提供することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するべく、本発明のステッピングモータ制御装置は、ステッピングモータへの通電を遮断した時点における励磁位相を記憶する記憶回路と、ステッピングモータへの通電を再開する際に、該記憶回路から読み出した励磁位相に基づいて励磁パルス信号を生成するパルス生成器と、該パルス生成器から出力される励磁パルス信号を電力増幅し、励磁コイルへ励磁電流を供給することで、無励磁安定角度位置にあるマグネットロータを通電遮断時の角度位置に復帰させる駆動回路とを備える。
【0012】
上記の構成により、ステッピングモータへの通電を遮断した時点における励磁位相を記憶回路に記憶しくことで、通電を再開したときのマグネットロータの角度位置を無励磁安定角度位置から通電遮断時の角度位置に復帰させることができる。
【0013】
また本発明の他の形態におけるステッピングモータ制御装置は、マグネットロータの軸端に連結してその角度位置を検出するエンコーダと、ステッピングモータへの通電を遮断した時点におけるマグネットロータの角度位置を記憶する記憶回路と、ステッピングモータへの通電を再開する際に、該記憶回路から読み出した角度位置に基づいて励磁パルス信号を生成するパルス生成器と、該パルス生成器から出力される励磁パルス信号を電力増幅し、励磁コイルへ励磁電流を供給することで、無励磁安定角度位置にあるマグネットロータを通電遮断時の角度位置に復帰させる駆動回路とを備える。
【0014】
上記の構成により、ステッピングモータへの通電を遮断した時点におけるマグネットロータの角度位置を記憶回路に記憶しくことで、通電を再開したときのマグネットロータの角度位置を無励磁安定角度位置から通電遮断時の角度位置に復帰させることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
発明の実施の形態1.
以下、図1乃至図3を参照して第1の実施形態について説明する。
【0016】
図1はステッピングモータ制御装置のブロック図である。同図に示すように、ステッピングモータの駆動制御系はコントローラ10、ドライバ20、商用電源30、及びステッピングモータ40から構成される。コントローラ10はCPU11、メモリ12、及びパルス生成器13を備えて構成されている。
【0017】
CPU11は所定の励磁シーケンスに従って、パルス生成器13へステッピングモータ40の回転方向、回転速度、相切換等を指示するための各種制御信号を出力する。パルス生成器13はCPU11から出力される制御信号に基づいて相励磁パルス信号を生成し、これを電力増幅部22へ出力する。ドライバ20はDC電源21、及び電力増幅部22を備えている。DC電源21はAC/DCコンバータから構成されており、商用電源30から供給される交流電圧を直流電圧に変換して電力増幅部22へ直流電圧を供給する。
【0018】
電力増幅部22はパルス生成器13から出力される励磁パルス信号をステッピングモータ40を駆動するために必要な電圧に電力増幅し、ステッピングモータ40の励磁コイルへ励磁電流を供給する。ステッピングモータ40は電力増幅部22から供給される励磁電流によって励磁コイルの励磁状態が変化し、CPU11が指定する回転方向、回転速度でロータがステップ角度単位で角度変位する。本実施形態ではステッピングモータ40はPM型若しくはハイブリッド型のタイプであり、ロータが永久磁石で構成されている。
【0019】
上記の構成において、ステッピングモータ40を通電状態から通電遮断状態に切換え、再度通電状態にしてステッピングモータ40を励磁状態に復帰させたときのマグネットロータの角度制御について図2を参照して説明する。同図上段にはステッピングモータ40を2相励磁で駆動する場合の励磁シーケンスが示されている。励磁コイルはユニポーラ型で構成されており、A相、RA相(A相の逆位相)、B相、及びRB相(B相の逆位相)の励磁順序が示されている。
【0020】
以下の説明ではステッピングモータ40のマグネットロータの外周に形成された歯車状突極の数を50、ステップ角度を1.8°として説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、他のステップ角度(例えば、テップ角度3.6°)でも適用でき、また、励磁シーケンスも2相励磁方式に限らず、1相励磁方式や1−2相励磁方式或いはマイクロステップ励磁方式でもよい。また、同図中、0°はマグネットロータの無励磁安定角度の角度位置を示し、マグネットロータの正転方向に+1.8°単位、逆転方向に−1.8°単位で目盛りが付されている。この例では無励磁安定角度はRA相とRB相が共にHレベルである区間の中央に対応する角度位置に対して逆転方向にΔθのOFFセットがある。
【0021】
マグネットロータが無励磁安定角度に対して−3.6°の角度位置にあるときに、CPU11が電源OFFの入力信号を検出すると(ステップS11)、CPU11はパルス生成器13より励磁位相を読み出し、これをメモリ12に記憶する(ステップS12)。この例では上述したように無励磁安定角度はRA相とRB相が共にHレベルである区間の中央に対応する角度位置に対して逆転方向にΔθのOFFセットがあるため、マグネットロータが−3.6°、−1.8°、+1.8°の角度位置にあるときに電源をOFFすると、マグネットロータは無励磁安定角度位置である0°の位置に角度変位するが、+3.6°の角度位置にあるときは図示しない他の無励磁安定角度位置に角度変位する。
【0022】
そこで、マグネットロータが−3.6°の位置にあるときに電源をOFFした場合には、−3.6°の角度位置に対応する励磁位相(A相−H,B相−H)と、−1.8°の角度位置に対応する励磁位相(RA相−H,B相−H)を読み取り、これをメモリ12に記憶する。次いで、CPU11はDC電源21に電源OFF信号を出力し、DC電源21から電力増幅部22へ供給される直流電圧の供給を遮断する。これにより、ステッピングモータ40への通電が遮断される(ステップS13)。すると、ステッピングモータ40は無励磁状態に角度変位し、マグネットロータは無励磁安定角度位置へ角度変位して安定状態になる(ステップS14)。
【0023】
この状態でCPU11が電源ONの入力信号を検出すると(ステップS15)、まずCPU11はDC電源21に電源ON信号を出力してDC電源21から電力増幅部22へ直流電圧の供給を再開するとともに、メモリ12に記憶されている励磁位相を読み出し、RA相をHレベル、B相をHレベルに励磁してマグネットロータを−1.8°の角度位置に角度変位させる(ステップS16)。続いて、A相をHレベル、B相をHレベルに励磁してマグネットロータを−3.6°の角度位置に角度変位させる(ステップS17)。これにより、マグネットロータは電源OFF直前の位置である−3.6°の角度位置に復帰する(ステップS18)。
【0024】
上記の構成により、CPU11が電源OFF入力を検出し、ステッピングモータ40に供給する励磁電流を遮断した結果、マグネットロータが無励磁安定状態に角度変位した場合であっても、電源ON時にマグネットロータは電源OFF直前の角度位置に復帰するため、電源のON/OFF前後におけるマグネットロータの連続的な回転制御が可能となる。
【0025】
尚、上記の説明はマグネットロータが−3.6°の角度位置にあるときに電源OFFとした場合であるが、−1.8°の角度位置にあるときに電源OFFとした場合はメモリ12にRA相、B相の励磁情報(RA相−H、B相−H)を記憶すればよく、+1.8°の角度位置にあるときに電源OFFとした場合はメモリ12にA相、RB相の励磁情報(A相−H、RB相−H)を記憶すればよい。
【0026】
また、上記の説明では無励磁安定角度がRA相とRB相が共にHレベルである区間の中央に対応する角度位置に対して逆転方向にΔθのOFFセットがある場合であったが、正転方向にΔθのOFFセットがある場合は、マグネットロータが−1.8°、+1.8°、+3.6°の角度位置にあるときに電源をOFFすると、マグネットロータは無励磁安定角度位置である0°の位置に角度変位し、−3.6°の角度位置にあるときは図示しない他の無励磁安定角度位置に角度変位する。
【0027】
次に、図3を参照して、OFFセットΔθが0である場合の例を説明する。この例ではΔθが0であるため、無励磁状態においてマグネットロータは図中の無励磁安定角度位置に角度変位するのか、若しくは他の(図示しない)無励磁安定角度位置に角度変位するのかが不明である。そこで、本実施形態ではCPU11が電源OFFを検出すると、マグネットロータを何れかの無励磁安定角度位置に強制的に角度変位させる。本例では−3.6°の角度位置から−1.8°の角度位置を経て0°の角度位置(無励磁安定角度位置)に角度変位させる場合を説明する。
【0028】
マグネットロータが無励磁安定角度に対して−3.6°の角度位置にあるときに、CPU11が電源OFFの入力信号を検出すると(ステップS21)、CPU11はパルス生成器13より励磁位相を読み出し、これをメモリ12に記憶する(ステップS22)。これにより、メモリ12には−3.6°の角度位置に対応する励磁位相(A相−H,B相−H)が記憶される。次いで、CPU11はマグネットロータを−1.8°の角度位置に角度変位させるため、RA相の励磁コイルとB相の励磁コイルを励磁すべき旨の制御信号をパルス生成器13に出力し、RA相とB相を励磁させる(ステップS23)。これにより、マグネットロータは−1.8°の角度位置に角度変位する。CPU11はこの状態の励磁位相(RA相−H,B相−H)をメモリ12に記憶する。
【0029】
次いで、CPU11はDC電源21に電源OFF信号を出力し、DC電源21から電力増幅部22へ供給される直流電圧の供給を遮断する。これにより、ステッピングモータ40への通電が遮断される(ステップS24)。すると、ステッピングモータ40は無励磁状態に角度変位し、マグネットロータは無励磁安定角度位置へ角度変位して安定状態になる(ステップS25)。
【0030】
この状態でCPU11が電源ONの入力信号を検出すると(ステップS26)、まずCPU11はDC電源21に電源ON信号を出力してDC電源21から電力増幅部22へ直流電圧の供給を再開するとともに、メモリ12に記憶されている励磁位相を読み出し、RA相をHレベル、B相をHレベルに励磁してマグネットロータを−1.8°の角度位置に角度変位させる(ステップS27)。続いて、A相をHレベル、B相をHレベルに励磁してマグネットロータを−3.6°の角度位置に角度変位させる(ステップS28)。これにより、マグネットロータは電源OFF直前の位置である−3.6°の角度位置に復帰する(ステップS29)。
【0031】
以上の構成により、Δθが0の場合にマグネットロータの角度位置が±3.6°の角度位置にある場合には、マグネットロータが何れの無励磁安定角度位置に角度変位するか不明であるが、強制的に何れかの無励磁安定角度位置に角度変位させることで、電源ON時にマグネットロータを電源OFF直前の角度位置に復帰させることができる。
【0032】
尚、上記の説明においてはマグネットロータを強制的に無励磁安定角度位置に角度変位させるために、マグネットロータを正転方向に角度変位させる場合を例示したが、マグネットロータを強制的に逆転方向に角度変位させて他の(図示しない)無励磁安定角度位置に角度変位させてもよい。また、電源OFF時のマグネットロータの角度位置が±1.8°である場合にはマグネットロータが角度変位する無励磁安定角度位置は一義的に定まるため、上記の方法でマグネットロータを強制的に無励磁安定角度位置に角度変位させる必要はない。
発明の実施の形態2.
次に、図4乃至図6を参照して第2の実施形態について説明する。
【0033】
図4はステッピングモータ制御装置のブロック図である。同図に示すように、ステッピングモータの駆動制御系はコントローラ10、ドライバ20、商用電源30、ステッピングモータ40A〜40C、及びスイッチング回路50から構成される。本実形態では並列接続された3台のステッピングモータ40A〜40Cを備えており、その中の何れか1つのステッピングモータを選択して駆動制御可能に構成されている。コントローラ10、ドライバ20、及び商用電源30の具体的な構成は第1の実施形態と同じである。
【0034】
また、ステッピングモータ40A〜40Cを通電状態から通電遮断状態に切換え、再度通電状態にしてステッピングモータ40A〜40Cを励磁状態に復帰させたときのマグネットロータの角度制御については第1の実施形態と同じである。メモリ12にはそれぞれのステッピングモータ40A〜40Cの通電遮断時の励磁位相が記憶されている。
【0035】
スイッチング回路50は各々のステッピングモータ40A〜40Cに励磁電流を供給するためのスイッチング素子50A〜50Cを備えて構成されている。例えば、ステッピングモータ40Bを駆動する場合にはCPU11はスイッチング回路50にスイッチング制御信号を出力し、スイッチング素子50BをONにする。これにより、電力増幅部22はパルス生成器13から出力される励磁パルス信号を電力増幅し、スイッチング素子50Bを介してステッピングモータ50Bへ励磁電流を供給することができる。ステッピングモータ40A、40Cについても同様にスイッチング素子50A、50CをONにすることで駆動制御が可能である。
【0036】
ステッピングモータ40A〜40C、及びスイッチング素子50A〜50Cの具体的な回路構成を図5、図6を参照して説明する。図5はユニポーラ駆動方式の場合の回路構成図である。同図において、ステッピングモータ40Aはマグネットロータ60A、励磁コイル71A〜74Aを備えて構成されている。励磁コイル71Aと72Aの間にはセンタタップが結線され、スイッチング素子81Aによって励磁電流の供給の切換が行われる。同様に、励磁コイル73Aと74Aの間にはセンタタップが結線され、スイッチング素子82Aによって励磁電流の供給の切換が行われる。スイッチング素子81A及び82Aは、例えば、トランジスタ素子であり、スイッチング素子50Aを構成している。
【0037】
上記の構成において、スイッチング素子81AをONにし、励磁コイル71Aに励磁電流を供給することでA相がHレベルになり、励磁コイル72Aに励磁電流を供給することでRA相がHレベルになる。一方、スイッチング素子82AをONにし、励磁コイル73Aに励磁電流を供給することでB相がHレベルになり、励磁コイル74Aに励磁電流を供給することでRB相がHレベルになる。
【0038】
ステッピングモータ40B、40Cも同様の回路構成を有し、ステッピングモータ40Bはマグネットロータ60B、励磁コイル71B〜74Bを備えて構成されている。ステッピングモータ40Cもマグネットロータ60C、励磁コイル71C〜74Cを備えて構成されている。スイッチング素子50Bはスイッチング素子81B及び82Bから構成され、スイッチング素子50Cはスイッチング素子81C及び82Cから構成されている。
【0039】
次に、図6を参照してバイポーラ駆動方式の場合の回路構成を説明する。同図において、ステッピングモータ40Aはマグネットロータ60A、励磁コイル75A、76Aを備えて構成されている。励磁コイル75Aにはスイッチング素子81Aによって励磁電流の供給の切換が行われる。同様に、励磁コイル76Aにはスイッチング素子82Aによって励磁電流の供給の切換が行われる。スイッチング素子81A及び82Aは、例えば、トランジスタ素子であり、スイッチング素子50Aを構成している。
【0040】
上記の構成において、スイッチング素子81AをONにし、励磁コイル75Aに供給する励磁電流の向き変えることでA相の励磁状態を切換えることができる。同様に、スイッチング素子82AをONにし、励磁コイル76Aに供給する励磁電流の向き変えることでB相の励磁状態を切換えることができる。ステッピングモータ40B、40Cも同様の回路構成を有し、ステッピングモータ40Bはマグネットロータ60B、励磁コイル75B、76Bを備えて構成されている。ステッピングモータ40Cもマグネットロータ60C、励磁コイル75C、76Cを備えて構成されている。スイッチング素子50Bはスイッチング素子81B及び82Bから構成され、スイッチング素子50Cはスイッチング素子81C及び82Cから構成されている。
【0041】
尚、本実施形態においては、3台のステッピングモータ40A〜40Cのうち何れか1つを選択して駆動制御を行う場合を説明したが、ステッピングモータの数は3台に限らず、任意の台数を用いることができる。
発明の実施の形態3.
次に、図7を参照して第3の実施形態について説明する。本実施形態は第2の実施形態の変形例である。第2の実施形態では3台のステッピングモータ40A〜40Cのうち何れか1つを選択して駆動制御を行っていたが、本実施形態においては任意の組み合わせについてステッピングモータを駆動制御できる。
【0042】
例えば、ステッピングモータ40Aのみの運転、ステッピングモータ40Bのみの運転、ステッピングモータ40Cのみの運転、ステッピングモータ40Aと40Cの並列運転、ステッピングモータ40Bと40Cの並列運転、全てのステッピングモータ40A〜40Cの並列運転、…、のように3台のステッピングモータ40A〜40Cの中から任意の組み合わせを選択して駆動制御を行うことができる。
【0043】
このため、CPU11はステッピングモータの駆動台数に対応した励磁電流を電力増幅部22から各ステッピングモータへ供給するべく、励磁電流切換信号を電力増幅部22へ供給する。励磁電流切換信号を受けた電力増幅部22はステッピングモータの駆動台数が1台である場合には、駆動台数が3台である場合の励磁電流の1/3をステッピングモータへ供給し、ステッピングモータの駆動台数が2台である場合には、駆動台数が3台である場合の励磁電流の2/3をステッピングモータへ供給する。
【0044】
尚、ステッピングモータ40A〜40Cを通電状態から通電遮断状態に切換え、再度通電状態にしてステッピングモータ40A〜40Cを励磁状態に復帰させたときのマグネットロータの角度制御については第1の実施形態と同じである。メモリ12にはそれぞれのステッピングモータ40A〜40Cの通電遮断時の励磁位相が記憶されている。また、本実施形態においては、3台のステッピングモータ40A〜40Cのうち何れか任意の組み合わせについて駆動制御を行う場合を説明したが、ステッピングモータの数は3台に限らず、任意の台数を用いることができる。
発明の実施の形態4.
次に、図8を参照して第4の実施形態について説明する。本実施の形態は第1の実施形態の変形例であり、偏差カウンタ14及びロータリーエンコーダ90を備えている点が第1の実施形態と異なる。偏差カウンタ14及びロータリーエンコーダ90は、ステッピングモータ40を通電状態から通電遮断状態に切換えた後に、再度通電状態にしてステッピングモータ40を励磁状態に復帰させたときのマグネットロータの角度制御誤差を補正する役割を担う。
【0045】
本実施形態におけるマグネットロータの角度制御について説明する。基本的な制御方法は第1の実施形態と同じであるため、異なる点を中心に説明する。CPU11が電源OFF入力を検出し、ステッピングモータ40に供給されている励磁電流が遮断されると、CPU11はパルス生成器13から励磁位相を読み出し、これをメモリ12に記憶する。ロータリーエンコーダ90はマグネットロータの軸端に連結しており、該マグネットロータの回転角を検出し、通電遮断前後におけるマグネットロータの角度位置を偏差カウンタ14へ出力する。CPU11が再び電源ON入力を検出すると、CPU11はメモリ12に記憶されている励磁位相を読み取り、これに基づく励磁パルス信号の生成を要求する制御信号を偏差カウンタ14へ出力する。
【0046】
偏差カウンタ14はCPU11から出力される制御信号に含まれている励磁位相とロータリーエンコーダ90が検出するマグネットロータの角度位置とを比較し、励磁位相と角度位置に角度偏差が生じている場合にはロータリーエンコーダ90が検出したマグネットロータの角度位置を基に励磁パルス信号の生成を要求する制御信号をパルス生成器13へ出力する。一方、励磁位相と角度位置に角度偏差が生じていない場合には、偏差カウンタ14は励磁位相に基に励磁パルス信号の生成を要求する制御信号をパルス生成器13へ出力する。電力増幅部22はパルス生成器13から出力される励磁パルス信号を電力増幅し、ステッピングモータ40へ励磁電流を供給する。
【0047】
このように、本実施形態によれば、励磁位相に基づくマグネットロータの角度制御に誤差が生じている場合でも、ロータリーエンコーダ90が検出したマグネットロータの角度位置を基に上記誤差を補正することができる。
【0048】
尚、本実施形態においては、ロータリーエンコーダ90が検出したマグネットロータの角度位置を基に、励磁位相に基づくマグネットロータの角度制御誤差を補正する構成を説明したが、ロータリーエンコーダ90が検出したマグネットロータの角度位置をメモリ12に記憶しておき、該角度位置に基づいてマグネットロータの角度制御をするように構成してもよい。該角度位置に基づいてマグネットロータの角度制御を行うことで、第1の実施形態で説明したオフセットΔθ=0の場合の問題点(マグネットロータの角度位置が±3.6°の場合にどちらの無励磁安定角度に角度変位するか不明)を解消するために強制的に何れかの無励磁安定角度に角度変位させる等の複雑な制御手順を省略することができる。
【0049】
また、第2の実施形態或いは第3の実施形態のように複数のステッピングモータを並列に接続し、該ステッピングモータの中から任意のステッピングモータを選択してこれを駆動制御するように構成してもよい。
【0050】
【発明の効果】
本発明によればステッピングモータへの通電を遮断した時点における励磁位相或いはマグネットロータの角度位置を記憶回路に記憶しくことで、通電を再開したときのマグネットロータの角度位置を無励磁安定角度位置から通電遮断時の角度位置に復帰させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のステッピングモータ制御装置のブロック図である。
【図2】マグネットロータの角度制御の説明図である。
【図3】マグネットロータの角度制御の説明図である。
【図4】本発明のステッピングモータ制御装置のブロック図である。
【図5】ステッピングモータの回路図である。
【図6】ステッピングモータの回路図である。
【図7】本発明のステッピングモータ制御装置のブロック図である。
【図8】本発明のステッピングモータ制御装置のブロック図である。
【図9】従来のステッピングモータ制御装置のブロック図である。
【符号の説明】
10…コントローラ、11…CPU、12…メモリ、13…パルス生成器、14…偏差カウンタ、20…ドライバ、21…DC電源部、22…電力増幅部、30…商用電源、40…ステッピングモータ、50…スイッチング回路、90…ロータリーエンコーダ

Claims (5)

  1. 通電遮断時に無励磁安定角度位置に角度変位するマグネットロータを備えるステッピングモータを制御するためのステッピングモータ制御装置であって、
    前記ステッピングモータへの通電を遮断した時点における励磁位相を記憶する記憶回路と、
    前記ステッピングモータへの通電を再開する際に、前記記憶回路から読み出した励磁位相に基づいて励磁パルス信号を生成するパルス生成器と、
    前記パルス生成器から出力される励磁パルス信号を電力増幅し、励磁コイルへ励磁電流を供給することで、前記無励磁安定角度位置にあるマグネットロータを通電遮断直前の角度位置に復帰させる駆動回路と、
    を備えるステッピングモータ制御装置。
  2. 前記マグネットロータの軸端に連結して、前記ステッピングモータへの通電を遮断した時点における前記マグネットロータの角度位置を検出するエンコーダと、
    前記エンコーダが出力する角度位置と前記記憶回路に記憶されている励磁位相とを比較し、両者に角度偏差が生じている場合に前記角度位置に基づいて、前記パルス生成器に励磁パルス信号の生成を指示する偏差カウンタと、
    を更に備える請求項1に記載のステッピングモータ制御装置。
  3. 通電遮断時に無励磁安定角度位置に角度変位するマグネットロータを備えるステッピングモータを制御するためのステッピングモータ制御装置であって、
    前記マグネットロータの軸端に連結してその角度位置を検出するエンコーダと、
    前記ステッピングモータへの通電を遮断した時点における前記マグネットロータの角度位置を記憶する記憶回路と、
    前記ステッピングモータへの通電を再開する際に、前記記憶回路から読み出した角度位置に基づいて励磁パルス信号を生成するパルス生成器と、
    前記パルス生成器から出力される励磁パルス信号を電力増幅し、励磁コイルへ励磁電流を供給することで、前記無励磁安定角度位置にあるマグネットロータを通電遮断直前の角度位置に復帰させる駆動回路と、
    を備えるステッピングモータ制御装置。
  4. 並列接続された複数のステッピングモータの中から何れか1台のステッピングモータを選択して、前記駆動回路から出力される励磁電流を供給するスイッチング回路を更に備える請求項1乃至請求項3のうち何れか1項に記載のステッピングモータ制御装置。
  5. 並列接続された複数のステッピングモータの中から任意の組み合わせについてステッピングモータを選択して、前記駆動回路から出力される励磁電流を供給するスイッチング回路と、
    前記駆動回路から出力される励磁電流の大きさを、選択されたステッピングモータの台数分に切換える励磁電流切換手段と、
    を更に備える請求項1乃至請求項3のうち何れか1項に記載のステッピングモータ制御装置。
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