JP4415742B2 - 水素分離シートの製造方法、粉末圧延装置及び粉末圧延方法 - Google Patents

水素分離シートの製造方法、粉末圧延装置及び粉末圧延方法 Download PDF

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Description

本発明は、水素分離シート及びその製造方法、水素分離膜及びその製造方法、並びに粉末圧延装置及び方法に関するものである。
周知のように、水素分離膜は、半導体製造における高純度水素ガスや燃料電池の燃料となる水素ガスの取得に供されている。この水素分離膜は、例えばパラジウムによって形成されており、それ単体で用いられる場合や気体透過性を有する金属多孔体によって支持された状態(水素分離シート)で用いられる場合があるが、いずれの場合であっても枠体によって支持された状態で用いられる。
このような水素分離膜あるいは水素分離シートでは、一方側に供給された原料ガスに含まれる水素ガスのみを透過することによって、原料ガスから水素ガスを分離しているが、上述の枠体と水素分離膜あるいは水素分離シートとの接合部において、原料ガスが水素ガス側、または、水素ガスが原料ガス側に漏出する場合があった。
例えば、特開平8−215551号公報には、水素分離シートの枠体(取付部材)との接合部分に特定の金属からなる取付枠を設置し、この取付枠を介して水素分離シートと枠体とを接合することによって、原料ガスあるいは水素ガスの漏出を防止する技術が開示されている。
また、特開2003−94542号公報には、支持層と水素透過膜とを予め接合し、エッチングによって支持層の中央部を除去し、残った支持層の端縁部を枠体として用いる技術が開示されている。
特開平8−215551号公報 特開2003−94542号公報
しかしながら、特開平8−215551号公報に開示されている技術では、取付枠によって、水素分離シートの端縁部の強度が増加するものの、依然として気体透過性を有する金属多孔体をシールする必要がある。このため、シール不良による、原料ガスあるいは水素ガスの漏出が生じる可能性がある。
また、特開2003−94542号公報に開示されている技術は、エッチングによる材料費の無駄や工程の煩雑化による製造コストの増加が生じる。
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、水素分離膜あるいは水素分離シートと枠体との接合部における原料ガスあるいは水素ガスの漏出を防止することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明では、水素分離シートに係る第1の手段として、水素透過性を有する金属によって形成される水素分離膜と、当該水素分離膜を支持する金属多孔体とが積層された水素分離シートであって、上記金属多孔体の端縁部の密度は気体が非透過となる密度に設定され、上記金属多孔体の中央部の密度は気体が透過する密度に設定されているという構成を採用する。
水素分離シートに係る第2の手段として、上記第1の手段において、上記金属多孔体の端縁部は、相対的に粒径の大きい材料と相対的に粒径の小さい材料とが混合されて形成されているという構成を採用する。
水素分離シートに係る第3の手段として、上記第1または第2の手段において、上記金属多孔体の端縁部の相対密度が90%以上であるという構成を採用する。
水素分離膜に係る第1の手段として、中央部が水素透過性を有する金属によって形成され、端縁部が非気体透過性を有する金属によって形成されているという構成を採用する。
水素分離膜に係る第2の手段として、上記第1の手段において、上記非気体透過性を有する金属は、ニッケル、クロム、銅、アルミニウム、鉄あるいはこれらを含む合金であるという構成を採用する。
水素分離シートの製造方法に係る第1の手段として、水素透過性を有する金属によって形成される水素分離膜と、当該水素分離膜を支持する金属多孔体とが積層された水素分離シートの製造方法であって、所定金属からなる粉末材料を圧延することによって気体透過性を有する金属多孔体を形成する工程と、上記金属多孔体の端縁部にさらに上記所定金属からなる粉末材料を圧延することによって上記端縁部を非気体透過性とする工程と、上記金属多孔体に対して上記水素分離膜を配置する工程とを有するという構成を採用する。
水素分離シートの製造方法に係る第2の手段として、上記第1の手段において、上記端縁部を非気体透過性とする工程において用いられる上記粉末材料の粒径は、金属多孔体を形成する工程において用いられる上記粉末材料の粒径よりも小さいという構成を採用する。
水素分離シートの製造方法に係る第3の手段として、上記第1または第2の手段おいて、上記端縁部の相対密度を90%以上とするという構成を採用する。
水素分離膜の製造方法に係る手段として、非気体透過性の金属粉末を、水素透過性を有する金属粉末が配置される領域の周辺領域に配置し、これらの金属粉末を圧延することによって、中央部が水素透過性を有する金属によって形成され、端縁部が非気体透過性を有する金属によって形成される水素分離膜を製造するという構成を採用する。
粉末圧延装置に係る第1の手段として、一対の圧延ロールによって、粉末材料を圧延することによって、シート材を製造する粉末圧延装置であって、上記シート材を主に構成する主粉末材料を上記圧延ロールのギャップに供給する主供給手段と、補助粉末材料を間欠的に上記圧延ロールのギャップに供給する補助供給手段とを備えるという構成を採用する。
粉末圧延装置に係る第2の手段として、上記第1の手段において、上記主供給手段は一方の上記圧延ロールのロール面に自らのロール面が対向配置される第1補助ロールであり、上記補助供給手段は上記他方の圧延ロールのロール面に自らのロール面が対向配置される第2補助ロールであるという構成を採用する。
粉末圧延装置に係る第3の手段として、上記第1または第2の手段において、上記主粉末材料と上記補助粉末材料とは、同じ組成を有するという構成を採用する。
粉末圧延方法に係る手段として、粉末材料を圧延することによって、シート材を製造する粉末圧延方法であって、上記シート材を主に構成する主粉末材料を供給し、補助粉末材料を間欠的に供給し、これらの上記主粉末材料及び上記補助粉末材料を圧延することによって上記シート材を製造するという構成を採用する。
本発明に係る水素分離シート及びその製造方法によれば、金属多孔体の端縁部の密度が中央部と比較して高くなり、金属多孔体の端縁部が非気体透過性を有することとなる。したがって、金属多孔体の端縁部における気体の漏出を防止できるため、本発明に係る水素分離シートを枠体と接合した際に、水素分離シートと枠体との接合部における原料ガスあるいは水素ガスの漏出を防止することが可能となる。
また、本発明に係る水素分離膜及びその製造方法によれば、水素分離膜の端縁部が非気体透過性を有する金属によって形成される。したがって、水素分離膜の端縁部における気体の漏出を防止することができるため、本発明に係る水素分離膜を枠体と接合した際に、水素分離膜と枠体との接合部における原料ガスあるいは水素ガスの漏出を防止することが可能となる。
また、本発明に係る粉末圧延装置及び方法によれば、主粉末材料と間欠的に供給される補助粉末材料とを圧延することによって、シート材が製造される。したがって、シート材の長さ方向における密度や組成を容易に変化させることができる。このため、本発明に係る粉末圧延装置及び方法によれば、容易に本発明に係る水素分離シート及び水素分離膜を製造することが可能となる。
以下、図面を参照して、本発明に係る水素分離シート及びその製造方法、水素分離膜及びその製造方法、並びに粉末圧装置及び方法の一実施形態について説明する。なお、以下の図面において、各部材の大きさを認識可能な大きさとするために、各部材の縮尺を適宜変更している。
(第1実施形態)
[水素分離シート]
図1は、本第1実施形態に係る水素分離シート1の概略断面図であり、水素分離シート1と取付枠2との接合部付近を拡大した図である。この図に示すように、本第1実施形態に係る水素分離シート1は、水素透過性を有する金属によって形成される水素分離膜11と、当該水素分離膜11を支持する金属多孔体12とが積層されることによって形成されている。
水素分離膜11は、パラジウム合金等の水素ガスのみを透過する金属から形成されており、例えば、20μm程度の厚みを有している。
金属多孔体12は、例えば、ニッケル粉末を圧延することによって形成されており、その端縁部12aが気体を非透過とする密度に設定され、端縁部12aを除いた中央部12bが気体を透過する密度に設定されている。なお、後述するが、金属多孔体12の端縁部12aの相対密度は、90%以上であることが好ましい。
図2は、水素分離シート1が配置された取付枠2の平面図である。そして、上述ように構成された水素分離シート1は、図2に示すように、金属多孔体12の端縁部12aが取付枠2上に溶接されている。なお、この取付枠2は、例えば、中央部がくり貫かれた部材である。
このような水素分離シート1は、ニッケルからなる粉末材料を圧延することによって気体透過性を有する金属多孔体12を形成する工程と、金属多孔体12の端縁部12aにさらにニッケルからなる粉末材料を圧延することによって端縁部12aを非気体透過性とする工程と、金属多孔体12に対して水素分離膜11を配置する工程とを経て製造される。
なお、金属多孔体12の端縁部12aにさらにニッケルからなる粉末材料を圧延する際に、金属多孔体12を形成する粉末材料より小さな粒径を有する粉末材料を用いることができる。このように、金属多孔体12を形成する際に用いられる粉末材料より小さな粒径を有する粉末材料を用いることによって、小さな粒径を有する粉末材料が金属多孔体12の端縁部12aに入り込み易くなり、端縁部12aの相対密度を容易に向上させることができる。そして、このようにして形成された金属多孔体12の端縁部12aは、相対的に粒径の大きい材料と相対的に粒径の小さい材料とが混合されることとなる。
そして、このような水素分離シート2の一方側(図1における上側)に水素ガスを含む原料ガスが供給され、当該原料ガスに含まれる水素ガスのみが水素分離シート1の中央部12bを介して他方側(図1における下側)に透過することによって、原料ガスから水素ガスのみが抽出される。ここで、本第1実施形態に係る水素分離シート1における金属多孔体12の非気体透過性を有する端縁部12aが取付枠2と接合されている。したがって、水素分離シート1と取付枠2との接合部における原料ガスあるいは水素ガスの漏出を防止することが可能となる。
(第2実施形態)
[水素分離膜]
図3は、本第2実施形態に係る水素分離膜3の概略断面図であり、水素分離膜3と取付枠2との接合部付近を拡大した図である。なお、本第2実施形態の説明において、上記第1実施形態と同様の部分については、その説明を省略あるいは簡略化する。
図3に示すように、本第2実施形態に係る水素分離膜3は、端縁部3aが非気体透過性を有する金属を含んで形成され、中央部3bが水素透過性を有する金属によって形成されている。
具体的には、水素分離膜3の端縁部3aが、例えばニッケルによって形成され、中央部3bがパラジウム合金を含んで形成されている。なお、本第2実施形態に係る水素分離膜3の中央部3bには、パラジウム合金の他に、水素透過性を確保できる程度にニッケルが含まれている。このように、水素分離膜3の中央部3bにニッケルを混ぜることによって、水素分離膜3の厚みを容易に厚くすることが可能となり、水素分離膜3の支持構造が必要なくなる。なお、本実施形態に係る水素分離膜3は、約0.05mmの厚みを有している。
そして、このように構成された水素分離膜3は、その端縁部3aが取付枠2上に溶接されている。
このような水素分離膜3は、ニッケルの金属粉末を、パラジウム合金を含む金属粉末が配置される領域の周辺領域に配置し、これらの金属粉末を圧延することによって、形成される。
また、このように製造された水素分離膜3は、例えば、レーザ溶接によって、取付枠2に溶接される。なお、水素分離膜3の端縁部3aは、ニッケル以外の金属によって形成されても良いが、取付枠2上にレーザ溶接されるため、レーザ溶接に適した金属であることが好ましい。具体的には、クロム、銅、アルミニウム、鉄あるいはこれらを含む合金によって水素分離膜3の端縁部3aを形成することができる。
そして、このような水素分離膜3の一方側(図3における上側)に水素ガスを含む原料ガスが供給され、当該原料ガスに含まれる水素ガスのみが水素分離膜3の中央部3bを介して他方側(図3における下側)に透過することによって、原料ガスから水素ガスのみが抽出される。ここで、本第2実施形態に係る水素分離膜3における端縁部3aが取付枠2と接合されている。したがって、水素分離膜3と取付枠2との接合部における原料ガスあるいは水素ガスの漏出を防止することが可能となる。
(第3実施形態)
[粉末圧延装置]
図4は、本第3実施形態に係る粉末圧延装置100の概略構成図であり、(a)が平面図、(b)が(a)におけるA−A矢視図である。本第3実施形態に係る粉末圧延装置100は、一対の圧延ロールによって、粉末材料を圧延することによって、シート材Sを製造するものであり、図4に示すように、水平かつ平行に配された1対の圧延ロール101,102を有している。
第1粉末供給ロール103(第1補助ロール,主供給手段)は、圧延ロール101の上方に自らのロール面103aが圧延ロール101のロール面101aと対向するように配置されており、主粉末材料Aを圧延ロール101,102間に連続的に供給するものである。図5は、この第1粉末供給ロール103の構成図である。この図に示すように、第1粉末供給ロール103は、長手方向の両端部103aが中央部103bよりも小径とされている。また、図4に示すように、この第1粉末供給ロール103の上流側には、第1粉末供給ロール103と圧延ロール101との間に入り込む主粉末材料Aの幅を規定するサイド堰105が配置されている。
第2粉末供給ロール104(第2補助ロール,補助供給手段)は、圧延ロール102の上方に自らのロール面104aが圧延ロール102のロール面102aと対向するように配置されており、補助粉末材料Bを圧延ロール101,102間に間欠的に供給するものである。この第2粉末供給ロールは、クラッチ機構(不図示)及びブレーキ機構(不図示)を介して駆動軸(不図示)と接続されており、これらの機構によって、圧延ロール102に対する回転を停止できるようになっている。また、この第2粉末供給ロール104の上流側には、第2粉末供給ロール104と圧延ロール102との間に入り込む補助粉末材料Bの幅を規定するサイド堰106が配置されている。
なお、第1粉末供給ロール103と圧延ロール101との軸間及び第2粉末供給ロール104と圧延ロール102との軸間は任意に設定可能であり、これによって、第1粉末供給ロール103と圧延ロール101との間及び第2粉末供給ロール104と圧延ロール102との間が微調整できるようになっている。また、第1粉末供給ロール103の圧延ロール101に対する回転速度比及び第2粉末供給ロール104の圧延ロール102に対する回転速度比は任意に設定可能であり、これによって、主粉末材料A及び補粉末材料Bの供給量を微調整できるようになっている。
次に、このように構成された本第3実施形態に係る粉末圧延装置100の動作(粉末圧延方法)について説明する。
まず、圧延ロール101,102が図4に示す矢印方向に各々回転している状態において、第1粉末供給ロール103が圧延ロール101と逆方向に回転することによって、シート材Sを主に構成する主粉末材料Aを連続的に圧延ロール101,102間に供給する。なお、主粉末材料Aは、第1粉末供給ロール103と圧延ロール101との間を通過した後、圧延ロール101のロール面101aに沿って圧延ロール101,102間に供給される。ここで、第1粉末供給ロール103は、図5に示すように、長手方向の両端部103aが中央部103bよりも小径とされているため、圧延ロール101,102間の端には、圧延ロール101,102間の中央よりも多くの主粉末材料Aが供給される。
そして、所定のタイミングで第2粉末供給ロール104が圧延ロール102と逆方向に回転することによって、補助粉末材料Bを間欠的に圧延ロール101,102間に供給する。なお、補助粉末材料Bは、第2粉末供給ロール104と圧延ロール102との間を通過した後、圧延ロール102のロール面102aに沿って圧延ロール101,102間に供給される。
続いて、圧延ロール101,102間において粉末材料が圧延されることによって、シート材Sが製造される。ここで、圧延ロール101,102間の端には、圧延ロール101,102間の中央よりも多くの主粉末材料Aが供給されるため、シート材Sの幅方向の端縁部の密度をシート材Sの中央部の密度よりも高くすることができる。また、第2粉末供給ロール104から補助粉末材料Bが供給された場合には、シート材Sの途中部位に補助粉末材料Bが入り込む。したがって、主粉末材料Aと補助粉末材料Bとを同一組成の粉末とすることによって、シート材Sの長手方向の密度を変化させることができる。なお、主粉末材料Aと補助粉末材料Bと異なる組成を有する粉末とした場合には、シート材Sの長手方向の組成を変化させることができる。
次に、本第3実施形態に係る粉末圧延装置100を用いる水素分離シート1の製造方法について説明する。
まず、所定粒径のニッケル粉末を主粉末材料Aとして、第1粉末供給ロール103の上流側に配置し、主粉末材料Aとして用いられる所定粒径のニッケル粉末より粒径の小さいニッケル粉末を補助粉末材料Bとして、第2粉末供給ロール104の上流側に配置する。
そして、所定の圧延荷重を圧延ロール101,102付与した後、圧延ロール101,102を回転させる。続いて、第1粉末供給ロール103を回転すると、主粉末材料Aである所定粒径のニッケル粉末が圧延ロール101のロール面101aに沿って圧延ロール101,102間に供給される。ここで、第1粉末供給ロール103は、上述のように、長手方向の両端部103aが中央部103bよりも小径とされているため、圧延ロール101,102間の端に、圧延ロール101,102間の中央部より多くの所定粒径のニッケル粉末が供給される。このように、圧延ロール101,102間の端に、圧延ロール101,102間の中央部より多くの所定粒径のニッケル粉末が供給されることによって、ニッケル粉末を圧延することによって、製造されるシート材Sの幅方向の端縁部の密度を中央部よりも高くすることができる。
続いて、所定のタイミング(シート材Sの長手方向の端縁部を形成するタイミング)で第2粉末供給ロール104を回転すると、補助粉末材料Bである小径のニッケル粉末が圧延ロール102のロール面102aに沿って圧延ロール101,102間に供給される。このようにして、小径のニッケル粉末が圧延ロール101,102間に供給されると、小径のニッケル粉末が所定粒径のニッケル粉末に対して圧延され、製造されるシート材Sの長手方向の端縁部の密度を中央部よりも高くすることができる。
そして、このように製造されたシート材Sを水素が5%含まれ、アルゴンが95%含まれる雰囲気中で加熱することによって、金属多孔体12が製造される。その後、金属多孔体12上に水素分離膜11を配置することによって水素分離シート1が製造される。
(第4実施形態)
次に、図6を参照して、本発明の第4実施形態について説明する。なお、本第4実施形態は、上記第3実施形態において示した粉末圧延装置100の変形例である。また、本第4実施形態の説明において、上記第3実施形態と同様の部分については、その説明を省略あるいは簡略化する。
図6は、本第4実施形態に係る粉末圧延装置200の概略構成を示す平面図である。この図に示すように、本第4実施形態に係る粉末圧延装置200は、上記第1実施形態において示したサイド堰105の外側にさらに第2サイド堰107を有している。また、本第4実施形態に係る粉末圧延装置200は、一方の端部から他方の端部に亘って同径の第1粉末供給ロール108を有している。なお、本実施形態において、サイド堰107,107間の距離とサイド堰106,106間の距離とは同一とされている。
このように構成された本第4実施形態に係る粉末圧延装置200において、サイド堰105,105間に主粉末材料Aが配置され、サイド堰105と第2サイド堰107との間に補助粉末材料Bとして主粉末材料Aと異なる組成を有する粉末を配置し、さらに第2粉末供給ロール104から主粉末材料Aと異なる組成を有する補助粉末材料Bを供給することによって、端縁部と中央部とで組成の異なるシート材Sを製造することができる。
次に、本第4実施形態に係る粉末圧延装置200を用いる水素分離膜3の製造方法について説明する。
まず、パラジウム合金及びニッケル粉末を主粉末材料Aとして、第1粉末供給ロール103の上流側でかつサイド堰105,105間に配置し、ニッケル粉末を補助粉末材料Bとして、第1粉末供給ロール103の上流側でかつサイド堰105,第2サイド堰107間に配置し、また、ニッケル粉末を補助粉末材料Bとして、第2粉末供給ロール104の上流側に配置する。そして、これらの粉末材料を上記第3実施形態と同様に圧延することによって、中央部がパラジウム合金及びニッケルからなり、端縁部がニッケルからなるシート材Sが製造される。
そして、このように製造されたシート材Sを水素が5%含まれ、アルゴンが95%含まれる雰囲気中で加熱して焼結し、冷却後に冷間で10%圧延し、さらにアルゴンが95%含まれる雰囲気中で加熱することによって水素分離膜3が製造される。
(実験例)
上記第3実施形態に係る粉末圧延装置100を用いて製造された金属多孔体12を有する水素分離シート1のサンプルA〜Cを製造し、この水素分離シート1を取付枠2に溶接した。そして、取付枠2に溶接されたサンプルA〜Cを常温かつ0.2MPaの窒素圧の雰囲気中に配置し、原料ガスをサンプルA〜Cの一方側に供給した。なお、サンプルAは、所定の粒度分布の粉末材料を用いて、第1粉末供給ロール103における両端部103aと中央部103bとの径差、及び、第2粉末供給ロール104と圧延ロール102との隙間を調整し、金属多孔体12の端縁部12aと水素透過部12bとの粉末供給量の比(端縁部の単位面積あたりの粉末供給重量/水素透過部の単位面積あたりの粉末供給重量)が1.0となるように調整することによって得られたものであり、サンプルBは、粉末供給量の比が1.5となるように調整することによって得られたものである。また、サンプルCは、サンプルA,Bで用いられた所定の粒度分布の粉末材料の一部を、目開き32μmの篩で分級し、篩下の粉末材料と分級前の粉末材料とを混合することによって得た粉末材料をサンプルAと同様に粉末供給量の比が1.0となるように調整することによって得られたものである。
その結果、サンプルB,Cにおいては、原料ガスが他方側に漏出しなかったが、サンプルAにおいては、原料ガスが他方側に漏出した。
その後、サンプルA〜Cにおける金属多孔体12の端縁部12aの相対密度を測定してみると、サンプルAにおける金属多孔体12の端縁部12aの相対密度が85%、サンプルBにおける金属多孔体12の端縁部12aの相対密度が93%、サンプルCにおける金属多孔体12の端縁部12aの相対密度が90%であった。したがって、金属多孔体12の端縁部12aの相対密度は、90%以上であることが好ましいことが確認された。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る水素分離シート及びその製造方法、水素分離膜及びその製造方法、並びに粉末圧延装置及び方法の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されないことは言うまでもない。上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
本発明の第1実施形態に係る水素分離シート1の概略断面図である。 本発明の第1実施形態に係る水素分離シート1の平面図である。 本発明の第2実施形態に係る水素分離膜3の概略断面図である。 本発明の第3実施形態に係る粉末圧延装置100の概略構成図である。 粉末圧延装置100が備える第1粉末供給ロール103の構成図である。 本発明の第4実施形態に係る粉末圧延装置200の概略構成図である。
符号の説明
1……水素分離シート
11……水素分離膜
12……金属多孔体
12a……端縁部
3……水素分離膜
3a……端縁部
100,200……粉末圧延装置
101,102……圧延ロール
103,108……第1粉末供給ロール(第1補助ロール,主供給手段)
104…………第2粉末供給ロール(第2補助ロール,補助供給手段)
S……シート材




Claims (6)

  1. 水素透過性を有する金属によって形成される水素分離膜と、当該水素分離膜を支持する金属多孔体とが積層された水素分離シートの製造方法であって、
    非気体透過性の所定金属からなる主粉末材料を圧延することによって気体透過性を有する金属多孔体を形成する工程と、
    前記金属多孔体の端縁部にさらに前記所定金属からなると共に前記主粉末材料より粒径の小さい補助粉末材料を圧延することによって前記端縁部を非気体透過性とする工程と、
    前記金属多孔体に対して前記水素分離膜を配置する工程と
    を有することを特徴とする水素分離シートの製造方法。
  2. 前記端縁部の相対密度を90%以上とすることを特徴とする請求項1記載の水素分離シートの製造方法。
  3. 一対の圧延ロールによって、粉末材料を圧延することによって、シート材を製造する粉末圧延装置であって、
    非気体透過性の所定金属からなると共に圧延されることによって気体透過性を有する金属多孔体となる主粉末材料を前記圧延ロールのギャップに供給する主供給手段と、
    前記所定金属からなると共に前記主粉末材料より粒径の小さい補助粉末材料を間欠的に前記圧延ロールのギャップに供給する補助供給手段と
    を備えることを特徴とする粉末圧延装置。
  4. 前記主供給手段は一方の前記圧延ロールのロール面に自らのロール面が対向配置される第1補助ロールであり、前記補助供給手段は前記他方の圧延ロールのロール面に自らのロール面が対向配置される第2補助ロールであることを特徴とする請求項3記載の粉末圧延装置。
  5. 前記主粉末材料と前記補助粉末材料とは、同じ組成を有することを特徴とする請求項3または4記載の粉末圧延装置。
  6. 一対の圧延ロールによって、粉末材料を圧延することによって、シート材を製造する粉末圧延方法であって、
    非気体透過性の所定金属からなると共に圧延されることによって気体透過性を有する金属多孔体となる主粉末材料を前記圧延ロールのギャップに供給し、
    前記所定金属からなると共に前記主粉末材料より粒径の小さい補助粉末材料を間欠的に前記圧延ロールのギャップに供給する
    ことを特徴とする粉末圧延方法。
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