JP4413347B2 - 組立式構造物用ユニットブロック - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、組立式パーテーション、組立式テーブル等の組立式構造物用ユニットブロックに関し、軽量で且つ組立や分解の容易な組立式構造物用ユニットブロックに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば、イベント会場等で使用されるテーブルやパーテーション等の組立式構造物は、イベント開催前に複数のブロックに分解された状態で、イベント会場に搬入され、イベント開催中は、適宜組み立てられてテーブルやパーテーション等に使用されている。
そして、これらの組立式構造物は、イベントが終了後に各ブロックに分解されて回収される。
ところで、これらのブロックは、木板や金属で構成されており、不用意に分解しないように、釘、ネジ、ボルト等で強固に固定されて使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、木板や金属は、比較的に重量が大きいため運搬や取扱いが比較的困難であり、又、釘、ネジ、ボルト等を用いて組み立てる必要が有ることから、組立や分解作業が煩雑であるという問題を有していた。
【0004】
一方、組み立てられた構造物が、不用意に分解するようでは、使用価値が軽減する。
【0005】
そこで、本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたもので、運搬や取扱いが簡便で且つ組立や分解を容易に行うことができ、しかも、組み立てられた構造物が不用意に分解する虞の少ない組立式構造物用ユニットブロックを提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決すべく、本発明にかかる組立式構造物用ユニットブロックは、適宜組み合わされて組立式構造物を構成する組立式構造物用ユニットブロックであって、ブロック本体1は、他のユニットブロックに備えられた凹部3に嵌合可能な凸部2を備え、且つ、前記凸部2には、前記凹部3と嵌合した際に前記凹部3に設けられた貫通孔4と連続して支柱挿入孔5が形成されるように貫通孔4が設けられてなり、しかも、前記ブロック本体1は紙で構成され且つ内部の少なくとも一部が中空に構成されてなることを特徴とする。
【0007】
上記構成からなる組立式構造物用ユニットブロックは、ブロック本体1が紙で構成され且つ内部の少なくとも一部が中空に構成されてなるので、木材や金属からなるブロックに比して軽量であるため、運搬や取扱いが簡便であるという利点を有する。
また、凸部2を他のユニットブロックのブロック本体1に備えられた凹部3と嵌合させた際に形成される支柱挿入孔5に支柱6を挿入することにより、釘、ネジ、ボルト等を用いずとも、嵌合した凹部3と凸部2との外れることが防止され、組み合わされたユニットブロック同士が離反することも防止される。
【0008】
また、本発明においては、前記ブロック本体1に、前記凸部2と前記凹部3の双方が設けられてなるものが好ましい。
上記構成を採用することで、二つのユニットブロックを使用して、互いの凸部2を他方の凹部3にそれぞれ嵌合することにより、両ユニットブロックは、互いに強固に組み合わされることになり、組み立てられた構造物は、より強固なものとなるのである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本実施形態の組立式構造物用ユニットブロックを示す斜視図である。
ここで、ユニットブロックとは、組立式構造物用構成する一単位となるブロックを意味するものである。
本実施形態の組立式構造物用ユニットブロックは、ブロック本体1のみ、又はブロック本体1の表面に適宜塗装等が施されて構成されてなる。
前記ブロック本体1は、外郭が段ボール紙等の厚紙で構成され、前記外郭に囲まれた内部が中空に構成されてなる。
【0010】
詳しくは、前記ブロック本体1は、略矩形の同一形状の厚紙を所定間隔を開けて互いに対向させ、厚みのある略矩形の板状に形成されてなり、1辺を除く3辺において、所定間隔を開けて所定の形状(略矩形)に切り欠かれることにより、交互に凸部2と凹部3が形成されてなる。
また、板状に形成されたブロック本体1の正面(面積が最も広い面、即ち厚紙の平面)の周縁以外の所定位置には、前記凸部2が嵌合可能で且つ正面から裏面まで貫通した嵌合孔7が設けられて、ブロック本体1は、正面視略格子状に形成されている。
そして、この嵌合孔7によって、他のユニットブロックの凸部2を該嵌合孔7に挿入することにより、2つのユニットブロックを互いに垂直に組み合わせることが可能とされてなる。また、この嵌合孔7によって、ユニットブロックの端部とユニットブロックの中間位置(周縁以外の部分)とを組み合わせることができる。
【0011】
また、嵌合される凹部3と凸部2には、嵌合する方向(同一平面状に2つのユニットブロックを設置した際、何れか一方をスライドさせて嵌合する方向)及び嵌合が外れる方向に対して垂直の貫通孔4がそれぞれ形成されており、嵌合することにより、それぞれの貫通孔4は、一直線に連続し、紙管等からなる支柱6を挿入可能な支柱挿入孔5が形成されるよう構成されている。
【0012】
本実施形態のユニットブロックの2つを組み合わせる場合、例えば、図2に示す如く、2つのユニットブロックを凸部2と凹部3の設けられていない1辺を互いに上下異なる側に位置するように設置し、同一平面状に横一列に配置した状態で、一方を他方にスライドさせ、一方の凸部2を他方の凹部3に、一方の凹部3を他方の凸部2にそれぞれ嵌合させて組み合わせる。
【0013】
そして、例えば、本実施形態のユニットブロックで図3にしめすようなパーテーションを形成する場合、先ず、複数のユニットブロックを適宜同一平面状に組み合わせて、所定の大きさ平面状組立板を形成し、該組立板の側縁下部に形成された凸部2を、1つのユニットブロックの嵌合孔7に嵌合させることにより、前記平面状組立板に対して垂直に且つ底辺に対して面一となるようにユニットブロックを組み合わせ、両側縁の下部にスタンドを形成する。
【0014】
複数のユニットブロックでパーテーションの形状に形成した後、図4に示す如く、前記凸部2と前記凹部3との嵌合によって形成された支柱挿入孔5に、紙管等の支柱6を上方から串差し状に挿入させて凸部2と凹部3との嵌合が外れることを防止して、パーテーションとする。
【0015】
本実施形態のユニットブロックは、上記の如く、嵌合孔7によって、ユニットブロックの端部と他のユニットブロックの中間位置とを嵌合させて、両者を組み合わせることができるので、例えば、上述のスタンドを備えたパーテーションの如く、組立のバライティーに富むユニットブロックとなるのである。
【0016】
次に、本実施形態のユニットブロックの製造方法の一例を示す。
先ず、一枚の厚紙(例えば、段ボール紙等)から図5の実線で囲んだ外周部分をカッター等で切り抜く。
切り抜かれたものを更に、実線部分にカッター等で切込を入れ、所定の折込片9を及び糊代片8(図5中、斜線で塗りつぶした部分)を形成する。
【0017】
次に、ブロック本体1を仮想折込線(図5中1点鎖線51、52)に沿って、山折りに90度に屈曲する。
この際、1点鎖線51,52によって区画された厚紙のaブロックとbブロックは、図6に示す如く、互いに対向することになる。
【0018】
次に、適宜切込を入れたことにより形成された糊代片8及び折込片9を仮想折込線(図5,6中1点鎖線53)に沿って、山折りに90度に折り込む。すると、各糊代片8は、折込片9又はブロック本体1の所望位置と当接することになる。
そして、糊代片8に接着剤を塗布し、該接着剤を介して当接する折込片9やブロック本体1の所望位置と強固に接着する。
【0019】
本実施形態のユニットブロックは、上記の如く構成されたが、本発明のユニットブロックは、上記構成に限定されず、適宜設計変更可能である。
例えば、図7(イ)に示す様に、ブロック本体1が凸部2のみを備えてなるものであってもよい。
この場合、図7(ロ)に示す様な、ブロック本体1に凹部3のみを備えてなるものと適宜組み合わされることになる。
【0020】
また、上記実施形態においては、ユニットブロックを組み合わせて、パーテーションを形成したが、パーテーションの他、テーブル、いす等を形成することもできる。
【0021】
【発明の効果】
以上のように本発明にかかる組立式構造物ユニットブロックは、運搬や取扱いが簡便であるという利点を有する。
また、ネジ等を用いずとも、支柱を支柱挿入孔に挿入することにより、組み合わされたユニットブロック同士の離反することを防止でき、組み立てられた構造物が不用意に分解する虞も減少する。しかも、支柱を支柱挿入孔に挿入又は脱抜することにより、嵌合状態を維持したり外したりすることができ、ネジ等を使用する手間を省略して、組立や分解を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態の組立式構造物用ユニットブロックを示す斜視図。
【図2】同組立式構造物ユニットブロックを組み合わせる直前の状態を示す斜視図。
【図3】同組立式構造物ユニットブロックを組み合わせて、パーテーションを構成した状態を示す斜視図。
【図4】同組立式構造物ユニットブロックを組み合わせた後、支柱挿入孔に支柱を挿入する状態を示す斜視図。
【図5】同組立式構造物ユニットブロックの展開図。
【図6】同組立式構造物ユニットブロックを製造する中間状態を示す斜視図。
【図7】他実施形態の組立式構造物を示す斜視図。
【符号の説明】
1・・・ブロック本体、2・・・凸部、3・・・凹部、4・・・貫通孔、5・・・支柱挿入孔

Claims (2)

  1. 適宜組み合わされて組立式構造物を構成する組立式構造物用ユニットブロックであって、
    ブロック本体(1)は、他のユニットブロックに備えられた凹部(3)に嵌合可能な凸部(2)を備え、且つ、前記凸部(2)には、前記凹部(3)と嵌合した際に前記凹部(3)に設けられた貫通孔(4)と連続して支柱挿入孔(5)が形成されるように貫通孔(4)が設けられてなり、しかも、前記ブロック本体(1)は紙で構成され且つ内部の少なくとも一部が中空に構成されてなることを特徴とする組立式構造物用ユニットブロック。
  2. 前記ブロック本体(1)には、前記凸部(2)と前記凹部(3)の双方が設けられてなる請求項1記載の組立式構造物用ユニットブロック。
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