JP4412113B2 - 無段変速機を搭載した車両の制御装置 - Google Patents

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Description

この発明は、車両に搭載された原動機の回転数を制御するために、無段変速機の変速比を制御する制御装置に関するものである。
最近では、ガソリンエンジンなどの車両用内燃機関の回転数を、その出力側に連結した無段変速機によって、燃費が最適(最小)となる回転数に制御することがおこなわれている。これは、無段変速機での変速比を連続的に変化させ得ることに加えて、電子スロットルバルブなどによって内燃機関の出力トルクを電気的に制御できることが要因となっている。したがって、無段変速機を搭載した車両では、燃費を重視した変速制御が広くおこなわれており、例えばアクセル開度などで代表される駆動要求量と、車速などの車両の駆動状態とに基づいて要求駆動力を求めるとともに、その要求駆動力と車両の駆動状態とに基づいて目標出力を求め、その目標出力に対する最適燃費となる内燃機関の目標回転数(無段変速機の入力回転数)を算出し、その目標回転数となるように無段変速機を制御する。その一方で、目標出力に基づいて内燃機関の目標出力トルクを求め、その目標出力トルクとなるように電子スロットルバルブなどの出力制御機器を制御する。
このような燃費を重視した制御では、駆動トルクの変化が相対的に緩慢になる。そのため、加減速の応答性が必ずしも充分ではない場合が生じる。そこで従来では、アクセル開度の変化率(変化速度)などに応じて変速比を過渡的に急速に変化させることがおこなわれ、さらには変速比を手動操作に基づいて変化させるいわゆる手動変速(マニュアルシフト)が可能なように無段変速機を構成することもおこなわれている。特許文献1に記載された発明は、手動シフトした場合に、スポーツ感覚を与えるように、シフト継続中のエンジントルクを変更するように構成されている。
特公表2001−524178号公報
ところで、エンジンと無段変速機との間に、流体伝動装置およびロックアップクラッチを並列に配置する構成のパワートレーンが知られている。このロックアップクラッチが解放された場合は、流体の運動エネルギにより動力が伝達されるため、エンジントルクの変動が無段変速機に伝達されにくくなる利点があるが、動力損失が生じる。これに対して、ロックアップクラッチが係合された場合は、摩擦力により動力伝達がおこなわれるため、動力損失の増加は抑制されるが、エンジントルクの変動が無段変速機に伝達されやすくなる。したがって、ロックアップクラッチを有する構成のパワートレーンにおいて、ロックアップクラッチの状態を考慮することなく、上記の特許文献1に記載されたような制御、つまり、無段変速機の変速制御とエンジントルクの変更制御とを並行しておこなうと、変速制御にともなうショックが発生する恐れがあった。
この発明は上記の技術的課題に着目してなされたものであり、無段変速機で高速度変速を実行することにともなう駆動力の変化量の増加を、可及的に抑制することのできる車両の制御装置を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、原動機と無段変速機との間に形成された動力伝達経路に、流体伝動装置とロックアップクラッチとが並列に配置されている無段変速機を搭載した車両の制御装置において、前記無段変速機で高速度変速制御を実行する前に、前記ロックアップクラッチが係合状態にあるか否かを判断するロックアップクラッチ判断手段と、このロックアップクラッチ判断手段により、前記ロックアップクラッチが係合状態にあると判断された場合は、前記高速度変速制御の実行を許可する許可手段と、前記ロックアップクラッチ判断手段により、前記ロックアップクラッチが係合状態にはないと判断された場合は、前記高速度変速制御の実行を禁止する禁止手段と、前記許可手段により許可された前記高速度変速制御を実行するときに生じる前記車両の駆動力の変化を、前記原動機のトルクを制御して抑制する複合制御手段とを有していることを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1の構成に加えて、前記高速度変速制御には、高速度ダウンシフト制御または高速度アップシフト制御が含まれており、前記複合制御手段は、前記高速度ダウンシフト制御を実行するときに生じる前記車両の駆動力の変化を、前記原動機のトルクを増加させて抑制する手段、または前記高速度アップシフト制御を実行するときに生じる前記車両の駆動力の変化を、前記原動機のトルクを低下させて抑制する手段を含むことを特徴とするものである。
請求項3の発明は、請求項2の構成に加えて、前記高速度ダウンシフト制御の実行中であり、かつ、前記原動機のトルクを増加する制御が実行中である場合に、前記ロックアップクラッチのトルク容量が低下された場合は、前記高速度ダウンシフト制御を継続し、かつ、前記原動機のトルクを増加する制御を継続する制御継続手段を、更に有していることを特徴とするものである
請求項4の発明は、請求項1ないし3のいずれかの構成に加えて、前記車両の走行状態に基づいて前記無段変速機の変速比を制御する自動変速制御と、手動操作に基づいて前記無段変速機の変速比を制御し、かつ、前記自動変速制御が選択された場合の変速速度よりも高速とする手動変速制御とを選択可能であり、この手動変速制御が前記高速度変速制御であることを特徴とするものである。
各請求項の発明において、「無段変速機を搭載した車両の制御装置」は発明の名称であり、「流体伝動装置とロックアップクラッチとが並列に配置されている構成の無段変速機」という意味ではない。
請求項1の発明によれば、無段変速機で高速度変速制御を実行し、かつ、原動機のトルクを増加または低下させる制御を並行しておこなうことにより、高速度変速にともなう車両の駆動力の変化を抑制することが可能である。ところで、原動機と無段変速機との間における動力伝達状態は、ロックアップクラッチの状態に応じて変化する。そこで、無段変速機で高速度変速制御を実行する前に、ロックアップクラッチが係合状態にあるか否かを判断し、ロックアップクラッチが係合状態にあると判断された場合は、高速度変速制御の実行を許可する。これに対して、ロックアップクラッチが係合状態にはないと判断された場合は、高速度変速制御の実行を禁止する。そして、許可された高速度変速制御を実行するときに生じる車両の駆動力の変化を、原動機のトルクを制御して抑制する。したがって、高速度変速にともなう車両の駆動力の変化を、確実に抑制することが可能である。
請求項2の発明によれば、請求項1の発明と同様の効果を得られる他に、高速度ダウンシフト制御を実行するときに生じる車両の駆動力の変化を、原動機のトルクを増加させて抑制する。つまり、高速ダウンシフト制御と並行して、原動機のトルクを増加する制御を実行することにより、減速ショックを抑制できる。または、高速度アップシフト制御を実行するときに生じる車両の駆動力の変化を、原動機のトルクを低下させて抑制する。
請求項3の発明によれば、請求項2の発明と同様の効果を得られる他に、「高速度ダウンシフト中に、原動機のトルクを増加する制御が中止されて、減速ショックが生じる。」という不都合を回避できる
請求項4の発明によれば、請求項1ないし3のいずれかの発明と同様の効果を得られる他に、車両の走行状態に基づいて無段変速機の変速比を制御する自動変速制御と、手動操作に基づいて無段変速機の変速比を制御し、かつ、自動変速制御が選択された場合の変速速度よりも高速とする手動変速制御とを選択可能である。
つぎに、この発明の実施例を図面に基づいて説明する。まず、この発明を適用できる車両のパワートレーン、およびその車両の制御系統を、図2に示す。図2に示す車両Veにおいては、エンジン1と車輪2との間の動力伝達経路に、流体伝動装置3、ロックアップクラッチ(L/U)4、前後進切り換え機構5、無段変速機6などが設けられている。エンジン1としては、好ましくは、出力を電気的に制御できる機構を備えた内燃機関が使用される。エンジン1としては、電子スロットルバルブ7を備えたガソリンエンジンやディーゼルエンジンあるいは天然ガスエンジンなどを用いることが可能であり、この実施例では、ガソリンエンジンが用いられている場合について説明する。
このエンジン1は、シリンダ(図示せず)およびピストン(図示せず)により形成された燃焼室(図示せず)を有しており、燃料を燃焼させることにより生じた熱エネルギを運動エネルギに変換して出力する原動機である。このために、エンジン1は、燃料噴射量制御装置25と、点火時期制御装置26と、吸気バルブおよび排気バルブの開閉タイミングおよび開閉量を制御するバルブ制御装置27とを有している。さらに、エンジン1の燃焼室に連通する吸気管28および排気管29が設けられている。
また、流体伝動装置3およびロックアップクラッチ4は、エンジン1と前後進切り換え機構5との間の動力伝達経路に設けられており、流体伝動装置3とロックアップクラッチ4とは相互に並列に配置されている。流体伝動装置3は、流体の運動エネルギにより動力を伝達する装置であり、具体的には、トルク増幅機能を有するトルクコンバータ、トルク増幅機能のないフルードカップリングなどを用いることが可能であるである。ロックアップクラッチ4は、摩擦力により動力を伝達する装置であって、流体伝動装置3の入力側部材と、流体伝動装置3の出力側部材とを直接連結する(摩擦力で連結する)ように構成されている。ロックアップクラッチ4は、油圧によりその係合状態が制御されるように構成されている。すなわち、係合側油圧室(図示せず)と解放側油圧室(図示せず)との圧力差に応じて、ロックアップクラッチ4の係合状態が制御される。前後進切り換え機構5は、入力されたトルクを選択的に反転して出力する装置であって、例えば遊星歯車機構を主体として構成されている。
無段変速機6は変速比を連続的に変化させることのできる機構であって、ベルト式あるいはトロイダル型の無段変速機を使用することができる。図2にはベルト式のものが示されており、この無段変速機6は、前後進切り換え機構5と車輪2との間の動力伝達経路に設けられている。無段変速機6についてより具体的に説明すると、相互に平行に配置されたプライマリシャフト8およびセカンダリシャフト9が設けられている。このプライマリシャフト8にはプライマリプーリ10が設けられており、セカンダリシャフト9にはセカンダリプーリ11が設けられている。プライマリプーリ10は、プライマリシャフト8に固定された固定シーブ12と、プライマリシャフト8の軸線方向に移動できるように構成された可動シーブ13とを有している。そして、固定シーブ12と可動シーブ13との間にV字形状の溝M1が形成されている。
また、この可動シーブ13をプライマリシャフト8の軸線方向に動作させることにより、可動シーブ13と固定シーブ12とを接近・離隔させる油圧サーボ機構14が設けられている。この油圧サーボ機構14は、油圧室15と、油圧室15のオイル量または油圧に応じてプライマリシャフト8の軸線方向に動作し、かつ、可動シーブ13に接続されたピストン(図示せず)とを備えている。
一方、セカンダリプーリ11は、セカンダリシャフト9に固定された固定シーブ16と、セカンダリシャフト9の軸線方向に移動できるように構成された可動シーブ17とを有している。そして、固定シーブ16と可動シーブ17との間にはV字形状の溝M2が形成されている。そして、これらの溝M1,M2に挟持された状態でベルト18が各プーリ10,11に巻き掛けられている。
また、この可動シーブ17をセカンダリシャフト9の軸線方向に動作させることにより、可動シーブ17と固定シーブ16とを接近・離隔させる油圧サーボ機構19が設けられている。この油圧サーボ機構19は、油圧室20と、油圧室20の油圧またはオイル量に応じてセカンダリシャフト9の軸線方向に動作し、かつ、可動シーブ17に接続されたピストン(図示せず)とを備えている。
一方、無段変速機6の油圧サーボ機構14,19およびロックアップクラッチ4、および前後進切り換え機構5を制御する機能を有する油圧制御装置21が設けられている。さらに、エンジン1、ロックアップクラッチ4、前後進切り換え機構5、無段変速機6、油圧制御装置21を制御するコントローラとしての電子制御装置22が設けられている。前記油圧制御装置21は、ソレノイドバルブおよび油圧回路を有しているとともに、ソレノイドバルブのデューティ値を制御することにより、油圧室15におけるオイル量、および油圧室20の油圧が制御される構成となっている。
図2に示す車両Veは、無段変速機6の変速比を、車両Veの走行状態、すなわちアクセル開度や車速などの信号に基づいて制御する自動変速制御と、手動操作に基づいて変速を実行する手動変速(マニュアルシフト)制御とを実行できるように構成されている。シフト装置23は、その自動変速制御と手動変速制御とを選択するように構成されている。その一例を説明すると、シフトレバー24をガイドするガイド溝が図2に模式的に示すように変形したH字形に形成され、一方の直線部分にパーキングポジション(P)、リバースポジション、ニュートラルポジション、ドライブポジション(D)、ブレーキポジション(B)が割り付けられ、かつドライブポジションから分岐した他方の直線部分の中央部がマニュアルポジション(M)に割り付けられ、このマニュアルポジションを挟んでアップシフトポジション(+)とダウンシフトポジション(−)とが設けられている。そして、各ポジションを検出するスイッチなどのセンサ(図示せず)が設けられており、そのセンサの出力信号が前記電子制御装置22に入力されている。また、シフトレバー24の移動を前記油圧制御装置21に伝達するためのケーブルなどのリンゲージ(図示せず)が設けられている。
上記の電子制御装置22に入力される信号を例示すると、エンジン回転数、アクセルペダルの操作状態、ブレーキペダルの操作状態、スロットルバルブ7の開度、プライマリシャフト8の回転数、セカンダリシャフト9の回転数、油圧制御装置21のソレノイドバルブのフェールの有無、エンジン1の吸入空気量、登坂路か否かなどを検知するセンサの信号、シフト装置23で選択されているシフトポジションを示す信号、前記アップシフトポジションに設けられたセンサからのアップシフト信号、前記ダウンシフトポジションに設けられているセンサからのダウンシフト信号、油圧制御装置21の作動油温を検知する信号、エンジン1の冷却水温のを検知する信号などである。また、電子制御装置22には各種のデータが記憶されており、電子制御装置22に入力される信号、および記憶されているデータに基づいて、電子制御装置22から、エンジン1を制御する信号、無段変速機6を制御する信号、前後進切り換え機構5を制御する信号、ロックアップクラッチ4を制御する信号、油圧制御装置21を制御する信号などが出力される。
電子制御装置22に記憶されているデータとしては、エンジントルク制御マップ、変速機制御マップ、ロックアップクラッチ制御マップなどが挙げられる。エンジントルク制御マップは、例えば電子スロットルバルブ7の制御量の一時的な増大量を設定したマップである。また、変速機制御マップには、変速比の制御マップ、トルク容量の制御マップなどが含まれる。変速比制御マップは、車速、アクセル開度、減速度もしくはブレーキの操作状態などに基づいて、無段変速機6の変速比もしくはエンジン1の目標回転数を設定するマップである。このマップに基づいて無段変速機6の変速比を制御することにより、エンジン回転数を最適燃費曲線に近づけることが可能である。なお、この回転数制御は、主として目標回転数と実回転数との偏差に基づくフィードバック制御によっておこなわれ、必要に応じてフィードフォワード制御が実行もしくは併用される。トルク容量制御マップは、変速比、伝達するべきトルクなどに基づいて、無段変速機6のトルク容量を制御する場合に用いるマップである。
また、ロックアップクラッチ制御マップは、車速、アクセル開度などに基づいて、ロックアップクラッチ4の制御状態を選択するマップである。ロックアップクラッチ4の制御状態としては、係合状態、スリップ状態、解放状態などを選択することが可能である。ロックアップクラッチ4の係合状態とは、ロックアップクラッチ4が所定の係合圧以上で係合されて、流体伝動装置3の入力側部材と出力側部材とが一体回転する状態である。ロックアップクラッチ4が係合状態に制御された場合は、流体伝動装置3の入力側部材と出力側部材との間で摩擦力により動力伝達がおこなわれる。
これに対して、ロックアップクラッチ4の解放状態とは、流体伝動装置3の入力側部材と出力側部材とが非接触になる状態であり、ロックアップクラッチ4が解放された場合は、流体伝動装置3の入力側部材と出力側部材との間で、流体の運動エネルギにより動力伝達がおこなわれる。一方、ロックアップクラッチ4のスリップ状態とは、流体伝動装置3の入力側部材と出力側部材とが接触し、かつ、入力側部材と出力側部材とが相対回転する状態である。ロックアップクラッチ4がスリップ状態となった場合は、流体伝動装置3の入力側部材と出力側部材との間で、流体の運動エネルギおよび摩擦力により、動力伝達がおこなわれる。
上述した自動変速制御(通常の制御)が選択された場合においては、エンジン1の回転数を燃費が最適になる回転数に制御するように、無段変速機6を制御することができる。このいわゆる通常の制御では、一例として、アクセル開度などで代表される駆動要求量と車速とに基づいて適宜のマップから要求駆動力を求め、その要求駆動力と車速とからエンジン1の目標出力を算出する。その目標出力を最適燃費で出力することのできる目標回転数をいわゆる最適燃費線と目標出力線との交点での回転数としてマップなどから求め、その目標回転数と実際のエンジン回転数との差を制御偏差して無段変速機6の変速比がフィードバック制御される。一方、目標出力とその時点の車速などに基づいて目標トルクが算出され、その目標トルクを達成するように電子スロットルバルブ7などによってエンジン1の出力トルクが制御される。
このいわゆる通常制御は、車速およびアクセル開度などから求められる要求駆動量に基づいて、無段変速機6を制御するものであるが、無段変速機6の変速比の制御としては、手動変速操作(マニュアルシフト)に基づく手動変速制御も可能である。その手動変速制御は、シフト装置23のアップシフトポジションあるいはダウンシフトポジションに設けられているスイッチもしくはセンサを、シフトレバーによってオン動作させて信号を出力させ、その信号に基づいて、エンジン1の目標回転数、つまり、無段変速機6の目標入力回転数を変化させる制御である。この手動変速制御には、ステップ変速制御と、連続変速制御とが含まれる。ステップ変速制御とは、アップシフト操作またはダウンシフト操作が所定時間未満の間実行された場合に、無段変速機6の目標入力回転数を、予め定められた値へとステップ的に変化させ、その目標入力回転数に固定する制御である。また、連続変速制御とは、アップシフト操作またはダウンシフト操作が所定時間以上継続された場合に、その操作が継続されている間は、目標入力回転数を連続的に(継続的に)変化させるとともに、アップシフト操作またはダウンシフト操作が終了した時点で、目標入力回転数を固定する制御である。
ところで、手動変速操作は、車両の機敏な動作を期待して実行するから、手動変速制御が選択された場合における変速速度を、自動変速制御が選択された場合の変速速度よりも高速とすることが可能である。つまり、無段変速機6における変速比の変化率、変化割合、変化程度は、手動変速制御が選択された場合の方が、自動変速制御が選択された場合よりも大きくもしくは急激となる。言い換えれば、手動変速制御における変速応答性の方が、自動変速制御における変速応答性よりも高くなる。
このように高速度変速を実行した場合、無段変速機6の変速比の変化にともないショックが生じる可能性がある。例えば、マニュアルダウンシフトが高速で実行された場合は、変速比の増大に伴いエンジンブレーキ力が急激に強められる。そこで、高速度ダウンシフトに並行してエンジントルクを増加する制御を実行すると、変速比が急激に増大することによる駆動力の変化(ショック)が緩和される。これに対して、マニュアルアップシフトが高速で実行された場合、変速比が急激に小さくなることによって、エンジン回転数が低下して慣性トルクが発生し、これがショックの原因となる。そこで、高速度アップシフトに並行して、エンジントルクを低下させる制御を実行することにより、前記慣性トルクを相殺して、ショックを抑制することが可能である。上記のような高速度変速とエンジントルク制御とが、タイミングのズレを生じることなく協調して実行されると、それぞれの制御による駆動トルクの変動要因が相互に作用してショックが防止もしくは抑制される。
ところで、図2に示すパワートレーンにおいては、エンジン1と無段変速機6との間に形成された動力伝達経路に、流体伝動装置3とロックアップクラッチ4とが並列に配置されている。このため、高速度変速制御と並行して、エンジントルクを増加または低下させる制御を実行する場合において、ロックアップクラッチ4の状態によっては、変速にともなうショックを抑制する機能が変化する可能性がある。そこで、この実施例においては、図1に示すような制御プログラムを実行することが可能である。この図1では、主としてマニュアルダウンシフトについて説明する。
まず、高速度ダウンシフトを許可する条件が成立しているか否かが判断される(ステップS1)。たとえば、パワーオフであること、急減速中でないこと、ダッシュポット制御中でないことなどの事項の全てが検知された場合に、ステップS1で肯定的に判断される。ダッシュポット制御とは、電子スロットルバルブ7の開度を閉じることを遅延させる制御である。このステップS1で肯定的に判断された場合は、ロックアップクラッチ4が係合状態にあるか否かが判断され(ステップS2)、ステップS2で否定的に判断された場合は、ロックアップクラッチ4がスリップ状態にあるか否かが判断される(ステップS3)。このステップS3で否定的に判断された場合は、ロックアップクラッチ4を係合する途中、つまり、トルク容量を高めている途中であるか否かが判断される(ステップS4)。
このステップS4で否定的に判断された場合は、ロックアップクラッチ4を解放する途中、つまり、トルク容量を低下させている途中であるか否かが判断される(ステップS5)。このステップS5で肯定的に判断された場合は、実エンジン回転数NEと目標エンジン回転数NTとの差の絶対値が、所定値未満であるか否かが判断される(ステップS6)。このステップS6で肯定的に判断された場合は、ロックアップクラッチ4の係合油圧室と解放油圧室との圧力差が、所定値を越えているか否かが判断される(ステップS7)。このステップS7で肯定的に判断された場合は、高速度ダウンシフトが許可される(ステップS8)。また、前記ステップS2で肯定的に判断された場合も、ステップS8に進む。
これに対して、ステップS7で否定的に判断された場合は、高速度ダウンシフトが禁止される(ステップS9)。また、前記ステップS1またはステップS5またはステップS6のいずれかで否定的に判断された場合は、ステップS9に進む。なお、ステップS3またはステップS4で肯定的に判断された場合は、ステップS6に進む。
前記のステップS8またはステップS9についで、高速度ダウンシフトが許可されているか否かが判断され(ステップS10)、このステップS10で肯定的に判断された場合はマニュアルダウンシフト操作が実行されたか否かが判断される(ステップS11)。このステップS11で肯定的に判断された場合は、高速度ダウンシフト制御が開始され(ステップS12)、かつ、高速度ダウンシフトにともなう減速ショックを抑制するために、エンジントルクをアップさせる制御が開始される(ステップS13)。
このステップS13についで、高速度ダウンシフト制御の途中であるか否かが判断され(ステップS14)、ステップS14で肯定的に判断された場合は、エンジントルクのアップ制御を終了させる条件が成立したか否かが判断される(ステップS15)。例えば、無段変速機6の実入力回転数NINと目標入力回転数NINTとの差が所定値以下になった場合は、ステップS15で肯定的に判断されて、エンジントルクをアップさせる制御を終了する(ステップS16)。このステップS16についで、高速度ダウンシフト変速が終了したと判定できる条件が成立したか否かが判断される(ステップS17)。例えば、実エンジン回転数が、ダウンシフト後の変速比に応じた目標エンジン回転数と一致した場合に、ステップS17で肯定的に判断されて、高速度ダウンシフト制御を終了し(ステップS18)、図1の制御プログラムを終了する。
前記ステップS17で否定的に判断された場合は、そのまま高速度ダウンシフト制御を継続し、制御プログラムを終了する。また、ステップS15で否定的に判断された場合は、ステップS17に進む。さらに、ステップS14で否定的に判断された場合は、高速度ダウンシフト制御およびエンジントルクのアップ制御を共に実行することなく、図1の制御プログラムを終了する。さらにまた、ステップS10またはステップS11で否定的に判断された場合は、ステップS14に進む。
以上のように、図1の制御プログラムにおいては、高速度ダウンシフト制御を実行し、かつ、エンジントルクをアップさせる制御を共に実行するか否かを、ロックアップクラッチ4の係合状態に基づいて判断することが可能である。すなわち、電子スロットルバルブ7の開度、プライマリシャフト8の回転数が同じであっても、ロックアップクラッチ4の係合状態に応じて、高速度ダウンシフトにより生じるイナーシャトルクが異なるが、ステップS8を経由してステップS10で肯定的に判断された場合に限り、高速度ダウンシフトおよびエンジントルクのアップ制御が、共に実行される。つまり、ロックアップクラッチ4のトルク容量、または係合圧または伝達トルクが略同じである場合に、高速度ダウンシフトおよびエンジントルクのアップ制御が、共に実行される。したがって、高速度ダウンシフトにともなう減速ショックの抑制程度を、ほぼ同じにすることができる。言い換えれば、ロックアップクラッチ4の係合状態毎に、減速ショックの抑制程度が同じになるように、エンジントルクのアップ状態を設定する適合工程を設ける必要がない。
なお、アイドルオン(アクセルペダルが踏まれている)の場合でも、低車速以外は、ロックアップクラッチ4が係合状態にある場合が多い。このため、図1の制御プログラムの一部を変更して、高速度ダウンシフトの許可条件を、ロックアップクラッチ4の係合状態のみ(ステップS2で肯定的に判断された場合のみ)に限定する制御ルーチンを採用することも可能である。ちなみに、図1の制御プログラムでは、高速度ダウンシフト制御を実行する頻度を拡大するために、ステップS6およびステップS7で肯定的に判断された場合も、ステップS8に進むルーチンを採用している。すなわち、ロックアップクラッチ4が係合状態でなくても、ステップS6およびステップS7で肯定的に判断されるのであれば、流体伝動装置3における入力側部材と出力側部材との間における動力伝達状態は、ロックアップクラッチ4の係合状態と略同じであると考えられるために、ステップS8に進むルーチンとなっている。
ところで、図1の制御プログラムにおいては、ステップS10で否定的に判断されて、ステップS14で肯定的に判断された場合は、高速度ダウンシフト制御およびエンジントルクのアップ制御が実行される。このため、例えば、ステップS12およびステップS13を経由してステップS17に進み、このステップS17で否定的に判断された後、再度、図1の制御プログラムが開始された場合において、ステップS10で否定的に判断され、かつ、ステップS14で肯定的に判断された場合は、高速度ダウンシフトが禁止されているにも拘わらず、現時点で実行中の高速度ダウンシフト制御およびエンジントルクのアップ制御がそのまま継続される。したがって、「高速度ダウンシフト制御中にエンジントルクのアップ制御が終了されて、減速ショックが生じる。」という不都合を回避できる。
なお、図1の制御例は、高速度アップシフトにともなう加速ショックを抑制するため、エンジントルクをダウンさせる場合に用いることも可能である。この場合、図1のステップS8,S9,S10,S12,S14,S17,S18における「高速度ダウンシフト」を「高速度アップシフト」と読み替え、ステップS13,S15,S16における「トルクアップ」を「トルクダウン」と読み替えればよい。また、この実施例において、エンジントルクを制御する場合は、電子スロットルバルブ7の他に、燃料噴射量制御装置25または点火時期制御装置26またはバルブ制御装置27を用いることも可能である。さらに、図1の制御プログラムは、無段変速機6として、ベルト式無段変速機に代えて、トロイダル式無段変速機を有する車両でも実行可能である。
ここで、図1に示された機能的手段と、この発明の構成との対応関係を説明すれば、ステップS11およびステップS12およびステップS13が、この発明の複合制御手段に相当し、ステップS2が、この発明のロックアップクラッチ判断手段に相当し、ステップS8が、この発明の許可手段に相当し、ステップS9が、この発明の禁止手段に相当する。また、ステップS12およびステップS13を経由してステップS17に進み、このステップS17で否定的に判断された後、再度、図1の制御プログラムが開始された場合において、ステップS10で否定的に判断され、ステップS14で肯定的に判断されて、現時点で実行中の高速度ダウンシフト制御およびエンジントルクのアップ制御をそのまま継続する処理が、この発明の制御継続手段に相当する。また、図2に示すエンジン1が、この発明の原動機に相当する。
この発明の制御装置による制御例を説明するためのフローチャートである。 この発明の制御装置を適用可能な車両のパワートレーンおよび制御系統を示す概念図である。
符号の説明
1…エンジン、 6…無段変速機、 7…電子スロットルバルブ、 22…電子制御装置、 25…燃料噴射量制御装置、 26…点火時期制御装置、 27…バルブ制御装置。

Claims (4)

  1. 原動機と無段変速機との間に形成された動力伝達経路に、流体伝動装置とロックアップクラッチとが並列に配置されている無段変速機を搭載した車両の制御装置において、
    前記無段変速機で高速度変速制御を実行する前に、前記ロックアップクラッチが係合状態にあるか否かを判断するロックアップクラッチ判断手段と、
    のロックアップクラッチ判断手段により、前記ロックアップクラッチが係合状態にあると判断された場合は、前記高速度変速制御の実行を許可する許可手段と、
    記ロックアップクラッチ判断手段により、前記ロックアップクラッチが係合状態にはないと判断された場合は、前記高速度変速制御の実行を禁止する禁止手段と、
    前記許可手段により許可された前記高速度変速制御を実行するときに生じる前記車両の駆動力の変化を、前記原動機のトルクを制御して抑制する複合制御手段と
    を有していることを特徴とする無段変速機を搭載した車両の制御装置。
  2. 前記高速度変速制御には、高速度ダウンシフト制御または高速度アップシフト制御が含まれており
    記複合制御手段は、前記高速度ダウンシフト制御を実行するときに生じる前記車両の駆動力の変化を、前記原動機のトルクを増加させて抑制する手段、または前記高速度アップシフト制御を実行するときに生じる前記車両の駆動力の変化を、前記原動機のトルクを低下させて抑制する手段を含む
    ことを特徴とする請求項1に記載の無段変速機を搭載した車両の制御装置。
  3. 前記高速度ダウンシフト制御の実行中であり、かつ、前記原動機のトルクを増加する制御が実行中である場合に、前記ロックアップクラッチのトルク容量が低下された場合は、前記高速度ダウンシフト制御を継続し、かつ、前記原動機のトルクを増加する制御を継続する制御継続手段を、更に有していることを特徴とする請求項2に記載の無段変速機を搭載した車両の制御装置。
  4. 前記車両の走行状態に基づいて前記無段変速機の変速比を制御する自動変速制御と、手動操作に基づいて前記無段変速機の変速比を制御し、かつ、前記自動変速制御が選択された場合の変速速度よりも高速とする手動変速制御とを選択可能であり、この手動変速制御が前記高速度変速制御であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の無段変速機を搭載した車両の制御装置。
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