JP4380320B2 - 無段変速機の変速制御装置 - Google Patents

無段変速機の変速制御装置 Download PDF

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Description

この発明は、無段変速機の制御装置に関し、特にエンジンなどの動力源が必要十分に制動作用をするように変速比を制御する装置に関するものである。
車両を減速させるために、あるいは降坂路での制動力を確保するために、いわゆるエンジンブレーキ力(源動機ブレーキ力)を効かせることは広く知られている。これは、車両の有する運動エネルギによってエンジンなどの動力源を強制的に回転させることによる抵抗力を、車両の制動力として利用するものである。一方、動力源の出力側に連結されている変速機の変速比は、その入力側のトルクと出力側のトルクとの比でもあるから、減速時に変速比を増大させるとエンジンブレーキ力も増大する。
したがって変速比を自動的に設定することのできる自動変速機を搭載している車両では、減速時の走行状態に応じて変速比を制御することにより、運転者の意図を反映したエンジンブレーキ状態を設定することができる。その一例が特許文献1に記載されている。この特許文献1に記載された発明は、無段変速機を対象とする変速制御装置であって、降坂路走行時に道路勾配に応じた目標加速度を設定する一方、スロットル開度やブレーキ操作に基づいてエンジンブレーキ力の過不足を判定するとともに、その判定結果に基づいて目標加速度を学習補正し、その学習補正した目標加速度を達成するように無段変速機の変速比を制御するように構成されている。
特開2001−141048号公報
上記の特許文献1に記載された発明では、降坂路を走行している際のブレーキ操作やアクセル操作に基づいて目標加速度を学習補正しているから、運転者の意図を反映したエンジンブレーキ状態とすることができる。しかしながら、その学習補正は、車速と道路勾配とに基づく目標加速度ベース値を補正するものであるから、目標加速度ベース値を予め求める必要があるが、車速ごと、および道路勾配ごとの好ましい目標加速度がどの程度の加速度であるかの基準がないなど、その設定が困難であり、またこれが要因となって学習補正の回数や量が増える可能性がある。また、上記の特許文献1の発明は、降坂路を走行している場合に適用される内容の発明であり、平坦路での急減速時や登坂路での減速時における変速比の制御には適用することができない。
この発明は上記の技術的課題に着目してなされたものであり、実際の減速状態をより良く反映して変速比を設定でき、しかも制御性の良好な無段変速機の変速制御装置を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、動力源の出力側に連結された無段変速機の目標変速比を、前記動力源に対する駆動要求量と車速とに基づいて求めるとともに、減速時に所定の前後加速度が生じた場合に前記目標変速比を増大させる無段変速機の変速制御装置において、所定の減速状態であることによりダウンシフトを判断する減速ダウンシフト判断手段と、前記ダウンシフトを実行する直前のコースト状態における前後加速度にブレーキ操作による前後加速度の変化分を補正した値を加算した値に基づいて目標前後加速度を求める目標前後加速度設定手段と、その目標前後加速度を得るための仮目標変速比を繰り返し求める仮目標変速比設定手段とを備え、前記仮目標変速比設定手段によって求められた前記仮目標変速比の前回の値と今回の値とを比較して大きい値の仮目標変速比を前記無段変速機の前記目標変速比として設定するように構成されていることを特徴とするものである。
さらに、請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記目標前後加速度設定手段は、前記ブレーキ操作による前後加速度の変化分を予め定めた係数で減少補正して前記ブレーキ操作による前後加速度を求める手段を含むことを特徴とする無段変速機の変速制御装置である。
請求項1の発明によれば、所定の減速状態であることによりダウンシフトが判断され、そのダウンシフトを実行する直前で、かつ、コースト状態での目標変速比に基づく基準前後加速度にブレーキ操作による前後加速度の変化分を補正した値を加算した値に基づいて目標前後加速度が設定され、さらにその目標前後加速度から仮目標変速比が求められ、無段変速機における変速制御が実行される。したがって、運転者の減速意図に応じた変速比に制御することができる。
また、請求項1の発明によれば、前記仮目標変速比が、前記目標前後加速度に基づいて求められた値と、直前に設定されている仮目標変速比とのうち大きい値に設定される。その結果、実際の減速状態を、より良く反映した仮目標変速比を設定できる。
さらに、請求項2の発明によれば、前記ブレーキ操作による前後加速度が、予め定めた係数で減少補正でき、したがって運転者の減速意図に即した前後加速度を生じさせる変速比を設定するための調整(チューニング)が容易になる。
つぎに、この発明を具体例に基づいて説明する。まず、この発明を適用できる車両のパワートレーン、およびその車両の制御系統を、図2に示す。図2に示す車両Veにおいては、動力源1と車輪2との間の動力伝達経路に、流体伝動装置3、ロックアップクラッチ4、前後進切り換え機構5、無段変速機6などが設けられている。動力源1としては、例えば、内燃機関または電動機の少なくとも一方を用いることができ、好ましくは電子スロットルバルブ7を備えた内燃機関などの出力を電気的に制御できる機構を備えた内燃機関が使用される。電動機としては、電気エネルギを運動エネルギに変換する力行機能と、運動エネルギを電気エネルギに変換する回生機能とを有するモータ・ジェネレータを用いることが可能である。この実施例では、動力源1として、電子スロットルバルブ7を備えたガソリンエンジンやディーゼルエンジンあるいは天然ガスエンジンなどの内燃機関が用いられている場合について説明する。
また、流体伝動装置3およびロックアップクラッチ4は、動力源1と前後進切り換え機構5との間の動力伝達経路に設けられており、流体伝動装置3とロックアップクラッチ4とは相互に並列に配置されている。流体伝動装置3は、流体の運動エネルギにより動力を伝達する装置であり、具体的には流体式トルクコンバータであり、ロックアップクラッチ4は、摩擦力により動力を伝達する装置であって、トルクコンバータのポンプインペラなどの入力側の部材とタービンランナなどの出力側の部材とを直接連結するように構成されている。前後進切り換え機構5は、入力されたトルクを選択的に反転して出力する装置であって、例えば遊星歯車機構を主体として構成されている。
無段変速機6は、要は、変速比を連続的に変化させることのできる機構であって、ベルト式あるいはトロイダル型(トラクション式)の無段変速機を使用することができる。図2にはベルト式のものが示されており、この無段変速機6は、前後進切り換え機構5と車輪2との間の動力伝達経路に設けられている。無段変速機6について更に具体的に説明すると、相互に平行に配置されたプライマリシャフト8およびセカンダリシャフト9が設けられている。このプライマリシャフト8にはプライマリプーリ10が設けられており、セカンダリシャフト9にはセカンダリプーリ11が設けられている。プライマリプーリ10は、プライマリシャフト8に固定された固定シーブ12と、プライマリシャフト8の軸線方向に移動できるように構成された可動シーブ13とを有している。そして、固定シーブ12と可動シーブ13との間にV字形状の溝M1が形成されている。
また、この可動シーブ13をプライマリシャフト8の軸線方向に動作させることにより、可動シーブ13と固定シーブ12とを接近・離隔させる油圧サーボ機構14が設けられている。この油圧サーボ機構14は、油圧室15と、油圧室15のオイル量または油圧に応じてプライマリシャフト8の軸線方向に動作しかつ可動シーブ13に接続されたピストン(図示せず)とを備えている。
一方、セカンダリプーリ11は、セカンダリシャフト9に固定された固定シーブ16と、セカンダリシャフト9の軸線方向に移動できるように構成された可動シーブ17とを有している。そして、固定シーブ16と可動シーブ17との間にはV字形状の溝M2が形成されている。そして、これらの溝M1,M2に挟持された状態でベルト18が各プーリ10,11に巻き掛けられている。
また、この可動シーブ17をセカンダリシャフト9の軸線方向に動作させることにより、可動シーブ17と固定シーブ16とを接近・離隔させる油圧サーボ機構19が設けられている。この油圧サーボ機構19は、油圧室20と、油圧室20の油圧またはオイル量に応じてセカンダリシャフト9の軸線方向に動作しかつ可動シーブ17に接続されたピストン(図示せず)とを備えている。
一方、無段変速機6の油圧サーボ機構14,19およびロックアップクラッチ4、および前後進切り換え機構5を制御する機能を有する油圧制御装置21が設けられている。さらに、動力源1、ロックアップクラッチ4、前後進切り換え機構5、無段変速機6、油圧制御装置21を制御するコントローラとしての電子制御装置22が設けられており、この電子制御装置22は、演算処理装置(CPUまたはMPU)および記憶装置(RAMおよびROM)ならびに入出力インターフェースを主体とするマイクロコンピュータにより構成されている。
図2に示す無段変速機6の変速比を車両Veの走行状態、すなわちアクセル開度や車速などに基づいて制御する自動変速制御と、手動操作に基づいて変速を実行する手動変速(マニュアルシフト)制御とを実行できるように構成されている。シフト装置23は、その自動変速制御と手動変速制御とを選択するように構成されている。その一例を説明すると、シフトレバー24をガイドするガイド溝が図2に模式的に示すように変形したH字形に形成され、一方の直線部分にパーキングポジション(P)、リバースポジション、ニュートラルポジション、ドライブポジション(D)、ブレーキポジション(B)が割り付けられ、かつドライブポジションから分岐した他方の直線部分の中央部がマニュアルポジション(M)に割り付けられ、このマニュアルポジションを挟んでアップシフトポジション(+)とダウンシフトポジション(−)とが設けられている。そして、各ポジションを検出するスイッチなどのセンサ(図示せず)が設けられており、そのセンサの出力信号が前記電子制御装置22に入力されている。また、シフトレバー24の移動を前記油圧制御装置21に伝達するためのケーブルなどのリンゲージ(図示せず)が設けられている。
上記の電子制御装置22に入力されている信号を例示すると、エンジン回転数、アクセルペダルの操作状態、ブレーキペダルの操作状態、スロットルバルブの開度、シフトポジション、プライマリシャフト8の回転数、セカンダリシャフト9の回転数、油圧制御装置21のソレノイドバルブのフェールの有無、エンジン1の吸入空気量、登坂路か否かなどを検知するセンサの信号、シフト装置23で選択されているシフトポジションを示す信号、前記アップシフトポジションに設けられたセンサからのアップシフト信号、前記ダウンシフトポジションに設けられているセンサからのダウンシフト信号などが入力されている。また、電子制御装置22には各種のデータが記憶されており、電子制御装置22に入力される信号、および記憶されているデータに基づいて、電子制御装置22から、動力源1を制御する信号、無段変速機6を制御する信号、前後進切り換え機構5を制御する信号、ロックアップクラッチ4を制御する信号、油圧制御装置21を制御する信号などが出力される。
電子制御装置22に記憶されているデータとしては、エンジントルク制御マップ、変速機制御マップ、ロックアップクラッチ制御マップなどが挙げられる。エンジントルク制御マップは、例えば電子スロットルバルブ7の制御量の一時的な増大量を設定したマップである。また、変速機制御マップには、変速比の制御マップ、トルク容量の制御マップなどが含まれる。変速比制御マップは、車速、アクセル開度、減速度もしくはブレーキの操作状態などに基づいて、無段変速機6の変速比もしくは動力源1の目標回転数を設定するマップである。動力源1としてエンジン1が用いられている場合は、無段変速機6の変速比の制御により、エンジン回転数を最適燃費線に近づけるように制御できる。なお、この回転数制御は、主として目標回転数と実回転数との偏差に基づくフィードバック制御によっておこなわれ、必要に応じてフィードフォワード制御が実行もしくは併用される。トルク容量制御マップは、変速比、伝達するべきトルクなどに基づいて、無段変速機6のトルク容量を制御する場合に用いるマップである。また、ロックアップクラッチ制御マップは、車速、アクセル開度などに基づいて、ロックアップクラッチ4のトルク容量を設定するマップである。
上述したように、無段変速機6は動力源1の回転数を燃費が最適になる回転数に制御するように機能させることができる。このいわゆる通常の制御では、一例として、アクセル開度などで代表される駆動要求量と車速とに基づいて適宜のマップから要求駆動力を求め、その要求駆動力と車速とから動力源1の目標出力を算出する。その目標出力を最適燃費で出力することのできる目標回転数をいわゆる最適燃費線と目標出力線との交点での回転数としてマップなどから求め、その目標回転数と実際の動力源1の回転数との差を制御偏差として無段変速機6の変速比がフィードバック制御される。一方、目標出力とその時点の車速などに基づいて目標トルクが算出され、その目標トルクを達成するように電子スロットルバルブ7などによって動力源1の出力トルクが制御される。
このいわゆる通常制御は、車速や流体伝動装置3のタービン回転数などとアクセル開度などの要求駆動量とで定まる走行状態に基づいて無段変速機6を制御するものであるが、無段変速機6の変速比の制御としては、手動操作に基づく制御も可能である。その制御は、シフト装置23のアップシフトポジションあるいはダウンシフトポジションに設けられているスイッチもしくはセンサを、シフトレバー24によってオン動作させて信号を出力させ、その信号に基づいて、動力源1の目標回転数をステップ的に変化させ、あるいは信号の出力している間、目標回転数を連続的に変化させる制御である。このような変速制御が、手動変速制御(マニュアルシフト制御)である。これは、アクセル開度の変化量もしくは変化速度などが大きい場合に実行することとしてもよい。さらに、動力源1の回転数は、無段変速機6の変速比を適宜に制御することにより所定の目標回転数に制御することができるから、減速時に動力源ブレーキ力(いわゆるエンジンブレーキ力)を生じさせるべく変速比を増大制御することもできる。これは、減速ダウンシフトと称される制御であり、この発明に係る制御装置では、その減速ダウンシフトによる変速比の設定を図1に示すようにして実行する。
図1に示すルーチンは、所定の短時間ごとに繰り返し実行され、先ず、減速ダウンシフトが実行中か否かが判断される(ステップS1)。減速ダウンシフト制御は、動力源1を強制的に回転させることに伴う動力損失を制動力として利用するいわゆる動力源ブレーキ(エンジンブレーキ)の際に変速比を相対的に増大させる制御である。この制御では、ブレーキ操作に伴う減速度(前後加速度)がある程度大きい場合に、変速比を増大させる。これは、前述した電子制御装置22での演算結果に基づいて実行されるので、ステップS1の判断は、電子制御装置22によって実行される。
減速ダウンシフトの実行判断が成立する以前ではステップS1で否定的に判断され、その場合は、減速ダウンシフトの実行判断が有ったか否かが判断される(ステップS2)。上述したように減速ダウンシフトは、減速時に変速比を増大させる制御であるから、その実行判断は、減速度に基づいておこなうことができる。具体的には、単位時間当たりの車速の低下量として減速度(前後加速度)を算出し、その減速度が判断基準として予め定めた所定値より小さいか否か(絶対値としては大きいか否か)を判断することによりおこなうことができる。あるいは、そのようにして求めた前後加速度に、前後加速度の変化量を補正した値を加算した値が、判断基準として予め定めた所定値より小さいか否か(絶対値としては大きいか否か)を判断することによりおこなうことができる。
このステップS2で否定的に判断された場合には、特に制御をおこなうことなくこのルーチンを一旦終了する。これとは反対にステップS2で肯定的に判断された場合には、減速ダウンシフトの非実行時におけるコースト状態での目標変速比による前後加速度Gc が基準加速度マップから求められる(ステップS3)。前述したようにこの発明の制御装置は無段変速機6を対象としており、この無段変速機6は、駆動要求量(例えばアクセル開度)や車速などの走行状態に基づいて目標変速比(もしくは動力源1の目標回転数)が設定され、その目標変速比(もしくは動力源1の目標回転数)を達成するように変速比が制御される。したがって減速ダウンシフトの実行判断が成立しかつ実行される直前の時点では、アクセルペダルが戻されていてコースト状態となっており、変速比はそのコースト状態での車速もしくはエンジン回転数などに基づいて設定されている。この状態での車両Veの特性もしくは仕様などに基づいて生じる加速度が基準加速度Gc であり、これは変速比や車速をパラメータとしたマップとして予め用意されている。ステップS3では、その時点の変速比および車速などの走行状態を示すデータとマップとから基準加速度Gc が算出される。
また併せて、道路勾配に起因する勾配分の前後加速度Gs が算出される(ステップS4)。これは、実際に生じている前後加速度と、上記の基準加速度Gc との差として求めることができる。さらに、ブレーキによる前後加速度変化分Gb が算出される(ステップS5)。ブレーキ操作をおこなうことにより減速度が増大(前後加速度が減少)するから、ブレーキ操作の前後における前後加速度の差としてステップS5の前後加速度変化分Gb が求められる。そして、その前後加速度変化分Gb を減少補正するための補正係数Kが求められる(ステップS6)。この補正係数Kは、予め定めた一定値であってもよいが、減速度やブレーキの操作状態などの車両Veの状態に応じてマップによって定めた値であってもよい。
ついで、上記の基準前後加速度Gc と、勾配分の前後加速度Gs と、ブレーキによる前後加速度の変化分Gb に補正係数Kを掛けた値との三者の総和Gが算出される(ステップS7)。したがってこの総和Gは、減速ダウンシフト制御を実行する直前のコースト状態で車両Veに作用する実際の減速度の補正値(前記補正係数Kに基づく補正値)と言い得る。
この総和Gを用いて仮目標変速比TRT(I) が求められる(ステップS8)。前述したように、変速比と車速と前後加速度とは相互に関係しているので、前後加速度と車速とが決まれば、それに対応する変速比を決めることができる。そこで、前後加速度と車速とに基づいて変速比を求めるマップを予め用意し、ステップS8では、そのマップを使用して仮目標変速比TRT(I) が求められる。換言すれば、前後加速度および車速からの変速比のいわゆる逆引きにより、仮目標変速比TRT(I) が求められる。
このようにして求められた仮目標変速比TRT(I) を順次、大きい値に更新する。すなわち、今回求められた仮目標変速比TRT(I) が前回の値TRT(I-1) より大きいか否かが判断される(ステップS9)。前回の値TRT(I-1) が今回の値TRT(I) 以上であることによりステップS9で否定的に判断された場合には、前回の値TRT(I-1) が採用される(ステップS10)。これに対して、今回の値TRT(I) が大きい場合には、その値が採用され、したがって一旦このルーチンを終了する。
このようにして一旦終了し、再度、図1のルーチンをスタートした場合、上記のステップS9もしくはステップS10を経由していれば、再度のステップS1で肯定的に判断される。その場合、ブレーキ操作による制動がおこなわれているか否か、すなわちブレーキ・オンか否かが判断される(ステップS11)。ブレーキ操作されていてステップS11で肯定的に判断された場合には、上述したステップS3以降の各制御ステップに進む。これに対してブレーキ操作されていないことによりステップS11で否定的に判断された場合には、直ちにステップS10に進み、前回の仮目標変速比TRT(I-1) を今回の値とし、変速比をその値に制御する。
したがって上述したこの発明に係る制御装置によれば、減速ダウンシフト制御を実行する直前のコースト状態(アイドリング状態)において変速比や車速あるいは車体重量などの車両Veの特性および勾配などの路面の状態に起因して生じる前後加速度に、ブレーキ操作に起因する前後加速度の変化分の補正値を加算し、その加算された前後加速度が生じるように変速比を増大させることになる。そのため、要求される前後加速度の大半を、動力源ブレーキ力(エンジンブレーキ力)でまかなうことになるから、運転者の減速意図に即した変速比を設定することができる。
なお、上記の補正係数Kの大小に応じて、設定される変速比が変化するので、その補正係数Kを調整することにより、運転者の減速意図と、それに即した変速比とを容易に適合させることができ、いわゆるチューニング作業が容易になる。また、上述したように路面の勾配分の前後加速度をも反映させた変速比を設定することになるので、降坂路では、より有効に動力源ブレーキ力(エンジンブレーキ力)を利用することができる。そして、上述のようにして設定される変速比は、無段階(すなわち連続的)に変化する変速比であるために、複数のしきい値を設けて段階的に変速比を変化させる場合に比較して、制御の開始タイミングに遅れが生じる可能性が少なくなる。
ここで、上記の具体例とこの発明との関係を簡単に説明すると、上記のステップS1あるいはステップS2の機能的手段が、この発明の減速ダウンシフト判断手段に相当し、また、ステップS3からステップS7の機能的手段が、この発明の目標前後加速度設定手段に相当し、さらにステップS8からステップS10の機能的手段が、この発明の仮目標変速比設定手段に相当する。
なお、この発明は上述した具体例に限定されないのであり、対象とする無段変速機はベルト式以外のものであってよく、トロイダル型無段変速機であってもよい。
この発明の制御装置による制御例を説明するためのフローチャートである。 この発明の制御装置を適用可能な車両のパワートレーンおよび制御系統を示す概念図である。
符号の説明
1…動力源(エンジン)、 6…無段変速機、 22…電子制御装置。

Claims (2)

  1. 動力源の出力側に連結された無段変速機の目標変速比を、前記動力源に対する駆動要求量と車速とに基づいて求めるとともに、減速時に所定の前後加速度が生じた場合に前記目標変速比を増大させる無段変速機の変速制御装置において、
    所定の減速状態であることによりダウンシフトを判断する減速ダウンシフト判断手段と、
    前記ダウンシフトを実行する直前のコースト状態における前後加速度にブレーキ操作による前後加速度の変化分を補正した値を加算した値に基づいて目標前後加速度を求める目標前後加速度設定手段と、
    その目標前後加速度を得るための仮目標変速比を繰り返し求める仮目標変速比設定手段と
    を備え、
    前記仮目標変速比設定手段によって求められた前記仮目標変速比の前回の値と今回の値とを比較して大きい値の仮目標変速比を前記無段変速機の前記目標変速比として設定するように構成されていることを特徴とする無段変速機の変速制御装置。
  2. 前記目標前後加速度設定手段は、前記ブレーキ操作による前後加速度の変化分を予め定めた係数で減少補正して前記ブレーキ操作による前後加速度を求める手段を含むことを特徴とする請求項1に記載の無段変速機の変速制御装置。
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